特許第5976303号(P5976303)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5976303
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】ゴルフクラブカバー
(51)【国際特許分類】
   A63B 60/62 20150101AFI20160809BHJP
【FI】
   A63B60/62
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2011-252595(P2011-252595)
(22)【出願日】2011年11月18日
(65)【公開番号】特開2013-106696(P2013-106696A)
(43)【公開日】2013年6月6日
【審査請求日】2014年11月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】311014369
【氏名又は名称】株式会社 シーラックス
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小澤 弘之
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−022377(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3161693(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3135828(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3159485(JP,U)
【文献】 実開平01−020878(JP,U)
【文献】 特開平08−336625(JP,A)
【文献】 実開平01−130765(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 60/62
A63B 55/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャディーバックに収納された複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられるゴルフクラブカバーであって、
前記クラブヘッドに被せられる収容空間が形成された袋状のカバー本体と、
前記カバー本体の開口部を閉じる紐とを備え、
前記カバー本体は、非伸縮性の素材で構成されるカバー部と、伸縮性の素材で構成される伸縮部を備え、
前記カバー部は、前記カバー本体の正面部分を構成する正面カバー部と、背面部分を構成する背面カバー部と、左右の両側面部分を構成する側面カバー部とを備え、
前記正面カバー部と前記背面カバー部は上辺でつながれると共に、前記正面カバー部及び前記背面カバー部と、左右の前記側面カバー部との間が、前記伸縮部でつながれ、
前記伸縮部が伸ばされることで、前記収容空間及び前記開口部が広げられる
ことを特徴とするゴルフクラブカバー。
【請求項2】
前記カバー本体は、前記伸縮部が縮んだ状態では、キャディーバックに収納された所定本数のゴルフクラブのクラブヘッドに被せ得る容積より前記収納空間が小さく構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブカバー。
【請求項3】
キャディーバックに収納された複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられるゴルフクラブカバーであって、
前記クラブヘッドに被せられる収容空間が形成された袋状のカバー本体と、
前記カバー本体の開口部を閉じる紐とを備え、
前記カバー本体は、非伸縮性の素材で構成されるカバー部と、伸縮性の素材で構成される伸縮部を備え、
前記カバー本体は、正面部分と背面部分が前記カバー部で構成されると共に、少なくとも左右の側面部分が前記伸縮部で構成され、前記伸縮部が縮んだ状態では、キャディーバックに収納された所定本数のゴルフクラブのクラブヘッドに被せ得る容積より前記収納空間が小さく構成され、前記伸縮部が伸ばされることで、前記収容空間及び前記開口部が広げられる
ことを特徴とするゴルフクラブカバー。
【請求項4】
前記カバー部は、前記カバー本体の正面部分を構成する正面カバー部と、背面部分を構成する背面カバー部とを備え、
前記正面カバー部と前記背面カバー部は、左右の側面が前記伸縮部でつながれる
ことを特徴とする請求項に記載のゴルフクラブカバー。
【請求項5】
前記カバー本体は、前記カバー部の表地が非伸縮性の素材で構成され、裏地がクラブヘッドを保護する素材で構成される
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のゴルフクラブカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャディーバックに収納された複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられるゴルフクラブカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャディーバックに収納されたゴルフクラブのクラブヘッドを保護するカバーとして、個々のクラブヘッドに被せられるウッドクラブ用のヘッドカバーが提案されているが、キャディーバックに収納されたアイアンクラブのクラブヘッドに被せられるカバーも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来のアイアンクラブ用のゴルフクラブカバーは、クラブヘッドを保護するためボア生地等の素材で構成される。ボア生地には伸縮性が無いため、従来のゴルフクラブカバーは、フルセットのアイアンクラブのクラブヘッドに被せられる大きさを有した袋状に構成される。
【0004】
また、従来、袋体の全体を編地により構成したアイアンクラブ用のゴルフクラブカバーも提案されているが、袋体の大きさは、フルセットのアイアンクラブのクラブヘッドに被せられる大きさに合わせられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−294554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のアイアンクラブ用のゴルフクラブカバーは、フルセットのアイアンクラブのクラブヘッドに被せられる大きさに合わせられているため袋体が大きく、プレー中等の未使用時に、収納、運搬の妨げになっていた。
【0007】
また、キャディーバックに収納されたアイアンクラブに被せられた状態でも袋体が大きいため、キャディーバックのカバーを更に被せることができない場合もあった。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、小型であってもフルセットのアイアンクラブのクラブヘッドに被せることが可能なゴルフクラブカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明は、キャディーバックに収納された複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられるゴルフクラブカバーであって、クラブヘッドに被せられる収容空間が形成された袋状のカバー本体と、カバー本体の開口部を閉じる紐とを備え、カバー本体は、非伸縮性の素材で構成されるカバー部と、伸縮性の素材で構成される伸縮部を備え、カバー部は、カバー本体の正面部分を構成する正面カバー部と、背面部分を構成する背面カバー部と、左右の両側面部分を構成する側面カバー部とを備え、正面カバー部と背面カバー部は上辺でつながれると共に、正面カバー部及び背面カバー部と、左右の側面カバー部との間が、伸縮部でつながれ、伸縮部が伸ばされることで、収容空間及び開口部が広げられるゴルフクラブカバーである。また、本発明は、キャディーバックに収納された複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられるゴルフクラブカバーであって、クラブヘッドに被せられる収容空間が形成された袋状のカバー本体と、カバー本体の開口部を閉じる紐とを備え、カバー本体は、非伸縮性の素材で構成されるカバー部と、伸縮性の素材で構成される伸縮部を備え、カバー本体は、正面部分と背面部分がカバー部で構成されると共に、少なくとも左右の側面部分が伸縮部で構成され、伸縮部が縮んだ状態では、キャディーバックに収納された所定本数のゴルフクラブのクラブヘッドに被せ得る容積より収納空間が小さく構成され、伸縮部が伸ばされることで、収容空間及び開口部が広げられるゴルフクラブカバーである。

【0010】
本発明のゴルフクラブカバーでは、キャディーバックに入れられた複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せるため、開口部を広げようとする力が加えられると、カバー本体において伸縮部の部分が伸びることで、開口部及び収容空間が任意の大きさに広げられる。
【0011】
これにより、本発明では、ゴルフクラブカバーの大きさが、伸縮部が伸びていない状態では、所定本数のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられる程度の容積で無くても、伸縮部を伸ばすことで、所定本数のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられる。
【0012】
キャディーバックに入れられた複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられたゴルフクラブカバーは、伸ばされた伸縮部が縮んで元に戻ることで、カバー本体の大きさが、収容空間に入れられたクラブヘッドの大きさに合わせて縮む。そして、紐を引っ張ることで、開口部の大きさが縮められる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のゴルフクラブカバーでは、伸縮部を伸ばすことによって、カバー本体の大きさを任意に変えられるので、カバー本体の大きさを小型化しても、キャディーバックに入れられた所望の本数、例えばフルセットのゴルフクラブのクラブヘッドに被せることができる。カバー本体を小型化できることで、プレー中等の未使用時に、収納、運搬の妨げになることはない。
【0014】
また、キャディーバックに入れられた複数本のゴルフクラブのクラブヘッドに被せられたゴルフクラブカバーは、伸ばされた伸縮部が元に戻ることで、カバー本体の大きさが、収容空間に入れられたクラブヘッドの大きさに合わせて縮む。
【0015】
これにより、クラブヘッドに被せられた状態としたゴルフクラブカバーの使用時であっても、カバー本体の大きさが小さく抑えられ、ゴルフクラブカバーの上から、更にキャディーバックのカバーを被せることができる。
【0016】
更に、カバー本体が非伸縮性のカバー部と伸縮性の伸縮部の組み合わせで構成されるので、異なる素材の組み合わせによりデザインに変化を持たせることができる。また、非伸縮性の素材で構成される正面部分等には、ロゴ等を入れることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す正面図である。
図2】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す側面図である。
図3】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す上面図である。
図4】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す底面図である。
図5】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す斜視図である。
図6】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す正面図である。
図7】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す側面図である。
図8】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す底面図である。
図9】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。
図10】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。
図11】第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。
図12】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す正面図である。
図13】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す側面図である。
図14】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す上面図である。
図15】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す底面図である。
図16】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す斜視図である。
図17】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す正面図である。
図18】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す側面図である。
図19】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す底面図である。
図20】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。
図21】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。
図22】第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。
図23】本実施の形態のゴルフクラブカバーの変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明のゴルフクラブカバーの実施の形態について説明する。
【0019】
<第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの構成例>
図1は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す正面図、図2は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す側面図、図3は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す上面図、図4は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す底面図、図5は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す斜視図である。
【0020】
第1の実施の形態のゴルフクラブカバー1Aは、袋状に構成されたカバー本体2Aと、カバー本体2Aの開口を閉じる紐3Aを備える。
【0021】
カバー本体2Aは、正面部分を構成する正面カバー部20Fと、背面部分を構成する背面カバー部20Bと、左右の両側面部分を構成する側面カバー部20L,20Rを備える。また、カバー本体2Aは、正面カバー部20F及び背面カバー部20Bと、左右の側面カバー部20L,20Rとの間をつなぐ伸縮部21L,21Rを備える。
【0022】
正面カバー部20F及び背面カバー部20Bと、側面カバー部20L,20Rは、伸縮性を有しない、あるいは伸縮性の少ない非伸縮性の素材で構成され、本例では、表地が合成皮革あるいは人工皮革で構成され、裏地がボア生地20Wで構成される。
【0023】
正面カバー部20Fと背面カバー部20Bは、本例では上辺20Uが縫合されて繋ぎ合わされ、上面が閉塞される。正面カバー部20Fと背面カバー部20Bの表地は、1枚の生地で構成しても良いし、複数枚の同素材の生地の組み合わせで構成しても良く、複数枚の異なる素材の生地の組み合わせで構成しても良い。
【0024】
また、側面カバー部20L,20Rも同様に、表地は1枚の生地で構成しても良いし、複数枚の同素材の生地の組み合わせで構成しても良く、複数枚の異なる素材の生地の組み合わせで構成しても良い。
【0025】
伸縮部21L,21Rは、上下左右方向に伸縮可能な素材で構成され、本例では、表地及び裏地ともリブ編地で構成される。伸縮部21L,21Rは、カバー本体2Aの正面から背面へ回る帯状で、特に、左右方向である幅方向の伸縮性を大きくするため、畝及び畦と称される凹凸形状が、幅方向に並ぶ向きで構成される。伸縮部21L,21Rは、全体を同一の幅で構成しても良いし、本例のように、中央部分を細く、上下を太くしてデザイン性を持たせても良い。
【0026】
カバー本体2Aは、正面カバー部20F及び背面カバー部20Bの左右の一方の側部に、一方の伸縮部21Lが本例では縫合により繋ぎ合わされ、一方の伸縮部21Lに、左右の一方の側面カバー部20Lが縫合により繋ぎ合わされる。また、カバー本体2Aは、正面カバー部20F及び背面カバー部20Bの左右の他方の側部に、他方の伸縮部21Rが縫合により繋ぎ合わされ、他方の伸縮部21Rに、左右の他方の側面カバー部20Rが縫合により繋ぎ合わされる。
【0027】
これにより、カバー本体2Aは、正面及び背面と左右の両側面、及び上面が閉塞され、下部には開口部22が形成されて袋状に構成され、カバー本体2Aの内側に収容空間23が形成される。カバー本体2Aの内側は、伸縮部21L,21Rを除きボア生地20Wで構成される。
【0028】
ゴルフクラブカバー1Aは、カバー本体2Aの開口部22に、紐3Aが通される紐通し部22Tを備える。また、ゴルフクラブカバー1Aは、左右の側面カバー部20L,20Rの下端に、紐通し部22Tに通された紐3Aが引き出される引き出し穴22Hを備える。
【0029】
紐通し部22Tは、カバー本体2Aの正面側においては、正面カバー部20Fと、左右の伸縮部21L,21R及び側面カバー部20L,20Rとの間でつながる。また、紐通し部22Tは、カバー本体2Aの背面側においては、背面カバー部20Bと、左右の伸縮部21L,21R及び側面カバー部20L,20Rとの間でつながる。
【0030】
これにより、紐通し部22Tは、カバー本体2Aの下端で開口部22の周縁に沿って環状につながる。
【0031】
ゴルフクラブカバー1Aは、環状にされた2本の紐3Aが紐通し部22Tに通され、一方の紐3Aが、一方の側面カバー部20Lの引き出し穴22Hから引き出され、他方の紐3Aが、他方の側面カバー部20Rの引き出し穴22Hから引き出される。
【0032】
紐3Aは、引き出し穴22Hから引き出された部分に止め具30が取り付けられる。止め具30は、紐3Aの任意の箇所で固定可能な構成で、紐通し部22Tに通された紐3Aの環状にされた部分の長さが調整可能である。
【0033】
<第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例>
図6は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す正面図、図7は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す側面図、図8は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す底面図である。
【0034】
第1の実施の形態のゴルフクラブカバー1Aは、左右の伸縮部21L,21Rを幅方向に沿った矢印A方向に伸ばすことで、開口部22及び収容空間23の周縁の長さが、伸縮部21L,21Rの部分で伸びる。
【0035】
これにより、カバー本体2Aの左右方向においては、伸縮部21L,21Rの下端部分の長さが、図1に示す長さLから図6に示す任意の長さLに伸び、カバー本体2Aの左右方向が広げられると共に、奥行き方向が図7に示すように広げられ、開口部22及び収容空間23の大きさが図8に示すように広げられる。特に、伸縮部21L,21Rの下方を幅広の形状とすることで、開口部22側がより広げやすくなっている。
【0036】
<第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態例>
図9図11は、第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。第1の実施の形態のゴルフクラブカバー1Aは、図9に示すように、伸縮部21L,21Rが伸びていない状態では、カバー本体2Aの容積は、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる程度の大きさはない。
【0037】
第1の実施の形態のゴルフクラブカバー1Aは、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せるため、矢印A1で示すように開口部22を広げようとする力が加えられると、図6図8で説明したように、カバー本体2Aにおいて伸縮部21L,21Rの部分が伸びることで、図10に示すように、開口部22の周縁の長さ及び収容空間23の容積が任意に広げられる。
【0038】
これにより、ゴルフクラブカバー1Aは、伸縮部21L,21Rが伸びていない状態では、複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる程度の容積が無い大きさであっても、伸縮部21L,21Rを伸ばすことで、複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる。
【0039】
キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられたゴルフクラブカバー1Aは、伸ばされた伸縮部21L,21Rが元に戻ることで、カバー本体2Aの大きさが、収容空間23に入れられたクラブヘッド51の大きさに合わせて縮む。そして、紐3Aを引っ張ることで、図11に示すように、開口部22の大きさが縮められ、止め具30により紐3Aの長さを調整することで、開口部22の大きさが縮められた形態で保持される。
【0040】
<第1の実施の形態のゴルフクラブカバーの効果例>
第1の実施の形態のゴルフクラブカバー1Aでは、正面カバー部20F及び背面カバー部20Bと、左右の側面カバー部20L,20Rが、それぞれ伸縮部21L,21Rで繋ぎ合わせられて、袋状のカバー本体2Aが構成されるので、伸縮部21L,21Rを伸ばすことによって、カバー本体2Aの大きさを任意に変えられる。
【0041】
これにより、ゴルフクラブカバー1Aは、カバー本体2Aの大きさを小型化しても、キャディーバック5に入れられた所望の本数のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せることができる。
【0042】
第1の実施の形態のゴルフクラブカバー1Aでは、伸縮部21L,21Rが伸びていない状態で、カバー本体2Aの容積は、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる程度の大きさはない。これにより、伸縮性を持たせていない従来のゴルフクラブカバーと比較して、未使用時の大きさは3/5〜4/5程度に小型化でき、ゴルフのプレー中等、ゴルフクラブカバー1Aの未使用時には、ゴルフクラブカバー1Aの収納の妨げになることはない。
【0043】
また、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられたゴルフクラブカバー1Aは、伸ばされた伸縮部21L,21Rが元に戻ることで、カバー本体2Aの大きさが、収容空間23に入れられたクラブヘッド51の大きさに合わせて縮む。
【0044】
これにより、アイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられた状態としたゴルフクラブカバー1Aの使用時であっても、カバー本体2Aの大きさが小さく抑えられ、ゴルフクラブカバー1Aの上から、更にキャディーバック5の図示しないカバーを被せることもできる。
【0045】
更に、ゴルフクラブカバー1Aは、カバー本体2Aが、正面カバー部20F及び背面カバー部20Bと、左右の側面カバー部20L,20Rと、伸縮部21L,21Rで構成されるので、デザインに変化を持たせることができる。また、正面カバー部20F及び背面カバー部20Bと、左右の側面カバー部20L,20Rには、ロゴ等を入れることができる。
【0046】
<第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの構成例>
図12は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す正面図、図13は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す側面図、図14は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す上面図、図15は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す底面図、図16は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの一例を示す斜視図である。
【0047】
第2の実施の形態のゴルフクラブカバー1Bは、袋状に構成されたカバー本体2Bと、カバー本体2Bの開口を閉じる紐3Bを備える。
【0048】
カバー本体2Bは、正面部分を構成する正面カバー部24Fと、背面部分を構成する背面カバー部24Bと、正面カバー部24Fと背面カバー部24Bとの間をつなぐ伸縮部25を備える。
【0049】
正面カバー部24Fと背面カバー部24Bは、伸縮性を有しない、あるいは伸縮性の少ない非伸縮性の素材で構成され、本例では、表地が合成皮革あるいは人工皮革で構成され、裏地がボア生地24Wで構成される。正面カバー部24Fと背面カバー部24Bは、表地が1枚の生地で構成しても良いし、複数枚の同素材の生地の組み合わせで構成しても良く、複数枚の異なる素材の生地の組み合わせで構成しても良い。
【0050】
伸縮部25は、上下左右方向に伸縮可能な素材で構成され、本例では、表地及び裏地ともリブ編地で構成される。伸縮部25は、カバー本体2Bの一方の側面から上面、上面から他方の側面へ回る帯状で、特に、幅方向の伸縮性を大きくするため、畝及び畦と称される凹凸形状が、幅方向に並ぶ向きで構成される。
【0051】
カバー本体2Bは、正面カバー部24F及び背面カバー部24Bの左右の側片と上辺に、伸縮部25が本例では縫合により繋ぎ合わされる。これにより、カバー本体2Bは、正面及び背面と左右の両側面、及び上面が閉塞され、下部には開口部26が形成されて袋状に構成され、カバー本体2Bの内側に収容空間27が形成される。カバー本体2Bの内側は、伸縮部25を除きボア生地24Wで構成される。
【0052】
ゴルフクラブカバー1Bは、カバー本体2Bの開口した下端に、紐3Bが通される紐通し部26Tを備える。また、ゴルフクラブカバー1Bは、伸縮部25の左右の側面の下端に、紐通し部26Tに通された紐3Bが引き出される引き出し穴26Hを備える。
【0053】
紐通し部26Tは、正面カバー部24Fと、背面カバー部24Bと、伸縮部25の左右の側面との間でつながり、カバー本体2Bの下端で開口部26の周縁に沿って環状につながる。
【0054】
ゴルフクラブカバー1Bは、環状にされた2本の紐3Bが紐通し部26Tに通され、一方の紐3Bが、伸縮部25の一方の側面の引き出し穴26Hから引き出され、他方の紐3Bが、伸縮部25の他方の側面の引き出し穴26Hから引き出される。
【0055】
紐3Bは、引き出し穴26Hから引き出された部分に止め具30が取り付けられる。止め具30は、紐3Bの任意の箇所で固定可能な構成で、紐通し部26Tに通された紐3Bの環状にされた部分の長さが調整可能である。
【0056】
<第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例>
図17は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す正面図、図18は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す側面図、図19は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用例を示す底面図である。
【0057】
第2の実施の形態のゴルフクラブカバー1Bは、伸縮部25を幅方向に沿った矢印B方向に伸ばすことで、開口部26及び収容空間27の周縁の長さが、伸縮部25の部分で伸びる。また、カバー本体2Bの上面も、伸縮部25の部分で伸びる。これにより、カバー本体2Bの左右方向が図17に示すように広げられると共に、奥行き方向が図18に示すように広げられ、開口部26及び収容空間27の大きさが図19に示すように広げられる。
【0058】
<第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態例>
図20図22は、第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの使用形態の一例を示す説明図である。第2の実施の形態のゴルフクラブカバー1Bは、図20に示すように、伸縮部25が伸びていない状態では、カバー本体2Bの容積は、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる程度の大きさはない。
【0059】
第2の実施の形態のゴルフクラブカバー1Bは、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せるため、矢印B1で示すように開口部26を広げようとする力が加えられると、図17図19で説明したように、カバー本体2Bにおいて伸縮部25の部分が伸びることで、図21に示すように、開口部26の周縁の長さ及び収容空間27の容積が任意に広げられる。
【0060】
これにより、ゴルフクラブカバー1Bは、伸縮部25が伸びていない状態では、複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる程度の容積が無い大きさであっても、伸縮部25を伸ばすことで、複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる。
【0061】
キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられたゴルフクラブカバー1Bは、伸ばされた伸縮部25が元に戻ることで、カバー本体2Bの大きさが、収容空間27に入れられたクラブヘッド51の大きさに合わせて縮む。そして、紐3Bを引っ張ることで、図22に示すように、開口部26の大きさが縮められ、止め具30により紐3Bの長さを調整することで、開口部26の大きさが縮められた形態で保持される。
【0062】
<第2の実施の形態のゴルフクラブカバーの効果例>
第2の実施の形態のゴルフクラブカバー1Bでは、正面カバー部24Fと背面カバー部24Bが伸縮部25で繋ぎ合わせられて、袋状のカバー本体2Bが構成されるので、伸縮部25を伸ばすことによって、カバー本体2Bの大きさを任意に変えられる。
【0063】
これにより、ゴルフクラブカバー1Bは、カバー本体2Bの大きさを小型化しても、キャディーバック5に入れられた所望の本数のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せることができる。
【0064】
第2の実施の形態のゴルフクラブカバー1Bでも、伸縮部25が伸びていない状態で、カバー本体2Bの容積は、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられる程度の大きさはない。これにより、伸縮性を持たせていない従来のゴルフクラブカバーと比較して、未使用時の大きさは3/5〜4/5程度に小型化でき、ゴルフのプレー中等、ゴルフクラブカバー1Bの未使用時には、ゴルフクラブカバー1Bの収納の妨げになることはない。
【0065】
また、キャディーバック5に入れられた複数本のアイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられたゴルフクラブカバー1Bは、伸ばされた伸縮部25が元に戻ることで、カバー本体2Bの大きさが、収容空間27に入れられたクラブヘッド51の大きさに合わせて縮む。
【0066】
これにより、アイアンクラブ50のクラブヘッド51に被せられた状態としたゴルフクラブカバー1Bの使用時であっても、カバー本体2Bの大きさが小さく抑えられ、ゴルフクラブカバー1Bの上から、更にキャディーバック5の図示しないカバーを被せることもできる。
【0067】
更に、ゴルフクラブカバー1Bは、カバー本体2Bが、正面カバー部24F及び背面カバー部24Bと、伸縮部25で構成されるので、デザインに変化を持たせることができる。また、正面カバー部24Fと背面カバー部24Bには、ロゴ等を入れることができる。
【0068】
<本実施の形態のゴルフクラブカバーの変形例>
図23は、本実施の形態のゴルフクラブカバーの変形例を示す斜視図である。変形例のゴルフクラブカバー1Cは、袋状に構成されたカバー本体2Cと、カバー本体2Cの開口を閉じる紐3Cを備える。
【0069】
カバー本体2Cは、正面部分を構成する正面カバー部28Fと、背面部分を構成する背面カバー部28Bと、側面部分を構成する伸縮部29を備える。
【0070】
正面カバー部28Fと背面カバー部28Bは、伸縮性を有しない、あるいは伸縮性の少ない非伸縮性の素材で構成され、本例では、表地が合成皮革あるいは人工皮革で構成され、裏地がボア生地で構成される。正面カバー部28Fと背面カバー部28Bは、表地が1枚の生地で構成しても良いし、複数枚の同素材の生地の組み合わせで構成しても良く、複数枚の異なる素材の生地の組み合わせで構成しても良い。
【0071】
伸縮部29は、上下左右方向に伸縮可能な素材で構成され、本例では、表地及び裏地ともリブ編地で構成される。伸縮部29は、特に、幅方向の伸縮性を大きくするため、畝及び畦と称される凹凸形状が、幅方向に並ぶ向きで構成される。
【0072】
カバー本体2Cは、正面カバー部28F及び背面カバー部28Bの左右の側片に、伸縮部29が本例では縫合により繋ぎ合わされる。これにより、カバー本体2Cは、正面及び背面と左右の両側面、及び上面が閉塞され、下部には開口部が形成されて袋状に構成され、カバー本体2Cの内側に収容空間が形成される。カバー本体2Cの内側は、伸縮部29を除きボア生地で構成される。
【0073】
ゴルフクラブカバー1Cは、カバー本体2Cの開口した下端に、紐3Cが通される紐通し部28Tを備える。また、ゴルフクラブカバー1Cは、伸縮部29の左右の側面の下端に、紐通し部28Tに通された紐3Cが引き出される引き出し穴28Hを備える。
【0074】
紐通し部28Tは、正面カバー部28Fと、背面カバー部28Bと、伸縮部29の左右の側面との間でつながり、カバー本体2Cの下端で開口部の周縁に沿って環状につながる。
【0075】
ゴルフクラブカバー1Cは、環状にされた2本の紐3Cが紐通し部28Tに通され、一方の紐3Cが、伸縮部29の一方の側面の引き出し穴28Hから引き出され、他方の紐3Cが、伸縮部29の他方の側面の引き出し穴28Hから引き出される。
【0076】
紐3Cは、引き出し穴28Hから引き出された部分に止め具30が取り付けられる。止め具30は、紐3Cの任意の箇所で固定可能な構成で、紐通し部28Tに通された紐3Cの環状にされた部分の長さが調整可能である。
【0077】
変形例のゴルフクラブカバー1Cでも、伸縮部29を伸ばすことで、カバー本体2Cの左右方向及び奥行き方向が広げられ、開口部及び収容空間の大きさが広げられる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、キャディーバックに収納されたフルセットのアイアンクラブのクラブヘッドに被せられるゴルフクラブカバーに適用される。
【符号の説明】
【0079】
1A,1B,1C・・・ゴルフクラブカバー、2A,2B,2C・・・カバー本体、20F・・・正面カバー部、20B・・・背面カバー部、20L,20R・・・側面カバー部、20U・・・上辺、20W・・・ボア生地、21L,21R・・・伸縮部、22・・・開口部、22T・・・紐通し部、22H・・・引き出し穴、23・・・収容空間、24F・・・正面カバー部、24B・・・背面カバー部、24W・・・ボア生地、25・・・伸縮部、26・・・開口部、26T・・・紐通し部、26H・・・引き出し穴、27・・・収容空間、28F・・・正面カバー部、28B・・・背面カバー部、29・・・伸縮部、3A,3B,3C・・・紐、30・・・止め具
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