(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5973443
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】烏梅抽出物を含有する皮膚外用剤組成物、および当該皮膚外用組成物を含有する皮膚外用化粧料組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/97 20060101AFI20160809BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20160809BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20160809BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20160809BHJP
A61K 36/736 20060101ALI20160809BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20160809BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20160809BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20160809BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20160809BHJP
【FI】
A61K8/97
A61Q19/00
A61Q19/10
A61Q1/00
A61K36/736
A61P17/02
A61P17/00
A61P43/00 107
A61P29/00
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-528127(P2013-528127)
(86)(22)【出願日】2011年9月8日
(65)【公表番号】特表2013-537189(P2013-537189A)
(43)【公表日】2013年9月30日
(86)【国際出願番号】KR2011006670
(87)【国際公開番号】WO2012033368
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2014年7月4日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0088082
(32)【優先日】2010年9月8日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】株式会社アモーレパシフィック
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヒョク
(72)【発明者】
【氏名】コ, ヒョン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】シン, ホン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジョン フヮン
(72)【発明者】
【氏名】パク, ウォン スク
【審査官】
▲高▼ 美葉子
(56)【参考文献】
【文献】
韓国公開特許第10−2010−0000391(KR,A)
【文献】
特開平07−048267(JP,A)
【文献】
特開2003−055139(JP,A)
【文献】
漢方研究,2004年 3月20日,2004年3月号,通巻387号,p.20-23
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00
A61K 36/00
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
烏梅(Prunus mume)抽出物を有効成分として含有するレーザー施術後のアフターケア用皮膚外用剤組成物であって、
レーザー施術によって45℃以上50℃以下の温度に熱刺激された皮膚に適用される皮膚外用剤組成物。
【請求項2】
前記組成物は、皮膚の鎮静、皮膚痛み緩和または皮膚障壁回復のためのものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物は、組成物の総質量に対して0.001〜10質量%の烏梅抽出物を含有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項による組成物を含有する、レーザー施術によって45℃以上50℃以下の温度に熱刺激された皮膚に適用される、皮膚外用化粧料組成物。
【請求項5】
前記化粧料組成物は、レーザー施術後の敏感性皮膚保護、皮膚敏感性防止、皮膚安定感提供または保湿効果を提供する、請求項4に記載の皮膚外用化粧料組成物。
【請求項6】
前記化粧料組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、ローション、クリーム、エッセンス、パック、スージングマスク、局所パッチ剤、メイクアップベース、保湿オイル、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、水中油(O/W)型または油中水(W/O)型およびスプレーにより構成される群から選択された剤形を有することを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用化粧料組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、烏梅抽出物を含有する皮膚外用剤組成物、
、および当該皮膚外用組成物を含有する皮膚外用化粧料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚に刺激源や熱を加えた場合、痛みが発生し得る。TRPV1(The transient receptor potential cation channel, subfamily V, member 1)は、痛みの伝達と調節に重要な役割をする受容体であって、主にPNS(peripheral nervous system)の侵害受容ニューロン(nociceptive neurons)に発現されていて、特に、感覚神経末端部位であるC‐fiberとA‐fiberにおいて発現され、C‐fiberにおいて多く現れる。また、炎症細胞、皮膚角質細胞(Keratinocytes)等において発現されている。よく知られているTRPV1の刺激源としては、43℃以上の熱による刺激、辛味を出す唐辛子の成分の一つであるカプサイシン(Capsaicin)、酸性条件(低pH)、エンドカンナビノイド(Endocannabinoid)、アナンダマイド(anandamide)、N‐アラキドノイルドーパミン(N‐arachidonoyl‐dopamine)等が報告されている。こうした刺激源により活性化されたTRPV1は、細胞外部のCa
2+を細胞内へ移動させるイオンチャネルの役割をし、このとき伝達されるCa
2+によって痛み、灼熱感(burning sensation)等に反応する信号伝達が引き起こされる。また、NGF(Nerve Growth Factor:神経成長因子)、ブラジキニン(Bradykinin)、PGE2(Prostaglandin 2)、TNF‐a(Tumor necrosis factor‐a)等によるMAPK(Mitogen‐activated protein kinase)信号伝達によってTRPV1が活性化されてカルシウム流入を引き起こし、細胞内へ流入されたCa
2+はTRPV1を活性化させるものと知られている。
【0003】
皮膚温度が42℃程度以上であるとき、皮膚障壁回復が遅く進行され、このときにTRPV1拮抗剤であるカプサゼピン(Capsazepine)を処理した場合、皮膚障壁回復の速度が通常のレベルに早くなる。最近、皮膚科のレーザー施術後に発生する熱は、皮膚の温度を45〜50℃程度にする。このとき、痛みが発生することになり、この痛みはTRPV1受容体を介して伝達されるものと判断される。しかし、すべてのTRPV1拮抗剤がレーザー施術において効果的ではない。
【0004】
したがって、TRPV1拮抗剤の中でも、レーザー施術後に皮膚刺激または痛みを効果的に緩和させ、皮膚障壁回復速度を増加させる物質を開発する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2010−0000391号
【特許文献2】韓国特許第10−0914963号明細書
【特許文献3】韓国公開特許第10−2008−0077762号
【特許文献4】韓国公開特許第10−2009−0063984号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するために、皮膚鎮静、皮膚障壁回復および痛み緩和の効能を有し、敏感性皮膚保護、皮膚敏感性防止、皮膚安定感提供および保湿効果をさらに有する、レーザー施術後のアフターケア用皮膚外用剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、烏梅(Prunus mume)抽出物を有効成分として含有する、レーザー施術後のアフターケア用皮膚外用剤組成物を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の皮膚外用剤組成物は、レーザー施術後のアフターケア用皮膚外用剤組成物として、皮膚鎮静、皮膚痛み緩和または皮膚障壁回復の効能を有しており、敏感性皮膚保護、皮膚敏感性防止、皮膚安定感提供および保湿効果をさらに有する化粧料組成物として開発され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】TRPV1がトランスフェクション(transfection)されたCHO‐VR1において、烏梅、何首烏、白朮、竹茹等を用いて前処理されたときに、カプサイシン(Capsaicin)刺激によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【
図2】TRPV1がトランスフェクション(transfection)されたCHO‐VR1において、烏梅、何首烏、白朮、竹茹等を用いて前処理されたときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【
図3】TRPV1がトランスフェクション(transfection)されたKeratinocyte(HaCAT)において、烏梅、何首烏、白朮、竹茹等を用いて前処理されたときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【
図4】HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に1,3ブチレングリコール(1,3B,G)と0.5%烏梅抽出物を用いて後処理されたときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【
図5】HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に、様々な濃度の烏梅抽出物を用いて後処理されたときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【
図6】HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に、様々な濃度の何首烏抽出物を用いて後処理されたときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【
図7】HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に、様々な濃度の白朮抽出物を用いて後処理されたときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【
図8】無毛マウスにCO
2フラクショナルレーザーを照射し、烏梅抽出物を用いて後処理された後、TEWL(経表皮水分損失)を測定した結果を示したものである。
【
図9】無毛マウスにCO
2フラクショナルレーザーを照射し、烏梅抽出物を用いて後処理された後、臨床スコアの結果を示したものである。
【
図10】無毛マウスにCO
2フラクショナルレーザーを照射し、烏梅抽出物を用いて後処理された後、L‐valueを測定した結果を示したものである。
【
図11】無毛マウスにCO
2フラクショナルレーザーを照射し、烏梅抽出物を用いて後処理された後、a‐valueを測定した結果を示したものである。
【
図12】無毛マウスにCO
2フラクショナルレーザーを照射し、烏梅抽出物を用いて後処理された後、b‐valueを測定した結果を示したものである。
【
図13】無毛マウスにCO
2フラクショナルレーザーを照射し、烏梅抽出物を用いて後処理された後、肉眼観察した結果を示したものである。
【
図14】ヒトの腕にフラクセルレーザーを照射した後に、テスト物質を塗布した後の、痛み評価の結果を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施例は、烏梅(Prunus mume)抽出物を有効成分として含有するレーザー施術後のアフターケア用皮膚外用剤組成物を提供する。
【0012】
前記組成物は、TRPV1(The transient receptor potential cation channel, subfamily V, member 1)の拮抗剤の中でも、レーザー施術後に効果的に作用することにより、皮膚鎮静、皮膚障壁回復および皮膚痛み緩和機能を有してよい。
【0013】
本発明の一実施例において、前記組成物は、組成物の総質量に対して0.001〜10質量%、好ましくは0.02〜5質量%の烏梅抽出物を含んでよい。烏梅抽出物の含有量が0.001%未満であると生理的効果を期待することができず、10%超過であると皮膚刺激を誘発したり、溶解度に問題が生じたりし得る。
【0014】
本発明の一実施例は、前記組成物を含有する化粧料組成物を提供する。前記化粧料組成物は、レーザー施術後に、敏感性皮膚保護、皮膚敏感性防止、皮膚安定感提供、保湿効果を提供してよい。
【0015】
前記組成物は、レーザー施術後に、皮膚刺激を緩和させ、痛みを抑制するため、敏感性皮膚を保護する効果があり、皮膚の敏感性を防止する効能がある。また、前記組成物は、レーザー施術後に、皮膚に発生する紅斑を減少させて皮膚障壁を回復させる。皮膚障壁の回復は皮膚に安定感を提供する効能があり、皮膚における水分の損失を防止するため、保湿効果を提供する。
【0016】
前記化粧料組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、ローション、クリーム、エッセンス、パック、スージングマスク、局所パッチ剤、メイクアップベース、保湿オイル、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、水中油(O/W)型または油中水(W/O)型およびスプレーにより構成される群から選択された剤形を有してよい。
【0017】
<試験例1>カルシウム流入定量(TRPV拮抗剤効果検証)試験(前処理の場合)
TRPV1がトランスフェクション(transfection)されたCHO‐VR1を、96ウェルプレートに80000cells/ウェル分注した後、37℃で24時間培養後、カルシウム5dyeで1時間反応させた。烏梅、何首烏、白朮、竹茹等を10分間前処理した後、CAP処理しながら、リアルタイムでRFU値を測定した。各条件のRFU値の最大(Max)-最小(Min)値を求めて、その差をグラフで表した。
【0018】
図1は、TRPV1がトランスフェクション(transfection)されたCHO‐VR1において、烏梅、何首烏、白朮、竹茹等を前処理したときに、カプサイシン(Capsaicin)刺激によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものであり、DMSO(dimethyl‐sulphoxided)はCPZ(Capsazepin)が溶けている溶媒として使用されたものであり、1,3ブチレングリコール(1,3BG)は烏梅抽出物等が溶け込んでいる溶媒として使用されたものである。
【0019】
図2は、TRPV1がトランスフェクション(transfection)されたCHO‐VR1において、烏梅、何首烏、白朮、竹茹等を前処理したときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【0020】
図3は、TRPV1がトランスフェクション(transfection)されたKeratinocyte(HaCAT)において、烏梅、何首烏、白朮、竹茹等を前処理したときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
【0021】
前記
図1〜3からは、刺激源カプサイシンと45℃DWによるカルシウム流入を、烏梅>白朮>何首烏等が抑制するものと確認した。
【0022】
<試験例2>カルシウム流入定量(TRPV拮抗剤効果検証)試験(後処理の場合)
HaCATに45℃DWを処理してカルシウム流入を増加させた後、烏梅、何首烏、白朮等を後処理してカルシウム流入抑制率を測定した。各条件のRFU値の最大(Max)−最小(Min)値を求めて、その差をグラフで表した。
【0023】
図4は、HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に1,3ブチレングリコール(1,3B,G)と0.5%烏梅抽出物を後処理したときに、熱刺激(45℃)によりTRPV1が活性化されて引き起こされるカルシウム流入を抑制する効果を示したものである。このとき、烏梅抽出物が、カルシウム流入を抑制することを確認した。
【0024】
図5は、HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に、様々な濃度の烏梅抽出物を用いて後処理された場合の効果を示したものである。
【0025】
図6は、HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に、様々な濃度の何首烏抽出物を用いて後処理されたときの、カルシウム流入を抑制する効果を示したものであり、
図7は、HaCATにおいて、熱刺激(45℃)させた後に、様々な濃度の白朮抽出物を用いて後処理されたときの、カルシウム流入を抑制する効果を示したものである。
図6と
図7を見ると、何首烏抽出物と白朮抽出物は、前記試験例1の場合とは異なり、熱刺激後に処理したときは、カルシウム流入を抑制する効果がないことを確認することができる。したがって、レーザー施術後に処理する場合は、烏梅のみがTRPV1拮抗剤としての効能を有することを初めて確認した。
【0026】
<試験例3>マウス紅斑抑制効果試験
無毛マウスに、CO
2フラクショナルレーザー(120mm tip、パルスエネルギー60、密度200、スキャンタイプ8mm条件)を1匹あたり2部位で3匹、計6部位に照射した。0、1、2、3日目のテストサンプル20μlずつ塗布し、テガダームをレーザー照射後に遮蔽し、1日後に除去した。1日目と3日目にvapometer(Delfin,フィンランド)でTEWL(表皮水分損失)を測定し、chromameter(MINOLTA、日本)でL‐valueとa‐valueを測定し、肉眼観察を行った。
【0027】
そのTEWLの結果は
図8に、臨床スコアの結果は
図9に、L‐valueは
図10に、a‐valueは
図11に、b‐valueは
図12に、肉眼観察の結果は
図13に示した。
【0028】
このとき、烏梅は、紅斑抑制効果を示し、TEWLは有意な減少効果はなかったものの、肉眼観察時に紅斑抑制効果を示した。このことから、レーザー施術後に発生する紅斑を減少させて皮膚障壁を回復させることにより、皮膚における水分損失を防止することが分かる。
【0029】
<試験例4>人体刺激緩和抑制効能試験
被験者(n=4)の両腕にフラクセルレーザー(eCO
2、ルトロニック)を照射(パルスエネルギー80mJ、密度100spot/cm
2、スキャンタイプ12mm、チップタイプ120)した後、テスト物質(100μl)を塗布した後、テガダームを付着した。照射直後1、3、5、7、19時間後の痛みを評価して(Scoring 0〜10;0:痛みなし、10:非常に激しい痛み)、その結果を
図14に示した。
【0030】
このとき、1名はデータから除外し、1名は1時間後の烏梅の効果がなかったものの、3時間後にはビヒクル(vehicle)よりも低い痛み抑制効能を示し、残りの3名は、烏梅によって優れた痛み抑制効能を確認することができた。レーザー照射前に麻酔クリーム(elma)を前処理した場合としなかった場合ともに、烏梅による痛み抑制効能を確認することができた。
【0031】
以下に、本発明に係る化粧料組成物および薬学組成物の剤形例について説明するが、下記例示以外にも様々な剤形に応用可能であり、これは、本発明を限定しようとするものでなく、ただ単に具体的に説明しようとするものである。
【0032】
[剤形例1]柔軟化粧水(スキンローション)
下記表1に記載の組成に従って、通常的な方法で柔軟化粧水を製造した。
【0034】
[剤形例2]栄養化粧水(ミルクローション)
下記表2に記載の組成に従って、通常的な方法で栄養化粧水を製造した。
【0036】
[剤形例3]栄養クリーム
下記表3に記載の組成に従って、通常的な方法で栄養クリームを製造した。
【0038】
[剤形例4]マッサージクリーム
下記表4に記載の組成に従って、通常的な方法でマッサージクリームを製造した。
【0040】
[剤形例5]パック
下記の表5に記載の組成に従って、通常的な方法でパックを製造した。
【0042】
[剤形例6]パッチ剤
下記の表6に記載の組成に従って、通常的な方法でパッチ剤を製造した。
【0044】
本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、前記内容を基に、本発明の範疇内において多様な応用および変形を行うことが可能であろう。
【0045】
以上、本発明の特定の部分について詳細に記述したところ、当業界の通常の知識を有する者にとって、こうした具体的な記述は、ただ単に好ましい具現例であるにすぎず、これに本発明の範囲が制限されるものでないという点は明白である。したがって、本発明の実質的な範囲は、添付された請求項とその等価物によって定義されると言えるであろう。