(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5976125
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】花火的断裂方法およびその方法を実施するためのコンポーネント
(51)【国際特許分類】
B64G 1/64 20060101AFI20160809BHJP
【FI】
B64G1/64 B
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-545326(P2014-545326)
(86)(22)【出願日】2012年11月26日
(65)【公表番号】特表2015-500169(P2015-500169A)
(43)【公表日】2015年1月5日
(86)【国際出願番号】FR2012052720
(87)【国際公開番号】WO2013083898
(87)【国際公開日】20130613
【審査請求日】2015年9月14日
(31)【優先権主張番号】1103744
(32)【優先日】2011年12月7日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】513072329
【氏名又は名称】アストリアム エスアーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キスター,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】プロウ,ルー
【審査官】
畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】
特表2007−510573(JP,A)
【文献】
特開平02−115699(JP,A)
【文献】
特開平04−227497(JP,A)
【文献】
米国特許第04685376(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64G 1/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの要素(8, 9)間の固定コンポーネント(7)の花火的断裂のための方法であって、
前記固定コンポーネントは、
・必要に応じて前記要素(8, 9)間で機械的な力を伝達するように意図され、且つ、
・当該固定コンポーネント(7)に組み込まれた導爆線(2)を有すると共に、前記要素(8, 9)が互いから分離しなければならない時に、予め定められた分離面(S-S)に沿って当該固定コンポーネント(7)を破壊可能な花火的断裂デバイス(1)を備えてなる、
方法において、
長方形のプレカットゾーン(7.2)が、前記予め定められた分離面(S-S)に沿って前記固定コンポーネント(7)に形成され、且つ、前記長方形のプレカットゾーン(7.2)は、当該プレカットゾーン(7.2)と、前記要素(8, 9)間で機械的な力を伝達する非プレカットゾーン(7.1)との交互配列を形成するように、互いに間隔を隔てて設けられており、
前記花火的断裂デバイス(1)は、
・前記固定コンポーネント(7)の非プレカットゾーン(7.1)の各々において、当該花火的断裂デバイス(1)が、前記導爆線の対応セクション(2.1)が拡張チューブ(3)内に配置されているところのセクション(1.1)を有すると共に、
・前記固定コンポーネント(7)の長方形のプレカットゾーン(7.2)の各々において、当該花火的断裂デバイス(1)が、前記導爆線の対応セクション(2.2)が膨張可能な鞘(5)内にシール状態で包まれているところのセクション(1.2)を有する、
ように構成されている、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記固定コンポーネント(7)の長方形のプレカットゾーン(7.2)に対応する前記花火的断裂デバイス(1)のセクション(1.2)には、前記膨張可能な鞘(5)内にシール状態で包まれた爆燃コード(6)が、前記導爆線の前記セクション(2.2)の周りに設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
二つの要素(8, 9)をそれらの間で固定するための花火的断裂固定コンポーネントであって、当該固定コンポーネント(7)は、
・必要に応じて前記要素(8, 9)間で機械的な力を伝達するように意図され、且つ、
・当該固定コンポーネント(7)に組み込まれた導爆線(2)を有すると共に、前記要素(8, 9)が互いから分離しなければならない時に、予め定められた分離面(S-S)に沿って当該固定コンポーネント(7)を破壊可能な花火的断裂デバイス(1)を備えてなる、
花火的断裂固定コンポーネントにおいて、
当該固定コンポーネント(7)は、前記予め定められた分離面(S-S)に沿って、長方形のプレカットゾーン(7.2)と、前記要素(8, 9)間で機械的な力を伝達する非プレカットゾーン(7.1)との交互配列を備えており、
前記花火的断裂デバイス(1)は、
・前記非プレカットゾーン(7.1)の各々において、拡張チューブ(3)内に配置された導爆線のセクション(2.1)と、
・前記長方形のプレカットゾーン(7.2)の各々において、膨張可能な鞘(5)内にシール状態で包まれた導爆線のセクション(2.2)と、を有する、
ことを特徴とする花火的断裂固定コンポーネント。
【請求項4】
前記長方形のプレカットゾーン(7.2)では、前記花火的断裂デバイス(1)が、前記膨張可能な鞘(5)内にシール状態で包まれた爆燃コード(6)を備えており、その爆燃コードは、前記導爆線の対応セクション(2.2)の周りに設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の花火的断裂固定コンポーネント。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の花火的断裂固定コンポーネントであって、
前記花火的断裂デバイス(1)が収容される溝(16)を間に区画形成する二つのウイング(13, 14)を備えており、
前記溝(16)は、前記二つの要素(8, 9)のうちの一方(8)の側では、ボトム(17)によって閉じられており、前記二つの要素(8, 9)のうちの他方(9)の側では、その他方の要素(9)自体によって閉じられており、
前記ウイング(13, 14)は、前記ボトム(17)の近傍において、前記予め定められた分離面(S-S)を規定する事前確立された断裂ゾーン(18, 19)を備えてなる、
花火的断裂固定コンポーネントにおいて、
前記長方形のプレカットゾーン(7.2)では、前記ウイング(13, 14)の各々が、前記溝(16)のボトム(17)の、及び、前記事前確立された断裂ゾーン(18, 19)の高さレベルにおいて長方形の開口(20, 21)を備えている、ことを特徴とする花火的断裂固定コンポーネント。
【請求項6】
請求項5の花火的断裂固定コンポーネントのプロファイル(外形構造)であって、
当該プロファイルは、間に溝(16)を区画形成する二つのウイング(13, 14)を備え、その溝(16)は、一方の側ではボトム(17)によって閉じられ、他方の側では開かれており、前記ウイング(13, 14)は、前記ボトム(17)の近傍において、事前確立された断裂ゾーン(18, 19)を備えてなる、プロファイルにおいて、
前記ウイング(13, 14)の各々が、前記溝(16)のボトム(17)の、及び、前記事前確立された断裂ゾーン(18, 19)の高さレベルにおいて間隔を隔てて設けられた一連の長方形の開口(20, 21)を備えており、
前記ウイング(13, 14)のうちの一方の長方形開口の各々は、前記ウイング(13, 14)のうちの他方の長方形開口と対向している、ことを特徴とするプロファイル。
【請求項7】
請求項3〜5のいずれか一項に記載の固定コンポーネント用の、導爆線を有する花火的断裂デバイスであって、
導爆線の一部(2.1)が拡張チューブ(3)内に配置されてなるところのセクション(1.1)と、導爆線の一部(2.2)が膨張可能な鞘(5)内にシール状態で包装されてなるところのセクション(1.2)とを交互に備える、ことを特徴とする花火的断裂デバイス。
【請求項8】
膨張可能な鞘(5)を有する前記セクション(1.2)の各々は、前記膨張可能な鞘(5)内にて前記導爆線の一部(2.2)の周りに設けられた爆燃コード(6)を備えている、
ことを特徴とする請求項7に記載の花火的断裂デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花火的断裂固定コンポーネント(pyrotechnic rupture securing component)によって互いに固定された二つの要素の花火的分離(爆破分離)のための方法と、この方法を実行するためのコンポーネント(構成部品)に関する。
【0002】
宇宙打ち上げ飛行体(space launch vehicle)(ロケットの類)に適するとは限らないけれども、本発明は、今後、後の出願でより詳しく説明されるであろう。
【背景技術】
【0003】
隣接ステージのごとき、宇宙打ち上げ飛行体のいくつかの要素は、固定コンポーネント(securing component)によって機械的にリンクされることが知られている。かかる固定コンポーネントは、必要に応じて前記要素間で機械的な力を伝達するように意図され、且つ、前記要素が互いから分離しなければならない時に、予め定められた分離面に沿って
当該固定コンポーネントを破壊可能な、当該コンポーネントに組み込まれた花火的爆発(デトネーション)断裂手段を備えている。同様の固定コンポーネントはまた、打ち上げ飛行体上の支持構造と衛星保護ボックスとを切り離すことを可能にする。
【0004】
公知の花火的分離法では、固定コンポーネントの断裂(破裂)は概ね正確に行われる。しかしながら、固定コンポーネントの断裂に続いて、これら公知の方法は、固定コンポーネントの二つの破壊されたパーツがばらばらになり、分離した要素が取り除かれるということを、必ずしも満足のいく態様で保証するわけではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】(特になし)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、切断および除去の機能と関わりを持たないことによってこの欠点を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明によれば、二つの要素間の固定コンポーネントの花火的断裂のための方法であって、
前記固定コンポーネントは、
・必要に応じて前記要素間で機械的な力を伝達するように意図されており、且つ、
・当該固定コンポーネントに組み込まれた導爆線(detonating code)を有すると共に、前記要素が互いから分離しなければならない時に、予め定められた分離面に沿って
当該固定コンポーネントを破壊可能な、花火的断裂デバイス(pyrotechnic rupture device)を備えており、
この方法は次の点で注目に値する。即ち、
長方形のプレカットゾーン(複数)が、前記予め定められた分離面に沿って前記固定コンポーネントに形成され、且つ、前記長方形のプレカットゾーンは、当該長方形のプレカットゾーンと、前記要素間で機械的な力を伝達する非プレカットゾーン(複数)との交互配列を形成するように、互いに間隔を隔てて設けられており、
前記花火的断裂デバイスは、
・前記非プレカットゾーンの各々において、当該花火的断裂デバイスが、拡張チューブ(expansion tube)内に配置された導爆線セクションを有し、且つ、
・前記長方形のプレカットゾーンの各々において、当該花火的断裂デバイスが、膨張可能な鞘
内にシール状態で包まれた導爆線セクションを有する、
ようにアレンジ(構成)されていること。
【0008】
かくして、導爆線が着火されたとき、
・拡張チューブと関連した導爆線セクションが前記非プレカットゾーンを破壊し、その結果、前記固定コンポーネントは、前記予め定められた分離面に沿って二つの部分(パート)に分離され、
・膨張可能な鞘と関連した導爆線セクションが、それらが生じたガスで後者(又は後半部分)(the latter)を膨張させ、その結果、前記鞘は、破壊された固定コンポーネントの前記パーツを互いから分離させ、それ故に、前記パーツがそれぞれ頑強に連結されているところの前記要素を互いから離間させる。
【0009】
膨張可能な鞘と関連した導爆線セクションによって生み出される当該分離効果を更に高めるために、前記固定コンポーネントの長方形のプレカットゾーンに対応する前記花火的断裂デバイスのセクションにおいて、前記膨張可能な鞘内にシール状態で包まれた爆燃コード(deflagrating cord)が、前記導爆線のセクションの周りに設けられる、ことは有利である。
【0010】
かくして、導爆線の点火(着火)時には、爆燃コードもまた点火(着火)され、膨張可能な鞘の膨張を手助けして前記要素の離間を手助けする大量の燃焼ガスを生み出す。
【0011】
本発明はまた、花火的断裂固定コンポーネントに関する。当該固定コンポーネントは、一方で、予め定められた分離面に沿って、長方形のプレカットゾーンと、前記要素間で機械的な力を伝達する非プレカットゾーンとの交互配列を備えており、他方で、花火的断裂デバイスを備えている。その花火的断裂デバイスは、
・前記非プレカットゾーンの各々において、拡張チューブ内に配置された導爆線のセクションと、
・前記長方形のプレカットゾーンの各々において、膨張可能な鞘内にシール状態で包まれた導爆線のセクションと、
を有している。
【0012】
上述した理由のために、本発明の固定コンポーネントの前記長方形のプレカットゾーンにおいて、前記花火的断裂デバイスが、前記膨張可能な鞘内にシール状態で包まれた爆燃コードを備えており、その爆燃コードが導爆線の対応セクションの周りに設けられている、ことは有利である。
【0013】
公知の方法では、花火的断裂固定コンポーネントは、前記花火的断裂デバイスが収容される溝を間に区画形成する二つのウイング(翼部)(wings)を備えていてもよい。前記の溝は、前記二つの要素のうちの一方の側では、ボトム(底部)(bottom)によって閉じられており、前記二つの要素のうちの他方の側では、当該他方の要素それ自体によって閉じられている。そして、前記ウイングは、前記ボトムの近傍において、前記予め定められた分離面を規定する事前確立された断裂ゾーン(pre-established rupture zone)を備えてもよい。
【0014】
この場合、前記長方形のプレカットゾーンでは、前記ウイングの各々が、本発明に従って、前記溝のボトムおよび前記事前確立された断裂ゾーンの(高さ)レベルにおいて長方形の開口を備えている。
【0015】
そのような花火的断裂固定コンポーネントを生産するために、間に溝を区画形成する二つのウイングを備えプロファイル(外形構造)(profile)を使用することができる。ここで、前述の溝は、一方の側ではボトムによって閉じられ、他方の側では開かれたものであり、前記ウイングは、前記ボトムの近傍において、事前確立された断裂ゾーンを備えてなるものであり、更に、前記ウイングの各々が、前記溝のボトムの、及び、前記事前確立された断裂ゾーンの(高さ)レベルにおいて間隔を隔てて設けられた一連の長方形の開口を備えており、前記ウイングのうちの一方の長方形開口の各々は、前記ウイングのうちの他方の長方形開口と対向配置されている。
【0016】
本発明によれば、導爆線を有する花火的断裂デバイスは、そのようなプロファイルと関連している。当該花火的断裂デバイスは、それぞれが拡張チューブ内に配置されてなる導爆線のセクションと、それぞれが膨張可能な鞘内にシール状態で包装されてなる導爆線のセクションとを、交互に備えるものである。ここで、これら最後の導爆線セクション(後者の導爆線セクション)の各々は、前記膨張可能な鞘の内側にて前記導爆線の周りに設けられた爆燃コードを備えてもよい。
【0017】
添付の図面は、本発明がどのように実施されるかを説明するであろう。これらの図面では、同じ参照番号は同じ要素を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明に従う、導爆線を有する花火的断裂デバイスの一実施形態を模式的且つ部分的に示す。
【
図2】
図2は、
図1のII−II線での模式的な断面図である。
【
図3】
図3は、
図1のIII−III線での模式的な断面図である。
【
図4】
図4は、本発明に従う固定コンポーネント(そこには、
図1の花火的断裂デバイスが組み込まれている)の模式的な部分正面図である。
【
図7】
図7は、
図5に対応しており、
図1〜3の花火的断裂デバイスに点火した結果を示す。
【
図8】
図8は、
図6に対応しており、
図1〜3の花火的断裂デバイスに点火した結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1,2及び3に示された、本発明に従う花火的断裂デバイス1は導爆線(detonating cord)2を備えており、その導爆線は、端から端まで並び置かれた複数の部分によって一体に形成されたものである。
【0020】
導爆線2に沿って、花火的断裂デバイス1は、セクション1.1及び1.2の交互繰り返し配置によって形成されている。
【0021】
断裂(破裂)を生じるよう意図されたセクション1.1の各々は、拡張チューブ(expansion tube)3に包まれた導爆線2のセクション2.1を備える。
【0022】
膨張するように意図されたセクション1.2の各々は、膨張可能な鞘(シース(sheath))5内に、ジョイント4のためにシール状態で包まれた導爆線2のセクション2.2を備えている。導爆線のセクション2.2の周りに配置された爆燃コード(deflagrating cord)6が追加的に、膨張可能な鞘5内にシール状態で包まれていてもよい。
【0023】
図4,5及び6に示された、本発明に従う花火的断裂固定コンポーネント7は、二つの要素8,9(例えば、宇宙打ち上げ飛行体の連続したステージ)の間の機械的強度を提供するよう意図されているが、予め定められた分離面S−Sに沿って命令に従い破壊可能である。
【0024】
この固定コンポーネント7は、あるプロファイル(外形構造)10を有しており、そのプロファイル10は、一方の側で、ボルト12によって当該プロファイル10を前記要素8に固定する役目を担うラグ(lug)11を具備し、他方の側では、ボルト15によって当該プロファイル10を前記要素9に固定するために使用される二つのウイング(wing)13,14を具備している。
【0025】
二つのウイング13,14は少なくともほぼ平行であり、これらはそれらの間に、開いた溝16を区画形成している。その開いた溝16は、要素8の側では、前記ラグ11並びにウイング13及び14の連結部位に形成されたボトム17によって閉じられ、要素9の側では、当該溝の開いた端部(オープンエンド)に貫入している要素9自体によって閉じられている。
【0026】
前記ラグ11並びにウイング13及び14の連結部位では、即ち、ボトム17の近傍では、後者は、前記予め定められた分離面S−Sを定義するところの事前確立された断裂ゾーン(rupture zone)18及び19(例えば、より薄い厚みのゾーンで形成される)を備えている。
【0027】
更に前記プロファイル10においては、前記ウイング13,14にそれぞれ、対向する長方形(又は長円形)のプレカット開口20,21が、事前確立断裂ゾーン18,19及び前記分離面の(高さ)レベルに形成されている。
【0028】
長方形(又は長円形)のプレカット開口20,21の対(複数対)は、プロファイル10に沿って互いに間隔を隔てられており、その結果、前記固定コンポーネント7は、要素8,9間で機械的な力を伝達する非プレカットゾーン7.1と、一対の長方形(又は長円形)開口20,21によって区切られた(範囲を定められた)長方形(又は長円形)のプレカットゾーン7.2との交互繰り返しを具備することになる。
【0029】
プロファイル10の溝16の内側では、花火的断裂デバイス1は、その断裂セクション1.1の各々が固定コンポーネントの非プレカットゾーン7.1に配置され、且つ、膨張可能なセクション1.2の各々が当該固定コンポーネントのプレカットゾーン7.2に配置されるように、アレンジ(配置)されている。
図5,6に示されるように、花火的断裂デバイス1は、前記セクション1.1及び1.2の変形を伴いながら力づくで、溝16内に挿入される。
【0030】
かくして、導爆線2に点火した場合:
・ 花火的断裂デバイス1の断裂セクション1.1は、固定コンポーネント7の非プレカットゾーン7.1の切断を生じさせ(
図7参照)、かくしてコンポーネント7は、二つのコンポーネント7A,7Bに分断され、
・ 花火的断裂デバイス1の膨張可能セクション1.2は、導爆線2のセクション2.2によって(及び爆燃コード6によって)生じたガスにより膨張させられ、前記分断コンポーネント7A,7B間のサポートによるコンポーネント7A,7Bの分離(別離)Eを生じる(
図8参照)。
【符号の説明】
【0031】
1 花火的断裂デバイス
2 導爆線(detonating cord)
3 拡張チューブ
5 膨張可能な鞘(シース)
6 爆燃コード(deflagrating cord)
7 花火的断裂固定コンポーネント
8 第1の要素
9 第2の要素