特許第5975169号(P5975169)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5975169充放電装置、充放電制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5975169
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】充放電装置、充放電制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20160809BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20160809BHJP
【FI】
   H02J7/02 H
   H02J7/00 302C
   H02J7/00 302D
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-508653(P2015-508653)
(86)(22)【出願日】2014年3月27日
(86)【国際出願番号】JP2014058738
(87)【国際公開番号】WO2014157449
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2015年5月26日
(31)【優先権主張番号】特願2013-71046(P2013-71046)
(32)【優先日】2013年3月29日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】宮本 潤一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 真吾
(72)【発明者】
【氏名】駱 園
(72)【発明者】
【氏名】吉田 信秀
【審査官】 田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−270483(JP,A)
【文献】 特開2005−312161(JP,A)
【文献】 特開2007−330021(JP,A)
【文献】 特開2009−278709(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00− 7/12
7/34− 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池で構成される複数のグループによってグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部が他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
各々の前記セルバランス部の動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧と当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧とが特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
充放電装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記部分平均電圧が前記全体平均電圧以下であることを、前記特定の条件とする、
請求項1に記載の充放電装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記全体平均電圧の数値を補正値に基づいて補正し、当該補正後の全体平均電圧の数値を用いて前記特定の条件を判定する、
請求項1又は2に記載の充放電装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記セルバランス部に、前記グループの中で最大電圧の前記電池を含む直列n'個(n'は1以上n未満の整数)の前記電池の組み合わせのうち、合計電圧が最も高い直列n'個の前記電池を前記放電電池として選択させ、前記グループの中で最小電圧の前記電池を前記充電電池として選択させる、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項5】
前記セルバランス部は、キャパシタを有しており、当該キャパシタを用いて前記放電及び充電電池の電荷を移動させる、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項6】
前記セルバランス部は、DC−DCコンバータを有しており、当該DC−DCコンバータを用いて前記放電及び充電電池の電荷を移動させる、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の充放電装置。
【請求項7】
直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池によりそれぞれ構成される複数のグループでグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部は他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
の動作を制御する制御装置によって実行される制御方法であって、
前記制御装置が、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧及び当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧が特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
ことを含む制御方法。
【請求項8】
直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池によりそれぞれ構成される複数のグループでグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部は他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
の動作を制御する制御装置に、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧及び当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧が特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる機能、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直列に接続された複数の蓄電池の電圧(容量)を揃える充放電装置、充放電制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
直列に接続された複数の電池を使用していくと、電池毎の特性、使用環境等によって電圧(容量)にばらつきが発生する。そして、この電圧のばらつきは、過充電や過放電を引き起こす要因となり得る。また、直列に接続された複数の電池を使用する場合、充電時には電圧が最も高い電池が過充電とならないような電圧で充電を停止し、放電時には電圧が最も低い電池が過放電とならないような電圧で放電を停止する。そのため、直列の全電圧の使用範囲が狭くなり、電池の使用可能な容量が少なくなってしまう。
【0003】
このような問題を解決する技術の一例として、特許文献1に記載される組電池の充電状態制御装置がある。この特許文献1に記載される組電池の充電状態制御装置は、直列に接続された複数の単電池より構成される複数のグループ電池と、複数のコンデンサと、複数の電圧計と、各々複数のスイッチより構成される複数のスイッチング回路と、制御回路とを備え、上記単電池の一部を隣接する二つのグループ電池の両方に属させている。この構成により、特許文献1に記載の充電状態制御装置は、グループ電池内の充電状態の均一化と、各グループ電池間の充電状態の均一化を同時に行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−270483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載される充電状態制御装置では、単電池全体の電圧の均一化が不十分となる可能性がある。例えば、特許文献1に記載される充電状態制御装置において、各々のグループ電池内で単電池の最大電圧と最小電圧の差が一定の範囲ΔV以内となるように均一化が実行され、2つのグループ電池の両方に属する電池の電圧がVになったと仮定する。ここで、特許文献1に記載される充電状態制御装置はグループ電池毎に充電状態を均一化するため、2つのグループ電池の両方に属する単電池が、一方のグループ電池では最小電圧を示し、他方のグループで最大電圧を示すことも起こり得る。すなわち、一方のグループ電池では、2つのグループ電池の両方に属する単電池は最小電圧を示すため、一方のグループ電池における電圧のばらつきの範囲はV+ΔV〜Vとなり得る。また、他方のグループ電池では、2つのグループ電池の両方に属する単電池は最大電圧を示すため、他方のグループ電池における電圧のばらつきの範囲はV〜V−ΔVの範囲となり得る。よって、両グループ電池で均一化が完了した際に、単電池全体では2×ΔVの電圧差が生じ得る。すなわち、特許文献1に記載される充電状態制御装置においてm(mは2以上の整数)グループのグループ電池が存在した場合、単電池全体において、最大m×ΔVの範囲で電圧がばらつく可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、直列に接続された複数の電池の電圧を精度よく揃える、充放電装置、充放電制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池で構成される複数のグループによってグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部が他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
各々の前記セルバランス部の動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧と当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧とが特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
充放電装置が提供される。
【0008】
本発明によれば、
直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池によりそれぞれ構成される複数のグループでグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部は他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
の動作を制御する制御装置によって実行される制御方法であって、
前記制御装置が、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧及び当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧が特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
ことを含む制御方法が提供される。
【0009】
本発明によれば、
直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池によりそれぞれ構成される複数のグループでグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部は他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
の動作を制御する制御装置に、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧及び当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧が特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる機能、
を実現させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、直列に接続された複数の電池の電圧を精度よく揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0012】
図1】第1実施形態における充放電装置の処理構成例を示す図である。
図2】第1実施形態の充放電装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図3】従来技術によるセルバランス動作を実行した結果の一例を示す図である。
図4】本発明によるセルバランス動作を実行した結果の一例を示す図である。
図5】第2実施形態における制御部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における充放電装置10の処理構成例を示す図である。図1において、充放電装置10は、電池部110、セルバランス部120、及び制御部130を有する。
【0015】
電池部110は、直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池112を有する。このm個の電池112は、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の電池112で構成される複数のグループ114(図1中の114a〜114c)によってグループ分けされる。また、図1に示されるように、あるグループ114に属する電池112の一部は、他のグループ114と共通化されている。以下、このように共通化された電池112を共通電池116と称する。なお、共通電池116の数や位置は、図1に示されるものに限定されない。また、この電池部110は、例えばリチウムイオン電池等である。図1に示すように、電池部110は、外部負極端子200及び外部正極端子300に接続されている。この外部負極端子200及び外部正極端子300が電源(不図示)に接続されると、電池部110は当該電源の電力によって充電される。また、外部負極端子200及び外部正極端子300が負荷(不図示)に接続されると、電池部110は接続された負荷に対して電力を放電する。
【0016】
セルバランス部120は、図1中で120a〜120cとして示されるように、グループ114毎に設けられる。また、セルバランス部120は、対応するグループ114に属する電池112の中から、放電電池及び充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させる。セルバランス部120は、放電電池と充電電池との間の電荷の移動を繰り返すことにより、グループ114に属する電池112の電圧のばらつきを所定値以内に抑える。以下、セルバランス部120で実行される動作をセルバランス動作と記載する。なお、セルバランス動作は、後述する制御部130によって制御される。
【0017】
また、本実施形態では、セルバランス部120は、図1に示されるように、複数のスイッチ素子122と、バス124及び126と、キャパシタ128とを有する。ここで、スイッチ素子122は、例えば、FET(Field effect transistor)やフォトカプラ等である。また、キャパシタ128は、例えば、コンデンサ、電気2重層キャパシタ、又はリチウムイオンキャパシタ等である。
【0018】
図1に示されるように、複数のスイッチ素子122の一端は、対応するグループ114に属する電池112と接続されている。また、複数のスイッチ素子122の他端は、それぞれ1つおきに交互にバス124及び126と接続されている。また、バス124は、キャパシタ128の正極端子に接続されている。また、バス126は、キャパシタ128の負極端子に接続されている。ここで、バス124に接続されているスイッチ素子122と、バス126に接続されているスイッチ素子122が、それぞれ1つずつON状態になることにより、電池112とキャパシタ128とが並列に接続される。これにより、電池112とキャパシタ128との間で電荷のやりとりが行われる。
【0019】
詳細には、まず、2つのスイッチ素子122の組み合わせによって選択された電池112(放電電池)がキャパシタ128に接続される。これにより、当該電池112(放電電池)からキャパシタ128へ電荷が移動する。次に、2つのスイッチ素子122の異なる組み合わせによって選択された別の電池112(充電電池)が、キャパシタ128に接続される。これにより、キャパシタ128から当該電池112(充電電池)へ電荷が移動する。以上により、ある電池112から他の電池112へ電荷を移動させて、グループ114内の電圧を揃えることができる。
【0020】
また、セルバランス部120は、グループ114内で最大電圧の電池112を含む直列n'(n'は1以上n未満の整数)の電池112の組み合わせのうち、合計電圧が最も高い組み合わせを放電電池として選択し、グループ114内に属する電池112のうち、最小電圧の電池112を充電電池として選択してもよい。このようにすることで、キャパシタ128に充電される電荷を増やし、セルバランス動作の時間を短縮することができる。
【0021】
なお、図1において、セルバランス部120がキャパシタ128を有する構成を例示したが、セルバランス部120の構成はこれに限定されない。例えば、セルバランス部120は、DC−DCコンバータを用いて電池112の電圧を揃える構成であってもよい。また、セルバランス部120は、インダクタを用いて電池112の電圧を揃える構成であってもよい。また、セルバランス部120は、DC−DCコンバータ、キャパシタ、及びインダクタが混在するような構成であってもよい。セルバランス部120として採用される構成は、電荷の移動効率、製品の規模、又は製造コスト等に鑑みて、適宜決定すればよい。また、DC−DCコンバータやインダクタを用いたセルバランス部120の構成には、既知の構成を用いることができる。
【0022】
制御部130は、セルバランス部120の動作を制御する。詳細には、まず、制御部130は、電池部110に含まれる全ての電池112の電圧を測定する。制御部130は、電圧測定部(不図示)を有し、電池112毎の電圧を測定する。なお、この電圧測定部は、制御部130の外部に位置していてもよい。この場合、制御部130は、電圧測定部で測定された電池112毎の電圧を取得して使用する。そして、制御部130は、測定された電圧から、電池部110に含まれる全ての電池112の平均電圧(全体平均電圧Vall)と、各グループ114に属する電池112の平均電圧(部分平均電圧Vgr)を算出する。また、制御部130は、測定された電池112毎の電圧に基づいて、最大電圧の電池112及び最小電圧の電池112をグループ毎に特定する。そして、制御部130は、最大電圧と最小電圧との差分が所定値ΔV以内にあり、かつ、全体平均電圧Vallと部分平均電圧Vgrとが特定の条件を満たすか否かをグループ114毎に判定する。そして、制御部130は当該判定の結果に基づいて、各グループ114のセルバランス動作を停止するか否かを決定する。なお、所定値ΔVは、予め制御部130に設定されている。また、所定値ΔVは図示しない記憶部に保持されており、制御部130は当該記憶部から所定値ΔVを読み出して使用してもよい。制御部130は、セルバランス動作の終了条件を満たした場合、各セルバランス部で実行されているセルバランス動作を終了させる。この"終了条件"は、例えば、"電池部110に属する電池112の最大電圧と最小電圧の差分が所定値以内"、又は、"セルバランス動作を開始して一定の時間が経過"等とすることができる。
【0023】
ここで、セルバランス動作が実行されている電池部110では、部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vallよりも高いグループ114と、部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vallよりも低いグループ114とが存在する。そして、この"特定の条件"は、全体平均電圧Vallを境界として、部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vallよりも高いグループ114、及び部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vallよりも低いグループ114のうちのいずれか一方のグループについて、セルバランス動作を停止させるような条件である。詳細には、"特定の条件"は、"部分平均電圧Vgr≦全体平均電圧Vall"や、"部分平均電圧Vgr≧全体平均電圧Vall"である。
【0024】
ここで、"特定の条件"は、"部分平均電圧Vgr≦全体平均電圧Vall"とすることが好ましい。その理由は、次のとおりである。セルバランス動作においては、少ならず損失が発生し得る。例えば、図1に示すようにキャパシタを用いる場合は、蓄えられる電気エネルギーがU=1/2CVとなるため、放電電池からのエネルギーの半分が失われてしまう。すなわち、部分平均電圧Vgrは、セルバランス動作を行う度に下降していく。そこで、"特定の条件"を"部分平均電圧Vgr≦全体平均電圧Vall"とすることにより、部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vall以下のグループ114では、当該グループ114内の電圧を揃える場合を除き、セルバランス動作の回数が低減される。すべての電池112から放電する時には、部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vall以下のグループ114で過放電が発生することを抑制することができる。また、このようにすることにより、部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vallよりも高いグループ114では、当該グループ114内の電圧が所定値ΔVの範囲に収まっていても、セルバランス動作が継続される。すべての電池112へ充電する時には、部分平均電圧Vgrが全体平均電圧Vallよりも高いグループ114で過充電が発生することを抑制することができる。
【0025】
なお、図1に示した制御部130は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。制御部130は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0026】
第1実施形態の充放電装置10の処理の流れについて、図2を用いて説明する。図2は、第1実施形態の充放電装置10の処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
制御部130は、まず、電池部110に属する全ての電池112の電圧を測定して取得する(S102)。なお、セルバランス部120がセルバランス動作を行っている場合、電池112がキャパシタ128に接続されて電流が流れており、キャパシタ128と未接続の電池112と比較して電圧がシフトする。このため、キャパシタ128と接続されて電荷が移動している最中の電池112の電圧が測定された場合、制御部130は、測定された電池112の電圧に対して移動平均フィルタを適用するなど補正処理を行い、補正後の電圧値を使用する。そして、制御部130は、S102で取得された全ての電池112の電圧から、全体平均電圧Vallを算出する(S104)。
【0028】
そして、制御部130は、電池部110全体に対するセルバランス動作の終了条件を満たしているか判定する(S106)。ここで、終了条件を満たしている場合(S106:YES)、制御部130は、電池部110に対するセルバランス動作を終了する。一方、終了条件を満たしていない場合(S106:NO)、制御部130は、電池部110に対するセルバランス動作を実行する。
【0029】
詳細には、制御部130は、まず、S102で取得された各電池112の電圧を用いて、各セルバランス部120に接続されている複数の電池112の平均電圧である部分平均電圧Vgrを、グループ114毎に算出する(S108)。そして、制御部130は、各セルバランス部120に接続されている電池112の中から最大電圧及び最小電圧の電池112を特定し(S110)、その差分電圧ΔVを算出する。このとき、制御部130は、例えばセル番号など、当該グループ114内で最大電圧の電池112及び最小電圧の電池112を識別する情報を保持する。
【0030】
そして、制御部130は、セルバランス部120の動作停止条件を満たしているか、グループ114毎に判定する(S112)。ここで、"動作停止条件"は、"最大電圧−最小電圧≦所定値ΔV、かつ、部分平均電圧Vgr≦全体平均電圧Vall"であるとする。あるグループ114が動作停止条件を満たしている場合(S112:YES)、制御部130は、当該グループ114のセルバランス動作を停止させる。
【0031】
一方、あるグループ114が動作停止条件を満たしていない場合(S112:NO)、制御部130は、当該グループ114に対応するセルバランス部120にセルバランス動作を実行させる。詳細には、制御部130は、まず、放電電池及び充電電池を特定する(S114)。そして、制御部130は、S114で特定された放電電池及び充電電池と、キャパシタ128とを接続して電荷を移動させるような指示をセルバランス部120に送信する。セルバランス部120は、当該指示に従って、まず、スイッチ素子122のON/OFF状態を切り替え、放電電池とキャパシタ128とを接続する(S116)。放電電池とキャパシタ128とを一定時間接続することにより、放電電池からキャパシタ128へ電荷が移動する。そして、一定時間が経過した後、セルバランス部120は、当該指示に従って、スイッチ素子122のON/OFF状態を切り替え、充電電池とキャパシタ128とを接続する(S118)。これにより、S116でキャパシタ128に蓄えられた電荷が、充電電池へ移動する。なお、S108〜S118の処理は、セルバランス部120毎に独立して実行される。そして、セルバランス部120でセルバランス動作が実行される度に、S102〜S104で算出される全体平均電圧Vallが更新される。
【0032】
最終的に、制御部130は、S102〜S118の処理を、S106の終了条件を満たすまで繰り返す。
【0033】
ここで、図3に従来技術によるセルバランス動作を実行した結果の一例を示す。ここでは、電池部110に含まれる全ての電池(電池セル)の数は40セルであり、各セルバランス部120には電池セルが16セルずつ接続されていて、当該16セルのうち4セルが他のセルバランス部120にも接続されている条件下で、セルバランス部120毎独立に所定値ΔV=0.01[V]以内になるようにセルバランス動作を実行した。結果として、各セルバランス部120ではΔV=0.01[V]以内のばらつきとなったが、電池部110全体では電圧が0.03[V]程度のばらつきとなり、ΔV=0.01[V]以内に収まらなかった。
【0034】
また、図4に本発明によるセルバランス動作を実行した結果の一例を示す。ここでは、従来技術と同じ条件でセルバランス動作を実行している。図4に示されるように、本発明によれば、電池部110全体の電圧のばらつきがΔV=0.01[V]以内に収まった。
【0035】
以上、本実施形態では、グループ114毎の部分平均電圧Vgrと電池部110の全体平均電圧Vallとが特定条件を満たすか否かに応じて、あるグループ114内の電池112の最大電圧と最小電圧との差分が所定値ΔV以内である場合(すなわち、当該グループ114に属する電池112の電圧が揃っている場合)であっても、セルバランス動作が継続される。これにより、本実施形態によれば、グループ114間の電圧のばらつきを抑制し、直列に接続された複数の電池の電圧を精度よく揃えることができる。
【0036】
(第2実施形態)
本実施形態は、以下の点を除いて第1実施形態と同様である。
【0037】
図5は、第2実施形態における制御部130の構成を示す図である。本実施形態の制御部130は、補正部132を更に有する。
【0038】
補正部132は、補正値αを用いて、制御部130で算出された全体平均電圧Vallの数値を補正する。そして、制御部130は、補正部132で補正された全体平均電圧Vallの数値を用いて、第1実施形態で説明した特定の条件を判定する。この補正値αについては、以下で説明する。なお、以下では、電池112の電圧が、電池112の容量に比例して増減するものと仮定する。
【0039】
まず、1回目のセルバランス動作を実行した前後で、全体平均電圧Vallは、下記の式1のように変動する。下記の式1において、Vはバランス動作を行う前の全体平均電圧Vallを表す。また、Vはバランス動作をm回実行した後の全体平均電圧Vall(予想)を表す。また、ΔVdownはバランス動作による放電電池の電圧降下量(>0)を表す。また、ΔVupはバランス動作による充電電池の電圧上昇量(>0)を表す。また、nは全ての電池の数を表す。また、sは放電電池の数を表す。また、tは充電電池の数を表す。
【数1】
【0040】
そして、放電電池の電圧降下量ΔVdownと、充電電池の電圧上昇量ΔVupとには、下記の式2に示す関係が成り立つ。ここで、ηは電荷の移動効率(0<η≦1)を表す。
【数2】
【0041】
そして、上記の式1及び式2により、下記の式3が導き出される。
【数3】
【0042】
上記の式3から、一般的に、バランス動作をm回実行した後の全体平均電圧Vallは下記の式4で表される。
【数4】
【0043】
上記の式4において、右辺第2項が補正値αに対応する。また、補正値αは"全ての電池112の電圧の最小電圧≦(全体平均電圧Vall+α)≦全ての電池112の電圧の最大電圧"を満たすような値として設定される。ここで、前記(段落0029に記載の)動作停止条件を、"最大電圧−最小電圧≦所定値ΔV、かつ、部分平均電圧Vgr≦全体平均電圧Vall+α"とした場合、補正値αが小さいほど、"最大電圧−最小電圧≦所定値ΔV"を満たしても、セルバランス動作を継続するセルバランス部120が増加する。逆に、補正値αが大きいほど、"最大電圧−最小電圧≦所定値ΔV"を満たしても、セルバランス動作を継続するセルバランス部120が減少する。
【0044】
一方、前記(段落0030に記載の)動作停止条件を、"最大電圧−最小電圧≦所定値ΔV、かつ、部分平均電圧Vgr≧全体平均電圧Vall+α"とした場合、補正値αが大きいほど、"最大電圧−最小電圧≦所定値ΔV"を満たしても、セルバランス動作を継続するセルバランス部120が増加する。逆に、補正値αが小さいほど、"最大電圧−最小電圧≦所定値ΔV"を満たしても、セルバランス動作を継続するセルバランス部120が減少する。
【0045】
このように、本実施形態では、補正部132が補正値αを用いて全体平均電圧Vallを補正することにより、セルバランス動作を継続するセルバランス部120の数が制御される。これにより、本実施形態によれば、セルバランス動作を継続するセルバランス部120の数を適切な値に調整して、より迅速に電池部110全体のセルバランス動作を完了させることができる。
【0046】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0047】
また、上述の説明で用いたフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0048】
以下に、参考形態の例を付記する。
1.直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池で構成される複数のグループによってグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部が他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
各々の前記セルバランス部の動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧と当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧とが特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
充放電装置。
2.前記制御部は、前記部分平均電圧が前記全体平均電圧以下であることを、前記特定の条件とする、
1.に記載の充放電装置。
3.前記制御部は、前記全体平均電圧の数値を補正値に基づいて補正し、当該補正後の全体平均電圧の数値を用いて前記特定の条件を判定する、
1.又は2.に記載の充放電装置。
4.前記制御部は、
前記セルバランス部に、前記グループの中で最大電圧の前記電池を含む直列n'個(n'は1以上n未満の整数)の前記電池の組み合わせのうち、合計電圧が最も高い直列n'個の前記電池を前記放電電池として選択させ、前記グループの中で最小電圧の前記電池を前記充電電池として選択させる、
1.乃至3.のいずれか1つに記載の充放電装置。
5.前記セルバランス部は、キャパシタを有しており、当該キャパシタを用いて前記放電及び充電電池の電荷を移動させる、
1.乃至4.のいずれか1つに記載の充放電装置。
6.前記セルバランス部は、DC−DCコンバータを有しており、当該DC−DCコンバータを用いて前記放電及び充電電池の電荷を移動させる、
1.乃至4.のいずれか1つに記載の充放電装置。
7.直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池によりそれぞれ構成される複数のグループでグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部は他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
の動作を制御する制御装置によって実行される制御方法であって、
前記制御装置が、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧及び当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧が特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
ことを含む制御方法。
8.直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池によりそれぞれ構成される複数のグループでグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部は他のグループと共通化されている電池部と、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
の動作を制御する制御装置に、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧及び当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧が特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる機能、
を実現させるためのプログラム。
9.前記制御装置が、前記部分平均電圧が前記全体平均電圧以下であることを、前記特定の条件とする、
ことを含む7.に記載の制御方法。
10.前記制御装置が、前記全体平均電圧の数値を補正値に基づいて補正し、当該補正後の全体平均電圧の数値を用いて前記特定の条件を判定する、
ことを含む7.又は9.に記載の制御方法。
11.前記制御装置が、
前記セルバランス部に、前記グループの中で最大電圧の前記電池を含む直列n'個(n'は1以上n未満の整数)の前記電池の組み合わせのうち、合計電圧が最も高い直列n'個の前記電池を前記放電電池として選択させ、前記グループの中で最小電圧の前記電池を前記充電電池として選択させる、
ことを含む7.、9.、及び10.のいずれか1つに記載の制御方法。
12.前記セルバランス部は、キャパシタを有しており、当該キャパシタを用いて前記放電及び充電電池の電荷を移動させる、
ことを含む7.、及び9.乃至11.のいずれか1つに記載の制御方法。
13.前記セルバランス部は、DC−DCコンバータを有しており、当該DC−DCコンバータを用いて前記放電及び充電電池の電荷を移動させる、
ことを含む7.、及び9.乃至11.のいずれか1つに記載の制御方法。
14.前記制御装置に、前記部分平均電圧が前記全体平均電圧以下であることを、前記特定の条件として判定させる機能、
を実現させるための8.に記載のプログラム。
15.前記制御装置に、前記全体平均電圧の数値を補正値に基づいて補正し、当該補正後の全体平均電圧の数値を用いて前記特定の条件を判定する機能、
を実現させるための8.又は14.に記載のプログラム。
16.前記制御装置に、
前記セルバランス部に、前記グループの中で最大電圧の前記電池を含む直列n'個(n'は1以上n未満の整数)の前記電池の組み合わせのうち、合計電圧が最も高い直列n'個の前記電池を前記放電電池として選択させ、前記グループの中で最小電圧の前記電池を前記充電電池として選択させる機能、
を実現させるための8.、14.、及び15.のいずれか1つに記載のプログラム。
17.直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池で構成される複数のグループによってグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部が他のグループと共通化されている電池部の電圧を揃えるセルバランス装置であって、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
各々の前記セルバランス部の動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧と当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧とが特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
セルバランス装置。
18.前記制御部は、前記部分平均電圧が前記全体平均電圧以下であることを、前記特定の条件とする、
17.に記載のセルバランス装置。
19.直列に接続されたm個(mは3以上の整数)の電池が、連続するn個(nは2以上m未満の整数)の前記電池で構成される複数のグループによってグループ分けされており、前記グループに属する前記電池の一部が他のグループと共通化されている電池部の電圧を揃えるセルバランス装置であって、
前記グループ毎に設けられ、対応する前記グループに属する前記電池の電圧差が所定値以内となるように、当該グループに属する前記電池の中から放電電池と充電電池を選択し、当該放電電池と充電電池との間で電荷を移動させるセルバランス部と、
各々の前記セルバランス部の動作を制御する制御部と、
を有する前記セルバランス装置が、
任意の前記グループにおいて、当該グループに属する前記電池の電圧差が前記所定値以内になり、かつ、前記電池全体における全体平均電圧と当該グループに属する前記電池の平均電圧である部分平均電圧とが特定の条件を満たしている場合に、当該グループに対応する前記セルバランス部の動作を停止させる、
ことを含むセルバランス制御方法。
20.前記制御部が、前記部分平均電圧が前記全体平均電圧以下であることを、前記特定の条件とする、
ことを含む19.に記載のセルバランス制御方法。
【0049】
この出願は、2013年3月29日に出願された日本出願特願2013−071046号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
図1
図2
図3
図4
図5