(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5976766
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法
(51)【国際特許分類】
A01K 85/00 20060101AFI20160817BHJP
【FI】
A01K85/00 C
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-250696(P2014-250696)
(22)【出願日】2014年12月11日
(65)【公開番号】特開2016-111935(P2016-111935A)
(43)【公開日】2016年6月23日
【審査請求日】2014年12月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】514229971
【氏名又は名称】ミョン−ギル,チェ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ミョン−ギル,チェ
【審査官】
木村 隆一
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭57−094236(JP,A)
【文献】
特開平06−311832(JP,A)
【文献】
米国特許第08020339(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 85/00−85/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベーステーブル部と、
前記ベーステーブル部上に設けられ、可撓性を有するホース状の擬似餌材を移送する移送部と、
前記移送部から移送される前記擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する第1切断部と、
前記第1切断部に隣り合って設けられ、前記第1切断部で切断された前記擬似餌材の長さ方向に直交して切断するが、互いに隣り合う前記擬似餌材の一端と他端との間を切断する第2切断部とを含んでなり、
前記第2切断部の切断動作により完成する擬似餌は、一端が円筒状を成して釣り針に装着され、一端を除いた部分から他端まで複数本の可撓性脚状を成して魚類を引き寄せることを特徴とする、擬似餌の製造装置。
【請求項2】
前記移送部は、
前記第1切断部の外側に設けられ、移送方向または移送反対方向に回動する第1移送ユニットと、
前記ベーステーブル部の下側から上面へ貫通して設けられ、前記第1移送ユニットを回動させる第1移送モーターと、
前記第1移送ユニットの先端内側から油圧または空圧により先端内側面に向かって往復運動が可能な突起状に設けられ、前記第1移送ユニットが前記擬似餌材を把持し或いは把持動作を解除する第1把持突起と、
前記第2切断部の外側に設けられ、前記第1移送ユニットと同様に移送方向または移送反対方向に回動する第2移送ユニットと、
前記ベーステーブル部の下側から上面へ貫通して設けられ、前記第2移送ユニットを回動させる第2移送モーターと、
前記第2移送ユニットの先端内側から油圧または空圧により先端内側面に向かって往復運動が可能な突起状に設けられ、前記第2移送ユニットが前記擬似餌材を把持し或いは把持動作を解除する第2把持突起とを含み、
前記第1移送ユニットと前記第2移送ユニットは前記第1切断部と前記第2切断部を挟んで両側から一定時間の間隔で前記擬似餌材を移送させることを特徴とする、請求項1記載の擬似餌の製造装置。
【請求項3】
前記擬似餌材を巻き取って保管する巻取部と、
前記巻取部と前記移送部との間に設けられ、前記擬似餌材の上面に接触するように前記擬似餌材の弾性力により上下方向に移動可能に形成されて前記擬似餌材の弛みを防止し、移送の際に前記移送部の回動動作に応じて左右の動きをガイドする弾性保持ガイド部とをさらに含むことを特徴とする、請求項2記載の擬似餌の製造装置。
【請求項4】
前記第1切断部は、
上面に前記複数の本数に合わせて複数個の切断溝が左右方向に延びて設けられる第1切断台と、
前記第1切断台の上側に上下方向に移動可能に設けられ、前記切断溝の個数と同じ数の円板状刃を有し、下方移動の際に前記第1切断台の前記切断溝に沿って左右方向に移動する第1切断ナイフと、
前記第1切断ナイフを左右方向に移動させる第1油圧シリンダーと、
前記第1切断ナイフの下側に設けられ、前記第1切断ナイフを上下方向に移動させる第2油圧シリンダーとを含むことを特徴とする、請求項1記載の擬似餌の製造装置。
【請求項5】
前記第1切断部は、
前記第1切断台の左右方向の両側に設けられ、中央に移送ガイド溝を有する移送ガイド台と、
一端が回動軸となり、他端が前記移送ガイド台の上側で上下回動を行うことができるように設けられ、前記第1切断部の切断動作の際に下方移動動作により前記擬似餌材を固定して支持する一対の固定バーと、
前記固定バーの他端を回動させる第3油圧シリンダーとを含み、
前記移送部により前記擬似餌材が移送されてくると、前記第3油圧シリンダーの動作により前記固定バーの他端が前記移送ガイド台の上面に接触するように回動して前記擬似餌材を固定し、前記第2油圧シリンダーの動作により前記第1切断ナイフが下方へ移動して前記切断溝に接触し、前記第1油圧シリンダーの動作により前記第1切断ナイフが前記第1切断台の上面に沿って移動しながら前記擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断することを特徴とする、請求項4に記載の擬似餌の製造装置。
【請求項6】
前記第2切断部は、
前記移送部の内側または前記移送部上に設けられ、前記擬似餌材の長さ方向に直交するように前後方向に形成される、上下方向に貫通する切断ホールを有する第2切断台と、
前記第2切断台の上側に上下方向に移動可能に設けられ、下方移動の際に前記切断ホールに収容される円板状刃を有する第2切断ナイフと、
前記第2切断ナイフを前記第2切断台の上側で支持する第2ナイフ保持台と、
前記第2切断ナイフを上下方向に移動させる第4油圧シリンダーとを含み、
前記移送部により第1切断動作が行われた前記擬似餌材が移送されてくると、前記第4油圧シリンダーの動作により前記第2切断ナイフが前記第2ナイフ保持台から前記第2切断台へ移動し、互いに隣り合う前記擬似餌材の一端と他端との間を切断することを特徴とする、請求項1記載の擬似餌の製造装置。
【請求項7】
ベーステーブル部と、前記ベーステーブル部上に設けられ、可撓性を有するホース状の擬似餌材を移送する移送部と、前記移送部から移送される前記擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する第1切断部と、前記第1切断部に隣り合って設けられ、前記第1切断部で切断された前記擬似餌材の長さ方向に直交して切断するが、互いに隣り合う前記擬似餌材の一端と他端との間を切断する第2切断部とを含む、擬似餌の製造装置を用意する第1段階と、
可撓性を有するホース状の前記擬似餌材を把持して移送する第2段階と、
前記擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する第3段階と、
前記擬似餌材の長さ方向に直交して切断するが、互いに隣り合う前記擬似餌材の一端と他端との間を切断する第4段階とを含んでなることを特徴とする、擬似餌の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法に係り、より詳しくは、自動的に簡単に擬似餌を製造することが可能な擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、釣り餌には天然餌と擬似餌が使われており、擬似餌は、一回使用で消耗する天然餌とは異なり、再使用および反復使用が可能であるという長所がある。特に、擬似餌は対象魚やポイントの状況等に応じてその特性に合うものを使用することにより、最適の釣果を得ることができる。
【0003】
このような擬似餌は、引き寄せ効果を極大化するため、実際自然の生物に類似する形態などに製造され、夜光発色などの多様な色相と模様などを有する。すなわち、擬似餌は、対象魚の引き寄せに有利な形状と色彩などを有することにより、非常に高い釣果を得ることができるという長所がある一方、使用者が任意にその形状や色相に変化を加えて使用することができるという長所などがある。
【0004】
ところが、ほとんどの擬似餌は、釣り針に固定状態に結合している構造を取っており、使用者が任意に着脱して使用することができない。よって、既に固定された形態のみで使用することができるうえ、使用者の希望する仕掛りに所望の擬似餌を使用することができないという問題点がある。
【0005】
さらに、従来では擬似餌を手作業で製作しているため、多くの手間と努力がかかり且つ生産量および生産速度が低下するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録実用新案公報第20−0407643号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、かかる問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、擬似餌の製造の際に人の手を介さずに、すべての工程を自動化して生産量および生産速度を向上させることが可能な擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、擬似餌を自動的に製造するが、不良が発生しないように、正確な位置に切断が行われることが可能な擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、擬似餌の種類に応じて太さや長さを自動的に調節することができ、釣り針に対して手早く取り替えができるように脱着が容易な擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は上述した課題に制限されず、上述していない別の課題は以降の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る擬似餌の製造装置は、ベーステーブル部と、ベーステーブル部上に設けられ、可撓性を有するホース状の擬似餌材を移送する移送部と、移送部から移送される擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する第1切断部と、第1切断部に隣り合って設けられ、第1切断部で切断された擬似餌材の長さ方向に垂直して切断するが、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断する第2切断部とを含んでなり、第2切断部の切断動作により完成する擬似餌は、一端が円筒状を成して釣り針に装着され、一端を除いた部分から他端まで複数本の可撓性脚状を成して魚類を引き寄せることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の移送部は、第1切断部の外側に設けられ、移送方向または移送反対方向に回動する第1移送ユニットと、ベーステーブル部の下側から上面へ貫通して設けられ、第1移送ユニットを回動させる第1移送モーターと、第1移送ユニットの先端内側から油圧または空圧により先端内側面に向かって往復運動が可能な突起状に設けられ、第1移送ユニットが擬似餌材を把持し或いは把持動作を解除する第1把持突起と、第2切断部の外側に設けられ、第1移送ユニットと同様に移送方向または移送反対方向に回動する第2移送ユニットと、ベーステーブル部の下側から上面へ貫通して設けられ、第2移送ユニットを回動させる第2移送モーターと、第2移送ユニットの先端内側から油圧または空圧により先端内側面に向かって往復運動が可能な突起状に設けられ、第2移送ユニットが擬似餌材を把持し或いは把持動作を解除する第2把持突起とを含み、第1移送ユニットと第2移送ユニットは第1切断部と第2切断部を挟んで両側から一定時間の間隔で擬似餌材を移送させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の擬似餌の製造装置は、擬似餌材を巻き取って保管する巻取部と、巻取部と移送部との間に設けられ、擬似餌材の上面に接触するように擬似餌材の弾性力により上下方向に移動可能に形成されて擬似餌材の弛みを防止し、移送の際に移送部の回動動作に応じて左右の動きをガイドする弾性保持ガイド部とをさらに含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第1切断部は、上面に複数の本数に合わせて複数個の切断溝が左右方向に延びて設けられる第1切断台と、第1切断台の上側に上下方向に移動可能に設けられ、切断溝の個数と同じ数の円板状刃を有し、下方移動の際に第1切断台の切断溝に沿って左右方向に移動する第1切断ナイフと、第1切断ナイフを左右方向に移動させる第1油圧シリンダーと、第1切断ナイフの下側に設けられ、第1切断ナイフを上下方向に移動させる第2油圧シリンダーとを含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の第1切断部は、第1切断台の左右方向の両側に設けられ、中央に移送ガイド溝を有する移送ガイド台と、一端が回動軸となり、他端が移送ガイド台の上側で上下回動を行うことができるように設けられ、第1切断部の切断動作の際に下方移動動作により擬似餌材を固定して支持する一対の固定バーと、固定バーの他端を回動させる第3油圧シリンダーとを含み、移送部により擬似餌材が移送されてくると、第3油圧シリンダーの動作により固定バーの他端が移送ガイド台の上面に接触するように回動して擬似餌材を固定し、第2油圧シリンダーの動作により第1切断ナイフが下方へ移動して切断溝に接触し、第1油圧シリンダーの動作により第1切断ナイフが第1切断台の上面に沿って移動しながら擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第2切断部は、移送部の内側または移送部上に設けられ、擬似餌材の長さ方向に垂直するように前後方向に形成される、上下方向に貫通する切断ホールを有する第2切断台と、第2切断台の上側に上下方向に移動可能に設けられ、下方移動の際に切断ホールに収容される円板状刃を有する第2切断ナイフと、第2切断ナイフを第2切断台の上側で支持する第2ナイフ保持台と、第2切断ナイフを上下方向に移動させる第4油圧シリンダーとを含み、移送部により第1切断動作が行われた擬似餌材が移送されてくると、第4油圧シリンダーの動作により第2切断ナイフが第2ナイフ保持台から第2切断台へ移動し、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の擬似餌の製造方法は、ベーステーブル部と、ベーステーブル部上に設けられ、可撓性を有するホース状の擬似餌材を移送する移送部と、移送部から移送される擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する第1切断部と、第1切断部に隣り合って設けられ、前記第1切断部で切断された擬似餌材の長さ方向に垂直して切断するが、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断する第2切断部とを含む、擬似餌の製造装置を用意する第1段階と、可撓性を有するホース状の擬似餌材を把持して移送する第2段階と、擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する第3段階と、擬似餌材の長さ方向に垂直して切断するが、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断する第4段階とを含んでなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法は、 擬似餌の製造の際に人の手を介さずに、すべての工程を自動化して生産量および生産速度を向上させることができるという効果がある。
【0019】
また、本発明に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法は、擬似餌を自動的に製造するが、不良が発生しないように、正確な位置に切断が行われることができるという効果がある。
【0020】
また、本発明に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法は、擬似餌の種類に応じて太さや長さを自動的に調節することができ、釣り針に対して手早く取り替えができるように脱着が容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の正面図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の正面の拡大図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の平面図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の左側面から見た透視図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の移送部の動作特性を説明するための図である。
【
図6】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の第1切断部および把持部の動作特性を説明するための図である。
【
図7】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の第2切断部の動作特性を説明するための図である。
【
図8】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法により製造される擬似餌を示す図である。
【
図10】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の実際の制作された写真である。
【
図11】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の実際の制作された写真である。
【
図12】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の実際の制作された写真である。
【
図13】本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の実際の制作された写真である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
上述した本発明についての解決しようとする課題、課題の解決手段、発明の効果を含む具体的な事項は、後述する実施例および図面に含まれている。本発明の利点、特徴、およびそれらの達成方法は、添付図面と共に詳細に後述している実施例を参照すると明らかになるであろう。
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0024】
図1〜
図7はそれぞれ本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置を説明するための図である。具体的には、
図1は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の正面図、
図2は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の正面の拡大図、
図3は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の平面図、
図4は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の左側面から見た透視図であり、
図5は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の移送部の動作特性を説明するための図、
図6は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の第1切断部と把持部の動作特性を説明するための図、
図7は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置の第2切断部の動作特性を説明するための図である。一方、
図9は本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法により製造される擬似餌を示す図である。
【0025】
図1〜
図7に示すように、本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置は、ベーステーブル部110、移送部120、第1切断部130および第2切断部140を含む。
【0026】
ベーステーブル部110は、テーブル状をし、移送部120、第1切断部130および第2切断部140を形成させるための土台となる。
【0027】
移送部120は、データベーステーブル部110上に設けられ、可撓性を有するホース状の擬似餌材10を移送する。
【0028】
具体的には、本発明の一実施例に係る移送部120は、第1切断部130の外側に設けられ、移送方向または移送反対方向に回動する第1移送ユニット121と、ベーステーブル部110の下側から上面へ貫通して設けられ、第1移送ユニット121を回動させる第1移送モーター122と、第1移送ユニット121の先端内側から油圧または空圧により先端内側に向かって往復運動が可能な突起状に設けられ、第1移送ユニット121が擬似餌材を把持し或いは把持動作を解除する第1把持突起123とを含むことが可能である。
【0029】
また、移送部120は、第2切断部140の外側に設けられ、第1移送ユニット121と同様に移送方向または移送反対方向に回動する第2移送ユニット124と、ベーステーブル部110の下側から上面へ貫通して設けられ、第2移送ユニット124を回動させる第2移送モーター125と、第2移送ユニット124の先端内側から油圧または空圧により先端内側面に向かって往復運動が可能な突起状に設けられ、第2移送ユニット124が擬似餌材を把持し或いは把持動作を解除する第2把持突起126とを含むことが可能である。
【0030】
このような構成により、移送部120の第1移送ユニット121と第2移送ユニット124は、第1切断部130および第2切断部140を挟んで両側から一定時間の間隔で擬似餌材を移送させることができる。
【0031】
一方、本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置は、擬似餌材を巻き取って保管する巻取部150と、巻取部150と移送部120との間に設けられ、擬似餌材の上面に接触するように形成されるが擬似餌材の弾性力により上下方向に移動可能に形成されて擬似餌材の弛みを防止し、移送の際に移送部120の回動動作に応じて左右の動きをガイドする弾性保持ガイド部160とをさらに含むことが可能である。
【0032】
第1切断部130は、移送部120から移送される擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する。
【0033】
具体的には、本発明の一実施例に係る第1切断部130は、上面に複数の本数に合わせて複数個の切断溝131aが左右方向に延びて設けられる第1切断台131と、第1切断台131の上側に上下方向に移動可能に設けられ、切断溝131aの個数と同じ数の円板状刃132aを有し、下方移動の際に第1切断台131の切断溝131aに沿って左右方向に移動する第1切断ナイフ132と、第1切断ナイフ132を左右方向に移動させる第1油圧シリンダー133と、第1切断ナイフ132の下側に設けられ、第1切断ナイフ132を上下方向に移動させる第2油圧シリンダー134とを含むことが可能である。
【0034】
また、第1切断部130は、第1切断台131の左右方向の両側に設けられ、中央に移送ガイド溝を有する移送ガイド台135と、一端が回動軸となり、他端が移送ガイド台135の上側で上下回動を行うことができるように設けられ、第1切断部130の切断動作の際に下方移動動作により擬似餌材を固定して支持する一対の固定バー136と、固定バー136の他端を回動させる第3油圧シリンダー137とを含むことが可能である。
【0035】
このような構成によって、移送部120により擬似餌材が移送されてくると、第3油圧シリンダー137の動作により固定バー136の他端が移送ガイド台135の上面に接触するように回動して擬似餌材を固定する。
【0036】
その後、第2油圧シリンダー134の動作により第1切断ナイフ132が下方に移動して切断溝131aに接触し、第1油圧シリンダー133の動作により第1切断ナイフ132が第1切断台131の上面に沿って移動しながら擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断することができる。
【0037】
第2切断部140は、第1切断部130に隣り合って設けられ、第1切断部で切断された擬似餌材の長さ方向に垂直して切断するが、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断する。
【0038】
具体的には、本発明の一実施例に係る第2切断部140は、移送部120の内側または移送部120上に設けられ、擬似餌材の長さ方向に垂直するように前後方向に形成されるが上下方向に貫通する切断ホール141aが形成される第2切断台141と、第2切断台141の上側から上下方向に移動可能に設けられ、下方移動の際に切断ホール141aに収容される円板状刃142aを有する第2切断ナイフ142とを含むことが可能である。
【0039】
また、第2切断部140は、第2切断ナイフ142を第2切断台141の上側で支持する第2ナイフ保持台143と、第2切断ナイフ142を上下方向に移動させる第4油圧シリンダー144とを含むことが可能である。
【0040】
このような構成によって、移送部120により第1切断動作が行われた擬似餌材が移送されてくると、第4油圧シリンダーの動作により第2切断ナイフ142が第2ナイフ保持台143から第2切断台141に移動して、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断することができる。
【0041】
これにより、
図9を参照すると、第2切断部140の切断動作により完成する擬似餌20は、一端が円筒状を成して釣り針に装着され、一端を除いた部分から他端までが複数本の可撓性脚状を成して魚類を引き寄せることができる。
【0042】
図8は、本発明の一実施例に係る擬似餌の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【0043】
図8に示すように、本発明の一実施例に係る擬似餌の製造方法は以下の手順に従って行われる。
【0044】
まず、第1段階(S110)では、ベーステーブル部と、ベーステーブル部上に設けられ、可撓性を有するホース状の擬似餌材を移送する移送部と、移送部から移送される擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する第1切断部と、第1切断部に隣り合って設けられ、第1切断された擬似餌材の長さ方向に垂直して切断するが、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断する第2切断部とを含む擬似餌の製造装置を用意する。
【0045】
次に、第2段階(S120)では、可撓性を有するホース状の擬似餌材を把持して移送する。
【0046】
その後、第3段階(S130)では、擬似餌材の長さ方向に切断するが、一端を除いた部分から他端まで複数本となるように切断する。
【0047】
その次に、第4段階(S140)では、擬似餌材の長さ方向に垂直して切断するが、互いに隣り合う擬似餌材の一端と他端との間を切断する。
【0048】
このように、本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法は、擬似餌の製造の際に人の手を介さずに、すべての工程を自動化して生産量および生産速度を向上させることができるという利点がある。
【0049】
また、本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法は、擬似餌を自動的に製造するが、不良が発生しないように、正確な位置に切断が行われることができるという利点がある。
【0050】
また、本発明の一実施例に係る擬似餌の製造装置および擬似餌の製造方法は、擬似餌の種類に応じて太さや長さを自動的に調節することができ、釣り針に対して手早く取替えができるように脱着が容易であるという利点がある。
【0051】
このように、上述した本発明の技術的構成は、本発明の属する技術分野における当業者であれば、本発明の技術的思想または必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施できることを理解することができるであろう。
【0052】
よって、上述した実施例は、あらゆる面で例示的なもので、限定的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は前記の詳細な説明よりは後記の特許請求の範囲によって定められるもので、特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその均等概念から導出されるすべての変更または変形形態も本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0053】
10 擬似餌材
20 擬似餌
110 ベーステーブル部
120 移送部
121 第1移送ユニット
122 第1移送モーター
123 第1把持突起
124 第2移送ユニット
125 第2移送モーター
126 第2把持突起
130 第1切断部
131 第1切断台
131a 切断溝
132 第1切断ナイフ
132a、142a 円板状刃
133 第1油圧シリンダー
134 第2油圧シリンダー
135 移送ガイド台
136 固定バー
137 第3油圧シリンダー
140 第2切断部
141 第2切断台
141a 切断ホール
142 第2切断ナイフ
143 第2ナイフ保持台
144 第4油圧シリンダー
150 巻取部
160 弾性保持ガイド部