(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5975586
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】収容部材および留め具格納用のマガジンストリップ
(51)【国際特許分類】
B25C 3/00 20060101AFI20160809BHJP
F16B 15/08 20060101ALI20160809BHJP
【FI】
B25C3/00
F16B15/08 C
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-510712(P2014-510712)
(86)(22)【出願日】2012年4月19日
(65)【公表番号】特表2014-519416(P2014-519416A)
(43)【公表日】2014年8月14日
(86)【国際出願番号】EP2012057110
(87)【国際公開番号】WO2012159827
(87)【国際公開日】20121129
【審査請求日】2015年3月7日
(31)【優先権主張番号】102011076239.6
(32)【優先日】2011年5月20日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591010170
【氏名又は名称】ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100123342
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 承平
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン ビンディッグ
(72)【発明者】
【氏名】マリオ グラツィオリ
【審査官】
須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0140123(US,A1)
【文献】
特開昭51−048057(JP,A)
【文献】
実開昭55−018625(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25C1/00−3/00
F16B15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
打込み機で使用するための第1および第2の留め具用の収容部材であって、当該収容部材は収容ベース体(4)と当該第1の留め具(2)用の収容領域(6)と接続突起(15)とを備え、当該接続突起は当該第2の留め具と一緒に使用することで、ヒンジ状に、鎖接続状に、および/または枢動式に収容部材(1)を第2の収容部材(21)に接続するものに於いて、
前記第1の留め具(2)用の前記収容領域(6)は前記収容ベース体(4)を貫通して延在している中央貫通孔(5)であり、
当該接続突起(15)は、当該第2の留め具用の、および/または当該第2の収容部材用の、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分(16、26)を有する、ことを特徴とする収容部材。
【請求項2】
前記第1の留め具(2)用の前記収容領域(6)は、第3の収容部材用の、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分用の収容領域(8)を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の収容部材。
【請求項3】
前記収容領域(8)は、前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分(16、26)よりも大きい、ことを特徴とする請求項2に記載の収容部材。
【請求項4】
前記収容ベース体(4)は、直線の円形円筒形の形状であり、前記第3の収容部材の前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分用の前記収容領域(8)によって中断されている、ことを特徴とする請求項2に記載の収容部材。
【請求項5】
前記収容ベース体(4)は、前記第3の収容部材用の前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分用の前記収容領域(8)によって2つの半体(11、12)に分割され、これら半体は接続タブ(14)によって互いに接続されている、ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載の収容部材。
【請求項6】
前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分(16、26)は、前記接続タブ(14)から発端している、ことを特徴とする請求項5に記載の収容部材。
【請求項7】
前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分(16、26)および前記接続タブ(14)は、スペーサピース(18)によって互いに接続されて一体の部材を形成している、ことを特徴とする請求項6に記載の収容部材。
【請求項8】
前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分(16、26)は、環状の円弧の形状であり、前記第2の留め具(2)および/または前記第2の収容部材を部分的に包囲している、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の収容部材。
【請求項9】
前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分(16、26)の2つの自由端部は、互いに所定の間隔をおいて配置されており、前記間隔は、前記留め具(2)の外径よりも大きく、および/または前記収容領域(6)の外径よりも小さい、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の収容部材。
【請求項10】
前記戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分(16、26)の内径は、前記留め具(2)の外径および/または前記収容領域(6)の外径に相当する、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の収容部材。
【請求項11】
前記収容部材(1、21)は、プラスチック製の射出成型部材である、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の収容部材。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の収容部材(1、21)によってヒンジ状、鎖接続状、および/または枢動式に接続されている複数の留め具(2)を有する留め具格納用マガジンストリップ。
【請求項13】
前記留め具格納用マガジンストリップの前記収容部材(1、21)は同一に構成されている、ことを特徴とする請求項12に記載の留め具格納用マガジンストリップ。
【請求項14】
前記留め具用マガジン格納ストリップの前記留め具(2)は同一に構成されている、ことを特徴とする請求項12または13に記載の留め具格納用マガジンストリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打込み機で使用される収容部材に関する。収容部材は第1および第2の留め具用であって、第1の収容部材は留め具用の収容領域を有し、第2の留め具と一緒に使用されて、その収容要素を第2の収容要素に枢動できるように接続する接続突起を有する。さらに、本発明は、この収容部材によって互いに枢動式に接続される複数の留め具を備えた、留め具格納用のマガジンストリップにも関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許である特許文献1からは、互いに接続されている複数のストリップ部分によって形成される担持ストリップを有する留め具格納用マガジンストリップが公知となっている。ここで、このストリップ部分は収容領域を有しており、これら収容領域には留め具が設けられている。ここでは、それぞれ2つの互いに隣接するストリップ部分は、鎖接続状に突起手段によって接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許第1020008044368号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、打込み機で使用される留め具の取り扱い、製造、および/または格納を簡略化することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
打込み機で使用するための第1および第2の留め具用の収容部材であって、これらの収容部材は第1の留め具用の収容領域と接続突起とを備え、この接続突起は、第2の留め具と一緒に使用することで、ヒンジ状に、鎖接続状に、および/または枢動式に、この収容部材を第2の収容部材に接続するものであって、上記目的は、接続突起が、第2の留め具用および/または第2の収容部材用の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分を有することによって達成される。第1の留め具は、たとえば、第1の収容部材の収容領域に設けられる。本発明に係る戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分は、第1の収容部材を第2の収容部材に、または第2の留め具に接続する。第2の留め具は、第2の収容部材の収容領域に存在する。本発明の本質的な一態様においては、2つの収容部材は、第1の収容部材の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分把持部が第2の留め具または第2の収容部材を包囲することによって互いに接続される。ここで、戻り止めおよび/または収容部分は、収容部材が破損せずに分離可能なかたちで繰り返し装着できるという利点をもたらす。
【0006】
収容部材の好ましい一形態では、第1の収容部材の収容領域が、第3の収容部材の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分用の収容領域を有することを特徴とする。第1の収容部材の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分は、第1の収容部材を、第2の収容部材内の第2の留め具に接続するために使用される。第1の収容部材内の収容領域は、第3の収容部材を第1の収容部材に接続するために使用される。収容部材の本発明の構成の結果、それぞれに留め具を収容する収容部材の数がいくつであれ、それぞれを互いに枢動式に接続することができる。
【0007】
収容部材の別の好ましい一形態では、収容領域が第3の収容部材の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分よりもわずかに大きいことを特徴とする。その結果、一方では、収容部材と各留め具との間の枢動式接続の確立が簡単になる。さらに、収容領域がより大きく寸法取りされているので、2つの収容部材をたがいに対して枢動させることができる。収容領域の大きさによって、たがいに対する収容部材の枢動軸は制限することができる。
【0008】
収容部材の別の好ましい一形態では、第1の収容部材用の収容領域が、収容ベース体を通って延在する中央貫通孔であることを特徴とする。中央貫通孔の内径は、留め具の外径に相当することが好ましい。
【0009】
収容部材の別の好ましい一形態では、収容ベース体は真直ぐな円筒形であることを特徴とする。この真直ぐな円筒は、第3の収容部材の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分用の収容領域によって中断される。この収容領域は、スリットの形態であることが好ましい。このスリットは、収容ベース体の長手軸に対して垂直に延在する。
【0010】
収容部材の別の好ましい一形態では、収容ベース体は、第3の接続要素の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分用の収容領域によって2つの半体に分割されることを特徴とする。これら半体は、接続タブによって互いに接続される。2つの半体は、実質的に真直ぐな円筒形のケーシングの形態である。
【0011】
収容部材の別の好ましい一形態では、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分は、接続タブから発端することを特徴とする。この戻り止めおよび/またはスナップ嵌め接続は、接続タブから収容ベース体の外径に対して径方向外方に延在する。
【0012】
収容部材の別の好ましい一形態では、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め接続および接続タブが、スペーサ部品によって互いに接続され、一体の部材を形成することを特徴とする。スペーサ部品の長さによって、2つの収容領域要素間の留め具の間の距離と枢動角度が影響を受けるかまたは画定される。
【0013】
収容部材の別の好ましい一形態では、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め接続が円弧状であり、この円弧は、第2の留め具または第2の収容部材を部分的に包囲することを特徴とする。この円弧は、180度以上270度以下の角度範囲で留め具回りに延在することが好ましい。ここで円弧の長さは、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め接続が構成されている材料に合わせて調整されており、それにより、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め接続が破損することなく繰り返し留め具に接続できるようになっていることが好ましい。戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分が構成されている材料は、弾性素材、特に弾性プラスチック材料であることが好ましい。
【0014】
収容部材の別の好ましい一形態では、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分の2つの自由端部が互いに所定の距離だけ離れて設けられていることを特徴とする。この距離は、留め具の外径または第2の収容部材の収容領域の外径よりも小さい。その結果、留め具または第2の収容部材の収容領域は、不用意に戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分から離脱することがない。戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分は、留め具または第2の収容部材の収容領域に対して付勢することができる。
【0015】
収容部材の別の好ましい一形態では、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分の内径が、留め具または収容領域の外径に相当することを特徴とする。その結果、2つの収容領域間の安定した接続を簡単に実現できる。
【0016】
収容部材の別の好ましい一形態では、各収容部材は同一に構成されていることを特徴とする。その結果、どんな長さの格納用マガジンストリップでも簡単に製造することができる。
【0017】
収容部材の別の好ましい一形態は、留め具が同一に構成されていることを特徴とする。それぞれの場合において、留め具は収容部材の収容領域に設けられていることが好ましい。同時に、留め具は、隣接する収容部材の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分によって包囲されている。
【0018】
収容部材の別の好ましい一形態では、収容部材はプラスチック製の射出成型部分として構成されていることを特徴とする。その結果、収容部材の製造が簡略化される。希望によっては、収容部材の製造中に留め具に重ねて被覆成形することもできる。
【0019】
本発明はさらに、上記の収容部材によってヒンジ状に、鎖接続に、および/または枢動式に、互いに接続される複数の留め具を有する留め具格納用マガジンストリップにも関する。留め具は、金属製の釘またはボルトであることが好ましい。留め具格納用マガジンストリップにより、例えば、打込み機の使用によって基材に打ち込まれる複数の留め具を蓄えておくことが可能となる。その工程で、留め具は、留め具格納用のマガジンストリップから個別に取り出されることが好ましい。
【0020】
本発明の追加の利点、特徴および詳細は、図面を参照しながら詳細に説明される様々な実施例の記述から理解される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の収容部材を長手方向で示す図である。
【
図3】
図1および
図2の収容部材を、正面、側面、上面で示す図である。
【
図4】留め具によって互いに枢着式に接続されている2つの収容部材の正面図、側面図、および上面図である。
【
図5】
図4の2つの収容部材を長手方向で示す図である。
【
図6】
図4および
図5の、留め具を備えた2つの収容部材の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1〜
図3には、収容部材1の様々な形状が示されている。
図4〜
図6には、留め具2および第2の収容部材21とともにこの収容部材1の様々な形状が示されている。
【0023】
収容部材1および21は、同一形状に設計されており、留め具2によって枢動式に簡単に接続することで、複数の収容部材および留め具から任意の所望の長さのストリップを形成することができる。ここで、留め具は各々収容部材に付属している。各収容部材は、2つの追加の収容部材に枢動式に接続することができる。
【0024】
収容部材1は収容ベース体4を備える。この収容ベース体は、中央貫通孔5を有する直管の形状である。中央貫通孔5は、
図4ないし
図6中符号2で示される、留め具のための収容領域6である。
【0025】
収容ベース体4は、長手方向中央に、スリットとして構成される収容領域8を備える。収容領域8によって、収容ベース体4は2つの半体11、12に分割される。これら半体は、接続タブ14によって互いに接続されて一体の部材を形成する。
【0026】
接続タブ14から、接続突起15が径方向外方に突出している。接続突起15は、留め具用の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分16を有している。スペーサ材18によって、この留め具用の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分16は、接続タブ14に接続されて、一体の部材を形成する。
【0027】
留め具用の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分16は環状円弧の形状を持ち、その円弧の内径は留め具の外径に相当する。ここで、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分16内の環状円弧20は、一種の嵌合結合体のように、留め具の外径を把持するように寸法取りされ、構成されている。突起要素が、収容部材1と組み合わされると、収容部材1の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分16は留め具にスナップ嵌めまたは嵌合される。
【0028】
図4〜
図6では、留め具2が収容部材1の収容領域6に収容されている様子が示されている。留め具2は、釘の頭22と釘の先端部24とを有する釘として構成されている。釘の頭22は、収容領域ベース体4の一方の端部に当接する。留め具2は、釘の頭22から収容ベース体4の中央貫通孔5を通過して延在する。留め具2の釘の先端部24は、収容ベース体4から延びて出る。留め具2は、その全長の概ね4分の1が収容ベース体4の中に設けられている。
【0029】
図4〜
図6では、さらに、収容部材2の戻り止めおよび/またはスナップ嵌め収容部分26が、留め具2の外径を囲むことで収容部材21と留め具2との間に戻り止め接続またはスナップ嵌め接続を形成するように、収容部材1の収容領域8に設けられている。スナップ嵌め接続または戻り止め接続は、破損することなく迅速に解放することができる。所望により、戻り止めおよび/またはスナップ嵌め接続は、解放の際に破壊されるように構成することもできる。
【0030】
図7には、第1の収容部材30および第2の収容部材31が上面図で示されている。それぞれの要素は、プラスチック製の射出成型部材として製造されている。第1の収容部材30は、不図示の第1の留め具用および戻り止め収容領域32を有する接続突起33用の第1の収容領域32を有している。第2の収容部材31は、不図示の第2の留め具用の第2の収容領域35を有し、そして第2の戻り止め収容領域37を有する接続突起36を有する。ここで、収容領域32、35はそれぞれ、円筒形の第1の収容ベース体39内に、または円筒形の第2の収容ベース体40内に、中央貫通孔によって形成されている。ここでは、貫通孔の内径はそれぞれ、不図示の留め具の外径と同一である。
【0031】
戻り止め収容領域34、37は、環状の円弧の形状の第1の戻り止めアーム41によって、または環状の円弧の形状の第2の戻り止めアームによって形成されている。これらアームはともに概ね210度の環状の円弧を形成する。ここでは、環状の円弧の内径は、各収容領域39、40の外径と正確に同じ大きさである。このようにして、たとえば第2の戻り止めアーム42の各自由端部は、収容ベース体39の外径よりも小さな所定の距離だけ互いに離間している。不図示の実施例の一例において、戻り止め収容領域は、隣接する収容部材の収容領域に対して付勢されており、環状の円弧の内径は各収容ベース体の外径よりも小さくなっている。
【0032】
矢印38に沿い第1の収容領域32が第2の戻り止め収容領域37と嵌合することによって、第1の収容部材30を第2の収容部材31に接続することが可能になる。ここで、第1の収容ベース体39は、第2の戻り止め収容領域37またはその第2の戻り止めアーム42によって包囲されている。このようにして、それぞれ留め具を収容する収容部材の所望の数がどんなものであれ、互いに枢動式に接続させて単体のストリップを形成することができる。ここで、それぞれの場合の枢動軸は、収容ベース体39の対称軸を通って
図7の面に対して垂直に延在し得る。枢動する場合、たとえば、第2の戻り止めアーム42は、第1の収容ベース体39の外側に沿って接線方向に摺動する。この場合、ストリップは、たとえば巻き上げられ、必要によってはロールマガジンに挿入される。
【0033】
図8では、別の実施例の一例である第1の収容部材50と第2の収容部材51とが、上面図で描かれている。第1の収容部材50は、不図示の第1の留め具用の第1の収容領域52と、戻り止め収容領域54を備える第2の接続突起53とを有している。第2の収容部材51は、不図示の第2の留め具用の第2の収容領域55と、第2の戻り止め収容領域57を備える接続突起56とを有している。ここで、収容領域52、55はそれぞれ、円筒形の第1の収容ベース体59内に、または円筒形の第2の収容ベース体60内に、中央貫通孔によって形成されている。第1の収容ベース体59の外側には、第1の突起63があり、第2の収容ベース体60の外側には、第2の突起64がある。戻り止め収容領域54、57は、環状の円弧の形状の第1の戻り止めアーム61または環状の円弧の形態の戻り止めアーム62によって形成されている。
【0034】
第1の収容領域52が第2の戻り止め収容領域57に嵌合する際には、第1の収容ベース体59は第2の戻り止め収容領域57またはその第2の戻り止めアーム62によって包囲される。この場合、第2の戻り止めアーム62の自由端部は、突起63に当接するので、
図8の面に対して垂直な軸回りの旋回が効果的に防止される。このようにして、この場合もやはり、留め具をそれぞれ収容する収容部材の所望の数がどんなものであれ、互いに接続させて比較的硬直したストリップを形成することが可能である。この場合、ストリップは、硬く形成されているので取り扱いが容易である。