(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記投光部と、前記受光部と、前記光源ユニットと、前記穀粒評価ユニットとは、共通の筐体に取り付けられており、前記投光部と前記受光部とは、前記筐体を構成する1つの側壁である測定壁に設けられた孔に装着されている請求項1から9のいずれか一項に記載の光学式穀粒評価装置。
請求項1から11のいずれか一項に記載の光学式穀粒評価装置を備えたコンバインであって、穀粒タンクの側面部に穀粒タンクに投入される穀粒を一時的に取り込む計測室を備え、前記光学式穀粒評価装置は、前記計測室に貯留された穀粒の評価を行うように前記計測室に隣接して配置されているコンバイン。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記実情からみて、投光窓部から穀粒貯留空間に向かって照射された光が直接受光窓部に入射してしまう不都合が低減され、投光部及び受光部の製造コストが抑制される光学式穀粒評価装置が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による光学式穀粒評価装置は、貯留状態の穀粒に
接して、前記穀粒に光を照射する
投光窓部を有する投光部と、前記
投光窓部と間隔をあけて並置
され、前記貯留状態の穀粒に接して、前記
投光窓部から前記穀粒に照射され前記穀粒の影響を受けた光の一部が入射する
受光窓部を有する受光部と、前記
投光窓部から前記
受光窓部に光が直接入射しないように前記
投光窓部と前記
受光窓部との間で前記穀粒側に突出するように設けられた遮蔽部と、前記投光部に光を供給する光源ユニットと、前記受光部に取り込まれた光の分光計測に基づいて穀粒評価を行う穀粒評価ユニットとを備えている。
【0008】
前記投光窓部と前記受光窓部とが、貯留状態の穀粒に接するように構成されると、照射光が直接投光窓部から穀粒に伝播する割合、及び穀粒を通過した光が直接受光窓部に入射する割合も大きくなり、穀粒に照射された光の散乱反射率特性に基づく光学測定の効率が改善される。貯留状態の穀粒が投光窓部と受光窓部とに接するための好適な構成の1つは、計測室の貯留壁の一部として投光窓部と受光窓部とを用いることである。これにより、貯留穀粒は自然に投光窓部及び受光窓部に接することになる。
この光学式穀粒評価装置では、穀粒が貯留されている側の空間に面した
投光窓部と
受光窓部との間に穀粒側に突出する遮蔽部によって、
投光窓部からの照射光が直接
受光窓部に入射することが抑制される。これにより、貯留状態の穀粒を伝播した光に対する分光計測に基づく穀粒評価の精度が向上する。
【0009】
ここで、前記
投光窓部と前記
受光窓部とは同一平面上に位置する構成を採用すれば、投光部と受光部の構造が簡単化され、コスト減に結びつく。その際、
投光窓部と前記
受光窓部を共通部材の表面で形成するとさらに構造は簡単となる。
【0010】
【0011】
この光学式穀粒評価装置では、穀粒で反射された反射光や穀粒を通過した通過光の分光強度に基づいて穀粒を評価するので、できるだけ穀粒を伝播してきた光だけが
受光窓部に入射することが好ましい。
投光窓部と
受光窓部とを並べて配置する方式、特にこれらを平面状に配置する方式では、
投光窓部と
受光窓部との間の距離が大きいほど穀粒を拡散透過する範囲が広くなり、より多くの穀粒の光情報が反映されることになる。その一方、
投光窓部と
受光窓部との間の距離が大きいと、穀粒を透過してきた光量の減衰が激しく、十分な光情報を得られない場合があり、測定できないことがある。このため、出来るだけ広い範囲の光情報を確保しつつ、測定に足る光量を得るための
投光窓部と
受光窓部との配置が重要となる。このような課題の解決を求めて、
投光窓部の面積を大きくし、光の放射量を増やすとともに、
投光窓部と
受光窓部との間の距離の調整を行う実験が導入された。この実験結果から得られた本発明の好適な実施形態の1つは、前記
投光窓部の面積が、前記
受光窓部の面積より大きいことである。同様に、前記
投光窓部と前記
受光窓部との並び方向での前記
投光窓部の長さは、前記並び方向での前記
受光窓部の長さよりも長く、前記
投光窓部と前記
受光窓部との間隔は、前記
投光窓部の長さより短く前記
受光窓部の長さより長くする方が、良好であることも実験から明らかにされている。
【0012】
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記投光部は前記光源ユニットからの光が伝播する第1光ファイバ束の前記
投光窓部側の端部であり、前記受光部は前記穀粒からの光が前記穀粒評価ユニットに伝播する第2光ファイバ束の前記
受光窓部側の端部である。この構成では、引き回しが容易な光ファイバ束によって光を導くとともにその端部の端面に
投光窓部ないしは
受光窓部を突き合わせるだけで投光部ないしは受光部を作り出すことができる。これは、製造コストの低減をもたらす。その際、前記第1光ファイバ束及び前記第2光ファイバ束の端面は円形とすることで、正確な寸法と形状の実現が容易となる。
【0013】
本発明の好適な実施形態として、前記
投光窓部は前記第1光ファイバ束の端面に装着された
保護膜であり、前記
受光窓部は前記第2光ファイバ束の端面に装着された
保護膜であると、構造の簡単化が得られる。その際保護膜としては、透光性の良い強化ガラスないしは硬質樹脂などが適切である。
【0014】
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記投光部と前記受光部とは、共通のハウジングに固定されており、前記ハウジングには、
前記投光窓部と
前記受光窓部とを外囲し、
前記投光窓部及び前記受光窓部よりも前記穀粒側に突出する遮蔽周壁が設けられている。この共通ハウジングの導入により、投光部と受光部の組み付けが簡単となるだけでなく、互いの位置関係の精度を上げることも容易となる。また、この遮蔽周壁により外部からのノイズとなる周囲光の
受光窓部への入射、さらには外部から
投光窓部及び
受光窓部への粉塵の侵入を防止することができる。
【0015】
この光学式穀粒評価装置は、主にコンバインや脱穀装置や穀粒乾燥施設の乾燥装置における穀粒搬送部に組み込み可能である。その際の組み込み容易性を考慮するならば、前記投光部と、前記受光部と、前記光源ユニットと穀粒評価ユニットとは、共通の筐体に取り付けられており、前記投光部と前記受光部とは、前記筐体を構成する1つの側壁である測定壁に設けられた孔に装着されていることが好適である。特にその際、光源ユニット及び穀粒評価ユニットも前記測定壁に位置決め固定されるならば、測定壁を部材取付の単一の基準体として取り扱うことができるので、高精度の取り付けが容易となる。
【0016】
本発明は、上述した光学式穀粒評価装置を搭載したコンバインも発明の対象としている。そのようなコンバインは、穀粒タンクの側面部に穀粒タンクに投入される穀粒を一時的に取り込む計測室を備え、この計測室に貯留された穀粒の評価を行うように計測室に隣接して光学式穀粒評価装置が配置されている。これにより、穀粒の収穫時に継時的に当該穀粒の水分などの品質を評価することができる。多くのコンバインでは、穀粒タンクは、その前側面部が開放されるように鉛直軸周りに外側に回動可能に構成されている。従って、計測室を穀粒タンクの前側面部に備えることで、計測室に隣接して設けられた光学式穀粒評価装置の保守点検が簡単となる利点が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明による光学式穀粒評価装置の具体的な実施形態を説明する前に、
図1と
図2とを用いて本発明に採用されている測定ヘッド43の基本的な特徴を説明する。この測定ヘッド43を装備した光学式穀粒評価装置40の一例が
図3と
図4とに示されている。
測定ヘッド43の主要構成要素は、互いに間隔をあけて並置されている投光部41と受光部42とである。投光部41に設けられた
「投光窓部」としての投光面416から光源ユニットによって発生した光、好ましくは近赤外光が照射される。穀粒群の中を伝播して戻ってきた光は、受光部42に設けられた
「受光窓部」としての受光面426に入射する。受光部42に入射した光は、分光計測のために穀粒評価ユニットに送られ、その計測結果に基づいて測定対象となった穀粒の水分含有量などの穀粒評価が行われる。
【0019】
図1の例では、投光部41は、光源ユニットから光を送る第1光ファイバ束410の端部411で構成されており、投光面416は、第1光ファイバ束410の端面412に装着された投光側ガラスプレート415の有効投光表面である。この有効投光表面とは、投光側ガラスプレート415における第1光ファイバ束410の端面412が直接向き合っている領域であり、ここでは円形であり、その直径はD1で示されている(
図2参照)。
受光部42は、穀粒評価ユニットに穀粒によって影響を受けた光を送る第2光ファイバ束420の端部421で構成されており、受光面426は、第2光ファイバ束420の端面422に装着された受光側ガラスプレート425の有効受光表面である。この有効受光表面とは、受光側ガラスプレート425における第2光ファイバ束420の端面422が直接向き合っている領域であり、ここでは円形であり、その直径はD2で示されている(
図2参照)。投光側ガラスプレート415及び受光側ガラスプレート425は、直接貯留状態の穀粒に密接するように配置されるので、保護膜として機能するように硬質ガラスで作られている。主に構造の簡単化及び製造の容易性のため、
図1で示された例では、投光面416と受光面426は同一平面上に位置している。したがって、投光面416と受光面426、つまり投光側ガラスプレート415及び受光側ガラスプレート425を同一の部材で構成してもよい。
【0020】
投光面416と受光面426とは、投光面416から前記穀粒に照射され前記穀粒の影響を受けた光の一部が受光面426に入射しやすいように、間隔Sだけあけて並置されている。これは、光学式穀粒評価装置40の測定原理が、投光面416から出た照射光が穀粒内を通過することによって吸収される割合が、穀粒の品質(水分含有量など)によって異なることを利用しているからである。投光面416から照射され、穀粒内を通過して出てきた通過光が穀粒によって散乱された散乱光とともに受光面426に入射されなければならないが、その際、投光面416から出た照射光が直接受光面426に入ることは避けなければならない。投光面416から出た照射光はできるだけ直接穀粒に入射し、穀粒を通過した光はできるだけ直接受光面426に入射することが好ましい。このため、投光面416と受光面426とは、測定時に貯留状態の穀粒に密接するように、外部に露出している。さらに、投光面416から前記受光面426に光が直接入射しないように投光面416と受光面426との間で外方向に(穀粒側に)突出するように遮蔽部434が設けられている。さらに、周囲からの光の入射を避けるためには、投光面416と受光面426とを外囲する遮蔽周壁435が設けられる。
図1の例では、遮蔽部434は、円形の投光面416と受光面426の外側輪郭とに沿って形成された、メガネ枠状体であり、遮蔽周壁435は、遮蔽部434を外囲する環状板体である。ここでは、遮蔽部434と遮蔽周壁435とは、一体形成された単一の遮蔽体である。
【0021】
投光面416から前記穀粒に照射され前記穀粒の影響を受けた光の一部が受光面426に入射しやすい構成として、平面状に投光面416と受光面426とを配置する方式では、投光面416と受光面426との間の距離が大きいほど穀粒を拡散透過する範囲が広くなり、より多くの穀粒の光情報が反映されることになる。その一方、投光面416と受光面426との間の距離が大きいと、穀粒を透過してきた光量の減衰が激しく、十分な光情報を得られない場合があり、測定できないことがある。このため、出来るだけ広い範囲の光情報を確保しつつ、測定に足る光量を得るための投光面416と受光面426との配置が重要となる。このような課題の解決を求めて、投光面416の面積を大きくし、光の放射量を増やすとともに、投光面416と受光面426との間の距離の調整を行う実験が導入された。この実験結果から、特に好適な寸法は、D1=9mmかつD2=5mmであれば、S=7mm程度、つまりその中心点距離Lは14mm程度であることが導かれた(
図2参照)。このことから、平面状に配置された投光面416と受光面426との間の構造上の好ましい条件の1つとしてとして、投光面416の面積が受光面426の面積より大きくすること、つまりD1>D2であること、及び投光面416と受光面426との間隔が、並び方向での投光面416の長さより短く受光面426の長さより長い、つまりD1>S>D2であることが提案される。
【0022】
上述したように、測定ヘッド43は、円筒状の投光部41と受光部42とで構成されているので、投光部41と受光部42とは、共通のハウジング430に固定することができる。
図1では、ハウジング430は硬質材からなる略円柱部材であり、その投光部41と受光部42とを貫通させる2つの孔431a、431bが形成されている。この図のハウジング430は前側部分432と後側部分431とに二分割されている。前側部分432の前端面における2つの孔432a、432bの周囲に上記の遮蔽部434として環状凸部が形成されており、さらにその遮蔽部434をさらに外囲する上記の遮蔽周壁435として環状の段部が形成されている。つまり、ここでは遮蔽部434と遮蔽周壁435とは、ハウジング430前側部分432の前端面に一体的に形成されている。さらにこのハウジング430の後側部分431の後端面には矩形板状のヘッドブラケット439が配置される。
【0023】
図4に示すように、光学式穀粒評価装置40を構成する主要素は、上述した測定ヘッド43と、光源ユニット44と、穀粒評価ユニット45である。光源ユニット44は、測定ヘッド43に計測室に貯留された穀粒に照射する光を供給する。穀粒評価ユニット45は、測定ヘッド43によって取り込まれた光から穀粒の品質評価を行う。次に、光学式穀粒評価装置40における、測定ヘッド43と光源ユニット44と穀粒評価ユニット45の配置を
図3と
図4を用いて説明する。
【0024】
光学式穀粒評価装置40の筐体73は、穀粒を貯留する計測室の壁体に隣接配置されるベース壁730を底壁(底面)として有し、ベース壁730とともにその内部に収納空間を作り出す側壁742がベース壁730から立設されている。側壁742は、4つの直角屈曲部を有する矩形周壁である。
図3に示されているように、収納空間を覆うために蓋壁741が用意されている。
【0025】
図3から明らかなように、ベース壁730には、その投光面416と受光面426を計測室に貯留されている穀粒に臨むように測定ヘッド43を固定するための貫通孔として測定ヘッド孔731が設けられている。つまり、ベース壁730は、貯留された穀粒に向き合う測定壁として機能する。測定ヘッド孔731に測定ヘッド43のハウジング430が挿入され、ヘッドブラケット439がベース壁730の内面にねじ固定されている。さらに、光源ユニット44及び穀粒評価ユニット45もベース壁730に位置決め固定されている。
【0026】
図4で模式的に示すように、光源ユニット44は、ハロゲンランプ441を有する光源部440と当該ランプ441に電力を供給する電源部48とを備えている。ハロゲンランプ441及び電源部48は熱を発し、特にハロゲンランプ441は高熱を発する。このため、外気を導入して、冷却風を作り出して、ハロゲンランプ441及び電源部48を冷却する必要がある。穀粒評価ユニット45は、分光測定部46と当該分光測定部46による測定結果を評価する評価電子基板を有する評価部47とを備えている。分光測定部46は精密機器であり、評価電子基板は高集積回路であり、塵埃を嫌う。このため、強い冷却風などによって塵埃が巻き散ることを防止する必要がある。このため、筐体73内に形成された内部空間は、導入された外気を再び排気するとともに光源ユニット44を収納する開放室74aと、穀粒評価ユニット45を収納する密閉室74bとに、隔壁747によって区画されている。
【0027】
筐体73が矩形の六面体として形成されている図示された例では、開放室74aは、六面体の外周部に形成されたL字状空間であり、内部空間74の残りの空間が密閉室74bとなる。つまり、密閉室74bは、ベース壁730と側壁742と第1隔壁748と第2隔壁749と蓋壁741とによって密閉化されている。
【0028】
測定ヘッド43と光源ユニット44とは第1光ファイバ束410によって接続され、測定ヘッド43と穀粒評価ユニット45とは第2光ファイバ束420によって接続されている。後で述べる好適な実施形態では、この第1光ファイバ束410及び第2光ファイバ束420の引き回しが最適化されている。つまり、第1光ファイバ束410及び第2光ファイバ束420とはベース壁730の面に鉛直な方向で測定ヘッドに連結され、第1光ファイバ束410は途中で直角に屈曲し、ベース壁730の面に平行に延びて光源ユニット44に連結されている。第2光ファイバ束420は途中で直角に屈曲し、ベース壁730の面に平行に延びて穀粒評価ユニット45に連結される。
【0029】
次に、図面を用いて、本発明による光学式穀粒評価装置の具体的な実施形態の1つを説明する。この実施形態では、光学式穀粒評価装置は、穀物を収穫するコンバインに搭載されている。
図5は、コンバインの全体を示す側面図であり、
図6は平面図である。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置2,2によって自走するように構成された走行機体と、走行機体の機体フレーム1の前部に支持された刈取部5と、機体フレーム1の後部に支持された脱穀装置6及び穀粒タンク10とを備えている。走行機体の前部の横一端側に、運転座席4aを有する運転部4と、運転座席4aの下方に配置されたエンジン31を含む原動部3が設けられている。
【0030】
原動部3について説明する。
図5と
図6とに示すように、原動部3には、運転座席4aを天板部で支持するように構成したエンジンボンネット32、エンジンボンネット32の走行機体横外側に配備した吸気ケース33、エンジン31の走行機体横外側に配備したラジエータ34及び冷却ファン35が配置されている。ラジエータ34及び冷却ファン35は、吸気ケース33より走行機体横内側に配置されている。
【0031】
駆動系について説明する。
図示されていないが、走行トランスミッションが機体フレーム1の前部に配置されている。エンジン31からの駆動力は走行トランスミッションで変速され、左右のクローラ走行装置2のクローラ駆動輪2aに伝達される。走行トランスミッションに入力した駆動力は分岐して、刈取部5にも伝達される。エンジン31からの駆動力は、ミッションケースを介して脱穀装置6及び排ワラ処理装置7にも伝達される。
【0032】
脱穀装置6について説明する。
脱穀装置6は、機体フレーム1のうちの左横側部位に設けてある。脱穀装置6は、脱穀機体の横外側に設けられたフィードチェーン(図示せず)を備えている。刈取部5から搬送された刈取穀稈の株元側がフィードチェーンによって挟持され、走行機体後方側に搬送される。その際、刈取穀稈の穂先側は脱穀部の扱室(図示せず)に供給され、回転駆動される扱胴(図示せず)によって脱穀される。脱穀装置6は、脱穀機体の内部に設けた選別部(図示せず)を備えている。選別部による揺動選別及び風選別によって、穀粒と、ワラ屑等の塵埃とに選別され、単粒化した穀粒は脱穀機体内の底部に落下する。塵埃は脱穀機体の後外側に排出される。
【0033】
フィードチェーンによって脱穀部の扱室から排出した脱穀排ワラは、脱穀装置6の後部に装備された排ワラ処理装置7に供給される。排ワラ処理装置7は、脱穀排ワラを細断して放出する処理状態と、脱穀排ワラを長ワラ状態で放出する処理状態とに切換え自在である。
【0034】
図6に示すように、脱穀装置6の脱穀機体内の底部には1番スクリューコンベヤ9が設けられている。単粒化した穀粒は、1番スクリューコンベヤ9によって脱穀機体の横方向に沿って穀粒タンク10側に横送り搬送され、揚穀装置12に供給される。
【0035】
穀粒タンク10について説明する。
穀粒タンク10は、機体フレーム1のうちの脱穀装置6に対して走行機体右横側、かつエンジン31の後方の部分に配置されている。
図6と
図7と
図11とから明らかなように、穀粒タンク10は、正面視で、上端側における横端部10aが下端側より走行機体横内側に張り出た形状を有する。穀粒タンク10の前側壁10Fのうちの前記横端部10aに位置する部位に、後述する受信機14が配置されている。穀粒タンク10の前側壁10Fのうちの受信機14の横外側に、穀粒タンク10の内部を見通す縦長形状の点検窓15が形成されている。
【0036】
穀粒タンク10の左横側部に揚穀装置12が配置されている。揚穀装置12の搬送終端部は、穀粒タンク10の横端部10aに接続されている。
図6と
図8とに示すように、揚穀装置12は、揚送スクリュー16を備えている。揚送スクリュー16は、1番スクリューコンベヤ9から図示しないベベルギア伝動機構を介して伝達される駆動力によって駆動される。1番スクリューコンベヤ9からの穀粒が揚送スクリュー16によって揚穀装置12の吐出口12aに揚送される。揚送スクリュー16のスクリュー軸16aのうちの吐出口12aに対向する位置に回転羽根17が一体回転自在に設けられている。揚送スクリュー16からの穀粒が、反時計まわりに回転駆動される回転羽根17による跳ね飛ばしにより、吐出口12aから穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bに吐出される。従って、脱穀装置6からの穀粒は、穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bに順次貯蔵される。
【0037】
図5と
図6とから明らかなように、穀粒タンク10の底部に走行機体前後向きの底スクリュー18が設けられている。穀粒タンク10の後外側に走行機体上下向きの縦スクリューコンベヤ19aが設けられ、縦スクリューコンベヤ19aの上端部から横スクリューコンベヤ19bが延出されている。穀粒タンク10に貯留された穀粒が、底スクリュー18、縦スクリューコンベヤ19a及び横スクリューコンベヤ19bによって搬送され、吐出筒19cから吐出される。
【0038】
横スクリューコンベヤ19bは、縦スクリューコンベヤ19aに対して横向きの昇降軸芯P1まわり上下揺動自在に連結され、昇降シリンダ22によって揺動操作される。また、縦スクリューコンベヤ19aの上側部分は、縦スクリューコンベヤ19aの下側部分に対して縦向きの旋回軸芯P2周りに旋回自在に連結され、電動モータ23によって駆動される。
これらにより、吐出筒19cの吐出位置が変更可能である。
【0039】
穀粒タンク10の後面下部に連結支持された中継ギヤケース24が、機体フレーム1の後端部に設けた支持部1Gに対して旋回軸芯P2まわりに回転自在に枢支されていることにより、穀粒タンク10は、旋回軸芯P2を開閉軸芯として揺動開閉自在である。従って、穀粒タンク10は、揺動開閉することによって作業位置とメンテナンス位置(
図6で二点鎖線で示す)とに位置変更できる。
【0040】
作業位置に閉じた穀粒タンク10の前端部の下方に、機体フレーム1によって支持されたロードセル25が配置されている。つまり、ロードセル25により、穀粒タンク10に貯留された穀粒の重量が穀粒タンク10ともに計測される。さらに、穀粒タンク10の前部に光学式穀粒評価装置40が配置されている。光学式穀粒評価装置40により、脱穀装置6から搬出されて穀粒タンク10に投入される穀粒の内部品質が評価される。ロードセル25及び光学式穀粒評価装置40による計測結果は、例えば運転部4に設けた表示装置39(
図6参照)に表示される。
【0041】
次に、このコンバインにおける、穀粒の光学式穀粒評価に関する構成を説明する。
図8と
図12とから理解できるように、穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bに、貯留室50が配置されている。ここでは、貯留室50は、穀粒を一時的に貯留するサンプリング部50として形成されているので、以後、貯留室50は、サンプリング部50と称することにする。
【0042】
サンプリング部50は、穀粒タンク上下向きの筒状の保持部形成体51によって形成した受け止め保持部52と、受け止め保持部52の上部に配備した満杯センサ53と、受け止め保持部52の下部に設けた排出口52aを開閉する開閉板54と、開閉板54を操作するシャッタ機構60とからなる。サンプリング部50は、穀粒タンク10に投入された穀粒の一部を、光学式穀粒評価装置40の計測対象として一時的に貯留し、光学式穀粒評価装置40による計測が終了すると、潮流されていた穀粒は穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bに排出される。
【0043】
すなわち、受け止め保持部52は、上部に設けた穀粒タンク上方向きの受け入れ口52bを備えている。揚穀装置12の回転羽根17によって穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bに吐出され、サンプリング部50の上方に飛んで来た穀粒が、受け入れ口52bから受け止め保持部52に入り込む。開閉板54が閉位置であれば、排出口52aが封鎖され、穀粒計測室としての受け止め保持部52内に、穀粒が貯留される。
【0044】
満杯センサ53が受け止め保持部52における穀粒の満杯状態を検出し、かつ受け止め保持部52に貯留された穀粒の光学式穀粒評価装置40による計測が終わると、開閉板54が開位置に制御される。これにより、一時的に貯留されていた穀粒は、開放された排出口52aから落下通路55を通って、穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bに落下する。
【0045】
排出口52aの開放時から、計測済みの穀粒を排出するのに必要な排出時間として設定した設定排出時間が経過し、かつ、満杯センサ53が満杯状態を検出していないことを条件として、シャッタ機構60の開閉板54が閉位置に切り替えられる。これにより、排出口52aが封鎖されるので、受け入れ口52bから入り込む穀粒が再び計測対象として貯留される。
【0046】
このように、サンプリング部50では、開閉板54が開閉制御されることにより、穀粒の計測室としての受け止め保持部52内に穀粒が繰り返し貯留され、その都度、貯留状態の穀粒に対する光学式穀粒評価装置40による計測が行われる。
【0047】
光学式穀粒評価装置40は、
図12から
図16から明らかなように、ほぼ正方向断面で深さが浅い直方体形状の筐体73を備えている。筐体73は、底壁であるベース壁730と、周壁である側壁742と、ベース壁730と側壁742とによって作り出される直方体形状の内部空間(収納空間)74を覆うカバープレートしての蓋壁741とからなる。
図13と
図14では蓋壁741は取り外されている。
【0048】
ベース壁730を平面上に位置させた平面視において、筐体73の内部空間74を、L字状領域と長方形領域に区画する隔壁747がベース壁730に立設されている。隔壁747は、互いに延設方向が90°異なる第1隔壁748と縦方向に延びる第2隔壁749とからなる。L字状領域は、その両端部が外部に対して開口している開放室74aであり、長方形領域は、実質的に外部に対して閉鎖された密閉室74bである。開放室74aの一方の開口には、フィルタユニット79が接続されている。フィルタユニット79は、筐体73の一側面にほぼ完全に重なり合って装着される直方体形状のフィルタケース790と、そのフィルタケース790内に配置される複数のフィルタ791とを備えている。フィルタケース790には外気を取り入れる吸引口76が設けられており、ここから取り入れられた外気は、フィルタを通過して開放室74aに流入する。開放室74aの一方の開口には、開放室74aからの空気を外部に放出するための案内管78が接続している。案内管78は、雨水や洗浄水などの開放室74aに入り込むことを防止するように屈曲した屈曲管であり、
図7から明らかなように、光学式穀粒評価装置40の穀粒タンク10への取付時には、上側に位置する。
【0049】
フィルタユニット79の吸引口76は、フィルタケース790の一端部に設けられ、そこから他端までフィルタケース790の内部を延びる吸引通路に接続している。吸引通路は、多数のフィルタ80によって形成されたフィルタ通路に連通しており、フィルタ通路の出口は開放室74aに連通している。
図7と
図9とから理解できるように、フィルタケース790は、フィルタケース790の上下両端部に作用する連結具81により、筐体73の本体に対して脱着自在に連結されている。この連結具81を解除状態に切り換えてフィルタケース790を筐体73の本体から取り外すことにより、フィルタ80の交換作業が容易となる。連結具81は、本実施形態のようにボルト式のものであってもよいし、バックル式のものであってもよい。
【0050】
開放室74a内でフィルタユニット79から流入し、案内管78に流入する冷却空気流を作り出すため、冷却ファン75が開放室74aのほぼ中央に配置され、ベース壁730に固定支持されている。開放室74aの、冷却ファン75とフィルタユニット79との間の領域に、光源ユニット44の電源部48が配置されている。開放室74aの、冷却ファン75と案内管78との間の領域に、光源ユニット44の光源部440が配置され、ベース壁730に固定支持されている。さらに、ベース壁730の、光源ユニット44と案内管78との間の領域に、測定ヘッド孔731としての貫通孔が形成されている。この測定ヘッド孔731に、
図1と
図2を用いた説明した基本構造を有する測定ヘッド43が装着される(
図17参照)。光源部440は、近赤外線光成分を多く放射することができるハロゲンランプ441を備えている。ハロゲンランプ441から出た光は、第1光ファイバ束410に導かれて測定ヘッド43の投光部41に供給される。
【0051】
密閉室74bには、穀粒評価ユニット45を構成する、分光測定部46と評価部47とが配置されている。分光測定部46と評価部47とは共通のフランジプレート46aに平面配置で取り付けられている。このフランジプレート46aは、ベース壁730に固定されたレール状の補強リブ745にねじ固定されている。つまり、穀粒評価ユニット45を構成する、分光測定部46と評価部47は、フランジプレート46aと補強リブ745とを介してベース壁730に固定されており、穀粒評価ユニット45はベース壁730に対して浮き構造となっている。
【0052】
測定ヘッド43の受光部42によって取り込まれた光が第2光ファイバ束420に導かれて分光測定部46に送り込まれる。分光測定部46自体はよく知られた構成を有するので、ここでは詳しい説明を省略するが、分光された光、つまり分光出力は、ここでは256チャンネルのイメージセンサ(ここではNMOSセンサが用いられているが、CCDセンサを使用することも可能である)に入力され、1チャンネル当たり16ビットのデジタル信号の出力信号となる。この出力信号は、分光測定部46に隣接して平面状に配置された評価電子基板を主要素とする評価部47に送られる。評価部47を、256チャンネル16ビットのデジタル信号を入力として、計測対象となった穀粒の水分、タンパク含有量を導出して、車載LANを介してコンバインのメインコントローラに転送する。分光測定部46及び評価部47もベース壁730に固定支持されている。なお、ここでは、穀粒評価ユニット45への給電は電源部48によって行われている。
【0053】
図13と
図15から明らかなように、電源部48、冷却ファン75、光源部440、測定ヘッド43、分光測定部46、評価部47はすべて、ベース壁730上で、互いに重なり合うことなしに平面配置されており、これにより光学式穀粒評価装置40は薄形構造を作り出している。この薄形構造に貢献すべく、第1光ファイバ束410及び第2光ファイバ束420は、測定ヘッド43からベース壁730に対して垂直に延び、途中で2つの屈曲部を介して直角に屈曲してベース壁730に平行に延びて、光源部440ないしは分光測定部46に接続しており、ベース壁730に対して垂直な方向にできるだけ出っ張らないように配線されている。
【0054】
図1で模式的に示された測定ヘッド43のベース壁730への取り付け構造が、
図16と
図17と
図18とに示されている。この実施形態では、測定ヘッド43のハウジング430は、小径部と大径部との2段円柱状ベースハウジング431と、このベースハウジング431の小径部に嵌め込まれるカバーハウジング432との二分割構成である。ベースハウジング431及びカバーハウジング432は、金属、樹脂、ゴムなどから製作することができるが、それぞれ異なる材料で製作してもよい。例えば、ベースハウジング431を金属製、カバーハウジング432を樹脂製とすることができる。ベースハウジング431には投光部用孔431aと受光部用孔431bが形成されている。投光部用孔431aには第1光ファイバ束410の端部411が、その端面412と小径部の端面とが面一となるように、挿入されている。受光部用孔431bには第2光ファイバ束420の端部421が、その端面422と小径部の端面とが面一となるように、挿入されている。端部411の端面412には投光側ガラスプレート415が装着され、端部421の端面422には受光側ガラスプレート425が装着されている。
投光側ガラスプレート415及び受光側ガラスプレート425を挟み込むように、ベースハウジング431の小径部にカバーハウジング432が嵌め込まれている。さらに、円板状の押え板433によって、カバーハウジング432がベースハウジング431に押し付けられた状態で、ベースハウジング431に固定されている。カバーハウジング432には、投光側ガラスプレート415と受光側ガラスプレート425とが露出するように第1孔432aと第2孔432bが設けられている。この第1孔432aと第2孔432bの周縁部は、上述した遮蔽部434を作り出すべく、メガネ縁状に盛り上げられている。同様に、カバーハウジング432の周領域もリング状に盛り上げられており、このリング状の盛り上げ部が、遮蔽周壁435として機能する。
【0055】
ベース壁730に設けられた測定ヘッド孔731の径は、ハウジング430の外径より小さく形成されているので、測定ヘッド孔731に装着された測定ヘッド43は、ベースハウジング431の端面に配置されたヘッドブラケット439とベース壁730との間で、スペーサとねじとを用いて挟み付け固定される。このような構造により、投光側ガラスプレート415の第1光ファイバ束410の端面に対応する面である投光面416及び受光側ガラスプレート425の第2光ファイバ束420の端面に対応する面である受光面426が、ベース壁730の外部に露出することになる。したがって、
図12に示すように、ベース壁730が穀粒を貯留させるための壁体の一部になるように取り付けられることにより、受け止め保持部52に一時的に貯留された穀粒が直接投光面416及び受光面426に密接することになる。
【0056】
この実施形態における光学式穀粒評価装置40は、近赤外光の吸収スペクトルを利用した成分分析方法を用いて内部品質を計測するものであり、近赤外光を穀粒に投射して、透過光の分光分析に基づいて吸収スペクトルを計測する。その計測結果を評価することで、穀粒に含まれる水分、タンパク質、アミロース等の成分量を算定する。更に、光学式穀粒評価装置40は、水分、タンパク質、アミロース等の成分量の算定結果を基に、穀粒の食味を判別することも可能である。
【0057】
上述のように構成された光学式穀粒評価装置40のコンバインへの具体的な取り付けを以下に詳述する。
この実施形態では、
図7、
図9、
図11、
図12に示すように、光学式穀粒評価装置40は、穀粒タンク10の前部に設けた計測室70に取り付けられる。計測室70は、穀粒タンク10の前側の側壁10F(以下、前側壁10Fと称する。)に設けられている。詳しくは、計測室70は、前側壁10Fのうちの点検窓15の横外側の部位に配備してある。
【0058】
計測室70は、前側壁10Fに設けた取付け孔10cに嵌着した計測室形成体71によって形成されている。計測室形成体71は、穀粒タンク10の前側壁10Fより穀粒タンク内方側に位置する後壁71Rと、後壁71Rの全周囲に亘る部位から穀粒タンク前側に向かって延出して前側壁10Fに至る周壁71Sとを備えており、全体として、箱形状である。
【0059】
つまり、計測室70は、穀粒タンク10の前側壁10Fより内側に位置している。更に、計測室70は、穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bと計測室形成体71によって仕切られた状態、かつ走行機体前方向きに開放した状態になっている。
【0060】
計測室形成体71は、取付け孔10cに走行機体前方側から脱着自在に嵌着し、周壁71Sの全周に亘って設けた連結フランジ71Fを、前側壁10Fの表面側に連結ボルトによって締め付け連結することにより、穀粒タンク10に固定される。従って、計測室形成体71は、穀粒タンク10に対して走行機体前方側から脱着できるようになっている。計測室形成体71の連結フランジ71Fと、穀粒タンク10の前側壁10Fとの間に、光学式穀粒評価装置40に対する振動伝達を抑制する防振ゴム72(
図11と
図12参照)を介装してある。防振ゴム72は、取付け孔10cの全周囲に亘って設けられている。防振ゴム72は、計測室形成体71と前側壁10Fとの間をシールするシール機能を有する。
【0061】
光学式穀粒評価装置40の筐体73のベース壁730の全周囲に亘って連結フランジ部が形成されている。この連結フランジ部を用いてベース壁730を計測室形成体71の後壁71Rに連結ボルトによって連結する。これにより、光学式穀粒評価装置40は、計測室形成体71に脱着自在に支持される。これにより、ベース壁730は計測室形成体71の後壁71Rの一部として機能する。
【0062】
従って、光学式穀粒評価装置40は、穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bと仕切られた状態の計測室70に収容された状態で、穀粒タンク10の前側壁10Fよりも穀粒タンク10の内側に入り込んでいる。これにより、光学式穀粒評価装置40の外面に塵埃が付着し難くなっている。
【0063】
図9から理解できるように、計測室70が穀粒タンク10の前側壁10Fから穀粒タンク10の内側に入り込む深さは、光学式穀粒評価装置40がほぼ全体にわたって穀粒タンク10の内側に入り込む深さに設定されている。計測室70が穀粒タンク10の前側壁10Fから穀粒タンク10の内側に入り込む深さのうち、計測室70のうちの吸引口76が位置する吸引口側部位における入り込む深さd1は、計測室70のうちの排出口77が位置する排出口側部位における入り込む深さd2よりも浅い。
【0064】
具体的には、
図6,9,11に示すように、穀粒タンク10の前側壁10Fのうちの走行機体横内側部分10Faの平面視での形状は、走行機体横内側ほど走行機体後方側に位置する傾斜形状であり、前側壁10Fのうちの走行機体横外側部分10Fbの平面視での形状は、走行機体左右方向に平行な形状である。計測室70は、走行機体横内側部分10Faから走行機体横外側部分10Fbまで延びており、少なくとも吸引口76は走行機体横外側部分10Fbに位置している。
【0065】
図7と
図11とに示すように、計測室70のうちの走行機体横内側の隅角部に、光学式穀粒評価装置40のための電源スイッチ83が配置されている。電源スイッチ83に設けられたコネクタ84は、走行機体に設けた電源(図示せず)から光学式穀粒評価装置40に電力供給する電源ケーブル(図示せず)と、光学式穀粒評価装置40から表示装置39に計測情報を送信する送信ケーブル(図示せず)とを接続する。
【0066】
次は、サンプリング部50について、
図8、
図9、及び
図19から
図22を用いて詳述する。
サンプリング部50は、穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bのうちの穀粒タンク10の前側壁10F寄りの部位に設けてある。つまり、穀粒貯留空間10bにおいては、反時計まわりに回転する回転羽根17による跳ねる飛ばしによって穀粒が供給されるので、穀粒貯留空間10bのうちの前側壁10F寄りの部位には、穀粒の供給漏れが発生しにくい。従って、サンプリング部50は、サンプリング漏れがない状態で穀粒のサンプリングを行う。
【0067】
サンプリング部50は、前側壁10Fの取付け孔10cに嵌着された計測室形成体71に支持されている。サンプリング部50は穀粒タンク10の穀粒貯留空間10bの所定箇所に配置される。受け止め保持部52は、保持部形成体51と、保持部形成体51の内部に固定した壁板56とによって形成してある。
【0068】
図22に示すように、サンプリング部50は、穀粒タンク10における穀粒の貯留量を検出する4つの穀粒センサ86のうちの最高位置の穀粒センサ86による検出領域から2番目の高さ位置の穀粒センサ86による検出領域に至る範囲に位置している。4つの穀粒センサ86のうち、最高位置と2番目の高さ位置との穀粒センサ86は、計測室形成体71の後壁71Rに支持され、3番目の高さ位置の穀粒センサ86は、穀粒タンク10の前側壁10Fに支持され、4番目の高さ位置の穀粒センサ86は、穀粒タンク10の後側壁10R(
図5、
図6参照)に支持されている。
【0069】
図9に示すように、受け止め保持部52の上方箇所のうち、受け止め保持部52に対して測定ヘッド43が位置する側とは反端側に位置する箇所に案内体88を設けてある。案内体88は、壁板56の上部に一体形成した傾斜状態の板体によって構成してある。案内体88は、傾斜案内面88aを備え、サンプリング部50の上方に来た穀粒を傾斜案内面88aによって受け止め保持部52に向けて流下案内する。
【0070】
シャッタ機構60は、
図12、
図19に示すように、保持部形成体51の内部のうちの受け止め保持部52の下方に位置する部位に配備した電動モータ61及び開閉操作部62を備えて構成してある。電動モータ61は、案内体88の下方に設けたモータ室63に収容されている。モータ室63は、保持部形成体51と、保持部形成体51の内部に固定した壁部材64とによって形成してある。開閉操作部62は、電動モータ61の出力軸61aに連結された回転カムであり、開閉操作部62は、電動モータ61によって駆動されて開閉板54を開閉操作する。
【0071】
図19は、排出口52aを閉じた状態のサンプリング部50を示す側面図である。
図21(b)は、開閉板54を上昇閉位置に操作した状態のシャッタ機構60を示す正面図である。
図19と
図21(b)とに示すように、開閉操作部62は、回転軸芯Yまわりに閉操作側に回転駆動され、大径部62aが回転軸芯Yよりも上方に位置すると、閉じ状態になる。開閉操作部62は、閉じ状態になると、大径部62aが開閉板54の裏面側のうちの開閉軸芯X寄りの部位に当接して押し上げ作用することにより、開閉板54を上昇閉位置となる。
【0072】
図20は、排出口52aを開いた状態のサンプリング部50を示す側面図である。
図21(a)は、開閉板54を下降開位置に操作した状態のシャッタ機構60を示す正面図である。
図20と
図21(a)とに示すように、開閉操作部62は、回転軸芯Yまわりに開操作側に回転駆動され、大径部62aが回転軸芯Yよりも下方に位置すると、開放状態になる。開閉操作部62が、開放状態になると、開閉板54に対する大径部62aの押し上げ作用が解除され、開閉板54は重量によって下降開位置となる。
【0073】
図20に示すように、開閉操作部62は、開閉板54の下降開位置において、開閉板54の裏側において屈曲部54bによって形成される凹入部54cに入り込む。これにより、下降開位置になった開閉板54は、電動モータ61寄りの箇所に位置して落下通路55を広くする。
【0074】
回転ポテンショメータ65はモータ室63に壁部材64に支持された状態で収容されている。
図19と
図21に示すように、回転ポテンショメータ65の回転操作軸65aのうちの壁部材64から落下通路55が位置する側に突出した部位から検出アーム66を一体回転自在に延出されている。検出アーム66は、開閉操作部62の周面に接触作用する検出部66aを備えている。回転ポテンショメータ65は、開閉板54の上昇閉位置及び開閉板54の下降開位置を検出する。
【0075】
満杯センサ53は、静電容量型の近接センサによって構成してある。
図19に示すように、満杯センサ53は、保持部形成体51において、平面視で、測定ヘッド43の光投射方向(
図9において矢印で示されいる)に対して交差する向きに配置されている。
【0076】
満杯センサ53は、受け止め保持部52の上下方向に対して傾斜した状態で保持部形成体51のうちの受け止め保持部52に向かう表面に取付けてある。つまり、満杯センサ53が保持部形成体51の表面から突出する部位に穀粒が乗ることがあっても、穀粒が満杯センサ53の傾斜によって自ずと落下する。
【0077】
〔別実施形態〕
(1)上述した実施形態では、光学式穀粒評価装置40及び計測室70は穀粒タンク10の前側壁10Fよりも内側に配置されたが、これに代えて穀粒タンク10の横側壁あるいは後側壁よりも内側に配置してもよい。
【0078】
(2)上記した実施形態では、投光面416を形成する投光側ガラスプレート415と、受光面426を形成する受光側ガラスプレート425とは別体であったが、共通部材で一体的に構成されてもよい。
【0079】
(3)上記した実施形態では、投光面416と受光面426とがそれぞれ1つ有する投光・受光部を備えた測定ヘッド43が採用されたが、そのような投光・受光部を複数備えた測定ヘッド43を採用してもよい。
【0080】
(4)上記した実施形態では、光学式穀粒評価装置40の筐体73は、矩形断面を有する六面体形状であったが、内部に収容空間が形成される箱形態であれば、その形状は任意でよい。
【0081】
(5)上記した実施形態では、満杯センサ53を近接センサによって構成した例を示したが、近接センサに替えて、光学式の存否センサあるいは接触式の存否センサ等、各種形式のセンサによって実施してもよい。