特許第5976644号(P5976644)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5976644
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】部分的な復熱を伴う廃熱回収システム
(51)【国際特許分類】
   F01K 23/10 20060101AFI20160817BHJP
   F02G 5/02 20060101ALI20160817BHJP
   F01K 25/10 20060101ALI20160817BHJP
   F01N 5/02 20060101ALI20160817BHJP
【FI】
   F01K23/10 Q
   F02G5/02 B
   F01K25/10 R
   F01N5/02 F
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-519823(P2013-519823)
(86)(22)【出願日】2011年7月14日
(65)【公表番号】特表2013-531177(P2013-531177A)
(43)【公表日】2013年8月1日
(86)【国際出願番号】US2011043994
(87)【国際公開番号】WO2012009526
(87)【国際公開日】20120119
【審査請求日】2014年5月22日
(31)【優先権主張番号】61/364,201
(32)【優先日】2010年7月14日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508205718
【氏名又は名称】マック トラックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100163212
【弁理士】
【氏名又は名称】溝渕 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100156535
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【弁理士】
【氏名又は名称】林 道広
(74)【代理人】
【識別番号】100201259
【弁理士】
【氏名又は名称】天坂 康種
(74)【代理人】
【識別番号】100116757
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 英雄
(72)【発明者】
【氏名】ギブル,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン,アルネ
【審査官】 橋本 敏行
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0262842(US,A1)
【文献】 特開2009−209768(JP,A)
【文献】 特開2008−038916(JP,A)
【文献】 特開2007−255278(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0241543(US,A1)
【文献】 特開2009−167995(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/009526(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01K23/00−27/02
F01N1/00−1/24
5/00−5/04
13/00−99/00
F02B47/08−47/10
F02G1/00−5/04
F02M25/06−25/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃エンジンとともに使用するための廃熱回収装置であって、
第1の加熱ラインおよび前記第1の加熱ラインと並列の第2の加熱ラインを有する作動流体回路と、
前記作動流体回路内に接続された、作動流体を受け取る膨張器と、
前記膨張器から作動流体を受け取るべく前記作動流体回路内に接続された凝縮器であって、それの下流の第1の接合点において前記作動流体回路が前記第1の加熱ラインと前記第2の加熱ラインに分割される凝縮器と、
内燃エンジンの廃棄物質の排気流から前記作動流体に熱エネルギを伝達するべく機能的に接続された前記第1の加熱ライン内の第1の熱交換器と、
前記内燃エンジンの再循環排気ガスから前記作動流体に熱エネルギを伝達するべく機能的に接続された前記第2の加熱ライン内の第2の熱交換器と、を包含し、
それにおいて前記第1の加熱ラインおよび前記第2の加熱ラインは、前記第1の熱交換器および前記第2の熱交換器の下流の第2の接合点において結合し、さらに前記装置が、
前記膨張器を出た前記作動流体から前記第1の加熱ライン内の前記作動流体に熱エネルギを伝達するべく前記膨張器の流出口と前記凝縮器の流入口の間の前記作動流体回路に機能的に接続された復熱器を包含
前記復熱器は、前記凝縮器と前記膨張器の間における前記作動流体回路内の前記作動流体から熱エネルギを受け取るべく機能的に接続されており、かつ前記第1の熱交換器の上流における第1の加熱ライン内の前記作動流体に熱を引き渡すべく機能的に接続されている、
内燃エンジンとともに使用するための廃熱回収装置。
【請求項2】
前記第1の接合点に接続された、前記第1の作動流体加熱ラインおよび前記第2の作動流体加熱ラインのうちの少なくとも1つへの選択的な前記作動流体の流れのコントロールを行なうバルブを包含する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の加熱ラインおよび前記第2の加熱ラインのうちの少なくとも1つへの選択的な前記作動流体の流れのコントロールを行なうための前記第1の加熱ライン上に接続される第1のポンプ、および前記第2の加熱ライン上に接続される第2のポンプを包含する、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2010年7月14日に出願された特許文献1の恩典を主張する。
【0002】
本発明は、内燃エンジンと結合される廃熱回収(WHR)システムに関し、より詳細に述べれば、WHRの作動流体からの熱エネルギの回収を改善するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
廃熱回収システムは、利用しなければ浪費されてしまうことになる排気ガス内のエネルギを使用のために利用可能なものとすることができる。内燃エンジンを伴った乗り物内に組み込まれた場合には、廃熱回収システムが、特定の利点を追加する。たとえば、廃熱回収システムは、EGR(排気ガス再循環)システムから熱を回収し、それがエンジン冷却システムに掛かる冷却負荷を低減するべく設計することが可能である。
【0004】
それに加えて、廃熱回収システムは、排気管または排気筒を出る排気ガスから有用なエネルギを抽出することが可能であり、抽出されなければそれらは環境に向けて浪費されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許仮出願第61/364,201号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、内燃エンジンの排気からの廃熱の回収を改善するための方法および装置を提供する。追加のエネルギの回収は、システムの効率を全体的に改善する。
【0007】
それに加えて、1つの態様によれば、本発明は、たとえば廃熱回収システムの凝縮器に掛かる冷却負荷を低減することによって廃熱回収システム自体の動作を改善する。
【0008】
さらに、作動流体が排気ガス熱交換器に入る前にそれを予熱することによって、排気ガスがより高い温度にとどまり、排気ガス流内の凝縮が回避される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
内燃エンジンのための廃熱回収装置が作動流体回路を含み、その回路上に、熱エネルギを機械的または電気的エネルギに変換するための膨張器、凝縮器、その回路を通して作動流体を移動させるためのポンプ、内燃エンジンの排気から作動流体に熱を伝達するための第1の熱交換器を接続することができる。
【0010】
本発明によれば、作動流体回路が、第1の加熱ラインおよび第1の加熱ラインと並列の第2の加熱ラインを含む。第1の熱交換器またはボイラが、第1の加熱ライン内に接続されており、かつそれが、排気筒の出口または排気管まで排気ガスを運ぶ排気ガス・コンジットと機能的に接続されている。
【0011】
第2の加熱ライン内には、エンジンの空気取り入れ口への再循環が行なわれている排気ガスから作動流体に熱を伝達するべく構成された排気ガス再循環冷却器に作動流体回路を接続することによって第2の熱交換器が提供される。
【0012】
ポンプの下流にあり、かつ廃熱回収システムのエンタルピ需要に応答するバルブが、第1の加熱ラインおよび第2の加熱ライン内への作動流体の流れおよび分配をコントロールする。
【0013】
その代替として第1の加熱ラインおよび第2の加熱ラインのそれぞれにポンプを配置してもよく、いずれのポンプも作動流体回路がこれら2つの加熱ラインに分岐する接合点の下流に置かれるものとし、各ポンプは、システムのエンタルピ需要に応じてコントロールされてそれぞれの加熱ライン内への作動流体の流れを送り込む。このポンプは、可変速度ポンプまたは可変出力ポンプとすることができる。その代替として、バイパス・ラインおよびバルブを含み、ポンプ出力の全部または一部を運び、凝縮器、ポンプ流入口、またはリザーバ・タンクへ戻すバイパス・アレンジメントを第1の加熱ラインおよび第2の加熱ラインのそれぞれに含めることができる。
【0014】
エンタルピ需要は、廃熱回収システムの出力需要、エンジンの排気からの利用可能な熱エネルギ、およびシステムの内部制限、たとえば作動流体の温度限界、凝縮器に掛かる排熱負荷、および当業者によって認識されることになるとおりのそのほかの要因を考慮に入れる。
【0015】
本発明の別の態様によれば、復熱式熱交換器が、膨張器の流出口と凝縮器の流入口の接合点(より温度が高く、より圧力が低い場所)における作動流体からの熱を第1の熱交換器の上流の第1の加熱ライン(より温度が低く、より圧力が高い場所)に伝達するべく機能的に接続される。
【0016】
好都合なことには、復熱式熱交換器が、廃熱として凝縮器を通じて排熱されていた熱の一部をリサイクルし、したがって、復熱式熱交換器の効果が全体的なエネルギ変換効率を向上させることになる。それに加えて、復熱式熱交換器は、凝縮器によって取り除かなければならなかった作動流体の熱エネルギを取り除き、したがって、凝縮器に掛かる冷却需要を小さくする。
【0017】
本発明の説明においては、ランキン・サイクル廃熱回収装置に関連して装置および方法が記述されているが、そのほかの廃熱回収または復熱デバイスに対しても本発明が適用できることは理解する必要がある。
【0018】
本発明は、次に挙げる添付図面とともに以下の詳細な説明を参照することによってより良好に理解されることになろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】内燃エンジンに接続された本発明による廃熱回収装置の第1の実施態様を示した概略図である。
図2】本発明による廃熱回収装置の第2の実施態様を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の応用の一例として内燃エンジン100のためのランキン・サイクルに従った廃熱回収装置10を示している。本発明は、ランキン・サイクル廃熱回収装置に関連して示される。しかしながら、図示され、かつ説明されている実施態様は、例示であって限定が意図されたものではなく、本発明は、たとえば、熱電気、エリクソン、またはそのほかのボトミング・サイクルといったこのほかの廃熱回収サイクルおよび装置に適用することができる。
【0021】
内燃エンジン100は、吸気マニフォールド102および排気マニフォールド104を含む。排気ガスの一部が、EGRバルブ110、EGR冷却器112、および吸気マニフォールドに接続される戻りライン114を含む排気ガス再循環(EGR)システムによって吸気マニフォールド102へ再循環される。新鮮な空気が、吸気ライン106を通じて吸気マニフォールドに供給されるが、この分野で周知のとおり、それがターボ圧縮機(図示せず)によって供給されるものとすることができる。
【0022】
EGRバルブ110は、また、廃棄物質の排気ガスを環境内に放出する排気コンジット1、たとえば、排気筒または排気管への排気ガスの流れのコントロールも行なう。
【0023】
内燃エンジン100は、前述したとおり、排気ガスによって駆動されるターボ圧縮機も含むことができる。そのほかのデバイスとしては、たとえば排気ガスによって駆動されて電気エネルギを生成するコンパウンド・タービンを含めることができる。内燃エンジンは、また、たとえば排気ガスからの微粒子物質または未燃焼炭化水素の除去およびNOxの変換を、それが環境に放出される前に行なう排気後処理システム118を含むこともできる。
【0024】
廃熱回収装置10は、この例示的な実施態様に示されているとおり、閉ループ・システムであり、当該ループの中において作動流体が圧縮され、排気ガスによって加熱され、膨張されて熱エネルギが回収される。
【0025】
廃熱回収装置10は、図示されているとおり、作動流体が中を通って循環される閉ループとして形成される作動流体回路12を含む。作動流体回路12には膨張器14が接続されており、それが作動流体によって駆動されて、作動流体内の熱エネルギが機械的なエネルギに変換される。出力シャフト16を接続して発電機を駆動すること、またはエンジンへのトルクの提供のためにそれを接続することができる。膨張器14は、図解されているとおり、タービンとすること、またはスクロール・エキスパンダ、熱電気変換器、またはそのほかの、作動流体から熱エネルギを回収する能力を有するデバイスとすることができる。
【0026】
作動流体回路12には凝縮器20が接続されており、それが、膨張器14を出た作動流体を受け取る。凝縮器20は、作動流体を冷却し、凝縮させる。作動流体から冷却流体に伝達された熱を凝縮器20から運び出すために凝縮器冷却器ループ22が接続されている。凝縮器冷却器ループ22は、乗り物の冷却システム、すなわちラジエタまたはそのほかの冷却システムに都合よく接続することができる。
【0027】
凝縮器20を出る凝縮された作動流体をポンプ24が受け取り、その作動流体を作動流体回路12の加熱側に送り込み、そこでその作動流体が加熱される。
【0028】
作動流体回路12の加熱側は、並列に配された第1の加熱ライン30および第2の加熱ライン32を含む。第1の加熱ライン30と第2の加熱ライン32は、加熱ライン内への作動流体の流れをコントロールするバルブ34が接続された分割接合点において分岐する。より詳細については後述するが、バルブ34は、システムの需要および制限に応じて選択的に一方の加熱ライン内に流れを指向させること、または流れを両方の加熱ライン30、32に分割することができる。加熱ライン30、32は、膨張器14の流入口に接続される結合接合点18において単一ライン13に再結合する。
【0029】
図2は、代替アレンジメントを図解しており、それにおいてはバルブ34が省略され、加熱ラインのそれぞれが、流れをコントロールし、それぞれのライン内に作動流体を送り込むポンプを含む。第1の加熱ライン30には第1のポンプ26が配置され、第2の加熱ライン32には第2のポンプ28が配置される。作動流体回路12は、ポンプ26、28の上流の第1の分割接合点29において第1の加熱ライン30および第2の加熱ライン32に分割される。ポンプ26、28は、可変出力ポンプまたは可変速度ポンプとして、加熱ライン30、32内への作動流体の流れをコントロールすることができる。ポンプ26、28をコントロールして、加熱流体を選択的に一方の加熱ライン内に流れを指向させること、または流れを両方の加熱ライン30、32に分割することができる。それに代わるものとして、第1の加熱ライン30および第2の加熱ライン32のそれぞれに含められるバイパス・ラインおよびバルブを含むバイパス・アレンジメントの使用によって作動流体の流れをコントロールすることができる。理解されるものとするが、図2のデュアル・ポンプ・アレンジメントを図1の実施態様内において使用してもよく、また図1のポンプおよびバルブのアレンジメントを図2の実施態様内において使用してもよい。
【0030】
第1の加熱ライン30は、ボイラ36または、環境に放出されて廃棄されるエンジンの排気ガスからの熱を伝達する熱交換器と機能的に接続される。排気ガスは、排気コンジット116内のバルブ40によりコントロールされるループ38によってボイラ36に伝導される。
【0031】
第2の加熱ライン32が、第1の加熱ラインと並列に、バルブ34において分岐し、EGRガスから作動流体への熱の伝達のためにEGR冷却器112と機能的に接続されている。EGR冷却器112は、第2の加熱ライン32内の作動流体のためのボイラとして作用する。第1の加熱ライン30および第2の加熱ライン32内を流れ、排気ボイラ36およびEGR冷却器112によってそれぞれが加熱される作動流体は、ライン13内の結合接合点29において結合され、膨張器14に指向される。
【0032】
別々の加熱ラインを使用することによって、EGRガスを冷却するEGR冷却器112から熱エネルギを回収するために使用される作動流体は、それがEGR冷却器に入るときの温度が、作動流体が排気ガス・ボイラ36内において排気ガスによって加熱されてからEGR冷却器に入る場合より低いものとなる。これには、より効果的なEGR冷却器112の動作という利点がある。
【0033】
膨張器14を出る作動流体の温度は、作動流体の凝縮温度より有意に高く、たとえば、図解されている廃熱回収装置においては、凝縮温度より約100℃高いものとなり得る。この熱エネルギが作動流体から取り除かれなければならず、図1の装置においては、熱負荷が凝縮器熱交換器22に伝達され、復熱されない。
【0034】
図2は、本発明による代替実施態様を示しており、それにおいては、膨張器14内における膨張の後の作動流体内の熱エネルギの一部が回収される。また図2は、上で述べたとおり、作動流体の流れを第1の加熱ライン30と第2の加熱ライン32に分割するための代替アレンジメントも示している。それを別にすれば、図2は、エンジン100および廃熱回収システム10のそのほかの構成要素をすべて含み、それらについても前述しているとおりであり、ここでは説明を繰り返さない。
【0035】
図2に示されている実施態様によれば、復熱式熱伝達装置50または復熱器が、膨張器14の流出口の下流であり、かつ凝縮器20の流入口の上流において作動流体回路12と機能的に接続されて、作動流体が凝縮器に通って流れる前にその作動流体から熱を回収する。復熱器50は、熱交換器またはそのほかの、一方の流れから他方へ熱を伝達する能力を有するデバイスとして構成することができる。復熱器50は、膨張された作動流体から凝縮器20の下流の作動流体へ、および第1の加熱ライン30内に熱エネルギを引き渡すべく接続されている。図解されている実施態様においては、第1の加熱ライン30が排気ガス熱交換器36への接続の前に復熱器50にルーティングされる。
【0036】
復熱器50による熱伝達は、凝縮器20に対する冷却需要を都合よく下げる。それに加えて、第1の加熱ライン30内の作動流体が、ボイラ36に入る前に予熱され、そのことが、第1の加熱ライン30内における作動流体のエネルギの質および排気ガス・コンジット116からの熱の回収を改善する。ボイラ36に入る作動流体の温度がより高いということは、また、スタック116トラックを出る排気ガスが凝縮温度まで冷却されることがあまりありがちでなくなるという利点も有する。
【0037】
付加的に加熱された作動流体が第1の加熱ラインに対してのみ追加され、EGR冷却器を含む第2の加熱ラインに対しては追加されないことから、EGR冷却器内において作動流体が過熱されることがなく、EGR冷却器は、エンジンによる使用のための望ましい温度または目標温度までEGRガスをより容易に冷却することが可能になる。
【0038】
以上、好ましい原理、実施態様、および構成要素の観点から本発明を説明してきたが、当業者であれば、付随する特許請求の範囲によって定義されるとおりの本発明の範囲から逸脱することなしにいくつかの置き換えが行ない得ることを理解するであろう。
【符号の説明】
【0039】
1 排気コンジット
10 廃熱回収装置、廃熱回収システム
12 作動流体回路
13 単一ライン
14 膨張器
16 出力シャフト
18 結合接合点
20 凝縮器
22 凝縮器冷却器ループ、凝縮器熱交換器
24 ポンプ
26 第1のポンプ
28 第2のポンプ
29 第1の分割接合点
30 第1の加熱ライン
32 第2の加熱ライン
34 バルブ
36 ボイラ、排気ボイラ、排気ガス・ボイラ、排気ガス熱交換器
38 ループ
40 バルブ
50 復熱器、復熱式熱伝達装置
100 内燃エンジン
102 吸気マニフォールド
104 排気マニフォールド
106 吸気ライン
110 EGRバルブ
112 EGR冷却器
114 戻りライン
116 排気コンジット、排気ガス・コンジット
118 排気後処理システム
図1
図2