(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信部は、第1エネルギーフレームの送信を完了した後、予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、第2エネルギーフレームを送信することを特徴とする請求項1に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記第1エネルギーフレームは、前記少なくとも1つの受信デバイスが前記エネルギーフレームを受信するために必要な事前情報を含むプリアンブル、制御情報を含むエネルギーフレームヘッダ、及び前記少なくとも1つの受信デバイスに送信するエネルギーを含むエネルギーフレームボディを含むことを特徴とする請求項2に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記プリアンブルは、前記第1エネルギーフレームの検出及び前記エネルギーが送信されるチャネルの推定に必要な情報を含むことを特徴とする請求項3に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記エネルギーフレームヘッダは、前記第1エネルギーフレームの長さ情報、前記第1エネルギーフレームを送信する送信デバイスのID情報、前記第1エネルギーフレームを受信する受信デバイスのID情報、及び前記少なくとも1つの受信デバイスのID情報を含むことを特徴とする請求項3に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記制御部は、前記予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔の時間以後、複数の送信デバイス間のエネルギー送信チャネルを占有するための競争を制御することを特徴とする請求項2に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記競争はスロットタイムを基本時間の単位として行われ、前記スロットタイムは前記予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔であることを特徴とする請求項6に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記制御部は、スーパーフレーム構造でエネルギーフレームボディにデータフレームを挿入し、前記送信部は、フレーム単位でエネルギー及びデータを送信することを特徴とする請求項3に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記送信部は、前記エネルギーフレームボディの区間内で第1データフレームの送信を完了した後、予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、第2データフレームを送信することを特徴とする請求項8に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、前記第1データフレームを受信した受信デバイスから応答信号を受信する受信部を更に備えることを特徴とする請求項9に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記第1データフレームは、前記第1データフレームの開始を示すスタートオブフレーム(SoF)、制御情報を含むデータフレームヘッダ(DFH)、及びデータ情報を含むデータフレームボディ(DFB)を含むことを特徴とする請求項9に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記データフレームヘッダは、前記第1データフレームの長さ情報、前記第1データフレームのタイプ情報、前記第1データフレームを送信する送信デバイスのID情報、前記第1データフレームを受信する受信デバイスのID情報、及びMCS(Modulation and Coding Scheme)情報を含むことを特徴とする請求項11に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記制御部は、前記予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間以後、前記第1データフレームを送信する送信デバイスと前記第1データフレームを受信する受信デバイスとの間のデータ送信チャネルを占有するための競争を制御することを特徴とする請求項9に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記競争はスロットタイムを基本時間の単位として行われ、前記スロットタイムは前記予め設定されたデータフレーム間の間隔であることを特徴とする請求項13に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記プリアンブルに含まれる情報を用いて送信デバイスから受信デバイスへの下りリンクトレーニング及び前記受信デバイスから前記送信デバイスへの上りリンクトレーニングを行うトレーニング部を更に備えることを特徴とする請求項3に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記トレーニング部は、前記送信デバイスと前記受信デバイスとの間で全二重方式により通信する場合、前記下りリンクトレーニング及び前記上りリンクトレーニングを同時に行うことを特徴とする請求項15に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
前記受信部は、最小に予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔でエネルギーフレームを受信することを特徴とする請求項17に記載のフレーム基盤無線エネルギー受信装置。
前記受信部は、エネルギーフレームボディの区間内で、最小に予め設定されたデータフレーム間の間隔でデータフレームを受信することを特徴とする請求項17に記載のフレーム基盤無線エネルギー受信装置。
前記予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、前記送信デバイスにデータフレームを送信する送信部を更に備えることを特徴とする請求項20に記載のフレーム基盤無線エネルギー受信装置。
前記制御部は、前記競争を制御するためにCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式を用いることを特徴とする請求項6に記載のフレーム基盤無線エネルギー送信装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、有線又は無線で電力を送受信することのできるフレームワーク(framework)に関する技術を用い、フレーム単位のエネルギーを送信することによって、少なくとも1つ以上の端末が存在する場合に端末間で電力を交換するフレーム基盤無線エネルギー送信方法及び送受信装置を提供することにある。
【0005】
また、本発明の目的は、フレーム単位でエネルギーを送信することによって、携帯用機器に無線で電力を供給することができ、必要に応じて複数の端末の間に電力を互いに共有することのできるフレーム基盤無線エネルギー送信方法及び送受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置は、ソース共振器と少なくとも1つのターゲット共振器との間の相互共振によって少なくとも1つの受信デバイスにフレーム単位でエネルギーを送信する送信部と、前記少なくとも1つの受信デバイスへのエネルギー送信の有無、又は前記少なくとも1つの受信デバイスへのデータ送信の有無に基づいて前記フレームに含まれる情報を決定する制御部と、を備え
、前記フレームは、前記エネルギーを含むエネルギーフレームボディを含み、前記エネルギーフレームボディは、少なくとも1つのデータフレームを含み、前記少なくとも1つのデータフレームは、データ情報を含むデータフレームボディを含むことを特徴とする。
【0007】
前記少なくとも1つの受信デバイスは、複数の受信デバイスであり得る。
前記少なくとも1つのターゲット共振器は、複数のターゲット共振器であり得る。
前記送信部は、第1エネルギーフレームの送信を完了した後、予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、第2エネルギーフレームを送信し得る。
前記第1エネルギーフレームは、前記少なくとも1つの受信デバイスが前記エネルギーフレームを受信するために必要な事前情報を含むプリアンブル、制御情報を含むエネルギーフレームヘッダ、及び前記少なくとも1つの受信デバイスに送信するエネルギーを含むエネルギーフレームボディを含み得る。
前記プリアンブルは、前記第1エネルギーフレームの検出及び前記エネルギーが送信されるチャネルの推定に必要な情報を含み得る。
前記エネルギーフレームヘッダは、前記第1エネルギーフレームの長さ情報、前記第1エネルギーフレームを送信する送信デバイスのID情報、前記第1エネルギーフレームを受信する受信デバイスのID情報、及び前記少なくとも1つの受信デバイスのID情報を含み得る。
前記制御部は、前記予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔の時間以後、複数の送信デバイス間のエネルギー送信チャネルを占有するための競争を制御し得る。
前記制御部は、前記競争を制御するためにCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式を用い得る。
前記競争はスロットタイムを基本時間の単位として行われ、前記スロットタイムは前記予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔であり得る。
前記制御部は、スーパーフレーム構造でエネルギーフレームボディにデータフレームを挿入し、前記送信部は、フレーム単位でエネルギー及びデータを送信し得る。
前記送信部は、前記エネルギーフレームボディの区間内で第1データフレームの送信を完了した後、予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、第2データフレームを送信し得る。
前記フレーム基盤無線エネルギー送信装置は、前記予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、前記第1データフレームを受信した受信デバイスから応答信号を受信する受信部を更に備えることができる。
前記第1データフレームは、前記第1データフレームの開始を示すスタートオブフレーム(SoF)、制御情報を含むデータフレームヘッダ(DFH)、及びデータ情報を含むデータフレームボディ(DFB)を含み得る。
前記データフレームヘッダは、前記第1データフレームの長さ情報、前記第1データフレームのタイプ情報、前記第1データフレームを送信する送信デバイスのID情報、前記第1データフレームを受信する受信デバイスのID情報、及びMCS(Modulation and Coding Scheme)情報を含み得る。
前記制御部は、前記予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間以後、前記第1データフレームを送信する送信デバイスと前記第1データフレームを受信する受信デバイスとの間のデータ送信チャネルを占有するための競争を制御し得る。
前記競争はスロットタイムを基本時間の単位として行われ、前記スロットタイムは前記予め設定されたデータフレーム間の間隔であり得る。
前記フレーム基盤無線エネルギー送信装置は、前記プリアンブルに含まれる情報を用いて送信デバイスから受信デバイスへの下りリンクトレーニング及び前記受信デバイスから前記送信デバイスへの上りリンクトレーニングを行うトレーニング部を更に備えることができる。
前記トレーニング部は、前記送信デバイスと前記受信デバイスとの間で全二重方式により通信する場合、前記下りリンクトレーニング及び前記上りリンクトレーニングを同時に行い得る。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるフレーム基盤無線エネルギー受信装置は、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振によって送信デバイスからフレーム単位でエネルギーを受信する受信部と、前記受信部で受信したフレームに含まれる情報に基づいて受信デバイスの動作を制御する制御部と、を備え
、前記フレームは、前記エネルギーを含むエネルギーフレームボディを含み、前記エネルギーフレームボディは、少なくとも1つのデータフレームを含み、前記少なくとも1つのデータフレームは、データ情報を含むデータフレームボディを含むことを特徴とする。
【0009】
前記受信部は、最小に予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔でエネルギーフレームを受信し得る。
前記制御部は、前記エネルギーフレームのプリアンブルに含まれる情報に基づいて前記エネルギーフレームを検出する検出部と、前記エネルギーフレームのプリアンブルに含まれる情報に基づいて前記エネルギーフレームが送信されるチャネルを推定するチャネル推定部と、前記エネルギーフレームのプリアンブルに含まれる情報に基づいて前記受信デバイスの動作スイッチの時間同期を推定する同期推定部と、を備え得る。
前記受信部は、エネルギーフレームボディの区間内で、最小に予め設定されたデータフレーム間の間隔でデータフレームを受信し得る。
前記フレーム基盤無線エネルギー受信装置は、前記予め設定されたデータフレーム間の間隔の時間中に遊休状態を保持した後、前記送信デバイスにデータフレームを送信する送信部を更に備えることができる。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるフレーム基盤無線エネルギー送信方法は、ソース共振器と少なくとも1つのターゲット共振器との間の相互共振によって少なくとも1つの受信デバイスにフレーム単位でエネルギーを送信するステップと、前記少なくとも1つの受信デバイスへのエネルギー送信の有無、又は前記少なくとも1つの受信デバイスへのデータ送信の有無に基づいて前記フレームに含まれる情報を決定するステップと、を有
し、前記フレームは、前記エネルギーを含むエネルギーフレームボディを含み、前記エネルギーフレームボディは、少なくとも1つのデータフレームを含み、前記少なくとも1つのデータフレームは、データ情報を含むデータフレームボディを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、有線又は無線で電力を送受信することのできるフレームワークに関する技術を用い、フレーム単位のエネルギーを送信することによって、少なくとも1つの端末が存在する場合に端末間で電力を交換可能にする。また、端末間に電力を送受信すると同時にデータ伝送も可能にする。
また、フレーム単位でエネルギーを送信することによって、携帯用機器に無線で電力供給を行うことができ、必要に応じて多重端末間で電力を互いに共有することができる。
また、フレーム基盤無線エネルギー送信装置は、電源ソースがない装置に電力を供給し、同時にデータを送受信することによって低電力センサ、無電源機器との電力供給及び通信にも使用できる。
また、フレーム基盤でエネルギーを送信し、毎フレームの初めにプリアンブルを送信することによって、端末が移動する場合にもエネルギー送信ができる。
また、エネルギーフレームのボディにデータフレームを挿入するスーパーフレーム構造を用いることによって、エネルギー送信端末と複数のエネルギー受信端末との間にエネルギーの送受信中に データの送受信を効率よく行うことができる。即ち、ネットワークの状況でエネルギー及びデータを同時に送受信することができる。
また、プリアンブルを用いてエネルギー及びデータ送受信のための上りリンク及び下りリンクチャネルのトレーニングを一度に行い、このとき抽出されたパラメータをエネルギーフレームのヘッダを介してエネルギー送信端末及びエネルギー受信端末が共有することによって、低いトレーニングオーバーヘッドで迅速にエネルギー及びデータを送受信することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
先ず、無線電力を用いる通信システムについて説明すると、無線電力を用いる通信システムは、電源ソースのない情報格納装置の遠隔制御に応用される。無線電力を用いる通信システムは、情報格納装置に遠隔で装置を駆動することのできる電力を供給すると同時に、無線で格納装置に格納された情報を呼び出すシステムに応用される。
【0015】
無線電力を用いる通信システムは、信号を発生するために電源供給装置からエネルギーをソース共振器に格納し、電源供給装置とソース共振器を電気的に接続するスイッチをオフすることによって、ソース共振器の自己共振を誘導する。自己共振するソース共振器と相互共振をするほど近い距離にソース共振器の共振周波数と同一の共振周波数を有するターゲット共振器が存在する場合、ソース共振器とターゲット共振器との間に相互共振現象が発生する。
【0016】
ソース共振器は電源供給装置からエネルギーが供給される共振器を意味し、ターゲット共振器は相互共振現象によってエネルギーが伝達される共振器を意味する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態による無線電力を用いる通信システムの等価回路を示す図である。等価回路において、キャパシタC
1とスイッチ部130は電力入力部110と電力送信部120とを物理的に分離させる。キャパシタC
2とスイッチ部160は受信部140と電力出力部150とを物理的に分離させる。
【0018】
図1に示すように、無線電力を用いる通信システムは、ソースとターゲットで構成されるソース−ターゲット構造である。無線電力を用いる通信システムは、無線電力送信装置と無線電力受信装置を含む。無線電力送信装置はソースに該当し、無線電力受信装置はターゲットに該当する。
【0019】
無線電力送信装置は、電力入力部110、電力送信部120、及びスイッチ部130を備える。電力入力部110は、電源供給装置を用いてキャパシタにエネルギーを格納する。スイッチ部130は、キャパシタC
1にエネルギーが格納される間には電力入力部110にキャパシタC
1が接続されて、キャパシタC
1を電力送信部120に接続しない。スイッチ部130は、キャパシタC
1に格納されたエネルギーを放電する間にはキャパシタC
1と電力入力部110との接続を遮断して、キャパシタC
1を電力送信部120に接続する。スイッチ部130は、キャパシタC
1が同時に電力入力部110及び電力送信部120に接続されないようにする。
【0020】
電力送信部120は、電磁気(electromagnetic)エネルギーを相互共振によって受信部140に伝達(transferring)する。より具体的には、電力送信部120の送信コイルL
1は受信部130の受信コイルL
2との相互共振によって電力を伝達する。送信コイルL
1と受信コイルL
2との間に発生する相互共振の程度は相互インダクタンスMの影響を受ける。
【0021】
電力送信部120は、キャパシタに格納されたエネルギーをシンボル単位ごとに量子化して送信する。即ち、電力送信部120は、シンボル単位ごとに送信されるエネルギー量を異なるように制御することによって情報を送信する。ここで、シンボル単位は、ソースとターゲットとの間に1つのビット情報が伝達される単位であり、スイッチ部130の動作に応じてキャパシタにエネルギーが一度充電されて放電される期間を意味する。
【0022】
電力入力部110は、入力電圧V
DC、内部抵抗R
in、及びキャパシタC
1を含む。電力送信部120は、電力送信部120に対応する物理的な性質を反映した基礎回路素子R
1、L
1、C
1を含む。スイッチ部130は少なくとも1つのスイッチを含み、スイッチ部130は複数のスイッチを含んでもよい。スイッチには、オン/オフ機能を行うことのできる能動素子が用いられてもよい。Rは抵抗成分、Lはインダクター成分、Cはキャパシタ成分を意味する。入力電圧V
DCのうち、キャパシタC
1に印加される電圧はV
inで表示している。
【0023】
無線電力受信装置は、受信部140、電力出力部150、及びスイッチ部160を備える。受信部140は、電力送信部120から電磁気エネルギーを受信する。受信部140は、受信した電磁気エネルギーを、接続されたキャパシタに格納する。スイッチ部160は、キャパシタC
2にエネルギーが格納される間には受信部140にキャパシタC
2を接続して、キャパシタC
2を電力出力部150に接続しない。スイッチ部160は、キャパシタC
2に格納されたエネルギーを負荷に伝達する間にはキャパシタC
2と受信部140との接続を遮断して、キャパシタC
2を電力出力部150に接続する。スイッチ部160は、キャパシタC
2が同時に受信部140及び電力出力部150に接続されないようにする。
【0024】
より具体的に、受信部140の受信コイルL
2は、電力送信部120の送信コイルL
1との相互共振によって電力を受信する。受信した電力によって受信コイルL
2に接続されたキャパシタが充電される。電力出力部150は、キャパシタに充電された電力をバッテリに伝達する。電力出力部150は、バッテリの代わりに、負荷又はターゲットデバイスに電力を伝達してもよい。
【0025】
受信部140は、電力送信部120からシンボル単位でエネルギーを受信し、受信したエネルギー量に応じてソースから送信された情報を復調する。
【0026】
受信部140は、受信部140に対応する物理的な性質を反映した基礎回路素子R
2、L
2、C
2を含む。電力出力部150は、キャパシタC
2及びバッテリを含む。スイッチ部160は、少なくとも1つのスイッチを含み、スイッチ部160は複数のスイッチを含んでもよい。V
outは、受信コイルL
2で受信されるエネルギーのうち、キャパシタC
2に印加される電圧を表示している。
【0027】
上述したように、電力入力部110と電力送信部120、受信部140と電力出力部150を物理的に分離して電力を伝送するいわゆるRI(Resonator Isolation)システムは、インピーダンス整合を用いる従来の方式に比べて様々な長所を有する。第1に、DC電源からソース共振器に直接電力供給が可能であるため電力増幅器を使用しなくてもよい。第2に、受信端のキャパシタに充電された電力でエネルギーをキャプチャー(capture)するため、整流器を通した整流作業を必要としない。第3に、インピーダンス整合を行なう必要がないため、送信効率が送信端と受信端との間の距離変化に敏感ではない。また、複数の送信端及び複数の受信端を含む無線電力伝送システムへの拡張が容易である。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態による無線電力を用いる通信システムの等価回路を示す図であり、電力充電部210と送信部230、充電部240と電力出力部260がスイッチによって物理的に分離された無線電力を用いる通信システムの等価回路を示す図である。
【0029】
図2に示すように、無線電力を用いる通信システムは、ソースとターゲットで構成されるソース−ターゲット構造である。即ち、無線電力を用いる通信システムは、ソースに該当する無線電力送信装置とターゲットに該当する無線電力受信装置を備える。
【0030】
無線電力送信装置は、電力充電部210、制御部220、及び送信部230を備える。電力充電部210は、電源供給装置V
inと抵抗R
inで構成される。ソース共振器は、キャパシタC
1とインダクターL
1で構成される。送信部230は、ソース共振器とターゲット共振器との相互共振によって、ソース共振器に格納されたエネルギーを送信する。制御部220は、電力充電部210からソース共振器に電力を供給するために電力充電部210と送信部230をスイッチすることによって接続する。電源供給装置V
inからキャパシタC
1に電圧が印加されて、インダクターL
1に電流が印加される。定常状態に到達すると、キャパシタC
1に印加される電圧は0になり、インダクターL
1に流れる電流はV
in/R
inの値を有するようになる。定常状態で印加される電流によってインダクターL
1に電力が充電される。
【0031】
制御部220は、定常状態でソース共振器に充電された電力が所定値に達すると、スイッチをオフ(off)する。所定値に関する情報は制御部220に設定され、電力充電部210と送信部230は分離される。ここで、ソース共振器は、キャパシタC
1とインダクターL
1との間で自己共振を開始する。相互インダクタンスM270を考慮し、ソース共振器とターゲット共振器との相互共振によって、ソース共振器に格納されたエネルギーはターゲット共振器に伝えられる。ここで、ソース共振器の共振周波数f
1とターゲット共振器の共振周波数f
2は同一である。
【0033】
送信部230は、ソース共振器に格納されたエネルギーをシンボル単位ごとに量子化して送信する。即ち、送信部230は、シンボル単位ごとに送信されるエネルギー量を異なるように制御することによって情報を送信する。ここで、シンボル単位は、ソースとターゲットとの間に1つのビット情報が伝えられる単位であり、制御部220の動作に応じてキャパシタにエネルギーが一度充電されて放電される期間を意味する。
【0034】
無線電力受信装置は、充電部240、制御部250、及び電力出力部260を備える。ターゲット共振器は、キャパシタC
2とインダクターL
2で構成される。ソース共振器とターゲット共振器との間で相互共振するとき、ソース共振器は電源供給装置V
inと分離され、ターゲット共振器は負荷(LOAD)及びキャパシタC
Lと分離されている。ターゲット共振器のキャパシタC
2とインダクターL
2は相互共振によって電力を充電する。制御部250は、ターゲット共振器に電力を充電するため、スイッチをオフする。スイッチがオフの間にターゲット共振器の共振周波数とソース共振器の共振周波数とは一致して、相互共振が発生する。制御部250は、ターゲット共振器に充電された電力が所定値に達すると、スイッチをオン(on)する。所定値に関する情報は制御部250に設定され、スイッチがオンされると、キャパシタC
Lが接続されて、ターゲット共振器の共振周波数が変更される。
【0036】
従って、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振が終了する。より詳しくは、ターゲット共振器のQを考慮すると、f2’がf2よりも低くなることで、相互共振チャネルが消滅する。また、電力出力部260は、キャパシタC
2とインダクターL
2に充電された電力を負荷(LOAD)に伝達する。電力出力部260は、負荷(LOAD)の要求に適する方式で電力を伝達する。
【0037】
制御部250は、ターゲット共振器に充電された電力が所定の値未満になると、スイッチをオフする。充電部240は、ソース共振器とターゲット共振器との相互共振によって再びターゲット共振器に電力を充電する。
【0038】
充電部240は、送信部230からシンボル単位でエネルギーを受信し、受信したエネルギー量に応じてソースから送信された情報を復調する。
【0039】
ソース共振器とターゲット共振器との間に相互共振が発生するときにはスイッチが接続されない。従って、スイッチの接続による送信効率の減少を防止することができる。
【0040】
図1に示した場合と比較して、キャパシタに充電されたエネルギーを伝達する方式に比べてターゲット共振器に格納されたエネルギーのキャプチャー時点を制御することが容易である。キャパシタに充電されたエネルギーを伝達する方式は、キャパシタに充電されたエネルギーのみをキャプチャーすることができるが、共振周波数を変更してエネルギーをキャプチャーする方式はターゲット共振器のインダクター及びキャパシタに格納されたエネルギーを取得するため、エネルギーのキャプチャー時点に対する自由度が向上する。
【0041】
RI(Resonator Isolation)システムの送信端は、電力或いはデータ送信のためにスイッチ接続によって、ソース共振器においてエネルギーの充電と放電過程を繰り返す。このような一回のエネルギー充電と放電過程を1つのシンボルと定義する。
【0042】
図3は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置を適用するシナリオを示す図である。
【0043】
今後、無線電力伝送技術が普遍化されると、
図3に示すように、多様な機器間で無線電力を交換することができるエネルギー共有サービスが可能になる。有線で電力が供給されるTV310やデスクトップPC380は、スマートフォン320、360、370、ロボット掃除機340、ラップトップPC330などの機器に無線電力を供給することができる。また、TV310から電力が供給されたラップトップPC330やロボット掃除機340は、エネルギーを周辺スマートフォン320、360、370やタブレットPC350などと電力を共有することができ、場合に応じて、スマートフォン320、360、370間で電力を交換してもよい。
【0044】
このようなエネルギー共有シナリオでは、複数のエネルギー送信端末と複数のエネルギー受信端末が存在する。複数のエネルギー送信端末及び複数のエネルギー受信端末があるネットワーク状況でも、既存の無線通信のように特定の送信端末が特定の受信端末にエネルギーを送信することができなければならず、複数の送信端末間における無線電力伝送チャネルの共有も効果的に行われる必要がある。
【0045】
本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置は、エネルギー共有シナリオのような多重端末対多重端末(MP2MP:multi−point to multi−point)が位置する状況で効率よく電力を交換することのできる多重端末間のエネルギー共有フレームワークを提供する。
【0046】
また、電力を交換する間にデータの同時送信も可能にし、このような電力及びデータ伝送のための効果的な双方向トレーニング方式も提供する。
【0047】
図4は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置を適用するネットワーク状況における電力及びデータ伝送のトポロジー(topology)を示す図である。
【0048】
図4に示すように、複数のネットワークで構成されたシステムにおいて、Network1には、1つのエネルギー送信端末と複数のエネルギー受信端末が位置する。ここで、エネルギー送信端末(ETX:Energy Transmitter)と複数のエネルギー受信端末(ERX:Energy Receiver)は、エネルギーを伝送し、データを交換する。
【0049】
それぞれのETX及びERXは固有のID(Identification)を有する。本実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置は、複数のエネルギー送信端末と複数のエネルギー受信端末が存在する場合、効果的にエネルギー及びデータを送受信するためにエネルギーをフレーム単位で送信する。
【0050】
図5は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置のブロック図である。
【0051】
図5に示すように、フレーム基盤無線エネルギー送信装置は、トレーニング部510、制御部520、送信部530、及び受信部540を備える。
【0052】
送信部530は、ソース共振器とターゲット共振器との相互共振によって少なくとも1つの受信デバイスにフレーム単位でエネルギーを送信する。少なくとも1つの受信デバイスは複数の受信デバイスを含んでもよい。送信部530は、エネルギーフレーム単位でエネルギーを送信する。エネルギーフレームはエネルギー送信に用いられるフレームを意味する。
【0053】
送信部530は、第1エネルギーフレームの送信を完了した後、予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔(IEFS:Inter Energy Frame Space)の時間中に遊休(Idle)状態を保持した後、第2エネルギーフレームを送信する。予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔は、第1エネルギーフレームと第2エネルギーフレームを区別するために必要な最小時間を意味する。
【0054】
エネルギーフレームは、プリアンブル(Preamble)、エネルギーフレームヘッダ(EFH:Energy Frame Header)、及びエネルギーフレームボディ(EFD:Energy Frame Body)を含む。
【0055】
プリアンブルは、エネルギーフレームの初めに位置し、複数の受信デバイスがエネルギーフレームを受信するために必要な事前情報を含む。プリアンブルは、エネルギーフレームの検出及びエネルギーが送信されるチャネルの推定に必要な情報を含む。
【0056】
エネルギーフレームヘッダは制御情報を含む。制御情報は、送信デバイスと受信デバイスの動作を制御するために用いられる。エネルギーフレームヘッダは、エネルギーフレームの長さ情報、エネルギーフレームを送信する送信デバイスのID情報、エネルギーフレームを受信する受信デバイスのID情報、及び複数の受信デバイスのID情報を含む。
【0057】
エネルギーフレームボディは、複数の受信デバイスに送信するエネルギーを含む。エネルギーフレームボディに該当するエネルギーは、受信デバイスを充電するエネルギーを意味する。
【0058】
制御部520は、複数の受信デバイスへのエネルギー送信又はデータ送信の有無に基づいてフレームに含まれる情報を決定する。フレームに含まれる情報にはデータ情報が含まれる。
【0059】
制御部520は、予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔(IEFS:Inter Energy Frame Space)の時間後、複数の送信デバイス間のエネルギー送信チャネルを占有するための競争(contention)を制御する。複数の送信デバイスは競争によってチャネルの使用の有無を決定する。例えば、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance:搬送波感知多重アクセス/衝突回避方式)のように、競争ウィンドウの中の複数の送信デバイスは、チャネルのキャリアセンス及びバックオフカウンタを用いてチャネルの使用の有無を決定する。
【0060】
競争はスロットタイム(slot time)を基本時間の単位として行われ、スロットタイムは予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔(IEFS)に対応する時間に設定される。
【0061】
制御部520はスーパーフレーム(super−frame)構造でエネルギーフレームボディにデータフレームを挿入し、送信部530はフレーム単位でエネルギー及びデータを送信する。送信デバイスが受信デバイスにデータを送信することを決定した場合、制御部520は、エネルギーフレームに、データに関する情報をフレーム形式で含ませる。例えば、フレーム基盤無線エネルギー送信装置は、ソース共振器に格納されたエネルギー量に応じてデータをマッピングし、マッピングされたシンボルを送信する。従って、制御部520は、エネルギーフレームボディを介して送信されるエネルギーのうち、所定区間で送信されるエネルギー量に応じてデータをマッピングし、マッピングされたシンボルを送信する。ここで、エネルギー量に応じてマッピングされたシンボルはデータフレーム形式で送信される。
【0062】
送信部530は、エネルギーフレームボディの区間内で第1データフレームの送信を完了した後、予め設定されたデータフレーム間の間隔(IDFS:Inter Data Frame Space)の時間中に遊休状態を保持した後、第2データフレームを送信する。予め設定されたデータフレーム間の間隔は、第1データフレームと第2データフレームを区別するために必要な最小時間を意味する。
【0063】
受信部540は、予め設定されたデータフレーム間の間隔(IDFS:Inter Data Frame Space)の時間中に遊休状態を保持した後、第1データフレームを受信した受信デバイスから応答信号を受信する。予め設定されたデータフレーム間の間隔は、送信するデータフレームと受信するデータフレームを区別するために必要な最小時間を意味する。応答信号はACK、NACKのような信号を意味する。
【0064】
データフレームは、スタートオブフレーム(SoF:Start of Frame)、データフレームヘッダ(DFH:Data Frame Header)、及びデータフレームボディ(DFB:Data Frame Body)を含む。
【0065】
スタートオブフレーム(SoF)は、データフレームの初めに位置してデータフレームの開始を示す。
【0066】
データフレームヘッダ(DFH)は、制御情報を含む。ここで、制御情報は、送信デバイスと受信デバイスがデータを送受信するために必要な情報を意味する。データフレームヘッダは、データフレームの長さ情報、データフレームのタイプ情報、データフレームを送信する送信デバイスのID情報、データフレームを受信する受信デバイスのID情報、及び変調及び符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)情報を含む。データフレームのタイプ情報は、data/management/ACK/NACKなどのようなデータフレームの細部形式を示す。
【0067】
データフレームボディ(DFB)は、データ情報を含む。ここでデータ情報は、送信デバイスが受信デバイスに伝達しようとする実質データを意味する。データフレームボディはFCS(Frame Check Sequence)を含んでもよい。
【0068】
データフレームは、場合に応じてACK、NACKなどのようなARQ(Automatic Repeat Request)フレームである。ARQフレームの場合には、データフレームボディの部分をデータフレームから省略してもよい。
【0069】
制御部520は、予め設定されたデータフレーム間の間隔(IDFS:Inter Data Frame Space)の時間の後、データフレームを送信する送信デバイスとデータフレームを受信する受信デバイスとの間のデータ送信チャネルを占有するための競争を制御する。データフレームは、送信デバイスで送信されてもよく、受信デバイスで送信されてもよい。従って、送信デバイスと受信デバイスはデータ送信チャネルを占有するために競争する。
【0070】
競争はスロットタイム(slot time)を基本時間の単位として行われ、スロットタイムは予め設定されたデータフレーム間の間隔(IDFS)に対応する時間に設定される
【0071】
トレーニング部510は、プリアンブルに含まれる情報を用いて送信デバイスから受信デバイスへの下りリンク(downlink)トレーニング、及び受信デバイスから送信デバイスへの上りリンク(uplink)トレーニングを行う。
【0072】
下りリンクトレーニングは、送信デバイスから受信デバイスに送信されるエネルギーフレーム及びデータフレームの復号化に必要な情報を取得する過程を意味する。例えば、下りリンクトレーニングを介して、エネルギーが送信されるチャネルの状態が推定される。
【0073】
上りリンクトレーニングは、受信デバイスから送信デバイスに送信されるデータフレームの復号化に必要な情報を取得する過程を意味する。例えば、上りリンクトレーニングを介して上りリンクチャネルの状態推定、フレームの検出、受信デバイスの動作スイッチの時間同期などが推定される。
【0074】
トレーニング部510は、送信デバイスと受信デバイスとの間で全二重(full duplex)方式により通信する場合、下りリンクトレーニング及び上りリンクトレーニングを同時に行うことができる。全二重方式において、送信デバイスと受信デバイスは同時にデータを交換する。トレーニング部510は、プリアンブル区間で交換するエネルギー波形に基づいて下りリンクトレーニング及び上りリンクトレーニングを同時に行う。
【0075】
制御部520は、フレーム基盤無線エネルギー送信装置の全般的な制御を担当し、トレーニング部510、送信部530、及び受信部540の機能を行ってもよい。
図5に示す実施形態において、これらを別に構成して示したのは各機能を区別して説明するためである。従って、実際に製品を実現する場合、これらの全てを制御部520で処理するように構成してもよく、これらの一部のみを制御部520で処理するように構成してもよい。
【0076】
図6は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー受信装置のブロック図である。
【0077】
図6に示すように、フレーム基盤無線エネルギー受信装置は、受信部610、制御部620、及び送信部630を備える。
【0078】
受信部610は、ソース共振器とターゲット共振器との相互共振によって送信デバイスからフレーム単位でエネルギーを受信する。
【0079】
制御部620は、受信したフレームに含まれる情報に基づいて受信デバイスの動作を制御する。フレームには、受信デバイスを充電するエネルギーのみが含まれてもよく、送信デバイスから伝達されるデータがデータフレームの形態で含まれてもよい。制御部620は、データフレームを受信する場合、該当データの内容に応じて受信デバイスの動作を制御する。
【0080】
受信部610は、最小に予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔(IEFS:Inter Energy Frame Space)でエネルギーフレームを受信する。エネルギーフレーム間を、予め設定されたエネルギーフレーム間の間隔を有するようにすることによって、エネルギーフレームが区別される。
【0081】
制御部620は、検出部621、チャネル推定部623、及び同期推定部625を備える。検出部621は、エネルギーフレームのプリアンブル(Preamble)に含まれる情報に基づいてエネルギーフレームを検出する。検出部621は、プリアンブルでスタートオブフレーム(SoF、Start of Frame)を検出することによって、エネルギーフレームを検出する。
【0082】
チャネル推定部623は、エネルギーフレームのプリアンブルに含まれる情報に基づいてエネルギーフレームが送信されるチャネルを推定する。チャネル推定部623は、上りリンクトレーニングを介してエネルギーフレームを送信するチャネルを推定する。また、チャネル推定部623は、下りリンクトレーニングを介してエネルギーフレームを受信するチャネルを推定する。
【0083】
同期推定部625は、エネルギーフレームのプリアンブルに含まれる情報に基づいて受信デバイスの動作スイッチの時間同期を推定する。同期推定部625は、上りリンクトレーニングを介して動作スイッチの時間同期を推定する。
【0084】
受信部610は、エネルギーフレームボディの区間内で、最小に予め設定されたデータフレーム間の間隔(IDFS:Inter Data Frame Space)でデータフレームを受信する。最小に予め設定されたデータフレーム間の間隔を有することによって、データフレームが互いに区別される。
【0085】
送信部630は、予め設定されたデータフレーム間の間隔(IDFS:Inter Data Frame Space)の時間中に遊休状態を保持した後、送信デバイスにデータフレームを送信する。ここで、データフレームには、ACK、NACKのような応答信号が含まれるか、又は実際データ情報が含まれる。
【0086】
制御部620は、フレーム基盤無線エネルギー受信装置の全般的な制御を担当し、受信部610及び送信部630の機能を行ってもよい。
図6に示す実施形態において、これらを別に構成して示したのは各機能を区別して説明するためである。従って、実際に製品を実現する場合、これらの全てを制御部620で処理するように構成してもよく、これらの一部のみを制御部620で処理するように構成してもよい。
【0087】
図7は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置で送信するエネルギーフレームを示す図である。
【0088】
図7に示すように、EFはエネルギーフレーム(energy frame)、IEFSはエネルギーフレーム間の間隔(Inter energy frame space)、EFHはエネルギーフレームヘッダ(energy frame header)を示す。それぞれのETXはエネルギーをフレーム単位で送信する。
【0089】
エネルギーフレームの送信が終了して次のエネルギーフレームが送信されるためには、最小に予め定義されたIEFSの時間中に遊休状態が保持されなければならない。
【0090】
1つのエネルギーフレームは、プリアンブル、エネルギーフレームヘッダ(EFH)、及びエネルギーフレームボディ(EFB)で構成される。プリアンブルを用いてETXが送信したエネルギーフレームをERXが受信するためには、ERXが必要な事前情報を取得できるようにするトレーニングが行われる。
【0091】
プリアンブルは、フレーム検出及びエネルギー送信チャネルの推定に関する情報、フレームの開始(Start of frame:SoF)を知らせるSoFなどを含む。
【0092】
無線電力伝送方式の1つであるResonator Isolation(RI)システムの場合、ERXは、プリアンブル区間中に、フレーム検出及びERXの動作スイッチの時間同期などを推定する。
【0093】
ETXは、EFHによって各種制御情報を送信する。例えば、EFHは、エネルギーフレーム(EF)の長さ情報、EFを送信するETXのID情報、及びEFを受信するERXのID情報を含む。エネルギー及びデータの同時送信が可能な場合、EFHは、以後に送信するデータフレームのMCS(Modulation and Coding Scheme)情報を含む。EFH以後のエネルギーフレームボディを介してETXはERXにエネルギーを送信する。
【0094】
図8は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置で送信するエネルギーフレームのトランスアクションを示す図である。
【0095】
1つのエネルギーフレーム(Eフレーム)の送信が終了すると、複数のETXがエネルギーフレームを送信するために競争を行う。競争を開始する前に、最小に予め定義されたIEFSの時間中にチャネルは遊休状態を保持する。競争は、IEFSの以後にスロットタイム(slot time)に基づいて行われる。ETXが1つのみある状況の場合、ETXは、1つのエネルギーフレーム送信を完了し、IEFS以後に直ちに次のエネルギーフレームを送信する。IEFSの時間をスロットタイムにより設定してもよい。
【0096】
図9は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置でエネルギー及びデータを同時に送信するために用いるスーパーフレーム構造のデータフレームを示す図である。
【0097】
図9に示すように、DFはデータフレーム(data frame)、IDFSはデータフレーム間の間隔(Inter data frame space)、ARQは自動リピート要求(automatic repeat request)、FCSはフレーム確認シーケンス(frame check sequence)を示す。
【0098】
エネルギーフレームボディ区間内でデータフレームは最小IDFSの間隔で順次送信される。
【0099】
データフレーム(DF)は、SoF、データフレームヘッダ(Data Frame Header:DFH)、及びデータフレームボディ(Data Frame Body:DFB)で構成される。SoFはデータフレームの開始を知らせる。DFHはDFの長さ情報、DFのタイプ情報、データフレームを交換するETX及びERXのID情報、及びMCS情報を含む。DFBは実際のデータ情報及びFCSを含む。
【0100】
DFは、場合に応じてACK、NACKなどのようなARQフレームであり、ARQフレームはDFBを含まない。
【0101】
DFHに含まれるDFのタイプ情報は、data/management/ACK/NACKなどのようなデータフレームの細部形式を示す。
【0102】
ETXは、ERXにDF910を送信する。ERXは、IDFS950が経過した後、ETXにARQフレーム920を送信する。IDFS960が経過した後、ETXとERXとの間に競争が行なわれ、ERXはETXにDF930を送信する。ERXは、IDFSが経過した後、ETXにARQフレーム940を送信する。
【0103】
図10は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置で送信するデータフレームのトランスアクションを示す図である。
【0104】
1つのデータフレーム送信が終了すると、最小IDFS1010、1020の時間中にデータ送信チャネルは遊休状態を保持する。競争は、IDFS1010の後にスロットタイムを基本として行われる。IDFS1010の時間はスロットタイムで使用され、ここで、スロットタイムは、エネルギーフレームの送信で使用されるスロットタイムと区別される。
【0105】
図11は、本発明の一実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置とフレーム基盤無線エネルギー受信装置との間で行われるトレーニングを示す図である。
【0106】
図11に示すように、ETXは、プリアンブル区間中に、プリアンブルを用いてETXからERXに送信するエネルギーフレーム及びデータフレームの復号化のための下りリンクトレーニング1110を行う。その後、ERXは上りリンクトレーニング1120を行う。
【0107】
エネルギーとデータの同時送信が可能な場合、ETXが送信するエネルギーフレームのプリアンブル区間にERXもETXに向かうトレーニング、即ち上りリンクトレーニングを行うことができる。
【0108】
全二重方式(Full Duplex)通信が可能な場合、上りリンク及び下りリンクトレーニングが同時1130に行われる。
【0109】
プリアンブルの後、ETXは、プリアンブルを用いて推定したパラメータ値をEFHに含めて送信する。例えば、上りリンク及び下りリンクチャネルの状態を推定し、上りリンク及び下りリンクに用いるMCS情報をEFHに含めて送信する。
【0110】
本実施形態によるフレーム基盤無線エネルギー送信装置は、EFのプリアンブルを用いて上りリンク及び下りリンクトレーニングを1つのトランスアクションで行い、トランスアクションによって取得したパラメータ値をEFHに含めて送信する。
【0111】
上述した方法は、多様なコンピュータ手段によって実行されるプログラム命令形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合わせて含んでもよい。記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェア当業者に公示されて使用可能なものであってもよい。
【0112】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。