【課題を解決するための手段】
【0018】
第1の態様によれば、本発明は、広義には、
−第1シート材料の連続供給部を設けるステップと、
−連続オープン壁ボード供給部を形成するよう、連続プロセス内で前記第1シート材料上に硬化可能な材料の層を連続的に堆積するステップとを備え、
−−更に前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を
連続的に堆積するステップと、
−前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を規則的に堆積するステップから選択されたステップのうちの1つ以上を更に含む、加熱パネルを製造する方法から成る。
【0019】
好ましくは、本方法は、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を連続的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を規則的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
から選択されたステップのうちの1つ以上を含む。
【0020】
好ましくは、複数の加熱要素を堆積する。
【0021】
好ましくは、複数の電気導線部材を堆積する。
【0022】
好ましくは、前記電気導線は、前記加熱要素の終端ポイントにおいて母線(バスバー)として作動するようになっており、単数または複数の前記加熱要素に対して小さい電流抵抗を有する。
【0023】
好ましくは、前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向の両側に沿って連続的に電気導線部材を堆積する。
【0024】
好ましくは、前記硬化可能な材料の層は、硬化可能なスラリーである。
【0025】
好ましくは、本方法は、前記連続壁ボード供給部の長手方向に沿って前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするのに適した少なくとも1つの横方向導線部材を堆積するステップを含む。
【0026】
好ましくは、本方法は、閉じた壁ボード供給部を形成するよう、前記第1シート材料に対して前記硬化可能な材料の層の反対側にて、第2シート材料の連続供給部を設けるステップを含む。
【0027】
好ましくは、前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材を少なくとも部分的に混入する。
【0028】
好ましくは、前記横方向導線部材に前記硬化可能な材料層を一体的に形成する。
【0029】
好ましくは、前記閉じた壁ボード供給部を所定のサイズの成形プレート部分に通過させ、一貫した厚さのプリセットされた連続供給加熱パネルを形成することにより、前記閉じた壁ボード供給部をサイジングするステップを含む。
【0030】
好ましくは、前記電気導線部材を、少なくとも部分的に導電性の材料の連続シートとしてあらかじめ製造する。
【0031】
上記とは異なり、前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つと共に、少なくとも部分的にあらかじめ製造する。
【0032】
好ましくは、前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つの上に、少なくとも部分的にプリントする。
【0033】
好ましくは、前記スラリー層は、石膏スラリー層である。
【0034】
好ましくは、前記電気導線部材を、規則的な構造に配置する。
【0035】
上記とは異なり、前記電気導線は、導電性ファイバーの不規則な配置を含む。
【0036】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つを、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して少なくとも部分的に多孔質である材料から構成する。
【0037】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つ以上を、紙から構成する。
【0038】
好ましくは、前記電気導線部材を、
金属または金属合金、
半導体材料、および
カーボンファイバーから選択された1つ以上から構成する。
【0039】
好ましくは、前記半導体材料をドープする。
【0040】
好ましくは、前記電気導線を規則的な構造に製造する。
【0041】
好ましくは、前記電気導線の前記規則的な構造体は、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して多孔質である。
【0042】
好ましくは、前記電気導線の前記規則的構造体は、メッシュである。
【0043】
好ましくは、前記電気導線部材は、非導電性材料と共に規則的な構造にあらかじめ製造されている。
【0044】
好ましくは、前記電気導線部材は、フレキシブルな細長い材料と共に規則的なフォーメーションにあらかじめ製造されている。
【0045】
好ましくは、前記フレキシブルな細長い材料は、グラスファイバーおよびプラスチックから選択された1つ以上である。
【0046】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された1つ以上をロールから供給する。
【0047】
好ましくは、本方法は、
−プリセットされた連続供給加熱パネル内の前記硬化可能な材料を、少なくとも部分的に硬化できるようにするステップおよび
−前記部分的に硬化した連続供給加熱パネルを所定のサイズにカットするステップを含む。
【0048】
好ましくは、本方法は、過剰水が前記スラリーから蒸発できるようにすると共に、前記硬化可能な材料層が硬化し、硬化した加熱パネルを形成できるように加熱された環境内にいくつかの同様なカットされた加熱パネルを積み重ねるステップを更に含む。
【0049】
好ましくは、本方法は、前記硬化した加熱パネルの少なくとも1つのエッジを仕上げるステップを更に含む。
【0050】
別の態様では、本発明は、広義には上記パネルを製造する方法によって製造された加熱パネルから成る。
【0051】
別の態様では、本発明は、広義には、
−−2つの対向する主要面を有する硬化可能な材料の層、および
−前記硬化可能な材料の層の主要面に配置されたシート材料の
少なくとも1つの第1外側層を含む、壁ボード部分と、
−前記壁ボード部分と一体化された少なくとも1つの加熱要素とを含
み、前記加熱要素は、
−ファイバーメッシュから構成されたもの、
−層内に配置された導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから少なくとも部分的に構成されたもの、
−硬化可能な層内に一体的に形成された導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから構成されたもの、
−シート材料の前記第1外側層にプリントされたもの、および
−シート材料の前記第1外側層に少なくとも部分的に含浸されたものうちから選択された1つ以上である加熱パネルとから成る。
【0052】
好ましくは、前記加熱パネルは、複数の加熱要素を含む。
【0053】
好ましくは、前記加熱パネルは、複数の電気導線部材を含む。
【0054】
好ましくは、前記加熱パネルは、導線部材を更に含む。
【0055】
好ましくは、前記電気導線部材は、前記加熱要素の終端ポイントで母線として作動するようになっている。
【0056】
好ましくは、前記加熱パネルは、前記シート材料の第1シートと反対の前記硬化可能な層の主要面に配置されたシート材料の第2外側層を更に含む。
【0057】
好ましくは、前記シート材料、多孔質である。
【0058】
好ましくは、前記シート材料は、繊維状である。
【0059】
好ましくは、前記シート材料は、紙である。
【0060】
好ましくは、前記加熱要素は、加熱層内に構成されている。
【0061】
好ましくは、前記加熱要素は、あらかじめ製造された層内に配置されている。
【0062】
好ましくは、前記あらかじめ製造された層は、メッシュ構造である。
【0063】
上記とは異なり、前記加熱要素は、導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから構成されている。
【0064】
好ましくは、前記加熱要素は、
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上と、
前記硬化可能な材料の層との間の加熱層内に配置されている。
【0065】
上記とは異なり、前記加熱要素は、硬化可能な材料の前記層内に一体的に形成されている。
【0066】
好ましくは、前記加熱層は、導電性材料のストランドのメッシュ構造を含む。
【0067】
好ましくは、前記加熱層は、導電性材料および非導電性材料のストランドのメッシュを含む。
【0068】
好ましくは、前記加熱層は、前記加熱パネルの幅を横断して延びる導電性材料の平行ストランドの規則的な配置として堆積されている。
【0069】
上記と異なり、前記加熱層は、前記加熱パネルの長手方向に沿って側面から側面に延び得る導電性材料の1つ以上のストランドのジグザグ配置として配置されている。
【0070】
好ましくは、前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の上にプリントされている。
【0071】
好ましくは、前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の内に少なくとも部分的に含浸されている。
【0072】
好ましくは、前記加熱層は、水蒸気および/または液体に対して少なくとも部分的に多孔質である。
【0073】
好ましくは、前記加熱要素は、
金属または金属合金、
半導体材料、
カーボンファイバーおよび
他の任意の導電性または半導電性材料から選択された1つ以上から構成されている。
【0074】
好ましくは、前記半導体材料をドープする。
【0075】
好ましくは、前記加熱パネルは、前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするための少なくとも1つの横方向導線部材を含む。
【0076】
好ましくは、前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材が少なくとも部分的に混入されている。
【0077】
好ましくは、前記硬化可能な材料層が前記横方向導線部材に一体的に形成されている。
【0078】
別の態様では、本発明は、広義には、
−加熱パネルを設けるステップと、
−前記加熱パネルを所定サイズにカットするステップと、
−前記加熱パネルを終端するステップと、
−前記加熱パネルを構造的フレームに固定するステップとを備える、加熱パネルを設置する方法から成る。
【0079】
好ましくは、前記構造的フレームは、天井ジョイストおよび壁スタッドから選択された1つ以上である。
【0080】
好ましくは、前記加熱パネルを設置する方法は、上記前記加熱パネルを終端させる方法を含む。
【0081】
別の態様では、本発明は、広義には、上記設置された加熱パネルを含む構造体から成る。
【0082】
別の態様では、本発明は、広義には、本発明に係わる熱パネルと、本発明に係わる加熱パネル終端装置とを備える、加熱パネル終端キットから成る。
【0083】
好ましくは、前記加熱パネル終端キットは、前記シート材料の外側層のうちの1つ以上にスコアを刻むためのスコアリング工具を更に含む。
【0084】
好ましくは、本発明は、広義には、前記加熱パネル終端キットは、前記加熱パネルを支持ジョイストに締結するための締結具を更に含む。
【0085】
別の態様では、本発明は、広義には、加熱パネル内の少なくとも1つの加熱要素と接続するようになっている終端形成部と、
電気ケーブルと接続するようになっている接続形成部とを含む加熱パネル終端装置から成る。
【0086】
前記終端形成部は、加熱パネル上にクランプし、よって少なくとも1つの加熱要素に接続するようにできる。
【0087】
前記終端形成部は、前記加熱パネルの硬化可能なスラリーの前記層に挿入され、少なくとも1つの加熱要素に接続するようにできる。
【0088】
前記加熱パネル終端装置は、前記加熱パネル終端装置を少なくとも1つの支持ジョイストに固定するための固定形成部を含むことができる。
【0089】
前記加熱パネル終端装置は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、前記加熱パネルを支持するように構成できる。
【0090】
前記終端形成部は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、加熱パネルを支持するようにできる。
【0091】
前記終端形成部は、導電状態で少なくとも1つの加熱要素に付着または接着するように構成された接着面を含むことができる。
【0092】
好ましくは、前記終端形成部は、前記加熱要素よりも電気抵抗を比較的少なくするように、作動時に電流経路を提供する。
【0093】
別の態様では、本発明は、広義には、シート材料の外側層に少なくとも2回スコアを刻むステップと、
前記2つのスコアの間から前記シート材料を除去するステップと、
導電性終端部材を前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つ以上の加熱要素に接続するよう、前記導電性終端部材を機械的に固定および/または付着させるステップとを含む、加熱パネルを終端させる方法から成る。
【0094】
好ましくは、前記シート材料は、紙である。
【0095】
−別の態様では、本発明は、広義には本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部を挿入し、前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0096】
別の態様では、本発明は、広義には、
−本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部をクランプし、前記終端形成部を少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0097】
別の態様では、本発明は、広義には
−本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−少なくとも1つの固定形成部により前記終端装置を支持ジョイストに固定するステップと、
−前記終端装置に加熱パネルを支持し、前記加熱要素を前記終端装置に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0098】
別の態様では、本発明は、広義には、
−第1外側層と、
−前記第1外側層から離間した第2外側層と、
−前記外側層の各々に介在し、これら各々に取り付けられた硬化可能な基材と、
−前記外側層の間に挿入されるか、または前記外側層の間に位置する加熱要素とを備え、
前記加熱要素は、
−ファイバーメッシュから構成されたもの、
−層内に配置された導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから少なくとも部分的に構成されたもの、
−硬化可能な層内に一体的に形成された導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから構成されたもの、
−シート材料の前記第1外側層にプリントされたもの、および
−シート材料の前記第1外側層に少なくとも部分的に含浸されたものうちから選択された1つ以上であり、
−前記パネルと同一空間内にあるよう前記
加熱要素が存在していてもよいし、存在していなくてもよいが、前記外側層は、硬化
可能な材料と少なくとも実質的に同一空間内にある、パネルシートから成る。
【0099】
好ましくは、前記パネルシートは、複数の加熱要素を含む。
【0100】
好ましくは、前記パネルシートは、前記パネルシートの主要面上の対向するエッジに沿って延びる一対の電気導線部材を含む。
【0101】
好ましくは、前記電気導線部材は、前記加熱要素と比較して、電気抵抗が比較的小さい。
【0102】
好ましくは、前記複数の加熱要素は、前記電気導線部材の間で互いに平行に延びる。
【0103】
好ましくは、前記加熱要素は、前記硬化可能な材料と共に導入されたものである。
【0104】
好ましくは、前記外側層は、紙である。
【0105】
添付図面を参照し、単なる例として記載した次の説明から、本発明の上記以外の態様が明らかとなろう。
【0106】
本明細書で使用する「および/または」なる用語は、「および」または「または」、またはその双方を意味する。
【0107】
本明細書で使用する、名詞に続く「(s)」は、その名詞の複数形および/または単数形を意味する。
【0108】
本明細書(および特許請求の範囲)で使用する「含む」または「備える」なる用語は、「少なくとも一部から成る」ことを意味する。その用語を含む本明細書(および特許請求の範囲)における記載を解釈するに当たり、各記載におけるその用語に先行する特徴事項のすべてが存在する必要があるが、その他の特徴事項も存在してもよい。「含む」および「備えた」なる関連用語も同様に解釈すべきである。
【0109】
上記および下記のすべての出願、特許および刊行物の全開示は、これらが存在する場合に参考例として援用する。
【0110】
本発明が関係する当業者であれば、特許請求の範囲に記載した発明の範囲から逸脱することなく、本発明の構造および広く異なる実施形態および応用例の多くの変更例を想到できよう。本願における開示および記載は、単に説明のものに過ぎず、いかなる意味においても限定的なものではない。
【0111】
以下、添付図面を参照し、単なる例として本発明について説明する。