特許第5976629号(P5976629)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5976629
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】サーバ装置及び位置登録促進システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20120101AFI20160809BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20160809BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20160809BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20160809BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20160809BHJP
   H04W 4/02 20090101ALI20160809BHJP
【FI】
   G06Q50/00 300
   A63F13/216
   A63F13/79
   A63F13/35
   G06Q30/02 372
   H04W4/02 150
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-261847(P2013-261847)
(22)【出願日】2013年12月18日
(65)【公開番号】特開2015-118573(P2015-118573A)
(43)【公開日】2015年6月25日
【審査請求日】2015年2月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 卓司
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−141764(JP,A)
【文献】 特開2013−192761(JP,A)
【文献】 特開2013−226385(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0165237(US,A1)
【文献】 特開2013−128776(JP,A)
【文献】 特開2011−160934(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
A63F 13/216
A63F 13/35
A63F 13/79
H04W 4/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末から位置登録リクエストを受信する手段と、
当該位置登録リクエストに基づいて、前記第1の端末のユーザから位置情報を取得する
ように要求された旨の表示オブジェクトを第2の端末の画面に表示させるリクエスト通知
を送信する手段と、
前記表示オブジェクトに基づいて前記第2の端末に取得させた当該第2の端末に関する
位置情報を受信する手段と
前記第1の端末及び前記第2の端末の双方に対して所定のアプリケーションを利用可能
とするサービスを提供する手段と、
前記第2の端末に関する位置情報を受信した場合に、少なくとも前記第1の端末に対し
て前記所定のアプリケーション内において利用可能な利益を付与する手段と、
前記第2の端末に関する位置により特定される当該第2の端末の実空間における位置に応じて、前記利益の大きさを決定する手段を更に備える
サーバ装置。
【請求項2】
請求項に記載のサーバ装置であって、
前記サービスは、ゲームであり、
前記利益は、前記ゲーム内で使用可能なポイント、ライフ、通貨その他のゲームを有利
に進行させる利益である
サーバ装置。
【請求項3】
請求項1乃至請求項のいずれかに記載のサーバ装置であって、
前記第1の端末から当該第1の端末に関する位置情報を取得する手段と、
当該第1の端末に関する位置情報を取得した場合に前記位置登録リクエストを受信する
手段と、を更に備える
サーバ装置。
【請求項4】
プロセッサ及び記憶装置を備えたコンピュータシステムにおいて実行されるプログラム
であって、
前記コンピュータシステムに
第1の端末から位置登録リクエストを受信する手段、
当該位置登録リクエストに基づいて、前記第1の端末のユーザから位置情報を取得する
ように要求された旨の表示オブジェクトを第2の端末の画面に表示させるリクエスト通知
を送信する手段、
前記表示オブジェクトに基づいて前記第2の端末に取得させた当該第2の端末に関する
位置情報を受信する手段、
前記第1の端末及び前記第2の端末の双方に対して所定のアプリケーションを利用可能
とするサービスを提供する手段、
前記第2の端末に関する位置情報を受信した場合に、少なくとも前記第1の端末に対し
て前記所定のアプリケーション内において利用可能な利益を付与する手段、
前記第2の端末に関する位置により特定される当該第2の端末の実空間における位置に応じて、前記利益の大きさを決定する手段
として機能させる、
サーバ装置用プログラム。
【請求項5】
第1の端末、第2の端末及びサーバ装置を有する位置登録促進システムであって、
前記第1の端末は、前記第2の端末に関する位置登録リクエストを前記サーバ装置に送
信し、
前記サーバは、前記位置登録リクエストに基づいて、前記第1の端末のユーザから位置
情報を取得するように要求された旨の表示オブジェクトを前記第2の端末の画面に表示さ
せるリクエスト通知を送信し、
前記第2の端末は、前記表示オブジェクトを当該第2の端末の画面に表示させることに
よって、当該第2の端末のユーザに対して、当該第2の端末に関する位置情報の取得及び
当該位置情報の前記サーバへの送信を促し、
前記サーバ装置は、前記第1の端末及び前記第2の端末の双方に対して所定のアプリケ
ーションを利用可能とするサービスを提供し、前記第2の端末に関する位置情報を受信し
た場合に、少なくとも前記第1の端末に対して前記所定のアプリケーション内において利
用可能な利益を付与し、
前記第2の端末に関する位置により特定される当該第2の端末の実空間における位置に応じて、前記利益の大きさを決定する
位置登録促進システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置登録促進システム及びそれに用いられるサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
GPS(Global Positioning System)やWi−Fi
(Wireless Fidelity)アクセスポイントから位置を特定もしくは推定するシステムを備えた携帯端末が普及し、これらを利用したゲームが着目されている。この種の「位置ゲー」(株式会社コロプラの登録商標第5302412号)は、ユーザの位置情報送信操作毎に位置情報(緯度・経度情報等)を取得して、多地点での位置情報の差分により移動距離を算出し、その携帯端末を所持するユーザの移動距離に合わせたポイント等のインセンティブを付与するものである。
【0003】
このような「位置ゲー」(株式会社コロプラの登録商標第5302412号)においては、位置情報を不正に改ざんする等の不正行為がなされる可能性があり、このような不正を抑止する技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】再表2010/119866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、携帯端末を用いているユーザの位置情報を事業者が取得することについて、プライバシーの観点から議論がある。日本だけでなく、世界各国で法制度の整備が急がれているが、位置情報の送信の都度明確な同意がなければ、位置情報の取得は不適切とする意見も存在する(オートGPSを用いた継続的自動取得などは、位置情報の送信の都度ユーザの同意を取得しないため、プライバシーの観点から不適切という意見がある)。ここにいう明確な同意とは、ユーザが自らの位置情報を送信するときに「同意」するボタンの押下が代表例である。しかし、なんのインセンティブもなしに、このような手間のかかるアクションをユーザに行わせ明確な同意を取ることは、現実的には困難を伴う。
【0006】
このような状況を考慮して、位置情報を収集しようとしていた事業者は、ネット上の買い物で用いることができるポイントの付与、実店舗で利用可能な割引クーポンの発効、登録位置に応じた近隣所在飲食店等に関する情報提供をインセンティブとしたり、もしくはSNS(ソーシャルネットワークサービス)でみられる「自分がいまここにいる」という友人・知人への情報共有を容易にしたりするという効果をインセンティブとして与えることにより、ユーザに位置情報の送信について同意を促し、引き換えに位置情報を取得していた。しかしながら、このようなやり方にも限界がある。
【0007】
そこで、本発明は、この限界を打ち破るために、前記例のような事業者負担により与えるインセンティブとは異なる新たな「位置登録インセンティブ」を発生させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般に、位置情報を取得して送信するリクエスト(以下「位置登録リクエスト」という。)がゲーム内においてつながりのあるユーザ(以下「友達ユーザ」という。)からあった場合、位置登録リクエストを受けた友達ユーザには「自分の知っているユーザから受け取った位置登録リクエストに応えてあげたい」という心情が生じ、位置登録に積極的になることが考えられる。また、他のユーザに対して位置登録リクエストを送信した場合に位置登録リクエスト元のユーザに対して何らかのインセンティブを付与することとすれば、このような位置登録リクエストが行われる回数は増加する。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0009】
即ち、本発明によれば、第1のサーバ装置として、
第1の端末から位置登録リクエストを受信する手段と、
当該位置登録リクエストに基づいて、前記第1の端末のユーザから位置情報を取得するように要求された旨の表示オブジェクトを第2の端末の画面に表示させるリクエスト通知を送信する手段と、
前記表示オブジェクトに基づいて前記第2の端末に取得させた当該第2の端末に関する位置情報を受信する手段と、を備える
サーバ装置が得られる。
【0010】
また、本発明によれば、第2のサーバ装置として、第1のサーバ装置であって、
前記第1の端末及び前記第2の端末の双方に対して所定のアプリケーションを利用可能とするサービスを提供する手段と、
前記第2の端末に関する位置情報を受信した場合に、少なくとも前記第1の端末に対して前記所定のアプリケーション内において利用可能な利益を付与する手段と、を更に備える
サーバ装置が得られる。
【0011】
また、本発明によれば、第3のサーバ装置として、第2のサーバ装置であって、
前記サービスは、ゲームであり、
前記利益は、前記ゲーム内で使用可能なポイント、ライフ、通貨その他のゲームを有利に進行させる利益である
サーバ装置が得られる。
【0012】
また、本発明によれば、第4のサーバ装置として、第1乃至第3のいずれかのサーバ装置であって、
前記第2の端末に関する位置により特定される当該第2の端末の実空間における位置、又は前記第1の端末及び前記第2の端末間の距離に応じて、前記利益の大きさを決定する手段を更に備える
サーバ装置が得られる。
【0013】
また、本発明によれば、第5のサーバ装置として、第1乃至第4のいずれかのサーバ装置であって、
前記第1の端末から当該第1の端末に関する位置情報を取得する手段と、
当該第1の端末に関する位置情報を取得した場合に前記位置登録リクエストを受信する手段と、を更に備える
サーバ装置が得られる。
【0014】
また、本発明によれば、プロセッサ及び記憶装置を備えたコンピュータシステムにおいて実行されるプログラムであって、
前記コンピュータシステムに
第1の端末から位置登録リクエストを受信する手段、
当該位置登録リクエストに基づいて、前記第1の端末のユーザから位置情報を取得するように要求された旨の表示オブジェクトを第2の端末の画面に表示させるリクエスト通知を送信する手段、
前記表示オブジェクトに基づいて前記第2の端末に取得させた当該第2の端末に関する位置情報を受信する手段、
前記第1の端末及び前記第2の端末の双方に対して所定のアプリケーションを利用可能とするサービスを提供する手段、
前記第2の端末に関する位置情報を受信した場合に、少なくとも前記第1の端末に対して前記所定のアプリケーション内において利用可能な利益を付与する手段、
として機能させる、
サーバ装置用プログラムが得られる。
【0015】
また、本発明によれば、第1の端末、第2の端末及びサーバ装置を有する位置登録促進システムであって、
前記第1の端末は、前記第2の端末に関する位置登録リクエストを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバは、前記位置登録リクエストに基づいて、前記第1の端末のユーザから位置情報を取得するように要求された旨の表示オブジェクトを前記第2の端末の画面に表示させるリクエスト通知を送信し、
前記第2の端末は、前記表示オブジェクトを当該第2の端末の画面に表示させることによって、当該第2の端末のユーザに対して、当該第2の端末に関する位置情報の取得及び当該位置情報の前記サーバへの送信を促し、
前記サーバ装置は、前記第1の端末及び前記第2の端末の双方に対して所定のアプリケーションを利用可能とするサービスを提供し、前記第2の端末に関する位置情報を受信した場合に、少なくとも前記第1の端末に対して前記所定のアプリケーション内において利用可能な利益を付与する
位置登録促進システムが得られる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、位置登録リクエストを受けた友達ユーザに対しては「自分の知っているユーザから受け取った位置登録リクエストに応えてあげたい」という心情に働きかけることによって位置登録を促すことができ、また、位置登録リクエストを送信したユーザに対しては、ポイント等のインセンティブを付与することによって、位置登録リクエストが行われる回数を増加させることができる。このように、ユーザ間で位置登録リクエストのやりとりが増加すれば、事業者側(ゲーム会社等)が取得可能な位置情報も増大する。
【0017】
併せて、位置登録リクエストの送信をするには、まず自分の位置登録を済ませてからという条件を課すこととすれば、位置登録リクエストを送信したユーザ及び位置登録リクエストを受けた友達ユーザの二者の位置情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態による位置登録促進システムを示す図である。
図2図1の位置登録促進システムに用いられるサーバの構成を表すブロック図である。
図3図1のデータベースに格納されるフレンドリストの例である。図においては、ユーザAのフレンドリストが示されている。
図4図1のデータベースに格納されるポイントテーブルの例である。
図5図1の位置登録促進システムの処理の流れを示す図である。なお、図において「データベース」は「DB」と略記されている。
図6】位置登録を行う際にユーザ端末に表示される表示例である。
図7】ユーザAの端末に表示されるフレンド選択画面の例を示す図である。
図8】ユーザ端末Bに表示される位置登録リクエストの表示例を示す図である。
図9】ユーザ端末Aに表示されるポイント獲得の通知例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態による位置登録促進システムが、ゲームシステムの一部として用いられる場合を例に説明する。なお、本発明による位置登録促進システムは、例えば、ナビゲーションシステム、地図システム等の位置情報を利用する可能性のあるシステムであれば、ゲームシステム以外のシステムについても適用可能である。
【0020】
図1に示されるように、本実施の形態によるゲームシステムは、ユーザAのユーザ端末10a(第1の端末)と、ユーザBのユーザ端末10b(第2の端末)と、ゲームサーバ(サーバ装置)20と、当該ゲームサーバ20に接続されたデータベース30とよって構成されている。ユーザ端末10aと、ユーザ端末10bと、ゲームサーバ20とは、インターネット50等のネットワークを介して互いに接続される。
【0021】
ユーザA及びユーザBは、自己の所有するユーザ端末10a及びユーザ端末10bで中継局(図示せず)及びインターネット50を経由してゲームサーバ20にアクセスする。ユーザ端末10a及びユーザ端末10bとしては、例えば、携帯電話機、PDA、スマートフォン、タブレット型コンピュータ等のデバイスが該当する。本実施の形態におけるユーザ端末10a及びユーザ端末10bは、GPS衛星40を利用して現在位置に関する情報(以下、「位置情報」という。)を取得する機能を備えている。位置情報の例としては、経度及び緯度等が挙げられるがユーザの位置を特定可能なものであればこれに限定されない。
【0022】
ゲームサーバ20は、例えば図2に示されるようなゲームシステム専用端末1上に具現化される。具体的には、ゲームシステム専用端末1は、互いにバス接続されたCPU2、主記憶3、補助記憶4及び送受信部5を備えている。このうち主記憶3は例えばDRAMなどで構成されており、補助記憶4は例えばHDDなどで構成されている。補助記憶4にはゲームサーバ20を機能させるためのゲームサーバ用プログラム(サーバ装置用プログラム)やデータベース30が格納されている。ゲームサーバ用プログラムは、主記憶3上に展開されCPU2によって実行されることにより、ゲームシステム専用端末1をゲームサーバ20として機能させる。なお、主記記憶3上には、CPU2がプログラムに従って動作している間に生成したデータやCPU2によって利用されるデータも一時的に格納される。送受信部5はCPU2の制御によりゲームサーバ20とネットワークとの接続を確立する。
【0023】
データベース30には、図3に示されるフレンドリスト及び図4に示されるポイントデータベースが格納されている。フレンドリストは、各ユーザとゲーム内においてつながり関係のあるユーザ(ゲーム内においては一般に、友達、ユーザ、友人、仲良し、同盟等と呼ばれることがある)が登録されており、ユーザ毎に用意されている。図4に示されるフレンドリストはユーザAのフレンドリストであり、ユーザAが、ユーザBと、ユーザCとユーザDと友達であることを示している。ポイントデータベースは、各ユーザの所持するポイントが記録されている。当該ポイントは、本実施の形態によるゲームシステム内において、アイテムの購入等ゲーム進行を有利に進めることのできるものである。
【0024】
以下、図5を参照しながら、本実施の形態による位置登録促進システムの処理の流れを説明する。ユーザAは、ユーザ端末10aにおいて、位置情報を取得する(SQ100)。本実施の形態においては、図6に示されるように、位置登録を行うか否かを尋ねるメッセージと、位置情報の送信に同意をすることを確認するチェックボックスと、プライバシーポリシーへのリンクが記載されたウインドウがユーザ端末10aの画面に表示される。ユーザAが「位置情報の送信に同意する。」欄のチェックボックスにチェックをすると共に「位置登録」のボタンをタッチすると、ユーザ端末10aは位置情報を取得し(図5:SQ100)、当該位置情報をゲームサーバ20へ送信する(図5:SQ110)。図5を再び参照し、ゲームサーバ20は、当該位置情報を受信すると、ユーザ端末10aからの位置登録リクエストの送信を許可する。具体的には、ユーザ端末10aに対して、位置登録リクエストが送信可能となった旨のリクエスト許可を送信する(SQ120)。本実施の形態においては、図7に示される友達選択画面700がユーザ端末10aの画面に表示される。なお、上記リクエスト許可が送信されることによって、「位置登録リクエスト」ボタン702b乃至702dが事後的に表示される。ユーザAが図7のフレンドのうち、ユーザBに対して位置登録リクエストボタン702bにタッチした場合、図5において、ユーザ端末10aからゲームサーバ20に対してユーザBについての位置登録リクエストが送信される(SQ130)。ゲームサーバ20は、当該位置登録リクエストに基づいてユーザ端末10bに対して、ユーザAから位置登録のリクエストがあった旨を通知するリクエスト通知を送信して(SQ140)、ユーザBに対して位置登録をするように促す。本実施の形態においては、図8に示されるように、ユーザAから位置登録リクエストが届いていることと、位置登録を行うか否かを尋ねるメッセージと、位置情報の送信に同意をすることを確認するチェックボックスと、プライバシーポリシーへのリンクが記載されたウインドウがユーザ端末10bの画面に表示される。ユーザBが「位置情報の送信に同意する。」欄のチェックボックスにチェックをすると共に「位置登録」のボタンをタッチすると、ユーザ端末10bは位置情報を取得し(図5:SQ150)、当該位置情報をゲームサーバ20へ送信する(図5:SQ160)。図5を再び参照し、ゲームサーバ20は、ユーザ端末10bの位置情報を受信すると、ポイントとデータベース(ポイントDB:図4参照)を参照して、位置登録リクエストを送信したユーザであるユーザAにポイントを付与、ポイント情報の更新処理を行う(SQ170)。その後、ユーザ端末10aに対して、ポイントが付与された旨を知らせるポイント付与通知を送信する(SQ180)。本実施の形態においては、図9に示されるように、ユーザBが位置登録を行ったことと、100ポイントを獲得したことを知らせるウインドウがユーザ端末10aの画面に表示されることによって、ユーザAはポイントが付与されたことを知ることができる。
【0025】
本実施の形態において付与されるポイントの量は、ユーザBの位置情報によって特定される実空間における位置によって変えることとしてもよい。例えば、都道府県又は市区町村毎に付与されるポイント数を設定してもよいし、ユーザBが特定のエリア(地域)又は特定の建造物内にいた場合にボーナスポイント(通常よりも量の多いポイント)を付与することとしてもよい。この場合、位置に関する条件と、その条件に応じて付与するポイント数とを関連付けたデータベースを用意しておき、図5において、ポイント情報更新(SQ170)を行う前に、付与すべきポイント数を算出することとすればよい。また、ユーザA及びユーザBの位置情報から両者間の距離を算定し、距離に応じて付与されるポイント数を変えもよい。この場合、両者間の距離に関する条件と、その条件に応じて付与するポイント数とを関連付けたデータベースを用意しておき、図5において、ポイント情報更新(SQ170)を行う前に、付与すべきポイント数を算出することとすればよい。
【0026】
なお、ユーザAのみならずユーザBに対してもポイントを付与することとしてもよい。この場合、図5におけるポイント情報更新(SQ170)を行う際に、ポイントデータベース(ポイントDB:図4参照)内のユーザBにポイントを付与する処理を行えばよい。その後、ユーザ端末10bに対して、ポイントが付与された旨を知らせるポイント付与通知を送信する(SQ180a)すればよい。また、他の例として、ユーザAからユーザBに対して「お礼」として、ユーザAの所持するポイントをプレゼントすることとしてもよい。この場合も、図5におけるポイント情報更新(SQ170)を行う際に、ポイントデータベース(ポイントDB:図4参照)内のユーザAのポイントを減じ、その分のポイントをユーザBに付与する処理を行えばよい。
【0027】
本実施の形態においては、ユーザAは、自己の位置情報をゲームサーバ20に送信しなければ位置登録リクエストを行うことができないこととしていたが(図5のSQ100〜SQ120を参照)、そのような制限を課さなくてもよい。即ち、ゲームサーバ20は、ユーザ端末10aからの位置登録リクエストをいつでも受け付けるように構成してもよい。この場合、図5における処理SQ100〜SQ120の処理を行わないこととすればよい。
【0028】
図6乃至図8の画面表示に用いられるイメージデータは、ゲームサーバ20からその都度送信されることとしてもよいし、ゲームのインストール時等にあらかじめ端末側に格納されることとしてもよい。また、画面表示としては、ウインドウに限られず、メールやメッセージアプリケーション等その内容をユーザに知らせることができるものであれば表示形式は問わない。
【0029】
本実施の形態にいては、位置登録に基づいてユーザに付与される利益は、ゲーム内で使用可能な「ポイント」であったが、例えば、アイテム、キャラクター、ライフ、通貨その他のゲームを有利に進行させる利益であってもよい。また、本発明による位置登録促進システムが上述したゲームシステム以外のサービスに用いられる場合には、当該サービスにおいて、ユーザに対して有利に働く利益であればその内容は問わない。
【符号の説明】
【0030】
1 ゲームシステム専用端末
2 CPU
3 主記憶
4 補助記憶
5 送受信部
10a ユーザ端末(第1の端末)
10b ユーザ端末(第2の端末)
20 ゲームサーバ(サーバ装置)
30 データベース
40 GPS衛星
700 友達選択画面
702b、702c、702d 「位置登録リクエスト」ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9