【実施例】
【0024】
(合成樹脂フィルムAの作製)
低密度ポリエチレン樹脂(プライムポリマー社製:ミラソン 16P)100重量部に、高分子型帯電防止剤15重量部(三井・デュポンポリケミカル社製:Entira SD100)、及びピンク色顔料3重量部を添加し、押出し法にて厚み30μmの合成樹脂フィルムAを得た。
【0025】
なお、得られた合成樹脂フィルムAの表面抵抗をJIS K 6911に準じて、ハイレスタ−UP(三菱化学社製のMCP−HT450型)を用いて測定した結果、10
8〜10
10Ωであった。
【0026】
(合成樹脂フィルムBの作製)
低密度ポリエチレン樹脂(プライムポリマー社製:ミラソン 16P) を、押出し法にて厚み30μmのフィルムを成形した。
続いて、得られたフィルムを、π電子共役系高分子モノマーとしてピロール 1wt%に酸化重合剤兼ドーパント剤としてパラトルエンスルホン酸第二鉄 5wt% を加えた水溶液中へ浸漬させ、ピロールモノマーを重合(化学酸化重合)させて、フィルム両面にポリピロールを析出させ、厚み30μmの合成樹脂フィルムBを得た。
【0027】
なお、得られた合成樹脂フィルムBの表面抵抗をJIS K 6911に準じて、ハイレスタ−UP(三菱化学社製のMCP−HT450型)を用いて測定した結果、10
5〜10
7Ωであった。
【0028】
(実施例1)
厚みが3mmの軟質発泡ポリエチレンシート(積水化成社製のライトロン S:独立気泡)の両面に、得られた合成樹脂フィルムAを加熱しながら対ロールでラミネート加工し、クッション材を得た。なお、対ロールには多数の突起を有するエンボスロールが使用されており、合成樹脂フィルムAに格子状の凹凸が多数形成された状態で軟質発泡ポリエチレンシートの両面にラミネートされている。
続いて、得られたクッション材を直径300mmの円状プレス裁断機で裁断し、ウェーハ保護クッション材を得た。
【0029】
(実施例2)
厚みが3mmの軟質発泡ポリエチレンシート(積水化成社製のライトロン S:独立気泡)の両面に、得られた合成樹脂フィルムAを加熱しながら対ロールでラミネート加工され、クッション材を得た。なお、対ロールにはエンボスロールは使用されていない、すなわち、軟質発泡ポリエチレンシートの両面には、表面が平滑である合成樹脂フィルムAがラミネートされている。
続いて、得られたクッション材を直径ウェーハ300mmの円状プレス裁断機で裁断し、ウェーハ保護クッション材を得た。
【0030】
(実施例3)
厚みが3mmの軟質発泡ポリエチレンシート(積水化成社製のライトロン S:独立気泡)の両面に、得られた合成樹脂フィルムBを加熱しながら対ロールでラミネート加工され、クッション材を得た。なお、対ロールには多数の突起を有するエンボスロールが使用されており、合成樹脂フィルムBに格子状の凹凸が多数形成された状態で軟質発泡ポリエチレンシートの両面にラミネートされている。
続いて、得られたクッション材を直径300mmの円状プレス裁断ウェーハ断し、ウェーハ保護クッション材を得た。
【0031】
(実施例4)
厚みが3mmの軟質発泡ポリエチレンシート(積水化成社製のライトロン S:独立気泡)の両面に、得られた合成樹脂フィルムBを加熱しながら対ロールでラミネート加工され、クッション材を得た。なお、対ロールにはエンボスロールは使用されていない、すなわち、軟質発泡ポリエチレンシートの両面には、表面が平滑である合成樹脂フィルムBがラミネートされている。
続いて、得られたクッション材を直径300mmの円状プレス裁断機で裁断し、ウェーハ保護クッシウェーハを得た。
【0032】
(比較例1)
厚みが3mmの軟質発泡ポリエチレンシート(アキレス社製のプロトスクッション(PE):独立気泡)を、直径300mmの円状プレス裁断機で裁断し、ウェーハ保護クッション材とした。
【0033】
なお、この軟質発泡ポリエチレンシートの表面抵抗をJIS K 6911に準じて、ハイレスタ−UP(三菱化学社製のMCP−HT450型)を用いて測定した結果、10
7〜10
8Ωであった。
【0034】
(比較例2)
厚みが3mmで円状(直径300mm)の軟質発泡ポリエチレンシート(Fixeon社製のCCF:独立気泡)を、ウェーハ保護クッション材として用いた。
【0035】
なお、この軟質発泡ポリエチレンシートの表面抵抗をJIS K 6911に準じて、ハイレスタ−UP(三菱化学社製のMCP−HT450型)を用いて測定した結果、10
9〜10
11Ωであった。
【0036】
(比較例3)
厚みが3mmの軟質発泡ポリウレタンシート(アキレス社製のプロトスクッション(PU):連続気泡)を、直径300mmの円状プレス裁断機で裁断し、ウェーハ保護クッション材とした。
【0037】
なお、この軟質発泡ポリウレタンシートの表面抵抗をJIS K 6911に準じて、ハイレスタ-UP(三菱化学社製のMCP−HT450型)を用いて測定した結果、10
9〜10
11Ωであった。
【0038】
(比較例4)
厚みが3mmの軟質発泡ポリエチレンシート(積水化成社製のライトロン S:独立気泡)を、直径300mmの円状プレス裁断機で裁断し、ウェーハ保護クッション材とした。
【0039】
なお、この軟質発泡ポリエチレンシートの表面抵抗をJIS K 6911に準じて、ハイレスタ-UP(三菱化学社製のMCP−HT450型)を用いて測定した結果、10
13以上であった。
【0040】
実施例1〜4、および比較例1〜4にて得られたクッション材について、1)発塵性、2)洗浄性、3)復元性の評価を行った。その結果を表1に示す。なお、評価方法と評価基準について、以下に示す通りである。
【0041】
1)発塵性
得られたウェーハ保護クッション材を、側方散乱方式の気中パーティクルカウンタ(リオン社製:KM−27型)により、片面を1分間ずつ(両面で2分間)吸引し、粒子径が0.5μm以上の発塵量を計測した。
【0042】
2)洗浄性
得られたウェーハ保護クッション材を搬送容器に収納し、実使用を想定した輸送試験(JIS Z 0232準拠)後に搬送容器からクッション材を取り出し、続いて洗浄水で該クッション材を洗浄し、側方散乱方式の気中パーティクルカウンタ(リオン社製:KM−27型)により、片面を1分間ずつ(両面で2分間)吸引し、粒子径が0.5μm以上の発塵量を計測した。
【0043】
3)復元性
得られたウェーハ保護クッション材を、中央で半分に折り、1分後にシワの状態が回復するか否かを目視で観察した。
◎:シワの状態が回復した。
○:部分的にシワの状態が回復しない部分があった。
【0044】
【表1】