特許第5974767号(P5974767)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5974767
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】ドアロック制御システム
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20160809BHJP
   B60R 25/01 20130101ALI20160809BHJP
【FI】
   E05B49/00 J
   B60R25/01
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-208549(P2012-208549)
(22)【出願日】2012年9月21日
(65)【公開番号】特開2014-62412(P2014-62412A)
(43)【公開日】2014年4月10日
【審査請求日】2014年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】家田 清一
【審査官】 家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−167513(JP,A)
【文献】 特開2009−256900(JP,A)
【文献】 特許第3562476(JP,B2)
【文献】 特許第4140731(JP,B2)
【文献】 特開2008−057237(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 49/00
B60R 25/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のドアの窓の上縁部と下縁部との間に亘る側縁部に設けられ、近距離無線通信により信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信された信号に含まれた第一のデータと保持された第二のデータとに基づいて、前記ドアのロックの解錠または施錠の可否を判断する判断部と、
を備え
前記側縁部は、第一の部材と、当該第一の部材の車室外側を覆い非導電性材料で構成された第二の部材と、を有し、
前記受信部は、前記第一の部材と前記第二の部材との間に設けられ、
前記第一の部材と前記第二の部材との間で、前記受信部と前記側縁部の車両前後方向の端部との間に隙間が設けられた、ドアロック制御システム。
【請求項2】
前記受信部は、前記第二の部材に取り付けられた、請求項に記載のドアロック制御システム。
【請求項3】
前記受信部は、アンテナを含み、
前記第一の部材は、導電性材料で構成され、
前記アンテナの前記第一の部材側を覆った磁性部材を備えた、請求項またはに記載のドアロック制御システム。
【請求項4】
前記受信部は、防水性を有した覆部を有した、請求項のうちいずれか一つに記載のドアロック制御システム。
【請求項5】
前記受信部は、アンテナと、当該アンテナで受信した信号を処理する回路部と、を含み、
前記側縁部に、前記回路部を起動する電力を生じる起動部を備えた、請求項1〜のうちいずれか一つに記載のドアロック制御システム。
【請求項6】
前記起動部は、前記第一のデータを含む信号とは異なる信号から電力を得る検波部を含む、請求項に記載のドアロック制御システム。
【請求項7】
前記起動部は、操作入力に応じて電力を生じる圧電素子を含む、請求項に記載のドアロック制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ドアロック制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドアロックの解錠または施錠を制御するドアロック制御システムとして、ドアハンドルにアンテナが設けられたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3562476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ドアロック制御システムに近距離無線通信を用いた場合、より利便性が高まる可能性があることが想定される。近距離無線通信を利用したドアロック制御システムでは、操作者(使用者)が所持した装置(一例としては携帯電話等)との間で通信が行われやすい場所にアンテナを設置することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態にかかるドアロック制御システムは、一例として、車両用のドアの窓の上縁部と下縁部との間に亘る側縁部に設けられ、近距離無線通信により信号を受信する受信部と、前記受信部で受信された信号に含まれた第一のデータと保持された第二のデータとに基づいて、前記ドアのロックの解錠または施錠の可否を判断する判断部と、を備えた。よって、一例としては、操作者(使用者)は車室への出入りの際等に第一のデータを送信する装置を受信部に比較的容易に近付けることができる。
【0006】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記側縁部は、第一の部材と、上記第一の部材の車室外側を覆い非導電性材料で構成された第二の部材と、を有し、上記受信部は、上記第一の部材と上記第二の部材との間に設けられた。よって、一例としては、受信部を側縁部内に隠すことができる。また、一例としては、受信部の車室外側の部材の材質が非導電性材料であるため、受信部での受信に支障が来たされ難い。
【0007】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記受信部は、上記第二の部材に取り付けられた。よって、一例としては、車室外側の第二の部材の取り付けおよび取り外しに伴って、受信部を比較的容易に取り付けたり取り外したりすることができる。また、一例としては、車両における受信部の有無を、第二の部材の交換によって比較的容易に変更することができる。
【0008】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記受信部は、アンテナを含み、上記第一の部材は、導電性材料で構成され、上記ドアロック制御システムは、上記アンテナの上記第一の部材側を覆った磁性部材を備えた。よって、一例としては、導電性材料の第一の部材によるアンテナの受信性能の低下が抑制されやすい。
【0009】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記受信部は、防水性を有した覆部を有した。よって、一例としては、受信部に水分が作用し難い。
【0010】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記第一の部材と上記第二の部材との間で、上記受信部と上記側縁部の車両前後方向の端部との間に隙間が設けられた。よって、一例としては、水が隙間を通りやすく、受信部に作用し難い。
【0011】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記受信部は、アンテナと、当該アンテナで受信した信号を処理する回路部と、を含み、上記側縁部に、上記回路部を起動する電力を生じる起動部を備えた。よって、一例としては、起動部によって回路部を起動できる分、バッテリの電力の消費が抑制されやすい。
【0012】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記起動部は、上記第一のデータを含む信号とは異なる信号から電力を得る検波部を含む。よって、一例としては、回路部を起動する電力をより効率よく得られる場合がある。
【0013】
また、上記ドアロック制御システムでは、一例として、上記起動部は、操作入力に応じて電力を生じる圧電素子を含む。よって、一例としては、操作者による操作入力によって生じた電力を回路部の起動に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、実施形態にかかる車両(車体側部構造)の一例の一部の側面図である。
図2図2は、図1の構造からドアが取り外された状態が示された側面図である。
図3図3は、実施形態にかかる制御システムおよび携帯端末の一例の模式的なブロック図である。
図4図4は、図1のIV−IV断面図である。
図5図5は、実施形態にかかる制御システムの一例の通信ユニットを含むドアの一部の模式的な縦断面図である。
図6図6は、図5のドアおよび通信ユニットの一部の模式的な側面図(車室内側から見た図)であって、通信ユニットの覆部が取り外された状態が示された図である。
図7図7は、図5の通信ユニットを含むドアの一部の模式的な横断面図である。
図8図8は、第1変形例にかかる通信ユニットの一例のブロック図である。
図9図9は、第2変形例にかかる通信ユニットの一例のブロック図である。
図10図10は、第2変形例にかかる通信ユニットの一例を含むドアの一部の模式的な縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の実施形態および変形例には、同様の構成が含まれている。それら同様の構成には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が省略される。なお、各図には、説明の便宜上、方向が示されている。UPRは、車両上下方向の上方(以下、単に上方または上側と記す)を、FRTは、車両前後方向の前方(以下、単に前方または前側と記す)を、OTRは、車幅方向の外方(外側、本実施形態では左側)を、示す。また、図1,2,4〜7,10では、いずれも、車体2(車両1)の左側部の構成が示されているが、本実施形態にかかる構成は、車体2(車両1)の右側部でも同様に実施することができる。
【0016】
本実施形態では、車両1は、例えば、内燃機関(エンジン、図示されず)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であってもよいし、電動機(モータ、図示されず)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であってもよいし、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であってもよい。また、車両1は、種々の変速装置を搭載することができるし、内燃機関や電動機を駆動するのに必要な種々の装置(システム、部品等)を搭載することができる。
【0017】
本実施形態では、一例として、図1,2に示されるように、車体2は、車室2aを構成している。また、車体2は、その側部(車幅方向(図1,2の紙面と垂直な方向)の両側)に、部材2A(下側側部部材、ロッカ、サイドシル)や、部材2B(上側側部部材、ルーフサイドレール)、部材2C(前側側部部材、フロントピラー、Aピラー)、部材2D(中間側部部材、センターピラー、Bピラー)、部材2E(後側側部部材、リヤピラー、Cピラー)等を有する。部材2Aは、フロアパネル(図示されず)の車幅方向端部に位置され、車両前後方向に沿って延びている。部材2Bは、ルーフパネル(図示されず)の車幅方向端部に位置され、車両前後方向に沿って延びている。部材2C,2D,2Eは、部材2Aと部材2Bとの間に亘って上下に延びている。三つの部材2C,2D,2Eのうち、部材2Cは、他の二つの部材2D,2Eより前方に位置する。部材2Eは、他の二つの部材2C,2Dより後方に位置する。また、部材2Dは、二つの部材2C,2Eの間に位置する。部材2A〜2Eは、いずれも中空の閉断面構造を有し、隣接するパネル等より剛性および強度が高い。また、部材2A〜2Eの内部または外部には、適宜、補強部材(レインフォース)等が設けられうる。部材2A〜2Eは、車体2を支える基本的な骨組みであり、車体2に作用する荷重を受けたり分散したりする骨格部材の一例である。部材2A〜2Eは、一例としては、鋼鈑等で構成される。
【0018】
また、本実施形態では、一例として、図2に示されるように、車体2には、車室2aを車両側方に開放する二つの開口部3A,3Bが設けられている。開口部3A,3Bは、車両前後方向に沿って並んでいる。開口部3Aの周縁部には、部材2A,2B,2C,2Dが位置されている。開口部3Bの周縁部には、部材2A,2B,2D,2Eが位置されている。開口部3Aと開口部3Bとの間(境界部分)には、部材2Dが位置されている。すなわち、二つの開口部3A,3Bは、部材2Dによって区分されている。乗員や荷物等は、開口部3A,3Bを介して車室2aに出入りすることができる。部材2A〜2Eは、開口部3A,3Bのフレームの一例である。
【0019】
また、本実施形態では、一例として、図1に示されるように、車体2には、開口部3A,3Bを開閉可能に覆うドア4A,4B(車両用ドア構造)が含まれている。一例として、ドア4Aは、開口部3Aの前方側に設けられたヒンジ(図示されず)を介して、部材2Cに、車両上下方向に略沿った回動軸回りに回動可能に、支持されている。また、ドア4Bは、開口部3Bの前方側に設けられたヒンジ(図示されず)を介して、部材2Dに、車両上下方向に略沿った回動軸回りに回動可能に、支持されている。すなわち、ドア4A,4Bは、いずれも前後方向に開閉(回動)可能である。
【0020】
また、本実施形態では、一例として、ドア4A,4Bは、ドアアウタ41(外側部材、壁部、側壁、パネル)や、フレーム42(枠、周縁部材、囲繞部材)、ウインドウパネル43(窓ガラス)、ドアインナ(内装部、トリム、図示されず)、アウタハンドル4a(ハンドル、ノブ、開閉操作部)、インナハンドル(図示されず)等を有する。ドアアウタ41は、略四角形状(一例としては、略長方形状)かつ板状に形成される。ドアアウタ41は、ドア4A,4Bの下側部分の外側を覆っている。ドアインナは、ドアアウタ41の車室内側に設けられている。フレーム42は、ドアアウタ41およびトリムの上方に位置されている。フレーム42は、縁部42a(前縁部、側縁部)、縁部42b(上縁部)、および縁部42c(後縁部、側縁部)を有する。ドア4A,4Bでは、それぞれ、フレーム42とドアアウタ41およびドアインナの上側の縁部42d(端部)とによって、窓42e(開口部)が構成されている。縁部42dは、窓42eの下縁部の一例である。窓42eは、透明な板状のウインドウパネル43により、開閉可能に覆われる(塞がれる)。ウインドウパネル43は、ドアアウタ41とドアインナとの間に設けられた昇降装置(レギュレータ、図示されず)によって上下方向に動かされる。ウインドウパネル43は、窓42eを塞ぐ上側の位置と、ドアアウタ41とトリムとの間の下側の位置との間で、移動可能に構成されている。
【0021】
また、本実施形態では、一例として、車両1は、図3に示されるように、ドアロック装置53を有する。ドアロック装置53は、ドア4A,4Bのそれぞれに設けられる。ドアロック装置53は、一例としては、電磁力により、可動部(図示されず)を施錠位置(ロック位置)と解錠位置(アンロック位置)との間で動かす。可動部が施錠位置にある状態(施錠状態)では、ドア4A,4Bは、開口部3A,3Bを閉じた(塞いだ)状態でロックされ、操作者のアウタハンドル4aやインナハンドル(図示されず)の操作によっては開閉することができない。また、可動部が解錠位置にある状態(解錠状態)では、ドア4A,4Bは、ロックされず、操作者のアウタハンドル4aやインナハンドルの操作に応じて開閉されうる。なお、ドア4A,4B毎に設置される複数のドアロック装置53は、通常は、どれも同じ状態(ステータス、施錠状態または解錠状態)に制御されるが、これには限定されない。例えば、複数のドアロック装置53の状態が、車幅方向右側や、左側、車両前後方向後側でそれぞれ異なる等、領域(場所)毎に異なる状態であってもよい。
【0022】
また、本実施形態では、一例として、図3に示される車両1のドア4A,4Bのロックに関わる制御システム5は、機械的な鍵を用いない電子キーシステム(キーレスエントリーシステム)として構成されている。具体的には、制御システム5は、操作者が所持する通信可能な装置6(通信装置、例えば、携帯電話機、スマートフォン、非接触ICカード、RF−IDタグ等)と通信し、装置6から取得された第一のデータ(例えば、装置6の識別コード等)と、制御システム5に保持されていた第二のデータ(例えば、予め登録されていた装置6の識別コード等)とを、照合(比較)する。制御システム5は、照合(比較)の結果、第一のデータと第二のデータとが対応(例えば、一致)した場合に、ドアロック装置53を制御して可動部を動かし、ドアロックの状態(施錠状態または解錠状態)を切り替える。なお、施錠状態と解錠状態との切り替えは、交互に行われる。すなわち、施錠状態で制御システム5と装置6との間で通信が行われ、照合の結果、第一のデータと第二のデータとが対応した場合には、制御システム5はドアロック装置53を解錠状態に切り替える。一方、解錠状態で制御システム5と装置6との間で通信が行われ、照合の結果、第一のデータと第二のデータとが対応した場合には、制御システム5はドアロック装置53を施錠状態に切り替える。本実施形態では、制御システム5は、ドアロック制御システムの一例である。
【0023】
また、本実施形態では、一例として、制御システム5と装置6との通信は、近距離無線通信方式(非接触通信方式、NFC,near field communication)で行われる。本実施形態にかかる制御システム5および装置6で採用可能な近距離無線通信方式としては、例えば、ISO/IEC 18092、FeliCa(登録商標)、ISO/IEC 14443(MIFARE(登録商標))、等がある。制御システム5と装置6との通信は、アンテナ51bとアンテナ61bとで行われる。本実施形態では、アンテナ51bとアンテナ61bとが近い距離(例えば、数センチメートル以内)に位置された場合に、制御システム5と装置6との通信が行われる。すなわち、操作者が、所持した装置6の通信部61(のアンテナ61b)を、制御システム5の通信ユニット51(のアンテナ51b)に翳した(重ねた、近付けた、対向させた)場合に、制御システム5と装置6との通信が行われる。
【0024】
そして、本実施形態では、一例として、図1に示されるように、アンテナ51bを含む通信ユニット51が、二つのドア4A,4Bのうち前方側に位置するドア4Aのフレーム42の縁部42c(後縁部、側縁部)に設けられている。この縁部42cは、二つの開口部3A,3Bの間の境界部分(部材2D)の車室外側に位置している。よって、本実施形態によれば、一例としては、ドア4Aを開けて開口部3Aを介して車室2aに入る場合、ならびにドア4Bを開けて開口部3Bを介して車室2aに入る場合の双方について、操作者から通信ユニット51のアンテナ51bの位置が比較的近い。よって、一例としては、操作者は、所持した装置6のアンテナ61bを通信ユニット51のアンテナ51bにより容易にあるいはより迅速に近付けることができる。また、本実施形態では、一例として、アンテナ51bを含む通信ユニット51は、ドア4Aの縁部42cの長手方向(上下方向)の上側の端部42c1よりも下側の端部42c2に近い位置に設けられている。よって、一例としては、アンテナ51bが、長手方向の上側の端部に位置された場合に比べて、装置6のアンテナ61bを通信ユニット51のアンテナ51bにより容易にあるいはより迅速に近付けることができる。なお、アンテナ51bは、二つのドア4A,4Bのうち後方側に位置するドア4Bのフレーム42の縁部42a(前縁部、側縁部)に設けられうる。この場合も、アンテナ51bがドア4Aの縁部42cに設けられた場合と同様の結果(効果)が得られる。また、通信ユニット51は、アウタハンドル4aより上側に位置している。
【0025】
また、本実施形態では、一例として、図3に示されるように、制御システム5は、通信ユニット51(通信部、通信ユニット、無線通信部)や、制御部52、ドアロック装置53、始動装置54、操作部55等を含む。通信ユニット51(リーダライタ)は、回路部51aや、アンテナ51b(例えば、アンテナコイル)等を含む。通信ユニット51は、装置6の通信部61との電磁誘導により、当該通信部61との間で信号(電波)を送受信する。通信ユニット51は、受信部の一例である。回路部51aは、送信信号の変調や、受信信号の復調、増幅等を実行する。アンテナ51bは、一例としては、線状の導体が複数回巻かれたアンテナコイル(ループアンテナ)である。アンテナ51bは、コンデンサ(図示されず)とともに、直列共振回路を構成している。
【0026】
また、本実施形態では、一例として、制御部52は、通信ユニット制御部52a(通信ユニットECU(electronic control unit))や、データ照合制御部52b(データ照合ECU)、データ保持部52c(記憶部)等を含む。通信ユニット制御部52aは、通信ユニット51を制御する。通信ユニット51は、通信ユニット制御部52aに制御されて、駆動信号を送信する。駆動信号に対応した装置6からの応答信号が通信ユニット51で受信されると、通信ユニット制御部52aは、当該応答信号に含まれる第一のデータ(例えば、識別コード)をデータ照合制御部52bに送る。データ保持部52cは、不揮発性の記憶部であり、例えば、フラッシュメモリや、NVRAM(non volatile random access memory)等である。データ保持部52cは、事前に登録された第二のデータ(例えば識別コード)を保持(記憶)する。データ照合制御部52bは、データ保持部52cに保持された第二のデータ(例えば、識別コード)と装置6からの第一のデータとを照合(比較し)、第一のデータが第二のデータに対応しているか否かを判断する。そして、データ照合制御部52bは、第一のデータと第二のデータとが対応していた場合(例えば、一致していた場合)には、ドアロックの状態(施錠状態または解錠状態)が変化するよう、ドアロック装置53を制御する。一方、データ照合制御部52bでの照合(比較)で第一のデータと第二のデータとが対応していなかった場合(例えば、一致していなかった場合)には、ドアロックの状態(施錠状態または解錠状態)が変化しないようにする。すなわち、データ照合制御部52bは、第一のデータと第二のデータとに基づいて、ドア4A,4Bのロックの解錠または施錠の可否を判断する判断部の一例である。さらに、データ照合制御部52bは、操作部55(例えば、つまみや、スイッチ、押しボタン等)での操作入力に応じて車両用駆動装置(例えば、エンジンやモータ等)の始動を実行するまたは動作可能な状態とするよう、始動装置54を制御する。すなわち、制御システム5は、イモビライザーシステムの一例でもある。
【0027】
また、本実施形態では、一例として、装置6は、携帯電話機やスマートフォンとして構成されうる。装置6は、通信部61(無線通信部、第一の通信部)や、制御部62、無線通信部63(通信部、第二の通信部)、アンテナ64等を含む。通信部61(リーダライタ)は、回路部61aや、アンテナ61b(例えば、アンテナコイル)、データ保持部61c等を含む。通信部61は、制御システム5の通信ユニット51との電磁誘導により、当該通信ユニット51との間で信号(電波)を送受信する。回路部61aは、送信信号の変調や、受信信号の復調、増幅等を実行する。アンテナ61bは、一例としては、線状の導体が複数回巻かれたアンテナコイル(ループアンテナ)である。アンテナ61bは、コンデンサ(図示されず)とともに、直列共振回路を構成している。また、データ保持部61cは、不揮発性の記憶部であり、例えば、ROM(read only memory)や、フラッシュメモリ、NVRAM(non volatile random access memory)等である。データ保持部61cは、事前に登録された第一のデータ(例えば識別コード)を保持(記憶)する。通信部61は、通信ユニット51から駆動信号を受信すると起動し、第一のデータを含む応答信号を送信する。制御部62は、無線通信部63等の装置6の各部を制御して、通話やデータ通信等のアンテナ64を介した無線による通信(送受信)を実行する。
【0028】
また、本実施形態では、一例として、図4に示されるように、ドア4Aの縁部42cおよびドア4Bの縁部42aは、車室内側の部材44(内側部材、第一の部材、ベース、インナ)と、車室外側の部材45(外側部材、第二の部材、ドア部材、ガーニッシュ、カバー、アウタ)と、を有する。部材44は、導電性材料(金属材料、例えば鋼板)で構成され、部材45は、非導電性材料(絶縁材料、合成樹脂材料、プラスチック、エンジニアリングプラスチック)で構成されている。部材44と部材45とは、一例としては、両面テープ47によって、互いに結合(接続)されている。縁部42aや、縁部42cの通信ユニット51が設けられた部位とは異なる部位等では、部材44の面44a(外面、表面)と部材45の面45a(内面、裏面)との間に、両面テープ47が挟まれている。なお、部材44と部材45とは、凹凸構造同士の引っ掛かりや、結合具(例えば、ねじやクリップ等)を用いた結合、結合時に少なくとも一方が少なくとも部分的に弾性変形する引っ掛かり構造(スナップフィット)等によって、互いに結合されてもよい。
【0029】
そして、本実施形態では、一例として、図4に示されるように、通信ユニット51は、ドア4Aの縁部42c内、すなわち、部材44と部材45との間に位置されている。つまり、通信ユニット51の車室外側には、電磁シールドとはならない非導電性材料で構成された部材45が位置される。よって、装置6が通信ユニット51の車室外側に位置された場合に、部材45によって通信ユニット51と装置6との間の通信が妨げられるのが、抑制されやすい。
【0030】
なお、本実施形態では、一例として、図4に示されるように、車体2の部材2Dとドア4A,4Bとの間には、シール部材21,49(ウエザストリップ)が設けられている。また、フレーム42とウインドウパネル43との間には、シール部材48(ウエザストリップ)が設けられている。シール部材21,48,49は、いずれも、例えば、エラストマ等の弾性材料で構成される。
【0031】
また、本実施形態では、一例として、図5〜7に示されるように、通信ユニット51は、基板51cを有する。基板51cは、例えば、フレキシブルプリント配線板(FPC,flexible printed circuit)あるいはリジッド基板であることができる。基板51cは、部材45側(車室外側)の面51c1とその反対側(部材44側、車室内側)の面51c2とを有し、四角形状(一例としては長方形状)かつシート状(フィルム状、薄板状)である。アンテナ51bは、基板51cに設けられた導体パターン(導体層)として構成されうる。アンテナ51bは、絶縁体で覆われる。面51c2には、回路部51a(素子、パッケージ)が実装される。回路部51aには、ハーネス51e(配線)が接続されている。ハーネス51eは、回路部51aと制御部52とを電気的に接続する導線(図示されず)が含まれている。導線は、絶縁性の膜(層、被膜)で覆われている。
【0032】
また、本実施形態では、一例として、面51c2上には、磁気シート51d(磁性部材)が位置されている。磁気シート51dは、アンテナ51bの部材44側を覆っている。アンテナ51bの車室内側に導電性材料(金属材料)の部材44や、部材2D(図4参照)等が位置する場合、アンテナ51bの通信性能が低下する虞がある。導電性の部材44,2D等に生じた渦電流によってアンテナ51bの磁束が減殺されるのが、その原因である場合がある。磁気シート51dが設けられた場合には、アンテナ51bからの磁束が磁気シート51dに集束され、渦電流の発生が抑制されるため、上述したようなアンテナ51bの通信性能の低下が抑制されやすい。磁気シート51dは、例えば、フェライト等の磁性体のフィラーを含む合成樹脂材料のシートとして構成することができる。磁気シート51dは、例えば、接着剤等によって基板51cと一体化することができる。
【0033】
また、本実施形態では、一例として、図5,7に示されるように、基板51cや、回路部51a、磁気シート51d、ハーネス51e等(基板51cの面51c2側)は、防水性の覆部51fで覆われている。覆部51fは、例えば、モールド成形や、塗布された合成樹脂材料や、コーティングされたフィルム等として構成されうる。この覆部51fによって、基板51cや、回路部51a、ハーネス51e等の導体部分(電気的接続部分)に対する水分による影響(例えば、錆の発生)が低減されやすい。また、覆部51fにより、通信ユニット51に含まれる部品の保護性が高まりやすい。覆部51fが、柔軟性(弾性)を有する材料で構成された場合には、通信ユニット51に含まれる部品の保護性がより一層高まりやすい。なお、覆部51fの頂部51f1は、部材44の面44aに当接している。よって、覆部51fが無かったり、覆部51fが硬い材料であったり、あるいは覆部51fと部材44との間に隙間があったりした場合に比べて、通信ユニット51と部材44とが当接することによる音の発生が抑制されやすい。
【0034】
また、本実施形態では、一例として、通信ユニット51は、部材45に取り付けられている。よって、通信ユニット51は、部材45と一体化されたサブアセンブリとして取り扱うことができる。すなわち、車室外側の部材45(サブアセンブリ)の取り付けおよび取り外しに伴って、比較的容易に通信ユニット51を車体2に統合したり車体2から分離したりすることができる。また、一例としては、通信ユニット51の有無を通信ユニット51を有する部材45と有さない部材45との交換によって比較的容易に変更することができる。よって、一例としては、通信ユニット51の組み立てやメンテナンス等に要する手間やコストが減りやすい。本実施形態では、一例として、通信ユニット51と部材45とは、一例としては、両面テープ46によって、互いに結合(接続)されている。部材45の面45a(内面、裏面)と基板51cの面51c1との間に、両面テープ46が挟まれている。なお、通信ユニット51と部材45とは、凹凸構造同士の引っ掛かりや、結合具(例えば、ねじやクリップ等)を用いた結合、結合時に少なくとも一方が少なくとも部分的に弾性変形する引っ掛かり構造(スナップフィット)等によって、互いに結合されてもよい。
【0035】
また、本実施形態では、一例として、図6,7に示されるように、部材44と部材45との間で、通信ユニット51と縁部42cの車両前後方向(縁部42cの側面視での幅方向)の端部42g(壁部42f)との間には、隙間Gが設けられている。この隙間Gは、縁部42c内を流れる(伝う)水の通路となりうる。よって、隙間Gが無い場合に比べて、水が通信ユニット51に作用し難くなる。また、本実施形態では、一例として、部材45には、通信ユニット51を囲う壁部45b(突出部)が設けられている。よって、部材45の面45aを伝う水が通信ユニット51側には到達しにくくなる。なお、本実施形態では一例として、隙間Gは、通信ユニット51の車両前後方向の両側に設けられているが、一方のみであってもよい。
【0036】
以上、説明したように、本実施形態では、一例として、ドアロックの制御システム5のアンテナ51bを含む通信ユニット51(受信部)が、ドア4Aの窓4eの縁部42b(上縁部)と縁部42d(下縁部)との間に亘る縁部42c(側縁部)に設けられている。よって、本実施形態によれば、一例としては、操作者(使用者)は車室への出入りの際等に第一のデータを送信する装置6を通信ユニット51に比較的容易に近付けることができる。
【0037】
また、本実施形態では、一例として、縁部42cは、部材44(第一の部材)と、当該部材44の車室外側を覆い非導電性材料で構成された部材45(第二の部材)と、を有し、通信ユニット51は、部材44と部材45との間に設けられた。よって、本実施形態によれば、一例としては、通信ユニット51を縁部42c内に隠すことができる。また、一例としては、通信ユニット51の車室外側の部材45が非導電性材料で構成されているため、通信ユニット51での通信に支障が来たされ難い。
【0038】
また、本実施形態では、一例として、通信ユニット51は、部材45に取り付けられた。よって、一例としては、車室外側の部材45の取り付けおよび取り外しに伴って、通信ユニット51を比較的容易に取り付けたり取り外したりすることができる。また、一例としては、通信ユニット51の有無を部材45の交換によって比較的容易に変更することができる。
【0039】
また、本実施形態では、一例として、通信ユニット51は、アンテナ51bを含み、部材44および部材2Dは、導電性材料で構成され、アンテナ51bの部材44および部材2D側を覆った磁気シート51d(磁性部材)を備えた。よって、一例としては、部材44および部材2Dによるアンテナ51bの通信性能の低下が抑制されやすい。
【0040】
<第1変形例>
図8に示される本変形例では、通信ユニット51Aの構成が上記実施形態と相違している。通信ユニット51Aは、上記実施形態の通信ユニット51と入れ替えて実施することができる。そして、本変形例の通信ユニット51A以外の構成は、上記実施形態と同様である。よって、本変形例によっても、上記実施形態と同様の構成に基づく同様の作用および結果(効果)が得られる。本変形例にかかる通信ユニット51Aは、検波部56およびアンテナ56aを有する。検波部56で得られた電力は、回路部51aの起動(例えば、アンテナ51bからの駆動信号の送信)に利用される。よって、検波部56は、起動部の一例である。そして、一旦起動された後の通信ユニット51A等の電力は、バッテリ(図示されず)から供給されるように構成することができる。検波部56(起動部)を有さない場合、回路部51aは、断続的にアンテナ51bから信号(電波)を送信する構成等が必要となる場合があり、その場合には、バッテリの電力消費がより大きくなりやすい。この点、本変形例では、検波部56で得られた電力を回路部51aの起動に利用することができるので、バッテリの電力消費がより小さくなりやすい。検波部56は、具体的には、例えば、公知の倍電圧検波回路、倍電圧整流回路、ダイオード検波回路、トランスを用いた昇圧回路等として構成することができる。検波部56やアンテナ56aのスペックは、利用する(受信する)信号(電波)や車体2の構成等に応じて適宜に設定される。また、検波部56は、第一のデータを含む信号とは異なる信号(例えば、携帯電話の制御信号や、携帯電話のノイズ等)をアンテナ56aで受信し、当該信号から、電力を得ることができる。よって、本変形例にかかる構成は、装置6が携帯電話である場合には、当該装置6が通信ユニット51Aに近付けられた場合に検波部56で電力が得られる分、より有効である。また、アンテナ56aは、例えばアンテナ51bの内側(や外側)で巻回されたアンテナコイルとして設けることができるし、異なる形式のアンテナとして構成してもよい。
【0041】
<第2変形例>
図9,10に示される本変形例では、通信ユニット51Bの構成が上記実施形態と相違している。通信ユニット51Bは、上記実施形態の通信ユニット51と入れ替えて実施することができる。そして、本変形例の通信ユニット51B以外の構成は、上記実施形態と同様である。よって、本変形例によっても、上記実施形態と同様の構成に基づく同様の作用および結果(効果)が得られる。本変形例にかかる通信ユニット51Bは、圧電素子57を有する。圧電素子57で得られた電力は、回路部51aの起動(例えば、アンテナ51bからの駆動信号の送信)に利用される。よって、圧電素子57は、起動部の一例である。一旦起動された後の通信ユニット51Bの電力は、バッテリ(図示されず)から供給されるように構成することができる。圧電素子57(起動部)を有さない場合、回路部51aは、断続的にアンテナ51bから信号(電波)を送信する構成等が必要となる場合があり、その場合には、バッテリの電力消費がより大きくなりやすい。この点、本変形例では、圧電素子57で得られた電力を回路部51aの起動に利用することができるので、バッテリの電力消費がより小さくなりやすい。圧電素子57は、ボディ57aとボディ57aに突没可能に支持された操作部57bとを有する。圧電素子57は、操作部57bの押圧力を電力に変換する。なお、圧電素子57には、適宜昇圧回路等が設けられうる。
【0042】
そして、本変形例では、一例として、図10に示されるように、基板51cに、圧電素子57を実装することができる。部材45には、他の箇所より厚さが薄い薄肉部45c(押圧部、覆部)が設けられている。薄肉部45cは、部材45の部材44側(車室内側、裏側)に凹部45dを設けることで、形成することができる。部材45は、合成樹脂材料等で構成することができる。この場合、薄肉部45cは、可撓性を有し(柔軟で)、弾性的に変位(弾性変形)可能な部位として、構成することができる。本変形例によれば、一例としては、部材45に開口部を設けずに済み、その場合、当該開口部からの水や塵芥等の浸入が抑制されやすい。また、圧電素子57を露出させずに設けることができる。なお、押圧位置(薄肉部45cの位置)は、部材45の外面に適宜印刷やシール等で表示されうる。
【0043】
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態および変形例はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態や変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各実施形態や変形例の構成や形状は、部分的に入れ替えて実施することも可能である。また、各構成や形状等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。例えば、受信部(アンテナ、回路部、通信ユニット)は、第二の部材のインサート成形によって当該第二の部材と一体的に構成することが可能である。また、ドアに設けられた通信ユニットがデータ照合制御部(判断部)を有してもよい。
【0044】
また、上記実施形態にかかる車体側部構造は、一例として、車体側部に設けられた開口部の周縁部に位置された骨格部材と、上記開口部を開閉可能に覆うドアと、上記ドアを閉状態でロックするドアロック装置と、上記ドアに設けられた窓の上縁部と下縁部との間に亘る側縁部に設けられ近距離無線通信により上記ドアロック装置による上記ドアのロック状態を切り替える信号を受信する受信部と、を備えた。よって、一例としては、使用者は車室への出入りの際等に第一のデータを送信する装置を受信部に比較的容易に近付けることができる。
【0045】
また、上記車体側部構造では、一例として、車体側部には、車両前後方向に沿って二つの上記開口部が設けられ、上記受信部は、上記二つの開口部の境界部分の車室外側に位置された。よって、一例としては、使用者はどちらの開口部(ドア)から車室内に入る場合あるいは車室外に出る場合にあっても、第一のデータを送信する装置を受信部に比較的容易に近付けることができる。
【0046】
また、上記実施形態にかかる車両用ドア構造は、一例として、ドアパネルと、当該ドアパネルの上側に位置される窓の上縁部と下縁部との間に亘る側縁部と、当該側縁部に設けられ近距離無線通信により信号を受信する受信部と、を備えた。よって、一例としては、使用者は車室への出入りの際等に第一のデータを送信する装置を受信部に比較的容易に近付けることができる。
【0047】
また、上記実施形態にかかるドア部材は、一例として、車両用ドアの窓の上縁部と下縁部との間に亘る側縁部の、金属材料で構成された部材の車室外側を覆い非導電性材料で構成されたドア部材であって、近距離無線通信により信号を受信する受信部が設けられた。よって、一例としては、車室外側の第二の部材の取り付けおよび取り外しに伴って、受信部を比較的容易に取り付けたり取り外したりすることができる。また、一例としては、車両における受信部の有無をドア部材の交換によって比較的容易に変更することができる。
【符号の説明】
【0048】
1…車両、2…車体(車体側部構造)、2A〜2E…部材(骨格部材)、2D…部材(境界部分)、3A…開口部、3B…開口部、4A…ドア、4B…ドア、42a…縁部(側縁部)、42b…縁部(上縁部)、42c…縁部(側縁部)、42d…縁部(下縁部)、42e…窓、42g…端部、44…部材(第一の部材)、45…部材(第二の部材、ドア部材)5…制御システム(ドアロック制御システム)、51,51A,51B…通信ユニット(受信部)、51a…回路部、51b…アンテナ、51d…磁気シート(磁性部材)、51f…覆部、52b…データ照合制御部(判断部)、56…検波部(起動部)、57…圧電素子(起動部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10