(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、スーパーマーケット等の実店舗において、近隣のユーザを対象に、商品の注文をインターネットを介して受け付けて商品の配達まで行う「ネットスーパー」と呼ばれる販売手法が採用されている。
このようなネットスーパーでは、入荷が不規則な商品や、長期保存ができない商品などを取り扱っているため、ショッピングに先立って、ユーザが配達日を設定する必要があった。このような配達日を先に設定する手法は、通常の販売サイトでのショッピングとは異なっており、新規のユーザなどに違和感を感じさせていた。また、「まずは商品を選びたい」という要望を抱くユーザも多く、そのようなユーザの購入意欲を削いでしまうおそれもあった。
なお、ネットスーパーにおいても、配達日を設定しないで商品を購入した後に、上述した特許文献1の発明のように、配達日を揃えることも考えられる。
【0006】
しかしながら、ネットスーパーでは、取り扱う商品の特性(入荷が不規則であったり、長期保存ができない等)から、購入した商品の組み合わせによっては、後から配達日を揃えることができない場合もあった。
特に、ネットスーパーでは、多数(他品種)の商品を一度に購入するユーザが多いため、たいていの場合で条件が整わず、購入後において、配達日を揃えることができないというのが実情であった。
このため、ネットスーパー等においても、配達日を揃えた商品の購入をユーザが容易に行うことのできる技術が求められていた。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、配達日を揃えた商品の購入をユーザが容易に行うことのできる注文受付装置、注文受付方法、プログラム、ならびに、非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係る注文受付装置は、
電子カートに新たな商品が投入されたことを契機に、当該電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な1又は複数の候補日時を取得する取得部、
前記取得された候補日時と、当該候補日時の何れかに配達可能な商品についての商品情報及び選択オブジェクトと、をユーザに提示する提示部、
前記提示された選択オブジェクトが前記ユーザに操作されると、当該操作された選択オブジェクトに対応する商品を前記電子カートに投入する投入部、
前記取得された候補日時が1つに絞り込まれたときに、当該候補日時を前記電子カートに投入された商品の全てをまとめて配送すべき一括配達日時に決定する決定部、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係る注文受付装置において、
前記選択オブジェクトには、配達日時を指定して商品を電子カートに投入するための第1の選択オブジェクトと、配達日時を指定することなく商品を電子カートに投入するための第2の選択オブジェクトとが含まれており、
前記決定部は、前記第1の選択オブジェクトが前記ユーザに操作されると、当該第1の選択オブジェクトに対応付けられた配達日時を、前記一括配達日時に決定する、
ことを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係る注文受付装置において、
前記提示部は、前記取得された候補日時の全てに配達可能な商品について、前記第2の選択オブジェクトを提示し、前記取得された候補日時の全てに配達可能でない商品について、前記第1の選択オブジェクトを提示する、
ことを特徴とする。
【0011】
また、上記観点に係る注文受付装置において、
前記提示部は、前記第1の選択オブジェクトに、複数の配達日時を範囲指定して商品を電子カートに投入するための選択オブジェクトを含めて提示する、
ことを特徴とする。
【0012】
また、上記観点に係る注文受付装置において、
前記提示部は、前記取得された候補日時に配達可能な第1の商品についての商品情報及び選択オブジェクトに加え、当該候補日時に配達不可能な第2の商品についての商品情報及び選択オブジェクトを、更に提示し、
前記投入部は、前記操作された選択オブジェクトが前記第2の商品についての選択オブジェクトのときに、前記電子カートとは異なる他の電子カートに当該第2の商品を投入する、
ことを特徴とする。
【0013】
また、上記観点に係る注文受付装置において、
前記提示部は、前記第1の商品についての選択オブジェクトと、前記第2の商品についての選択オブジェクトとを異なる表示態様にて提示する、
ことを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の観点に係る注文受付方法は、
注文受付装置における注文受付方法であって、
前記注文受付装置が、電子カートに新たな商品が投入されたことを契機に、当該電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な1又は複数の候補日時を取得する取得ステップ、
前記注文受付装置が、前記取得された候補日時と、当該候補日時の何れかに配達可能な商品についての商品情報及び選択オブジェクトと、をユーザに提示する提示ステップ、
前記注文受付装置が、前記提示された選択オブジェクトが前記ユーザに操作されると、当該操作された選択オブジェクトに対応する商品を前記電子カートに投入する投入ステップ、
前記注文受付装置が、前記取得された候補日時が1つに絞り込まれたときに、当該候補日時を前記電子カートに投入された商品の全てをまとめて配送すべき一括配達日時に決定する決定ステップ、
を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
電子カートに新たな商品が投入されたことを契機に、当該電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な1又は複数の候補日時を取得する取得部、
前記取得された候補日時と、当該候補日時の何れかに配達可能な商品についての商品情報及び選択オブジェクトと、をユーザに提示する提示部、
前記提示された選択オブジェクトが前記ユーザに操作されると、当該操作された選択オブジェクトに対応する商品を前記電子カートに投入する投入部、
前記取得された候補日時が1つに絞り込まれたときに、当該候補日時を前記電子カートに投入された商品の全てをまとめて配送すべき一括配達日時に決定する決定部、
として機能させることを特徴とする。
【0016】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
【0017】
本発明の第4の観点に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、
コンピュータを、
電子カートに新たな商品が投入されたことを契機に、当該電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な1又は複数の候補日時を取得する取得部、
前記取得された候補日時と、当該候補日時の何れかに配達可能な商品についての商品情報及び選択オブジェクトと、をユーザに提示する提示部、
前記提示された選択オブジェクトが前記ユーザに操作されると、当該操作された選択オブジェクトに対応する商品を前記電子カートに投入する投入部、
前記取得された候補日時が1つに絞り込まれたときに、当該候補日時を前記電子カートに投入された商品の全てをまとめて配送すべき一括配達日時に決定する決定部、
として機能させることを特徴とするプログラムを記録する。
【0018】
上記記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であってよく、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、配達日を揃えた商品の購入をユーザが容易に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、ネットスーパー(近隣のユーザを対象に、商品の注文をインターネットを介して受け付けて商品の配達まで行う販売システム)を一例として説明するが、多くの店舗(仮想店舗)が集まって構成される販売サイト(ショッピングモールサイト)など、近隣のユーザに限定されない販売システムにおいても、適宜適用可能である。
また、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0022】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る販売システム100は、
図1に示すように、注文受付装置200と各ユーザ端末300とがインターネット900を介して接続されて構成される。なお、図中では簡略化しているが、ユーザ端末300は、利用するユーザに応じて、多数存在しているものとする。
【0023】
注文受付装置200は、例えば、販売サーバ(サーバコンピュータ)等からなり、ユーザ端末300に対して商品に関する情報を提示すると共に、ユーザが希望する商品を販売する。
一例として、注文受付装置200は、取り扱い商品について、在庫管理、注文管理、及び、配達管理を行い、ネットスーパーとして特徴的な肉、野菜、及び、果物などの食料品を含めた商品を販売する。これらの商品は、入荷が不規則であったり、長期保存ができない等の理由から、例えば、入荷日(入荷予定日)から数日以内(商品によっては、入荷日当日まで)に配達できる場合に、販売可能となっている。また、ネットスーパーを利用するユーザ(ユーザ端末300を操作するユーザ)は、実店舗の近隣に在住しているため、通常、ユーザ宛てに発送された商品は、そのユーザが不在でない限り、その日のうちに配達可能となっている。
【0024】
ユーザ端末300は、例えば、パソコンやスマートフォン等からなり、インターネット900を介して注文受付装置200にアクセスし、商品に関する情報を取得すると共に、ユーザの操作を受け付け、注文受付装置200から所望の商品の購入を行う。
【0025】
(情報処理装置の概要構成)
本発明の実施形態に係る注文受付装置200、及び、ユーザ端末300が実現される典型的な情報処理装置400について説明する。
【0026】
情報処理装置400は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、NIC(Network Interface Card)404と、画像処理部405と、音声処理部406と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ407と、インターフェース408と、外部メモリ409と、コントローラ410と、モニタ411と、スピーカ412と、を備える。
【0027】
CPU 401は、情報処理装置400全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0028】
ROM 402には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、所定のプログラムをRAM 403に読み出してCPU 401による当該プログラムの実行が開始される。また、ROM 402には、情報処理装置400全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0029】
RAM 403は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0030】
NIC 404は、情報処理装置400をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 401との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)等により構成される。
【0031】
画像処理部405は、DVD−ROM等から読み出されたデータをCPU 401や画像処理部405が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部405が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、モニタ411に出力される。これにより、各種のページ表示が可能となる。
【0032】
音声処理部406は、DVD−ROM等から読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ412から出力させる。また、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で発生させるべき音を生成し、これに対応した音声をスピーカ412から出力させる。
【0033】
DVD−ROMドライブ407に装着されるDVD−ROMには、例えば、実施形態に係る注文受付装置200等を実現するためのプログラムが記憶される。CPU 401の制御によって、DVD−ROMドライブ407は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 403等に一時的に記憶される。
【0034】
インターフェース408には、外部メモリ409、コントローラ410、モニタ411、及びスピーカ412が、着脱可能に接続される。
【0035】
外部メモリ409には、ユーザの個人情報に関するデータなどが書き換え可能に記憶される。
【0036】
コントローラ410は、情報処理装置400の各種の設定時などに行われる操作入力を受け付ける。情報処理装置400のユーザは、コントローラ410を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ409に記録することができる。
【0037】
モニタ411は、画像処理部405により出力されたデータを情報処理装置400のユーザに提示する。
【0038】
スピーカ412は、音声処理部406により出力された音声データを情報処理装置400のユーザに提示する。
【0039】
この他、情報処理装置400は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 402、RAM 403、外部メモリ409、DVD−ROMドライブ407に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0040】
以下、上記情報処理装置400において実現される注文受付装置200の構成等について、
図3〜
図7を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入され、例えば、ユーザ端末300からのアクセスを受け付けると、本実施形態に係る注文受付装置200として機能させるそれぞれのプログラムが実行され、本実施形態に係る注文受付装置200が実現される。
なお、各ユーザ端末300も同様に情報処理装置400において実現されるが、これらの構成については省略し、本実施形態において最も特徴的な注文受付装置200について、以下説明する。
【0041】
(注文受付装置の概要構成)
図3は、本実施形態に係る注文受付装置200の概要構成の一例を示すブロック図である。図示するように、注文受付装置200は、受付部210と、データベース220と、制御部230と、提示部240とを備える。
【0042】
受付部210は、インターネット900を介して各ユーザ端末300から送られる種々の情報を受け付ける。
例えば、受付部210は、商品の販売ページへの遷移指示や、販売ページ中における種々の操作指示(一例として、ユーザによるマウスのクリック操作等)を、ユーザ端末300から受け付ける。この他にも受付部210は、ユーザ情報や決済口座情報又はクレジット情報などの、商品の購入に先立って登録が必要となる情報もユーザ端末300から受け付ける。
上述したNIC 404等が、このような受付部210として機能しうる。
【0043】
データベース220は、商品に関する種々の情報や、ユーザに関する種々の情報を記憶する。
例えば、データベース220は、
図4に示すような商品情報221を記憶する。この商品情報221には、一例として、商品ID221a、カテゴリ名221b、商品名221c、商品説明221d、価格221e、及び、配達可能期間221fが含まれている。
この配達可能期間221fは、食料品などの商品において、その商品を配達できる期間が規定されている。
なお、
図4の商品情報221では、簡略化しているが、実際には、ネットスーパーにおける全商品の情報が含まれているものとする。
【0044】
また、データベース220は、
図5に示すようなログインユーザ情報222を記憶する。このログインユーザ情報222は、注文受付装置200にログイン中のユーザを管理するための情報である。
ログインユーザ情報222は、一例として、ユーザID222a、ログイン日時222b、一括配達日時222c、及び、電子カートID222dが含まれている。
この一括配達日時222cは、カートに投入した購入商品を一括して配達する配達日時であり、後述するように、ユーザが商品を電子カートに投入するにつれて絞り込まれて決定した配達日時や、電子カートに投入する際にユーザが指定することにより決定した配達の日時である。なお、一括配達日時222cが未決定のユーザは、ログイン後に、配達日時が決定していないユーザを示している。
また、電子カートID222dは、後述するように、購入した商品が投入される仮想の電子カート(買い物かご)を識別するための情報である。電子カートは、制御部230(より詳細には、後述する管理部236)によって管理され、会計が済むまで、購入した商品の情報が保持される。
【0045】
この他にもデータベース220は、受付部210から入力されたユーザ情報(一例として、ユーザIDやパスワード等)や決済口座情報又はクレジット情報等を記憶する。
上述したRAM 403や外部メモリ409等が、このようなデータベース220として機能しうる。
【0046】
図3に戻って、制御部230は、注文受付装置200全体を制御する。この制御部230は、取得部231、検索部232、生成部233、投入部234、決定部235、及び、管理部236を含んでおり、ユーザによる商品の購入を支援する。
【0047】
取得部231は、ユーザの電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な候補日時を取得する。例えば、後述する投入部234により、新たな商品が電子カートに投入されたことを契機に、そのユーザの電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な1又は複数の候補日時を取得する。また、取得部231は、後述する決定部235により、そのユーザについての一括配達日時が決定されている場合には、上述した
図5のログインユーザ情報222を参照し、一括配達日時222cの値を候補日時として取得する。
【0048】
検索部232は、カテゴリの選択や商品名の入力などの検索条件がユーザから与えられると、与えられた検索条件を基に、データベース220から商品群を検索する。
例えば、検索部232は、与えられた検索条件(カテゴリや商品名)を基に、上述した
図4の商品情報221を検索し、検索条件に合致した商品群を取得する。
なお、そのユーザについて、取得部231が候補日時を取得している場合(電子カートが空でない場合)に、検索部232は、与えられた検索条件に候補日時を加えて、
図4の商品情報221を検索する。すなわち、検索部232は、
図4の配達可能期間221f内に、そのユーザの候補日時が含まれる商品に絞り込んで検索する。
一方、取得部231が候補日を取得していない場合(電子カートが空である場合)に、検索部232は、候補日時で絞り込むことなく(ユーザから与えられた検索条件に候補日時を含めることなく)、全商品を検索する。
【0049】
生成部233は、ユーザ(ユーザ端末300のユーザ)に提示するための販売ページ等を生成する。
具体的に、生成部233は、
図6Aや
図6Bに示すような販売ページを生成する。
【0050】
図6Aは、取得部231が候補日時を取得していない状態(電子カートが空の状態)で、商品を検索した場合における販売ページ510の一例を示している。
この販売ページ510には、各商品について、商品情報(例えば、名称、説明、画像、及び、価格等)の他に、購入ボタン511が配置されている。この購入ボタン511は、商品を購入する(電子カートに投入する)ための選択オブジェクトである。
【0051】
図6Bは、取得部231が候補日時を取得している状態(電子カートが空でない状態)で、商品を検索した場合における販売ページ520の一例を示している。
この販売ページ520には、配達の候補日時を示すメッセージ521が含まれている。このメッセージ521は、電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な候補日時を、ユーザに提示するためのメッセージである。
また、この販売ページ520には、各商品について、商品情報の他に、2種類の購入ボタン522a、522bが配置されている。購入ボタン522aは、配達日時を指定して商品を電子カートに投入するための第1の選択オブジェクトである。つまり、購入ボタン522aには、それぞれ、配達日時が対応付けられている。また、購入ボタン522bは、配達日時を指定することなく商品を電子カートに投入するための第2の選択オブジェクトである。
なお、上述したように、電子カートが空でない状態であれば、取得部231が候補日時を取得しており、検索部232が、その候補日時で商品の絞り込みを行っている。そのため、その候補日時で配達できない商品は、販売ページ520から除かれている。
【0052】
この他にも、生成部233は、会計を行う前に購入した商品を確認するためのカートページ等も生成する。なお、カートページの詳細については、後述する管理部236と共に説明する。
生成部233が生成した販売ページやカートページ等は、後述する提示部240によって、ユーザ端末300に提示(表示)される。
【0053】
図3に戻って、投入部234は、ユーザによって、購入する商品が選択されると、選択された商品を電子カートに投入する。例えば、上述した
図6Aや
図6Bに示すような販売ページ510,520がユーザ端末300に提示されている状態で、購入ボタン511,522a,522b(選択オブジェクト)がユーザに操作されると、投入部234は、操作された購入ボタン511,522a,522bに対応する商品を電子カート(そのユーザの電子カート)に投入する。
【0054】
決定部235は、ユーザの操作に従って、電子カートに投入された商品の全てをまとめて配送すべき一括配達日時を決定する。
例えば、決定部235は、取得部231によって取得された候補日時が1つに絞り込まれたときに、この候補日時を一括配達日時に決定する。つまり、購入した商品が電子カートに投入されていく過程で1つに絞り込まれた候補日時を、一括配達日時に決定する。
また、決定部235は、上述した
図6Bに示すような販売ページ520がユーザ端末300に提示されている状態で、購入ボタン522aがユーザに操作されると、その購入ボタン522aに対応付けられた配達日時を、一括配達日時に決定する。
【0055】
管理部236は、仮想の電子カートを用いて購入商品を管理する。つまり、投入部234によって投入された商品(購入商品の情報)を管理する。
また、ユーザから、購入商品を確認するためのカートページへの遷移指示がなされると、上述した生成部233は、
図7に示すようなカートページ530を生成する。このカートページ530は、購入商品の一覧を示すものであり、会計ボタン531が含まれている。この会計ボタン531は、購入商品の会計(決済)を指示するためのボタンである。
【0056】
このようなカートページ530において、会計ボタン531がユーザによってクリックされると、管理部236は、例えば、所定の確認ページを表示するなどした後に、そのユーザに設定された決済手法に従って会計処理を行う。
また、電子カート内に購入商品が残ったまま、当日の注文期限が過ぎた場合に、管理部236は、各ユーザの電子カートを空にしてもよい。その際、ユーザがログイン中であれば、所定の注意メッセージを表示して、配達日の設定が解除された旨や、電子カートを空にした旨を、ユーザに通知するようにしてもよい。
【0057】
制御部230は、この他にも、ユーザがログアウトした際に、上述した
図5のログインユーザ情報222から該当するユーザの情報を削除する。
上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部230として機能しうる。
【0058】
提示部240は、インターネット900を介してユーザ端末300に種々の情報を提示する。
例えば、提示部240は、上述した
図6Aや
図6Bに示すような販売ページ510,520をユーザ端末300に提示する。すなわち、ユーザの電子カートが空であれば、生成部233によって販売ページ510が生成されるため、提示部240は、この販売ページ510をユーザ端末300に提示する。一方、ユーザの電子カートが空でなければ、生成部233によって販売ページ520が生成されるため、提示部240は、この販売ページ520をユーザ端末300に提示する。つまり、提示部240は、取得部231によって取得された候補日時と、この候補日時の何れかに配達可能な商品についての商品情報及び選択オブジェクト(購入ボタン522a,522b)と、をユーザに提示する。
【0059】
この他にも、提示部240は、上述した
図7に示すようなカートページ530をユーザ端末300に提示する。
上述したCPU 401及びNIC 404等が、このような提示部240として機能しうる。
【0060】
(注文受付装置の動作)
以下、このような構成の注文受付装置200の動作について
図8を参照して説明する。
図8は、注文受付装置200が実行する注文受付処理の流れを示すフローチャートである。この注文受付処理は、例えば、ユーザがネットスーパー(注文受付装置200)にログインした際に開始される。
【0061】
まず、注文受付装置200は、トップページを生成する(ステップS11)。
例えば、制御部230(生成部233)は、ログイン時に最初に表示するトップページを生成し、提示部240を通じて、ユーザ端末300に提示する。
なお、トップページに、例えば、売れ筋商品などが購入可能に表示される場合もある。この場合、ユーザはログイン直後であり、そのユーザの電子カートが空の状態である。そのため、売れ筋商品などの購入ボタンは、上述した
図6Aにおける購入ボタン511と同様に、単独で表示される。
【0062】
注文受付装置200は、ユーザからの検索指示があったか否かを判別する(ステップS12)。
例えば、制御部230は、カテゴリの選択や商品名の入力などの検索条件がユーザから与えられたかどうかを判別する。
【0063】
注文受付装置200は、検索指示があったと判別すると(ステップS12;Yes)、候補日時を取得しているか否かを判別する(ステップS13)。
すなわち、制御部230(取得部231)が、ユーザの電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な候補日時を取得しているかどうかを判別する。
注文受付装置200は、候補日時を取得していない(電子カートが空である)と判別すると(ステップS13;No)、後述するステップS15に処理を進める。
【0064】
一方、候補日時を取得していると判別した場合(ステップS13;Yes)に、注文受付装置200は、検索条件に候補日時を加える(ステップS14)。
すなわち、制御部230(検索部232)は、与えられた検索条件に、電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な候補日時を加える。
【0065】
注文受付装置200は、検索条件を基に商品を検索し、販売ページを生成する(ステップS15)。
すなわち、制御部230(検索部232)は、検索条件に候補日時が加えられていなければ、候補日時で絞り込むことなく全商品を検索し、検索条件に候補日時が加えられていれば、
図4の商品情報221の配達可能期間221f内にその候補日時が含まれる商品に絞り込んで検索する。
そして、制御部230(生成部233)は、検索された商品群を列挙する販売ページを生成する。例えば、上述した
図6Aや
図6Bに示すような販売ページ510,520を生成する。
つまり、ユーザの電子カートが空であれば、生成部233によって販売ページ510が生成されるため、提示部240は、この販売ページ510をユーザ端末300に提示する。一方、ユーザの電子カートが空でなければ、生成部233によって販売ページ520が生成されるため、提示部240は、この販売ページ520をユーザ端末300に提示する。
【0066】
注文受付装置200は、上述したステップS12に処理を戻す。
そして、このステップS12にて、検索指示がないと判別された場合に(ステップS12;No)、注文受付装置200は、購入ボタンが押下されたか否かを判別する(ステップS16)。
例えば、制御部230は、
図6Aや
図6Bに示すような販売ページ510,520における購入ボタン511,522a,522bがユーザによってクリックされたかどうかを判別する。
【0067】
注文受付装置200は、購入ボタンが押下されていないと判別すると(ステップS16;No)、再び、ステップS12に処理を戻す。
【0068】
一方、購入ボタンが押下されたと判別した場合(ステップS16;Yes)に、注文受付装置200は、商品を電子カートに投入する(ステップS17)。
すなわち、制御部230(投入部234)は、購入商品(購入商品の情報)を電子カートに投入する。つまり、操作された購入ボタン511,522a,522bに対応する商品を電子カート(そのユーザの電子カート)に投入する。
【0069】
注文受付装置200は、候補日時を取得する(ステップS18)。
すなわち、制御部230(取得部231)は、新たな商品が電子カートに投入されたことを契機に、そのユーザの電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な1又は複数の候補日時を取得する。
【0070】
注文受付装置200は、取得した候補日時が1つであるか否かを判別する(ステップS19)。
すなわち、制御部230(決定部235)は、電子カートに購入商品を投入していくうちに、候補日時が1つに絞り込まれたかどうかを判別する。なお、制御部230は、上述したステップS16にて、配達日時を指定して商品を電子カートに投入するための購入ボタン(
図6Bの購入ボタン522a)が押下された場合も、候補日時が1つに絞り込まれたと判別する。
【0071】
注文受付装置200は、候補日時が1つであると判別すると(ステップS19;Yes)、一括配達日時を決定する(ステップS20)。
すなわち、制御部230(決定部235)は、購入した商品が電子カートに投入されていく過程で1つに絞り込まれた候補日時を、一括配達日時に決定する。
なお、上述したステップS16にて、
図6Bの購入ボタン522aが押下された場合は、その購入ボタン522aに対応付けられた配達日時を、一括配達日時に決定する。
【0072】
そして、注文受付装置200は、上述したステップS14に処理を戻す。また、候補日時が1つででないと判別した場合(ステップS19;No)も、上述したステップS14に処理を戻す。
この際、注文受付装置200は、ステップS14にて、検索条件に候補日時を加え、続く、ステップS15にて、そのユーザの候補日時に絞り込んだ商品を再検索し、販売ページを生成し直す。そのため、電子カートが空の状態では、
図6Aのように、従来と同様の販売ページ510が表示されていたところ、電子カートに購入商品が投入されたことにより、候補日時が絞りまれ、
図6Bのような販売ページ520が表示される。つまり、販売ページ520には、配達の候補日時を示すメッセージ521が含まれており、電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な日時がユーザに報知される。また、販売ページ520には、配達日時を指定して商品を電子カートに投入するための購入ボタン522aも含まれている。そのため、この時点で、配達日時を指定して商品を電子カートに投入することも可能となる。
【0073】
なお、
図8の注文受付処理では、省略しているが、ユーザがカートページへの遷移を指示すると、注文受付装置200は、上述した
図7に示すようなカートページ530を生成して、ユーザ端末300に提示する。
このカートページ530において、会計ボタン531がユーザに選択されると、注文受付装置200は、会計処理を行い、ユーザの購入商品が確定する。
【0074】
このような注文受付処理によって、配達日を予め設定しなくとも、ユーザは、商品を検索し閲覧することができる。そして、購入した商品が順次電子カートに投入されると、配達の候補日時が絞り込まれていき、一括配達日時が決定される。なお、候補日時が絞り込まれていく過程で、ユーザが、配達日時を指定して商品を購入することでも、一括配達日時が決定される。
この結果、配達日を揃えた商品の購入をユーザが容易に行うことができる。
【0075】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、
図6Bの販売ページ520において、各商品に2種類の購入ボタン522a、522bを配置する場合について説明したが、商品の配達可能期間に応じて配置する購入ボタンを変更してもよい。
例えば、候補日時の全てに配達可能な商品については、購入ボタン522bを配置し、一方、候補日時の全てに配達可能でない商品については、購入ボタン522aを配置するようにしてもよい。すなわち、商品を電子カートに投入した際に、候補日時が減らない(絞り込まれない)商品については、配達日時を指定することなく商品を電子カートに投入するための購入ボタン522bをユーザに提示し、一方、商品を電子カートに投入した際に、候補日時が減る商品については、配達日時を指定して商品を電子カートに投入するための購入ボタン522aをユーザに提示する。
この場合、候補日時が減らない場合には、ユーザが配達日時を意識せずに電子カートに投入することができ、候補日時が減ってしまう場合には、その時点で、配達日時を指定して、電子カートに投入させることができる。
また、商品を電子カートに投入した際に、候補日時が減らない商品については、上記と同様に、2種類の購入ボタン522a、522bを配置するようにしてもよい。
【0076】
また、購入ボタン522aは、1つの配達日時を指定して商品を電子カートに投入するための選択オブジェクトであると説明したが、これに限られず、配達日時にある程度の範囲を持たせてもよい。つまり、購入ボタン522aが、複数の配達日時を範囲指定して商品を電子カートに投入するための選択オブジェクトであってもよい。例えば、「10月20日午前〜10月21日午後の配達で購入」等のような購入ボタン522aを配置してもよい。
【0077】
上記の実施形態では、取得部231が候補日時を取得している場合(電子カートが空でない場合)に、検索部232は、与えられた検索条件に候補日時を加えて(絞り込んで)、商品情報221を検索する場合について説明したが、このような候補日時を加えずに、商品情報221を検索してもよい。
その際、候補日時に配達できない商品については、商品情報の色やフォントサイズなど表示態様を変えた販売ページを生成して、ユーザに提示する。なお、商品情報の表示態様を変えずに、購入ボタンの表示態様だけを変えた販売ページを生成して、ユーザに提示してもよい。
そして、候補日時に配達できない商品の購入ボタンが押下されると、制御部230(投入部234)は、他の電子カートに投入するようにしてもよい。
【0078】
上記の実施形態では、ネットスーパーの販売システムを一例として説明したが、通常の販売サイトによる販売システムにも適宜適用可能である。
取得部(231)は、電子カートに新たな商品が投入されたことを契機に、この電子カートに投入されている全ての商品が配達可能な1又は複数の候補日時を取得する。提示部(240)は、取得された候補日時と、この候補日時の何れかに配達可能な商品についての商品情報及び選択オブジェクト(購入ボタン)と、をユーザに提示する。投入部(234)は、提示された選択オブジェクトがユーザに操作されると、この操作された選択オブジェクトに対応する商品を電子カートに投入する。決定部(235)は、取得された候補日時が1つに絞り込まれたときに、この候補日時を電子カートに投入された商品の全てをまとめて配送すべき一括配達日時に決定する。