特許第5973721号(P5973721)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5973721
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】ロールオンチューブ容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 35/36 20060101AFI20160809BHJP
   B65D 47/42 20060101ALI20160809BHJP
【FI】
   B65D35/36 D
   B65D47/42 H
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-285071(P2011-285071)
(22)【出願日】2011年12月27日
(65)【公開番号】特開2013-133139(P2013-133139A)
(43)【公開日】2013年7月8日
【審査請求日】2014年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000238614
【氏名又は名称】武内プレス工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】関崎 未仁
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−255910(JP,A)
【文献】 米国特許第03179300(US,A)
【文献】 特開2004−123220(JP,A)
【文献】 特開2005−014543(JP,A)
【文献】 特開平06−343503(JP,A)
【文献】 実開昭47−006691(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 35/00−35/58
B65D 47/42
B65D 83/00
B05C 1/00−21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブ容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球回転可能に収されるロールオンチューブ容器において、
前記保持部の内周面から突出する環状の底部に、前記回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、
前記中栓の下部に、チューブ容器の口部内に挿入して固定される円筒状の接続部が設けられており、
前記接続部の下部の内周面に沿って環状の球体収納部が形成されると共に、
前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、
前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動可能に収納されており、
前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間を、上下動可能に移動し、球体収納部の下方への移動端で、球体と膨出部が接することにより、内容物のチューブ容器内への逆流が防止されることを特徴とするロールオンチューブ容器。
【請求項2】
前記接続部の内周面の内径が、前記膨出部の内径と同程度ないし小径であることを特徴とする請求項1記載のロールオンチューブ容器。
【請求項3】
前記球体止部の隙間から内容物が流出するように、前記球体収納部の球体止部に、複数の突起部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のロールオンチューブ容器。
【請求項4】
チューブ容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球が回転可能に収容されるロールオンチューブ容器において、
前記保持部の下部の内周面に形成される環状の底部に、塗布用の回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、
前記中栓の下部に、チューブ容器の口部内に挿入される円筒状の接続部が設けられており、
前記接続部の内部に環状の球体収納部が形成されると共に、
前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、
前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動不可能に収納されており、
前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間に収容され、上下動しないように球体収納部の内壁及び球体止部で固定されると共に、
球体止部に、球体が当接したときに内容物を流すための少なくとも1本の縦溝が形成されたことを特徴とするロールオンチューブ容器。
【請求項5】
チューブ容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球が回転可能に収容されるロールオンチューブ容器において、
前記保持部の下部の内周面に形成される環状の底部に、塗布用の回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、
前記中栓の下部に、チューブ容器の口部内に挿入される円筒状の接続部が設けられており、
前記接続部に環状の球体収納部が形成されると共に、
前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、
前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動不可能に収納されており、
前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間に収容され、上下動しないように球体収納部の内壁及び球体止部で固定されると共に、
記球体止部の内壁又は球体表面に、シボが設けらていることを特徴とするロールオンチューブ容器。
【請求項6】
ボトル容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球が回転可能に収容されるロールオンボトル容器において、
前記保持部の内周面から突出する環状の底部に、前記回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、
前記中栓の下部に、ボトル容器の口部内に挿入して固定される円筒状の接続部が設けられており、
前記接続部の下方に、内周面に沿って環状の球体収納部が成されると共に、
前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、
前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動可能に収納されており、
前記球体は、球体収納部の上方に形成される球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間を、上下動可能に移動し、球体収納部の下方への移動端で、球体と膨出部が接することにより、内容物のボトル容器内への逆流が防止されることを特徴とするロールオンボトル容器。
【請求項7】
ボトル容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球が回転可能に収容されるロールオンボトル容器において、
前記保持部の内周面から突出する環状の底部に、前記回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、
前記中栓の下部に、ボトル容器の口部内に挿入して固定される円筒状の接続部が設けられており、
前記接続部の下方に、内周面に沿って環状の球体収納部が形成されると共に、
前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、
前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間に収容され、上下動しないように球体収納部の内壁及び球体止部で固定されると共に、
球体止部に、球体が当接したときに内容物を流すための少なくとも1本の縦溝が形成されたことを特徴とするロールオンボトル容器。
【請求項8】
ボトル容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球が回転可能に収容されるロールオンボトル容器において、
前記保持部の下部の内周面に形成される環状の底部に、塗布用の回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、
前記中栓の下部に、ボトル容器の口部内に挿入される円筒状の接続部が設けられており、
前記接続部に環状の球体収納部が形成されると共に、
前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、
前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動不可能に収納されており、
前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間に収容され、上下動しないように球体収納部の内壁及び球体止部で固定されると共に、
前記球体止部の内壁又は球体表面に、シボが設けられていることを特徴とするロールオンボトル容器。
【請求項9】
請求項1記載の容器に用いる中栓を、キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを備えた中栓の外形状に合致する金型と、ストリッパー及びコアを備えた前記中栓の球体収納部の内壁形状に合致する金型とを用いて成形し、
ついで、請求項4または5記載の容器に用いる中栓を、前記キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを兼用し、当該球体収納部の内壁形状に合致する金型であるストリッパー及びコアのみを取り替えて成形することを特徴とする中栓の製造方法。
【請求項10】
請求項6記載の容器に用いる中栓を、キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを備えた中栓の外形状に合致する金型と、ストリッパー及びコアを備えた前記中栓の球体収納部の内壁形状に合致する金型とを用いて成形し、
ついで、請求項7または8記載の容器に用いる中栓を、前記キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを兼用し、当該球体収納部の内壁形状に合致する金型であるストリッパー及びコアのみを取り替えて成形することを特徴とする中栓の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高粘度又は低粘度の内容物を、均一に塗布するための回転球を保持する中栓を有するロールオンチューブ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロールオンチューブ容器は、回転球の一部をチューブ容器の口部から露出させるように収容した容器であって、この容器を逆さに保持して、露出した回転球の塗布面を被塗布物に接触させ、被塗布物に沿って容器を動かすことによって、内容液を被塗布物に塗布するのに用いられている。従来のロールオンチューブ容器としては、例えば、図9に示すようなものがある。図9において、保持部51内には回転球50が収納されている。そして、保持部51内の底部には、下部から上部に向かって突き出した、突部55が形成され、これにより、塗布時に回転球50は、この突部55の頂点で支持されるので、保持部51内で円滑に回転しながら塗布することができる。この保持部51の下方には、チューブ容器52の口部53に嵌合せしめられる接続部54が、保持部51と中心軸を共有して一体的に構成されている。このような、本発明の先行技術に関する文献としては、特許文献1、特許文献2及び文献3がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭62−38923号
【特許文献2】実公昭63−40468号
【特許文献3】実公平6−50377号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような従来のロールオンチューブ容器は、以下に示すような欠点があった。
(1)押圧して内容物を抽出した後、チューブ容器52は復元作用により減圧化する。そして、チューブ容器52内には、エアーバック作用と同時に、一度回転球50の表面に抽出した薬剤等の内容物が、エアーと一緒に引き戻され、チューブ容器52内の内容物と混合する欠点があった。

(2)従来、薬剤等の内容物が低粘度の物質である場合、チューブ容器52の胴部を不注意により強く押圧すると、内容物が回転球の表面に出過ぎるという欠点があった。

(3)従来のロールオンチューブ容器の中栓を、金型で成形する場合、中栓の外形を成形する金型及び中栓の内壁を成形する金型は、その都度設計し製作しなければならないため、金型の製造コストがかかるという欠点があった。
この発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、一度回転球の表面に抽出された薬剤等の内容物が、チューブ容器内に戻るのを防止することにより、内容物の保存性の維持を図ると共に、低粘度の内容物であっても、回転球へ出し過ぎない効果を有する。さらにロールオンチューブ容器の中栓を、金型で成形する場合に、金型コストが安価なロールオンチューブ容器の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決するため、請求項1記載の発明の解決手段は、チューブ容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球回転可能に収されるロールオンチューブ容器において、 前記保持部の内周面から突出する環状の底部に、前記回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、前記中栓の下部に、チューブ容器の口部内に挿入して固定される円筒状の接続部が設けられており、前記接続部の下部の内周面に沿って環状の球体収納部が形成されると共に、前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動可能に収納されており、前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間を、上下動可能に移動し、球体収納部の下方への移動端で、球体と膨出部が接することにより、内容物のチューブ容器内への逆流が防止されることを特徴とするロールオンチューブ容器である
【0006】
請求項2記載の発明の解決手段は、前記接続部の内周面の内径が、前記膨出部の内径と同程度ないし小径であることを特徴とするロールオンチューブ容器である。
【0007】
請求項3記載の発明の解決手段は、球体止部の隙間から内容物が流出するように、球体収納部の球体止部に、複数の突起部が形成されていることを特徴とするロールオンチューブ容器である。
【0008】
請求項4記載の発明の解決手段は、チューブ容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球が回転可能に収容されるロールオンチューブ容器において、前記保持部の下部の内周面に形成される環状の底部に、塗布用の回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、前記中栓の下部に、チューブ容器の口部内に挿入される円筒状の接続部が設けられており、前記接続部に環状の球体収納部が形成されると共に、前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動不可能に収納されており、前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間に収容され、上下動しないように球体収納部の内壁及び球体止部で固定されると共に、球体止部に、球体が当接したときに内容物を流すための少なくとも1本の縦溝が形成されたことを特徴とするロールオンチューブ容器である。
【0009】
請求項5記載の発明の解決手段は、チューブ容器の口部に設けられる中栓の上端に形成された保持部内に、塗布用の回転球が回転可能に収容されるロールオンチューブ容器において、前記保持部の下部の内周面に形成される環状の底部に、塗布用の回転球と線接触して回転自在に支持する突部が形成され、前記中栓の下部に、チューブ容器の口部内に挿入される円筒状の接続部が設けられており、前記接続部に環状の球体収納部が形成されると共に、前記保持部と保持部の下方に位置する球体収納部とが、中心軸を共有して、所定の間隔をあけて一体的に構成されており、前記球体収納部に、前記回転球とは異なる球体が上下動不可能に収納されており、前記球体は、球体収納部の上端に形成された球体止部と、接続部の内周の下端近辺の膨出部との間に収容され、上下動しないように球体収納部の内壁及び球体止部で固定されると共に、記球体止部の内壁又は球体表面に、シボが設けらていることを特徴とするロールオンチューブ容器である。
【0010】
請求項6、7又は8記載の発明の解決手段は、それぞれチューブ容器に代えて、ボトル容器を用いること以外は請求項1、4又は5記載のロールオンチューブ容器と同一であることを特徴とするロールオンボトル容器である。
【0011】
請求項記載の発明の解決手段は、請求項1記載のチューブ容器に用いる中栓を、キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを備えた中栓の外形状に合致する金型と、ストリッパー及びコアを備えた前記中栓の球体収納部の内壁形状に合致する金型とを用いて成形し、ついで、請求項4または5記載のチューブ容器に用いる中栓を、前記キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを兼用し、当該球体収納部の内壁形状に合致する金型であるストリッパー及びコアのみを取り替えて成形することを特徴とする中栓の製造方法である。
請求項10記載の発明の解決手段は、請求項6記載のボトル容器に用いる中栓を、キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを備えた中栓の外形状に合致する金型と、ストリッパー及びコアを備えた前記中栓の球体収納部の内壁形状に合致する金型とを用いて成形し、ついで、請求項7または8記載のボトル容器に用いる中栓を、前記キャビティ、キャビティ入子及びスライドコアを兼用し、当該球体収納部の内壁形状に合致する金型であるストリッパー及びコアのみを取り替えて成形することを特徴とする中栓の製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るチューブ容器は、一度回転球の表面に抽出された薬剤等の内容物がチューブ容器内に戻らず、内容物の保存性維持に優れる効果を有する。又低粘度の内容物でも、回転球へ出し過ぎない効果を有し、さらに中栓を金型で成形する場合に、金型コストが安価である効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】

図1】本発明に係る逆流防止弁付ロールオンチューブ容器の胴部を押圧している状態を示す断面図。
図2】本発明に係る逆流防止弁付ロールオンチューブ容器の胴部の押圧を解除した状態を示す断面図。
図3】本発明に係る逆流防止弁付ロールオンチューブ容器の胴部を押圧し、球体と球体収納部との隙間から、内容物が外部に抽出される状態を示す拡大断面図。
図4】本発明に係る逆流防止弁付ロールオンチューブ容器において、図3のX−X線断面を示す断面図。
図5】本発明に係る滴下機能付ロールオンチューブ容器の胴部を押圧している状態を示す断面図。
図6】本発明に係る滴下機能付ロールオンチューブ容器において、内容物が滴下状態で、抽出されるように球体収納部に溝部を形成した状態を示す拡大断面図。
図7】本発明に係る逆流防止弁付ロールオンチューブ容器の中栓を、金型で成形している状態を示す断面図。
図8】本発明に係る滴下機能付ロールオンチューブ容器の中栓を、金型で成形している状態を示す断面図。
図9】従来のロールオンチューブ容器を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例の一例を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1図4は、本発明に係るロールオンチューブ容器の実施例1を示す図面であり、逆流防止弁付ロールオンチューブ容器1を示す図面である。チューブ容器1の口部2には、中栓3が嵌合されている。中栓3は、上方の保持部4と下方の球体収納部10とから成り
球体収納部10は、保持部4と中心軸を共有するように一体的に形成されている。そして、保持部4には、塗布用の回転球5が収容されている。又保持部4内の底部には、下部から上部に向かって突部6が形成され、これにより塗布時に、回転球5は、この突部6の頂点で線接触で支持されるので、保持部4内で円滑に回転する。なお、チューブ容器1は、単層又は多層のブローチューブ容器、ラミネートチューブ容器等のチューブ容器であり、ブロー成形等の公知の方法で成形される。
【0016】
球体収納部10の内壁には、球体7を支持できる膨出部8が形成されている。球体7は、球体収納部10の下方の開口9から、膨出部8を乗りこえて球体収納部10内に無理挿入される。そして、球体収納部10の上方には、図3及び図4に示すように、球体7の上昇を止める球体止部10aが形成され、この球体止部10aの内壁には、突起部10bが形成されている。実施例1では、球体収納部10の球体止部10aには、全周を4等分する位置に突起部10bが形成されているが、突起部10bの数は任意に決定できる。チューブ容器1の胴部を押圧して、内容物を抽出する場合、球体7は押圧力により上昇するが、この球体収納部10の球体止部10aで上昇が阻止される。そして、内容物は、球体止部10aと球体7の隙間を通過して、保持部4の回転球5に送られる。チューブ容器1の胴部の押圧を解除すると、図2に示すように、チューブ容器1内は減圧するので、球体7は、球体止部10aから下方に移動し、球体収納部10の膨出部8に係合する。この係合により内容物が、球体収納部10より下方のチューブ容器1内へ逆流するのを防止できる。
【0017】
図5及び図6は、本発明に係るロールオンチューブ容器の実施例2を示す図面であり、滴下機能付ロールオンチューブ容器を示す図面である。チューブ容器11の口部12には、中栓13が嵌合されている。中栓13は実施例1と同様に、上方の保持部14と下方の球体収納部20とから成り、球体収納部20は、保持部14と中心軸を共有するように一体的に形成されている。そして、保持部14には、塗布用の回転球15が収容されている。又保持部14内の底部には、下部から上部に向かって突部16が形成され、これにより塗布時に、回転球15は、この突部16の頂点で線接触により支持されるので、保持部14内で円滑に回転する。
【0018】
球体収納部20の内壁には、球体17を支持できる膨出部18が形成されている。球体17は、球体収納部20の下方の開口19から、膨出部18を乗りこえて球体収納部20内に無理挿入される。一方、球体収納部20の上方には、図6に示すように、球体17の上昇を止める球体止部20aが形成され、球体17は、上部がこの球体止部20a、左右が球体収納部20の内壁により支持され、球体収納部20内に固定される。すなわち、球体17は、球体収納部20内において、上下に移動不可能に固定される。さらに、球体止部20と球体17が接触する球体止部20aの内壁には、少なくとも1本の縦溝22が形成されている。縦溝22の幅、深さ、本数については、内容物の粘度、1回で抽出される内容物の滴下量等によって、任意に決定できる。
【0019】
実施例2の他の実施態様として、球体止部20aの内壁に縦溝22が形成されないで、球体止部20aの外周にシボ加工が施されてもよい。シボ加工の深さは、同様に、内容物の粘度、抽出される内容物の滴下量等によって任意に決定できる。さらに、球体止部20aの内壁にシボ加工が施されないで、球体17の表面にシボ加工が施されれてもよい。なお、本発明の実施例1及び実施例2のように、中栓3、13は、チューブ容器1、11の口部2、12とは別成形で造られ、後から嵌合されてもよく、他の実施態様として、中栓とチューブ容器の口部及び肩部が一体成形され、胴部が溶着されてもよい(図示せず)。又本発明に係るロールオンチューブ容器の中栓は、ボトル容器の口部に適用することもできる(図示せず)。
【0020】
次に、本発明に係るロールオンチューブ容器の逆流防止機能付チューブ容器1又は滴下機能付チューブ容器11の中栓3、13の製造方法は、中栓3、13を成形する場合において、外形状を成形する場合、外形状に合致する金型を兼用することができる。そして、中栓3、13の球体収納部10、20の内壁形状を成形する場合に、球体収納部10、20の内壁形状に合致する金型のみを取り替えて成形することができる。図7に示すように、兼用できる外形状を成形する金型は、キャビティ30、キャビティ入子31、スライドコア32である。一方、中栓3、13の球体収納部10、20の内壁形状を成形する金型は、ストリッパー33及びコア34である。
【0021】
例えば逆流防止機能付チューブ容器1を成形後、滴下機能付チューブ容器11を成形する場合は、逆流防止機能付チューブ容器1を成形したキャビティ30、キャビティ入子31、スライドコア32及びストリッパー33をそのまま用い、逆流防止機能付チューブ容器1の球体収納部10の内壁の成形に用いるコア34のみを、滴下機能付チューブ容器11の球体収納部20の内壁の成形に用いるコア35と取り替えるだけでよい。したがって、金型コストが安価である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明に係るロールオンチューブ容器は、内容物がエアーバックすることにより品質が変化し易い薬剤、食料品及び接着剤等の内容物を充填する容器として、広く利用することができ、又滴下機能が要求される目薬等を収納するチューブ容器としても、広く利用することができる。
【符号の説明】
【0023】

1、11 チューブ容器
2、12 口部
3、13 中栓
4、14 保持部
5、15 回転球
6、16 突部
7、17 球体
8、18 膨出部
9、19 開口
10、20球体収納部
10a、20a球体止部
10b 突起部
22 縦溝
30 キャビティ
31 キャビティ入子
32 スライドコア
33 ストリッパー
34 コア
35 コア

















図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9