(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明では、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)として、撮像装置を備えた内視鏡システムについて説明する。また、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。さらにまた、図面は、模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、各部材の比率等は、現実と異なることに留意する必要がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法や比率が異なる部分が含まれている。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による内視鏡システムの全体構成を模式的に示す図である。同図に示す内視鏡システム1は、内視鏡2と、伝送ケーブル3と、コネクタ部5と、プロセッサ(制御装置)6と、表示装置7と、光源装置8と、を備える。内視鏡2は、伝送ケーブル3の一部である挿入部を被検体の体腔内に挿入することによって被検体の体内画像を撮像して撮像信号を出力する。伝送ケーブル3は、内視鏡2とコネクタ部5を接続する。コネクタ部5は、内視鏡2、プロセッサ6及び光源装置8に接続され、接続された内視鏡2が出力する撮像信号に所定の信号処理を施すとともに、撮像信号をアナログデジタル変換(A/D変換)して画像信号として出力する。プロセッサ6は、コネクタ部5から出力される画像信号に所定の画像処理を施すとともに、内視鏡システム1全体を制御する。表示装置7は、プロセッサ6が処理を施した画像信号を表示する。光源装置8は、例えば、白色LEDを用いて構成される。光源装置8が点灯するパルス状の白色光は、コネクタ部5、伝送ケーブル3を経由して内視鏡2の挿入部の先端側から被写体へ向けて照射する照明光となる。
【0026】
内視鏡2は、伝送ケーブル3の一端側であり、被検体の体腔内に挿入される挿入部の先端側に、体内画像の撮像を行う撮像部(撮像装置)20が設けられ、挿入部の基端側に、内視鏡2に対する各種操作を受け付ける操作部4が接続される。撮像部20は、伝送ケーブル3により、操作部4を介して、コネクタ部5に接続される。撮像部20が撮像した画像の撮像信号は、例えば、数mの長さを有する伝送ケーブル3を通り、コネクタ部5に出力される。
【0027】
図2は、本発明の実施の形態1による内視鏡システムの要部の機能を表すブロック図である。
図2を参照して、内視鏡システム1の各構成の詳細及び内視鏡システム1内の電気信号の経路を説明する。
【0028】
撮像部20は、受光部23を有する第1チップ21と、バッファ27を有する第2チップ22とを含む。第1チップ21と第2チップ22は相対して貼り合わされ、チップ間は、チップの周縁部に配置されるパッド、またはチップ間を貫通するビア等により接続される。なお、第1チップ21と第2チップ22は、双方の主面が平行になるように配置するものに限らず、周囲の構造により、横に並べて配置したり、一方の主面に対して他方の主面が垂直になるように配置したりしてもよい。
【0029】
撮像部20の第1チップ21は、多数の単位画素が行列方向に二次元マトリクス状に配置される受光部23と、受光部23で光電変換された撮像信号を読み出す読み出し部24と、コネクタ部5から送出される基準クロック信号及び同期信号に基づきタイミング信号を生成して読み出し部24に供給するタイミング生成部25と、撮像信号を第2チップ22に出力するバッファ(マルチプレクサ)26と、を含む。なお、第1チップ21のより詳細な構成については、
図3を参照して後に詳述する。
【0030】
撮像部20の第2チップ22は、伝送ケーブル3及びコネクタ部5を介して、第1チップ21から出力される撮像信号の交流成分のみをプロセッサ6へ送信する送信部として機能するバッファ27を含む。なお、第1チップ21と第2チップ22に搭載される回路の組み合わせは設計の都合に合わせて適宜変更可能である。
【0031】
また、撮像部20は、伝送ケーブル3を介して、プロセッサ6内の電源部61で生成された電源電圧(VDD)をグラウンド(VSS)とともに受け取る。撮像部20に供給された電源電圧(VDD)とグラウンド(VSS)の間には、電源安定用のコンデンサC1が設けられる。
【0032】
コネクタ部5は、アナログ・フロント・エンド(AFE)部51と撮像信号処理部52とを含む。コネクタ部5は、内視鏡2(撮像部20)とプロセッサ6とを電気的に接続し、電気信号を中継する中継処理部として機能する。コネクタ部5と撮像部20とは伝送ケーブル3で接続され、コネクタ部5とプロセッサ6とは、例えば、コイルケーブルにより接続される。また、コネクタ部5は、光源装置8にも接続されている。
【0033】
AFE部51は、撮像部20から伝送される撮像信号を受信し、抵抗などの受動素子でインピーダンスマッチングを行った後、コンデンサで交流成分を取り出し、分圧抵抗で動作点を決定する。その後、AFE部51は、アナログ撮像信号を、アナログデジタル(A/D)変換して、デジタル撮像信号として、撮像信号処理部52に送出する。
【0034】
撮像信号処理部52は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)により構成され、内視鏡2の各構成部の動作の基準となる基準クロック信号(例えば、27MHzのクロック)及び各フレームのスタート位置を表す同期信号を生成して、タイミング生成部25に供給するとともに、AFE部51から入力されるデジタル撮像信号に対してノイズ除去等の所定の信号処理を行う。
【0035】
プロセッサ6は、電源部61と画像信号処理部62とを含んで構成され、内視鏡システム1の全体を制御する制御装置である。電源部61は、電源電圧(VDD)を生成し、この生成した電源電圧をグラウンド(VSS)とともに、コネクタ部5及び伝送ケーブル3を介して、撮像部20に供給する。画像信号処理部62は、撮像信号処理部52でノイズ除去等の信号処理が施されたデジタル撮像信号に対して、所定の画像処理を行い、画像信号として、表示装置7に出力する。
【0036】
表示装置7は画像信号に基づき、撮像部20が撮像した画像を表示する。画像信号処理部62における画像処理は、例えば、同時化処理、ホワイトバランス(WB)調整処理、ゲイン調整処理、ガンマ補正処理、デジタルアナログ(D/A)変換処理、フォーマット変換処理等である。
【0037】
図3は、
図2に示す第1チップの詳細な構成を示すブロック図である。
図4は、実施の形態1による内視鏡システムの第1チップの構成を示す回路図である。第1チップ21には、例えば、受光部23と、読み出し部(駆動部)24と、タイミング生成部25と、マルチプレクサ26とが搭載される。受光部23の詳細については、
図4を参照して後述する。なお、タイミング生成部25の前段、すなわち、タイミング生成部25の入力とプロセッサ6間には、ヒステリシス回路28が設けられている。ヒステリシス回路28は、伝送ケーブル3により長距離伝送された基準クロック信号及び同期信号の波形整形を行う。ヒステリシス回路28で波形整形された基準クロック信号及び同期信号は、タイミング生成部25に入力される。
【0038】
タイミング生成部25は、ヒステリシス回路28で整形された基準クロック信号及び同期信号に基づき、各種駆動信号(φT1、φT2、φR、φX、φVCL、φHCLR、φHCLK、φMUXSEL、φVSH)を生成し、垂直走査部241、ノイズ除去部243、水平走査部245、マルチプレクサ26、及び基準電圧生成部246に供給する。
【0039】
読み出し部24は、垂直走査部(行選択回路)241と、定電流源242と、ノイズ除去部243と、列ソースフォロアバッファ(トランジスタ)244と、水平走査部(列選択回路)245と、基準電圧生成部246と、電圧設定(電位設定)部247と、を含む。
【0040】
垂直走査部241は、タイミング生成部25から供給される駆動信号(φT、φR、φX)に基づき、受光部23の選択された行<N>(N=0,1,2,…,n−1,n)に行選択パルスφT1<N>、φT2<N>、φR<N>及びφX<N>を印加して、受光部23の各単位画素230を定電流源242で駆動し、撮像信号及び画素リセット時のノイズ信号を垂直転送線239に転送し、ノイズ除去部243に出力する。
【0041】
ノイズ除去部243は、各単位画素230ごとの出力ばらつきと、画素リセット時のノイズ信号とを除去し、各単位画素230で光電変換された撮像信号を列ソースフォロアバッファ244に出力する。なお、ノイズ除去部243の詳細は、
図4を参照して後述する。
【0042】
水平走査部245は、タイミング生成部25から供給される駆動信号(φHCLK)に基づき、受光部23の選択された列<M>(M=0,1,2,…,m−1,m)に列選択パルスφHCLK<M>を印加し、各単位画素230で光電変換された撮像信号を列ソースフォロアバッファ244を介して、水平転送線258に転送し、マルチプレクサ26に出力する。
【0043】
マルチプレクサ26は、タイミング生成部25から供給される駆動信号(φMUXSEL)により駆動され、水平転送線258を通じて入力される撮像信号と基準電圧生成部246で生成される基準電圧Vref(定電圧信号)とを交互に、出力部(アンプ)31を介して、第2チップ22に出力する。ここで出力される基準電圧Vrefは、コネクタ部5の撮像信号処理部52等において、撮像信号伝送時の伝送ケーブル3で重畳される同相ノイズ除去のために利用される。なお、必要に応じて、マルチプレクサ26の入力側にゲイン調整のためのアンプを設けてもよい。
【0044】
第1チップ21の受光部23には、多数の単位画素230が二次元マトリクス状に配列される。各単位画素230は、光電変換素子231及び232と、電荷変換部233と、転送トランジスタ(第1の転送部)234及び235と、画素リセット部(トランジスタ)236と、画素ソースフォロアトランジスタ237及び画素出力スイッチ(信号出力部)238と、を含む。なお、本明細書では、1又は複数の光電変換素子と、それぞれの光電変換素子から信号電荷を電荷変換部233に転送するための転送トランジスタとを単位セルと呼ぶ。すなわち、単位セルには1又は複数の光電変換素子と転送トランジスタの組が含まれ、各単位画素230には、1つの単位セルが含まれる。
【0045】
光電変換素子231及び232は、入射光をその光量に応じた信号電荷量に光電変換して蓄積する。光電変換素子231及び232のカソード側は、それぞれ転送トランジスタ234及び235の一端側に接続され、アノード側はグラウンドVSSに接続される。電荷変換部233は、浮遊拡散容量(FD)からなり、光電変換素子231及び232で蓄積された電荷を電圧に変換する。
【0046】
転送トランジスタ234及び235は、それぞれ光電変換素子231及び232から電荷変換部233に電荷を転送する。転送トランジスタ234及び235のそれぞれのゲートには、パルス状の駆動信号(行選択パルス)φT1及びφT2が供給される信号線が接続され、他端側は電荷変換部233に接続される。垂直走査部241から信号線を介してパルス状の駆動信号φT1及びφT2が供給されると、転送トランジスタ234及び235がオン状態となり、光電変換素子231及び232から電荷変換部233に信号電荷が転送される。
【0047】
画素リセット部(トランジスタ)236は、電荷変換部233を所定電位にリセットする。画素リセット部236は、一端側が電源電圧VDDに接続され、他端側が電荷変換部233に接続され、ゲートにはパルス状の駆動信号φRが供給される信号線が接続される。垂直走査部241から信号線を介してパルス状の駆動信号φRが供給されると、画素リセット部236がオン状態となり、電荷変換部233に蓄積された信号電荷が放出されて、電荷変換部233が所定電位にリセットされる。
【0048】
画素ソースフォロアトランジスタ237は、一端側が電源電圧VDDに接続され、他端側が画素出力スイッチ238の一端側に接続される。ゲートには電荷変換部233で電圧変換された信号(撮像信号又はリセット時の信号)が入力される。画素出力スイッチ238は、電荷変換部233で電圧変換された信号を垂直転送線239に出力する。画素出力スイッチ238の他端側は垂直転送線239に接続され、ゲートには、パルス状の駆動信号φXが供給される信号線が接続される。画素出力スイッチ238のゲートに垂直走査部241から画素駆動線を介してパルス状の駆動信号φXが供給されると、画素出力スイッチ238がオン状態となり、撮像信号又はリセット時の信号が垂直転送線239に転送される。
【0049】
定電流源242は、一端側が垂直転送線239に接続され、他端側がグラウンドVSSに接続され、ゲートにはバイアス電圧Vbias1が印加される。単位画素230を定電流源242で駆動し、単位画素230の出力を垂直転送線239へ読み出す。垂直転送線239へ読み出された信号は、ノイズ除去部243に入力される。
【0050】
ノイズ除去部243は、転送容量(AC結合コンデンサ)252と、クランプスイッチ(トランジスタ)253と、を含む。転送容量252は、一端側が垂直転送線239に接続され、他端側が列ソースフォロアトランジスタ244に接続される。クランプスイッチ253は、一端側が基準電圧生成部246からクランプ電圧Vclpが供給される信号線に接続される。クランプスイッチ253の他端側は、転送容量252と列ソースフォロアトランジスタ244間に接続され、ゲートには、タイミング生成部25から駆動信号φVCLが入力される。ノイズ除去部243に入力される撮像信号はノイズ成分を含んだ光ノイズ和信号である。
【0051】
タイミング生成部25から、駆動信号φVCLがクランプスイッチ253のゲートに入力されると、クランプスイッチ253がオン状態となり、転送容量252は、基準電圧生成部246から供給されるクランプ電圧Vclpによりリセットされる。ノイズ除去部243でノイズ除去された撮像信号は、列ソースフォロアトランジスタ244のゲートに入力される。
【0052】
ノイズ除去部243は、サンプリング用のコンデンサ(サンプリング容量)を必要としないため、転送容量(AC結合コンデンサ)252の容量は、列ソースフォロアトランジスタ244の入力容量に対する十分な容量であればよい。加えて、ノイズ除去部243は、サンプリング容量の無い分、第1チップ21における占有面積を小さくすることができる。
【0053】
列ソースフォロアトランジスタ244の一端(ドレイン)側は、電源電圧VDDに接続され、他端(ソース)側は列選択スイッチ(第2の転送部)254の一端側に接続され、ゲートにはノイズ除去部243でノイズ除去された撮像信号が入力される。また、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側には、電圧設定部247が接続される。
【0054】
電圧設定部247は、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電位(電圧)を所定電位に設定する。電圧設定部247は、各画素列の列ソースフォロアトランジスタ244に対して設けられるので、各列の列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電圧に揃えることができる。
【0055】
図4に示す例では、電圧設定部247としてMOSトランジスタで構成される電流発生部(電流源)470を、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に接続する。電圧設定部247が列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に所定電流を流すことにより、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する。なお、電流発生部470は、MOSトランジスタの代わりに抵抗を用いて構成してもよいし、その他の定電流源を用いて構成してもよい。
【0056】
電流発生部470は、撮像部20の駆動時は常に列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に所定電流を流しており、これにより列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)は、常に所定電位に設定されている。なお、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する期間は、常時ではなく、光電変換素子231で光電変換された電荷を読み出す期間中のみとしたり、光電変換素子231で光電変換された電荷を読み出す期間の前後もしくは後のみとしたりすることも可能である。このように、必要な期間のみ電流を流すようにすることで消費電力を減らすことが可能である。なお、電圧設定部247が列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する期間を制御する場合には、例えば、後述する
図7に示す駆動信号φLSWがHighの時だけ電圧設定部247が動作するようなスイッチ等を設ける。
【0057】
また、設計上想定されるリーク電流はピコアンペアレベルであり、これに対して、電流発生部470によりナノアンペアレベルの所定電流を列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に流す。リーク電流とは桁違いに大きな電流を流すことにより、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧が、リーク電流による変動の影響を受けなくなるため、シェーディング等の発生を防止することができる。
【0058】
列選択スイッチ254の一端側は、列ソースフォロアトランジスタ244の他端側に接続され、他端側は水平転送線(第2の転送線)258に接続される。列選択スイッチ254のゲートには、水平走査部245から駆動信号φHCLK<M>を供給するための駆動線が接続される。列<M>の列選択スイッチ254のゲートに水平走査部245から駆動信号φHCLK<M>が供給されると、列選択スイッチ254がオン状態となり、列<M>の垂直転送線239の信号(ノイズ除去部243でノイズ除去された撮像信号)が水平転送線258に転送される。
【0059】
定電流源257は、一端側が水平転送線258に接続され、他端側がグラウンドVSSに接続され、ゲートにはバイアス電圧Vbias2が印加される。定電流源257は列ソースフォロアトランジスタ244を駆動し、撮像信号を垂直転送線239から水平転送線258へ読み出す。水平転送線258へ読み出された信号は、サンプルホールド部255に入力される。
【0060】
水平リセットトランジスタ256の一端側は水平リセット電圧Vclrに接続され、他端側は水平転送線258に接続される。水平リセットトランジスタ256のゲートには、タイミング生成部25から駆動信号φHCLRが入力される。タイミング生成部25から駆動信号φHCLRが水平リセットトランジスタ256のゲートに入力されると、水平リセットトランジスタ256がオン状態となり、水平転送線258がリセットされる。
【0061】
サンプルホールド部255は、バッファ261と、サンプルホールドスイッチ(トランジスタ)262と、サンプル容量(コンデンサ)263と、オペアンプ264と、を含む。バッファ261の入力側には、水平転送線258が接続され、該水平転送線258を介して、撮像信号と水平リセット時のノイズ信号とがバッファ261に入力される。バッファ261の出力は、サンプルホールドスイッチ262の一端側に接続される。サンプルホールドスイッチ262の他端側は、オペアンプ264の入力側に接続される。サンプル容量263の一端側は、サンプルホールドスイッチ262の他端側とオペアンプ264の入力側とに接続され、他端側はグラウンドVSSに接続される。オペアンプ264の出力は、オペアンプ264に反転入力端子に接続されるとともに、マルチプレクサ26の入力側に接続される。サンプルホールド部255は、サンプルホールドスイッチ262がオフ状態になる直前の電圧をサンプル容量263に保持し、サンプルホールドスイッチ262がオフ状態になっている間は、サンプル容量263に保持した電圧を出力する。
【0062】
実施の形態1では、垂直転送線239からのノイズ除去後の撮像信号の読み出しと、水平リセットトランジスタ256による水平転送線258のリセットとを交互に行うことにより、列方向の撮像信号のクロストークを抑制することが可能となる。また、サンプルホールド部255のサンプルホールドスイッチ262を、ノイズ除去後の撮像信号の転送時にオン状態とし、リセット時のノイズ信号の転送時にオフ状態とすることにより、ノイズ除去後の撮像信号のみをオペアンプ264に出力することが可能となる。第1チップ21がサンプルホールド部255を備えることにより、後段の増幅回路の帯域を半分にするとともに、レンジを抑制することができる。
【0063】
マルチプレクサ26は、サンプルホールド部255から出力されるノイズ除去された撮像信号と、基準電圧生成部246で生成される基準電圧Vrefとを交互に、出力部31に出力する。出力部31は、ノイズ除去された撮像信号と基準電圧Vrefとを必要に応じて信号増幅して、交互に第2チップ22に出力する。
【0064】
第2チップ22では、ノイズ除去された撮像信号と基準電圧Vrefとの交流成分のみを、伝送ケーブル3を介して、コネクタ部5に伝送する。
【0065】
図5は、実施の形態1による内視鏡システムの受光部の基準電圧生成部の構成を示す回路図である。基準電圧生成部(定電圧信号生成部)246は、2つの抵抗291及び292からなる抵抗分圧回路と、駆動信号φVSHで駆動されるスイッチ(トランジスタ)293と、電源から独立させて、揺らぎから開放させるためのサンプリング容量(コンデンサ)294と、を含む。基準電圧生成部246は、スイッチ293の駆動により駆動信号φVSHが駆動するタイミングで、電源電圧VDDから基準電圧Vref(定電圧信号)と、ノイズ除去部243のクランプ電圧Vclpとを生成する。
【0066】
基準電圧Vrefとクランプ電圧Vclpとが同じ電源から同じタイミングで生成されるため、基準電圧Vrefは、ノイズ除去部243から出力される撮像信号に対する電源揺らぎの影響を反映する。また、基準電圧Vrefは、伝送ケーブル3での伝送ノイズ情報を伝送中に反映する。したがって、ノイズ除去された撮像信号と基準電圧Vrefとを交互にコネクタ部5に伝送することにより、コネクタ部5において、相関二重サンプリング等のノイズ除去処理を行い、伝送中のノイズを除去した撮像信号を得ることができる。
【0067】
図6Aは、実施の形態1による電圧設定部247の第1の他の例を示す回路図である。
図6Aに示す例では、電圧設定部247を、出力側トランジスタ471と、入力側トランジスタ472とで構成されるカレントミラーと、電流源473と、スイッチ474と、により構成している。出力側トランジスタ471の一端(ドレイン)は、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に接続され、他端(ソース)はグラウンドVSSに接続される。出力側トランジスタ471のゲートは、入力側トランジスタ472のゲートと接続される。入力側トランジスタ472の一端(ドレイン)は、電流源473に接続され、他端(ソース)はグラウンドVSSに接続される。スイッチ474は、入力側トランジスタ472の一端(ドレイン)とグラウンドVSS間に接続される。スイッチ474は、駆動信号φLSWによりオン・オフが制御される。
【0068】
スイッチ474がオフ状態(駆動信号φLSWがHigh)になると、電流源473から供給される電流がカレントミラーを介して、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に流れる。これにより、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する。
【0069】
図6Bは、実施の形態1による電圧設定部247の第2の他の例を示す回路図である。この
図6Bに示す例では、スイッチ474を列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側と出力側トランジスタ471との間に設けている。その他の構成及び動作は
図6Aに示す例と同様であり、スイッチ474がオン状態(駆動信号φLSWがHigh)になると、電流源473から供給される電流がカレントミラーを介して、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に流れる。これにより、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する。
【0070】
図6Cは、実施の形態1による電圧設定部247の第3の他の例を示す回路図である。
図6Cに示す例では、電圧設定部247を、抵抗475と、所定電圧VAを供給する直流電圧源476と、スイッチ474と、により構成している。抵抗475の一端は、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に接続され、他端はスイッチ474の一端に接続される。スイッチ474の他端は、直流電圧源476の一端に接続され、直流電圧源476の他端はグラウンドVSSに接続される。
【0071】
スイッチ474がオン状態(駆動信号φLSWがHigh)になると、直流電圧源476から供給される電圧VAが抵抗475を介して、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に印加される。これにより、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位(電圧VA)に設定する。
【0072】
所定電圧(VA)は、例えば、グラウンド(VSS)以上であり、且つソースフォロアトランジスタ244が線形領域で動作する電圧(ゲート電圧(VG)−ソースフォロアトランジスタ244の閾値電圧(VTH))であり、以下の式(1)で表される。
VSS≦VA≦VG−VTH …(1)
【0073】
図7は、実施の形態1による撮像部の駆動信号を示すタイミングチャートの一例である。この例では、受光部23の行<0>及び行<1>の単位画素230から信号を読み出し、出力部31から出力されるまでを説明する。また、電圧設定部247が列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する期間を、常時ではなく、光電変換素子231で光電変換された電荷を読み出す期間のみとしている。なお、電圧設定部247を電流源で構成し常時電流を流すようにする場合にも、駆動信号φLSW以外の駆動信号のタイミングは同様であり、撮像部20を同様に駆動することができる。
【0074】
なお、
図7に示すタイミングチャートでは説明の便宜上、単位画素230に光電変換素子231のみが含まれるものとしている。単位画素230に複数の光電変換素子が含まれる場合には、このタイミングチャートに示す1映像信号ライン分の動作を単位画素230に含まれる光電変換素子の数分だけ繰り返して行なう。すなわち、本実施の形態1のように、単位画素230に光電変換素子231と232が含まれる場合には、このタイミングチャートに示す1映像信号ライン分の動作を転送トランジスタ234、235に対してそれぞれ繰り返すことにより、映像信号ライン<n>の信号が読み出される。
【0075】
まず、クランプスイッチ253をオン(駆動信号φVCLがHigh)し、画素出力スイッチ238をオン(駆動信号φX<0>がHigh)、画素リセット部236をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φR<0>がHigh)、転送トランジスタ234をオフ(パルス状の駆動信号φT<0>がLow)することにより、読み出し対象の単位画素230特有のばらつきと、画素リセット時のノイズなどを含むノイズ信号を、単位画素230から垂直転送線239に出力する。このとき、クランプスイッチ253をオン(駆動信号φVCLがHigh)状態にしたままにすることにより、列ソースフォロアトランジスタ244のゲートをクランプ電圧Vclpの電圧とする。クランプ電圧Vclpは、駆動信号φVSHの立下りのタイミングで決定し、このタイミングで基準電圧Vrefも決定される。
【0076】
次に、電圧設定部247をアクティブにする(
図6Aに示す例の場合は、駆動信号φLSWをLowレベルにしてスイッチ474をオフ状態にし、
図6B及び
図6Cに示す例の場合は、駆動信号φLSWをHighレベルにしてスイッチ474をオン状態にする)とともに、クランプスイッチ253をオフ(駆動信号φVCLがLow)にした状態で、転送トランジスタ234をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φT<0>がHigh)することにより、光電変換素子231で光電変換された電荷を電荷変換部233が変換した信号を垂直転送線239に読み出す。この状態で、画素出力スイッチ238はオン(駆動信号φX<0>がHigh)されたままであるので、電荷変換部233によって電圧変換された撮像信号(光ノイズ和信号)は垂直転送線239に転送される。この動作により、転送容量252を介して、ノイズ信号が差し引かれた撮像信号(光信号)が、列ソースフォロアトランジスタ244のゲートに出力される。ここで列ソースフォロアトランジスタ244のゲートに出力される信号は、クランプ電圧Vclpを基準としてサンプリングされた信号である。
【0077】
撮像信号をクランプ電圧Vclpを基準としてサンプリングした後、水平リセットトランジスタ256をオフ(駆動信号φHCLRがLow)にし、水平転送線258のリセットを解除するとともに、電圧設定部247を非アクティブにする(
図6Aに示す例の場合は、駆動信号φLSWをHighレベルにしてスイッチ474をオン状態にし、
図6B及び
図6Cに示す例の場合は、駆動信号φLSWをLowレベルにしてスイッチ474をオフ状態にする)。これにより、電圧設定部247が列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する。
【0078】
その後、列<0>の列選択スイッチ254をオン(パルス状の駆動信号φHCLK<0>がHigh)することにより、撮像信号を水平転送線258に転送する。この時、サンプルホールドスイッチ262をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φHSHがHigh)することにより、撮像信号がサンプル容量263にサンプリングされる。その後、マルチプレクサ26にLowレベルのパルス状の駆動信号φMUXSEL(
図4)を印加して、サンプル容量263にサンプリングされた撮像信号を出力部31に出力する。この時、マルチプレクサ26のパルス状の駆動信号と同期して、水平リセットトランジスタ256をオン(パルス状の駆動信号φHCLRがHigh)にし、水平転送線258を再度リセットする。
【0079】
さらにその後、マルチプレクサ26にHighレベルのパルス状の駆動信号φMUXSEL(
図4)を印加し、基準電圧生成部246で生成した基準電圧Vref(定電圧信号)を出力部31に出力するとともに、水平リセットトランジスタ256をオフ(駆動信号φHCLRがLow)にし、リセットされていた水平転送線258のリセットを解除し、次の列の列選択スイッチ254をオン(駆動信号φHCLK<1>がHigh)することにより、撮像信号を水平転送線258に転送する。この時、サンプルホールドスイッチ262をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φHSH(
図4)がHigh)することにより、撮像信号がサンプル容量263にサンプリングされる。そして、水平リセットトランジスタ256をオン(駆動信号φHCLRがHigh)にし、水平転送線258を再度リセットするとともに、水平リセットトランジスタ256のパルスと同期して、マルチプレクサ26にLowレベルのパルス状の駆動信号φMUXSEL(
図4)を印加して、サンプリングされた撮像信号を出力部31に出力する。
【0080】
行<0>の撮像信号が全て水平転送線258に転送されたら、駆動信号φVSH及び駆動信号φVCLをHighレベルにし、その後に画素出力スイッチ238をオフ(駆動信号φX<0>がLow)にすることにより、行<0>の撮像信号の転送を終了し、次の行<1>の撮像信号の転送を開始する。
【0081】
このような動作を、受光部23の列数分(又は読み出しが必要な列数分)繰り返すことにより、撮像信号と基準電圧Vrefとが交互に出力部31から出力される。1ライン分の読み出し動作を単位画素行数分(又は読み出しが必要な行数分)繰り返すことにより、1フレーム分の撮像信号が出力される。
【0082】
以上、本発明の実施の形態1によれば、ノイズ除去部243に、サンプリング用のコンデンサ(サンプリング容量)を必要としないため、転送容量(AC結合コンデンサ)252の容量を低く抑えることができる。また、サンプリング容量が無い分、ノイズ除去部243の占有面積を小さくすることができる。
【0083】
また、本発明の実施の形態1によれば、少なくとも、各光電変換素子231、232からの電荷読み出し中に、電圧設定部247が列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定するので、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧が、リーク電流による変動の影響を受けなくなる。よって、シェーディング等の発生を防止することができる。
【0084】
さらに、本発明の実施の形態1によれば、1画素ごとに撮像信号と基準電圧Vrefとを交互に出力することができる。これにより、例えば、コネクタ部5に設けられる相関二重サンプリング回路で、信号の伝送中に重畳する同相ノイズを効果的に除去することができる。
【0085】
なお、上述の実施の形態1では、列方向に隣り合う2つの光電変換素子231及び232を一組として単位セルを構成したが、行方向に隣り合う2つの光電変換素子を一組として単位セルを構成してもよいし、行方向及び列方向に隣り合う4つの光電変換素子を一組として単位セルを構成してもよい。また、画素共有を行わずに、1つの光電変換素子で単位セルを構成するようにしてもよい。
【0086】
なお、サンプルホールド部255は、省略可能である。サンプルホールド部255を省略した場合でも、後段のマルチプレクサ26により、撮像信号のみが選択され、出力部31には、撮像信号と基準電圧Vrefとが交互に出力される。
【0087】
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2による内視鏡システムの第1チップの構成を示す回路図である。この実施の形態2による内視鏡システム1の説明においては、実施の形態1による内視鏡システム1と同一の構成要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0088】
この実施の形態2では、電圧設定部247を、列ソースフォロアトランジスタ244の電源電圧を切り替える電圧切替部480としている。それ以外の回路構成は、実施の形態1と同様である。
【0089】
電圧切替部480は、例えば、マルチプレクサ又はスイッチで構成され、タイミング生成部25から供給される駆動信号φLSWに従い、電源電圧VDD及びグラウンドVSSのいずれか一方を、列ソースフォロアトランジスタ244の電源電圧として選択的に供給する。電圧切替部480は、駆動信号φLSWがLowレベルのときは電源電圧VDDを供給し、HighレベルのときはグラウンドVSSを供給する。
【0090】
列ソースフォロアトランジスタ244の電源電圧としてグラウンドVSSが供給されると、列ソースフォロアトランジスタ244がオン状態となり、グラウンドVSSから電源電圧VDDに復帰する際に列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)が所定電圧に設定される。なお、列ソースフォロアトランジスタ244の駆動電圧として供給されるグラウンドVSSは、列ソースフォロアトランジスタ244をオン状態とするのに十分低い電圧であればよい。例えば、上述した式(1)で表される所定電圧VAでもよい。
【0091】
この実施の形態2では、列ソースフォロアトランジスタ244をオン状態とすることにより、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側に電流を流し、実施の形態1と同様に、他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電圧に設定する。よって、実施の形態2でも実施の形態1と同様に、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧が、リーク電流による変動の影響を受けなくなる。よって、シェーディング等の発生を防止することができる。実施の形態2でも、上述の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0092】
また、この実施の形態2では、電圧切替部480は、各光電変換素子231、232からの電荷読み出し中は、電源電圧VDDを列ソースフォロアトランジスタ244の電源電圧として供給し、電荷読み出し期間以外にグラウンドVSSを供給する。詳細なタイミングについては、
図10及び
図11を参照して後述する。
【0093】
図9は、実施の形態2による電圧設定部の他の例を示す回路図である。
図9に示す例では、PMOSトランジスタ481と、NMOSトランジスタ482と、直流電圧源483と、で構成される電圧切り替え回路を電圧設定部247としている。直流電圧源483は、上述した式(1)で表される所定電圧VAを供給する電圧源であり、駆動信号φLSWがHighレベルの時に、列ソースフォロアトランジスタ244の一端(ドレイン)側に所定電圧VAを供給する。駆動信号φLSWがLowレベルの時には、電源電圧VDDが列ソースフォロアトランジスタ244の一端(ドレイン)側に供給される。
【0094】
図10は、実施の形態2による撮像装置の駆動信号を示すタイミングチャートの一例である。この例では、電圧設定部247が列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する期間を、光電変換素子231で光電変換された電荷を読み出す期間の前後としている。その他の駆動信号のタイミングは
図7に示す例と同一である。
【0095】
図10に示すタイミングチャートでは、画素リセット部236をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φR<0>がHigh)にした後に、パルス状の駆動信号φLSWにより電圧切替部480が列ソースフォロアトランジスタ244の一端(ドレイン)側にグラウンドVSS(または所定電圧VA)を供給する。これにより、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に揃え、転送トランジスタ234をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φT<0>がHigh)することにより、光電変換素子231で光電変換された電荷を電荷変換部233が変換した信号を垂直転送線239に読み出す。その後、再度パルス状の駆動信号φLSWにより電圧切替部480が列ソースフォロアトランジスタ244の一端(ドレイン)側にグラウンドVSS(または所定電圧VA)を供給して、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に揃え、各列の列選択スイッチ254を順次オンすることにより、撮像信号を水平転送線258に読み出す。
【0096】
図11は、実施の形態2による撮像装置の駆動信号を示すタイミングチャートの他の例である。この例では、電圧設定部247が列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定する期間を、光電変換素子231で光電変換された電荷を読み出す期間の後としている。その他の駆動信号のタイミングは
図10に示す例と同一である。
【0097】
図11に示すタイミングチャートでは、画素リセット部236をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φR<0>がHigh)にした後に、転送トランジスタ234をパルス状にオン(パルス状の駆動信号φT<0>がHigh)することにより、光電変換素子231で光電変換された電荷を電荷変換部233が変換した信号を垂直転送線239に読み出す。その後、再度パルス状の駆動信号φLSWにより電圧切替部480が列ソースフォロアトランジスタ244にグラウンドVSS(または所定電圧VA)を供給して、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に揃え、各列の列選択スイッチ254を順次オンすることにより、撮像信号を水平転送線258に読み出す。
【0098】
なお、
図7、
図10及び
図11に示すタイミングチャートでは、各映像信号ラインの先頭列<0>の撮像信号を水平転送線258に転送する前に1度だけ、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定したが、各列の撮像信号を水平転送線258に転送する前に、列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定するようにしてもよい。また、一列おき、二列おき等、任意の周期で列ソースフォロアトランジスタ244の他端(ソース)側の電圧(ソース電圧)を所定電位に設定するようにしてもよい。