特許第5976705号(P5976705)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5976705
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】鉄道車両用減速機支持装置
(51)【国際特許分類】
   B61C 9/38 20060101AFI20160817BHJP
【FI】
   B61C9/38 C
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-25751(P2014-25751)
(22)【出願日】2014年2月13日
(65)【公開番号】特開2015-150992(P2015-150992A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2015年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390021577
【氏名又は名称】東海旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新村 浩
(72)【発明者】
【氏名】金屋 大三
(72)【発明者】
【氏名】谷川 安彦
(72)【発明者】
【氏名】小津 翔太郎
(72)【発明者】
【氏名】山田 幸一
(72)【発明者】
【氏名】清水 浩雅
(72)【発明者】
【氏名】大野 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】奥山 雅貴
【審査官】 畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】 実開平1−130870(JP,U)
【文献】 特開2006−347349(JP,A)
【文献】 特開2001−122111(JP,A)
【文献】 特開2010−184684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61C 9/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が台車枠に連結され、他端が車軸を駆動する減速機に連結されて、前記減速機の回転を防止する装置であって、前記他端が、前記減速機のブラケットに形成された取付孔を貫通する取付ピンと、前記取付ピンの両端部で係合する係合部を有する鉄道車両用減速機支持装置において、
前記取付ピンの前記両端部が、四角柱形状に形成され、前記一端側の面に、ピン側テーパ面が形成されていること、
前記係合部が、一面が開口された四角溝を備え、前記四角溝の前記ピン側テーパ面に対向する面に係合部側テーパ面が形成されていること、
を特徴とする鉄道車両用減速機支持装置。
【請求項2】
請求項1に記載する鉄道車両用減速機支持装置において、
前記一端が前記台車枠に、緩衝ゴムにより回転可能に保持された状態で、前記係合部が前記開口により、前記取付ピンの前記両端部に圧入されること、
を特徴とする鉄道車両用減速機支持装置。
【請求項3】
請求項2に記載する鉄道車両用減速機支持装置において、
前記緩衝ゴムを組み付けするときに、前記緩衝ゴムに変形を加えておき、前記変形により生じる弾性力が、前記係合部を前記両端部に圧入する方向に、回転力を付勢すること、
を特徴とする鉄道車両用減速機支持装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3に記載するいずれか1つの鉄道車両用減速機支持装置において、
前記係合部に、先端が前記取付ピンの前記両端部を貫通する係合ボルトが、ネジ止めされていること、
を特徴とする鉄道車両用減速機支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一端が台車枠に連結され、他端が車軸を駆動する減速機に連結されて、減速機の回転を防止する装置であって、他端が、減速機のブラケットに形成された取付孔を貫通する取付ピンと、取付ピンの両端部で係合する係合部を有する鉄道車両用減速機支持装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道車両用減速機の回転を防止するために、一端が台車枠に連結され、他端が車軸を駆動する減速機に連結されて、他端が、減速機のブラケットに形成された取付孔を貫通する取付ピンと、取付ピンの両端部で係合する係合部を有する鉄道車両用減速機支持装置が実施されている(特許文献1)。
特許文献1には、明示されていないが、支持装置の他端と、減速機のブラケットとの、従来実施されていた取付構造を図8に示す。
支持装置100の他端はU字形状であり、一対の係合板101、102を備えている。係合板101、102には、貫通穴が形成され、貫通穴にはブッシュ103が嵌合されている。一対の係合板101、102の中間には、減速機のブラケット104が配置されている。ブラケット104の貫通穴には、球面軸受105が付設されている。
【0003】
取付ピン107が、係合板101のブッシュ103の内周面、球面軸受105の内輪の内周面、及び係合板102のブッシュ103の内周面に、貫通挿入されている。取付ピン107は、順次小径となるように、頭部107a、大径部107b、小径部107c、ネジ部107dを備えている。大径部107bが、係合板101のブッシュ103に嵌合し、小径部107cが、球面軸受105と、係合板102のブッシュ103に嵌合している。ネジ部107dには、座金108を介して溝付きナット109がネジ込まれている。溝付きナット109には、回転防止用の割りピン111が、ネジ部107dを貫通して挿入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平01-130870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図8に示す取付構造には、次のような問題があった。
(1)レール上を走行する車輪の振動が、減速機の振動となる。減速機の振動により、支持装置は、図8の横方向すなわち、取付ピン107の半径方向に、振動を受ける。取付ピン107と、ブッシュ103、球面軸受105との間には、隙間があるため、取付ピン107が係合板101、102に対して僅かであるが振動する。この繰り返し振動により溝付きナット109が徐々に緩み、最悪の場合、割りピン111が疲労破壊する恐れがあった。
割りピン111が破壊すると、溝付きナット109が外れてしまう恐れがあった。ナット109が外れると、取付ピン107が落下し、支持装置が片持ちとなり、垂れ下がる恐れがあった。そして、支持装置が他の装置に衝突し事故となる恐れがあった。
(2)また、組み立て作業において、割りピン111を挿入する時に取付ピン107と溝付きナット109の位置合わせを必要とするため、煩雑な作業となると共に、溝付きナット109の締結トルクを正確に管理できないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、減速機の振動によっても、外れる恐れのない鉄道車両用減速機支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の鉄道車両用減速機支持装置は、次のような構成を有している。
(1)一端が台車枠に連結され、他端が車軸を駆動する減速機に連結されて、減速機の回転を防止する装置であって、他端が、減速機のブラケットに形成された取付孔を貫通する取付ピンと、取付ピンの両端部で係合する係合部を有する鉄道車両用減速機支持装置において、(a)取付ピンの両端部が、四角柱形状に形成され、一端側の面に、ピン側テーパ面が形成されていること、(b)係合部が、一面が開口された四角溝を備え、四角溝のピン側テーパ面に対向する面に係合部側テーパ面が形成されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する鉄道車両用減速機支持装置において、前記一端が前記台車枠に、緩衝ゴムにより回転可能に保持された状態で、前記係合部が前記開口により、前記取付ピンの前記両端部に圧入されること、を特徴とする。
【0008】
(3)(2)に記載する鉄道車両用減速機支持装置において、前記緩衝ゴムを組み付けするときに、前記緩衝ゴムに変形を加えておき、前記変形により生じる弾性力が、前記係合部を前記両端部に圧入する方向に、回転力を付勢すること、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)に記載するいずれか1つの鉄道車両用減速機支持装置において、前記係合部に、先端が前記取付ピンの前記両端部を貫通する係合ボルトが、ネジ止めされていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の鉄道車両用減速機支持装置の作用・効果を説明する。
(1)一端が台車枠に連結され、他端が車軸を駆動する減速機に連結されて、減速機の回転を防止する装置であって、他端が、減速機のブラケットに形成された取付孔を貫通する取付ピンと、取付ピンの両端部で係合する係合部を有する鉄道車両用減速機支持装置において、(a)取付ピンの両端部が、四角柱形状に形成され、一端側の面に、ピン側テーパ面が形成されていること、(b)係合部が、一面が開口された四角溝を備え、四角溝のピン側テーパ面に対向する面に係合部側テーパ面が形成されていること、を特徴とするので、支持装置に振動が長期間加わったとしても、支持装置と取付ピンとは、互いのテーパ面同士が接触しているため、支持装置が軸心方向に振動しても、ピン側テーパ面と係合部側テーパ面とは、楔の力により隙間を生じることなく振動する。
そのため、支持装置と取付ピンが一体に連結されているため、互いに振動することがなく、支持装置が取付ピンに対して、緩んで外れる恐れがない。
また、割りピンを使用せず、取付ピンの両端部に対して、係合部をハンマー等で軽く打ち込むだけで連結できるため、取付ピンと溝付きナットとの位置合わせが不要となり、組み立て作業の効率性を高くすることができる。
【0010】
(2)(1)に記載する鉄道車両用減速機支持装置において、前記一端が前記台車枠に、緩衝ゴムにより回転可能に保持された状態で、前記係合部が前記開口により、前記取付ピンの前記両端部に圧入されること、を特徴とするので、ピン側テーパ面と係合部側テーパ面とが、圧入により密着されており、支持装置と取付ピンが一体に連結されているため、互いに振動することがなく、緩んで外れる恐れがない。
【0011】
(3)(2)に記載する鉄道車両用減速機支持装置において、前記緩衝ゴムを組み付けするときに、前記緩衝ゴムに変形を加えておき、前記変形により生じる弾性力が、前記係合部を前記両端部に圧入する方向に、回転力を付勢すること、を特徴とするので、緩衝ゴムの変形により生じた弾性力が、テーパ面同士が密着する方向(楔が作用する方向)に作用するため、支持装置と取付ピンがより一体に連結され、互いに振動することがなく、緩んで外れる恐れがない。
【0012】
(4)(1)乃至(3)に記載するいずれか1つの鉄道車両用減速機支持装置において、前記係合部に、先端が前記取付ピンの前記両端部を貫通する係合ボルトが、ネジ止めされていること、を特徴とするので、係合ボルトが支持装置の振動方向とは異なる方向にネジ止めされているため、係合ボルトが緩むことが少ない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】支持装置10、台車枠横バリ17、減速機42の構造を示す図である。
図2図1のうち、支持装置10のみを示す平面図である。
図3】支持装置10の単体側面図である。
図4図3の単体平面図である。
図5】取付ピン30の斜視図である。
図6】取付ピン30の側面図である。
図7】取付ピン30と係合板24、25との係合図である。
図8】従来の支持装置100の構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の鉄道車両用減速機支持装置の一実施の形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。図1に、支持装置10、台車枠横バリ17、減速機42の構造を示す。図2に、図1のうち、支持装置10のみの平面図を示す。また、図3に、支持装置10の単体側面図を示し、図4図3の単体平面図を示す。
図1において、支持装置10は、台車枠に連結される一端部11と、減速機42と連結される他端部20が、連結部18で連結されている。
【0015】
支持装置の一端部11は、台車枠の一部を構成する台車枠横バリ17に固設されたブラケット16に連結されている。すなわち、図2に示すように、一端部11には、中空孔が形成され、中空孔には、緩衝ゴム13を介して、取付軸12が挿入されている。取付軸12の両端部12aには、貫通孔12bが形成されており、貫通孔12bを貫通して取付せられる一対の貫通ボルト14とナット15により、ブラケット16に連結されている。これにより、支持装置10は、台車枠横バリ17に対して、回転可能に保持されている。
ここで、緩衝ゴム13は、組み立付けするときに、緩衝ゴム13に変形を加えておき、変形により生じる弾性力が、後述する係合部を両端部に圧入する方向に、回転力を付勢すること、としている。
【0016】
次に、他端部の構造を説明する。図2及び図1に示すように、支持装置10の他端部20はU字形状であり、一対の係合板24、25を備えている。一対の係合板24、25の中間にあるU字溝26には、減速機42のブラケット22が配置されている。ブラケット22の貫通孔には、球面軸受23が付設されている。
係合板24、25には、一面が開口された四角溝が形成されている。四角溝は、図3に示すように、連結部18側のテーパ面241、251と、反対側のストレート面242、252と、上面243、253とを備えている。テーパ面241、251は、開口側に行くほど、ストレート面242、252との間隔が拡大する方向に傾斜が形成されている。すなわち、開口は外側に行くほど大きく開口している。テーパ面の角度は、本実施の形態では、10度としている。この角度は、5度以上30度以下であることが望ましい。
係合板24、25には、係合ボルト27を取り付けるための貫通孔244、254が形成されている。
【0017】
取付ピン30の構造を図5に斜視図で示し、図6に側面図で示す。
取付ピン30の中央には、大径部34、小径部33が形成されている。大径部34及び小径部33の両側には、一対の両端部31、32が、四角柱形状に形成されている。両端部31、32は、テーパ面311、321と、ストレート面312、322と、上面313、323とを備えている。テーパ面311、321は、上面313、323から距離が離れるにつれてストレート面312、322から距離が拡大する方向に拡大している。テーパ角度は、10度としている。
取付ピン30の上面313、323には、貫通孔314、324が形成されている。
【0018】
図1及び図2に示すように、減速機42のブラケット22に球面軸受23のりアウターレールが固設されている。球面軸受23のインナーレールの内周面には、取付ピン30の小径部33が嵌合されている。取付ピン30のテーパ面311、321に対して、係合板24、25のテーパ面241、251がほぼ全面で接触して取り付けられている。取付ピン30のストレート面312、322に対して、係合板24、25のストレート面242、252が接触して取り付けられている。
係合板24、25の貫通孔244、254、及び取付ピン30の貫通孔314、324を貫通して、係合ボルト27が取り付けられ、ナット28により締結されている。
【0019】
次に、支持装置10を減速機42のブラケット22に組付ける作業について説明する。
組み付けするときには、支持装置10の一端部11は、緩衝ゴム13、取付軸12を介して、台車枠横バリ17のブラケット16に回転可能に保持されている。ここで、予め緩衝ゴム13に変形を加えておき、その変形により生じる弾性力が、係合板24、25を、取付ピン30の両端部31、32に圧入する方向に、回転力を付勢させている。
この状態で、係合板24、25の上面をハンマーで軽く打ち込むことにより、係合板24、25の四角溝に、取付ピン30の両端部31、32を各々挿入する。
挿入後、一対の係合ボルト27を、係合板24、25の貫通孔244、254、及び取付ピン30の貫通孔314、324に貫通させ、ナット28でネジ止めして締結する。
【0020】
取付ピン30の挿入及び係合ボルト27とナット28での締結により、係合板24、25のテーパ面241、251と、取付ピン30のテーパ面311、321とが、楔作用により、強い面圧で接触するため、減速機42が振動して、支持装置10が、長手方向に振動しても、係合板24、25のテーパ面241、251と、取付ピン30のテーパ面311、321とは、常に一体として振動するため、係合板24、25が、取付ピン30から外れることがない。また、長期間の振動を受けても、係合板24、25のテーパ面241、251と、取付ピン30のテーパ面311、321とが、面同士で力を伝達しているため、係合ボルト27及びナット28には、緩みにつながる軸直角方向の荷重が加わらず、信頼性が高い。
【0021】
また、図3に示すように係合板24、25のテーパ面241、251と、取付ピン30のテーパ面311、321が面接触し、係合板24、25のストレート面242、252と、取付ピン30のストレート面312、322が面接触する。振動や引っ張りが生じた時、テーパ面に対しては、斜め方向に対して力が加わり、ストレート面に対しては、ストレート面に対して直角方向に力が加わる。テーパ面とストレート面でそれぞれ異なる方向に力が加わるため、振動や引っ張りの力が分散される。そのため、振動や引っ張りに対して外れ防止の効果が生じる。
【0022】
以上詳細に説明したように、本実施例の鉄道車両用減速機の支持装置10によれば、(1)一端部11が台車枠横バリ17に連結され、他端部20が車軸を駆動する減速機42に連結されて、減速機42の回転を防止する装置であって、他端部20が、減速機42のブラケット22に形成された取付孔を貫通する取付ピン30と、取付ピン30の両端部31、32で係合する係合板24、25を有する鉄道車両用減速機支持装置において、(a)取付ピン30の両端部31、32が、四角柱形状に形成され、一端部側の面に、ピン側のテーパ面311、321が形成されていること、(b)係合板24、25が、一面が開口された四角溝を備え、四角溝のピン側のテーパ面311、321に対向する面に係合板側のテーパ面241、251が形成されていること、を特徴とするので、支持装置10に振動が長期間加わったとしても、支持装置10と取付ピン30とは、互いのテーパ面241、251、311、321同士が接触しているため、支持装置10が長手方向に振動しても、ピン側のテーパ面311、321と係合板側のテーパ面241、251とは、楔の力により隙間を生じることなく振動する。
【0023】
そのため、支持装置10と取付ピン30が一体に連結されているため、互いに振動することがなく、支持装置10が取付ピン30に対して、緩んで外れる恐れがない。
また、割りピンを使用せず、取付ピン30の両端部31、32に対して、係合板24、25をハンマー等で軽く打ち込み、ボルト締結するだけで連結できるため、取付ピンと溝付きナットとの位置合わせが不要となり、組み立て作業の効率性を高くすることができる。
【0024】
(2)一端部11が台車枠横バリ17に、緩衝ゴム13により回転可能に保持された状態で、係合板24、25が開口により、取付ピン30の両端部31、32に挿入されること、を特徴とするので、ピン側のテーパ面311、321と係合板側のテーパ面241、251とが、挿入により密着されており、支持装置10と取付ピン30が一体に連結されているため、互いに振動することがなく、緩んで外れる恐れがない。
【0025】
(3)緩衝ゴム13を組み付けするときに、緩衝ゴム13に変形を加えておき、その変形により生じる弾性力が、係合板24、25を両端部31、32に圧入する方向に、回転力を付勢すること、を特徴とするので、緩衝ゴム13の変形により生じた弾性力が、テーパ面241、251、311、321同士が密着する方向(楔が作用する方向)に作用するため、支持装置10と取付ピン30がより一体に連結され、互いに振動することがなく、緩んで外れる恐れがない。
【0026】
実施例に限定されることなく、色々な応用が可能である。
例えば、本実施の形態では、テーパ面の角度を10度としているが、5度以上30度以下としても良い。
【符号の説明】
【0027】
10 支持装置
11 一端部
13 緩衝ゴム
17 台車枠横バリ
20 他端部
24、25 係合板
241、251 テーパ面
30 取付ピン
31、32 両端部
311、321 テーパ面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8