特許第5976534号(P5976534)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5976534
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】専用基準信号の生成方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/7073 20110101AFI20160809BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20160809BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20160809BHJP
【FI】
   H04B1/7073
   H04J11/00 Z
   H04J15/00
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-515986(P2012-515986)
(86)(22)【出願日】2010年6月18日
(65)【公表番号】特表2012-531082(P2012-531082A)
(43)【公表日】2012年12月6日
(86)【国際出願番号】KR2010003934
(87)【国際公開番号】WO2010147419
(87)【国際公開日】20101223
【審査請求日】2013年4月18日
【審判番号】不服2015-7405(P2015-7405/J1)
【審判請求日】2015年4月20日
(31)【優先権主張番号】200910146321.1
(32)【優先日】2009年6月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】インヤン・リ
(72)【発明者】
【氏名】シャオチャン・リ
【合議体】
【審判長】 新川 圭二
【審判官】 菅原 道晴
【審判官】 山本 章裕
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/116769(WO,A1)
【文献】 ZTE, Cell−specific Frequency Shift for UE Specific RS, 3GPP TSG−RAN WG1#53b R1−082376,2008年6月30日
【文献】 Ericsson, Update of uplink reference−signal hopping,downlink reference signals,scrambling sequence,DwPTS/UpPTS length for TDD and control channel processing, 3GPP TSG−RAN WG1#52 R1−081155, 2008年2月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B1/7073, H04J11/00,99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムで専用基準信号(DRS)シーケンスを生成する方法であって、
ユーザ装置(UE)に対して少なくとも1つの物理的資源ブロック(Physical Resource Block、PRB)を割り当てる段階と、
セル識別子(ID)を基盤とする初期化値を用いて、初期基準信号(Reference Signal、RS)シーケンスを生成する段階と、
前記ユーザ装置に対して割り当てられた前記少なくとも1つの物理的資源ブロック(Physical Resource Block、PRB)のインデックスを基盤とし、前記初期RSシーケンスから、前記ユーザ装置のための前記DRSシーケンスを獲得する段階と、を含み、
前記初期RSシーケンスの疑似ランダムシーケンス生成器がUE IDが排除されながらセル識別子(ID)によって初期化され、
前記初期化では、初期化値が初期化パラメータによって計算される時に、異なる初期化値によって独立的な疑似ランダムシーケンスを生成するように初期化値が異なる
ことを特徴とする専用基準信号(DRS)シーケンスを生成する方法。
【請求項2】
前記初期RSシーケンスは、DRSシーケンスセグメントを獲得するために前記UEに割り当てられた前記少なくとも1つの物理的資源ブロック(Physical Resource Block、PRB)のインデックスに従って、インターセプトされ、前記DRSシーケンスセグメント、前記DRSシーケンスを獲得するために前記UEに割り当てられた複数の前記物理的資源ブロック(PRB)の前記インデックスに従って、結合される
ことを特徴とする請求項1に記載の専用基準信号(DRS)シーケンスを生成する方法。
【請求項3】
1つのPRBインデックスと関連した前記DRSシーケンスセグメントは、前記初期RSシーケンスの連続要素を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の専用基準信号(DRS)シーケンスを生成する方法。
【請求項4】
1つのPRBインデックスと関連した前記DRSシーケンスセグメントは、前記初期RSシーケンスの不連続要素を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の専用基準信号(DRS)シーケンスを生成する方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの物理的資源ブロック(PRB)のインデックスは、スロット内で前記UEに割り当てられる
ことを特徴とする請求項1に記載の専用基準信号(DRS)シーケンスを生成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に無線通信技術に関し、より詳細には、無線通信システムにおいて専用基準信号(Dedicated Reference Signal、DRS)を生成するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
進歩したロングタームエボルション(LTE−A)システムにおいて高いピーク速度を支援するために、各々のセルに対して8個の伝送アンテナが構成される。基準信号(RS)のオーバーヘッドを低減するために、ダウンリンクデータを復調するためのDRSが利用される。基地局は、各々のユーザ装置(User Equipment、UE)の各々のデータストリームに対してDRSを伝送する。セル内の大部分のUEは、低ランク伝送モードを採用し、ここで、ランク値は、UEによって同時に伝送されるストリームの数と同一である。このように、各々のUEによって実際に伝送されるDRSの数が小さく、それにより、基準信号のオーバーヘッドを減少させる。さらに、DRSを利用することによって、協力マルチ−ポイント(Coordinated Multi−Point、CoMP)伝送と多重ユーザ多重入力多重出力(MU−MIMO)伝送が容易になる。
【0003】
LTE−Aシステムにおいて、CoMP伝送は、主としてセルの平均スループットとセル境界でのスループットを改善するために利用され、2つの特定実行モード、すなわち協力スケジューリング(coordinated scheduling)と協力マルチ−ポイントジョイント伝送(coordinated multi−point joint transmission)を含む。協力スケジューリングに対して、ただ1つのUEのデータがただ1つの送信ノード、すなわち1つのサービングセルから出る。他のノードによって伝送されたデータは、干渉として受信されるので、多数のノードが干渉水準を制御するために協力スケジューリングを要求する。協力マルチ−ポイントジョイント伝送に対して、多数のノードが同一の時間−周波数資源を利用して1つのUEにデータを伝送することができ、それにより、UEの信号対雑音比を増加させ、干渉を減らす。LTE−Aシステムは、DRSを基盤として透明な協力マルチ−ポイントジョイント伝送を支援することができる。UEは、1つのノードによって伝送された物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のデータのみを受信し、ノードは、UEのサービングセルとなる。同時に、データ伝送は、DRSを基盤とし、UEは、DRSを受信してチャネル評価を行い、データを復調するが、どんなノードがデータを伝送するかを考慮しない。
【0004】
さらに、LTE−Aシステムは、MU−MIMOを採用するので、多数のUEのデータが同一の時間−周波数資源を利用して伝送されることができる。また、MU−MIMOは、LTEシステムでも支援される。しかし、LTEでのMU−MIMOは、性能利得を制限する単一ユーザMIMO(SU−MIMO)を基盤として定義される。LTE−Aシステムにおいて、UEがさらに正確なチャネル品質指示子(CQI)を報告し、データ復調時にできるだけ干渉を除去できるように1つのUEとMU−MIMOを実行する他のUEのスケジューリング情報を提供することによって、MU−MIMOが最適化される。DRSを基盤とするMU−MIMOに対して、基地局は、MU−MIMOを実行する多数のUEが良いチャネル評価性能を得るために、好ましくは、直交する異なるDRSパターンを採用するように構成される。
【0005】
図1は、従来のDRS構造を示す。コード分割多重化(CDM)と周波数分割多重化(FDM)モードが採用される、すなわちDRS伝送のための資源要素(RE)がFDMモードを利用して2つのグループに分けられ、多重データストリームのDRSは、CDMモードを使用して各々のREグループで多重化される。以下では、REの各々のグループは、CDM REグループと呼ばれる。
【0006】
図2は、DRSを生成しマッピングするための従来の方法を示している。図2から明らかなように、各々のアンテナポートのRSシーケンス、すなわちDRSシーケンスが生成され、次に、REマッピングがRSシーケンスに対して実行される。RSシーケンス生成のための3つの方法がある。第一の方法で、1つのランダムシーケンスが異なる初期化値を使用して各々のアンテナポートに対して生成され、次に、RSシーケンスは、ランダムシーケンスによって生成される。第二の方法で、1つのランダムシーケンスが1つの初期化値を利用して生成され、1つの長いスクランブリングシーケンスがランダムシーケンスによって生成され、長いスクランブリングシーケンスが多数の詳細項目に分割され、各々のアンテナポートのRSシーケンスが得られる。第三の方法で、1つのランダムシーケンスが1つの初期化値を利用して生成され、次に、1つのスクランブリングコードシーケンスがランダムシーケンスによって生成され、各々のアンテナポートは、スクランブリングコードシーケンスをRSシーケンスとして使用する。
【0007】
CDMモードを利用するDRS構造またはCDMモードと他の多重化モードを一緒に利用するDRS構造に対して、図2に示されたRSシーケンスを生成する段階、例えば、図3に示されたDRS生成及びマッピングする方法が詳しく説明されることができる。図3から明らかなように、各々のアンテナポートのRSシーケンスが生成され、次に、各々のRSシーケンスの各々の要素が拡散RSシーケンスを得るために拡散し、ここで、拡散コードは、Walsh(ワルシ)コードであることができ、REマッピングが拡散RSシーケンスに対して実行される。
【0008】
図3に示された方法において、すべてのアンテナポートのRSシーケンスが同一であれば、多重データストリームのDRSがCDMモードを利用して伝送される時、1つのOFDMシンボル上のDRSが二倍の送信電力を採用し、他のOFDMシンボル上のDRSが送信電力を有しないことが可能であり、それにより、データ伝送のための全体電力に影響を与える。もしすべてのアンテナポートのRSシーケンスが互いに独立的なら、DRSの送信電力の不均衡は、問題にならない。しかし、図3に示された方法は、異なるセル間のDRS干渉を抑制することができない。一般的に、干渉が少ないほど、性能は良くなるが、図3に示された方法は、任意のセルまたはUEからの持続的な干渉を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の内容を考慮して、本発明の目的は、異なるセル間のDRS干渉をランダム化することができるDRSを生成する方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、OFDMシンボルの電力不均衡の問題を解決し、且つセル間のDRS干渉をランダム化する。さらに、本発明は、MU−MIMOの性能を最適化し、UEがMU−MIMOを実行する他のUEのDRSシーケンス情報を知ることができるように許容し、それにより、明示的MU−MIMO伝送モードを支援する。
【0011】
上記目的を達成するために、DRSを生成する方法は、各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成する段階と、各々のRSシーケンスを拡散し、拡散RSシーケンスを獲得する段階と、あらかじめ定義されたスクランブリングコードを各々の拡散RSシーケンスに乗算し、所望のDRSシーケンスを獲得する段階とを含む。
【0012】
各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成する段階は、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータを決定する段階と、初期化パラメータによって初期化値を計算する段階と、初期化値によって各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成する段階とを含む。
【0013】
あらかじめ定義されたスクランブリングコードを各々の拡散RSシーケンスに乗算する段階は、スクランブリングコードを生成するための初期化パラメータを決定する段階と、初期化パラメータによって初期化値を計算する段階と、アンテナポートと関係ない共通スクランブリングコードを生成する段階と、共通スクランブリングコードを各々の拡散RSシーケンスに乗算する段階と、スクランブリングコードを生成するための初期化パラメータを決定し、初期化パラメータによって初期化値を計算し、初期化値によってN個のスクランブリングコードを生成し、拡散RSシーケンスに対応するスクランブリングコードを各々の拡散RSシーケンスに乗算する段階とを含み、ここで、Nは、正の整数であり、DRSを伝送するためのコード分割多重化資源要素(CDM RE)グループの数と同一である。
【0014】
RSシーケンスを生成するための初期化値は、スクランブリングコードを生成するための初期化値と同一であるか、または異なる。
【0015】
UEがMU−MIMO伝送モードを採用しないか、暗黙的MU−MIMO伝送モードを採用すれば、アンテナポート識別子(port IDentifier(ID))、UEが位置するセルの識別子(cell ID)、UEの識別子(UE ID)、及び/またはDRSシーケンスが位置するタイムスロットのタイムスロット番号が初期化パラメータとして利用される。
【0016】
UEが明示的単一セルMU−MIMO伝送モードを採用すれば、ポートID、セルID、及び/またはタイムスロット番号が初期化パラメータとして利用される。UEが協力マルチ−ポイント(CoMP)伝送モードと明示的MU−MIMO伝送モードを採用する時、ポートID、タイムスロット番号、あらかじめ定義されたCoMP領域ID、及び/またはシステムフレーム番号が初期化パラメータとして利用される。
【0017】
ポートIDは、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータとして利用され、CDM REグループのインデックスは、さらに、N個のスクランブリングコードを生成するためのモードで初期化パラメータとして追加に使用される。
【0018】
各々のRSシーケンスを拡散する段階は、拡散コードを各々のRSシーケンスに乗算する段階と、各々のアンテナポートのホッピングによるあらかじめ定義された拡散コードを利用する段階とを含む。各々のアンテナポートのホッピングによるあらかじめ定義された拡散コードを利用する段階は、物理的資源ブロック(PRB)をユニットとして取ることによって、拡散コードを変更するか、最も小さいCDM REグループをユニットとして取ることによって、拡散コードを変更する段階を含む。
【0019】
方法は、各々のアンテナに対してUEに割り当てられたすべてのPRBに対する各々のDRSシーケンスを生成する段階と、RSシーケンスを生成するためにPRBのインデックスまたはPRBのインデックスから変換された値を初期化パラメータとして利用する段階と、PRBに各々対応するDRSシーケンスを結合する段階と、所望のDRSシーケンスを獲得する段階とをさらに含む。
【0020】
また、各々のアンテナポートに対して初期DRSシーケンスを生成する段階と、UEに割り当てられたすべてのPRBのインデックスまたはPRBのインデックスから変換された値によって初期DRSシーケンスからセグメントをインターセプトする段階と、インターセプトされたセグメントを結合する段階と、所望のDRSシーケンスを獲得する段階とを含む。
【0021】
また、各々のアンテナポートに対するDRSシーケンスを生成し、生成されたDRSシーケンスの長さは、PRB内のDRSシーケンスの長さと同一であり、生成されたDRSシーケンスは、UEに割り当てられたすべてのPRBと関係ない段階と、生成されたDRSシーケンスをPRBに各々対応するDRSシーケンスとして利用し、PRBに各々対応するDRSシーケンスを結合し、所望のDRSシーケンスを獲得する段階とを含む。
セグメントは、各々のサブフレームの各々のタイムスロット内のPRBのインデックスによって、またはPRBのインデックスから変換された値によってインターセプトされる。
【0022】
DRSを生成する装置は、各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成する生成ユニットと、各々のRSシーケンスを拡散し、拡散RSシーケンスを獲得し、各々の拡散RSシーケンスにあらかじめ定義されたスクランブリングコードを乗算し、所望のDRSシーケンスを獲得する拡散ユニットとを含む。
【0023】
生成ユニットは、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータを決定し、初期化パラメータによって初期化値を計算する演算サブユニットと、初期化値によって各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成する生成サブユニットとを含む。
【0024】
拡散ユニットは、各々のRSシーケンスに拡散コードを乗算し、あらかじめ定義された拡散コードを利用して各々のアンテナポートのホッピングを実行する第1拡散サブユニットと、スクランブリングコードを生成するために初期化パラメータを決定し、初期化パラメータによって初期化値を計算し、初期化値によってアンテナポートと関係ない共通スクランブリングコードを生成し、各々の拡散RSシーケンスに共通スクランブリングコードを乗算する第2拡散サブユニットとを含む。
【0025】
拡散ユニットは、各々のRSシーケンスに拡散コードを乗算し、あらかじめ定義された拡散コードを利用して各々のアンテナポートのホッピングを実行する第1拡散サブユニットと、スクランブリングコードを生成するために初期化パラメータを決定し、初期化パラメータによって初期化値を計算し、初期化値によってN個のスクランブリングコードを生成し、各々の拡散RSシーケンスに対応するスクランブリングコードを乗算する第2拡散サブユニットとをさらに含み、ここで、Nは、正の整数であり、DRS伝送のためのCDM REグループの数と同一である。
【0026】
この装置は、各々の所望するDRSシーケンスに対してREマッピングを実行するマッピングユニットをさらに含む。
【発明の効果】
【0027】
したがって、本発明において、拡散RSシーケンスが獲得された後、拡散RSシーケンスがあらかじめ定義されたスクランブリングコードと乗算され、特定フォーマットのスクランブリングコードが要求条件によって構成されることができ、したがって、OFDMシンボルの電力不均衡問題が解消されると共に、異なるセル間のDRS干渉をもランダム化されることができる。さらに、本発明は、MU−MIMO性能を最適化し、UEがMU−MIMOを実行する他のUEのDRS情報を知ることができるようにし、それにより、明示的MU−MIMO伝送モードを支援する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】従来のDRS構造を示す。
図2】DRSを生成しマッピングする従来の方法を示す。
図3】従来技術でDRSを生成しマッピングするための他の方法を示す。
図4】本発明の一実施例によってDRSを生成する方法を示す。
図5】本発明の一実施例によって1つのスクランブリングコードが使用される実施を示す。
図6】本発明の一実施例によって2つのスクランブリングコードが使用される実施を示す。
図7】本発明の一実施例によってPRBに対するRSシーケンスを生成するための過程を示す。
図8】本発明の一実施例によるインターセプティング過程を示す。
図9】本発明の一実施例によってDRSを生成するための装置の構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。同一の参照番号は、同一または同様の部分を言及するために添付の図面で使用される。これに含まれたよく知られた機能及び構造に対する詳細な説明は、明瞭性と簡潔性のために省略される。
【0030】
従来の技術で発生する問題点を解決するために、本発明は、各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成する段階と、各々のRSシーケンスを拡散し、拡散RSシーケンスを獲得する段階と、各々の拡散RSシーケンスにあらかじめ定義されたスクランブリングコードを乗算し、所望のDRSシーケンスを獲得する段階と、各々のDRSシーケンスに対するREマッピングを実行する段階とを含むDRSを生成しマッピングするための新規の方法を提供する。
【0031】
CDMモードを利用するDRS構造またはCDMモードとFDMモードのような他の多重化モードを一緒に利用するDRS構造について、図4は、本発明の一実施例によってDRSを生成する方法を示している。図4から明らかなように、この方法は、次の段階を含む。
【0032】
401段階で、各々のアンテナポートのRSシーケンスが生成される。この段階で、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータが決定され、初期化値が初期化パラメータによって計算され、各々のアンテナポートのRSシーケンスが初期化値によって生成される。
【0033】
上記で言及された初期化パラメータは、アンテナポートの識別子(port ID)、UEが位置するセルの識別子(cell ID)、UEの識別子(UE ID)、及びDRSシーケンスが位置するタイムスロットのタイムスロット番号を含むことができる。DRSを生成するための具体的な方法を例により説明する。
【0034】
【数1】
【0035】
さらに、初期化値が初期化パラメータによって計算される時に、初期化値が異なり、独立的な疑似ランダムシーケンス(pseudo−random sequences)が異なる初期化値によって生成されること、すなわちすべてのアンテナポートのRSシーケンスが相互独立的であり、それにより、OFDMシンボル上のDRSの送信電力の不均衡を回避することができるだけ多く保障されなければならない。
【0036】
402段階で、各々のRSシーケンスが拡散し、拡散RSシーケンスが得られる。この段階で、各々のRSシーケンスに好ましくは、ワルシコードである拡散コードが乗算される。隣接セル間のDRS干渉をランダム化するために、ワルシコードは、各々のアンテナポートに対応するRSシーケンスでホッピングされることができる。同一セル内の多重アンテナポートは、同一のワルシコードホッピングシーケンスの循環移動を通じてRSシーケンスを獲得し、セル内のデータストリームのDRSシーケンスの直交相互作用を実行する。異なるセルは、異なるホッピングパターンを採用して干渉均衡を実行する。CDMモードを利用するDRSの各々のグループは、同一のワルシホッピングシーケンスを繰り返し的に使用するか、異なるワルシホッピングシーケンスを使用することができる。
【0037】
ホッピングシーケンスが定義される時に、ワルシコードは、物理的資源ブロック(PRB)または最も小さいCDM REグループをユニットとして取ることによって変更されることができる。長さが2のワルシコードが採用される時に、最も小さいREグループは、2個のREを含み、長さが4のワルシコードが採用される時に、最も小さいREグループは、4個のREを含む。ホッピングの一例として、各々のアンテナが1つのワルシコードを固定的に採用するが、他のセルは、ワルシコードとアンテナポート間の異なるマッピング関係を採用する。ワルシコードとアンテナフォード間のマッピング関係は、セルID、タイムスロット番号、及びCDM REグループのインデックス、例えば、mod(cell_ID+p、L)またはmod(cell_ID+g+p、L)によって決定されることができ、ここで、pは、アンテナポートのインデックスであり、gは、CDM REグループのインデックスであり、Lは、ワルシコードの長さである。
【0038】
さらに、UEが採用する伝送モードの差異によって、拡散コードが生成される時、採用された初期化パラメータが異なる。ここで、UEによって採用される伝送モードは、MU−MIMOを採用しない単一セル伝送モード、MU−MIMOを採用しないCoMP伝送モード、暗黙的単一セルMU−MIMO伝送モード、CoMP及び明示的MU−MIMO伝送モードを含む。
【0039】
MU−MIMOを採用しない2つの伝送モードで、異なるセルがDRS干渉をランダム化するために異なるワルシホッピングパターンを採用しなければならないので、セルIDが初期化パラメータとして利用されることができるが、UE IDは、一般的に初期化パラメータとして使用されることができず、それとも、UEは、MU−MIMOを実行する他のUEのDRSシーケンスを知ることができない。これは、UEが一般的にMU−MIMOを実行する他のUEのIDを知らず、この情報を動的に伝送するために大きいオーバーヘッドを要求するからである。CoMP及び明示的MU−MIMO伝送モードで、UEがMU−MIMOを実行する他のUEのDRSシーケンスを知らないので、セルIDは、初期化パラメータとして使用されることができない。これは、UEが一般的にMU−MIMOを実行する他のUEが位置するセルのセルIDを知らず、UEがこの情報を伝送するために大きいオーバーヘッドを要求するからである。
【0040】
403段階で、各々の拡散RSシーケンスにあらかじめ定義されたスクランブリングコードが乗算され、所望のDRSシーケンスが獲得される。
【0041】
この段階で、スクランブリングコードを生成するための初期化パラメータが決定され、初期化値が初期化パラメータによって計算され、スクランブリングコードが初期化値によって生成され、各々の拡散結果にスクランブリングコードが乗算される、すなわち、拡散RSシーケンスがスクランブリングされる。スクランブリングコードの長さは、LRSxLであり、ここで、LRSは、RSシーケンスの長さを示し、Lは、拡散コードの長さを示す。初期化値が初期化パラメータによって計算される時に、異なる初期化値によって独立的な疑似ランダムシーケンスを生成するために初期化値が異なることができるだけ多く保障されなければならない。
【0042】
実際的な適用で、すべてのRSシーケンスは、同一のスクランブリングコードを採用することができる、すなわち、図5から明らかなように、各々のRSシーケンスにアンテナポートと関係がない共通スクランブリングコードが乗算される。
【0043】
図5は、1つのスクランブリングコードが本発明の一実施例によって使用される方法を示している。この方法は、CDMモードを利用するDRS構造とCDMモードと他の多重化モードを一緒に利用するDRS構造に適用される。この方法は、OFDMシンボルの電力不均衡の問題を解決することができ、異なるセル間のDRS干渉をランダム化することができる。
【0044】
DRSを伝送するREが周波数分割多重化(FDM)モードまたは時分割多重化(TDM)モードによってN個のグループに分割されると仮定し、ここで、Nは、一般的に2であり、多重アンテナポートのDRSは、各々のCDM REグループでCDMモードを利用して多重化される。図6から明らかなように、セル間のDRS干渉をさらにランダム化するために、2つの異なるスクランブリングコードは、2つの異なるCDM REグループに属するアンテナポートに各々対応するRSシーケンスのために使用されることができる。
【0045】
図6は、2つのスクランブリングコードが本発明の一実施例によって使用される方法を示している。
【0046】
実際的な適用で、スクランブリングコードを生成するための初期化パラメータが図4の401段階で、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータと同一であるか、または異なることができる。一般的に、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータは、例えば、ポートID、セルID、UE ID、または時間スロット番号であることができ、スクランブリングコードを生成するための初期化パラメータは、ポートIDを除いたセルID、UE ID、及びタイムスロット番号であることができる。さらに、図6に示された方法で、CDM REグループのインデックスは、またスクランブリングコードを生成するための初期化パラメータとして使用されることができる。
【0047】
図4の403段階が選択的なことが注目される。403段階が実行されなければ、セル間の干渉均衡が402段階の拡散コードのホッピングによって実行されることができる。基地局は、この段階の実行可否をUEに通知するために1つの情報ビットを使用することができ、1つの情報ビットは、パケットデータ制御チャネル(PDCCH)または上位シグナリングを通じてUEに伝送されることができる。さらに、1つの情報ビットは、また伝送モードと結合されることができ、例えば、403段階は、CoMPと明示的MU−MIMO伝送モードでは実行されず、他の伝送モードで実行される。
【0048】
実際的適用で、UEによって使用される異なる伝送モードによって、異なる情報が初期化パラメータとして利用されることができる。
【0049】
次の実施例は、FDMモード、TDMモード、CDMモード、及びこれらの任意の組合を含む任意の1つの多重化モードを利用するDRS構造のために、そしてDRSを生成するための任意の一方法のために使用されることができ、CDMモードを利用するDRS構造やCDMモードと他の多重化モードを一緒に利用するDRS構造によって本発明によって提供されるDRSを生成するための方法に制限されないことが注目される。図2に示された方法で、初期化パラメータは、通常、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータを言う。図3に示された方法で、初期化パラメータは、またRSシーケンス生成のための初期化パラメータを言う。図4に示された方法で、初期化パラメータを決定するための規則がRSシーケンスを生成するための方法とスクランブルコード生成するための方法に共に適用される。
【0050】
MU−MIMOを採用しない単一セル伝送モードとMU−MIMOを採用しないCoMP伝送モードで、ポートID、セルID、UE ID、及び時間スロット番号が初期化パラメータとして使用されることができる。
【0051】
暗黙的単一セルMU−MIMO伝送モードとCoMPと暗黙的MU−MIMO伝送モードで、ポートID、セルID、UE ID、及びタイムスロット番号が初期化パラメータとして使用されることができる。
【0052】
2つの明示的MU−MIMO伝送モードで、UEは、UEに対する他のUEの干渉を抑制するためにMU−MIMOを実行する他のUEのDRSを知る必要がある。この2つの伝送モードで、初期化パラメータの選択は、多少制限される。
【0053】
明示的単一セルMU−MIMO伝送モードで、UEは、一般的にMU−MIMOを実行する他のUEのIDを知らず、この情報を動的に伝送するために、大きいオーバーヘッドを要求するので、UE IDは一般的に初期化パラメータとして使用されない。UE IDを除いた他の情報は、初期化パラメータとして使用されることができる。
【0054】
UE ID以外にも、CoMP及び明示的MU−MIMO伝送モードで、1つの基地局が多数のセルに属する多数のUEに1つのPRBにあるデータを同時に伝送することができるが、UEは、一般的にMU−MIMOを実行する他のUEらが位置するセルのセルIDを知らず、この情報を伝送するために大きいオーバーヘッドを要求するので、セルIDは、初期化パラメータとして使用されない。UE IDとセルIDを除いた他の情報は、初期化パラメータとして使用されることができる。
【0055】
CoMP及び明示的MU−MIMO伝送モードで、セル間のDRS干渉のランダム化性能を向上させるために、CoMP領域IDが定義されることができ、初期化パラメータとして使用される。CoMP領域IDの定義は、本技術分野においてよく知られていて、簡潔性のためにここで省略される。さらに、システムフレーム番号(SFN)がまたDRS干渉をさらにランダム化するために初期化パラメータとして使用されることができる。
【0056】
明示的単一セルMU−MIMO伝送モードとCoMP及び明示的MU−MIMO伝送モードで、MU−MIMOの受信性能を向上させるために、UEは、MU−MIMOを実行する他のUEのDRS情報を知らなければならない。特に、ダウンリンク資源がPRBをユニットとして取ることによって割り当てられれば、UEは、他のUEの同等なチャネルを評価し干渉を除去するために、基地局によってUEに割り当てられた各々のPRB上の他のMU−MIMO UEのために使用されるDRSシーケンスを知っていなければならない。
【0057】
MU−MIMOを実行する2つ以上のUEに割り当てられたPRBは、UEがRSシーケンスが生成される時にMU−MIMOを実行する他のUEによって使用されるDRSを知ることができることを保障するために、部分的に重畳されることができるので、本発明は、基地局によってUEに割り当てられたPRBのインデックスがUEのDRSシーケンスが生成される時に使用される必要があることを指摘する。ここで、PRBのインデックスは、DRSシーケンスを生成するために直接使用されることができるか、PRBのインデックスから変換された値がDRSシーケンスを生成するために使用される。ここで、変換の原理は、同一周波数位置を有するPRBのインデックスが変換された後に同一の値が獲得されることを保障することである。例えば、CoMP及び明示的MU−MIMO伝送モードで、CoMP伝送を実行する多重セルのダウンリンク帯域幅は、異なることができ、よって、2つのセルで同一の周波数位置を有するPRBのインデックスは異なることができるが、同一周波数位置を有するPRBのインデックスが変換された後に同一の値が獲得されることが保障され、これにより、UEがMU−MIMOを実行する他のUEによって使用されるDRSシーケンスを知ることができることを保障する。
次の処理モードが本発明を実行するために使用されることができる。
【0058】
第1モード
図7は、本発明の一実施例によってPRBに対するRSシーケンスを生成するための過程を示している。図7に示されたように、各々のアンテナポートに対して、RSシーケンスが基地局によってUEに割り当てられた各々のPRBに対して生成される。基地局によってUEに割り当てられたPRBのインデックスまたはPRBのインデックスから変換された値がRSシーケンスを生成するための初期化パラメータとして使用される。これを基盤として、他の初期化パラメータ、例えば、ポートIDとタイムスロット番号もまた使用されることができる。各々のアンテナポートに対して、すべてのPRBに対応するRSシーケンスが結合され、所望のDRSシーケンスが獲得される。
【0059】
【数2】
【0060】
初期化値を計算するための方法が例として示されていて、本発明の技術的解決策を制限するために使用されないという点を注目しなければならない。
【0061】
さらに、初期化値が初期化パラメータによって計算される時に、異なる初期化値によって独立的な疑似ランダムシーケンスを生成するために、すなわち、すべてのアンテナポートのRSシーケンスが相互独立するように、初期化値が異なることができるだけ多く保障されなければならない。
【0062】
特に、CDMモードを利用するDRS構造とCDMモードと他の多重化モードを一緒に利用するDRS構造に対して、図4に示された方法で、もしスクランブリング動作が実行されなければ、ここで言及された結合動作が拡散動作の前に実行されることができる、すなわち、拡散動作がRSシーケンスがPRBに対して生成され結合された後に実行される。または、結合動作は、拡散動作後に実行されることができる、すなわち結合動作がRSシーケンスがPRBに対して生成され拡散した後に実行される。もしスクランブリング動作が実行されれば、ここで言及された結合動作は、スクランブリング動作後に実行されることができる、すなわちRSシーケンスがPRBに対して生成され、スクランブリングコードがPRBに対して生成され、RSシーケンスが拡散し、スクランブリングされて結合される。
【0063】
第2モード
図8は、本発明の一実施例によるインターセプティング過程を示している。図8に示されたように、DRSシーケンスセグメントを得るために、初期DRSシーケンスがまず各々のアンテナポートに対して生成され、次に、初期DRSシーケンスが基地局によってUEに割り当てられたPRBのインデックスまたはPRBのインデックスから変換された値によってインターセプトされる。所望のDRSシーケンスを得るために、DRSシーケンスは、基地局によってUEに割り当てられたPRBのインデックスまたはPRBのインデックスから変換された値によって結合される。
【0064】
初期DRSシーケンス内の各々の要素の特定配列構造によって、1つのPRBに対応するDRSシーケンスセグメントは、初期DRSシーケンス内に複数の連続した要素を含むことができる。結合動作は、単一連結(concatenation)動作であるか、1つのPRBに対応するDRSシーケンスセグメントがまた初期DRSシーケンス内に複数の不連続要素を含むことができる。不連続要素は、各々インターセプトされ、結合されなければならない。物理的ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)内のタイムスロットホッピング周波数を採用するUEに対して、インターセプティング動作は、各々のサブフレームの第1の時間スロット内のPRBのインデックスまたはPRBのインデックスから変換された値によって実行されるか、インターセプティング動作は、各々のサブフレームの各々のタイムスロット内のPRBのインデックスまたはPRBのインデックスから変換された値によって実行される。一般的に、地域PDSCHとホッピング周波数PDSCHが多重化されれば、前述された第二のインターセプティングモードが採用される。
【0065】
同様に、CDMモードを利用するDRS構造とCDMモードと他の多重化モードを一緒に利用するDRS構造に対して、図4に示された方法で、もしスクランブリング動作が実行されなければ、ここで言及したインターセプティング動作と結合動作が拡散動作の前に実行されることができる、すなわち拡散動作がRSシーケンスの生成及び結合後に実行される。または、インターセプティング動作と結合動作が拡散動作後に実行されることができる、すなわちインターセプティング動作と結合動作がRSシーケンス生成及び拡散後に実行される。もしスクランブリング動作が実行されれば、ここで言及されたインターセプティング動作と結合動作は、スクランブリング動作後に実行されることができる、すなわちインターセプティング動作と結合動作は、RSシーケンスとスクランブリングコードが生成され、RSシーケンスが拡散及びスクランブリングされた後に実行される。
第2モードは、次の例によって説明される。
【0066】
第1例
各PRBでDRSシーケンスの長さがLと仮定するようにする。
前記DRSシーケンスの長さは、初期DRSシーケンスにおけるL個の連続的な要素に相応すると仮定する。
システム帯域はNRBであると仮定する。
そして、L・NRBの長さを有する初期DRSシーケンスが生成される。
【数3】
【0067】
第2例
図1に示されたDRS多重化構造に対して、初期DRSシーケンス内の要素の一番目の半分は、伝送される各々のPRB内の一番目の2つのカラム(column)のDRSREにマッピングされ、初期DRSシーケンス内の要素の二番目の半分は、伝送される各々のPRB内の最後の2つの列にマッピングされると、すなわち1つのPRBのDRSシーケンスセグメントが初期DRSシーケンス内の2つの位置にマッピングされると仮定する。
【0068】
【数4】
【0069】
第3モード
各々のアンテナポートに対して、1つのDRSシーケンスが生成され、DRSシーケンスの長さは、1つのPRB内のDRSシーケンスの長さと同一であり、生成されたDRSシーケンスは、UEに割り当てられたPRBのインデックスと関係がない。生成されたDRSシーケンスが基地局によってUEに割り当てられた各々のPRBに対応するDRSシーケンスとして取り、すべてのPRBに対応するDRSシーケンスが結合され、所望のDRSシーケンスが求められる。
【0070】
CDMモードを利用するDRS構造またはCDMモードと他の多重化モードを一緒に利用するDRS構造に対して、図4に示された方法で、もしスクランブリング動作が実行されなければ、ここで言及された結合動作が拡散動作の前に実行されることができる、すなわち拡散動作は、RSシーケンスが1つのPRBに対して生成され、基地局によって割り当てられたPRBに対して使用された後に実行される。または、結合動作が拡散動作後に実行されることができる、すなわち拡散動作がRSシーケンスが1つのPRBに対して生成され、拡散し、基地局によって割り当てられたPRBに対して使用された後に実行される。もしスクランブリング動作が実行されれば、ここで言及された結合動作は、スクランブリング動作後に実行されることができる、すなわち結合動作がRSシーケンスとスクランブリングコードが1つのPRBに対して生成され、RSシーケンスが拡散し、スクランブリングされ、基地局によって割り当てられたPRBに対して使用された後に実行される。
【0071】
図9は、本発明の一実施例によるDRSを生成するための装置を示している。図9から明らかなように、この装置は、生成ユニット91、拡散ユニット92、及びマッピングユニット93を含む。
【0072】
生成ユニット91は、各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成し;拡散ユニット92は、各々のRSシーケンスを拡散させて拡散RSシーケンスを獲得し、各々の拡散RSシーケンスにあらかじめ定義されたスクランブリングコードを乗算し、所望のDRSシーケンスを得る。マッピングユニット93は、各々のDRSシーケンスに対してREマッピングを実行する。
【0073】
生成ユニット91は、RSシーケンスを生成するための初期化パラメータを決定し、初期パラメータによって初期化値を計算する計算サブユニット911と、初期化値によって各々のアンテナポートのRSシーケンスを生成する生成サブユニット912とを含む。
【0074】
拡散ユニット92は、各々のRSシーケンスに拡散コードを乗算し、あらかじめ定義された拡散コードを利用して各々のアンテナポートのホッピングを実行する第1拡散サブユニット921と、スクランブリングコードを生成するための初期化パラメータを決定し、初期化パラメータによって初期化値を計算し、初期化値によってアンテナポートと相関性がない共通スクランブリングコードを生成し、共通スクランブリングコードを各々の拡散RSシーケンスに乗算する第2拡散サブユニット922とを含む。または、第2拡散サブユニット922は、スクランブリングコードを生成するために初期化パラメータを決定し、初期化パラメータによって初期化値を計算し、初期化値によってN個のスクランブリングコードを生成し、各々の拡散RSシーケンスにこれに対応するスクランブリングコードを乗算し、ここで、Nは、正の整数であり、DRS伝送のためのCDM REグループの数と同一である。
【0075】
また、図9に示された装置の構成要素の特定手順は、図4に示された方法の説明を言及するので、追加に説明されない。
【0076】
前述したように、本発明は、OFDMシンボルの電力不均衡の問題を解決し、また異なるセル間のDRS干渉をランダム化する。さらに、本発明は、MU−MIMOの性能を最適化し、UEがMU−MIMOを実行する他のUEのDRSシーケンス情報を知ることができるようにし、それにより、明示的MU−MIMO伝送モードを支援する。
【0077】
本発明の実施例が上記で詳しく説明されたが、本技術分野の技術者に明白になることができる、ここで説明された基本的な発明的概念の多くの変形例及び変更例が相変らず添付の請求項で定義されたもののような本発明の実施例の思想と範囲内にあると理解しなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9