(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明で用いる成分(A)のビニル系重合体において、(a1)ラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマーモノマーとしては、一般式(1)で表されるものが好ましい。
【0011】
{式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R
1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。X
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
【0013】
(式中、R
1は前記と同じであり、R
2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R
3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、X
i+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、a
iは0〜3の整数である。)}
【0014】
R
1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が例示され、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が例示される。これらの中でもメチル基、フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
X
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
【0016】
式中、R
1は前記と同じである。
R
2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等の直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基が例示される。これらの中でも、エチレン基、メチルエチレン基、ヘキシレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基が好ましい。
R
3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基等が例示される。
X
i+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基および上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。a
iは0〜3の整数である。iは1〜10の整数であり、これは該シリルアルキル基の階層数、即ち、該シリルアルキル基の繰り返し数を示している。
【0017】
また、一般式(1)中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、ラジカル反応可能な有機基であればよいが、具体的には、下記一般式で表される(メタ)アクリロキシ基含有有機基、(メタ)アクリルアミド基含有有機基、スチリル基含有有機基、炭素原子数2〜10のアルケニル基等が挙げられる。
【0019】
(式中、R
4及びR
6は水素原子又はメチル基であり、R
5及びR
8は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、R
7は炭素原子数1〜10のアルキル基である。bは0〜4の整数であり、cは0または1である。)
【0020】
このようなラジカル重合可能な有機基としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチル基、3−アクリロイルオキシプロピル基、2−メタクリロイルオキシエチル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、4−(2−プロペニル)フェニル基、3−(2−プロペニル)フェニル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基、5−ヘキセニル基等が挙げられる。
【0021】
一般式(1)において、i=1、すなわちシリルアルキル基の階層数が1である場合、(a1)のカルボシロキサンデンドリマーモノマーは、一般式:
【0023】
(式中、Y,R
1,R
2およびR
3は前記と同じであり、R
12は水素原子または前記R
1と同じである。a
1は前記a
iと同じであるが、1分子中のa
1の平均合計数は0〜7である。)で表される。
このようなラジカル重合可能な有機基を含有するカルボキシデンドリマーモノマー(a1)としては、下記平均組成式で示されるカルボシロキサンデンドリマーが例示される。
【0026】
また、成分(A)において、(a2)分子中に水酸基を有するビニル系モノマーとしては、疎水化処理粉体の分散性の点から、アルコール性水酸基を有するものが好ましく、一価または多価アルコール性水酸基を有するものがより好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリセリル、ヒドロキシエチルアクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド等が挙げられる。中でも、粉体の分散性に優れ、粉体の筋むらを抑制する点から、(メタ)アクリル酸の炭素数2〜6のヒドロキシアルキルエステル、または、(メタ)アクリル酸のグリセリルエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリセリルがより好ましく、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリセリルがさらに好ましい。
従来、疎水化処理粉体を含有する場合、粉体同士が凝集しやすかったが、(a2)モノマーを有することで、成分(A)が疎水化処理粉体の表面に付着し、粉体間の凝集を抑制することで、疎水化処理粉体の分散性が向上すると考えられる。
【0027】
(a1)ラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマーモノマー、(a2)分子中に水酸基を有するビニル系モノマーは、それぞれ1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(A)のビニル系重合体は、疎水化処理粉体の分散性の点から、全モノマー中、(a1)の質量割合が20〜50質量%、(a2)の質量割合が15〜40質量%を含むものであり、(a1)の質量割合が30〜50質量%、(a2)の質量割合が20〜35質量%を含むモノマーを重合させて得られるものが好ましい。
【0028】
成分(A)のビニル系重合体のモノマーとしては、更に、(a3)分子中にフッ素化有機基を有するビニル系モノマーを用いることができる。
かかるモノマーとしては、次の一般式で表されるものが好ましい。
CH
2=CR
20COOR
f
式中、R
20は水素原子またはメチル基である。R
fはフッ素化有機基であり、例えば、炭素数1〜20のアルキル基や炭素数6〜22のアルキルオキシアルキレン基の、水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換した、フルオロアルキル基やフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基などが挙げられる。
【0029】
より具体的には、下記式で示される化合物が挙げられる。下記式中、zは1〜4の整数である。
CH
2=CCH
3COO-CF
3、CH
2=CCH
3COO-C
2F
5、CH
2=CCH
3COO-nC
3F
7、CH
2=CCH
3COO-CF(CF
3)
2、CH
2=CCH
3COO-nC
4F
9、CH
2=CCH
3COO-CF
2CF(CF
3)
2、CH
2=CCH
3COO-nC
5F
11、CH
2=CCH
3COO-nC
6F
13、CH
2=CCH
3COO-nC
8F
17、CH
2=CCH
3COO-CH
2CF
3、CH
2=CCH
3COO-CH(CF
3)
2、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH(CF
3)
2、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
3F、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CF
3、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
3F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
10F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
12F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
14F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
16F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CH
2CF
3、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2H、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
4H、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
3H、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CF(CF
3)-[OCF
2CF(CF
3)]
z-OC
3F
7、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CF
2CF
2-[OCF
2CF(CF
3)]
z-OC
3F
7CH
2=CHCOO-CF
3、CH
2=CHCOO-C
2F
5、CH
2=CHCOO-nC
3F
7、CH
2=CHCOO-CF(CF
3)
2、CH
2=CHCOO-nC
4F
9、CH
2=CHCOO-CF
2CF(CF
3)
2、CH
2=CHCOO-nC
5F
11、CH
2=CHCOO-nC
6F
13、CH
2=CHCOO-nC
8F
17、CH
2=CHCOO-CH
2CF
3、CH
2=CHCOO-CH(CF
3)
2、CH
2=CHCOO-CH
2CH(CF
3)
2、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
3F、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CF
3、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
3F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
10F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
12F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
14F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
16F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CH
2CF
3、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2H、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
4H、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
3H、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CF(CF
3)-[OCF
2CF(CF
3)]
z-OC
3F
7、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CF
2CF
2-[OCF
2CF(CF
3)]
z-OC
3F
7
【0030】
これらの中でも、下記式で示されるビニル系モノマーが好ましい。
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CHCOO-CH
2CF
3、CH
2=CCH
3COO-CH
2CF
3
さらに、下記式で示されるビニル系モノマーがより好ましい。
CH
2=CHCOO-CH
2CF
3、CH
2=CCH
3COO-CH
2CF
3
【0031】
(a3)分子中にフッ素化有機基を有するビニル系モノマーは、1種又は2種以上を用いることができ、粉体を均一に分散させる点から、全モノマー中1〜45質量%含まれるのが好ましく、5〜40質量%含まれるのがより好ましく、10〜32質量%含まれるのがさらに好ましい。
【0032】
成分(A)のビニル系重合体は、更に、(a1)、(a2)及び(a3)以外のビニル系モノマーを用いることができる。
かかるビニル系モノマーとしては、ラジカル重合性のビニル基を有するものであれば良く、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の低級アルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の高級アルキル(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメトキシ(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド等のアミド基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有ビニル型単量体及びそれらの塩;ブトキシエチル(メタ)アクリレート、セチルビニルエーテル、2ーエチルヘキシルビニルエーテル等のエーテル結合含有ビニル型単量体;(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の反応性基含有モノマー;片末端に(メタ)アクリル基を含有したポリジメチルシロキサン、片末端にスチリル基を含有するポリジメチルシロキサンなどのマクロモノマー類;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;(メタ)アクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;スチレンスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のようなスルホン酸基を有するラジカル重合性不飽和単量体、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドのような(メタ)アクリル酸から誘導される4級アンモニウム塩;メタクリル酸ジエチルアミノエチルのような3級アミノ基を有するアルコールのメタクリル酸エステル、ビニルピリジンおよびそれらの4級アンモニウム塩などが例示される。
【0033】
また、多官能ビニル系単量体も使用可能であり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、スチリル基封鎖ポリジメチルシロキサンなどの不飽和基含有シリコ−ン化合物等が例示される。
【0034】
(a1)、(a2)及び(a3)以外のビニル系モノマーは、1種又は2種以上を用いることができ、成膜性の点から、全モノマー中1〜70質量%含まれることが好ましく、3〜30質量%含まれるのがより好ましい。
【0035】
成分(A)のビニル系重合体は、前記モノマーを重合させることにより得ることができ、例えば、特開2000-63225号公報、特開2003-226611号公報に記載されている方法に従って製造することができる。
【0036】
また、本発明で用いられる成分(A)のビニル系重合体の重量平均分子量は、化粧品原料としての配合のしやすさから、好ましくは、3,000〜200,000であり、さらに好ましくは、5,000〜100,000である。また、その性状は、常温で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでも良いが、得られる化粧皮膜の持続性の観点から、固体状のものが好ましい。また、配合性の観点からは、溶媒によって希釈された溶液や分散液であることが好ましい。溶剤としては、揮発性炭化水素油又は揮発性シリコーン油が好ましく、なかでも、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンが好ましい。
【0037】
また、成分(A)のビニル系重合体は、成膜性の点から、ガラス転移点が40〜54℃、さらに43〜52℃であるのが好ましい。
尚、ガラス転移点(Tg)の計算式は、以下のとおりである。
TgはFoxの式(出典:ラジカル重合ハンドブック、P566(1999))
Tg=(ΣWn)/(ΣWn/Tgn), (Wn:モノマーの重量、Tgn:モノマーnのホモポリマーのTg、単位はK)より算出する。
【0038】
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、筋むらができず、均一に塗布することができ、塗り始めののびも良好な点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、0.15質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましい。そして、粉体の分散性が良好で、筋むらができず、均一に塗布することができ、カバー力に優れる点から、30質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)は、全組成中に0.1〜30質量%含有するのが好ましく、0.15〜7質量%がより好ましく、0.3〜3質量%含有されるのがさらに好ましい。
【0039】
本発明で用いる成分(B)のシリコーン油は、25℃で液状のものである。
かかるシリコーン油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば特に制限されず、例えばジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
成分(B)のシリコーン油としては、25℃における粘度が1mPa・s以上が好ましく、2mPa・s以上がより好ましく、1000mPa・s以下が好ましく、100mPa・s以下がより好ましい。
【0040】
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、使用感・安定性の観点から、含有量は、全組成中に1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。そして、使用感・安定性の点から、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)は、全組成中に1〜50質量%含有するのが好ましく、5〜45質量%がより好ましく、10〜40質量%含有されるのがさらに好ましい。
【0041】
本発明で用いる成分(C)の粉体は、通常の化粧料に用いられる粉体を疎水化処理したものである。
処理される粉体としては、通常の化粧料に用いられる体質顔料、着色顔料であれば特に制限されず、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、チタン被膜雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン及びカーボンブラック、これらの複合体等の無機粉体;ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロース、長鎖アルキルリン酸金属塩、N−モノ長鎖アルキルアシル塩基性アミノ酸、これらの複合体等の有機粉体;さらに、上記無機粉体と有機粉体との複合粉体などが挙げられる。
【0042】
粉体を疎水化処理するには、公知の疎水化処理剤及び公知の疎水化処理方法を用いれば良く、例えば、フッ素化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、油剤等の表面処理剤を用い、乾式処理、湿式処理等を行うことができる。表面処理剤の具体例としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルコキシシラン等のフッ素系化合物;メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状シリコーン、片末端又は両末端トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン系化合物;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸;ラウロイルリジン等のアミノ酸系化合物などが挙げられる。中でも、フッ素化合物処理が好ましく、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルコキシシラン等のフッ素系化合物処理がより好ましい。
【0043】
疎水化処理量は粉体によって異なるが、処理される粉体の質量に対して、分散性に優れる点から、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。そして、分散性に優れる点から、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。また、疎水化処理量は、粉体質量に対して、0.05〜50質量%であるのが好ましく、0.1〜20質量%処理されるのがより好ましい。
【0044】
成分(C)は、カバー力に優れ、仕上がりの点から、平均粒子径が0.1〜20μm、更に、0.1〜10μmであるのが好ましい。
なお、本発明において、成分(C)の粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定される。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA−920)で測定する。
【0045】
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、カバー力に優れ、仕上がりの点の点から、含有量は、全組成中に1質量%以上が好ましく、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。そして、カバー力に優れ、仕上がりの点の点から、40質量%以下が好ましく、より好ましくは35質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下である。また、成分(C)は、全組成中に1〜40質量%含有されるのが好ましく、より好ましくは5〜35質量%であり、さらに好ましくは10〜30質量%含有される。
【0046】
本発明において、成分(A)及び成分(C)の質量割合(A)/(C)は、疎水化処理粉体の分散性が良好で、筋むらを抑制し、均一に塗布することができ、カバー力に優れる点から、0.003以上が好ましく、より好ましくは0.005以上であり、更に好ましくは0.01以上である。そして、粉体の分散性が良好で、筋むらができず、均一に塗布することができ、カバー力に優れる点から、30以下が好ましく、より好ましくは5以下であり、更に好ましくは0.1以下である。また、成分(A)及び成分(C)の質量割合は、(A)/(C)=0.003〜30が好ましく、より好ましくは0.005〜5、さらに好ましくは0.01〜0.1である。
【0047】
更に、本発明において、パラメトキシケイ皮酸オクチルを成分(A)と組み合わせて用いることにより、粉体の分散性に、より優れた効果を得ることができる。パラメトキシケイ皮酸オクチルの含有量は、化粧料全体に対し、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、15質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましい。また、化粧料全体に対して、0.1〜15質量%含有されるのが好ましく、1〜6質量%含有されるのがより好ましい。
【0048】
本発明の化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油性成分、前記以外の粉体、水溶性及び油溶性ポリマー、界面活性剤、水、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤などを含有することができる。
【0049】
本発明の化粧料は、通常の方法に従って製造することができる。油溶解型化粧料、水相油相の二層分離型化粧料、油中水型乳化化粧料等とすることができ、油中水型乳化化粧料が好ましい。
また、化粧水、乳液、クリーム、美容液、洗浄剤等のスキンケア化粧料;ファンデーション、化粧下地、ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料などとして適用することができる。中でも、ファンデーション、化粧下地が好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
【0050】
<1>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)全モノマー中、(a1)ラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマーモノマー 20〜50質量%、(a2)分子中に水酸基を有するビニル系モノマー 15〜40質量%を含むモノマーを重合させて得られるビニル系重合体、
(B)25℃で液状のシリコーン油、
(C)疎水化処理粉体
を含有する化粧料。
【0051】
<2>成分(A)において、(a1)ラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマーモノマーが、次式(1)
【0053】
{式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R
1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。X
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
【0055】
(式中、R
1は前記と同じであり、R
2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R
3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、X
i+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、a
iは0〜3の整数である。)}
で表されるものである前記<1>記載の化粧料。
【0056】
<3>成分(A)の含有量が、0.1〜30質量%であって、全組成中、0.15質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、7質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい前記<1>又は<2>記載の化粧料。
<4>成分(A)及び成分(C)の質量割合が、(A)/(C)=0.003〜30であって、0.005以上が好ましく、0.01以上がより好ましく、5以下が好ましく、0.1以下がより好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の化粧料。
<5>成分(A)が、更に(a3)分子中にフッ素化有機基を有するビニル系モノマー 1〜45質量%を含むモノマーを重合させて得られるビニル系重合体である前記<1>〜<4>のいずれか1記載の化粧料。
【0057】
<6>成分(B)の含有量が0.1〜30質量%であって、全組成中、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の化粧料。
<7>成分(C)の含有量が1〜40質量%であって、全組成中、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、35質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましいある前記<1>〜<6>のいずれか1記載の化粧料。
<8>パラメトキシケイ皮酸オクチルの含有量が0.1〜15質量%であって、全組成中、1質量%以上が好ましく、6質量%以下が好ましい。前記<1>〜<7>のいずれか1記載の化粧料。
【実施例】
【0058】
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。粘度(動粘度)は25℃における測定値である。また、各分子量は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量、または重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)である。
製造例で得られた重合体のモノマー組成、分子量、ガラス転移点を表1に示す。
【0059】
製造例1
攪拌装置,温度計,還流管を取り付けた500ミリリットル4つ口フラスコに、イソプロピルアルコール(IPA)を100g仕込み、窒素ガスでバブリングを行い十分に脱気し、80℃に加熱した。滴下ロートにメチルメタクリレート25g、2−エチルヘキシルアクリレート 10g、ヒドロキシエチルメタクリレート20g、下記式(A)
【0060】
【化10】
【0061】
で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g、イソプロピルアルコール 30g、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込み、溶解させた。窒素雰囲気下、滴下ロートよりモノマー混合物を80℃に保ったまま、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素雰囲気下6時間加熱攪拌した。攪拌後の反応生成物をガスクロマトグラフィーにより重合添加率を分析したところ、重合の添加率は97%であり、ビニル系重合体が得られたことが判明した。このビニル系重合体のイソプロピルアルコール溶液にデカメチルペンタシクロシロキサン250g加えた後、120℃でIPAを留出させた。減圧下、余剰のデカメチルペンタシクロシロキサン及び未反応単量体を留出させ、固形分濃度を30質量%に調整した。
得られた重合体の重量平均分子量は、21700であり、Mw/Mnは1.66であった。
【0062】
製造例2
滴下ロートにメチルメタクリレート18g、2−エチルヘキシルアクリレート 7g、ヒドロキシエチルメタクリレート30g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
得られた重合体の重量平均分子量は、12800であり、Mw/Mnは2.24であった。
【0063】
製造例3
滴下ロートにメタクリル酸2−エチルヘキシル32g、2−エチルヘキシルアクリレート 5g、メタクリル酸グリセリル 18g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
【0064】
製造例4
滴下ロートにメタクリル酸トリフルオロエチル 20g、2−エチルヘキシルアクリレート 5g、メタクリル酸ヒドロキシエチル 30g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
得られた重合体の重量平均分子量は、9300であり、Mw/Mnは4.65であった。
【0065】
製造例5
滴下ロートにメタクリル酸トリフルオロエチル 16g、2−エチルヘキシルアクリレート 4g、メタクリル酸ヒドロキシエチル 35g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
【0066】
製造例6
滴下ロートにトリフルオロエチルメタクリレート32g、2−エチルヘキシルアクリレート 5g、メタクリル酸グリセリル18g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
得られた重合体の重量平均分子量は、6080であり、Mw/Mnは3.38であった。
【0067】
製造例7
滴下ロートにメタクリル酸メチル 42g、2−エチルヘキシルアクリレート 10g、メタクリル酸ヒドロキシエチル 3g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
得られた重合体の重量平均分子量は、73300であり、Mw/Mnは3.35であった。
【0068】
製造例8
滴下ロートにメタクリル酸メチル 35g、2−エチルヘキシルアクリレート 10g、メタクリル酸ヒドロキシエチル 10g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
得られた重合体の重量平均分子量は、71400であり、Mw/Mnは3.13であった。
【0069】
製造例9
滴下ロートにメタクリル酸メチル 36g、2−エチルヘキシルアクリレート 14g、ビニルアセトアミド 5g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
得られた重合体の重量平均分子量は、79000であり、Mw/Mnは3.35であった。
【0070】
製造例10
滴下ロートにメタクリル酸メチル 25g、2−エチルヘキシルアクリレート 25g、ビニルアセトアミド 5g、式(A)で示されるカルボシロキサンデンドリマーモノマー45g及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(大塚化学製)1.0gを仕込む組成に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、ビニル重合体の固形分濃度30質量%のデカメチルペンタシロキサン溶液を得た。
得られた重合体の重量平均分子量は、91100であり、Mw/Mnは4.07であった。
【0071】
【表1】
【0072】
実施例1〜8及び比較例1〜6
表2に示す組成のW/O乳化ファンデーションを製造し、粉体の分散性、化粧料塗布直後のカバー力、化粧料塗布直後の筋むらのできにくさ及び塗り始めののびを評価した。結果を表2に併せて示す。
【0073】
(製法)
粉体成分を粗混合した後、アドマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕した。油相成分を混合し、粉砕した粉体成分を添加して、ディスパーで分散した。さらに水相成分を混合し、油相と紛体の混合物に添加して乳化した。その後、ホモミキサーで粘度調整して、W/O乳化ファンデーションを得た。
【0074】
(評価方法)
専門評価者5名により、表2の各W/O乳化ファンデーションを使用した。化粧料塗布直後の肌上での「粉体の分散性」、「化粧料塗布直後のカバー力」、「化粧料塗布直後の筋むらのできにくさ」、また、化粧料塗布時の「塗り始めののび」を官能評価し、以下の基準で判定した。5名の評価結果の積算値を表2に示す。
【0075】
(1)粉体の分散性:
4;粉体の凝集が見られない。
3;粉体の凝集があまり見られない。
2;粉体の凝集がやや見られる。
1;粉体の凝集が見られる。
【0076】
(2)化粧料塗布直後のカバー力:
4;カバー力が非常に高い。
3;カバー力が高い。
2;カバー力があまり高くない。
1;カバー力が高くない。
【0077】
(3)化粧料塗布直後の筋むらのできにくさ:
4;筋むらができない。
3;筋むらがあまりできない。
2;筋むらがややできる。
1;筋むらができる。
【0078】
(4)塗り始めののび:
4;塗り始めののびが非常に良い。
3;塗り始めののびが良い。
2;塗り始めののびがあまり良くない。
1;塗り始めののびが良くない。
【0079】
【表2】
【0080】
試験例1(粉体分散状態)
実施例2、4及び比較例2のW/O乳化ファンデーションを、それぞれ25μmのコーターで人工皮革に塗布し、ホットプレートを用いて37℃で3時間乾燥した。乾燥後の粉体の分散状態をデジタルカメラにて撮影した。得られた画像を
図1に示す。人工皮革は、オカモト新和社製の黒色のものを用いた。