(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御パラメータを用いて制御対象の制御を行う複数の制御処理部の各々に対応して設けられ、前記制御処理部の制御で用いられる制御パラメータが記憶される複数の第1記憶部に記憶されている制御パラメータの変更を検出する変更検出ステップと、
制御パラメータの変更を検出した第1記憶部に対応する制御処理部の動作を停止する動作停止ステップと、
制御処理部の動作が停止された後、複数の前記第1記憶部の各々に対応して設けられ、前記制御処理部に出力されて前記制御処理部の制御に用いられる制御パラメータが記憶されている複数の第2記憶部の中の、変更を検出した前記第1記憶部に対応する第2記憶部に、変更を検出した前記第1記憶部に記憶されている制御パラメータをコピーするコピーステップと、
前記第2記憶部に対する制御パラメータのコピーが終了した後、停止された前記制御処理部の動作を再開する動作再開ステップと
を少なくとも備えることを特徴とする制御パラメータ設定方法。
制御パラメータを用いて制御対象の制御を行う複数の制御処理部の各々に対応して設けられ、前記制御処理部の制御で用いられる制御パラメータが記憶される複数の第1記憶部に記憶されている制御パラメータの変更を検出する変更検出部と、
前記変更検出部が制御パラメータの変更を検出した第1記憶部に対応する制御処理部の動作を停止する動作停止制御部と、
前記動作停止制御部により制御処理部の動作が停止された後、複数の前記第1記憶部の各々に対応して設けられ、前記制御処理部に出力されて前記制御処理部の制御に用いられる制御パラメータが記憶されている複数の第2記憶部の中の、変更を検出した前記第1記憶部に対応する第2記憶部に、変更を検出した前記第1記憶部に記憶されている制御パラメータをコピーするコピー制御部と、
前記コピー制御部による前記第2記憶部に対する制御パラメータのコピーが終了した後、停止された前記制御処理部の動作を再開する動作再開制御部と
を少なくとも備えることを特徴とする制御パラメータ設定装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【0017】
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について
図1,
図2を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における制御システムの構成を示す構成図である。また、
図2は、本発明の実施の形態1における制御パラメータ設定方法を説明するフローチャートである。
【0018】
この制御システムは、制御パラメータ設定装置100および制御コントローラ120を備える。制御パラメータ設定装置100は、変更検出部101,動作停止制御部102,コピー制御部103,動作再開制御部104,および入力部105を備える。また、制御コントローラ120は、2つの第1記憶部121−1,第1記憶部121−2、2つの第2記憶部122−1,第2記憶部122−2、および2つの制御処理部123−1,制御処理部123−2を備える。
【0019】
第1記憶部121−1,第1記憶部121−2は、制御パラメータを用いて制御対象(不図示)の制御を行う制御処理部123−1,制御処理部123−2の各々に対応して設けられ、制御処理部123−1,制御処理部123−2の制御で用いられる制御パラメータが記憶される。実施の形態1では、第1記憶部121−1が、制御処理部123−1に対応し、第1記憶部121−2が、制御処理部123−2に対応している。制御対象は、例えば、ビルなどの建築物に設けられている空調などの設備やプラントにおけるプロセス機器である。
【0020】
第2記憶部122−1,第2記憶部122−2は、第1記憶部121−1,第1記憶部121−2の各々に対応して設けられ、制御処理部123−1または制御処理部123−2に出力されて制御処理部123−1,制御処理部123−2の制御に用いられる制御パラメータが記憶されている。
【0021】
実施の形態1では、制御コントローラにおいて、第2記憶部122−1が、第1記憶部121−1に対応し、第2記憶部122−1に記憶されている制御パラメータが、制御処理部123−1に出力されて制御に用いられる。また、制御コントローラ120において、第2記憶部122−2が、第1記憶部121−2に対応し、第2記憶部122−2に記憶されている制御パラメータが、制御処理部123−2に出力されて制御に用いられる。
【0022】
なお、第1記憶部,第2記憶部,および制御処理部の組は、上述した2つに限られるものではなく、3つ以上の複数組が存在する状態が一般的である。ただし、実施の形態では、説明のため、2組の場合を例にしている。
【0023】
次に、変更検出部101は、第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更を検出する。また、動作停止制御部102は、変更検出部101により制御パラメータの変更を検出した第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に対応する制御処理部123−1または制御処理部123−2の動作を停止する。動作停止制御部102は、例えば、対応する制御処理部123−1または制御処理部123−2に動作の停止指示を出力することで、制御処理部123−1または制御処理部123−2の動作を停止する。
【0024】
例えば、変更検出部101が、第1記憶部121−1における制御パラメータの変更を検出すると、動作停止制御部102は、制御処理部123−1に対して動作の停止指示を出力する。また、変更検出部101が、第1記憶部121−2における制御パラメータの変更を検出すると、動作停止制御部102は、制御処理部123−2に対して動作の停止指示を出力する。
【0025】
コピー制御部103は、第2記憶部122−1または第2記憶部122−2のうち、変更を検出した第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に対応する第2記憶部122−1または第2記憶部122−2に、変更を検出した第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータをコピーする。
【0026】
例えば、変更検出部101により第1記憶部121−1における制御パラメータの変更が検出されていると、コピー制御部103は、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータを、第2記憶部122−1にコピーする。また、変更検出部101により第1記憶部121−2における制御パラメータの変更が検出されていると、コピー制御部103は、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータを、第2記憶部122−2にコピーする。
【0027】
動作再開制御部104は、第2記憶部122−1または第2記憶部122−2に対する制御パラメータのコピーが終了した後、停止された制御処理部123−1または制御処理部123−2の動作を再開する。動作再開制御部104は、例えば、停止されている制御処理部123−1または制御処理部123−2に対して動作の再開指示を出力することで、制御処理部123−1または制御処理部123−2の動作を再開させる。
【0028】
例えば、変更検出部101により第1記憶部121−1における制御パラメータの変更が検出されている場合、前述したように、動作停止制御部102により、制御処理部123−1に対して動作の停止指示が出力されている。また、コピー制御部103により、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータが、第2記憶部122−1にコピーされる。このコピーの後、動作再開制御部104は、制御処理部123−1に対して動作の再開指示を出力する。
【0029】
また、変更検出部101により第1記憶部121−2における制御パラメータの変更が検出されている場合、前述したように、動作停止制御部102により、制御処理部123−2に対して動作の停止指示が出力されている。また、コピー制御部103により、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータが、第2記憶部122−2にコピーされる。このコピーの後、動作再開制御部104は、制御処理部123−2に対して動作の再開指示を出力する。
【0030】
なお、制御パラメータ設定装置100および制御コントローラ120は、CPUと主記憶装置と外部記憶装置とネットワーク接続装置となどを備えたコンピュータ機器であり、主記憶装置に展開されたプログラムによりCPUが動作することで、上述した各機能が実現される。また、各機能は、複数のコンピュータ機器に分散させるようにしてもよい。
【0031】
次に、本発明の実施の形態1における制御パラメータ設定装置100の動作(制御パラメータ設定方法)について、
図2のフローチャートを用いて説明する。
【0032】
まず、ステップS101で、変更検出部101が、第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータが変更されたことを検出する(変更検出ステップ)。例えば、プロセスの変更などにより、制御処理部123−1の制御処理に必要な制御パラメータの変更が発生すると、ユーザの入力部105の操作により、第1記憶部121−1の制御パラメータが変更される。このように制御パラメータを変更した後、ユーザからの指示入力により、制御パラメータ設定装置100が設定変更動作開始状態となり、変更検出部101の動作が開始され、上述した動作が開始される。
【0033】
上述したようにステップS101で、制御パラメータが変更されたことが検出されると(S101のy)、ステップS102で、制御パラメータの変更が検出された第1記憶部121−1,第1記憶部121−2に対応する制御処理部123−1,制御処理部123−2の動作を、動作停止制御部102が停止する(動作停止ステップ)。例えば、動作停止制御部102は、対応する制御処理部123−1または制御処理部123−2に対し、動作の停止指示を出力する。この動作停止指示により、制御処理部123−1または制御処理部123−2は、制御動作を一時停止する。
【0034】
例えば、ステップS101で、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの変更が検出されると、ステップS102で、制御処理部123−1に、動作の停止指示が出力される。これにより、制御処理部123−1が、制御動作を停止する。一方、制御処理部123−2は、制御動作を継続する。また、ステップS101で、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更が検出されると、ステップS102で、制御処理部123−2に、動作の停止指示が出力される。制御処理部123−2が、制御動作を停止する。一方、制御処理部123−1は、制御動作を継続する。
【0035】
次に、ステップS103で、コピー制御部103が、第2記憶部122−1,第2記憶部122−2の中の、変更を検出した第1記憶部121−1,第1記憶部121−2に対応する第2記憶部122−1,第2記憶部122−2に、変更を検出した第1記憶部121−1,第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータをコピーする(コピーステップ)。
【0036】
例えば、ステップS101で、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、ステップS103では、第2記憶部122−1に、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータをコピーする。また、ステップS101で、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、ステップS103では、第2記憶部122−2に、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータをコピーする。
【0037】
次に、ステップS104で、上述したように第2記憶部122−1または第2記憶部122−2に対する制御パラメータのコピーが終了した後、動作再開制御部104が、停止している制御処理部123−1または制御処理部123−2の動作を再開させる(動作再開ステップ)。動作再開制御部104は、例えば、停止している制御処理部123−1または制御処理部123−2に対して再開指示を出力することで、動作を再開させる。この再開指示により、制御処理部123−1または制御処理部123−2は、制御動作を再開する。この結果、制御処理部123−1および制御処理部123−2の全てが、制御動作を行っている状態となる。
【0038】
例えば、ステップS101で、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの第2記憶部122−1に対するコピーが終了した後、ステップS104で、制御処理部123−1に対して動作の再開指示が出力される。これにより、制御処理部123−1が、制御動作を再開する。
【0039】
また、ステップS101で、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの第2記憶部122−2に対するコピーが終了した後、ステップS104で、制御処理部123−2に対して動作の再開指示が出力される。これにより、制御処理部123−2が、制御動作を再開する。
【0040】
以上に説明した制御パラメータ設定装置100による制御パラメータ設定方法によれば、まず、制御パラメータが変更されると、変更された制御パラメータが用いられる制御処理部(制御プログラム)は動作停止対象となるが、他の制御処理部は動作停止対象とならない。このように、実施の形態1によれば、制御パラメータの変更を伴わない制御処理部の動作に影響を与えることなく、制御パラメータが設定できるようになる。また、動作が停止されてから動作が再開されるまでの動作停止期間は、設定変更をしている間ではなく、第1記憶部の制御パラメータが対応する第2記憶部にコピーされるまでの間となるので、非常に短い時間で終了する。
【0041】
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について
図3,
図4を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態2における制御システムの構成を示す構成図である。また、
図4は、本発明の実施の形態2における制御パラメータ設定方法を説明するフローチャートである。
【0042】
実施の形態2における制御システムは、制御パラメータ設定装置200および制御コントローラ120を備える。制御パラメータ設定装置200は、変更検出部101,動作停止制御部102,コピー制御部103,動作再開制御部104,および入力部105を備える。また、制御コントローラ120は、2つの第1記憶部121−1,第1記憶部121−2、2つの第2記憶部122−1,第2記憶部122−2、および2つの制御処理部123−1,制御処理部123−2を備える。これらの構成は、前述した実施の形態1と同様であり、詳しい説明を省略する。
【0043】
実施の形態2では、制御パラメータ設定装置200が、変更検出部101により制御パラメータの変更が検出された第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する整合確認部106を備える。実施の形態2では、動作停止制御部102は、整合確認部106が整合性を確認した後、制御パラメータの変更を検出した第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に対応する制御処理部123−1または制御処理部123−2に動作の停止指示を出力する
【0044】
例えば、変更検出部101により第1記憶部121−1における制御パラメータの変更が検出されると、整合確認部106は、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する。また、変更検出部101により第1記憶部121−2における制御パラメータの変更が検出されると、整合確認部106は、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する。
【0045】
整合確認部106は、例えば、変更を検出した制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲となっていることを確認する。変更を検出した制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲となっていることが確認されると、動作停止制御部102により停止指示が出力される。一方、変更を検出した制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲外の場合、整合確認部106は、ユーザに視認可能な状態で変更されたパラメータが規格外であることを通知する。この通知は、例えば、図示しない表示部に表示することなどにより行えばよい。
【0046】
次に、本発明の実施の形態2における制御パラメータ設定装置200の動作(制御パラメータ設定方法)について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0047】
まず、ステップS201で、変更検出部101が、第1記憶部121−1または第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータが変更されたことを検出する(変更検出ステップ)。例えば、プロセスの変更などにより、制御処理部123−1の制御処理に必要な制御パラメータの変更が発生すると、ユーザの入力部105の操作により、第1記憶部121−1の制御パラメータが変更される。このように制御パラメータを変更した後、ユーザからの指示入力により、制御パラメータ設定装置200が設定変更動作開始状態となり、変更検出部101の動作が開始され、上述した動作が開始される。
【0048】
上述したようにステップS201で、制御パラメータが変更されたことが検出されると(S201のy)、ステップS202で、整合確認部106が、制御パラメータの変更が検出された第1記憶部121−1,第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する(整合確認ステップ)。例えば、ステップS201で第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの変更が検出されると、ステップS202で、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する。また、ステップS201で第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更が検出されると、ステップS202で、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する。
【0049】
このステップS202における制御パラメータの整合性確認において、例えば、制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲外の場合(ステップS202のn)、ステップS203で、整合確認部106が、ユーザに視認可能な状態で変更されたパラメータが規格外であることを通知する。一方、ステップS202における制御パラメータの整合性確認において、制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲内の場合(ステップS202のy)、ステップS204に進む。
【0050】
ステップS204では、動作停止制御部102が、制御パラメータの変更が検出された第1記憶部121−1,第1記憶部121−2に対応する制御処理部123−1,制御処理部123−2の動作を停止する(動作停止ステップ)。例えば、対応する制御処理部123−1,制御処理部123−2に、動作停止制御部102が、動作の停止指示を出力する。この動作停止指示により、制御処理部123−1または制御処理部123−2は、制御動作を一時停止する。
【0051】
例えば、ステップS201で、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの変更が検出されていると、ステップS204で、制御処理部123−1に、動作の停止指示が出力される。これにより、制御処理部123−1が、制御動作を停止する。一方、制御処理部123−2は、制御動作を継続する。また、ステップS201で、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更が検出されていると、ステップS204で、制御処理部123−2に、動作の停止指示が出力される。制御処理部123−2が、制御動作を停止する。一方、制御処理部123−1は、制御動作を継続する。
【0052】
次に、ステップS205で、コピー制御部103が、第2記憶部122−1,第2記憶部122−2の中の、変更を検出した第1記憶部121−1,第1記憶部121−2に対応する第2記憶部122−1,第2記憶部122−2に、変更を検出した第1記憶部121−1,第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータをコピーする(コピーステップ)。
【0053】
例えば、ステップS201で、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、ステップS205では、第2記憶部122−1に、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータをコピーする。また、ステップS201で、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、ステップS205では、第2記憶部122−2に、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータをコピーする。
【0054】
次に、ステップS206で、上述したように第2記憶部122−1または第2記憶部122−2に対する制御パラメータのコピーが終了した後、動作再開制御部104が、停止している制御処理部123−1または制御処理部123−2の動作を再開させる(動作再開ステップ)。動作再開制御部104は、例えば、停止している制御処理部123−1または制御処理部123−2に対して再開指示を出力することで、動作を再開させる。この再開指示により、制御処理部123−1または制御処理部123−2は、制御動作を再開する。この結果、制御処理部123−1および制御処理部123−2の全てが、制御動作を行っている状態となる。
【0055】
例えば、ステップS201で、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、第1記憶部121−1に記憶されている制御パラメータの第2記憶部122−1に対するコピーが終了した後、ステップS206で、制御処理部123−1に対して動作の再開指示が出力される。これにより、制御処理部123−1が、制御動作を再開する。
【0056】
また、ステップS201で、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの変更が検出されている場合、第1記憶部121−2に記憶されている制御パラメータの第2記憶部122−2に対するコピーが終了した後、ステップS206で、制御処理部123−2に対して動作の再開指示が出力される。これにより、制御処理部123−2が、制御動作を再開する。
【0057】
以上に説明した制御パラメータ設定装置200による制御パラメータ設定方法によれば、まず、制御パラメータが変更されると、変更された制御パラメータが用いられる制御処理部(制御プログラム)は動作停止対象となるが、他の制御処理部は動作停止対象とならない。このように、実施の形態2によれば、制御パラメータの変更を伴わない制御処理部の動作に影響を与えることなく、制御パラメータが設定できるようになる。また、動作が停止されてから動作が再開されるまでの動作停止期間は、設定変更をしている間ではなく、第1記憶部の制御パラメータが対応する第2記憶部にコピーされるまでの間となるので、非常に短い時間で終了する。
【0058】
また、実施の形態2では、整合確認部106を備えるようにしたので、例えば規格外の制御パラメータの設定が抑制できるようになり、動作開始時の異常動作を事前に確認できるようになる。この結果、制御パラメータの設定ミスなどが防げ、効率よく設定パラメータの変更,確認作業が行えるようになる。
【0059】
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について
図5,
図6を用いて説明する。
図5は、本発明の実施の形態3における制御システムの構成を示す構成図である。また、
図6は、本発明の実施の形態3における制御パラメータ設定方法を説明するフローチャートである。
【0060】
実施の形態3における制御システムは、制御パラメータ設定装置300および制御コントローラ320を備える。制御パラメータ設定装置300は、変更検出部301,動作停止制御部302,コピー制御部303,動作再開制御部304,および入力部305を備える。また、制御コントローラ320は、2つの第1記憶部321−1,第1記憶部321−2、2つの第2記憶部322−1,第2記憶部322−2、および2つの制御処理部323−1,制御処理部323−2を備える。
【0061】
制御処理部323−1,制御処理部323−2は、制御パラメータを用いて制御対象(不図示)の制御を行う。制御対象は、例えば、ビルなどの建築物に設けられている空調などの設備やプラントにおけるプロセス機器である。
【0062】
第1記憶部321−1,第1記憶部321−2は、制御処理部323−1,制御処理部323−2の各々に対応して設けられ、制御処理部323−1,制御処理部323−2の制御で用いられる制御パラメータが記憶される。また、実施の形態3においては、第1記憶部321−2は、制御処理部323−1の制御で用いられる制御パラメータも記憶されている。言い換えると、制御処理部323−1は、第1記憶部321−1に加え、第1記憶部321−2に記憶されている制御パラメータも用いて制御を行う。実施の形態3では、第1記憶部321−2が、制御処理部323−2に加えて制御処理部323−1にも対応している場合を例にしている。
【0063】
第2記憶部322−1,第2記憶部322−2は、制御処理部323−1,制御処理部323−2の各々に対応して設けられ、制御処理部323−1,制御処理部323−2に出力されて制御処理部323−1,制御処理部323−2の制御に用いられる制御パラメータが記憶されている。実施の形態3では、第2記憶部322−2が、記憶している制御パラメータを、制御処理部323−1に対しても出力する。言い換えると、制御処理部323−1は、第2記憶部322−1に加え、第2記憶部322−2より出力される制御パラメータも用いて制御を行う。
【0064】
変更検出部301は、第1記憶部321−1,第1記憶部321−2に記憶されている制御パラメータの変更を検出して変更されたことを示すフラグを該当する第1記憶部321−1または第1記憶部321−2に設定する。
【0065】
動作停止制御部302は、変更検出部301が第1記憶部321−1,第1記憶部321−2に記憶されている制御パラメータの変更を検出すると、制御処理部323−1,制御処理部323−2に対して動作の停止指示を出力する。実施の形態3では、制御パラメータの変更の有無にかかわらず、動作停止制御部302は、全ての制御処理部323−1,制御処理部323−2に対して動作の停止指示を出力する。
【0066】
コピー制御部303は、第2記憶部322−1,第2記憶部322−2の中の、フラグが設定されている第1記憶部321−1または第1記憶部321−2に対応する第2記憶部322−1または第2記憶部322−2に、フラグが設定されている第1記憶部321−1または第1記憶部321−2に記憶されている制御パラメータをコピーする。コピー制御部303は、上述したコピーの動作を、動作停止制御部302により制御処理部323−1または制御処理部323−2の動作が停止された後、言い換えると、動作停止制御部302が動作の停止指示を出力し、この結果、対象となる制御処理部323−1または制御処理部323−2が動作を停止した後に行う。
【0067】
動作再開制御部304は、第2記憶部322−1または第2記憶部322−2に対する制御パラメータのコピーが終了した後、制御処理部323−1,制御処理部323−2に対して動作の再開指示を出力する。実施の形態3では、制御パラメータの変更の有無にかかわらず、動作再開制御部304は、全ての制御処理部323−1,制御処理部323−2に対して動作の再開指示を出力する。
【0068】
また、実施の形態3では、制御処理部323−1,制御処理部323−2は、対応する第1記憶部321−1,第1記憶部321−2にフラグが設定されている場合に、動作停止制御部302からの動作の停止指示を受け付けて動作を停止し、動作再開制御部304からの動作の再開指示を受け付けて動作を再開する。実施の形態3の例では、制御処理部323−1は、第1記憶部321−1に加えて第1記憶部321−2にも対応しているため、第1記憶部321−2にフラグが設定されていると、制御処理部323−1および制御処理部323−2が動作を停止することになる。一方、第1記憶部321−1にフラグが設定されると、制御処理部323−1のみが動作を停止することになる。
【0069】
次に、本発明の実施の形態3における制御パラメータ設定装置300の動作(制御パラメータ設定方法)について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0070】
まず、ステップS301で、変更検出部301が、第1記憶部321−1または第1記憶部321−2に記憶されている制御パラメータが変更されたことを検出する(変更検出ステップ)。例えば、プロセスの変更などにより、制御処理部323−1の制御処理に必要な制御パラメータの変更が発生すると、ユーザの入力部305の操作により、第1記憶部321−1の制御パラメータが変更される。このように制御パラメータを変更した後、ユーザからの指示入力により、制御パラメータ設定装置300が設定変更動作開始状態となり、変更検出部301の動作が開始され、上述した動作が開始される。以下では、第1記憶部321−1の制御パラメータが変更された場合を例にして説明する。
【0071】
上述したようにステップS301で、制御パラメータが変更されたことが検出されると(S301のy)、ステップS302で、変更検出部301が、制御パラメータが変更された第1記憶部321−1に、変更されたことを示すフラグを設定する(動作停止ステップ)。次に、ステップS303で、動作停止制御部302が、制御処理部323−1,制御処理部323−2に対して動作停止指示を出力する(動作停止ステップ)。この動作停止指示の出力により、フラグが設定されている第1記憶部321−1に対応する制御処理部323−1は、制御動作を一時停止する。一方、フラグが設定されていない第1記憶部321−2に対応する制御処理部323−2は、動作停止指示を無視して動作を継続する。
【0072】
次に、ステップS304で、コピー制御部303が、フラグが設定されている第1記憶部321−1に対応する第2記憶部322−1に、フラグが設定されている第1記憶部321−1に記憶されている制御パラメータをコピーする(コピーステップ)。このコピーの処理過程において、第2記憶部322−1の制御パラメータを用いる制御処理部323−1,制御処理部323−3,制御処理部323−4は、動作を停止しているので、異常動作を起こすことがない。
【0073】
次に、ステップS305で、上述したように第2記憶部322−1に対する制御パラメータのコピーが終了した後、動作再開制御部304が、制御処理部323−1,制御処理部323−2に対して動作の再開指示を出力する(動作再開ステップ)。動作再開制御部304による再開指示が出力されることで、フラグが設定されている第1記憶部321−1に対応する制御処理部323−1では、一時停止していた制御動作を再開する。一方、フラグが設定されていない第1記憶部321−2に対応する制御処理部323−2では、制御動作は継続されており、送信されてきた再開指示を無視する。この結果、制御処理部323−1および制御処理部323−2の全てが、制御動作を行っている状態となる。また、この時点では、第2記憶部322−1に対する制御パラメータのコピーは終了しているので、第2記憶部322−1に記憶されている制御パラメータを用いる制御処理部323−1は、正常な動作が行える。この後、ステップS306で、変更検出部301が、第1記憶部321−1におけるフラグ設定を解除する。
【0074】
以上に説明した制御パラメータ設定装置300による制御パラメータ設定方法によれば、まず、制御パラメータが変更されると、変更された制御パラメータが用いられる制御処理部(制御プログラム)は動作停止対象となるが、他の制御処理部は動作停止対象とならない。このように、実施の形態3においても、制御パラメータの変更を伴わない制御処理部の動作に影響を与えることなく、制御パラメータが設定できるようになる。また、動作が停止されてから動作が再開されるまでの動作停止期間は、設定変更をしている間ではなく、第1記憶部の制御パラメータが対応する第2記憶部にコピーされるまでの間となるので、非常に短い時間で終了する。
【0075】
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について
図7,
図8を用いて説明する。
図7は、本発明の実施の形態4における制御システムの構成を示す構成図である。また、
図8は、本発明の実施の形態4における制御パラメータ設定方法を説明するフローチャートである。
【0076】
実施の形態4における制御システムは、制御パラメータ設定装置400および制御コントローラ420を備える。制御パラメータ設定装置400は、変更検出部401,動作停止制御部402,コピー制御部403,動作再開制御部404,および入力部405を備える。また、制御コントローラ420は、2つの第1記憶部421−1,第1記憶部421−2、2つの第2記憶部422−1,第2記憶部422−2、および4つの制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4を備える。
【0077】
制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4は、制御パラメータを用いて制御対象(不図示)の制御を行う。制御対象は、例えば、ビルなどの建築物に設けられている空調などの設備やプラントにおけるプロセス機器である。
【0078】
第1記憶部421−1,第1記憶部421−2は、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4の各々に対応して設けられ、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4の制御で用いられる制御パラメータが記憶される。
【0079】
実施の形態4においては、第1記憶部421−1は、制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4の制御で用いられる制御パラメータが記憶されている。また、第1記憶部421−2は、制御処理部423−2,制御処理部423−4の制御で用いられる制御パラメータが記憶されている。従って、制御処理部423−4は、第1記憶部421−1に加え、第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータも用いて制御を行う。
【0080】
第2記憶部422−1,第2記憶部422−2は、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4の各々に対応して設けられ、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4に出力されて制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4の制御に用いられる制御パラメータが記憶されている。
【0081】
実施の形態4では、まず、第2記憶部422−1は、記憶している制御パラメータを、制御処理部423−1,制御処理部423−3,および制御処理部423−4に対して出力する。また、第2記憶部422−2は、記憶している制御パラメータを、制御処理部423−2,制御処理部423−4に対して出力する。従って、制御処理部423−4は、第2記憶部422−1に加え、第2記憶部422−2より出力される制御パラメータも用いて制御を行う。
【0082】
変更検出部401は、第1記憶部421−1,第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータの変更を検出して変更されたことを示すフラグを該当する第1記憶部421−1または第1記憶部421−2に設定する。
【0083】
動作停止制御部402は、変更検出部401が第1記憶部421−1,第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータの変更を検出すると、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4の全てに対して動作の停止指示を出力する。
【0084】
コピー制御部403は、第2記憶部422−1,第2記憶部422−2の中の、フラグが設定されている第1記憶部421−1または第1記憶部421−2に対応する第2記憶部422−1または第2記憶部422−2に、フラグが設定されている第1記憶部421−1または第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータをコピーする。コピー制御部403は、上述したコピーの動作を、動作停止制御部402により,制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,または制御処理部423−4の動作が停止された後、言い換えると、動作停止制御部402が動作の停止指示を出力し、この結果、対象となる制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,または制御処理部423−4が動作を停止した後に行う。
【0085】
動作再開制御部404は、第2記憶部422−1または第2記憶部422−2に対する制御パラメータのコピーが終了した後、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,および制御処理部423−4の全てに対して動作の再開指示を出力する。
【0086】
実施の形態4では、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4は、対応する第1記憶部421−1,第1記憶部421−2にフラグが設定されている場合に、動作停止制御部402からの動作の停止指示を受け付けて動作を停止し、動作再開制御部404からの動作の再開指示を受け付けて動作を再開する。
【0087】
実施の形態4の例では、第1記憶部421−1は、制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4に対応しているため、第1記憶部421−1にフラグが設定されていると、制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4が動作を停止する。また、第1記憶部421−2は、制御処理部423−2,制御処理部423−4に対応しているため、第1記憶部421−2にフラグが設定されていると、制御処理部423−2,制御処理部423−4が動作を停止する。このため、制御処理部423−4は、第1記憶部421−1にフラグが設定された場合および第1記憶部421−2にフラグが設定された場合の両者において、動作を停止することになる。
【0088】
次に、本発明の実施の形態4における制御パラメータ設定装置400の動作(制御パラメータ設定方法)について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0089】
まず、ステップS401で、変更検出部401が、第1記憶部421−1または第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータが変更されたことを検出する(変更検出ステップ)。例えば、プロセスの変更などにより、制御処理部423−1の制御処理に必要な制御パラメータの変更が発生すると、ユーザの入力部405の操作により、第1記憶部421−1の制御パラメータが変更される。このように制御パラメータを変更した後、ユーザからの指示入力により、制御パラメータ設定装置400が設定変更動作開始状態となり、変更検出部401の動作が開始され、上述した動作が開始される。以下では、第1記憶部421−1の制御パラメータが変更された場合を例にして説明する。
【0090】
上述したようにステップS401で、制御パラメータが変更されたことが検出されると(S401のy)、ステップS402で、変更検出部401が、制御パラメータが変更された第1記憶部421−1に、変更されたことを示すフラグを設定する(動作停止ステップ)。次に、ステップS403で、動作停止制御部402が、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4に対して動作停止指示を出力する(動作停止ステップ)。この動作停止指示の出力により、フラグが設定されている第1記憶部421−1に対応する制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4は、制御動作を一時停止する。一方、フラグが設定されていない第1記憶部421−2にのみ対応する制御処理部423−2は、動作停止指示を無視して動作を継続する。
【0091】
次に、ステップS404で、コピー制御部403が、フラグが設定されている第1記憶部421−1に対応する第2記憶部422−1に、フラグが設定されている第1記憶部421−1に記憶されている制御パラメータをコピーする(コピーステップ)。このコピーの処理過程において、第2記憶部422−1の制御パラメータを用いる制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4は、動作を停止しているので、異常動作を起こすことがない。
【0092】
次に、ステップS405で、上述したように第2記憶部422−1に対する制御パラメータのコピーが終了した後、動作再開制御部404が、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4に対して動作の再開指示を出力する(動作再開ステップ)。
【0093】
動作再開制御部404による再開指示が出力されることで、フラグが設定されている第1記憶部421−1に対応する制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4では、一時停止していた制御動作を再開する。一方、フラグが設定されていない第1記憶部421−2のみに対応する制御処理部423−2では、制御動作は継続されており、送信されてきた再開指示を無視する。この結果、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,および制御処理部423−4の全てが、制御動作を行っている状態となる。また、この時点では、第2記憶部422−1に対する制御パラメータのコピーは終了しているので、第2記憶部422−1に記憶されている制御パラメータを用いる制御処理部423−1,制御処理部423−3,および制御処理部423−4は、正常な動作が行える。この後、ステップS406で、変更検出部401が、第1記憶部421−1におけるフラグ設定を解除する。
【0094】
以上に説明した制御パラメータ設定装置400による制御パラメータ設定方法によれば、まず、制御パラメータが変更されると、変更された制御パラメータが用いられる制御処理部(制御プログラム)は動作停止対象となるが、他の制御処理部は動作停止対象とならない。このように、実施の形態4においても、制御パラメータの変更を伴わない制御処理部の動作に影響を与えることなく、制御パラメータが設定できるようになる。また、動作が停止されてから動作が再開されるまでの動作停止期間は、設定変更をしている間ではなく、第1記憶部の制御パラメータが対応する第2記憶部にコピーされるまでの間となるので、非常に短い時間で終了する。
【0095】
[実施の形態5]
次に、本発明の実施の形態5について
図9,
図10を用いて説明する。
図9は、本発明の実施の形態5における制御システムの構成を示す構成図である。また、
図10は、本発明の実施の形態5における制御パラメータ設定方法を説明するフローチャートである。
【0096】
実施の形態5における制御システムは、制御パラメータ設定装置500および制御コントローラ420を備える。制御パラメータ設定装置500は、変更検出部401,動作停止制御部402,コピー制御部403,動作再開制御部404,および入力部405を備える。また、制御コントローラ420は、2つの第1記憶部421−1,第1記憶部421−2、2つの第2記憶部422−1,第2記憶部422−2、および4つの制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4を備える。これらの構成は、前述した実施の形態4と同様であり、詳しい説明を省略する。
【0097】
実施の形態5では、制御パラメータ設定装置500が、変更検出部401により制御パラメータの変更が検出された第1記憶部421−1または第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する整合確認部406を備える。実施の形態5では、動作停止制御部402は、整合確認部406が整合性を確認した後、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4に動作の停止指示を出力する。
【0098】
例えば、変更検出部401により第1記憶部421−1における制御パラメータの変更が検出されると、整合確認部406は、第1記憶部421−1に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する。また、変更検出部401により第1記憶部421−2における制御パラメータの変更が検出されると、整合確認部406は、第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する。
【0099】
整合確認部406は、例えば、変更を検出した制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲となっていることを確認する。変更を検出した制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲となっていることが確認されると、動作停止制御部402により停止指示が出力される。一方、変更を検出した制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲外の場合、整合確認部406は、ユーザに視認可能な状態で変更されたパラメータが規格外であることを通知する。この通知は、例えば、図示しない表示部に表示することなどにより行えばよい。
【0100】
次に、本発明の実施の形態5における制御パラメータ設定装置500の動作(制御パラメータ設定方法)について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0101】
まず、ステップS501で、変更検出部401が、第1記憶部421−1または第1記憶部421−2に記憶されている制御パラメータが変更されたことを検出する(変更検出ステップ)。例えば、プロセスの変更などにより、制御処理部423−1の制御処理に必要な制御パラメータの変更が発生すると、ユーザの入力部405の操作により、第1記憶部421−1の制御パラメータが変更される。このように制御パラメータを変更した後、ユーザからの指示入力により、制御パラメータ設定装置500が設定変更動作開始状態となり、変更検出部401の動作が開始され、上述した動作が開始される。以下では、第1記憶部421−1の制御パラメータが変更された場合を例にして説明する。
【0102】
上述したようにステップS501で、制御パラメータが変更されたことが検出されると(S501のy)、ステップS502で、変更検出部401が、制御パラメータが変更された第1記憶部421−1に、変更されたことを示すフラグを設定する(動作停止ステップ)。次に、ステップS503で、整合確認部406が、制御パラメータの変更が検出された第1記憶部421−1に記憶されている制御パラメータの整合性を確認する(整合確認ステップ)。
【0103】
このステップS503における制御パラメータの整合性確認において、例えば、制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲外の場合(ステップS503のn)、ステップS504で、整合確認部406が、ユーザに視認可能な状態で変更されたパラメータが規格外であることを通知する。一方、ステップS503における制御パラメータの整合性確認において、制御パラメータが、予め設定されているパラメータの範囲内の場合(ステップS503のn)、ステップS505に進む。
【0104】
ステップS505では、動作停止制御部402が、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4に対して動作停止指示を出力する(動作停止ステップ)。この動作停止指示の出力により、フラグが設定されている第1記憶部421−1に対応する制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4は、制御動作を一時停止する。一方、フラグが設定されていない第1記憶部421−2にのみ対応する制御処理部423−2は、動作停止指示を無視して動作を継続する。
【0105】
次に、ステップS506で、コピー制御部403が、フラグが設定されている第1記憶部421−1に対応する第2記憶部422−1に、フラグが設定されている第1記憶部421−1に記憶されている制御パラメータをコピーする(コピーステップ)。このコピーの処理過程において、第2記憶部422−1の制御パラメータを用いる制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4は、動作を停止しているので、異常動作を起こすことがない。
【0106】
次に、ステップS507で、上述したように第2記憶部422−1に対する制御パラメータのコピーが終了した後、動作再開制御部404が、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,制御処理部423−4に対して動作の再開指示を出力する(動作再開ステップ)。
【0107】
動作再開制御部404による再開指示が出力されることで、フラグが設定されている第1記憶部421−1に対応する制御処理部423−1,制御処理部423−3,制御処理部423−4では、一時停止していた制御動作を再開する。一方、フラグが設定されていない第1記憶部421−2のみに対応する制御処理部423−2では、制御動作は継続されており、送信されてきた再開指示を無視する。この結果、制御処理部423−1,制御処理部423−2,制御処理部423−3,および制御処理部423−4の全てが、制御動作を行っている状態となる。また、この時点では、第2記憶部422−1に対する制御パラメータのコピーは終了しているので、第2記憶部422−1に記憶されている制御パラメータを用いる制御処理部423−1,制御処理部423−3,および制御処理部423−4は、正常な動作が行える。この後、ステップS508で、変更検出部401が、第1記憶部421−1におけるフラグ設定を解除する。
【0108】
以上に説明した制御パラメータ設定装置500による制御パラメータ設定方法によれば、まず、制御パラメータが変更されると、変更された制御パラメータが用いられる制御処理部(制御プログラム)は動作停止対象となるが、他の制御処理部は動作停止対象とならない。このように、実施の形態5においても、制御パラメータの変更を伴わない制御処理部の動作に影響を与えることなく、制御パラメータが設定できるようになる。また、動作が停止されてから動作が再開されるまでの動作停止期間は、設定変更をしている間ではなく、第1記憶部の制御パラメータが対応する第2記憶部にコピーされるまでの間となるので、非常に短い時間で終了する。
【0109】
また、実施の形態5では、整合確認部406を備えるようにしたので、例えば規格外の制御パラメータの設定が抑制できるようになり、動作開始時の異常動作を事前に確認できるようになる。この結果、制御パラメータの設定ミスなどが防げ、効率よく設定パラメータの変更,確認作業が行えるようになる。
【0110】
以上に説明したように、本発明によれば、制御パラメータの設定変更は第1記憶部に対して行い、第1記憶部の制御パラメータをコピーした第2記憶部に記憶されている制御パラメータにより制御処理部が対象の制御を行うようにしたので、制御パラメータの変更を伴わない制御処理部の動作に影響を与えることなく、制御パラメータが設定できるようになるという優れた効果が得られる。
【0111】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、制御パラメータ設定装置が、制御コントローラに含まれた構成としてもよい。
【0112】
また、制御処理部および記憶部の数は、上述した実施の形態に示した数に限るものではなく、制御処理部は5個以上あってもよく、第1記憶部および第2記憶部の組は、3組以上あってもよい。