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特許5975360汎用コネクタ及びハンドヘルド電子デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5975360
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】汎用コネクタ及びハンドヘルド電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20160809BHJP
   H01R 31/06 20060101ALI20160809BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20160809BHJP
   H04M 1/21 20060101ALI20160809BHJP
【FI】
   H04R3/00 310
   H01R31/06 M
   H04M1/02 C
   H04M1/21 M
【請求項の数】18
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-536088(P2014-536088)
(86)(22)【出願日】2011年10月20日
(65)【公表番号】特表2015-501511(P2015-501511A)
(43)【公表日】2015年1月15日
(86)【国際出願番号】CN2011081069
(87)【国際公開番号】WO2012097615
(87)【国際公開日】20120726
【審査請求日】2014年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】509296306
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼▲終▼端有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】景 ▲フェン▼▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】朱 董宜
【審査官】 大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−123672(JP,A)
【文献】 特開2000−032339(JP,A)
【文献】 特開2001−313697(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/051281(WO,A1)
【文献】 特表2011−524096(JP,A)
【文献】 特表2012−507947(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00
H01R 31/06
H04M 1/02
H04M 1/21
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドセットインターフェースを高解像度ビデオ/オーディオ入力インターフェースに多重化する汎用コネクタにおいて、
ヘッドセットコネクタと、選択スイッチと、高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、オーディオ出力モジュールとを具備し、
前記ヘッドセットコネクタは、第一オーディオ端子及び第二オーディオ端子を具備し、
前記オーディオ出力モジュールは、ヘッドセットのオーディオ信号を出力するように構成され、かつ
前記選択スイッチは、二つの線路を具備し、
前記選択スイッチは、第一線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子及び前記第二オーディオ端子は、それぞれ一組の差動伝送線路に接続され、かつ、前記差動伝送線路は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバによって出力された高解像度ビデオ/オーディオデータを伝送するように構成され、かつ、前記選択スイッチが第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールに接続され、
前記ヘッドセットコネクタはさらに、第三オーディオ端子を具備するとともに、前記汎用コネクタはさらに、オーディオ入力モジュールを具備し、
前記第三オーディオ端子は、前記選択スイッチが前記第一線路と通信するとき、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバの制御バスに接続され、かつ、
前記第三オーディオ端子は、前記選択スイッチが前記第二線路と通信するとき、前記オーディオ出力モジュールの第二音声チャネルの出力端に接続される、汎用コネクタ。
【請求項2】
前記選択スイッチが前記第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールの第一音声チャネルの出力端に接続され、かつ、前記第二オーディオ端子は、前記オーディオ入力モジュールに接続される、請求項1に記載の汎用コネクタ。
【請求項3】
前記汎用コネクタはさらに、物理スイッチを具備し、かつ、
前記物理スイッチは、前記第一線路と前記第二線路とを切り換えるために前記選択スイッチを制御するように構成される、請求項1又は2に記載の汎用コネクタ。
【請求項4】
前記汎用コネクタはさらに、挿入検出モジュールを具備し、
前記挿入検出モジュールの出力端は、主制御部に接続され、かつ、前記挿入検出モジュールは、プラグが前記ヘッドセットコネクタに挿入されたとき、挿入検出信号を出力するように構成され、
前記主制御部は、入力装置の出力端と、出力装置の入力端と、前記選択スイッチとに接続され、
前記入力装置は、ユーザによって入力された選択を受信し、前記入力された選択が、前記選択スイッチが前記第一線路と通信することを示すとき、第一選択信号を出力し、かつ、前記入力された選択が、前記選択スイッチが前記第二線路と通信することを示すとき、第二選択信号を出力するように構成され、
前記主制御部は、前記挿入検出信号のトリガの下で、前記選択スイッチが前記第一線路又は前記第二線路と通信するよう前記ユーザに選択させるように促すために前記出力装置を制御し、かつ、前記第一選択信号に基づいて前記第一線路と通信するために前記選択スイッチを制御し、かつ、前記第二選択信号に基づいて前記第二線路と通信するために前記選択スイッチを制御するように構成される、請求項1又は2に記載の汎用コネクタ。
【請求項5】
前記ヘッドセットコネクタはさらに、接地線端子及び挿入検出ピンを具備し、
前記挿入検出ピンは、前記ヘッドセットコネクタに挿入されているプラグが存在しないとき、前記接地線端子に接続され、かつ、前記プラグが挿入されているとき、前記接地線端子から切断され、かつ、第一のバイアス電圧が前記挿入検出ピンに印加され、
検出信号出力モジュールの入力端が前記挿入検出ピンに接続され、かつ、
前記検出信号出力モジュールは、第一の電位と前記第一のバイアス電圧との差の絶対値が第一の閾値よりも小さい又は等しいとき、挿入検出信号を出力するように構成され、前記第一の電位は、第一接続点の電位であり、かつ、前記第一接続点は、前記検出信号出力モジュールの前記入力端と前記挿入検出ピンとの間の接続点である、請求項4に記載の汎用コネクタ。
【請求項6】
前記ヘッドセットコネクタはさらに、接地線端子を具備し、
前記汎用コネクタはさらに、検出信号出力モジュールを具備し、
検出信号出力モジュールの入力端は、前記第三オーディオ端子に接続され、
前記検出信号出力モジュールの出力端は主制御部に接続され、かつ、
前記主制御部は、前記選択スイッチに接続され、
前記検出信号出力モジュールは、前記第三オーディオ端子におけるインピーダンスが、第一のインピーダンスであるとき、ビデオ検出信号を出力し、前記第三オーディオ端子におけるインピーダンスが、第二のインピーダンスであるとき、ヘッドセット検出信号を出力するように構成され、かつ、
前記主制御部は、前記ビデオ検出信号に基づいて前記第一線路と通信するために前記選択スイッチを制御し、かつ、前記ヘッドセット検出信号に基づいて前記第二線路と通信するために前記選択スイッチを制御するように構成される、請求項1又は2に記載の汎用コネクタ。
【請求項7】
第二のバイアス電圧が、前記第三オーディオ端子に印加され、かつ、
第一のレジスタが前記第二のバイアス電圧と第二接続点との間に直列に接続され、
前記第二接続点は、前記検出信号出力モジュールの前記入力端と前記第三オーディオ端子との間の接続点であり、
前記検出信号出力モジュールは、特に、第二の電位と前記第二のバイアス電圧との差の絶対値が第二の閾値よりも大きい又は等しいとき、検出信号の第一線路を出力し、かつ、前記第二の電位と前記第二のバイアス電圧との前記差の前記絶対値が前記第二の閾値よりも小さいとき、検出信号の第二線路を出力するように構成され、かつ
前記第二の電位は、前記第二接続点の電位である請求項6に記載の汎用コネクタ。
【請求項8】
第二のバイアス電圧が、前記第三オーディオ端子に印加され、かつ、
第一のレジスタが、前記第二のバイアス電圧と第二接続点との間に直列に接続され、前記第二接続点は、前記検出信号出力モジュールの前記入力端と前記第三オーディオ端子との間の接続点であり、
前記検出信号出力モジュールは、特に、第二の電位と前記第二のバイアス電圧との差の絶対値が第三の閾値よりも小さい又は等しいとき、検出信号の第一線路を出力し、かつ、前記第二の電位と前記第二のバイアス電圧との間の前記差の前記絶対値が前記第三の閾値よりも大きいとき、検出信号の第二線路を出力するように構成され、かつ、
前記第二の電位は、前記第二接続点の電位である、請求項6に記載の汎用コネクタ。
【請求項9】
前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバは、モバイル高解像度リンクMHLトランシーバである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の汎用コネクタ。
【請求項10】
ハンドヘルド電子デバイスであって、
汎用コネクタ及び主制御部を具備し、
前記汎用コネクタは、ヘッドセットコネクタと、選択スイッチと、高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、オーディオ出力モジュールとを具備し、
前記ヘッドセットコネクタは、第一オーディオ端子と、第オーディオ端子と、接地線端子とを具備し、
前記オーディオ出力モジュールは、ヘッドセットのオーディオ信号を出力するように構成され、
前記選択スイッチは、二つの線路を具備し、
前記選択スイッチが第一線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子及び前記第オーディオ端子はそれぞれ、一組の差動伝送線路に接続され、かつ、前記差動伝送線路は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバによって出力された高解像度ビデオ/オーディオデータを伝送するように構成され、かつ、前記選択スイッチが、第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールに接続され、かつ、
前記主制御部は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、前記オーディオ出力モジュールとにそれぞれ接続され、
前記ヘッドセットコネクタはさらに、第三オーディオ端子を具備し、かつ、前記汎用コネクタはさらに、オーディオ入力モジュールを具備し、
前記選択スイッチが前記第一線路と通信するとき、前記第三オーディオ端子は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバの制御バスに接続され、かつ、前記選択スイッチが前記第二線路と通信するとき、前記第三オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールの第二音声チャネルの出力端に接続される、ハンドヘルド電子デバイス。
【請求項11】
前記選択スイッチが前記第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールの第一音声チャネルの出力端に接続され、前記第二オーディオ端子は、前記オーディオ入力モジュールに接続され、前記主制御部は、前記オーディオ入力モジュールに接続される、請求項10に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【請求項12】
前記汎用コネクタはさらに、物理スイッチを具備し、かつ、
前記物理スイッチは、前記第一線路と、前記第二線路とを切り換えるために前記選択スイッチを制御するとうに構成される、請求項10又は11に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【請求項13】
前記汎用コネクタはさらに、挿入検出モジュールを具備し、
前記挿入検出モジュールの出力端は、主制御部に接続され、かつ、前記挿入検出モジュールは、プラグが前記ヘッドセットコネクタに挿入されているとき、挿入検出信号を出力するように構成され、
前記主制御部は、入力装置の出力端と、出力装置の入力端と、前記選択スイッチとに接続され、
前記入力装置は、ユーザによって入力された選択を受信し、前記入力された選択が、前記選択スイッチが前記第一線路と通信することを示すとき、第一選択信号を出力し、かつ、前記入力された選択が、前記選択スイッチが前記第二線路と通信することを示すとき、第二選択信号を出力するように構成され、かつ、
前記主制御部は、前記挿入検出信号のトリガの下で、前記選択スイッチが前記第一線路又は前記第二線路と通信するよう前記ユーザに選択させるように促すために前記出力装置を制御し、かつ、前記第一選択信号に基づいて前記第一線路と通信するために前記選択スイッチを制御し、かつ、前記第二選択信号に基づいて前記第二線路と通信するために前記選択スイッチを制御するように構成される、請求項10又は11に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【請求項14】
前記ヘッドセットコネクタはさらに、接地線端子及び挿入検出ピンを具備し、
前記挿入検出ピンは、前記ヘッドセットコネクタに挿入されているプラグが存在しないとき、前記接地線端子に接続され、かつ、前記プラグが挿入されているとき、前記接地線端子から切断され、かつ、第一のバイアス電圧が前記挿入検出ピンに印加され、
検出信号出力モジュールの入力端が前記挿入検出ピンに接続され、かつ、
前記検出信号出力モジュールは、第一の電位と前記第一のバイアス電圧との差の絶対値が第一の閾値よりも小さい又は等しいとき、挿入検出信号を出力するように構成され、前記第一の電位は、第一接続点の電位であり、かつ、前記第一接続点は、前記検出信号出力モジュールの前記入力端と前記挿入検出ピンとの間の接続点である、請求項13に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【請求項15】
前記ヘッドセットコネクタはさらに、接地線端子を具備し、
前記汎用コネクタはさらに、検出信号出力モジュールを具備し、
検出信号出力モジュールの入力端は、前記第三オーディオ端子に接続され、
前記検出信号出力モジュールの出力端は主制御部に接続され、かつ、
前記主制御部は、前記選択スイッチに接続され、
前記検出信号出力モジュールは、前記第三オーディオ端子におけるインピーダンスが、第一のインピーダンスであるとき、ビデオ検出信号を出力し、前記第三オーディオ端子におけるインピーダンスが、第二のインピーダンスであるとき、ヘッドセット検出信号を出力するように構成され、かつ、
前記主制御部は、前記ビデオ検出信号に基づいて前記第一線路と通信するために前記選択スイッチを制御し、かつ、前記ヘッドセット検出信号に基づいて前記第二線路と通信するために前記選択スイッチを制御するように構成される、請求項10又は11に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【請求項16】
第二のバイアス電圧が、前記第三オーディオ端子に印加され、かつ、
第一のレジスタが前記第二のバイアス電圧と第二接続点との間に直列に接続され、
前記第二接続点は、前記検出信号出力モジュールの前記入力端と前記第三オーディオ端子との間の接続点であり、
前記検出信号出力モジュールは、特に、第二の電位と前記第二のバイアス電圧との差の絶対値が第二の閾値よりも大きい又は等しいとき、検出信号の第一線路を出力し、かつ、前記第二の電位と前記第二のバイアス電圧との前記差の前記絶対値が前記第二の閾値よりも小さいとき、検出信号の第二線路を出力するように構成され、かつ
前記第二の電位は、前記第二接続点の電位である請求項15に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【請求項17】
第二のバイアス電圧が、前記第三オーディオ端子に印加され、かつ、
第一のレジスタが、前記第二のバイアス電圧と第二接続点との間に直列に接続され、前記第二接続点は、前記検出信号出力モジュールの前記入力端と前記第三オーディオ端子との間の接続点であり、
前記検出信号出力モジュールは、特に、第二の電位と前記第二のバイアス電圧との差の絶対値が第三の閾値よりも小さい又は等しいとき、検出信号の第一線路を出力し、かつ、前記第二の電位と前記第二のバイアス電圧との間の前記差の前記絶対値が前記第三の閾値よりも大きいとき、検出信号の第二線路を出力するように構成され、かつ、
前記第二の電位は、前記第二接続点の電位である、請求項15に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【請求項18】
前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバは、モバイル高解像度リンクMHLトランシーバである、請求項10〜17のいずれか一項に記載のハンドヘルド電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術の分野に関連し、特にサービス品質構成方法、該装置、及び該システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、スマートフォン及びタブレットPC(Tablet PC)のようなハンドヘルド電子デバイスは一般的に、高解像度(High Definition, HD)ビデオ記録能力を有し、さらに現在、多くの高性能スマートフォンはすでに、1080pの解像度で滑らかな高解像度ビデオを記録することが可能となっている。さらに、高解像度ビデオはより人気が高くなっており、大量の高解像度ビデオが、多くのハンドヘルド電子デバイスに記録されている。しかし、前記ハンドヘルド電子デバイスのスクリーンは小型であるので、高解像度ビデオが前記ハンドヘルド電子デバイス上で再生されるとき、高解像度の利点は見地されない。それゆえに、消費者は、高解像度ビデオを、例えばテレビセット、プロジェクタ、及びコンピュータ(PC)のような大型スクリーン表示デバイスに出力するための方法を緊急に必要としている。
【0003】
高解像度マルチメディアインターフェース(High Definition Multimedia Interface, HDMI(登録商標))は、非圧縮デジタル高解像度ビデオ/オーディオを送信するためのインターフェースであり、かつ、デジタルビデオインターフェース(Digital Video Interface, DVI)と順・逆方向共に互換性を有する。前記DVIは、ビデオデータを送信するのみであり、一方で前記HDMI(登録商標)はマルチチャネルオーディオデータ及び状態データを、DVIのビデオデータのバースト(burst)のインターバルに挿入する。データ送信において、前記HDMI(登録商標)は、トランジション最小化差動信号(Transition Minimized Differential Signaling, TMDS)技術を使用する。前記TMDS技術は、2つのピンの間の電位差を使用することによって信号を送信する(つまり、差動伝送)ための技術である。前記TMDSは、4つのチャネルを有し、始めの3つの線路は、RGB送信線路に見られるYU(Pb)V(Pr)の送信線路であり、かつ、第4の線路は、時刻の線路であり、送信に必要となる統一された時刻シーケンスを保障している。一般的に、4つの線路は、コネクション又はシングルリンクと呼ばれる。チャネル毎の最大送信レートは、165MHz (4.95 Gb/s)であり、かつ、接続は、5 Gbpsの送信レートを提供する。MDS復号化の後、オリジナルデータは、高解像度コンテンツ保護(High Definition Content Protection, HDCP)に基づいて符号化される。さらに、8b/10b差動信号は、EMIを減少させるとともに、正確な信号送信レートを増加させるために使用され、8ビット入力信号が、10ビットコードに変換される。HDMI(登録商標)インターフェースのコネクタはそれぞれ、タイプA、タイプB、及びタイプCと呼ばれる3つの物理的仕様を有する。タイプAは19ピン(pin)を具備し、各ピンの定義は図1に示される。図示される通り、合計で6つのピンが、TMDSデータを送信するために使用され、かつ、前記6つのピンは差動伝送線路 (Differential Transmission Line)の3組に接続され、かつ、2つのピンは、
TMDS時刻信号を送信するために使用され、さらに、電力供給、遮断、接地、及び制御信号等のためのピンが存在する。タイプAソケットは、14 mmの最大幅と、4.55 mmの高さとを有する。タイプBは、29のピンを有し、サイズは大きい。タイプAと同様にタイプCは、19のピンを有しており、サイズが異なっているだけである。タイプCソケットのサイズは、10.5mm x 2.5mmである。
【0004】
タイプAのサイズは、ハンドヘルド電子デバイスに対して大きく、かつ、タイプCは、ハンドヘルドモバイルデバイスに適している。しかし、タイプCの小型サイズに19のピンを設置させることは、インターフェースを製造するために非常に高い精確性を要求することになり、製造コストが増加し、かつ、高密度配線が原因でインターフェースの信頼性を損なうことになる。実際、タイプCのHDMI(登録商標)コネクタのプラグ着脱可能回数は、例えばマイクロユニバーサルシリアルバス(Micro USB)コネクタのような同様サイズの他のコネクタのそれよりも非常に小さい。
【0005】
さらに、ハンドヘルド電子デバイス自体のサイズは小型であるので、もし、より多くのインターフェースが追加される場合、一側面としてそのスペースは占有され、また別の側面として製造コストが増加する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明において解決すべき技術的問題は、ハンドヘルド電子デバイス上で小型の高解像度ビデオインターフェースを実現させることであり、一方で電子デバイスのインターフェースの数を増加させないことである。
【0007】
本発明の態様は、ヘッドセットインターフェースを高解像度ビデオ/オーディオインターフェースに多重化するための汎用コネクタを提供し、該汎用コネクタは、ヘッドセットコネクタと、選択スイッチと、高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、オーディオ出力モジュールとを具備し、
【0008】
前記ヘッドセットコネクタは、第一オーディオ端子及び第二オーディオ端子を具備し、
前記オーディオ出力モジュールは、前記ヘッドセットのオーディオ信号を出力するように構成され、かつ
前記選択スイッチは、二つの線路を具備し、
前記選択スイッチは、第一線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子及び前記第二オーディオ端子は、それぞれ一組の差動伝送線路に接続され、かつ、前記差動伝送線路は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバによって出力された高解像度ビデオ/オーディオデータを伝送するように構成され、かつ、前記選択スイッチが第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールに接続される。
【0009】
本発明の別の態様は、ハンドヘルド電子デバイスを提供し、該ハンドヘルド電子デバイスは、
汎用コネクタ及び主制御部を具備し、
前記汎用コネクタは、ヘッドセットコネクタと、選択スイッチと、高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、オーディオ出力モジュールとを具備し、
前記ヘッドセットコネクタは、第一オーディオ端子と、第二オーディオ端子と、接地線端子とを具備し、
前記オーディオ出力モジュールは、前記ヘッドセットのオーディオ信号を出力するように構成され、
前記選択スイッチは、二つの線路を具備し、
前記選択スイッチが第一線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子及び前記第二オーディオ端子はそれぞれ、一組の差動伝送線路に接続され、かつ、前記差動伝送線路は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバによって出力された高解像度ビデオ/オーディオデータを伝送するように構成され、かつ、前記選択スイッチが、第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールに接続され、かつ、
前記主制御部は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、前記オーディオ出力モジュールとにそれぞれ接続される。
【0010】
本発明の態様において提供される前記汎用コネクタ及び前記ハンドヘルド電子デバイスを使用することによって、ヘッドセットインターフェースは、高解像度ビデオ/オーディオインターフェースに多重化されてもよく、かつ、高解像度ビデオ及びオーディオを伝送してもよい。
【0011】
前記ヘッドセットのサイズは小型であり、かつ前記ハンドヘルド電子デバイスの多くに具備されているので、高解像度ビデオ/オーディオインターフェースは、小型のハンドヘルド電子デバイスで実現される。一方で、前記ハンドヘルド電子デバイスのインターフェースの数は、増加しない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明及び従来技術の実施形態における技術的解決策をより明瞭に説明するために、実施形態及び従来技術の説明に必要な添付図面について簡潔に説明する。添付図面には、回路が含まれており、もし線路の交点にドットがない場合、これらの線路は電気的に接続されていないことを示し、かつ、線路の交点にドットがある場合は、これらの線路は電気的に接続されていることを示している。
【0013】
図1】HDMI(登録商標)ソケットのピンの概略図である。
図2A】従来の4コアヘッドセットジャックの概略構造図である。
図2B】MHLソケットの概略構造図である。
図3】本発明の実施形態において提供されるコネクタの概略構造図である。
図4】本発明の別の実施形態において提供されるコネクタの概略構造図である。
図5】本発明のさらに別の実施形態において提供されるコネクタの概略構造図である。
図6】MHLデバイスを説明した原理図である。
図7】ヘッドセットジャックへの挿入を検出するための方法の回路原理図である。
図8】ヘッドセットのタイプを検出するための方法の回路原理図である。
図9】本発明の実施形態に基づく選択スイッチの切り換えを実施する回路原理図である。
図10】本発明の別の実施形態に基づく選択スイッチの切り換えを実施する回路原理図である。
図11】選択スイッチの切り換えが本発明の実施形態に基づく物理スイッチを介して制御されるコネクタの概略構造図である。
図12】本発明の実施形態において提供されるハンドヘルド電子デバイスの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の特定の実施形態は、以下の添付図面を参照して詳細に説明される。まず、様々な実施形態において使用される言葉及び用語が以下に説明される。
【0015】
"ハンドヘルド電子デバイス"は、手のひらに納まる程度の全ての種類の電子デバイスを言及しているが、携帯電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、タブレットPC(Tablet PC)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、及びMP3/MP4プレーヤに限定されない。
【0016】
"コネクタ"は、二つのデバイスを接続するために使用される構成要素を言及しており、一般的にソケット(socket)又はプラグ(plug)を含み、さらに前記ソケット又は前記プラグに接続されるインターフェースデバイスを含んでもよい。前記コネクタは、独立した構成要素であってもよく、又はハンドヘルド電子デバイスに統合されてもよい。
【0017】
"AがBに接続される"が以下の実施形態において言及されるとき、確立された物理的結合は、Aを介して通過する電気信号とBを介して通過する電気信号との間で発生し、ワイヤを介した直接的な接続又はAとBとの間の他の接続、あるいは、別の構成要素Cを介した間接的な接続、あるいは、AとBとの間の電気的接続が変圧器のような電磁誘導を介して結合される結合を含む。
【0018】
本発明において、“第一”及び“第二”のような序数が言及されるとき、その序数が実際にコンテキストに応じた配列を示していることを除いて、ただ単に異なる目的のためにその序数が使用されるということを理解されるべきである。
【0019】
発明者は、本発明の実施形態において、現在の多くのハンドヘルド電子デバイスは、ヘッドセットインターフェースを有し、かつ、それゆえに前記ヘッドセットインターフェースは、高解像度ビデオインターフェースに多重化されることが考慮されてもよいことを見出した。図2Aは、従来技術に基づくヘッドセットコネクタの概略図である。現在、一般的なヘッドセットは、3コアヘッドセット、又は、4コアヘッドセットを具備する。図2Aは、典型的な4コアヘッドセットジャックを示している。前記ジャック300は、4つの端子を具備しており、第一オーディオ端子301は、前記ハンドヘルド電子デバイスの第一音声チャネル出力に接続され、第二オーディオ端子302は、前記ハンドヘルド電子デバイスの第二音声チャネル出力に接続され、かつ、第三オーディオ端子303は、前記ハンドヘルド電子デバイスのマイク入力に接続される。また、接地されている接地線端子304が存在する。従来のHDMI(登録商標)は、高解像度ビデオデータを伝送するために三組の差動伝送線路が必要であると考えられているが、ヘッドセットインターフェースは伝送チャネルのそのような数の要求を満たすことはできない。
【0020】
現在、モバイル高解像度リンク(Mobile High Definition Link, MHL)と呼ばれる新たな高解像度ビデオインターフェースが存在し、高解像度ビデオデータを伝送するために一組の差動伝送線路を使用する。HDMI(登録商標)標準に準拠したデータ多重化によって、前記MHLは、データを伝送するために、HDMI(登録商標)の3つのチャネルの代わりに1つのチャネルを使用する。
【0021】
図2Bは、MHLインターフェースの概略構造図である。前記MHLインターフェースは、一般的に5つのピンを使用し、1つのピンは、電力ケーブル(VBUS)に接続され、2つのピンは、差動伝送線路 (TMDS+, TMDS-)に接続され、1つのピンは、制御バス(CBUS)に接続され、かつ、1つのピンは、接地(GND)される。前記差動伝送線路は、高解像度ビデオ/オーディオデータを伝送するように構成され、かつ、前記電力ケーブルは、前記MHLインターフェースが設置されているデバイスに電力を供給するように構成される。前記制御バスは、いくつかの制御信号を伝送するために使用される。発明者は、本発明の実施において、前記MHLは、高解像度ビデオ/オーディオ信号を伝送するために一組の差動伝送線路を必要とするだけであるので、前記多重化が前記ヘッドセットインターフェースを介して実施されてもよいということを見出した。
【0022】
本発明の実施形態において、ヘッドセットインターフェースを高解像度ビデオ/オーディオインターフェースに多重化するための汎用コネクタは、ヘッドセットコネクタと、選択スイッチと、高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、オーディオ出力モジュールとを具備し、前記ヘッドセットコネクタは、第一オーディオ端子と、第二オーディオ端子とを具備し、さらに追加的に接地線端子を具備する。前記オーディオ出力モジュールは、前記ヘッドセットのオーディオ信号を出力するように構成される。前記選択スイッチは、二つの線路を具備し、前記選択スイッチは第一線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子及び前記第二オーディオ端子は、それぞれ一組の差動伝送線路に接続され、かつ、前記差動伝送線路は、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバによって出力された高解像度ビデオ/オーディオデータを伝送するように構成され、かつ、前記選択スイッチが、第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールに接続される。追加的に、前記選択スイッチが前記第二線路と通信するとき、前記第一オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールの第一音声チャネルの出力端に接続され、かつ、前記第二オーディオ端子は、前記オーディオ出力モジュールの第二音声チャネルの出力端に接続される。
【0023】
本発明のいくつかの実施形態において、前記コネクタはさらに、前記マイクの入力信号を受信するように構成されるオーディオ入力モジュールを具備する。前記ヘッドセットコネクタはさらに、第三オーディオ端子を具備し、前記第三オーディオ端子は、前記選択スイッチが前記第一線路と通信するとき、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバの制御バスに接続され、かつ、前記選択スイッチが前記第二線路と通信するとき、前記オーディオ入力モジュールの前記入力端に接続される。
【0024】
本発明のいくつかの実施形態において、前記第一オーディオ端子は、従来のヘッドセットコネクタの第一音声チャネル端子であり、前記第二オーディオ端子は、従来のヘッドセットコネクタの第二音声チャネル端子であり、かつ、前記第三オーディオ端子は、従来のヘッドセットコネクタのマイク端子である。本発明の他の実施形態において、前記第一オーディオ端子は、従来のヘッドセットコネクタの第一音声チャネル端子であり、前記第二オーディオ端子は、従来のヘッドセットコネクタのマイク端子であり、前記第三オーディオ端子は、従来のヘッドセットコネクタの第二音声チャネル端子である。
【0025】
ここで、前記第一音声チャネル及び前記第二音声チャネルは、前記ハンドヘルド電子デバイスのオーディオ出力の異なる音声チャネルであり、前記第一音声チャネル及び前記第二音声チャネルは、左音声チャネル及び右音声チャネル、又は一般的な音声チャネル及び低音音声チャネルであってもよいが、本発明は限定されない。
【0026】
本発明のいくつかの実施形態において、前記コネクタはさらに、前記コネクタが別のデバイスに接続されているかどうかを検出するように構成された接続検出モジュールを具備する。前記接続検出モジュールは前記ハンドヘルド電子デバイスの主制御部に接続され、前記接続検出モジュールが、前記コネクタが別のデバイスに接続されたことを検出するとき、前記主制御部は、前記ハンドヘルド電子デバイスのユーザが、高解像度ビデオ/オーディオ接続又は前記ヘッドセット接続を選択するように促すとともに、前記ユーザによって入力された選択に基づいて前記第一線路と前記第二線路とを切り換えるために前記選択スイッチを制御するすためにプログラムのセクション(section)を実行する。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態において、前記コネクタはさらに、前記コネクタに接続されたデバイスのタイプを検出するように構成されたデバイスタイプ検出モジュールを具備する。接続されたデバイスが、高解像度ビデオ/オーディオ受信端デバイスであることを検出するとき、前記デバイスタイプ検出モジュールは、第一検出信号を前記主制御部に送信し、かつ、前記主制御部は、前記第一検出信号に基づいて前記第一線路と通信するために前記選択スイッチを制御し、前記接続されたデバイスがヘッドセットであると検出するとき、前記デバイスタイプ検出モジュールは、第二検出信号を前記主制御部に送信し、かつ、前記主制御部は、前記第二検出信号に基づいて前記第二線路と通信するために前記選択スイッチを制御する。
【0028】
図3は、本発明に基づくコネクタの実施形態の概略構造図である。図3に示されるように、ヘッドセットコネクタ300は、4つの端子を具備し、前記4つの端子は、第一音声チャネル301と、第二音声チャネル端子302と、マイク端子303と、接地線端子304とである。前記第一音声チャネル端子301及び前記第二音声チャネル302はそれぞれ、左音声チャネル及び右音声チャネルに接続され、前記マイク端子は、マイクに接続するとともに、前記マイクによって生成されたオーディオ信号を入力するように構成される。
【0029】
MHLトランシーバ320は、MHL高解像度ビデオ/オーディオ信号を送信し、かつ受信するように構成された構成要素である。一般的に、MHLトランシーバ320は、例えばSiI9232, SiI9236, SiI9244シリーズチップのようなチップであるが、本発明の実施形態はこれに限定されない。前記MHLトランシーバ320の機能は、高解像度ビデオ/オーディオデータをMHL形式に変換し、かつ一組の差動伝送線路(TMDS+, TMDS-)を介して、前述の高解像度ビデオ/オーディオデータを伝送する。
【0030】
選択スイッチ310は、電子スイッチ又は機械スイッチであり、かつ前記スイッチは、二つの線路を具備する。前記選択スイッチ310は、第一線路を通信し、前記差動伝送線路(TMDS+, TMDS-)はそれぞれ、前記第一音声チャネル端子301及び前記第二音声チャネル端子302に接続される。前記選択スイッチ310が、前記第二線路と通信するとき、前記第一音声チャネル端子301及び前記第二音声チャネル端子302はそれぞれ、前記左音声チャネルの出力線と、前記右音声チャネルの出力線に接続される。前記第一音声チャネル端子301は、前記左音声チャネルの出力線に接続されてもよく、かつ前記第二音声チャネル端子302は、前記右音声チャネルの出力線に接続されてもよい。又は前記第一音声チャネル端子301は、前記右音声チャネルの出力線に接続されてもよく、かつ前記第二音声チャネル端子302はまた、前記左音声チャネルの出力線に接続されてもよい。前記左音声チャネルの出力線及び前記右音声チャネルの出力線は、オーディオ出力モジュール330に接続される。
【0031】
前記オーディオ出力モジュール330は、前記ヘッドセットのオーディオ信号を出力するように構成されたモジュールである。一般的に言えば、前記モジュールはデジタル-アナログ変換器(A/D Converter)を具備する。前記オーディオ出力モジュール330によって受信されたデジタルオーディオ信号をアナログ信号に変換することによって、前記オーディオがヘッドセットインターフェースを介して出力されてもよい。任意に、前記オーディオ出力モジュール330はさらに、パワーアンプ(PA)を具備してもよく、前記パワーアンプは、前記デジタル-アナログ変換器の出力端に接続され、前記アナログ信号を増幅してもよい。前記オーディオ出力モジュール330は、マルチチャンネルオーディオを出力してもよく、各音声チャネルのオーディオ信号は、伝送線路に対応する。
【0032】
以上の実施形態を通して、ヘッドセットインターフェースが高解像度ビデオ及びオーディオを伝送することができる高解像度ビデオ/オーディオインターフェースに多重化されてもよいことは明らかである。前記ヘッドセットのサイズは小型であるとともに、ほとんど全てのハンドヘルド電子デバイスに備えられているので、高解像度ビデオ/オーディオインターフェースは、小型のハンドヘルド電子デバイスにおいて実現され、同時に、前記ハンドヘルド電子デバイスのインターフェースの数は増加しない。
【0033】
図4は、本発明に基づくコネクタの別の実施形態の概略図である。図3に示される実施形態に基づいて、選択スイッチ310が、第一線路と通信するとき、前記ヘッドセットコネクタのマイク端子は、MHL制御バス(CBUS)に接続される。前記選択スイッチ310が、第二線路と通信するとき、前記ヘッドセットコネクタのマイク端子は、マイクの入力線に接続され、かつ前記マイクの入力線は、オーディオ入力モジュール340に接続される。
【0034】
前記オーディオ入力モジュール340は、マイクの入力信号を受信するように構成されたモジュールである。一般的に言えば、前記モジュールは、アナログ-デジタル変換器 (D/A Converter)を具備する。前記マイクからのアナログ信号をデジタルオーディオ信号に変換することによって、前記ハンドヘルド電子デバイスは、前記マイクによって入力されたオーディオを処理してもよい。任意に、前記オーディオ入力モジュール340はさらに、パワーアンプ(PA)を具備してもよく、前記パワーアンプは、前記アナログ-デジタル変換器の入力端に接続され、かつ前記アナログ信号を増幅してもよい。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態において、前記選択スイッチ310は、初期状態(default status)において前述の第一線路と通信する。つまり、前記差動伝送線路(TMDS+, TMDS-)はそれぞれ、第一音声チャネル端子301及び第二音声チャネル端子302に接続される。本発明の他の実施形態において、前記選択スイッチ310は、初期状態において前記第二線路と通信する。つまり、前記第一音声チャネル端子301及び前記第二音声チャネル端子302はそれぞれ、前記左音声チャネルの出力端及び前記右音声チャネルの出力端に接続される。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態において、前記選択スイッチ310の切り換えは、以下の方法を介してトリガされてもよい。
【0037】
1.図11に示されるように、物理スイッチ315が、前記ハンドヘルド電子デバイスに具備されてもよく、前記物理スイッチ315は、前記第一線路及び前記第二線路間の前記選択スイッチ310の切り換えを制御してもよい。当業者には周知なように、前記物理スイッチ315は、機械的又は電気的な方法で前記選択スイッチ310の切り換えを制御してもよい。
【0038】
2.ソフトウェアを介して制御が実行されてもよい。現在、前記ハンドヘルド電子デバイスのヘッドセットコネクタは一般的に、挿入検出機能を有しており、つまり、プラグが前記ヘッドセットコネクタに挿入されたとき、信号が生成されるとともに、前記信号が前記ハンドヘルド電子デバイスの主制御部(例えば、中央処理装置CPU、ベースバンドチップ、及びグラフィック処理ユニット等)に送信され、その結果、前記主制御部は、前記プラグの挿入を感知する。特に、挿入検出モジュールが具備されてもよく、かつ、プラグが前記ヘッドセットコネクタに挿入されたとき、挿入検出信号を出力するように構成されてもよく、前記モジュールの出力端は、前記主制御部に接続されている。前記プラグの挿入を感知するとき、前記主制御部は、前記ハンドヘルド電子デバイスのユーザがヘッドセット出力又は高解像度ビデオ/オーディオ接続を選択するように促すためにプログラムのセクションを実行する。例えばプレスキー又はタッチスクリーンのような前記ハンドヘルド電子デバイスの入力デバイスを介して、前記ユーザは、ヘッドセット出力又は高解像度ビデオ/オーディオ接続を選択するために選択指示を入力してもよい。前記ユーザによって入力された選択指示を受信した後、前記主制御部は、前記選択指示に基づいて前記第一線路と前記第二線路との間を切り換えるために選択スイッチ310を制御する。例えば、前記選択スイッチ310は、制御信号入力端を有してもよく、かつ、前記選択スイッチ310は、前記入力端によって入力された制御信号に基づいて前記第一線路と前記第二線路との間を切り換えてもよい。前記主制御部は、入力端に接続され、かつ前記入力端に制御信号を送信する。
【0039】
3.ハードウェアを介して制御が実行されてもよい。識別回路が設計されてもよく、かつ前記識別回路は、ヘッドセットコネクタに挿入されたデバイスのタイプを識別するように構成され、その結果、前記選択ユニット310の切り換えを制御する。
【0040】
以下に第二及び第三の方法が詳細に説明される。
【0041】
図7を参照すると、図7は、前記ヘッドセットコネクタの挿入検出を実行するために使用される回路の回路図である。セクションが前記ヘッドセットプラグに追加され、かつ、前記セクションは、専用のヘッドセット挿入端子PLUGINを具備する。一方で、前記電子デバイスのヘッドセットソケットJ1におけるピン5は、ヘッドセット挿入ピン:PLUGINに変わる。また、リード(reed)は、前記ヘッドセットプラグPLUGINがJ1に挿入されたかどうかを検出するためにピン5とピン6との間に追加される。さらに、図7のJ1のピン5は、レジスタR47を介して、外部からハイレベル:3.0Vに接続される。当然のことながら、当業者は、前記ハイレベルが別の値であってもよいことを理解すべきである。
【0042】
以下に具体的な動作原理を示す。前記ヘッドセットプラグ上のPLUGINがJ1のピン5とピン6との間に挿入されないとき、CHECK信号が接地される。前記ヘッドセットプラグのPLUGINがJ1のピン5とピン6との間に挿入された後、J1のピン6は跳ね返る。前記3.0 Vハイレベルは、前記レジスタR47を介して前記CHECK信号で引かれた高電位を実行するので、前記CHECK信号は論理ハイレベルを示す。それゆえに、前記CHECK信号が、論理ローレベルから論理ハイレベルに変わるとき、前記電子デバイスはヘッドセットが挿入されたことを認識する。実際のアプリケーションにおいては、特定の回路設計の差に基づいて、前記ヘッドセットプラグがJ1に挿入されたとき、前記CHECK信号が、論理ハイレベルから論理ローレベルに変化してもよい。
【0043】
当然のことながら、前記ヘッドセットコネクタにおける挿入検出を実行するために使用される多くの方法が存在するが、その方法はここで一つずつ説明しない。
【0044】
図9に示されるように、本発明の実施形態において、前記ヘッドセットコネクタ300はさらに、挿入検出ピン305を具備してもよく、前記ヘッドセットコネクタ300に挿入されているプラグが存在しないとき、前記ピンは接地線端子304に付属され、かつ、プラグが挿入されるとき、前記接地線端子から切断される。挿入検出ピン305をバネ片に配置することによって実装されてもよい。挿入されているプラグがないとき、前記ピンは接地線端子304を押下しており、前記プラグが挿入されるとき、前記ピンは前記プラグによって押しのけられ、前記接地線端子304との接続を失う。当然ながら、前記挿入検出ピン305の前述の接続状態は、他の方法で実現されてもよい。
【0045】
前記挿入検出ピン305は、任意にレジスタR1に接続され、バイアス電圧V_CHECKがレジスタR1に印加され、かつ前記挿入検出ピン305はさらに、検出信号出力モジュール350の入力端に接続される。前記挿入検出ピン305が接地線端子304に接続されるとき、検出信号出力モジュール350は接地される。それゆえに、前記モジュールは、約0Vの電位を検出する。前記挿入検出ピン305が接地線端子から切断されるとき、前記検出信号出力モジュール350は、レジスタR1を介してバイアス電圧V_CHECKに接続される。前記バイアス電圧V_CHECKは、一般的に、接地電位(0V)よりもずっと高く、例えばこの場合では3Vである。前記検出信号出力モジュール350は、顕著な電位変化を検出してもよい。当然ながら、前記バイアス電圧V_CHECKは、接地電位よりも低くてもよく、例えば-3Vであってもよい。
【0046】
前記検出信号出力モジュール350は、挿入検出信号を主制御部360に出力するように構成される。前記モジュールは、単なるトランジスタであってよく、かつ検出信号をバッファーリングする。前記トランジスタはさらに、制御装置を接続するために必要なレベル変換を提供してもよい。前記モジュールは、例えばMAX9060シリーズコンパレータのような比較器であってもよく、検出された電位を基準電位と比較することによって、対応する検出信号を出力する。例えば、前記検出された電位が基準電位よりも低いとき、ローレベルが出力され、そうでなければ、ハイレベルが出力される。一般的に、第一の電位と前記第一のバイアス電圧との差の絶対値が第一の閾値よりも小さい又は等しいとき、前記検出信号出力モジュールは、挿入検出信号を出力し、前記第一の電位は、検出信号出力モジュールの入力端と挿入検出ピンとの間の接続点の電位である。
【0047】
前記検出信号出力モジュール350の出力端は、主制御部360に接続される。当業者は、入力/出力インターフェース(I/O Interface)モジュールが、検出信号出力モジュール350と主制御部360との間に設置され、その結果、前記検出信号出力モジュール350によって出力された挿入検出信号が前記主制御部360のI/Oインターフェースの割込み信号に変換され、かつ、割込みが主制御部360において生成されてもよいことは理解すべきである。
【0048】
前記挿入検出信号を受信するとき、前記主制御部360は、出力装置370を介して、ユーザに高解像度ビデオ/オーディオ出力又はヘッドセット出力を選択するように促すために、プログラムのセクションを実行してもよい。前記出力装置370は、スクリーンであってもよく、例えば、前記スクリーンは、ユーザが選択するダイアログボックス、又は音声プロンプトを提供するスピーカを表示する。本発明の実施形態は、これに限定されない。
【0049】
その後、前記ユーザは、入力装置380を介してユーザの選択を入力してもよい。前記入力装置380は、ユーザの出力を受信し、入力信号を生成し、入力信号を主制御部360に伝送する。前記入力装置380は、タッチスクリーン、プレスキー、又は音声入力装置であってもよく、本発明の実施形態によって限定されない。
【0050】
前記出力装置370の入力端は、主制御部に接続され、かつ前記入力装置380の出力端は、主制御部360に接続される。当業者は、I/Oインターフェースモジュールは一般的に、出力装置370の入力端と主制御部360との間、かつ/又は入力装置380の出力端と主制御部360との間に設置され、その結果、前記主制御部360によって生成されたデータを前記出力装置370によって識別されうる信号に変換し、又は、前記入力装置380によって生成された入力信号を前記主制御部360のI/Oインターフェースの割込み信号に変換することを理解できる。
【0051】
前記入力装置380によって生成された入力信号を受信した後、前記主制御部360は、前記入力信号に基づいて制御信号を選択スイッチ310に出力し、その結果、切り換えを実行するために選択スイッチ310を制御する。
【0052】
前述した第三の方法のために、図6を参照する。図6は、MHLデバイスを理解するための原理図である。初期状態において、スイッチSW3は閉じており、つまり、MHL受信端において、レジスタRdは、制御バスCBUSと接地との間に直列に接続される。図6に例示されるように、Rdの値は、1kΩであり、一般的に言えば、Rdの値は、800Ωから1200Ωの範囲である。MHLソース端デバイスが、MHLコネクタを介して、MHL受信端デバイスに接続されるとき、MHLソース端デバイスはまず、CBUS線路上のインピーダンスを検出する。もし、前記インピーダンスが800Ωから1200Ωの範囲であることが見出された場合、前記MHLソース端デバイスは、それがMHL受信端デバイスに接続されたことを認識する。ついで、前記MHLソース端デバイスは、図2Bに示されるVBUS上で入力が発生するかどうかを検出し、もし入力がある場合は、デバイス発見処理が開始され、又は、一定期間にVBUSで入力が検出されない場合にも、デバイス発見処理が開始される。デバイス発見処理の開始において、MHLソースデバイスは、CBUSを介して、ウェイクアップ及びディスカバリーパルスの文字列(string)を送信する。パルスの列を受信した後、前記MHL受信端デバイスは、MHLソースデバイスが、それ自体に接続されることを判定する。このとき、スイッチSW4は接続され、スイッチSW3は切断される。前記CBUSと並列に前記接地に接続されるレジスタの抵抗は100kΩになるので、CUBSはハイレベルに変化する。ハイレベルを検出するとき、前記MHLソース端デバイスは、接続されたデバイスがMHL受信端デバイスであることを判定してもよい。このとき、スイッチSW1は接続され、スイッチSW2は切断され、かつMHLデバイス発見処理は発見処理が終了するまで継続する。
【0053】
前述したMHLデバイス発見処理に見られるように、発見処理の開始は、CBUS線路上のインピーダンスの検出によって決まり、前記MHLデバイス発見処理は、前記インピーダンスが800Ωから1200Ωの範囲にあるときにトリガされる。しかし、多くのマイクのインピーダンスは前記範囲に収まる。それゆえに、もし、前記CBUS及びマイクが同一端子を使用する場合、誤った判定が発生することがある。ヘッドセットのインピーダンスは、一般的にとても小さく、一般的には数十オーム又はほんの数オームからである。もし、前記CBUS及び前記ヘッドセットが端子を共有する場合、誤った判断を避けることができる。つまり、前記コネクタは図5に示されてもよく、前記選択スイッチが前記第一線路と通信するとき、前記第一音声チャネル端子301及び前記マイク端子303は、前記差動伝送線路に接続され、かつ、前記第二音声チャネル端子302は、制御バスCUBSに接続される。前記選択スイッチが前記第二線路と通信するとき、前記第一音声チャネル端子301及び前記第二音声チャネル端子302はそれぞれ、左音声チャネル及び右音声チャネルに接続され、かつ、前記マイク端子303は、前記マイク入力に接続される。
【0054】
図10に示されるように、本発明の実施形態において、前記選択スイッチ310が、前述の第一線路と通信するとき、第二音声チャネル端子302はMHL制御バス(CBUS)に接続され、前記選択スイッチ310が前述の第二線路と通信するとき、第二音声チャネル端子302は右音声チャネル(又は左音声チャネル)の前記出力に接続される。第二音声チャネル端子302はさらに、レジスタR2に接続され、かつ、バイアス電圧V_CHECKは、レジスタR2に印加される。前記R2の値は、一般的に大きく、例えば数千オームである。同時に、第二音声チャネル端子は、検出信号出力モジュール350に接続される。MHL受信端デバイスが前記ヘッドセットコネクタ300に接続されるとき、第二音声チャネル端子は、このときMHL受信端デバイスのCBUSに接続され、かつ、800Ω〜1200Ωの抵抗のレジスタが、MHL受信端デバイスのCBUSと接地との間に接続され、前記検出信号出力モジュール350は、このとき例えばR2=1 kΩ、V_CHECK=3 V、かつ前記第二音声チャネル端子302の電位が1.5Vである場合に、第二音声チャネル端子302の電位が、高いことを検出してもよい。前記ヘッドセットが前記ヘッドセットコネクタ300に接続されるとき、前記ヘッドセットのインピーダンスは、とても小さく、前記検出信号出力モジュール350は、このときの第二音声チャネル端子302の電位が低い(一般的に0Vに近い)ことを検出してもよい。それゆえに、前記第二音声チャネル端子における電位の明らかな変化に基づいて、接続されたデバイスはMHL受信端デバイス又はヘッドセットであることが判定されてもよい。別の実施形態において、R2の値はとても小さく、例えば数オームである。この場合、前記MHL受信端デバイスはヘッドセットコネクタ300に接続されるとき、このとき前記第二音声チャネル端子はMHL受信端のCBUSに接続され、かつ、800Ω〜1200Ωの抵抗のレジスタがMHL受信端デバイスのCBUSと接地との間に接続されているので、前記検出信号出力モジュール350は、このとき第二音声チャネル端子302の電位が高く、かつ前記値はV_CHECKに近いことを検出してもよい。前記ヘッドセットがヘッドセットコネクタ300に接続されるとき、前記ヘッドセットのインピーダンスはとても小さいので、検出信号出力モジュール350は、このとき第二音声チャネル端子302の電位が低いこと、例えば前記値がV_CHECKの半分しかないことを検出してもよい。
【0055】
前記検出信号出力モジュール350は、挿入検出信号を主制御部360に出力するように構成される。前記モジュールは、単なるトランジスタであってよく、かつ検出信号をバッファーリングする。前記トランジスタはさらに、制御装置を接続するために必要なレベル変換を提供してもよい。前記モジュールは、例えばMAX9060シリーズコンパレータのような比較器であってもよく、検出された電位を基準電位と比較することによって、対応する検出信号を出力する。例えば、前記検出された電位が基準電位よりも低いとき、ローレベルが出力され、そうでなければ、ハイレベルが出力される。
【0056】
一般的に、前記検出信号出力モジュール350は、前記第二オーディオ端子におけるインピーダンスが第一のインピーダンスであるときビデオ検出信号を出力し、かつ、前記第二オーディオ端子におけるインピーダンスが第二のインピーダンスであるときヘッドセット検出信号を出力するように構成される。ここで、ビデオ検出信号は、接続されたデバイスが高解像度ビデオ/オーディオデバイスであることを示し、ヘッドセット検出信号は、接続されたデバイスがヘッドセット又は他のオーディオ出力デバイス(例えば、スピーカーボックス)であることを示す。一般的に、第二のバイアス電圧が、前記第二オーディオ端子に印加され、第一のレジスタが、前記第二のバイアス電圧と第二接続点との間に直列に接続され、第二接続点は前記検出信号出力モジュールの前記入力端と前記第二オーディオ端子との接続点である。前記検出信号モジュールは特に、第二の電位と前記第二のバイアス電圧との差の絶対値が第の閾値よりも大きい又は等しいとき、検出信号の第一線路を出力し、かつ、前記第二の電位と前記第二のバイアス電圧との間の前記差の前記絶対値が前記第の閾値よりも小さいとき、検出信号の第二線路を出力するように構成される。又は、前記検出信号モジュールは特に、第二の電位と前記第二のバイアス電圧との差の絶対値が第三の閾値よりも小さい又は等しいとき、検出信号の第一線路を出力し、前記第二の電位と前記第二のバイアス電圧との間の前記差の前記絶対値が前記第三の閾値よりも大きいとき、検出信号の第二線路を出力するように構成される。ここで、前記第二の電位は、前記第二接続点の電位である。


【0057】
前記検出信号出力モジュール350の出力端は、主制御部360に接続される。当業者は、入力/出力インターフェース (I/O Interface)モジュールが、前記検出信号出力モジュール350と前記主制御部360との間に設置され、その結果、前記検出信号出力モジュール350によって出力された挿入検出信号は、前記主制御部360のI/Oインターフェースの割込み信号に変換され、割込みが前記主制御部360に生成されることを理解することができる。
【0058】
前記検出信号出力モジュールによって出力された検出信号を受信した後、前記主制御部360は、切り換えを実行するために前記選択スイッチ310を制御するように制御信号を生成する。例えば、前記検出信号が、前記ヘッドセットコネクタに接続されたデバイスがMHL受信端デバイスであることを示すとき、前記選択スイッチ310は、前記第一線路と通信するように制御される。前記検出信号が、前記ヘッドセットコネクタに接続されたデバイスがヘッドセットであることを示すとき、前記選択スイッチ310は前記第二線路と通信するように制御される。
【0059】
当業者にとって、図9及び図10に示された実施形態は組み合わされてもよいことは周知である。
【0060】
当業者は、第一音声チャネル端子、第二音声チャネル端子、及び前記マイク端子は、前記第一オーディオ端子、前記第二オーディオ端子、及び前記第三オーディオ端子の特定の実施例であることは理解できる。
【0061】
図12に示されるように、本発明の実施形態はさらに、前述の汎用コネクタ400を有するハンドヘルド電子デバイス500を提供する。前記電子デバイス500は、前述した実施形態に記載される汎用コネクタ400及び主制御部360を具備し、前記主制御部360はそれぞれ、前記高解像度ビデオ/オーディオトランシーバと、前記オーディオ出力モジュールとに接続される。さらに、前記ハンドヘルド電子デバイス500は、ユーザの入力を受信するように構成された一つ又は複数の入力装置380を具備し、かつ、前記入力装置380の出力端は、主制御部360に接続される。前記入力装置380は、キーボード、タッチスクリーン、又は音声入力装置であってよい。前記ハンドヘルド電子デバイス500はさらに、一つ又は複数の出力装置370を具備してもよく、前記入力装置370の入力端は、主制御部360に接続される。前記出力装置370は、表示スクリーン又はスピーカであってもよい。当業者に周知なように、対応するインターフェースモジュールは、一般的に、入力装置380と、出力装置370と、主制御部360との間に設置される。前記ハンドヘルド電子装置500はさらに、一つ又は複数のアンテナ510を具備してもよく、前記アンテナ510は、無線周波数回路520に接続され、かつ、無線信号を送信し、かつ受信するように構成され、その結果、前記電子デバイス500は、ネットワークとのデータ連携を実行する。
【0062】
前述の実施形態は、実施例を介して、ヘッドセットインターフェースがMHLインターフェースに多重化されることが説明されたが、その実施例はまた、MHLインターフェースのようなビデオ信号を送信するための異なる線路のペアを使用する別のビデオインターフェースに前記ヘッドセットインターフェースが多重化される場合にも適用可能であることは、当業者は理解可能である。
【0063】
さらに、前記実施形態において説明された、技術、システム、装置、実施形態における方法、及び技術的特徴がそれぞれ組み合わされ、本発明の思想及び原理から逸脱しないで、他のモジュール、方法、装置、システム、及び技術を形成することが可能である。本発明の記載に基づいて組み合わされたモジュール、方法、装置、システム、及び技術は、本発明の保護範囲であるべきである。
【0064】
本発明の前述のユニット又はステップは、汎用の計算装置によって実施されてもよく、かつ、単一計算装置に集約されてもよく、又は、複数の計算装置のネットワーク構成に分散されてもよいことは、当業者は理解すべきである。任意ではあるが、前記ユニット又はステップは、前記計算装置によって実行可能であるプログラムコードを介して実施され、その結果、前記プログラムコードは、前記計算装置によって実行される記憶装置に記憶されてもよく、又は前記ユニット及びステップを様々な回路モジュールにすること、又は、その複数のユニット又はステップを単一の回路モジュールにすることによって実施されてもよい。このように、本発明は、ハードウェア及びソフトウェアのいずれの組み合わせにも限定されない。
【0065】
以上の説明は単なる本発明の例示的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定しない。本発明の保護範囲で実行される如何なる修正、均等置換、及び改良は、本発明の保護範囲であるべきである。
【符号の説明】
【0066】
300 ヘッドセットコネクタ
301 第一音声チャネル端子
302 第二音声チャネル端子
303 マイク端子
304 接地線端子
310 選択スイッチ
315 物理スイッチ
320 MHLトランシーバ
330 オーディオ出力モジュール
340 オーディオ入力モジュール
350 検出信号出力モジュール
360 主制御部
370 出力装置
380 入力装置
400 汎用コネクタ
500 ハンドヘルド電子デバイス
510 アンテナ
520 無線周波数回路
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図9
図10
図11
図12
図8