(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、薬物ならびに崩壊剤を含有する口腔内崩壊錠の製造方法であって、
該賦形剤に、メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーおよびメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤が水に溶解または分散した結合剤液を添加して、湿式造粒する工程、および
得られた造粒物を、打錠する工程、を含み、
造粒中の該賦形剤と、該結合剤の重量比が、100:1〜4:1である、
該口腔内崩壊錠の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、優れた口腔内崩壊性と、より優れた錠剤硬度をもつ口腔内崩壊錠、およびその製造方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下の(1)〜(14)に関する。
(1) D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、薬物、崩壊剤ならびに
メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーおよびメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤を含有する口腔内崩壊錠。
(2) 該結合剤が、メタクリル酸コポリマーSおよびメタクリル酸コポリマーLから選ばれる1つ以上の結合剤であり、さらに、該結合剤に対して30〜100重量%のクエン酸トリエチルを含有する前記(1)記載の口腔内崩壊錠。
(3) 該結合剤が、薬添規乾燥メタクリル酸コポリマーLD、薬添規メタクリル酸コポリマーLD中のメタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合樹脂、薬添規アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー分散液中のアクリル酸エチルとメタクリル酸メチルの共重合樹脂および薬添規アミノアクリルメタクリレートコポリマーEから選ばれる1つ以上の結合剤を含有する前記(1)記載の口腔内崩壊錠。
(4) 該賦形剤と、該結合剤の重量比が、100:1〜4:1である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の口腔内崩壊錠。
(5) 崩壊剤が、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムおよびデンプンから選ばれた1つ以上の崩壊剤である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の口腔内崩壊錠。
(6) 錠剤硬度が40〜100Nである、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の口腔内崩壊錠。
(7) さらに、表面に、水溶性のフイルムコーティング膜を有する、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の口腔内崩壊錠。
(8) D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、薬物ならび崩壊剤を含有する口腔内崩壊錠の製造方法であって、
該賦形剤に、
メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーおよびメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤を含有する結合剤液を添加して、湿式造粒する工程、
得られた造粒物を、打錠する工程、を含むことを特徴とする、該口腔内崩壊錠の製造方法。
(9) 結合剤液が
(a)メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤が溶解している有機溶媒系の液、
(b)メタクリル酸コポリマーSおよびメタクリル酸コポリマーLから選ばれる1つ以上の結合剤を、該結合剤に対して30〜100重量%のクエン酸トリエチルが溶解している水系の液に懸濁して得られた液、
(c)薬添規乾燥メタクリル酸コポリマーLDおよび/または薬添規アミノアクリルメタクリレートコポリマーEを水に懸濁して得られた液、および
(d)薬添規メタクリル酸コポリマーLDおよび/または薬添規アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー分散液
から選ばれる1つ以上の結合剤液である前記(8)記載の製造方法。
(10) 湿式造粒が、流動層造粒である前記(8)または(9)記載の製造方法。
(11) 湿式造粒する工程における該賦形剤と、該結合剤の重量比を、100:1〜4:1にすることを特徴とする前記(8)〜(10)のいずれかに記載の製造方法。
(12) 崩壊剤が、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムおよびデンプンから選ばれた1つ以上の崩壊剤である、前記(8)〜(11)のいずれかに記載の製造方法。
(13) 打錠工程における打錠圧が、錠剤硬度を40〜100Nにする打錠圧であることを特徴とする、前記(8)〜(12)のいずれかに記載の製造方法。
(14) さらに、打錠工程で得られた錠剤に、水溶性のフイルムをコーティングする工程を含むことを特徴とする、前記(8)〜(13)のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、優れた口腔内崩壊性と、より優れた錠剤硬度をもつ口腔内崩壊錠を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の口腔内崩壊錠は、D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、薬物、崩壊剤ならびに
メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーおよびメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤を含有する。
【0008】
本発明において、D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールとしては、例えば日局または薬添規に収載のものがあげられる。また、これらは水和物(例えば、乳糖水和物等)も包含する。
本発明の口腔内崩壊錠は、D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、好ましくはD-マンニトール、乳糖およびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、より好ましくはD-マンニトールを20〜95重量%、より好ましくは40〜90重量%、さらに好ましくは60〜85重量%含有することが好ましい。
D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤は、体積平均粒子径が5〜150μmであるのが好ましく、10〜100μmであるのがより好ましく、15〜60μmであるのがさらに好ましい。本発明において体積平均粒子径は、例えば顕微鏡法またはレーザー法にて定方向径を測定し、測定されたそれぞれの数値を球形粒子の径であるとみなして体積平均径を計算することにより求めればよい。
【0009】
本発明において、メタクリル酸コポリマーSおよびメタクリル酸コポリマーLとしては、例えば日局または薬添規に収載のものがあげられる。
本発明におけるメタクリル酸アクリル酸エチルコポリマーとは、メタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合樹脂のことであり、例えば、薬添規乾燥メタクリル酸コポリマーLD(オイドラギットL100-55(レーム社)等)、薬添規メタクリル酸コポリマーLD(オイドラギットL30D-55(レーム社)等)中のメタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合樹脂等があげられる。
本発明におけるアクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーとは、アクリル酸エチルとメタクリル酸メチルの共重合樹脂のことであり、例えば、薬添規アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー分散液(オイドラギットNE30D(レーム社)等)中のアクリル酸エチルとメタクリル酸メチルの共重合樹脂があげられる。
本発明におけるメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーとは、メタクリル酸メチルとメタアクリル酸ブチルおよびメタクリル酸ジメチルアミノエチルの共重合樹脂のことであり、例えば、薬添規アミノアクリルメタクリレートコポリマーE(オイドラギットE(レーム社)、オイドラギットEPO(レーム社)等)、アミノアクリルメタクリレートコポリマーEの分散液(オイドラギットE30D(レーム社)等)中のメタクリル酸メチルとメタアクリル酸ブチルおよびメタクリル酸ジメチルアミノエチルの共重合樹脂等があげられる。
【0010】
本発明の口腔内崩壊錠は、メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーおよびメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤、このましくは薬添規乾燥メタクリル酸コポリマーLD、薬添規メタクリル酸コポリマーLD中のメタクリル酸とアクリル酸エチルの共重合樹脂、薬添規アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー分散液中のアクリル酸エチルとメタクリル酸メチルの共重合樹脂および薬添規アミノアクリルメタクリレートコポリマーEから選ばれる1つ以上の結合剤を、該口腔内崩壊錠の0.01〜50重量%、より好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%含有することが好ましい。
【0011】
本発明の口腔内崩壊錠は、該結合剤が、メタクリル酸コポリマーSおよびメタクリル酸コポリマーLから選ばれる1つ以上の結合剤である場合には、さらに、該結合剤に対して30〜100重量%、好ましくは40〜80重量%のクエン酸トリエチルを含有することが好ましい。
【0012】
本発明の口腔内崩壊錠中の、該賦形剤と、該結合剤の重量比は、100:1〜4:1であることが好ましく、50:1〜85:15であることがより好ましく、25:1〜9:1であることがさらに好ましい。
【0013】
本発明における薬物としては、口腔内崩壊錠中の薬物として経口投与が可能な薬物であれば制限されるものではないが、例えば、解熱鎮痛消炎薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善薬、脳循環改善薬、抗てんかん薬、交感神経興奮薬、胃腸薬、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、アレルギー用薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿薬、血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病用剤、骨粗しょう用剤、抗リウマチ薬、鎮けい剤、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療剤、血液凝固阻止剤、抗悪性腫瘍剤、滋養強壮保健薬などから選ばれた1種もしくは2種以上の成分が用いられる。
本発明における薬物としては、具体的には、シナカルセト、トピラマート、オロパタジン等およびそれらの薬学的に許容される塩等があげられる。
【0014】
本発明における薬物が薬学的に許容される塩である場合の薬学的に許容される塩は、例えば薬学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等を包含する。薬学的に許容される酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、例えば酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩があげられ、薬学的に許容される金属塩としては、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、例えばマグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩があげられ、薬学的に許容されるアンモニウム塩としては、例えばアンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の塩があげられ、薬学的に許容される有機アミン付加塩としては、例えばモルホリン、ピペリジン等の付加塩があげられ、薬学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、例えばリジン、グリシン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の付加塩があげられる。
【0015】
本発明の口腔内崩壊錠は、薬物を、該口腔内崩壊錠の0.5〜80重量%含有することが好ましく、1〜50重量%含有することがより好ましく、2〜30重量%含有することがさらに好ましく、5〜20重量%含有することが最も好ましい。また、薬物の粒子径は、体積平均粒子径が2〜150μmであるのが好ましく、5〜100μmであるのがより好ましく、15〜50μmであるのがさらに好ましい。本発明において体積平均粒子径は、例えばレーザー法にて定方向径を測定し、測定されたそれぞれの数値を球形粒子の径であるとみなして体積平均径を計算することにより求めればよく、具体的には、マルバーン(MALVERN)社製、マスターサーザー(mastersizer)2000で、エタノールを分散媒に用いて測定すればよい。
【0016】
本発明の口腔内崩壊錠中の薬物は、薬物含有顆粒の形態であってもよく、該薬物含有顆粒の粒子径は、篩い分け法で測定したときの重量平均粒子径で75〜850μmであるのが好ましく、より好ましくは100〜500μm、さらに好ましくは125〜300μmであるのがより好ましい。本発明において重量平均粒子径は、例えば篩い分け法で求めればよい。
【0017】
本発明における崩壊剤としては、例えばセルロース誘導体(例えばクロスカルメロースナトリウム、カルメロースナトリウム、カルメロースカリウム、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等)、デンプン(例えばトウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コメデンプン、コムギデンプン、アルファ化デンプン、部分アルファ化デンプン等)、デンプン誘導体(カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ等)、クロスポビドン、ベントナイト等があげられ、これらを単独でまたは2種以上用いてもよい。また、良好な製造性および/または速やかな薬物の溶出性を呈するために、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチおよびデンプン等から選ばれる1つ以上の崩壊剤を含有していることが好ましく、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムおよびデンプンから選ばれる1つ以上の崩壊剤を含有していることがより好ましく、クロスポビドンを含有することがさらに好ましい。なお、前記の崩壊剤は、賦形剤および/または結合剤等の他の用途を兼ねていてもよい。
【0018】
本発明の口腔内崩壊錠は、崩壊剤、好ましくはクロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチおよびデンプン等から選ばれる1つ以上の崩壊剤、より好ましくはクロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムおよびデンプンから選ばれる1つ以上の崩壊剤、さらに好ましくはクロスポビドンを、1〜30重量%、より好ましくは2〜25重量%、さらに好ましくは3〜15重量%含有することが好ましい。
【0019】
本発明の口腔内崩壊錠は、D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、薬物、崩壊剤ならびにメタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーおよびメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤の他に、他の有効成分および/または他の添加剤を含有していてもよい。
他の添加剤としては、一般的な固形製剤において、例えば賦形剤、結合剤、滑沢剤等の用途に用いられるものがあげられる。
他の添加剤としての賦形剤としては、例えば糖(例えば白糖、マルトース等)、糖アルコール(例えばソルビトール等)、セルロース(例えば結晶セルロース、粉末セルロース等)、難水溶性無機塩(例えばタルク、軽質無水ケイ酸等)等があげられ、これらを単独でまたは2種以上用いてもよい。
他の添加剤としての結合剤としては、例えばセルロース誘導体(例えばメチルセルロース、カルメロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、セルロース(例えば結晶セルロース等)、デンプン(例えばアルファ化デンプン等)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン、アラビアゴム、ゼラチン等があげられ、これらを単独でまたは2種以上用いてもよい。
他の添加剤としての滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール等があげられ、より好ましくはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム等があげられ、これらを単独でまたは2種以上用いてもよい。
また、本発明の口腔内崩壊錠は、色素、遮光剤、香料を含有していてもよく、例えば、酸化チタン、酸化鉄(具体的には黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄等)、酸化亜鉛、酸化ケイ素、ベンガラ、カーボンブラック、薬用炭、硫酸バリウム、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、銅クロロフィン、各種香料等があげられる。
【0020】
本発明において口腔内崩壊錠の形状としては、具体的には、例えば丸錠、三角錠、砲丸錠等が好ましい。本発明の錠剤の大きさは、特に制限されないが、例えば質量で0.1〜1g、直径で0.5〜1.5cmであるのが好ましい。
【0021】
本発明において口腔内崩壊錠は、例えばかけ、くずれ等が生じない優れた硬度を有しており、錠剤自動分包機で包装を施す工程においても、かけ、くずれ等が生じない硬度を有しているのが好ましく、錠剤表面に水溶性のフイルムコーティング膜を施すためのコーティング工程においても、かけ、くずれ等が生じない硬度を有しているのがより好ましい。錠剤の硬度は、一般的に錠剤硬度計で錠剤の直径方向の破壊強度として測定されるが、その値は40〜200Nであるのが好ましく、50〜150Nであるのがより好ましく、60〜100Nであるのが特に好ましい。錠剤の硬度は、市販の錠剤破壊強度測定機、例えば、ジャパンマシナリー製PTB-311E型により測定できる。
【0022】
本発明において口腔内崩壊錠は、口腔内の崩壊時間が1分以内であることが好ましく、30秒以内であることがより好ましい。口腔内崩壊時間をシミュレートした、in vitro試験である吸水時間測定(Bi Yunxia,砂田久一,“ケミカル&ファーマシューティカル・ブレチン(Chem. Pharm. Bull)”, 1996年, 第44巻, 11号, p.2121-2127参照)を行った場合は、錠剤表面全てに色素液が浸潤するまでに要した時間(吸水時間)が1分以内であることが好ましく、30秒以内であることがより好ましい。
【0023】
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法としては、D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、薬物ならびに崩壊剤を含有する口腔内崩壊錠の製造方法であって、例えば、該賦形剤に、結合剤液を添加して、湿式造粒する工程、および
得られた造粒物を、打錠する工程を含むことを特徴とする、該口腔内崩壊錠の製造方法があげられる。
【0024】
賦形剤に、結合剤液を添加して湿式造粒するには、例えば、押し出し造粒法(スクリュー押し出し造粒装置、ロール押し出し式造粒装置等による)、転動造粒法(回転ドラム型造粒装置、遠心転動型造粒装置等による)、流動層造粒法(流動層造粒乾燥装置、転動流動層造粒装置等による)、攪拌造粒法(攪拌造粒装置等による)等があげられ、好ましくは流動層造粒法、攪拌造粒法等があげられ、より好ましくは流動層造粒法があげられるが、いずれの場合も、結合剤液を添加して造粒し、得られた造粒物を乾燥する方法であることが好ましい。また、結合剤液の添加方法は、スプレー添加が好ましい。
本発明において、流動層造粒法とは、造粒機下方部から熱風を送って粉粒体を流動させながら、結合剤液を噴霧し造粒する方法である。また、例えば上部から結合液を噴霧するスプレー対向型や下部から結合液を噴霧する平行型(ワースター型)を包含し、造粒機コンテナー下部が回転する転動型の流動層造粒法も包含する。
【0025】
また、賦形剤に、結合剤液を添加して湿式造粒する際に、該賦形剤とともに、薬物および/または崩壊剤、所望により、他の有効成分および/または他の添加剤を混合し、該結合剤液を添加する湿式造粒を行っても構わない。
【0026】
結合剤液としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、アセトン等の有機溶媒、水、これらの混合溶媒またはこれらと塩化メチレンとの混合溶媒等にメタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーおよびメタクリル酸メチルメタアクリル酸ブチルメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤を溶解または分散したものがあげられ、好ましくは、
(a)メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸コポリマーLおよびアクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマーから選ばれる1つ以上の結合剤が溶解している有機溶媒系の液、
(b)メタクリル酸コポリマーSおよびメタクリル酸コポリマーLから選ばれる1つ以上の結合剤を、該結合剤に対して30〜100重量%のクエン酸トリエチルが溶解している水系の液に懸濁して得られた液、
(c)薬添規乾燥メタクリル酸コポリマーLDおよび/または薬添規アミノアクリルメタクリレートコポリマーEを水に懸濁して得られた液、および
(d)薬添規メタクリル酸コポリマーLDおよび/または薬添規アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー分散液
から選ばれる1つ以上の結合剤液があげられ、
より好ましくは、 (c)薬添規乾燥メタクリル酸コポリマーLDおよび/または薬添規アミノアクリルメタクリレートコポリマーEを水に懸濁して得られた液、および
(d)薬添規メタクリル酸コポリマーLDおよび/または薬添規アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー分散液、から選ばれる1つ以上の結合剤液があげられ、
さらに好ましくは、薬添規乾燥メタクリル酸コポリマーLDを水に懸濁して得られた液、または薬添規メタクリル酸コポリマーLDがあげられる。
なお、有機溶媒系の液とは、水以外の溶媒を主成分とする液、好ましくは実質上、水を含まない液のことであり、水系の液とは、水を主成分とする液、好ましくは実質上、水以外の溶媒を含まない液のことである。
【0027】
結合剤液中の該結合剤の量は、湿式造粒する工程における該賦形剤と、該結合剤の重量比が、100:1〜4:1となる量であることが好ましく、50:1〜85:15となる量であることがより好ましく、25:1〜9:1となる量であることがさらに好ましい。
【0028】
結合剤液は、造粒操作のハンドリング性や造粒性向上等を目的に可塑剤や滑沢剤を含有することができる。
また、所望により、結合剤液中に薬物(前記と同義)や崩壊剤(前記と同義)を含有していてもよい。なお、結合剤液中に難溶性薬物を溶解して含有する場合には、得られる口腔内崩壊錠では、結合剤と難溶性薬物が固体分散体を形成し、薬物の溶解性(消化管吸収性)を優れたものとする利点も有する。
結合剤液に含有できる可塑剤としては、例えばクエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、トリアセチン、プロピレングリコール等があげられ、該可塑剤の量は、一般的には結合剤液中の結合剤に対して1〜30重量%であり、好ましくは5〜20重量%である。ただし、結合液が、メタクリル酸コポリマーSおよびメタクリル酸コポリマーLから選ばれる1つ以上の結合剤を、水系の液に懸濁した場合には、該可塑剤を、結合剤液中の該結合剤に対して30〜100重量%、好ましくは40〜80重量%のクエン酸トリエチルを含有することが好ましい。
また結合剤液に含有できる滑沢剤としては、例えば、タルク、ステアリン酸、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム等があげられ、該滑沢剤の量は結合剤液中の結合剤に対して1〜30%であり、好ましくは5〜25%、さらに好ましくは10〜20重量%である。ただし、結合液が、メタクリル酸コポリマーSおよびメタクリル酸コポリマーLから選ばれる1つ以上の結合剤を、水系の液に懸濁した場合には、結合剤液中の該結合剤に対して30〜100重量%、好ましくは40〜80重量%の該滑沢剤を含有することが好ましい。
さらに、結合剤液は、D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール等を含有することができる。該D-マンニトール、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール等の量は、結合剤液中の結合剤に対して2〜20重量%、好ましくは3〜10重量%である。
【0029】
本発明の口腔内崩壊錠は、得られた造粒物を、打錠機で打錠することにより製造することができる。得られた造粒物に、薬物および/または崩壊剤を含まない場合は、該薬物および/または崩壊剤と、得られた造粒物とを混合し、打錠機で打錠することにより口腔内崩壊錠を製造することができる。いずれの場合にも、所望により、乳糖、トレハロース、キシリトール、マルチトールおよびエリスリトールから選ばれた1つ以上の賦形剤、薬物(前記と同義)、崩壊剤(前記と同義)および/または他の添加剤(前記と同義)を、さらに混合し、打錠機で打錠することにより口腔内崩壊錠を製造してもかまわない。
【0030】
本発明に用いることができる打錠機は、特に限定されず、例えばロータリー打錠機、油圧プレス機等の打錠機を用いることができる。また、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸またはその金属塩、ショ糖脂肪酸エステルまたはグリセリン脂肪酸エステル、硬化油脂等の滑沢剤を、杵臼にあらかじめ極微量塗布された杵臼を有する打錠機を用る、いわゆる外部滑沢打錠方法を用いて口腔内崩壊錠を製造してもかまわない。
【0031】
打錠工程における、打錠圧は、錠剤の硬度が40〜200N、好ましくは50〜150N、より好ましくは60〜100Nとなるような値とすればよく、例えば500〜3000 kgf/cm
2、好ましくは800〜2500 kgf/cm
2、より好ましくは1000〜2000 kgf/cm
2である。
【0032】
次に、実施例および試験例により、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例および試験例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0033】
薬添規メタクリル酸コポリマーLD(オイドラギットL30D-55、レーム社製、以下同じ) 333g(固形分100g)、ポリエチレングリコール(PEG6000、日本油脂社製、以下同じ) 10g、タルク(キハラ化成社製、以下同じ)10gおよび精製水400gを混合して、結合剤液を得た。
D-マンニトール(日研化成製、体積平均粒子径およそ50μm、以下同じ)1880gを流動層造粒乾燥機(FLO-2、フロイント産業製、以下同じ)に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。
得られた造粒物198gに、ステアリン酸マグネシクム(メルク社製、以下同じ)2gを混合し、ロータリー打錠機(菊水製作所、コレクト12型、8mmφ平面杵、以下同じ)で打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【実施例2】
【0034】
薬添規アクリル酸エチルメタクリル酸メチルコポリマー分散液(オイドラギットNE30D、レーム社製、以下同じ) 333g(固形分100g)、ポリエチレングリコール10g、タルク10gおよび精製水400gを混合して、結合剤液を得た。
D-マンニトール1880gを流動層造粒乾燥機に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。
得られた造粒物198gに、ステアリン酸マグネシクム2gを混合し、ロータリー打錠機で打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0035】
比較例1
D-マンニトール2000gを流動層造粒乾燥機に入れ、精製水400gを噴霧して造粒し、乾燥した。
得られた造粒物198gに、ステアリン酸マグネシクム2gを混合し、ロータリー打錠機で打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0036】
試験例1
実施例1および2ならびに比較例1で得られた錠剤を、錠剤硬度測定器(ジャパンマシナリー製PTB-311E型)で錠剤硬度を測定した。測定結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【実施例3】
【0038】
実施例1と同様に結合剤液を得た。
乳糖(メグレ社製)1880gを流動層造粒乾燥機に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。
得られた造粒物198gに、ステアリン酸マグネシクム2gを混合し、ロータリー打錠機で打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0039】
比較例2
乳糖(メグレ社製)2000gを流動層造粒乾燥機に入れ、精製水600gを噴霧して造粒し、乾燥した。
得られた造粒物198gに、ステアリン酸マグネシクム2gを混合し、ロータリー打錠機で打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0040】
試験例2
実施例3および比較例2で得られた錠剤を、試験例1と同様に錠剤硬度を測定した。測定結果を表2に示した。
【0041】
【表2】
【実施例4】
【0042】
実施例1と同様に結合剤液を得た。
エリスリトール(日研化成社製、以下同じ)1880gを流動層造粒乾燥機に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。
得られた造粒物198gに、ステアリン酸マグネシクム2gを混合し、ロータリー打錠機で打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0043】
比較例3
エリスリトール2000gを流動層造粒乾燥機に入れ、精製水400gを噴霧して造粒し、乾燥した。
得られた造粒物198gに、ステアリン酸マグネシクム2gを混合し、ロータリー打錠機で打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0044】
試験例3
実施例4および比較例3で得られた錠剤を、試験例1と同様に錠剤硬度を測定した。測定結果を表3に示した。
【0045】
【表3】
【実施例5】
【0046】
実施例1と同様に結合剤液を得た。
ドンペリドン(日局ドンペリドン)50gおよびD-マンニトール1720gを流動層造粒機に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。得られた乾燥物を目開き710μmの篩いで篩過し、造粒物を得た。
得られた造粒物188gに、クロスポビドン(ポリプラスドンXL-10、アイピーエス(IPS)社製、以下同じ)10gおよびステアリン酸マグネシウム2gを混合し、ロータリー型打錠機にて、錠剤硬度が60N付近になるように打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【実施例6】
【0047】
実施例5で得られた造粒物188gに、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC LH-31、信越化学社製)10gおよびステアリン酸マグネシウム2gを混合し、ロータリー型打錠機にて、錠剤硬度が60N付近になるように打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【実施例7】
【0048】
実施例5で得られた造粒乾燥物188gに、クロスカルメロースナトリウム(エフエムシー(FMC)社製)10gおよびステアリン酸マグネシウム2gを混合し、ロータリー型打錠機にて、錠剤硬度が60N付近になるように打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【実施例8】
【0049】
実施例5で得られた造粒物188gに、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ社製)10gおよびステアリン酸マグネシウム2gを混合し、ロータリー型打錠機にて、錠剤硬度が60N付近になるように打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0050】
比較例4
ドンペリドン50gおよびD-マンニトール1720gを流動層造粒機に入れ、精製水を噴霧して造粒し、乾燥した。得られた乾燥物を目開き710μmの篩いで篩過し、造粒物を得た。
得られた造粒物188gに、クロスポビドン10gおよびステアリン酸マグネシウム2gを混合し、ロータリー型打錠機にて、打錠圧1200kgで打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0051】
試験例4
実施例5〜8および比較例4で得られた錠剤を、試験例1と同様に錠剤硬度を測定した。また、崩壊性について評価するために、吸水時間の測定を行った。測定結果を表4および5に示した。
(吸水時間測定法)
直径55 mmの円形ろ紙上に10 mg/mLの黄色5号水溶液を2 mL滴下した。この湿潤されたろ紙上に得られた口腔内崩壊錠 1錠を静置し、錠剤表面全てに色素液が浸潤するまでに要した時間を計測した。
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【実施例9】
【0054】
薬添規アミノアクリルメタクリレートコポリマーE(オイドラギットEPO、レーム社製) 15g、ラウリル硫酸ナトリウム(ナカライテスク社製)1.5g、ステアリン酸2.25g、タルク7.5gおよび精製水146.2gを混合して、結合剤液を得た。
ドンペリドン7.5g、D-マンニトール248.3gおよびクロスポビドン15.0 gを流動層造粒機に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。得られた乾燥物を目開き710μmの篩いで篩過し、造粒物を得た。
得られた造粒物206gを、ステアリン酸マグネシウム2.1gを混合し、ロータリー型打錠機にて、錠剤硬度が80N付近になるように打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【実施例10】
【0055】
薬添規メタクリル酸コポリマーL(オイドラギットL100、レーム社製、以下同じ) 15g、1規定のアンモニウム水8.4g、クエン酸トリエチル(シービーシー(CBC)社製)7.5g、タルク7.5gおよび精製水111.6gを混合して、結合剤液を得た。
ドンペリドン7.5g、D-マンニトール244.5gおよびクロスポビドン15.0 gを流動層造粒機に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。得られた乾燥物を目開き710μmの篩いで篩過した。
得られた造粒乾燥物227gに、ステアリン酸マグネシウム2.3gを混合し、ロータリー型打錠機にて、錠剤硬度が60N付近になるように打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0056】
試験例5
実施例9および10で得られた錠剤を、試験例1と同様に錠剤硬度を測定した。また、試験例4と同様に、吸水時間測定を行った。測定結果を表6に示した。
【0057】
【表6】
【実施例11】
【0058】
式(I)
【0059】
【化1】
であらわされるキサンチン誘導体(INN:Rolofylline(p-INN)、1,3-Dipropyl-8-(tricyclo[3.3.1.03,7]non-3-yl)-1H-purine-2,6(3H,7H)-dione)150g、薬添規メタアクリル酸コポリマーL 450gおよびエタノール/塩化メチレン混液(重量比1:1)3500gを混合して、結合剤液を得た。
乳糖(ファルマトース(Pharmatose)200M、デーエムブイ(DMV)社製)4350gを流動層造粒機に入れ、結合剤液を噴霧して造粒し、乾燥した。得られた造粒乾燥物を目開き710μmの金網篩いで篩過した。
得られた造粒物990gに、ステアリン酸マグネシウム10gを混合した。この混合物87.8gに、乳糖(タブレトース80、メグレ社製)7.2gおよびクロスポビドン5.0gを混合し、ロータリー型打錠機にて、錠剤硬度が60N付近になるように打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
【0060】
試験例6
実施例11で得られた錠剤を、試験例1と同様に錠剤硬度を測定した。また、日局15記載の崩壊試験を行って、崩壊時間を測定した。測定結果を表7に示した。
表7から明らかなように、結合剤液中に溶解した難溶性薬物が含有する場合であっても、硬度および崩壊時間に優れた口腔内崩壊錠を得ることができた。
【0061】
【表7】