特許第5973586号(P5973586)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5973586
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】乗り物用座席
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/30 20060101AFI20160809BHJP
【FI】
   B60N2/30
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-539563(P2014-539563)
(86)(22)【出願日】2012年10月5日
(86)【国際出願番号】JP2012076006
(87)【国際公開番号】WO2014054177
(87)【国際公開日】20140410
【審査請求日】2015年3月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】598147400
【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Johnson Controls Technology Company
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 昌彰
【審査官】 永安 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭57−104425(JP,A)
【文献】 特開平09−099761(JP,A)
【文献】 特開2008−137412(JP,A)
【文献】 特開2008−013047(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションが水平な使用位置から垂直な格納位置に回動可能な乗り物用座席であって、
前記シートクッションを支持するシートクッションフレームと、
タイヤハウスインナパネルに固定されてなると共に前記シートクッションフレームを前記乗り物に対して第1回転中心軸を中心として回動自在に支持する支持装置と、
前記シートクッションフレームの左右中央部側で下側に張り出したベースと、
前記使用位置にあるシートクッションを前記シートクッションフレームの左右中央部側にあって、前記乗り物のフロアに立脚して水平に保持する第1位置と前記格納位置にあるシートクッションに沿う第2位置との間を第2回転中心軸を中心とした回動により変移する脚部材であって、前記第2回転中心軸に固定されて前記第2回転中心軸を中心として回動可能に前記ベースに支持された脚部材と、
一端が前記第1回転中心軸を中心として回動可能であると共に、他端に第1ピンが設けられた第1レバーと、
一端が前記第2回転中心軸に固定されて前記第2回転中心軸を中心として前記脚部材に回動可能であると共に、他端に第2ピンが設けられた第2レバーと、
前記シートクッションフレームの左右方向外側の端部が前記第1ピンを介して前記第1レバーに回動可能に支持され、前記シートクッションフレームの左右中央部側の端部が前記第2ピンを介して前記第2レバーに回動可能に支持されたリンクであって、長手方向に移動可能に前記第1レバー及び前記第2レバーに連結されたリンクと、
前記脚部材に設けられた第3ピンと、
前記第3ピンと前記シートクッションフレームとの間に懸架された付勢部材であって、前記使用位置では前記脚部材を前記第1位置側に付勢すると共に、前記格納位置では前記脚部材を前記第2位置側に付勢する付勢部材と、
を備えた乗り物用座席。
【請求項2】
前記リンクは、前記シートクッションフレームの左右中央部側の端部に設けられた前記第2ピンを前記リンクの長手方向に遊動自在に支持する長孔を備える
請求項1記載の乗り物用座席。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車に搭載される座席、特にフロアに対して起倒回動可能に支持される乗り物用座席に関する。
【背景技術】
【0002】
関連する乗り物用座席として、座席としての使用状態では、水平な使用位置にシートクッションを支持可能なように脚部材でフロア上に支持され、且つ座席としての非使用状態では、フロア側に回転自在に軸支された片持ち式の跳ね上げ格納タイプのものが特許文献1に提案されている。かかる座席の脚部材は、座席の格納時にリンクにより座席の下面に格納できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭56−134232
【発明の概要】
【0004】
このような関連技術にあっては、座席及び車体の寸法精度にばらつきがあると、リンクが組み付けられないので、座席及び車体に高い寸法精度が要求され、原価高騰の原因になる。また、調整手段を付加すると、その分原価が高騰し、組み立て工程の付加に伴う分原価が高騰する。
【0005】
本発明は、座席としての非使用時に片持ち式の跳ね上げ格納タイプの機能を維持しつつ原価が低減できる乗り物用座席を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のアスペクトは、シートクッションが水平な使用位置から垂直な格納位置に回動可能な乗り物用座席であって、前記シートクッションを支持するシートクッションフレームと、タイヤハウスインナパネルに固定されてなると共に前記シートクッションフレームを前記乗り物に対して第1回転中心軸を中心として回動自在に支持する支持装置と、前記シートクッションフレームの左右中央部側で下側に張り出したベースと、前記使用位置にあるシートクッションを前記シートクッションフレームの左右中央部側にあって、前記乗り物のフロアに立脚して水平に保持する第1位置と前記格納位置にあるシートクッションに沿う第2位置との間を第2回転中心軸を中心とした回動により変移する脚部材であって、前記第2回転中心軸に固定されて前記第2回転中心軸を中心として回動可能に前記ベースに支持された脚部材と、一端が前記第1回転中心軸を中心として回動可能であると共に、他端に第1ピンが設けられた第1レバーと、一端が前記第2回転中心軸に固定されて前記第2回転中心軸を中心として前記脚部材に回動可能であると共に、他端に第2ピンが設けられた第2レバーと、前記シートクッションフレームの左右方向外側の端部が前記第1ピンを介して前記第1レバーに回動可能に支持され、前記シートクッションフレームの左右中央部側の端部が前記第2ピンを介して前記第2レバーに回動可能に支持されたリンクであって、長手方向に移動可能に前記第1レバー及び前記第2レバーに連結されたリンクと、前記脚部材に設けられた第3ピンと、前記第3ピンと前記シートクッションフレームとの間に懸架された付勢部材であって、前記使用位置では前記脚部材を前記第1位置側に付勢すると共に、前記格納位置では前記脚部材を前記第2位置側に付勢する付勢部材とを備えた乗り物用座席であることを要旨とする。
【0007】
上記アスペクトによれば、シートクッションを使用位置から格納位置に回転させると、その作動により、脚部材がシートクッションに沿う位置に格納できる。
また、前記リンクは、前記シートクッションフレームの左右中央部側の端部に設けられた、前記第2ピンを前記リンクの長手方向に遊動自在に支持する長孔を備えても良い。
【0008】
上記アスペクトによれば、変移する脚部材を備えるので、座席及び車体に高い寸法精度が要求されず、原価が低減できる乗り物用座席を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る、使用位置にある乗り物用座席の斜視図である。
図2図2は、図1の矢視IIに係るシートクッションの前側から見た正面図である。
図3図3は、図2のIII部拡大説明図である。
図4図4は、図1の矢視IVに係るシートクッションの後側から見た正面図である。
図5図5は、図4のV部拡大説明図である。
図6図6は、図2に示すシートクッションを格納位置(非使用位置)に向けて持ち上げ始めたことを示す図2相当図である。
図7図7は、図6に示すシートクッションをより格納位置に近づけたことを示す図2相当図である。
図8図8は、図7に示すシートクッションを車体側部に格納した状態(格納位置)を示す図2相当図である。
図9図9は、図6のIX部拡大説明図である。
図10図10は、図7のX部拡大説明図である。
図11図11は、図8のXI部拡大説明図である。
図12図12は、図5に示すシートクッションを格納位置に向けて持ち上げ始めたことを示す図5相当図である。
図13図13は、図12に示すシートクッションをより格納位置に近づけたことを示す図5相当図である。
図14図14は、図13に示すシートクッションを車体側部に格納した状態(格納位置)を示す図5相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
座席としての不使用時に座席全体を起こす作業だけで変移する脚部材を備え、座席及び車体に高い寸法精度を要求されず、原価が低減できる乗り物用座席を提供する、という目的を、以下の構成により実現した。すなわち、シートクッションが水平な使用位置から垂直な格納位置に回動可能な乗り物用座席であって、前記シートクッションを支持するシートクッションフレームと、タイヤハウスインナパネルに固定されてなると共に前記シートクッションフレームを前記乗り物に対して第1回転中心軸を中心として回動自在に支持する支持装置と、前記シートクッションフレームの左右中央部側で下側に張り出したベースと、前記使用位置にあるシートクッションを前記シートクッションフレームの左右中央部側にあって、前記乗り物のフロアに立脚して水平に保持する第1位置と前記格納位置にあるシートクッションに沿う第2位置との間を第2回転中心軸を中心とした回動により変移する脚部材であって、前記第2回転中心軸に固定されて前記第2回転中心軸を中心として回動可能に前記ベースに支持された脚部材と、一端が前記第1回転中心軸を中心として回動可能であると共に、他端に第1ピンが設けられた第1レバーと、一端が前記第2回転中心軸に固定されて前記第2回転中心軸を中心として前記脚部材に回動可能であると共に、他端に第2ピンが設けられた第2レバーと、前記シートクッションフレームの左右方向外側の端部が前記第1ピンを介して前記第1レバーに回動可能に支持され、前記シートクッションフレームの左右中央部側の端部が前記第2ピンを介して前記第2レバーに回動可能に支持されたリンクであって、長手方向に移動可能に前記第1レバー及び前記第2レバーに連結されたリンクと、前記脚部材に設けられた第3ピンと、前記第3ピンと前記シートクッションフレームとの間に懸架された付勢部材であって、前記使用位置では前記脚部材を前記第1位置側に付勢すると共に、前記格納位置では前記脚部材を前記第2位置側に付勢する付勢部材とを備えた。
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る自動車用の乗り物用座席であるシート1を図1図14に基づいて説明する。図1に示すように、自動車内にあるシート1のシートクッションのシートクッションフレーム2が水平を保っている状態のことを、乗員が座れる状態(以下、使用状態とも使用時とも使用位置とも言う。)にあるという。図8及び図14に示すように、シートクッションフレーム2が垂直な状態のことを、乗員が座れない状態(非使用状態とも非使用時とも格納位置とも言う。)にある場合という。
【0012】
シート1を使用状態又は非使用状態にすることで、自動車内を使用目的の異なる居室や荷室にすることができる。図1に示すように、シート1が使用状態にある場合、シート1のある場所は居室となる。一方、図8及び図14に示すように、シート1が非使用状態にある場合、図1に示すシート1のあった場所が荷室となり、荷物(図示省略)を自動車のフロアであるフロアパネル8の上に載置可能な状態となる。シートクッションフレーム2及びシート1のシートバックのシートバックフレーム3には、これらを覆うパッドや表皮が配設されている。しかしながら、これらの構成は、周知のため説明を割愛して、シートクッションフレーム2を指しながらシートクッションを意味していると言い、シートバックフレーム3を指しながらシートバックを意味していると言う。従って、この明細書で、シート1という時、シートクッションフレーム2及びシートバックフレーム3がパッドや表皮に覆われている状態を意味するものとする。
【0013】
シート1は、相互に折り畳み自在に軸支されたシートクッションフレーム2及びシートバックフレーム3を備える。図示しないヘッドレストがシートバックフレーム3に装着されている。シートバックフレーム3は、図示しないリクライニング装置により傾斜角が自由に調節可能である。
【0014】
使用状態にあるシート1のシートクッションフレーム2は、上側UPRから下側LWRを見て、閉ループの四角状をなす。フロアパネル8の外側である車体側部に膨出形成されたタイヤハウスインナパネル4には、支持装置6が固定されている。シートクッションフレーム2の左右方向外側SOは、支持装置6に設けられた第1回転中心軸5により第1回転中心軸5まわりに回転自在に軸支されている。シートクッションフレーム2の左右方向中央部側CLには、脚部材7が第2回転中心軸15により回転自在に軸支されている。第2回転中心軸15は、シート1が非使用状態で、第1回転中心軸5及びシートクッションフレーム2より上側UPRに位置している。シートクッションフレーム2の前側FR及び後側RRには、S字状に繰り返し曲折されてなるスプリング10(これを一般にS字スプリングという。)が懸架されている。脚部材7の下端部には、フロアパネル8に設けたストライカー9に係合するロック部材(図示省略)が前後に2個配設されている。
【0015】
使用状態にあるシート1のシートバックフレーム3は、前側FRから後側RRを見て、閉ループの四角状をなす。シートバックフレーム3の左右方向外側SO及びシートバックフレーム3の左右方向中央部側CLには、後側RRに若干撓んだ板スプリング11が支持されている。図1に示すシート1の使用状態では、フロアパネル8が覆われた居室とされているが、図8に示すシート1の非使用状態では、フロアパネル8が露出して荷室となり、シート1の位置で使い分けがされる。換言すると、非使用位置にあるシート1とは、フロアパネル8の上を覆うシート1が、図8に示すように、フロアパネル8の上を覆わない状態、即ち、図示しない車体側部に沿った位置に格納されてなる状態をいう。
【0016】
支持装置6には、第1回転中心軸5を介して第1レバー13が回転自在に軸支されている。シートクッションフレーム2の左右方向中央部側CLには、下側LWRにベース21が張り出している。ベース21には、第2回転中心軸15を介して第2レバー14が回転自在に軸支されている。第1レバー13と第2レバー14とに、リンク12が懸架されている。リンク12の懸架部は、第1レバー13側に位置し、第1レバー13を軸支する第1ピン16と、第2レバー14側に位置し、第2レバー14を支持する第2ピン22とを備える。第1ピン16は、リンク12の一端部12aに形成した孔内に支持されている。第2ピン22は、リンク12の他端部12bに形成した長孔12c内にリンク12の長手方向に遊動自在に支持されている。長孔12cは、リンク12の他端部12b側にではなく、一端部12a側に設けられても良く、一端部12aと他端部12bの両端に設けられても良い。また、本実施形態では、長孔12cを採用しているが、第2ピン22や長孔12c等の構成は、遊動自在に支持される関係にあれば、本発明の範囲内に含まれる。
【0017】
前記ベース21には、脚部材7が、第2回転中心軸15により回転自在に軸支されている。第2回転中心軸15は、脚部材7及び第2レバー14に固定されている。第2回転中心軸15の回転に合わせて脚部材7及び第2レバー14が回転するようになっている。つまり、第2レバー14の回動により、脚部材7が回動するようになっている。また、第2レバー14は、第2ピン22を介してリンク12からの力を受けて回動する。第1ピン16からリンク12の長孔12cまでの距離は決まっており。シートクッションフレーム2を開閉(使用位置と格納位置との間での回動)させると、第2ピン22の第2回転中心軸15に対する位置が変移するようになっている。具体的には、第2回転中心軸15に対する第2ピン22の位置は、図2に示すようなシートクッションフレーム2の左右方向外側SO及びシートクッションフレーム2の左右方向中央部側CL方向における左側の位置から図11に示すようなシートクッションフレーム2の左右方向外側SO及びシートクッションフレーム2の左右方向中央部側CL方向における右側の位置に変移するようになっている。脚部材7には、第2回転中心軸15より立脚時(図1の状態:第1位置)の下側LWRに第3ピン18が支持されている。シートクッションフレーム2の下側LWRには、ブラケット20が支持されている。第3ピン18とブラケット20との間にコイルスプリング(付勢部材)17が懸架されている。コイルスプリング17の一端部17aは、ブラケット20に係止されており、コイルスプリング17の他端部17bは、第3ピン18に係止されている。
【0018】
コイルスプリング17と脚部材7との関係は、コイルスプリング17と第2回転中心軸15との位置関係で、脚部材7が開く方向に付勢されるか、収納する方向に付勢されるかの変化がある、所謂トーションバー機能を有する。図6図9及び図12に示すように、シートクッション(シートクッションフレーム2)を水平位置から格納方向に持ち上げた当初は、コイルスプリング17より右側(図1シートクッションフレーム2の左右方向外側SO)に第2回転中心軸15があるので、図12に白抜き矢印で示すように、脚部材7が図2の視点で反時計方向、即ち、開く方向にコイルスプリング17により付勢されている。
【0019】
次に、図7図10及び図13に示すように、シートクッション(シートクッションフレーム2)を更に格納方向に持ち上げていくと、コイルスプリング17が第2回転中心軸15の位置を越えて、コイルスプリング17の左側(図1シートクッションフレーム2の左右方向中央部側CL)に第2回転中心軸15がある状態になる。この状態では、図12の方向から逆転して、図13に白抜き矢印で示すように、脚部材7が図2の視点で時計方向、即ち、閉じる方向にコイルスプリング17により付勢される。そして、この付勢力によって、脚部材7は格納位置に移動する。
【0020】
図8図11及び図14に示すように、シートクッションフレーム2が格納位置に達すると、脚部材7が格納位置に折り畳まれる(第2位置)。この状態では、図14に白抜き矢印で示すように、脚部材7が図2の視点で時計方向、即ち、閉じる方向にコイルスプリング17により付勢されている。
【0021】
本発明の実施形態によれば、シートクッションフレーム2の回転とともに脚部材7が変移するので、座席及び車体に高い寸法精度を要求されず、原価が低減できる。また、シートクッションフレーム2を使用位置から格納位置に回転させると、その作動により、自動的に脚部材7をシートクッションフレーム2に沿う位置に格納することができる。これにより、シート1の座席としての非使用時に、シート1全体を起こして車体側部に沿わせる作業だけで自動的に脚部材7も折り畳むことができる。また、シート1の座席としての使用時に、シートクッション(シートクッションフレーム2)をフロアパネル8の上に展開するだけで、シートクッション(シートクッションフレーム2)を水平な位置に保持可能な位置に自動的に脚部材7を展開することができる。したがって、使用位置から格納位置に、また格納位置から使用位置にするための作業行程の少ない乗り物用座席であるシート1を提供することができる。
【0022】
本実施形態では、シート1を自動車内に設けられる乗り物用座席として説明したが、本発明はこれに限定されず、シート1は航空機等の他の乗り物内に設けられる乗り物用座席であっても良い。
【0023】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
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