(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明による化合物は、式(I)の化合物およびそれらの塩、溶媒和化合物および塩の溶媒和化合物、式(I)により包含され、以下に記載される式の化合物およびそれらの塩、溶媒和化合物および塩の溶媒和化合物、および、以下に例示的態様として言及され、式(I) により包含される化合物およびそれらの塩、溶媒和化合物および塩の溶媒和化合物であり、ここで、式(I)により包含され、以下に言及される化合物は既に塩、溶媒和化合物および塩の溶媒和化合物ではないものとする。
【0036】
本発明による化合物は、それらの構造に応じて、立体異性体形態(エナンチオマー、ジアステレオマー)にて存在しうる。本発明はそれゆえ、かかるエナンチオマーまたはジアステレオマーおよびそれらのそれぞれの混合物に関する。立体異性体的に純粋な構成物質は、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーのかかる混合物から公知の方法にて単離することができる。
【0037】
本発明による化合物が互変異性型にありうる場合、本発明はすべての互変異性型を包含する。
【0038】
さらに、本発明の化合物は、遊離形態において、例えば、遊離塩基として、または遊離酸として、または両性イオンとして存在し得、あるいは、塩の形態にて存在しうる。該塩はいずれの塩であってもよく、有機または無機付加塩のいずれであってもよいが、特に薬学において慣例として使用されるあらゆる生理的に許容される有機または無機付加塩である。
【0039】
本発明の目的のために好ましい塩は、本発明による化合物の生理的に許容される塩である。しかしながら、薬学応用それ自体のために好適なものではないが、例えば、本発明による化合物の単離または精製のために利用できる塩もまた、含まれる。
【0040】
「生理的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の、比較的に非毒性である、無機または有機酸付加塩をいい、例えば、S. M. Berge、et al. “Pharmaceutical Salt,” J. Pharm. Sci. 1977、66、1-19を参照されたい。
【0041】
本発明による化合物の生理的に許容される塩は、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸(hydroiodic)、硫酸、重硫酸(bisulfuric acid)、リン酸、硝酸の塩または有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、アセト酢酸、ピルビン酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、安息香酸、サリチル酸、2-(4-ヒドロキシベンゾイル)-安息香酸、ショウノウ酸、桂皮酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、パモン(pamoic)酸、ペクチン酸、過硫酸、3-フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバル酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、イタコン酸、スルファミン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラ-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、ナフタリン(naphthaline)ジスルホン酸、カンファースルホン酸、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、アルギン酸、マレイン酸、フマル酸、D-グルコン酸、マンデル酸、アスコルビン酸、グルコヘプタン酸、グリセロリン酸、アスパラギン酸、スルホサリチル酸、ヘミ硫酸、またはチオシアン酸等との酸付加塩を包含する。
【0042】
本発明による化合物の生理的に許容される塩はまた、常套の塩基の塩、例えば、例示的にかつ好ましくは、アルカリ金属塩 (例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩 (例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)および、アンモニアまたは1から16のC原子を有する有機アミン由来のアンモニウム塩も含み、例えば、例示的にかつ好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N-メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミン、N-メチルピペリジン、N-メチルグルカミン、ジメチルグルカミン、エチルグルカミン、1,6-ヘキサジアミン、グルコサミン、サルコシン、セリノール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、アミノプロパンジオール、Sovak 塩基、および1-アミノ-2,3,4-ブタントリオールとの塩が含まれる。さらに、塩基性窒素含有基は、ハロゲン化低級アルキル、例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、およびブチル塩化物、−臭化物および−ヨウ化物; 硫酸ジアルキル、例えば、ジメチル−、ジエチル−、ジブチル−およびジアミル硫酸、長鎖ハロゲン化物、例えば、デシル−、ラウリル−、ミリスチル−およびステアリル塩化物、−臭化物および−ヨウ化物、ハロゲン化アラルキル、例えば、ベンジル−およびフェネチル臭化物およびその他のもの等のような剤(agent)によって四級化してもよい。
【0043】
本発明は、本発明の化合物のすべての可能な塩を含み、かかる塩は、単一の塩として、あるいはあらゆる比における該塩のあらゆる混合物としてのものでありうる。
【0044】
溶媒和化合物は、固体または液体状態にて配位によって溶媒分子との複合体を形成している本発明による化合物の形態のために本発明の目的のために用いられる用語である。水和物は、配位が水とともに起こっている特定の形態の溶媒和化合物である。水和物は、本発明の範囲内において溶媒和化合物として好ましい。
【0045】
本発明はまた、本発明の化合物のすべての好適な同位体変化物(isotopic variation)も含む。本発明の化合物の同位体変化物は、少なくとも一つの原子が、同一の原子番号を有するが、自然界に通常あるいは主にみられる原子質量とは異なる原子質量を有する原子によって置換されているものとして規定される。本発明の化合物に組み込まれうる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の同位体が含まれ、例えば、
2H (重水素)、
3H (三重水素/トリチウム)、
13C、
14C、
15N、
17O、
18O、
32P、
33P、
33S、
34S、
35S、
36S、
18F、
36Cl、
82Br、
123I、
124I、
129I および
131Iが、それぞれ挙げられる。本発明の化合物の特定の同位体変化物、例えば、一以上の放射性同位体、例えば
3Hまたは
14Cが組み込まれたものは、薬物および/または基質組織分布研究において有用である。トリチウム化された、および炭素-14、即ち、
14Cである同位体が、特にそれらの調製の容易さおよび検出性から好ましい。さらに、同位体、例えば、重水素による置換は、より優れた代謝的安定性、例えば、生体内半減期の上昇または必要用量の低下に起因する特定の治療上の利点を提供し得、したがっていくつかの状況において好ましい可能性がある。本発明の化合物の同位体変化物は一般に、当業者に公知の常套の手順によって、例えば、好適な試薬の適当な同位体変化物を用いた以下に記載する例示的方法または実施例において記載の調製によって調製することができる。
【0046】
さらに、本発明はまた、本発明による化合物のプロドラッグも包含する。「プロドラッグ」という用語は、それ自体は生物学的に活性であっても不活性であってもよいが、それらの体内での滞留時間の間に本発明による化合物へと変換される (例えば、代謝または加水分解により) 化合物を包含する。
【0047】
本発明の目的のために、置換基は、特に断りのない限り、以下の意味を有する:
【0048】
「ハロゲン」、「ハロゲン原子」または「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を表し、特に、塩素またはフッ素であり、好ましくは、フッ素原子である。
【0049】
「アルキル」という用語は、炭素原子の数が具体的に示されている直鎖状または分枝状アルキルラジカルを表し、例えば、C
1-C
6 では1、2、3、4、5または6の炭素原子であり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル-、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、2-メチルブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、ネオ-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、2-エチルブチル、1-エチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、または1,2-ジメチルブチルが挙げられる。好ましくは、アルキル基は、1、2または3の炭素原子を有し(「C
1-C
3-アルキル」)、、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピルである。
【0050】
「C
2-C
6-アルケニル」という用語は、好ましくは、直鎖状または分枝状、一価炭化水素基であって、一つの二重結合を含有し、2から6の炭素原子を有する (「C
2-C
6-アルケニル」)ものを意味するものとして理解されるべきである。
【0051】
「C
2-C
6-アルキニル」という用語は、好ましくは、直鎖状、一価炭化水素基であって、一つの三重結合を含有し、2から6の炭素原子を含有するものを意味するとして理解されるべきである。
【0052】
「C
3-C
7-シクロアルキル」という用語は、好ましくは、3、4、5、6または7の炭素原子を含有する飽和、一価、単環式炭化水素環を意味するものとして理解されるべきである。該 C
3-C
7-シクロアルキル基は、例えば、単環式炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル基である。該シクロアルキル環は、一以上の二重結合を含有していてもよく、例えば、シクロアルケニル、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルまたはシクロヘプチニル基が挙げられ、ここで、該環と分子の残りとの間の結合は、飽和であろうと不飽和であろうと該環のいずれの炭素原子に対するものであってもよい。
【0053】
「C
3-C
6-シクロアルキル」という用語は、好ましくは、3、4、5 または6の炭素原子を含有する飽和、一価、単環式炭化水素環を意味するものであるとして理解すべきである。特に、該 C
3-C
6-シクロアルキル基は、単環式炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基である。
【0054】
「C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
3-アルキル-」基という用語は、好ましくは、水素原子の一つが、C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
3-アルキル-基を分子に連結する、上記に定義した通りのC
1-C
3-アルキル基によって置換されている、上記に定義した通りのC
3-C
6-シクロアルキル基を意味するものであるとして理解すべきである。 特に、「C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
3-アルキル-」は、「C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
2-アルキル-」であり、好ましくはそれは、「C
3-C
6-シクロアルキル-メチル-」基である。
【0055】
「ヘテロシクリル」という用語は、3、4、5、6、7、8 または9の炭素原子を含有し、さらに酸素、硫黄、窒素から選択される1、2または3のヘテロ原子-含有基を含有する、飽和または部分的に不飽和の、一価、単環式-または二環式炭化水素環を意味するものとして理解されるべきである。特に、「ヘテロシクリル」という用語は、「4- から10-員複素環」を意味するものとして理解されるべきである。
【0056】
「4-から10-員複素環」という用語は、3、4、5、6、7、8 または9の炭素原子を含有し、さらに、酸素、硫黄、窒素から選択される1、2または3のヘテロ原子-含有基を含有する、飽和または部分的に不飽和の、一価、単環式-または二環式炭化水素環を意味するものとして理解されるべきである。該複素環は、例えば、単環式複素環であり、例えば、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、1,3-ジオキソラニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、1,4-ジオキサニル、ピロリニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、1,3-ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、またはキヌクリジニル基が挙げられる。所望により、該複素環は、一以上の二重結合を含んでいてもよく、例えば、4H-ピラニル、2H-ピラニル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロリル、1,3-ジオキソリル、4H-1,3,4-チアジアジニル、2,5-ジヒドロフラニル、2,3-ジヒドロフラニル、2,5-ジヒドロチエニル、2,3-ジヒドロチエニル、4,5-ジヒドロオキサゾリル、4,5-ジヒドロイソオキサゾリル、または4H-1,4-チアジニル基が挙げられ、あるいはそれはベンゾ縮合していてもよい。
【0057】
特に、「ヘテロシクリル」という用語は、3、4または5の炭素原子、および、1、2または3 の上記のヘテロ原子-含有基を含有する複素環(「4-から7-員複素環」)であるとして理解されるべきであり、より具体的には、該環は、4または5の炭素原子、および、1、2または3の上記のヘテロ原子-含有基(「5-から7-員複素環」)を含有していもよく、より具体的には、該複素環は、4の炭素原子および2の上記のヘテロ原子-含有基、または、5の炭素原子および1の上記のヘテロ原子-含有基、好ましくは、4の炭素原子および2の上記のヘテロ原子-含有基を含有するものとして理解されるべきである、「6-員複素環」である。
【0058】
「ヘテロシクリルC
1-C
3-アルキル-」基という用語は、好ましくは、それぞれ上記に定義した通りの、ヘテロシクリル、好ましくは4-から 7-員複素環、より好ましくは5-から7-員複素環であって、水素原子の1つが、ヘテロシクリル-C
1-C
3-アルキル-基を分子に連結する、上記に定義した通りの、C
1-C
3-アルキル基によって置換されたものを意味するものとして理解すべきである。特に、「ヘテロシクリル-C
1-C
3-アルキル-」は「ヘテロシクリル-C
1-C
2-アルキル-」であり、好ましくはそれはヘテロシクリル-メチル- 基である。
【0059】
「C
1-C
6-アルコキシ-」という用語は、好ましくは、式-O-アルキルの、直鎖状または分枝状、飽和、一価、炭化水素基を意味するものとして理解されるべきであり、ここで、「アルキル」という用語は上記に規定される通りであり、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、イソ-ペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ 基、またはそれらの異性体が挙げられる。特に、「C
1-C
6-アルコキシ-」基は、「C
1-C
4-アルコキシ-」、「C
1-C
3-アルコキシ-」、メトキシ、エトキシ、またはプロポキシ基であり、好ましくは、メトキシ、エトキシまたはプロポキシ基である。
【0060】
「C
1-C
3-フルオロアルコキシ-」という用語は、好ましくは、上記に規定される通りの、直鎖状または分枝状、飽和、一価、C
1-C
3-アルコキシ- 基であって、ここで、一以上の水素原子が、同一にまたは異なって、一以上のフルオロ原子により置換されているものを意味するものとして理解されるべきである。 該 C
1-C
3-フルオロアルコキシ- 基は、例えば、1,1-ジフルオロメトキシ-、1,1,1-トリフルオロメトキシ-、2-フルオロエトキシ-、3-フルオロプロポキシ-、2,2,2-トリフルオロエトキシ-、3,3,3-トリフルオロプロポキシ-、特に、「C
1-C
2-フルオロアルコキシ-」基である。
【0061】
「アルキルアミノ-」という用語は、好ましくは、上記に規定される1つの直鎖状または分枝状アルキル基を有するアルキルアミノ基を意味するものとして理解されるべきである。 (C
1-C
3)-アルキルアミノ-は、例えば、1、2または3の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基を意味し、(C
1-C
6)-アルキルアミノ-は、1、2、3、4、5 または6の炭素原子を有するものを意味する。「アルキルアミノ-」という用語は、 例えば、メチルアミノ-、エチルアミノ-、n-プロピルアミノ-、イソプロピルアミノ-、tert-ブチルアミノ-、n-ペンチルアミノ-または n-ヘキシルアミノ-を含むものである。
【0062】
「ジアルキルアミノ-」という用語は、好ましくは、上記に規定され、互いに独立している、2の直鎖状または分枝状アルキル基を有するアルキルアミノ基を意味するものとして理解されるべきである。(C
1-C
3)-ジアルキルアミノ-は、例えば、そのそれぞれがアルキル基1つあたり1から3の炭素原子を有する2つのアルキル基を有するジアルキルアミノ基を表す。「ジアルキルアミノ-」という用語は、例えば: N,N-ジメチルアミノ-、N,N-ジエチルアミノ-、N-エチル-N-メチルアミノ-、N-メチル-N-n-プロピルアミノ-、N-イソプロピル-N-n-プロピルアミノ-、N-t-ブチル-N-メチルアミノ-、N-エチル-N-n-ペンチルアミノ-およびN-n-ヘキシル-N-メチルアミノ-を含む。
【0063】
「環状アミン」という用語は、好ましくは環状のアミン基を意味するものとして理解されるべきである。好適な環状アミンは、特に、1または2のメチル基により置換されていてもよい、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、1-メチルピペラジン、モルホリン、チオモルホリンである。
【0064】
「ハロ-C
1-C
3-アルキル-」という用語は、好ましくは、「C
1-C
3-アルキル」という用語が上記に規定され、かつ一以上の水素原子が同一にまたは異なって、すなわち、1つのハロゲン原子が別のものと独立している、ハロゲン原子によって置換されている、直鎖状または分枝状、飽和、一価炭化水素基を意味するものとして理解されるべきである。特に、該ハロゲン原子はフッ素である。該ハロ-C
1-C
3-アルキル基は、例えば、ハロ-C
1-C
2-アルキル-基、-CF
3、-CHF
2、-CH
2F、-CF
2CF
3、または -CH
2CF
3であり、好ましくはそれは、-CF
3である。
【0065】
「フェニル-C
1-C
3-アルキル−」という用語は、好ましくは、水素原子の1つが、フェニル-C
1-C
3-アルキル-基を分子に結合させる、上記に規定されるC
1-C
3-アルキル基により置換されているフェニル基を意味するものとして理解されるべきである。特に、「フェニル-C
1-C
3-アルキル−」は、フェニル-C
1-C
2-アルキル−であり、好ましくは、ベンジル-基である。
【0066】
「ヘテロアリール」という用語は、好ましくは、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14の環原子 (「5-から14-員環ヘテロアリール」基)、特に 5の環原子(「5-員環ヘテロアリール」) または6の環原子(「6-員環ヘテロアリール」)または9の環原子(「9-員環ヘテロアリール」)または10の環原子(「10-員環ヘテロアリール」)を有し、同一であっても異なっていてもよい少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、ここで該ヘテロ原子は、例えば、酸素、窒素または硫黄であって、かつ単環式、二環式、または三環式であってよく、さらにいずれの場合においてもベンゾ-縮合していてもよい、一価、芳香族環系を意味するものとして理解されるべきである。特に、ヘテロアリールは、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル等、およびそれらのベンゾ誘導体、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル(benzisoxazolyl)、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル等;あるいはピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等、およびそれらのベンゾ誘導体、例えば、キノリニル、キナゾリニル、イソキノリニル等;あるいはアゾシニル、インドリジニル、プリニル等、およびそれらのベンゾ誘導体;あるいはシンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、キサンテニル、またはオキセピニル等から選択される。
【0067】
好ましくは、ヘテロアリールは、単環式ヘテロアリール、5- 員環ヘテロアリールまたは6- 員環ヘテロアリールから選択される。
【0068】
「5-員環ヘテロアリール」という用語は、好ましくは、5の環原子を有し、かつ、同一であっても異なっていてもよい少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロ原子は、例えば、酸素、窒素または硫黄である、一価、芳香族環系を意味するものとして理解される。特に、「5 員環ヘテロアリール」は、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリルから選択される。
【0069】
「6-員環ヘテロアリール」という用語は、好ましくは、6の環原子を有し、同一であっても異なっていてもよい、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロ原子は、例えば、 酸素、窒素または硫黄である、一価、芳香族環系を意味するものとして理解される。特に、「6 員環ヘテロアリール」は、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルから選択される。
【0070】
「ヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-」という用語は、 好ましくは、それぞれ上記に規定される、ヘテロアリール、5- 員環ヘテロアリールまたは6- 員環ヘテロアリール基であって、水素原子の1つが、ヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-基を分子に結合させる、上記に規定されるC
1-C
3-アルキル基により置換されているものを意味するものとして理解されるべきである。特に、「ヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-」は、ヘテロアリール-C
1-C
2-アルキル-、ピリジニル-C
1-C
3-アルキル-、ピリジニルメチル-、ピリジニルエチル-、ピリジニルプロピル-、- ピリミジニル-C
1-C
3-アルキル-、ピリミジニルメチル-、ピリミジニルエチル-、ピリミジニルプロピル-であり、好ましくは、ピリジニルメチル- またはピリジニルエチル- またはピリミジニルエチル-またはピリミジニルプロピル- 基である。
【0071】
「C
1-C
6」という用語は、例えば、「C
1-C
6-アルキル」、「C
1-C
6-アルコキシ」の定義との関連において本出願にわたって用いられる場合、1から6の有限数の炭素原子、即ち、1、2、3、4、5または6の炭素原子を有するアルキル基を意味するものとして理解されるべきである。さらに該用語「C
1-C
6」 はそのなかに含まれるあらゆる部分的範囲、例えば、C
1-C
6 C
1-C
5、C
1-C
4、C
1-C
3、C
1-C
2、C
2-C
6、C
2-C
5、C
2-C
4、C
2-C
3、C
3-C
6、C
3-C
5、C
3-C
4、C
4-C
6、C
4-C
5、C
5-C
6として解釈されるべきであるということが理解されるべきである。
【0072】
同様に、本明細書において用いられる場合、「C
1-C
3」という用語は、例えば、「C
1-C
3-アルキル」、「C
1-C
3-アルコキシ」または「C
1-C
3-フルオロアルコキシ」の定義との関連において本出願にわたって用いられる場合、1から3の有限数の炭素原子、即ち、1、2または3の炭素原子を有するアルキル基を意味するものとして理解されるべきである 。さらに該用語「C
1-C
3」は、そのなかに含まれるあらゆる部分的範囲、例えば、C
1-C
3、C
1-C
2、C
2-C
3として解釈されるべきであるということが理解されるべきである。
【0073】
さらに、本明細書において用いられる場合、「C
3-C
6」という用語は、例えば、「C
3-C
6-シクロアルキル」の定義との関連において、本出願にわたって用いられる場合、3から6の有限数の炭素原子、即ち、3、4、5または6の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味するものとして理解されるべきである。さらに該用語「C
3-C
6」は、そのなかに含まれるあらゆる部分的範囲、例えば、C
3-C
6 、C
3-C
5 、C
3-C
4 、C
4-C
6 、C
4-C
5 、C
5-C
6として解釈されるべきであるということが理解されるべきである。
【0074】
さらに、本明細書において用いられる場合、「C
3-C
7」という用語は、例えば、「C
3-C
7-シクロアルキル」の定義との関連において、本出願にわたって用いられる場合、3から7の有限数の炭素原子、即ち、3、4、5、6または7の炭素原子、特に 3、4、5または6の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味するものとして理解されるべきである。さらに該用語「C
3-C
7」は、そのなかに含まれるあらゆる部分的範囲、例えば、C
3-C
7 、C
3-C
6 、C
3-C
5 、C
3-C
4 、C
4-C
7 、C
4-C
6 、C
4-C
5、C
5-C
7、C
5-C
6、C
6-C
7として解釈されるべきであるということが理解されるべきである。
【0075】
結合における記号:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
は、分子における連結部位を示す。
【0076】
本明細書において用いられる場合、「一回以上」という用語は、例えば、本発明の一般式の化合物の置換基の定義において、1、2、3、4または5回、特に、1、2、3 または4回、より具体的には、1、2または3回、さらにより具体的には、1または2回を意味するものとして理解される。
【0077】
単語、化合物、塩、水和物、溶媒和化合物等の複数形が本明細書において用いられる場合、これは、単一の化合物、塩、異性体、水和物、溶媒和化合物等も意味するものとみなされる。
【0078】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらの塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩(salts of solvates)に関し、ここで、
R
1は、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリール、フェニル-C
1-C
3-アルキル-またはヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-から選択される基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
6-アルコキシ-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミンの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよく;
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
R
3、R
4は、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表し;
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)R
9、-C(O)OR
9、-S(O)
2R
9、-C(O)NR
10R
11、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該 C
1-C
6-アルキル、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよく;
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表し;
R
8は、以下から選択される基を表し:
a) 同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
6-アルキル基、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよく;
b) 同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
3-C
7-シクロアルキル-基;
c) 同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロシクリル-基;
d) 同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル基;
e) 同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
f) そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
3-アルキル-基;
g)そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-基;
h) そのC
3-C
6-シクロアルキル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
3-アルキル-基;
i) そのヘテロシクリル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロシクリル-C
1-C
3-アルキル-基;
j) そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-シクロプロピル- 基;
k)そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-シクロプロピル- 基;
R
9は、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ベンジルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよく;
R
10、R
11は、互いに独立して、水素、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該 C
1-C
6-アルキル、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン 、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい;。
【0079】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、
ここで、
R
1は、C
1-C
6-アルキル-またはC
3-C
7-シクロアルキル-から選択される基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
6-アルコキシ-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミンの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよく;
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
R
3 、R
4は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン子、-SF
5、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-またはハロ-C
1-C
3-アルキル-から選択される基を表し、
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9または-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し、
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子またはハロゲン原子から選択される基を表し、
R
8は、以下から選択される基を表し:
a)同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
5-アルキル基、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよく;
b)そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
2-アルキル-基;
R
9は、C
1-C
5-アルキル-、C
3-C
6-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ベンジルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよく;
R
10、R
11は、互いに独立して、水素、C
1-C
5-アルキル-、C
3-C
6-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該 C
1-C
6-アルキル、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン 、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい;。
【0080】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらの塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、ここで、
R
1は、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
5-シクロアルキル-から選択される基を表し、ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、C
1-C
2-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-の群から選択される、1または2の置換基により置換されていてもよく;
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
R
3は、水素原子またはフルオロ原子を表し;
R
4は、水素原子またはフルオロ原子を表し;
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9、-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し;
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子から選択される基を表し;
R
8 は、以下から選択される基を表し:
a) 同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールから選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
6-アルキル基、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン 、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよく;
b) そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
3-アルキル-基;
c) そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-基;
d) そのC
3-C
6-シクロアルキル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
3-アルキル-基;
e) そのヘテロシクリル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロシクリル-C
1-C
3-アルキル-基;
f) そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-シクロプロピル- 基;
g) そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-シクロプロピル- 基、
R
9は、C
1-C
3-アルキル基を表し;
R
10、R
11 は、互いに独立して、水素、C
1-C
2-アルキル-から選択される基を表す;。
【0081】
本発明は、一般式(I) の化合物またはそれらの塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、ここで、
R
1は、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
5-シクロアルキル-から選択される基を表し、ここで、該基は、同一にまたは異なって、C
1-C
2-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-の群から選択される、1または2の置換基により置換されていてもよく;
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
R
3は、水素原子またはフルオロ原子を表し;
R
4は、水素原子またはフルオロ原子を表し;
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9、-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し;
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
R
8は、以下から選択される基を表し:
a) 同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、ハロ-C
1-C
3-アルキル-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
3-アルキル基;
b) そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
3-アルキル-基;
c) そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-基;
d) そのC
3-C
6-シクロアルキル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
3-アルキル-基;
e) そのヘテロシクリル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロシクリル-C
1-C
3-アルキル-基;
f) そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-シクロプロピル- 基;
g) そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-シクロプロピル- 基;
R
9は、C
1-C
3-アルキル基を表し;
R
10、R
11は、互いに独立して、水素、C
1-C
2-アルキル-から選択される基を表す;。
【0082】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、
ここで、
R
1は、C
1-C
3-アルキル-またはシクロプロピル-から選択される基を表し、
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
R
3 、R
4は、互いに独立して、水素原子、フルオロ、クロロまたはブロモ原子、-SF
5、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
2-アルコキシ-または-CF
3から選択される基を表し、
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9または-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し、
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子またはフルオロ原子から選択される基を表し、
R
8は、以下から選択される基を表し:
a) フッ素により置換されていてもよい、C
1-C
3-アルキル基、
b) そのフェニル基が、ハロゲンにより置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
2-アルキル-基、
R
9は、C
1-C
3-アルコキシにより置換されていてもよい、C
1-C
6-アルキル-を表し、
R
10、R
11は、互いに独立して、水素またはC
1-C
6-アルキル-を表す。
【0083】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらの塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、ここで、
R
1 は、C
1-C
3-アルキル-またはシクロプロピル基を表し;
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
R
3は、水素原子またはフルオロ原子を表し;
R
4は、水素原子またはフルオロ原子を表し;
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9、-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し;
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
R
8は、以下から選択される基を表し:
a) C
1-C
3-アルキル基;
b)そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲンの群から選択される、1または2の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
3-アルキル-基;
R
9は、C
1-C
2-アルキル基を表し;
R
10、R
11は、互いに独立して、水素、C
1-C
2-アルキル-から選択される基を表す;。
【0084】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらの塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、ここで、
R
1は、C
1-C
3-アルキル-から選択される基を表し;
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
R
3は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
R
4は、水素原子から選択される基を表し;
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9、-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し;
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
R
8は、以下から選択される基を表し:
a) C
1-C
2-アルキル基;
b)フェニル-C
1-C
2-アルキル-基;
R
9は、C
1-C
2-アルキル基を表し;
R
10、R
11は、互いに独立して、水素、C
1-C
2-アルキル-から選択される基を表す;。
【0085】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらの塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、ここで、
R
1は、メチル基を表し;
R
2は、以下から選択される基を表し:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
R
3は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
R
4は、水素原子から選択される基を表し;
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9、-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し;
R
6、R
7は、互いに独立して、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
R
8は、以下から選択される基を表し:
a)メチル基;
b)ベンジル基;
R
9は、エチル基を表し;
R
10は、水素原子を表し;
R
11は、メチル基を表す;。
【0086】
本発明は、一般式(I)の化合物またはそれらの塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩に関し、ここで、
R
1は、メチル基を表し;
R
2は、4-フルオロ-2-メトキシフェニル-、2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル-、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル-から選択される基を表し;
R
3は、水素原子、フルオロ原子から選択される基を表し;
R
4は、水素原子から選択される基を表し;
R
5は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9、-C(O)NR
10R
11から選択される基を表し;
R
9は、エチル基を表し;
R
10は、水素原子を表し;
R
11は、メチル基を表す;。
【0087】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリール、フェニル-C
1-C
3-アルキル-またはヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-から選択される基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
6-アルコキシ-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミンの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい;。
【0088】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリール、フェニル-C
1-C
3-アルキル- またはヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-基を表し 、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
6-アルコキシ-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミンの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0089】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、 C
1-C
3-アルキル-、C
3-C
5-シクロアルキル-、4から7-員複素環、フェニル、ヘテロアリール、フェニル-C
1-C
2-アルキル- またはヘテロアリール-C
1-C
2-アルキル-基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミンの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0090】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、フェニルまたはヘテロアリール基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミンの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0091】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
1-C
6-アルキル-またはC
3-C
7-シクロアルキル-から選択される基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
6-アルコキシ-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミンの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0092】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
1-C
3-アルキル-またはシクロプロピル-から選択される基を表す。
【0093】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、メチル、エチル、プロパン-2-イル、シクロプロピル、tert-ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはフェニルから選択される基を表し、
ここで、該基は、ヒドロキシルまたはメトキシの群から選択される1の置換基により置換されていてもよい。
【0094】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、メチル、エチル、プロパン-2-イル、シクロプロピル、またはフェニルから選択される基を表し;
ここで、該基は、ヒドロキシルまたはメトキシの群から選択される1の置換基により置換されていてもよい。
【0095】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
1-C
3-アルキル- またはヘテロシクリル基を表す。
【0096】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
1-C
3-アルキル-またはシクロプロピル基を表す。
【0097】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、メチルまたはシクロプロピルから選択される基を表す。
【0098】
別の好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0099】
特に好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、メチル基を表す。
【0100】
別の好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、シクロプロピル基を表す。
【0101】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
1 は、C
3-C
5-シクロアルキル-基を表す。
【0102】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される基を表す。
【0103】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される基を表す。
【0104】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
を表す。
【0105】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
を表す。
【0106】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
を表す。
【0107】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
を表す。
【0108】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される基を表す。
【0109】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される基を表す。
【0110】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される基を表す。
【0111】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
を表す。
【0112】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、以下:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
を表す。
【0113】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル-; 3,4-ジフルオロ-2-メトキシフェニル-、4-フルオロ-2-メトキシフェニル-、2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル-、5-フルオロ-2-メトキシフェニル-、2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、2-[(2-クロロベンジル)オキシ]フェニル-、2-[(3-クロロベンジル)オキシ]フェニル-、5-フルオロ-2-[(2-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、5-フルオロ-2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル- 、4-クロロ-2-メトキシフェニル-、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル-から選択される基を表す。
【0114】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル-; 4-フルオロ-2-メトキシフェニル-、2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル-、2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、2-[(3-クロロベンジル)オキシ]フェニル-、5-フルオロ-2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル-から選択される基を表す。
【0115】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル-; 4-フルオロ-2-メトキシフェニル-、2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル-、2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、5-フルオロ-2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル-から選択される基を表す。
【0116】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、4-フルオロ-2-メトキシフェニル-、2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル-、2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、5-フルオロ-2-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル-、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル-から選択される基を表す。
【0117】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、4-フルオロ-2-メトキシフェニル-、2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル-、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル-から選択される基を表す。
【0118】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、4-フルオロ-2-メトキシフェニル-または2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル-、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル-から選択される基を表す。
【0119】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、4-フルオロ-2-メトキシフェニル-基を表す。
【0120】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
2 は、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル- 基を表す。
【0121】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 およびR
4 は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、-SF
5、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0122】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、ハロゲン原子、シアノ、-SF
5、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表し、R
4 は、水素を表す。
【0123】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 およびR
4 は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、-SF
5、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-またはハロ-C
1-C
3-アルキル-から選択される基を表す。
【0124】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 およびR
4 は、互いに独立して、水素原子、フルオロ、クロロまたはブロモ原子、-SF
5、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
2-アルコキシ-または-CF
3から選択される基を表す。
【0125】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0126】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0127】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、水素、フルオロまたはクロロ原子から選択される基を表す。
【0128】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、フルオロまたはクロロ原子を表す。
【0129】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、水素原子、フルオロ、クロロまたはブロモ原子、-SF
5、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
2-アルコキシ- または-CF
3から選択される基を表す。
【0130】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、水素原子またはフルオロ原子から選択される基を表す。
【0131】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、水素原子を表す。
【0132】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、フルオロ原子を表す。
【0133】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
4 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
3-アルキル-、 C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0134】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
4 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
2-アルキル-、 C
1-C
2-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0135】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
4 は、水素、フルオロまたはクロロ原子から選択される基を表す。
【0136】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
4 は、フルオロまたはクロロ原子を表す。
【0137】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
4 は、水素原子またはフルオロ原子から選択される基を表す。
【0138】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
4 は、水素原子を表す。
【0139】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
4 は、フルオロ原子を表す。
【0140】
特に好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、フルオロ原子を表し、R
4 は、水素原子を表す。
【0141】
別の好ましい態様において、 本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
3 は、水素原子を表し、R
4 は、フルオロ原子を表す。
【0142】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子、シアノ、-C(O)R
9、-C(O)OR
9、-S(O)
2R
9、-C(O)NR
10R
11、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該 C
1-C
6-アルキル、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0143】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子、シアノ、-C(O)R
9、-C(O)OR
9、-S(O)
2R
9、-C(O)NR
10R
11、メチル-から選択される基を表す。
【0144】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、シアノ、-C(O)R
9、-C(O)OR
9、-S(O)
2R
9、-C(O)NR
10R
11、メチル-から選択される基を表す。
【0145】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子、シアノ、-C(O)OR
9、C(O)NR
10R
11から選択される基を表す。
【0146】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、シアノ、-C(O)OR
9、C(O)NR
10R
11から選択される基を表す。
【0147】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子、シアノまたは -C(O)OR
9から選択される基を表す。
【0148】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、シアノまたは-C(O)OR
9から選択される基を表す。
【0149】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子またはシアノ基から選択される基を表す。
【0150】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、シアノ、-S(O)
2R
9、-C(O)NR
10R
11から選択される基を表す。
【0151】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子または -C(O)OR
9から選択される基を表す。
【0152】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子を表す。
【0153】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、-C(O)OR
9を表す。
【0154】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、-C(O)NR
10R
11を表す。
【0155】
別の好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、シアノ基を表す。
【0156】
別の好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
5 は、水素原子を表す。
【0157】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6およびR
7 は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-またはC
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0158】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6およびR
7 は、互いに独立して、水素原子またはハロゲン原子から選択される基を表す。
【0159】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6およびR
7 は、互いに独立して、水素原子またはフルオロ原子から選択される基を表す。
【0160】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0161】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0162】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子から選択される基を表す。
【0163】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、水素原子を表す。
【0164】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、フルオロ原子を表す。
【0165】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、5-フルオロピリミジニルに対してパラ位におけるものであり、フルオロ原子を表す。
【0166】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
7 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0167】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
7 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子、C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-から選択される基を表す。
【0168】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
7 は、水素原子、フルオロ原子、クロロ原子から選択される基を表す。
【0169】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
7 は、水素原子を表す。
【0170】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、フルオロ原子を表し、 R
7 は、水素原子を表す。
【0171】
別の好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
6 は、5-フルオロピリミジニルに対してパラ位におけるものであり、フルオロ原子を表し、およびここで、R
7 は、水素原子を表す。
【0172】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、C
3-C
7-ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
6-アルキル基を表し、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、C
3-C
7-ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0173】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-、C
4-C
6-シクロアルキル-、C
3-C
7-ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
3-アルキル基を表し、
ここで、該 C
4-C
6-シクロアルキル-、C
3-C
7-ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-アルコキシ-、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0174】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン原子、C
1-C
3-アルキル-、C
3-C
6-シクロアルキル-、C
3-C
6-ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
6-アルキル-基を表し、ここで、該 C
3-C
6-シクロアルキル-、C
3-C
6-ヘテロシクリル-、フェニル-またはヘテロアリール基は、ハロゲンから選択される1の置換基により置換されていてもよい。
【0175】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
6-アルキル基を表し、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0176】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
5-アルキル基を表し、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0177】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、フッ素により置換されていてもよい、C
1-C
3-アルキル基を表す。
【0178】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、ハロ-C
1-C
3-アルキル-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
1-C
3-アルキル基を表す。
【0179】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン原子の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されている、C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0180】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、クロロまたはフルオロ原子の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されている、C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0181】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、フルオロ原子の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されている、C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0182】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、-CH
2CH
2CF
3、-CH
2CH
2CF
2CF
3から選択される基を表す。
【0183】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、メチル、(
2H
3)メチルから選択される基を表す。
【0184】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、メチル基を表す。
【0185】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、、C
3-C
6-アルケニル基を表し、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0186】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ヘテロアリールの群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
3-C
6-アルキニル基を表し、
ここで、該 C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0187】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
5-C
6-シクロアルキル-基を表す。
【0188】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
5-C
6-シクロアルキル-基を表す。
【0189】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、シクロペンチルまたはシクロヘキシル 基を表す。
【0190】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、シクロヘキシルまたはシクロペンチル基を表す。
【0191】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのC
3-C
6-シクロアルキル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
3-C
6-シクロアルキル-C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0192】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのC
3-C
6-シクロアルキル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、C
3-C
6-シクロアルキル-CH
2- 基を表す。
【0193】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのシクロヘキシルまたはシクロペンチルまたはシクロブチル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、シクロヘキシル-CH
2- またはシクロペンチル-CH
2- またはシクロブチル-CH
2- 基を表す。
【0194】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのシクロヘキシルまたはシクロペンチル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、シクロヘキシル-CH
2-またはシクロペンチル-CH
2- 基を表す。
【0195】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのヘテロシクリル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロシクリル-C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0196】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのヘテロシクリル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロシクリル-メチル- 基を表す。
【0197】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、4-から7-員複素環を表す。
【0198】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-、C
2-C
3-アルケニル-、C
2-C
3-アルキニル-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、4-から7-員複素環を表す。
【0199】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル基を表す。
【0200】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル基を表す。
【0201】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール基を表す。
【0202】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール基を表す。
【0203】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
2-アルキル-基を表す。
【0204】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
2-アルキル-基を表す。
【0205】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、ハロゲンにより置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
2-アルキル-基を表す。
【0206】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0207】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ベンジル基を表す。
【0208】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ベンジル基を表す。
【0209】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、フルオロ原子またはメチル基の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ベンジル基を表す。
【0210】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、フルオロまたはクロロ原子の群から選択される、1または2の置換基により置換されていてもよい、ベンジル基を表す。
【0211】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、1または2のフルオロ原子により置換されていてもよい、ベンジル基を表す。
【0212】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、ベンジル、4-フルオロベンジル-、4-クロロベンジル、3-フルオロベンジルまたは3-クロロベンジル基を表す。
【0213】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、C
1-C
3-アルキルまたはベンジルから選択される基を表す。
【0214】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、メチルまたはベンジルから選択される基を表す。
【0215】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、ベンジル基を表す。
【0216】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-シクロプロピル- 基を表す。
【0217】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-シクロプロピル- 基を表す。
【0218】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのフェニル基が、同一にまたは異なって、フルオロ原子、メチル基の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、フェニル-シクロプロピル- 基を表す。
【0219】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-C
1-C
2-アルキル-基を表す。
【0220】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-C
1-C
2-アルキル-を表す。
【0221】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-C
1-C
3-アルキル-基を表す。
【0222】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのピリジル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ピリジル-C
1-C
2-アルキル-基を表す。
【0223】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのピリジル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、C
1-C
2-アルキル-、ハロ-C
1-C
2-アルキル-、C
1-C
2-フルオロアルコキシ-、C
1-C
2-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ピリジル-メチル- 基を表す。
【0224】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、NH
2、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-シクロプロピル- 基を表す。
【0225】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのヘテロアリール基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ヘテロアリール-シクロプロピル- 基を表す。
【0226】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
8 は、そのピリジル基が、同一にまたは異なって、ハロゲン、シアノ、C
1-C
3-アルキル-、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-、C
1-C
3-アルコキシ-の群から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい、ピリジル-シクロプロピル- 基を表す。
【0227】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
9 は、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ベンジルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン 、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0228】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
9 は、C
1-C
5-アルキル-、C
3-C
6-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニル、ベンジルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0229】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
9 は、C
1-C
6-アルキル-から選択される基を表す。
【0230】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
9 は、C
1-C
3-アルコキシにより置換されていてもよい、C
1-C
3-アルキル-から選択される基を表す。
【0231】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
10 およびR
11 は、互いに独立して、水素、C
1-C
5-アルキル-、C
3-C
6-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、ここで、該 C
1-C
6-アルキル、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、 C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン 、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0232】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
10 およびR
11 は、互いに独立して、水素またはC
1-C
6-アルキル-を表す。
【0233】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
10 は、水素、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該 C
1-C
6-アルキル、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン 、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1または2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0234】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
10 は、水素、C
1-C
6-アルキル-から選択される基を表す。
【0235】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
10 は、水素を表す。
【0236】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
11 は、水素、C
1-C
6-アルキル-、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリールから選択される基を表し、
ここで、該 C
1-C
6-アルキル、C
3-C
7-シクロアルキル-、ヘテロシクリル-、フェニルまたはヘテロアリール基は、同一にまたは異なって、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-アルコキシ-、アミノ、アルキルアミノ-、ジアルキルアミノ-、アセチルアミノ-、N-メチル-N-アセチルアミノ-、環状アミン 、ハロ-C
1-C
3-アルキル-、C
1-C
3-フルオロアルコキシ-から選択される、1、2または3の置換基により置換されていてもよい。
【0237】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
11 は、水素、C
1-C
6-アルキル-から選択される基を表す。
【0238】
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
11 は、メチルを表す。
【0239】
好ましい態様において、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここで、 R
10 は、水素を表し、およびここで、R
11 は、メチルを表す。
【0240】
本発明は、前記の式(I)の化合物の本発明のあらゆる態様に含まれるあらゆるサブコンビネーション(sub-combination)に関するということを理解されたい。
【0241】
さらにより具体的には、本発明は本明細書中以下に実施例セクションにおいて開示されている、式(I)の化合物を包含する。
【0242】
非常に特に好ましいのは、上記好ましい態様の二以上の組合せである。
【0243】
特に、本発明の好ましい対象は、以下:
(rac)-エチル[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル] フェニル}ピリミジン-2-アミン
(rac)-エチル{[3-({4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロピリミジン-2-イル}アミノ)ベンジル] (メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン}カルバメート
(rac)-4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
(rac)-エチル[(3-{[4-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
(rac)-4-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル)-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
(rac)-{[3-({4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロピリミジン-2-イル}アミノ)ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
(rac)-1-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]-3-メチルウレア
(rac)-エチル[(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド; エナンチオマー 1
[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド; エナンチオマー 2
(rac)-[エチル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
rac)-N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン
N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-[(2,3-ジフルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-N-{3,4-ジフルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
N-{3,4-ジフルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
N-{3,4-ジフルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-[(3-ブロモ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-N-{3-ブロモ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
N-{3-ブロモ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
N-{3-ブロモ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メトキシベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-[(3-{[4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}-5-フルオロベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(トリフルオロメチル)-ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(トリフルオロ-メチル)フェニル}ピリミジン-2-アミン
(rac)-[エチル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン
N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロエチル)-ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-エチル)フェニル}ピリミジン-2-アミン
(rac)-[シクロプロピル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)オキシド- λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン
(rac)-[シクロプロピル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
(rac)-エチル [(3-{[4-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-7-イル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
(rac)-5-フルオロ-4-{4-フルオロ-2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
(rac)-[(3-クロロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-N-{3-クロロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メチルベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メチル-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミン
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 1
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミン; エナンチオマー 2
2-メトキシエチル[(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート; 単一エナンチオマー
から選択される化合物またはそれらのエナンチオマー、ジアステレオマー、塩、溶媒和化合物または溶媒和化合物の塩である。
【0244】
一般的な言葉で、あるいは好ましい範囲にて詳述したラジカルの上記の定義はまた、式 (I)の最終生成物に適用され、同様に、調製のため各場合において必要とされる出発物質または中間体にも適用される。
【0245】
本発明はさらに、本発明による式(I)の化合物の調製方法に関し、ここで、式 (6) のN-非保護スルホキシイミンが反応して式(I)のN-官能化スルホキシイミンが生じる。
【0246】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
本発明はそれゆえ、式(I)の化合物の調製方法に関し、ここで、R
5 は本発明によると、水素原子ではなく、この方法において、式 (6)の化合物:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、 R
6、R
7、R
8、R
9、R
10およびR
11は、本発明による一般式(I)の化合物について規定された通りである]
のスルホキシイミン基の窒素が、当該技術分野において公知の方法にしたがって官能化され、それにより、本発明による一般式(I)の化合物が得られ、ここで、R
5は水素ではなく、結果として得られる化合物は、所望により、適当な場合、対応する (i)溶媒および/または (ii) 塩基または酸により、その溶媒和化合物、塩および/または塩の溶媒和化合物へと変換される。
【0248】
スルホキシイミン(sulfoximine)基の窒素の官能化によるN-官能化スルホキシイミンの調製については、多数の方法が存在する:
- アルキル化: 例えば: a) U. Luecking et al、US 2007/0232632; b) C.R. Johnson、J. Org. Chem. 1993、58、1922; c) C. Bolm et al、Synthesis 2009、10、1601を参照されたい。
- アシル化: 例えば: a) C. Bolm et al、Chem. Europ. J. 2004、10、2942; b) C. Bolm et al、Synthesis 2002、7、879; c) C. Bolm et al、Chem. Europ. J. 2001、7、1118を参照されたい。
- アリール化: 例えば: a) C. Bolm et al、Tet. Lett. 1998、39、5731; b) C. Bolm et al.、J. Org. Chem. 2000、65、169; c) C. Bolm et al、Synthesis 2000、7、911; d) C. Bolm et al、J. Org. Chem. 2005、70、2346; e) U. Luecking et al、WO2007/71455を参照されたい。
-イソシアネートとの反応: 例えば: a) V.J. Bauer et al、J. Org. Chem. 1966、31、3440; b) C. R. Johnson et al、J. Am. Chem. Soc. 1970、92、6594; c) S. Allenmark et al、Acta Chem. Scand. Ser. B 1983、325; d) U. Luecking et al、US2007/0191393を参照されたい。
-塩化スルホニルとの反応: 例えば: a) D.J. Cram et al、J. Am. Chem. Soc. 1970、92、7369; b) C.R. Johnson et al、J. Org. Chem. 1978、43、4136; c) A.C. Barnes、J. Med. Chem. 1979、22、418; d) D. Craig et al、Tet. 1995、51、6071; e) U. Luecking et al、US2007/191393を参照されたい。
-クロロホルミエート(chloroformiate)との反応: 例えば: a) P.B. Kirby et al、DE2129678; b) D.J. Cram et al、J. Am. Chem. Soc. 1974、96、2183; c) P. Stoss et al、Chem. Ber. 1978、111、1453; d) U. Luecking et al、WO2005/37800を参照されたい。
【0249】
式 (6)のN-非保護スルホキシイミンは、式 (5)のN-保護スルホキシイミンの脱保護により調製することができる。好ましいのは、60℃でのエタノール中でのナトリウムエタノラートの使用である(例えば: U. Luecking et al、WO2005/37800を参照されたい)。
【0250】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
本発明はそれゆえ、さらに本発明による式(I)の化合物の本発明による調製方法に関し、ここで、 R
5は水素原子であり (上記に示す式 (6)のN-非保護スルホキシイミンと同一)、この方法において、
式 (5) のN-保護化合物:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、 R
6、R
7、R
8、R
9、R
10およびR
11は、本発明による一般式(I)の化合物について規定される通りである]
の-C(O)O-エチル基が当該技術分野において公知の方法にしたがって脱保護され、したがって、本発明による一般式(I)の化合物が提供され、ここで、R
5 は水素原子であり、そして、
結果として得られる化合物(上記に示す式 (6)のN-非保護スルホキシイミン)は、所望により、適当な場合、対応する (i) 溶媒および/または (ii) 塩基または酸との反応に供され、その溶媒和化合物、塩および/または塩の溶媒和化合物が生じる。
【0252】
本発明はさらに、一般式 (5)の化合物:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、 R
6、R
7、R
8、R
9、R
10およびR
11は、一般式 (I)による本発明の化合物について規定された通りである ]
に関する。
【0254】
本発明はさらに、一般式 (6)の化合物:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
6、R
7、R
8、R
9,R
10およびR
11は一般式 (I)による本発明の化合物について規定された通りである]
に関する。
【0255】
本発明はさらに、本発明による一般式(I)の化合物の調製方法に関し、ここで、R
5 は、 -C(O)O-エチル (上記に示す式 (5)のN-保護スルホキシイミンと同一)であり、この方法において、式 (3)の化合物:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
2 は、本発明による一般式(I)の化合物について規定された通りである]
が、式 (4)の化合物:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
3およびR
4は、本発明による一般式(I)の化合物について規定された通りである]
との反応に供され、 それにより、本発明による一般式(I)の化合物が提供され、ここで、R
5 は、-C(O)O-エチルであり、結果として得られる化合物(上記に示す式 (5)のN-保護スルホキシイミンを参照)は、所望により、適当な場合、対応する (i)溶媒および/または (ii) 塩基または酸により、その溶媒和化合物、塩および/または塩の溶媒和化合物へと変換される。
【0256】
式(3)の化合物と式(4)の化合物とのクロスカップリング反応は、パラジウム触媒による C-N クロスカップリング反応により行われ得る(C-N クロスカップリング反応についての総説としては、例えば、以下を参照されたい: a) L. Jiang, S.L. Buchwald in 「Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions」, 2
nd ed.: A. de Meijere, F. Diederich, Eds.: Wiley-VCH: Weinheim, Germany, 2004)。
【0257】
好ましいのは、容易に活性化され、活性モノ-連結(mono-ligated)Pd(0) 錯体の形成を確実にする、ビアリールモノホスフィン(biarylmonphosphine)に基づく好適なパラジウムプレ触媒(precatalyst) の使用である (例えば、以下を参照されたい: a) S.L. Buchwald et al、J. Am. Chem. Soc. 2008、130、6686; b) S.L. Buchwald et al、J. Am. Chem. Soc. 2008、130、13552)。反応は、弱塩基の存在下で高温(elevated temperature)にて実施される (例えば、以下を参照されたい: a) S.L: Buchwald et al、Tet. Lett. 2009、50、3672)。もっとも好ましいのは、トルエンおよび1-メチルピロリジン-2-オン中の、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリ-イソ-プロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル] パラジウム(II) メチル-tert-ブチルエーテル付加体(adduct)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルおよびリン酸カリウムの、本明細書中に記載される使用である。反応は、好ましくはアルゴン下で3時間130℃で、マイクロ波オーブン(oven)中で実施される。もっとも好ましいのはまた、トルエンおよび1-メチルピロリジン-2-オン中の、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリ-イソ-プロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル] パラジウム(II) メチル-tert-ブチルエーテル付加体(adduct)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルおよびリン酸カリウムの、本明細書中に記載される使用である。反応は、好ましくはアルゴン下で3時間130℃で、マイクロ波オーブン(oven)中または油浴中で実施される。
【0258】
式 (4)のアニリンは、以下の方法により調製することができる:好適な式 (7)の塩化ベンジルまたはベンジルブロミドと、好適な式 (8)のチオールの塩基性条件下での反応により、対応する式 (9)のチオエーテルが得られる(例えば、以下を参照されたい: Sammond et al、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2005、15、3519)。
【0259】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
式 (9)のチオエーテルの酸化により、対応する式 (10)のスルホキシドが得られる。酸化は、公知の方法と同様にして行うことができる (例えば、以下を参照されたい: (a) M.H. Ali et al、Synthesis 1997、764; (b) M.C. Carreno、Chem. Rev. 1995、95、1717; (c) I. Patel et al、Org. Proc. Res. Dev. 2002、6、225; (d) N. Khiar et al、Chem. Rev. 2003、103、3651)。好ましいのは、過ヨウ素酸および塩化鉄(III)の本明細書に記載される使用である。
【0261】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0262】
式 (10)のスルホキシドのロジウム-触媒によるイミノ化(imination)、次いで、脱保護により、対応する式 (11)のN-非保護スルホキシイミンが得られる(例えば、以下を参照されたい: Bolm et al、Org. Lett. 2004、6、1305)。
【0263】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0264】
好適な保護基の導入により、式 (12)のN-保護スルホキシイミンが導かれる(例えば、以下を参照されたい: Luecking et al、WO 2005/037800)。
【0265】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0266】
ニトロ基の還元により、最終的に所望の式 (4)のアニリンが得られる。還元は公知の方法と同様にして調製することができる(例えば、以下を参照されたい: (a) Sammond et al; Bioorg. Med. Chem. Lett. 2005、15、3519; (b) R.C. Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH、New York、1989、411-415)。
【0267】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0268】
式 (3)の化合物は、2,4-ジクロロ-5-フルオロ-ピリミジン (1)と式 (2)の化合物とのパラジウム-触媒によるカップリング反応により調製できる(スキーム 1)。
【0269】
一般式 (2)の化合物は、公知の方法と類似のようにして調製することができる(概説: D.G. Hall、Boronic Acids、2005 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim、ISBN 3-527-30991-8 およびそのなかにおいて引用されている文献)。さらに、多種多様な一般式 (2)の化合物が市販されている。
【0270】
2,4-ジクロロ-5-フルオロ-ピリミジンと式 (2)の化合物とのカップリング反応は、Pd 触媒、例えば、Pd(0) 触媒またはPd(II) 触媒によって触媒される。Pd(0) 触媒の例は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) [Pd(PPh
3)
4]またはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジ-パラジウム(0) [Pd
2(dba)
3]であり、Pd(II) 触媒の例は、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II) [Pd(PPh
3)
2Cl
2]、パラジウム(II) アセテートおよびトリフェニルホスフィンまたは [1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド [Pd(dppf)Cl
2] である(概説: D.G. Hall、Boronic Acids、2005 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim、ISBN 3-527-30991-8 およびそのなかで引用されている文献)。
【0271】
この反応は、好ましくは、非プロトン性またはプロトン性溶媒中で、好ましくは、非プロトン性およびプロトン性溶媒の混合物中で、より好ましくは、例えば、1,2-ジメトキシエタン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド(dimethlyformamid)、テトラヒドロフラン、またはイソプロパノール等と水との溶媒中で行われる(概説: D.G. Hall、Boronic Acids、2005 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim、ISBN 3-527-30991-8 およびそのなかで引用されている文献)。
【0272】
好ましくは、反応は、好適な塩基、例えば、水性(aqueous)炭酸カリウム、水性炭酸水素ナトリウムまたは水性リン酸カリウム等の存在下で行われる(概説: D.G. Hall、Boronic Acids、2005 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim、ISBN 3-527-30991-8 およびそのなかで引用されている文献)。
【0273】
反応は、室温 (=20℃)から溶媒の沸点の範囲の温度にて行われる。さらに、反応は、沸点を超える温度にて圧力管およびマイクロ波オーブンを用いて行うことができる(概説: D.G. Hall、Boronic Acids、2005 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim、ISBN 3-527-30991-8 およびそのなかで引用されている文献)。
【0274】
反応は、好ましくは、1から36 時間の反応時間の後に完了する。
【0275】
本発明はさらに、本発明による式(I)の化合物の調製方法に関し、ここで、R
5 はシアノ基であり(式 (16)のN-シアノスルホキシイミンと同一):
【化36】
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この方法において、式 (15)の化合物:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10およびR
11は本発明による式(I)の化合物について規定された通りである]
が、当該技術分野において公知の方法にしたがって酸化され、それにより、本発明による一般式(I)の化合物が提供され、ここで、R
5 はシアノ基であり、そして結果として得られる化合物 (上記に示す式 (16)のN-シアノスルホキシイミン)が、所望により、適当な場合、対応する (i) 溶媒および/または (ii) 塩基または酸との反応に供され、その溶媒和化合物、塩および/または塩の溶媒和化合物とされる。
【0276】
式 (15) のN-シアノスルフィルイミンの式 (16)のN-シアノスルホキシイミンへの酸化については多数の方法が存在する:
a) C. Bolm et al、Org. Lett. 2007、9、3809
b) J.E.G. Kemp et al、Tet. Lett. 1979、39、3785
c) M.R. Loso et al、US 特許公開 US2007/0203191
d) J.M. Babcock、US 特許公開 US2009/0023782。
【0277】
本発明は、一般式 (16)の化合物:
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10およびR
11は一般式 (I)による本発明の化合物について規定された通りである]
に関する。
【0278】
本発明はさらに、本発明による、式 (15)の化合物:
【化39】
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の調製方法に関し、
この方法において、式 (14)の化合物:
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10およびR
11は本発明による式(I)の化合物について規定された通りである]
が、当該技術分野において公知の方法にしたがって、スルフィドのイミノ化に供され、それにより、式 (15)の化合物が提供され、結果として得られる化合物が、所望により、適当な場合、対応する (i) 溶媒および/または (ii) 塩基または酸との反応に供され、その溶媒和化合物、塩および/または塩の溶媒和化合物とされる。
【0279】
式 (14)のスルフィドの式 (15)の化合物へのイミノ化については複数の方法が存在する:
a) C. Bolm et al、Org. Lett. 2007、9、3809、
b) C. Bolm et al、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2011、21、4888、
c) J.M. Babcock、US 特許公開 US2009/0023782。
【0280】
一般式 (14)の化合物の調製を、合成スキーム2の記載との関連において以下に記載する。
【0281】
別の態様において、本発明は、一般式 (4)の化合物:
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1、R
3およびR
4は、本発明による一般式(I)の化合物について規定された通りである]
に関する。
【0282】
別の態様において、本発明は、一般式 (11)の化合物:
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
11
[式中、R
1、R
3およびR
4は、本発明による一般式(I)の化合物について規定された通りである]
に関する。
【0283】
別の態様において、本発明は、一般式 (12)の化合物:
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
12
[式中、R
1、R
3およびR
4は、本発明による一般式(I)の化合物について規定された通りである]
に関する。
【0284】
本発明による化合物は、予測し得なかった有益な薬理学的および薬物動態作用スペクトルを示す。
【0285】
それらはそれゆえ、ヒトおよび動物における障害の治療および/または予防のための医薬として使用するために好適である。
【0286】
本発明の範囲内において、「治療」という用語には、予防も含まれる。
【0287】
本発明による化合物の薬剤活性は、CDK9の阻害剤としてのそれらの作用により説明することができる。したがって、一般式 (I)による化合物ならびにそれらの医薬上許容される塩は、CDK9の阻害剤として用いられる。
【0288】
さらに、本発明による化合物は、CDK9 活性を阻害することについて、特に高い有効性 (CDK9/CycT1 アッセイにおける低いIC
50 値によって実証される)を示す。
【0289】
本発明の文脈において、CDK9に関するIC
50 値は、以下の方法セクションにおいて記載される方法によって決定することができる。好ましくは、それは以下の材料および方法セクションにおいて記載される方法 1a (「CDK9/CycT1 キナーゼアッセイ」)にしたがって決定される。
【0290】
驚くべきことに、一般式 (I) による化合物ならびにそれらの医薬上許容される塩は、他のサイクリン-依存性タンパク質キナーゼと比較して、好ましくはCDK2と比較して、選択的に CDK9 を阻害するということが判明した。したがって、一般式 (I)による化合物ならびにそれらの医薬上許容される塩は、好ましくは、CDK9の選択的阻害剤として使用される。
【0291】
一般式 (I)による本発明の化合物はCDK2 阻害と比較して有意により強い CDK9阻害を示す。
【0292】
本発明の文脈において、CDK2に関するIC
50 値は、以下の方法セクションに記載される方法により決定することができる。好ましくは、それは以下の材料および方法セクションに記載される方法 2 (「CDK2/CycE キナーゼアッセイ」)にしたがって決定される。
【0293】
さらに、従来技術において記載されるCDK9 阻害剤と比較して、好ましい一般式 (I) による本発明の化合物は、高ATP濃度でCDK9 活性を阻害することについて、驚くべきことに高い効力を示し、これはCDK9/CycT1 高ATPキナーゼアッセイにおけるそれらの低いIC
50 値によって実証される。したがって、これらの化合物は、高い細胞内 ATP 濃度に起因してCDK9/CycT1 キナーゼのATP-結合ポケットから競合される(competed out of)より低い可能性を有する(R. Copeland et al.、Nature Reviews Drug Discovery 2006, 5, 730-739)。この性質にしたがって、本発明の化合物は、特に、古典的 ATP 競合的キナーゼ阻害剤と比較してより長い期間、細胞内でCDK9/CycT1を阻害することができる。これは、抗-腫瘍細胞有効性を、患者または動物の投薬後に、阻害剤の薬物動態学的クリアランス-媒介性低下(declining)血清濃度にて、上昇させる。
【0294】
本発明の文脈において、高ATP濃度でのCDK9についてのIC
50 値は、以下の方法セクションに記載の方法によって決定され得る。好ましくは、それは、以下の材料および方法セクションに記載の方法 1b (「CDK9/CycT1 高ATPキナーゼアッセイ」)にしたがって決定される。
【0295】
さらに、好ましい式(I)による本発明の化合物は、驚くべきことに、従来技術に記載の化合物と比較して、pH 6.5における水中の溶解度の上昇を示す。
【0296】
本発明の文脈において、pH 6.5における水中の溶解度は、好ましくは、以下の材料および方法セクションに記載される方法 4(「平衡振盪フラスコ溶解度アッセイ」)にしたがって決定される。
【0297】
さらに、式(I)による好ましい本発明の化合物は、腫瘍細胞株、例えば HeLaにおいて、驚くべきことに強い抗増殖活性を媒介する。本発明の文脈において、この細胞株に関する化合物のIC
50 値は、好ましくは以下の材料および方法セクションにおいて記載される方法 3(「増殖アッセイ))にしたがって決定される。
【0298】
さらに、式(I)による好ましい本発明の化合物は、炭酸脱水酵素-1または -2の有意な阻害を示さず(10μMを超えるIC
50 値)、それゆえ、スルホンアミド基を含有し、炭酸脱水酵素-1または-2を阻害する、従来技術に記載のCDK 阻害剤と比較して改善された副作用プロファイルを示す。本発明の文脈において、炭酸脱水酵素-1および -2 阻害は、 好ましくは以下の材料および方法セクションにおいて記載される方法 5(「炭酸脱水酵素アッセイ」)にしたがって決定される。
【0299】
本発明のさらなる対象は、障害、好ましくは、CDK9 活性に関連するかまたはそれにより媒介される障害、特に、過剰増殖性障害、ウイルス誘導性感染性疾患および/または心臓血管疾患、より好ましくは過剰増殖性障害の治療および/または予防のための本発明による一般式(I)の化合物の使用である。
【0300】
本発明の化合物は、 CDK9の活性または発現を阻害するために用いることができる。それゆえ、式(I)の化合物は、治療剤として有益であることが期待される。したがって、別の態様において、本発明は、その治療を必要とする患者におけるCDK9 活性に関連するかまたはそれにより媒介される障害を治療する方法を提供し、かかる方法は、患者に有効量の上記に規定される式(I)の化合物を投与することを含む。 特定の態様において、CDK9 活性に関連する障害は、過剰増殖性障害、ウイルス誘導性感染性疾患および/または心臓血管疾患、より好ましくは 過剰増殖性障害、特に、癌である。
【0301】
本出願にわたって言及される場合、「治療する」または「治療」という用語は常套的に用いられ、例えば、疾患または障害、例えば、癌腫の症状に(を)、打ち勝つ、緩和する、低減する、軽減する、改善する目的のための対象の管理またはケアをいう。
【0302】
「対象」または「患者」という用語は、細胞増殖性障害または低下したまたは不十分なプログラムされた細胞死 (アポトーシス)に関連する障害に罹患することができる、あるいは、別の方法で本発明の化合物の投与の利益を享受する生物を含み、例えば、ヒトおよび非-ヒト動物が挙げられる。好ましいヒトには、本明細書に記載される細胞増殖性障害または関連する状態に罹患しているか、または、罹患しやすい傾向があるヒト患者が含まれる。「非-ヒト動物」という用語は、脊椎動物、例えば、哺乳類、例えば、非-ヒト霊長類、ヒツジ、ウシ、イヌ、ネコおよびげっ歯類、例えば、マウス、および非-哺乳類、例えば、ニワトリ、両生類、爬虫類等を含む。
【0303】
「CDK9に関連するかまたはそれによって媒介される障害」という用語は、CDK9 活性に関連または関与する疾患を含み、例えば、CDK9の活動過剰、およびこれらの疾患に伴う症状が挙げられる。「CDK9に関連するかまたはそれによって媒介される障害」の例としては、CDK9 活性を調節する遺伝子、例えば、LARP7、HEXIM1/2 または 7sk snRNAにおける突然変異に起因する上昇したCDK9 活性の結果として起こる障害、または、ウイルスタンパク質、例えば、HIV-TATまたはHTLV-TAXによる、CDK9/サイクリンT/RNAポリメラーゼ II 複合体の活性化に起因する上昇したCDK9 活性の結果として起こる障害、または、細胞増殖シグナル伝達経路の活性化に起因する上昇したCDK9 活性の結果として起こる障害が挙げられる。
【0304】
「CDK9の活動過剰」という用語は、正常非疾患細胞と比較して上昇したCDK9の酵素活性をいうか、またはそれは、 望ましくない細胞増殖、あるいは、低下したかまたは不十分なプログラムされた細胞死 (アポトーシス)を導く上昇したCDK9 活性、あるいはCDK9の構成的活性化を導く突然変異をいう。
【0305】
「過剰増殖性障害」という用語は、所望でないか、または制御を失った細胞増殖を伴う障害を含み、またそれは、低下したかまたは不十分なプログラムされた細胞死 (アポトーシス)を伴う障害を含む。本発明の化合物は、細胞増殖 および/または細胞分裂の予防、阻害、阻止、低減、低下、制御等、および/または、アポトーシスの生成のために利用することができる。この方法は、それを必要とする対象、例えば、哺乳類、例えば、ヒトに、障害を治療または予防するために有効な量の、本発明の化合物、またはその医薬上許容される塩、水和物または溶媒和化合物を投与することを含む。
【0306】
本発明との関連において過剰増殖性障害としては、これらに限定されないが、例えば、乾癬、ケロイドおよびその他の皮膚に影響を及ぼす過形成、子宮内膜症、骨障害、血管新生または血管増殖性障害、肺高血圧、線維症、メサンギウム細胞増殖性障害、直腸ポリープ、多発性嚢胞腎、良性前立腺過形成 (BPH)、および、固形腫瘍、例えば、乳房、気道、脳、生殖器官、消化管、尿路、眼、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺の癌、およびそれらの遠隔転移が挙げられる。これらの障害にはまた、リンパ腫、肉腫および白血病が含まれる。
【0307】
乳房癌の例としては、これらに限定されないが、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、非浸潤性乳管癌、および非浸潤性小葉癌、イヌまたはネコ乳癌が挙げられる。
【0308】
気道癌の例としては、これらに限定されないが、小細胞および非-小細胞肺癌、ならびに気管支腺腫、胸膜肺芽腫、および中皮腫が挙げられる。
【0309】
脳癌の例としては、これらに限定されないが、脳幹および視床下部(hypophtalmic)のグリオーマ、小脳および大脳星細胞腫、膠芽細胞腫、髄芽腫、上衣腫、ならびに神経外胚葉および松果体腫瘍が挙げられる。
【0310】
男性生殖器官の腫瘍としては、これらに限定されないが、前立腺および精巣癌が挙げられる。
【0311】
女性生殖器官の腫瘍としては、これらに限定されないが、子宮内膜、子宮頸部、卵巣、膣および外陰癌、ならびに子宮肉腫が挙げられる。
【0312】
消化管腫瘍としては、これらに限定されないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸、および唾液腺癌、肛門腺癌、肥満細胞腫瘍が挙げられる。
【0313】
尿路腫瘍としては、これらに限定されないが、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管、尿道、および遺伝性および散発性乳頭状腎細胞癌が挙げられる。
【0314】
眼癌としては、これらに限定されないが、眼内黒色腫および網膜芽細胞腫が挙げられる。
【0315】
肝臓癌の例としては、これらに限定されないが、肝細胞癌細胞の癌腫 (線維層板変異体(fibrolamellar variant)を伴うかまたは伴わない肝臓細胞癌腫)、胆管癌 (肝内胆管癌腫)、および肝細胞癌-胆管癌混合型癌が挙げられる。
【0316】
皮膚癌としては、これらに限定されないが、扁平上皮癌腫、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、および非黒色腫皮膚癌、肥満細胞腫瘍が挙げられる。
【0317】
頭頸部癌としては、これらに限定されないが、喉頭部、下咽頭、鼻咽頭、口腔咽頭癌、口唇および口腔癌、および扁平上皮癌、口腔黒色腫が挙げられる。
【0318】
リンパ腫としては、これらに限定されないが、AIDS-関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚 T-細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキン病、および中枢神経系のリンパ腫が挙げられる。
【0319】
肉腫としては、これらに限定されないが、軟組織肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫、および横紋筋肉腫、悪性組織球増殖症、線維肉腫、血管肉腫、血管周囲細胞腫、平滑筋肉腫が挙げられる。
【0320】
白血病としては、これらに限定されないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、および有毛細胞白血病が挙げられる。
【0321】
線維性増殖性障害、即ち、本発明の化合物および方法により治療され得る細胞外マトリックスの異常形成としては、肺線維症、アテローム性動脈硬化、再狭窄、肝硬変、およびメサンギウム細胞増殖性障害、例えば、腎疾患、例えば、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、悪性腎硬化症、血栓性微小血管症候群、移植片拒絶反応、および糸球体症が挙げられる。
【0322】
本発明の化合物を投与することによって治療され得るヒトまたはその他の哺乳類におけるその他の症状としては、腫瘍増殖、網膜症、例えば、糖尿病性網膜症、虚血性網膜静脈閉塞、未熟児網膜症および加齢性黄斑変性症、関節リウマチ、乾癬、および表皮下水疱形成を伴う水疱性疾患、例えば、水疱性類天疱瘡、多形性紅斑および疱疹状皮膚炎が挙げられる。
【0323】
本発明の化合物はまた、気道および肺の疾患、消化管の疾患ならびに膀胱および胆管の疾患を予防および治療するために用いることもできる。
【0324】
上記の障害は、ヒトにおいてよく特徴づけされているが、哺乳類を含むその他の動物においても同様の病因にて存在し、本発明の医薬組成物を投与することによって治療することができる。
【0325】
本発明のさらなる側面において、本発明による化合物は、感染性疾患、特に、ウイルス誘導性感染性疾患を予防および/または治療するための方法において用いられる。ウイルス誘導性感染性疾患、例えば、日和見疾患は、レトロウイルス、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、フラビウイルス、および/またはアデノウイルスによって引き起こされる。この方法のさらに好ましい態様において、レトロウイルスは、レンチウイルスまたはオンコレトロウイルスから選択され、ここで、レンチウイルスは:HIV-1、HIV-2、FIV、BIV、SIVs、SHIV、CAEV、VMVまたはEIAVを含む群から選択され、好ましくは HIV-1またはHIV-2であり、ここで、オンコレトロウイルスは: HTLV-I、HTLV-IIまたはBLVからなる群から選択される。この方法のさらに好ましい態様において、肝炎ウイルスは、HBV、GSHVまたはWHVから選択され、好ましくは、HBVであり、ヘルペスウイルスは: HSV I、HSV II、EBV、VZV、HCMVまたはHHV 8を含む群から選択され、好ましくは、HCMVであり、フラビウイルスは、HCV、西ナイルまたは黄熱から選択される。
【0326】
一般式 (I)による化合物はまた、心臓血管疾患、例えば、心臓肥大、成人先天性心臓疾患、動脈瘤、安定狭心症、不安定狭心症、狭心症、血管神経性浮腫、大動脈弁狭窄、大動脈瘤、不整脈、催不整脈性右室異形成、動脈硬化、動静脈奇形、心房細動、ベーチェット症候群、徐脈、心タンポナーデ、心肥大、鬱血性心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症、心臓血管疾患予防、頸動脈狭窄症、脳出血、チャーグ・ストラウス症候群、糖尿病、エプスタイン奇形、アイゼンメンゲル複合、コレステロール塞栓症、細菌性心内膜炎、線維筋性形成異常、先天的心臓欠陥、心臓疾患、鬱血性心不全、心臓弁疾患、心発作、硬膜外血腫、血腫、硬膜下、ヒッペル・リンドウ病、充血、高血圧、肺高血圧、異常肥大増殖、左室肥大、右室肥大、左心低形成症候群、低血圧、間欠性跛行、虚血性心臓疾患、クリッペル-トレノネイ-ウェーバ症候群、外側髄症候群、QT延長症候群、僧帽弁逸脱、モヤモヤ病、皮膚粘膜リンパ節症候群、心筋梗塞、心筋虚血、心筋炎、心膜炎、末梢血管疾患、静脈炎、結節性多発動脈炎、肺動脈閉鎖、レイノー病、再狭窄、スネドン症候群、狭窄、上大静脈症候群、X症候群、頻拍、高安動脈炎、遺伝性出血性毛細管拡張症、毛細血管拡張症、側頭動脈炎、ファロー四徴症、閉塞性血栓血管炎、血栓症、血栓塞栓症、三尖弁閉鎖、静脈瘤、血管疾患、脈管炎、血管けいれん、心室細動、ウィリアムズ症候群、末梢血管疾患、静脈瘤および下腿潰瘍、深部静脈血栓症、ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群の予防および/または治療のために有用である。
【0327】
好ましいのは、心臓肥大、成人先天性心臓疾患、動脈瘤、アンギナ、狭心症、不整脈、心臓血管疾患予防、心筋症、鬱血性心不全、心筋梗塞、肺高血圧、異常肥大増殖、再狭窄、狭窄、血栓症および動脈硬化である。
【0328】
本発明のさらなる対象は、障害、特に、上記の障害の治療および/または予防のための本発明による一般式(I)の化合物の使用である。
【0329】
本発明のさらなる対象は、上記の障害の治療および/または予防のための方法における使用のための本発明による化合物である。
【0330】
本発明の好ましい対象は、肺癌、特に、非小細胞肺癌、前立腺癌、特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌、子宮頸癌、例えば、多剤耐性ヒト子宮頸癌、結腸直腸癌、メラノーマまたは卵巣癌の治療および/または予防のための方法における使用のための本発明による化合物である。
【0331】
本発明のさらなる対象は、障害、特に、上記の障害の治療および/または予防のための医薬の製造における本発明による化合物の使用である。
【0332】
本発明の好ましい対象は、肺癌、特に、非小細胞肺癌、前立腺癌、特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌、子宮頸癌、例えば、多剤耐性ヒト子宮頸癌、結腸直腸癌、メラノーマまたは卵巣癌の治療および/または予防のための医薬の製造における本発明による化合物の使用である。
【0333】
本発明のさらなる対象は、障害、特に上記の障害の治療および/または予防のための、有効量の本発明による化合物を用いる方法である。
【0334】
本発明の好ましい対象は、肺癌、特に、非小細胞肺癌、前立腺癌、特に、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌、子宮頸癌、例えば、多剤耐性ヒト子宮頸癌、結腸直腸癌、メラノーマまたは卵巣癌の治療および/または予防のための、方法である。
【0335】
本発明の別の側面は、少なくとも一以上のさらなる有効成分と組み合わせて、本発明による一般式(I)の化合物を含む医薬組み合わせ(pharmaceutical combination)に関する。
【0336】
本明細書において用いられる場合、「医薬組み合わせ」という用語は、さらなる成分、担体、希釈剤および/または溶媒をともなうかあるいはともなわない、少なくとも 1つのその他の有効成分と、有効成分としての少なくとも1つの本発明による一般式(I)の化合物との、組み合わせをいう。
【0337】
本発明の別の側面は、本発明による一般式(I)の化合物を、不活性で、非毒性の、医薬上好適な補助剤と組み合わせて含む、医薬組成物に関する。
【0338】
本明細書において用いられる場合、「医薬組成物」という用語は、少なくとも1つのさらなる成分、担体、希釈剤および/または溶媒と一緒にされた少なくとも1つの医薬上活性剤の本草医学的製剤(galenic formulation)をいう。
【0339】
本発明の別の側面は、障害、特に、上記の障害の治療および/または予防のための、本発明による医薬組み合わせおよび/または医薬組成物の使用に関する。
【0340】
式(I)の化合物は、単一の医薬品として投与してもよいし、一以上のさらなる治療剤と組み合わせて投与してもよく、ここで、組み合わせは許容できない有害作用を引き起こさないものである。この医薬組み合わせは、式(I)の化合物および一以上のさらなる治療剤を含有する単一医薬剤形の投与、ならびに、式(I)の化合物およびそれぞれのさらなる治療剤のその独自の別々の医薬剤形における投与を含む。例えば、式(I)の化合物および治療剤は、単一の経口投薬組成物において、例えば、錠剤またはカプセルとしてともに患者に投与してもよいし、あるいはそれぞれの剤は別々の剤形において投与してもよい。
【0341】
別々の剤形を用いる場合、式(I)の化合物および一以上のさらなる治療剤は、実質的に同じ時間に投与してもよいし (例えば、同時に)、あるいは別々に差のある時間で投与してもよい(例えば、連続して)。
【0342】
特に、本発明の化合物は、その他の抗腫瘍剤、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、植物由来抗腫瘍剤、ホルモン療法剤、トポイソメラーゼ阻害剤、カンプトテシン誘導体、キナーゼ阻害剤、標的化(targeted) 薬物、抗体、インターフェロンおよび/または生物反応修飾物質、抗-血管新生化合物、およびその他の抗-腫瘍薬物との固定されたまたは分離した組み合わせにおいて使用され得る。この点に関して、以下は、本発明の化合物と組み合わせて用いることができる二次的な剤の例の非限定的なリストである:
・アルキル化剤としては、これらに限定されないが、ナイトロジェンマスタード、N‐オキシド、シクロホスファミド、イホスファミド、チオテパ、ラニムスチン、ニムスチン、テモゾロミド、アルトレタミン、アパジコン、ブロスタリシン、ベンダムスチン、カルムスチン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルフォスファミド(glufosfamide)、マホスファミド、ベンダムスチン、およびミトラクトールが挙げられる; 白金配位(platinum-coordinated) アルキル化化合物としては、これらに限定されないが、シスプラチン、カルボプラチン、エプタプラチン(eptaplatin)、ロバプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、およびサトラプラチンが挙げられる;
・代謝拮抗剤としては、これらに限定されないが、メトトレキサート、6-メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、単独またはロイコボリンとの組み合わせての5-フルオロウラシル、テガフール、ドキシフルリジン、カルモフール、シタラビン、シタラビンオクホスファート、エノシタビン、ゲムシタビン、フルダラビン(fludarabin)、5-アザシチジン、カペシタビン、クラドリビン、クロファラビン、デシタビン(decitabine)、エフロルニチン、エチニルシチジン、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、メルファラン、ネララビン、ノラトレキシド、オクホスファイト(ocfosfite)、プレメトレキセド二ナトリウム(disodium premetrexed)、ペントスタチン、ペリトレキソール(pelitrexol)、ラルチトレキセド、トリアピン、トリメトレキサート、ビダラビン、ビンクリスチン、およびビノレルビンが挙げられる;
・ホルモン療法剤としては、これらに限定されないが、エキセメスタン、ルプロン(Lupron)、アナストロゾール、ドキセルカルシフェロール、ファドロゾール、ホルメスタン、11-ベータヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ 1 阻害剤、17-アルファヒドロキシラーゼ/17,20 リアーゼ阻害剤、例えば、酢酸アビラテロン、5-アルファレダクターゼ阻害剤、例えば、フィナステリドおよびエプリステリド、抗-エストロゲン、例えば、クエン酸タモキシフェンおよびフルベストラント、トレルスター(Trelstar)、トレミフェン、ラロキシフェン、ラソフォキシフェン、レトロゾール、抗-アンドロゲン、例えば、ビカルタミド、フルタミド、ミフェプリストン、ニルタミド、カソデックス、および抗-プロゲステロンおよびそれらの組み合わせが挙げられる;
・植物由来抗-腫瘍物質は、例えば、有糸分裂阻害剤、例えば、エポチロン、例えば、サゴピロン(sagopilone)、イキサベピロンおよびエポチロン B、ビンブラスチン、ビンフルニン、ドセタキセル、およびパクリタキセルから選択されるものが挙げられる;
・細胞毒性トポイソメラーゼ阻害剤としては、これらに限定されないが、アクラルビシン、ドキソルビシン、アモナファイド、ベロテカン、カンプトテシン、10-ヒドロキシカンプトテシン、9-アミノカンプトテシン、ジフロモテカン(diflomotecan)、イリノテカン、トポテカン、エドテカリン、エピムビシン(epimbicin)、エトポシド、エキサテカン、ジャイマテカン、ラルトテカン、ミトキサントロン、ピラムビシン(pirambicin)、ピキサントロン、ルビテカン(rubitecan)、ソブゾキサン、タフルポシド(tafluposide)、およびそれらの組み合わせが挙げられる;
・免疫学的剤(Immunologicals)としては、インターフェロン、例えば、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ-1aおよびインターフェロンガンマ-n1、およびその他の免疫増強剤(immune enhancing agent)、例えば、L19-IL2 およびその他のIL2 誘導体、フィルグラスチム、レンチナン、シゾフィラン、TheraCys、ウベニメクス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、BAM-002、ダカルバジン、ダクリズマブ、デニロイキン、ゲマツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブ、イミキモド、レノグラスチム、レンチナン、黒色腫ワクチン (Corixa)、モルグラモスチム、サルグラモスチム、タソネルミン、テクロイキン(tecleukin)、チマラシン(thymalasin)、トシツモマブ、ビムリジン(Vimlizin)、エプラツズマブ、ミツモマブ、オレゴボマブ、ペムツモマブ(pemtumomab)、およびプロベンジ(Provenge); メリアル(Merial) 黒色腫ワクチンが挙げられる;
・生物反応修飾物質は、生体の防御機構または生物学的応答、例えば、組織細胞の生存、増殖または分化を調節して、それらに抗-腫瘍活性を持たせる剤であり; かかる剤としては、例えば、クレスチン、レンチナン、シゾフィラン、ピシバニール、ProMune、およびウベニメクスが挙げられる;
・抗-血管新生化合物としては、これらに限定されないが、アシトレチン、アフリバーセプト、アンギオスタチン、アプリジン、アセンタール(asentar)、アキシチニブ、レセンチン(recentin)、ベバシズマブ、ブリバニブアラニナート(brivanib alaninat)、シレンジタイド、コンブレタスタチン、DAST、エンドスタチン、フェンレチニド、ハロフジノン、パゾパニブ、ラニビズマブ、レビマスタット、レモバブ、レブリミド、ソラフェニブ、バタラニブ、スクアラミン、スニチニブ、テラチニブ(telatinib)、サリドマイド、ウクライン、およびビタキシン(vitaxin)が挙げられる;
・抗体としては、これらに限定されないが、トラスツズマブ、セツキシマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、チシリムマブ、イピリムマブ(ipilimumab)、ルミリキシマブ、カツマキソマブ、アタシセプト、オレゴボマブ、およびアレムツズマブが挙げられる;
・VEGF 阻害剤、例えば、ソラフェニブ、DAST、ベバシズマブ、スニチニブ、レセンチン(recentin)、アキシチニブ、アフリバーセプト、テラチニブ(telatinib)、ブリバニブアラニナート、バタラニブ、パゾパニブ、およびラニビズマブ; パラディア(Palladia)
・EGFR (HER1) 阻害剤、例えば、セツキシマブ、パニツムマブ、ベクティビックス、ゲフィチニブ、エルロチニブ、およびザクティマ(Zactima);
・HER2 阻害剤、例えば、ラパチニブ、トラスツズマブ、およびペルツズマブ(pertuzumab);
・mTOR 阻害剤、例えば、テムシロリムス、シロリムス/ラパマイシン、およびエベロリムス;
・c-Met 阻害剤;
・PI3K および AKT 阻害剤;
・CDK 阻害剤、例えば、ロスコビチンおよびフラボピリドール;
・スピンドルアセンブリーチェックポイント阻害剤および標的化(targeted) 抗-有糸分裂剤、例えば、PLK 阻害剤、オーロラ(Aurora) 阻害剤 (例えば、ヘスペラジン(Hesperadin))、チェックポイントキナーゼ阻害剤、およびKSP 阻害剤;
・HDAC 阻害剤、例えば、パノビノスタット、ボリノスタット、MS275、ベリノスタット、およびLBH589;
・HSP90 およびHSP70 阻害剤;
・プロテアソーム阻害剤、例えば、ボルテゾミブおよびカーフィルゾミブ(carfilzomib);
・セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤、例えば、MEK 阻害剤(例えば、RDEA 119) および Raf 阻害剤、例えば、ソラフェニブ;
・ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、チピファルニブ(tipifarnib);
・チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ダサチニブ、ニロチニブ、DAST、ボスチニブ、ソラフェニブ、ベバシズマブ、スニチニブ、AZD2171、アキシチニブ、アフリバーセプト、テラチニブ(telatinib)、メシル酸イマチニブ、ブリバニブアラニナート、パゾパニブ、ラニビズマブ、バタラニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、ベクティビックス、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、トラスツズマブ、ペルツズマブ(pertuzumab)、およびc-Kit 阻害剤; パラディア(Palladia)、マシチニブ(masitinib);
・ビタミン D 受容体アゴニスト;
・Bcl-2 タンパク質阻害剤、例えば、オバトクラックス、オブリメルセンナトリウム、およびゴシポール;
・分化 20 受容体アンタゴニストのクラスター、例えば、リツキシマブ;
・リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、例えば、ゲムシタビン;
・腫瘍壊死アポトーシス誘導性リガンド受容体 1 アゴニスト、例えば、マパツムマブ;
・5-ヒドロキシトリプタミン受容体アンタゴニスト、例えば、rEV598、キサリプローデ(xaloprode)、パロノセトロン塩酸塩、グラニセトロン、ジンドール(Zindol)、およびAB-1001;
・インテグリン阻害剤、例えば、アルファ5-ベータ1 インテグリン阻害剤、例えば、E7820、JSM 6425、ボロシキシマブ、およびエンドスタチン;
・アンドロゲン受容体アンタゴニスト、例えば、ナンドロロンデカノエート、フルオキシメステロン、アンドロイド(Android)、プロストエイド、アンドロムスチン(andromustine)、ビカルタミド、フルタミド、アポ-シプロテロン、アポ-フルタミド、クロルマジノン酢酸エステル、アンドロクール(Androcur)、タビ(Tabi)、酢酸シプロテロン、およびニルタミド;
・アロマターゼ阻害剤、例えば、アナストロゾール、レトロゾール、テストラクトン、エキセメスタン、アミノ-グルテチミド、およびホルメスタン;
・マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;
・その他の抗-癌剤、例えば、アリトレチノイン、アンプリゲン(ampligen)、アトラセンタン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、ボセンタン、カルシトリオール、エクシスリンド、フォテムスチン、イバンドロン酸、ミルテホシン、ミトキサントロン、I-アスパラギナーゼ、プロカルバジン、ダカルバジン、ヒドロキシカルバミド、ペグアスパラガーゼ、ペントスタチン、タザロテン(tazaroten)、ベルケード、硝酸ガリウム、カンホスファミド、ダリナパルシン(darinaparsin)、およびトレチノイン。
【0343】
本発明の化合物はまた、癌治療において、放射線治療および/または外科的介入と組み合わせて用いることができる。
【0344】
一般に、本発明の化合物または組成物と組み合わせての細胞毒性および/または細胞増殖抑制剤の使用は以下に役立つ:
(1) いずれかの剤単独の投与と比較して、腫瘍増殖の低減においてより良好な有効性を与えるか、あるいは腫瘍を排除さえする、
(2)投与される化学療法剤のより少ない量の投与を提供する、
(3)単剤化学療法および特定のその他の併用療法により観察されるものと比較して、より少ない有害な薬理学的合併症をもたらし、患者に良好に耐用される化学療法を提供する、
(4)哺乳類、特にヒトにおけるより広範囲な様々な癌のタイプの治療を提供する、
(5)治療される患者の間でのより高い応答率を提供する、
(6)標準的化学療法治療と比較して、治療される患者の間でより長い生存期間を提供する、
(7)腫瘍進行のためのより長い時間を提供する、および/または、
(8)その他の癌剤の組み合わせがアンタゴニスト効果を生じる既知の例と比較して、単独で使用した剤のものと少なくとも同様に良好な有効性および耐容性の結果を生じる。
【0345】
さらに、式(I)の化合物は、それ自体でまたは組成物において、研究および診断において、または分析的参照基準として等、当該技術分野において周知のように利用することができる。
【0346】
本発明による化合物は、全身的におよび/または局所的に作用することができる。この目的のために、それらは、好適な様式で投与され得、例えば、経口、非経口、肺、経鼻、舌下、舌、頬側、直腸、皮膚、経皮、結膜または耳経路等により、あるいはインプラントまたはステントとして投与され得る。
【0347】
これらの投与経路のために、本発明による化合物を好適な適用形態(application form)において投与することが可能である。
【0348】
経口投与のために好適なものは、従来技術において記載されるように作用し、本発明による化合物を迅速におよび/または修飾された形態において送達し、本発明による化合物を結晶および/または非晶質および/または溶解形態にて含む投与形態であり、例えば、錠剤 (被覆または非被覆、例えば、腸溶コーティング、または、溶解が遅延されるかまたは不溶性であって本発明による化合物の放出を制御するコーティングを備えた錠剤)、口腔内で迅速に分解する錠剤、またはフィルム/ウエハー、フィルム/凍結乾燥物(lyophilizate)、カプセル(例えば、ハードまたはソフトゼラチンカプセル)、糖衣錠、顆粒、ペレット、粉末、乳濁液、懸濁液、エアロゾルまたは溶液等が挙げられる。
【0349】
非経口投与は、吸収工程を避けて (例えば、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内または腔内)、あるいは吸収を含めて (例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)、行われ得る。非経口投与のために好適な投与形態は、とりわけ、溶液、懸濁液、乳濁液、凍結乾燥物(lyophilizate)または無菌粉末の形態における注射および注入のための調製物である。
【0350】
その他の投与経路のために好適な例は、吸入のための医薬形態(とりわけ、粉末吸入器、噴霧器)、点鼻薬/溶液/スプレー;舌に、舌下にまたは頬側に投与される錠剤、フィルム/ウエハーまたはカプセル、坐薬、眼または耳のための調製物、膣カプセル、水性懸濁液 (ローション、シェイキング(shaking) 混合物)、脂溶性懸濁液、軟膏、クリーム、経皮治療システム (例えば、膏薬等)、乳液、ペースト、フォーム、散布剤、インプラントまたはステントである。
【0351】
本発明による化合物は、記載された投与形態へと変換されうる。これは、それ自体公知の方法で、不活性で、非毒性の、医薬上好適な補助剤とともに混合することによって行われ得る。これらの補助剤としては、とりわけ、担体 (例えば、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例えば、液状ポリエチレングリコール)、乳化剤および分散剤または湿潤剤 (例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレアート(polyoxysorbitan oleate))、結合剤 (例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然 ポリマー (例えば、アルブミン)、安定剤(例えば、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸等)、着色剤(例えば、無機色素、例えば、酸化鉄等)および香味- および/または臭気-遮蔽剤が挙げられる。
【0352】
本発明はさらに、少なくとも1つの本発明による化合物を、通常、一以上の不活性で、非毒性の、医薬上好適な補助剤とともに含む医薬、およびそれらの上記の目的のための使用を提供する。
【0353】
本発明の化合物が医薬としてヒトまたは動物に投与される場合、それらは、それ自体または、例えば、0.1%から 99,5% (より好ましくは、0.5%から90%)の有効成分を一以上の不活性で、非毒性の、医薬上好適な補助剤と組み合わせて含有する医薬組成物として与えられうる。
【0354】
選択された投与経路にかかわらず、本発明の一般式(I)の化合物および/または本発明の医薬組成物は、当業者に公知の常套の方法によって、医薬上許容される剤形へと製剤される。
【0355】
本発明の医薬組成物における有効成分の投与の実際の用量レベルおよび経時変化は、特定の患者に所望の治療的応答を達成させるために有効であって、患者に対して毒性でない有効成分の量を得るために変動しうる。
【0356】
材料および方法:
以下の試験および実施例におけるパーセンテージデータは、特に断りのない限り重量パーセンテージであり; 部は重量部である。液体/液体溶液の、溶媒比、希釈率および濃度データは各場合において体積に基づくものである。
【0357】
実施例は、選択された生物学的アッセイにおいて一回以上試験した。一回を超える回数試験した場合、データは平均値または中央値のいずれかとして報告し、ここで、
・平均値は、算術平均値とも称され、得られた値の和を試験の回数で割った値を表し、そして、
・中央値は、昇順または降順にて並べた場合の値の群の真ん中の数を表す。データセットにおける値の数が奇数である場合、中央値(median) は真ん中の値である。データセットにおける値の数が偶数である場合、中央値(median)は2つの真ん中の値の算術平均である。
【0358】
実施例は一回以上合成した。1回を超える回数合成した場合、生物学的アッセイからのデータは、一以上の合成バッチの試験から得られたデータセットを用いて算出された平均値または中央値を表す。
【0359】
化合物のインビトロでの薬理学的性質は、以下のアッセイおよび方法にしたがって決定することができる。
【0360】
1a. CDK9/CycT1 キナーゼアッセイ:
本発明の化合物のCDK9/CycT1 -阻害活性は、以下のパラグラフに記載するようなCDK9/CycT1 TR-FRET アッセイを用いて定量した:
【0361】
昆虫細胞にて発現させ、Ni-NTA アフィニティークロマトグラフィーによって精製した、組み換え全長 His-タグ付加(tagged) ヒト CDK9およびCycT1は、Invitrogen (カタログ番号 PV4131) から購入した。キナーゼ反応のための基質として、ビオチン化ペプチドである、ビオチン-Ttds-YISPLKSPYKISEG (アミド(amid)形態におけるC-末端)を用い、これは例えば、 JERINI Peptide Technologies社 (Berlin、ドイツ)から購入することができる。
【0362】
アッセイのために、 50 nlの、DMSO中の被験化合物の100倍濃縮溶液を、黒色低体積 384ウェルマイクロタイタープレート (Greiner Bio-One、Frickenhausen、ドイツ) にピペットで入れ、2 μlの、水性アッセイバッファー [50 mM トリス/HCl pH 8.0、10 mM MgCl
2、1.0 mM ジチオスレイトール、0.1 mM オルトバナジン酸ナトリウム、0.01% (v/v) Nonidet-P40 (Sigma)] 中のCDK9/CycT1の溶液を添加し、混合物を15分間 22℃でインキュベートし、キナーゼ反応の開始の前に、被験化合物を酵素に前-結合させた。次いで、キナーゼ反応を、3 μlの、アデノシン三リン酸 (ATP、16.7 μM →5 μl アッセイ体積中終濃度は10 μM) および基質 (1.67 μM → 5 μl アッセイ体積中終濃度は1 μM)のアッセイバッファー中の溶液の添加により開始し、結果として得られた混合物を25分間の反応時間22℃でインキュベートした。CDK9/CycT1 の濃度を酵素ロットの活性に応じて調整し、アッセイが線形範囲に入るよう適当に選択し、典型的濃度は1 μg/ mlの範囲であった。反応を、5 μlの、TR-FRET 検出試薬 (0.2 μM ストレプトアビジン-XL665 [Cisbio Bioassays、Codolet、フランス]およびBD Pharmingen [# 558389] からの1 nM 抗-RB(pSer807/pSer811)-抗体および1.2 nM LANCE EU-W1024 標識化抗-マウス IgG 抗体 [Perkin-Elmer、生産番号AD0077])の水性 EDTA-溶液 (100 mM HEPES/NaOH pH 7.0中、100 mM EDTA、0.2 % (w/v) ウシ血清アルブミン)中の溶液の添加により停止した。
【0363】
結果として得られた混合物を1時間22℃でインキュベートし、リン酸化ビオチン化ペプチドと検出試薬との複合体を形成させた。次いで、リン酸化基質の量を、Eu-キレートからストレプトアビジン-XLへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。それゆえ、350 nmの励起の後、620 nm および 665 nmの蛍光発光を、HTRFリーダー、例えば、Rubystar (BMG Labtechnologies、Offenburg、ドイツ) またはViewlux (Perkin-Elmer)で測定した。665 nm および622 nmでの発光の比をリン酸化基質の量についての尺度としてとった。データを正規化し(阻害剤なしでの酵素反応= 0 % 阻害、すべてのその他のアッセイ成分はあるが酵素はなし = 100 % 阻害)。通常、被験化合物は、同じマイクロタイタープレート上で20 μMから 0.1 nMの範囲の11の異なる濃度(20 μM、5.9 μM、1.7 μM、0.51 μM、0.15 μM、44 nM、13 nM、3.8 nM、1.1 nM、0.33 nM および0.1 nM、段階 1:3.4 希釈によりDMSO中で100倍濃縮溶液のレベルにてアッセイ前に別々に調製した希釈系列)にて、各濃度について二連の値にて試験し、IC
50 値を4 パラメーターフィットにより社内(inhouse)ソフトウェアを用いて算出した。
【0364】
1b. CDK9/CycT1 高ATPキナーゼアッセイ:
酵素および被験化合物のプレインキュベーション後の高ATP濃度での本発明の化合物のCDK9/CycT1 -阻害活性は、以下のパラグラフに記載するようなCDK9/CycT1 TR-FRET アッセイを用いて定量した:
【0365】
昆虫細胞にて発現させ、Ni-NTA アフィニティークロマトグラフィーによって精製した、組み換え全長 His-タグ付加(tagged) ヒト CDK9およびCycT1は、Invitrogen (カタログ番号 PV4131) から購入した。キナーゼ反応のための基質として、ビオチン化ペプチドである、ビオチン-Ttds-YISPLKSPYKISEG (アミド(amid)形態におけるC-末端)を用い、これは例えば、JERINI peptide technologies社 (Berlin、ドイツ)から購入することができる。
【0366】
アッセイのために、 50 nlの、DMSO中の被験化合物の100倍濃縮溶液を、黒色低体積 384ウェルマイクロタイタープレート (Greiner Bio-One、Frickenhausen、ドイツ) にピペットで入れ、2 μlの、水性アッセイバッファー [50 mM トリス/HCl pH 8.0、10 mM MgCl
2、1.0 mM ジチオスレイトール、0.1 mM オルトバナジン酸ナトリウム、0.01% (v/v) Nonidet-P40 (Sigma)] 中のCDK9/CycT1の溶液を添加し、混合物を15分間 22℃でインキュベートし、キナーゼ反応の開始の前に、被験化合物を酵素に前-結合させた。次いで、キナーゼ反応を、3 μlの、アデノシン三リン酸 (ATP、3.3 mM → 5 μlアッセイ体積中最終濃度は2 mM) および基質 (1.67 μM → 5μlアッセイ体積中終濃度は1μM)のアッセイバッファー中の溶液の添加により開始し、結果として得られた混合物を25分間の反応時間22℃でインキュベートした。CDK9/CycT1 の濃度を酵素ロットの活性に応じて調整し、アッセイが線形範囲に入るよう適当に選択し、典型的濃度は0.5 μg/mLの範囲であった。反応を、5 μlの、TR-FRET 検出試薬 (0.2 μM ストレプトアビジン-XL665 [Cisbio Bioassays、Codolet、フランス]およびBD Pharmingen [# 558389] からの1 nM 抗-RB(pSer807/pSer811)-抗体および1.2 nM LANCE EU-W1024 標識化抗-マウス IgG 抗体 [Perkin-Elmer、生産番号AD0077])の水性 EDTA-溶液 (100 mM HEPES/NaOH pH 7.0中、100 mM EDTA、0.2 % (w/v) ウシ血清アルブミン)中の溶液の添加により停止した。
【0367】
結果として得られた混合物を1時間22℃でインキュベートし、リン酸化ビオチン化ペプチドと検出試薬との複合体を形成させた。次いで、リン酸化基質の量を、Eu-キレートからストレプトアビジン-XLへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。それゆえ、350 nmの励起の後、620 nm および 665 nmの蛍光発光を、HTRFリーダー、例えば、Rubystar (BMG Labtechnologies、Offenburg、ドイツ) またはViewlux (Perkin-Elmer)で測定した。665 nm および622 nmでの発光の比をリン酸化基質の量についての尺度としてとった。データを正規化し(阻害剤なしでの酵素反応= 0 % 阻害、すべてのその他のアッセイ成分はあるが酵素はなし = 100 % 阻害)。通常、被験化合物は、同じマイクロタイタープレート上で20 μMから 0.1 nMの範囲の11の異なる濃度(20 μM、5.9 μM、1.7 μM、0.51 μM、0.15 μM、44 nM、13 nM、3.8 nM、1.1 nM、0.33 nM および0.1 nM、段階 1:3.4 希釈によりDMSO中で100倍濃縮溶液のレベルにてアッセイ前に別々に調製した希釈系列)にて、各濃度について二連の値にて試験し、IC
50 値を4 パラメーターフィットにより社内(inhouse)ソフトウェアを用いて算出した。
【0368】
2. CDK2/CycE キナーゼアッセイ:
本発明の化合物のCDK2/CycE -阻害活性は、以下のパラグラフに記載するようにCDK2/CycE TR-FRET アッセイを用いて定量した:
【0369】
昆虫細胞(Sf9)中で発現させ、グルタチオン-セファロースアフィニティークロマトグラフィーにより精製した、GST およびヒト CDK2、ならびにGST およびヒト CycEの組み換え融合タンパク質は、ProQinase GmbH (Freiburg、ドイツ) から購入した。キナーゼ反応のための基質として、ビオチン化ペプチドである、ビオチン-Ttds-YISPLKSPYKISEG (アミド(amid)形態におけるC-末端)を用い、これは例えば、 JERINI Peptide Technologies社 (Berlin、ドイツ)から購入することができる。
【0370】
アッセイのために、 50 nlの、DMSO中の被験化合物の100倍濃縮溶液を、黒色低体積 384ウェルマイクロタイタープレート (Greiner Bio-One、Frickenhausen、ドイツ) にピペットで入れ、2 μlの、水性アッセイバッファー [50 mM トリス/HCl pH 8.0、10 mM MgCl
2、1.0 mM ジチオスレイトール、0.1 mM オルトバナジン酸ナトリウム、0.01% (v/v) Nonidet-P40 (Sigma)] 中のCDK2/CycEの溶液を添加し、混合物を15分間 22℃でインキュベートし、キナーゼ反応の開始の前に、被験化合物を酵素に前-結合させた。次いで、キナーゼ反応を、3 μlの、アデノシン三リン酸 (ATP、16.7 μM →5 μl アッセイ体積中終濃度は10 μM) および基質 (1.25 μM → 5 μl アッセイ体積中終濃度は0.75 μM)のアッセイバッファー中の溶液の添加により開始し、結果として得られた混合物を25分間の反応時間22℃でインキュベートした。CDK2/CycE の濃度を酵素ロットの活性に応じて調整し、アッセイが線形範囲に入るよう適当に選択し、典型的濃度は130 ng/mlの範囲であった。反応を、5 μlの、TR-FRET 検出試薬 (0.2 μM ストレプトアビジン-XL665 [Cisbio Bioassays、Codolet、フランス]およびBD Pharmingen [# 558389] からの1 nM 抗-RB(pSer807/pSer811)-抗体および1.2 nM LANCE EU-W1024 標識化抗-マウス IgG 抗体 [Perkin-Elmer、生産番号AD0077])の水性 EDTA-溶液 (100 mM HEPES/NaOH pH 7.0中、100 mM EDTA、0.2 % (w/v) ウシ血清アルブミン)中の溶液の添加により停止した。
【0371】
結果として得られた混合物を1時間22℃でインキュベートし、リン酸化ビオチン化ペプチドと検出試薬との複合体を形成させた。次いで、リン酸化基質の量を、Eu-キレートからストレプトアビジン-XLへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。それゆえ、350 nmの励起の後、620 nm および 665 nmの蛍光発光を、TR-FRETリーダー、例えば、Rubystar (BMG Labtechnologies、Offenburg、ドイツ)またはViewlux (Perkin-Elmer)で測定した。665 nm および622 nmでの発光の比をリン酸化基質の量についての尺度としてとった。データを正規化し(阻害剤なしでの酵素反応= 0 % 阻害、すべてのその他のアッセイ成分はあるが酵素はなし = 100 % 阻害)。通常、被験化合物は、同じマイクロタイタープレート上で20 μMから 0.1 nMの範囲の11の異なる濃度(20 μM、5.9 μM、1.7 μM、0.51 μM、0.15 μM、44 nM、13 nM、3.8 nM、1.1 nM、0.33 nM および0.1 nM、段階 1:3.4 希釈によりDMSO中で100倍濃縮溶液のレベルにてアッセイ前に別々に調製した希釈系列)にて、各濃度について二連の値にて試験し、IC
50 値を4 パラメーターフィットにより社内(inhouse) ソフトウェアを用いて算出した。
【0372】
3. 増殖アッセイ:
培養腫瘍細胞 (HeLa、ヒト 子宮頸部腫瘍細胞、ATCC CCL-2; NCI-H460、ヒト非小細胞肺癌細胞、ATCC HTB-177; A2780、ヒト卵巣癌細胞、ECACC # 93112519; DU 145、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌細胞、ATCC HTB-81; HeLa-MaTu-ADR、多剤耐性ヒト子宮頸癌細胞、EPO-GmbH Berlin; Caco-2、ヒト結腸直腸癌細胞、ATCC HTB-37; B16F10、マウスメラノーマ細胞、ATCC CRL-6475)を、96-ウェルマルチタイタープレート中、200μL のそれらそれぞれの10% ウシ胎児血清を追加した増殖培地中で、5,000細胞/ウェル (DU145、HeLa-MaTu-ADR)、3,000細胞/ウェル (NCI-H460、HeLa)、2,500 細胞/ウェル (A2780)、1,500 細胞/ウェル(Caco-2)、または1000 細胞/ウェル (B16F10) の密度でプレートに播いた。24 時間後、1つのプレート(ゼロ点プレート)の細胞をクリスタル・バイオレット (以下参照) で染色し、一方、その他のプレートの培地を新鮮な培地 (200 μl)により置換し、それに対して、被験物質を様々な濃度 (0 μM、ならびに0.001-10μMの範囲;溶媒ジメチルスルホキシドの終濃度は0.5%であった)にて添加した。細胞を4日間被験物質の存在下でインキュベートした。細胞増殖を、細胞をクリスタル・バイオレットで染色することにより決定した:細胞を20 μl/測定点の11% グルタル・アルデヒド溶液の添加により、15分間室温で固定した。固定した細胞の水による3回の洗浄サイクルの後、プレートを室温で乾燥させた。細胞を、100 μl/測定点の0.1% クリスタル・バイオレット溶液 (pH 3.0)の添加により染色した。染色した細胞の水による3回の洗浄サイクルの後、プレートを室温で乾燥させた。染料を100 μl/測定点の10% 酢酸溶液の添加により溶解させた。吸光度(extinction)を595 nmの波長にて測光法により決定した。パーセントにおける、細胞数の変化を、測定値の、ゼロ点プレートの吸光度値(=0%)および非処理 (0 μm) 細胞の吸光度(=100%)に対する正規化により算出した。IC
50 値(最大効果の50%の阻害濃度)を4 パラメーターフィットにより決定した。
【0373】
4. 平衡振盪フラスコ溶解度アッセイ:
水中の化合物の熱力学的溶解度を、平衡振盪フラスコ方法 (例えば: E.H. Kerns、L. Di: Drug-like Properties: Concepts、Structure Design and Methods、276-286、Burlington、MA、Academic Press、2008を参照されたい)により決定した。薬物の飽和溶液を調製し、溶液を24時間混合して平衡に達することを確実にした。溶液を遠心分離して不溶性画分を除き、溶液中の化合物の濃度を標準検量線を用いて決定した。サンプルを調製するために、2 mgの固体化合物を4 mLのガラスバイアルに計量して入れた。1 mLのリン酸バッファー pH 6.5を添加した。懸濁液を24時間室温で撹拌した。溶液をその後遠心分離した。標準校正のためのサンプルを調製するために、2 mgの固体サンプルを30 mLのアセトニトリルに溶解した。超音波処理後、溶液を水で希釈して50 mLとした。サンプルおよび標準をUV-検出を備えたHPLCにより定量した。各サンプルにつき、2つの注入体積 (5および50 μl)を三連で作成した。3つの注入体積 (5 μl、10 μl および20 μl)を標準のために作成した。
【0374】
クロマトグラフィー条件:
HPLC カラム: Xterra MS C18 2.5 μm 4.6 x 30 mm
注入体積:サンプル: 3x5μl および 3x50μl
標準: 5μl、10μl、20μl
流速(flow): 1.5mL/分
移動相: 酸性グラジエント:
A: 水 / 0.01% TFA
B: アセトニトリル / 0.01% TFA
0分 → 95%A 5%B
0-3分→ 35%A 65%B、リニアグラジエント
3-5分→ 35%A 65%B、定組成(isocratic)
5-6分→ 95%A 5%B、定組成(isocratic)
UV 検出器:吸収極大の付近の波長(200および400nmの間)
【0375】
サンプル- および標準注入の面積ならびに溶解度値 (mg/lにて)の算出はHPLC ソフトウェア (Waters Empower 2 FR)を用いて決定した。
【0376】
5. 炭酸脱水酵素アッセイ
アッセイの原理は、炭酸脱水酵素による4-ニトロフェニルアセテートの加水分解(Pocker & Stone、Biochemistry、1967、6、668)、およびそれに続く染料生成物 4-ニトロフェノラートの400 nmでの96-チャンネル分光光度計による光度定量に基づく。
【0377】
DMSO (100-倍終濃度)中に、濃度範囲 0.03-10 μmol/L (最終)にて溶解した、2 μLの被験化合物を四連でピペットで96-穴マイクロタイタープレートのウェルに入れた。溶媒を含むが被験化合物を含まないウェルを参照値として用いた(1. 基質の非酵素加水分解の補正のための、炭酸脱水酵素を含まないウェル、および、2.阻害されていない酵素の活性を決定するための、炭酸脱水酵素を含むウェル)。
【0378】
炭酸脱水酵素-1 阻害を決定するための、3 ユニット/ウェルの炭酸脱水酵素-1 [= ヒト炭酸脱水酵素-1 (Sigma、#C4396)]を含むか、または含まない、188 μLのアッセイバッファー (10 mmol/L のトリス/HCl、pH 7.4、80 mmol/LのNaCl)、または、炭酸脱水酵素-2 阻害を測定するための、3 ユニット/ウェルの炭酸脱水酵素-2 [= ヒト炭酸脱水酵素-2 (Sigma、#C6165)] を、マイクロタイタープレートのウェルにピペットで入れた。酵素反応を、無水アセトニトリル (最終基質濃度: 50 μmol/L)に溶解した、10マイクロLの基質溶液 (1 mmol/L の4-ニトロフェニルアセテート (Fluka #4602)の添加により、開始した。プレートを室温で15分間インキュベートした。吸収を400 nmの波長での測光法により測定した。酵素阻害を、測定値を、酵素を含まないウェルにおける反応の吸収(=100% 阻害)および、阻害されていない酵素を含むウェルにおける反応の吸収(=0% 阻害)に対して正規化した後に算出した。IC
50 値を会社独自のソフトウェアを用いて4 パラメーターフィットによって決定した。
【0379】
調製例(Preparative Example)
化合物の合成
【0380】
本発明による本発明の(the inventive)二置換 5-フルオロ-ピリミジンの合成は、好ましくは、以下のスキーム 1および2にしたがって行われる:
【0381】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
スキーム 1
【0382】
第一工程において、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン (1) が、式 (2)のボロン酸誘導体 R
2-B(OR)
2 と反応され、式(3)の化合物が得られる。ボロン酸誘導体 (2)は、ボロン酸 (R = -H)であってもボロン酸のエステルであってもよく、例えば、そのイソプロピルエステル (R = -CH(CH
3)
2)、好ましくは、ピナコール由来のエステルが挙げられ、ここで、ボロン酸中間体は、2-アリール-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (R-R = -C(CH
3)
2-C(CH
3)
2-)を形成する。
【0383】
カップリング反応は、Pd触媒により、例えば、Pd(0) 触媒、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) [Pd(PPh
3)
4]、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジ-パラジウム(0) [Pd
2(dba)
3]により、またはPd(II) 触媒、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II) [Pd(PPh
3)
2Cl
2]、酢酸パラジウム(II)およびトリフェニルホスフィンにより、または[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド[Pd(dppf)Cl
2]により、触媒される。
【0384】
反応は好ましくは、溶媒の混合物、例えば、1,2-ジメトキシエタン、ジオキサン、DMF、DME、THF、またはイソプロパノールと水の中で、塩基、例えば、水性炭酸カリウム、水性炭酸水素ナトリウムまたはリン酸カリウムの存在下で行われる。
【0385】
第二工程において、式(3)の化合物が、好適な式(4)のアニリンと反応され、式 (5)の対応するクロスカップリング生成物が得られる。式 (5)の化合物は、パラジウム-触媒によるC-N クロスカップリング反応により調製できる(C-N クロスカップリング反応についての概説としては、例えば、以下を参照されたい: a) L. Jiang、S.L. Buchwald in 「Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions」、2
nd ed.: A. de Meijere、F. Diederich、Eds.: Wiley-VCH: Weinheim、Germany、2004)。
【0386】
好ましいのは、容易に活性化され、活性モノ-連結 Pd(0) 錯体の形成を確実にする、ビアリールモノホスフィンに基づく好適なパラジウムプレ触媒の使用である(例えば、以下を参照されたい:a) S.L. Buchwald et al、J. Am. Chem.Soc. 2008、130、6686; b) S.L. Buchwald et al、J. Am. Chem.Soc. 2008、130、13552)。反応は、弱塩基の存在下で高温(elevated temperature)にて実施される(例えば、以下を参照されたい: a) S.L: Buchwald et al、Tet. Lett. 2009、50、3672)。もっとも好ましいのは、本明細書中に記載される、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリ-イソ-プロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル] パラジウム(II) メチル-tert-ブチルエーテル付加体(adduct)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルおよびリン酸カリウムの、トルエンおよび1-メチルピロリジン-2-オン中での使用である。反応は、好ましくはアルゴン下で3時間130℃でマイクロ波オーブン中または油浴中にて実施される。
【0387】
式 (5)の化合物の脱保護により、対応する式 (6)のN-非保護スルホキシイミンが得られる。脱保護は、好ましくはエタノール中のナトリウムエタノラートにより60℃にて行われる。
【0388】
式 (6) のN-非保護スルホキシイミンが反応することにより、式(I)のN-官能化誘導体が得られうる。
【0389】
式 (16)のN-シアノスルホキシイミンの合成経路をスキーム 2に示す。
【0390】
【化45】
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スキーム 2
【0391】
第一工程において、式 (3)の化合物が好適な式 (13)のアニリンと反応して、式 (14)の化合物が得られる。
【0392】
このカップリング反応は、アルコール、例えば、1-ブタノールまたは不活性溶媒、例えば、DMF、THF、DME、ジオキサンまたはかかる溶媒の混合物中で、酸、例えば、塩化水素または4-メチルベンゼンスルホン酸の存在下で行われ得る。好ましくは、反応は高温(elevated temperature)、例えば、140℃で行われる。
【0393】
あるいは、上記の通りのパラジウム-触媒によるC-N クロスカップリング反応を用いることができる。
【0394】
第二工程において、式 (14)の化合物が、窒素源としてのシアン(cyanogen)アミンと反応され、対応する式 (15)のN-シアノスルフィルイミンが得られる。好ましくは、反応は、NBSおよびメタノール中のカリウム tert-ブトキシドを用いて室温で行われる (例えば、以下を参照されたい: a) C. Bolm et al、Org. Lett. 2007、9、3809)。NBSの代わりに、ヨウ素またはヨードベンゼンジアセタート(iodobenzene diacetete) (PhI(OAc)
2) を用いることができる (例えば、以下を参照されたい: a) C. Bolm et al、Org. Lett. 2007、9、3809; b) C. Bolm et al、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2011、21、4888; c) J.M. Babcock、US 2009/0023782)。もっとも好ましいのは、ヨードベンゼンジアセタートの使用である。
【0395】
最後に、式 (15)のN-シアノスルフィルイミンが酸化されて対応する式 (16)のN-シアノスルホキシイミンとなる。反応は好ましくはmCPBA およびエタノール中の炭酸カリウムを用いて室温で行われる (例えば、以下を参照されたい: a) C. Bolm et al、Org. Lett. 2007、9、3809)。あるいは、その他の酸化剤、例えば、ペルオキソ一硫酸カリウムまたは過ヨウ素酸ナトリウム/三塩化ルテニウムを用いることができる (例えば、以下を参照されたい: a) J.M. Babcock、US 2009/0023782)。もっとも好ましいのは、アセトン中の過マンガン酸カリウムの使用である。
【0396】
【化46】
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【0397】
式 (16)のN-シアノスルホキシイミンは対応する式 (6)のN-非保護スルホキシイミンへと変換されうる。反応は、好ましくは DCM中の無水トリフルオロ酢酸 (TFAA)を用いて、次いで、メタノール中の炭酸カリウムとの反応により、行われる(例えば、以下を参照されたい: a) C. Bolm et al、Org. Lett. 2007、 9、3809)。
【0398】
式 (21)のN-非保護スルホキシイミンへの合成経路はスキーム 3に示される。
【0399】
【化47】
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スキーム 3
【0400】
第一工程において、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン (1)が、式 (17)のボロン酸誘導体と反応され、式 (18)の化合物が得られる。ボロン酸誘導体 (17)はボロン酸 (R = -H)であっても、ボロン酸のエステルであってもよく、例えば、そのイソプロピルエステル (R = -CH(CH
3)
2)、好ましくは、ピナコール由来のエステルが挙げられ、ここで、ボロン酸中間体は、2-アリール-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (R-R = -C(CH
3)
2-C(CH
3)
2-)を形成する。カップリング反応 は、Pd 触媒により、例えば、Pd(0) 触媒、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) [Pd(PPh
3)
4]、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジ-パラジウム(0) [Pd
2(dba)
3]により、またはPd(II) 触媒、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II) [Pd(PPh
3)
2Cl
2]、パラジウム(II) アセテートおよびトリフェニルホスフィンにより、または[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド[Pd(dppf)Cl
2]により、触媒される。反応は、好ましくは、溶媒の混合物、例えば 1,2-ジメトキシエタン、ジオキサン、DMF、DME、THF、またはイソプロパノールと水との中で、塩基、例えば、水性炭酸カリウム、水性炭酸水素ナトリウムまたはリン酸カリウムの存在下で行われる。
【0401】
第二工程において、式 (18)の化合物が、好適な式(4)のアニリンと反応されて、対応する式 (19)のクロスカップリング生成物が得られる。式 (19)の化合物は、パラジウム触媒による C-N クロスカップリング反応により調製することができる (C-N クロスカップリング反応についての総説としては、例えば、以下を参照されたい: a) L. Jiang, S.L. Buchwald in 「Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions」, 2
nd ed.: A. de Meijere, F. Diederich, Eds.: Wiley-VCH: Weinheim, Germany, 2004)。
【0402】
好ましいのは、容易に活性化され、活性モノ-連結 Pd(0) 錯体の形成を確実にする、ビアリールモノホスフィンに基づく好適なパラジウムプレ触媒の使用である(例えば、以下を参照されたい:a) S.L. Buchwald et al、J. Am. Chem.Soc. 2008、130、6686; b) S.L. Buchwald et al、J. Am. Chem.Soc. 2008、130、13552)。反応は、弱塩基の存在下で高温(elevated temperature)にて実施される(例えば、以下を参照されたい: a) S.L: Buchwald et al、Tet. Lett. 2009、50、3672)。もっとも好ましいのは、本明細書中に記載される、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリ-イソ-プロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル] パラジウム(II) メチル-tert-ブチルエーテル付加体(adduct)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルおよびリン酸カリウムの、トルエンおよび1-メチルピロリジン-2-オン中での使用である。反応は、好ましくはアルゴン下で 3時間130℃でマイクロ波オーブン中または油浴中にて実施される。
【0403】
第三工程において、式 (19)の化合物の4-位におけるオルト-フルオロ置換基が、好適なアルコキシ基-OR
8により置換される。反応は好ましくは、少なくとも2当量の水素化ナトリウムの、化合物 (19)のそれぞれのアルコール(20) 中の溶液への60℃での添加により行われ、所望の式 (21)のN-非保護スルホキシイミンが得られる。
【実施例】
【0404】
化合物の調製:
【0405】
化学の記載および以下の実施例において使用される略語は以下である:
CDCl
3 (重水素化クロロホルム); cHex (シクロヘキサン); d (二重項); DCM (ジクロロメタン); DIPEA (ジ-イソ-プロピルエチルアミン); DME (1,2-ジメトキシエタン)、DMF (ジメチルホルムアミド); DMSO (ジメチルスルホキシド); eq (当量); ES (エレクトロスプレー); EtOAc (酢酸エチル); EtOH (エタノール); iPrOH (イソ-プロパノール); mCPBA (メタ-クロロ過安息香酸)、MeCN (アセトニトリル)、MeOH (メタノール); MS (質量分析); NBS (N-ブロモサクシニミド)、NMR (核磁気共鳴); p (五重項(pentet)); Pd(dppf)Cl
2 (ジクロロメタンとの[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) 錯体); iPrOH (イソ-プロパノール); q (四重項); RT (室温); s (一重項); sat. aq. (飽和水性); SiO
2 (シリカゲル); TFA (トリフルオロ酢酸); TFAA (無水トリフルオロ酢酸)、THF (テトラヒドロフラン); tr (三重項)。
【0406】
実施例のIUPAC名は、ACD LABS からの、プログラム 「ACD/Name バッチバージョン 12.01」を用いて作成した。
【0407】
実施例 1:
(rac)-エチル[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化48】
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【0408】
中間体 1.1の調製:
1-[(メチルスルファニル)メチル]-3-ニトロベンゼン
【化49】
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【0409】
ナトリウムメタンチオラート (13.5 g; 192 mmol) をエタノール (360 mL)中の1-(クロロメチル)-3-ニトロベンゼン (30.0 g; 175 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.) の撹拌溶液に二部にて-15℃で添加した。冷浴を除き、バッチを室温で3 時間撹拌した。バッチを飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過して濃縮し、所望の生成物(32.2 g)を得、これをさらに精製せずに用いた。
【0410】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.18 (m、1H)、8.11 (m、1H)、7.66 (m、1H)、7.50 (m、1H)、3.75 (s、2H)、2.01 (s、3H)。
【0411】
中間体 1.2の調製:
(rac)-1-[(メチルスルフィニル)メチル]-3-ニトロベンゼン
【化50】
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【0412】
塩化鉄(III) (0.55 g; 3.4 mmol) をMeCN (280 mL)中の1-[(メチルスルファニル)メチル]-3-ニトロベンゼン (21.6 g; 117.9 mmol)の溶液に添加し、バッチを室温で10分間撹拌した。過ヨウ素酸 (28.8 g; 126.1 mmol) を撹拌下で一部にて添加し、冷却により温度を30℃より低く維持した。バッチを室温で90 分間撹拌し、その後それを氷水 (1500 mL)中のチオ硫酸ナトリウム五水和物 (163 g; 660 mmol)の撹拌溶液に添加した。バッチを固体塩化ナトリウムで飽和させ、THF (2x) で抽出した。
【0413】
合わせた有機相を飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (DCM/エタノール 95:5) により精製し、所望の生成物 (16.6 g; 83.1 mmol) を得た。
【0414】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.21 (m、1H)、8.17 (m、1H)、7.67 (m、1H)、7.58 (m、1H)、4.10 (d、1H)、3.97 (d、1H)、2.53 (s、3H)。
【0415】
中間体 1.3の調製:
(rac)-2,2,2-トリフルオロ-N-[メチル(3-ニトロベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]アセトアミド
【化51】
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【0416】
DCM (2290 mL)中の(rac)-1-[(メチルスルフィニル)メチル]-3-ニトロベンゼン (16.6 g; 83.1 mmol)、トリフルオロアセトアミド (18.8 g; 166.1 mmol)、酸化マグネシウム (13.4 g; 332.3 mmol)および酢酸ロジウム(II)二量体 (1.7 g; 8.3 mmol) の懸濁液にヨードベンゼンジアセタート (40.1 g; 124.6 mmol) を室温で添加した。バッチを16 時間室温で撹拌し、濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (DCM/エタノール 97:3) により精製し、所望の生成物(25.6 g; 82.4 mmol) を得た。
【0417】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.36 (m、1H)、8.31 (m、1H)、7.80 (m、1H)、7.69 (m、1H)、4.91 (d、1H)、4.79 (d、1H)、3.28 (s、3H)。
【0418】
中間体 1.4の調製:
(rac)-1-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-3-ニトロベンゼン
【化52】
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【0419】
炭酸カリウム (56.9 g; 411.8 mmol) をMeOH (1768 mL)中の(rac)-2,2,2-トリフルオロ-N-[メチル(3-ニトロベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]アセトアミド (25.6 g; 82.4 mmol) の溶液に室温で添加した。バッチを1 時間室温で撹拌し、その後それを酢酸エチルおよび飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈した。酢酸エチル (2x) での抽出の後、合わせた有機相を乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過して濃縮し、所望の生成物 (13.9 g; 65.1 mmol) を得た。
【0420】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、2H)、7.79 (m、1H)、7.63 (m、1H)、4.47 (d、1H)、4.34 (d、1H)、2.99 (s、3H)、2.66 (br、1H)。
【0421】
中間体 1.5の調製:
(rac)-エチル [メチル(3-ニトロベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化53】
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【0422】
クロロ炭酸エチル (8.1 mL; 84.6 mmol) をピリジン (615 mL)中の(rac)-1-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-3-ニトロベンゼン (13.9 g; 65.1 mmol)の撹拌溶液に0℃で滴下した。バッチをゆっくりと室温まで昇温させた。24 時間後、バッチを濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮して所望の生成物 (19.7 g) を得、これをさらに精製せずに用いた。
【0423】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、2H)、7.81 (m、1H)、7.64 (m、1H)、4.88 (d、1H)、4.79 (d、1H)、4.18 (q、2H)、3.07 (s、3H)、1.31 (tr、3H)。
【0424】
中間体 1.6の調製:
(rac)-エチル [(3-アミノベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化54】
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【0425】
塩化チタン(III) 溶液 (約 10% 塩酸中約 15%、118 mL; Merck Schuchardt OHG) をTHF (220 mL)中の(rac)-エチル [メチル(3-ニトロベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート (5.0 g; 17.5 mmol)の撹拌溶液に室温で添加した。バッチを18 時間撹拌した。2N 水酸化ナトリウム溶液を添加することにより、氷浴により冷却された、反応混合物のpH 値を8に上げた。バッチを固体塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチル (3x) で抽出した。合わせた有機相を飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過して濃縮し、所望の生成物(4.2 g) を得、これをさらに精製せずに用いた。
【0426】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 7.00 (m、1H)、6.53 (m、3H)、5.18 (br、2H)、4.62 (s、2H)、3.95 (m、2H)、3.08 (s、3H). 1.13 (tr、3H)。
【0427】
中間体 1.7の調製:
2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン
【化55】
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【0428】
1,2-ジメトキシエタン (3.6 ml)および炭酸カリウムの2M 溶液(1.8 ml)中の2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン(200 mg; 1.20 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.)、(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ボロン酸 (224 mg; 1.31 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (138 mg; 0.12 mmol)を有するバッチをアルゴンを用いて脱気した。バッチをアルゴン下で16 時間90℃で撹拌した。冷却後、バッチを酢酸エチルで希釈し、飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 1:1) により精製し、所望の生成物(106 mg; 0.41 mmol) を得た。
【0429】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.47 (m、1H)、7.51 (m、1H)、6.82 (m、1H)、6.73 (m、1H)、3.85 (s、3H)。
【0430】
最終生成物の調製:
トルエン (18.0 ml)および1-メチルピロリジン-2-オン (2.4 ml)中の (rac)-エチル[(3-アミノベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート (346 mg; 1.35 mmol)、2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン (450 mg; 1.75 mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリ-イソ-プロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル] パラジウム(II) メチル-tert-ブチルエーテル付加体(adduct) (84 mg; 0.10 mmol; ABCR GmbH & CO. KG)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル (48 mg; 0.10 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.)およびリン酸カリウム (1431 mg; 6.7 mmol)を有するバッチをアルゴンを用いて脱気した。バッチをアルゴン下で3 時間130℃でマイクロ波オーブン中で撹拌した。冷却後、バッチを飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製し、所望の生成物 (208 mg; 0.44 mmol) を得た。
【0431】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、1H)、7.86 (br、1H)、7.56 (m、1H)、7.47 (m、1H)、7.36 (m、1H)、7.24 (br、1H)、7.06 (m、1H)、6.82 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.71 (s、2H)、4.17 (q、2H)、3.86 (s、3H)、2.96 (s、3H)、1.31 (tr、3H)。
【0432】
実施例 2:
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
【化56】
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【0433】
新たに調製したEtOH中のナトリウムエタノラートの1.5M 溶液(0.37 mL; 0.56 mmol)をアルゴン下でEtOH (1.0 mL)中の(rac)-エチル[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]-アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート (53 mg; 0.11 mmol) の溶液に添加した。バッチを60℃で5 時間撹拌した。冷却後、バッチを飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチル (3x) で抽出した。合わせた有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製し、所望の生成物(33 mg; 0.08 mmol) を得た。
【0434】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、1H)、7.78 (br、1H)、7.59 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.35 (m、1H)、7.24 (s、1H)、7.05 (m、1H)、6.81 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.37 (d、1H)、4.25 (d、1H)、3.86 (s、3H)、2.92 (s、3H)、2.65 (br、1H)。
【0435】
実施例 3:
(rac)-エチル{[3-({4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロピリミジン-2-イル}アミノ)ベンジル](メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン}カルバメート
【化57】
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【0436】
中間体 3.1の調製:
4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-2-クロロ-5-フルオロピリミジン
【化58】
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【0437】
中間体 3.1 を、中間体 1.7の調製に記載されているものと同様の条件下で2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン (Aldrich Chemical Company Inc.)および[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]ボロン酸 (ABCR GmbH & CO. KG) を用いて調製した。バッチを カラムクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 1:1) により精製した。
【0438】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.44 (m、1H)、7.54 (m、1H)、7.35 (m、5H)、6.83 (m 1H)、6.79 (m、1H)、5.11 (s、2H)。
【0439】
最終生成物の調製:
実施例 3 を、実施例 1の調製に記載されているものと同様の条件下で4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-2-クロロ-5-フルオロピリミジンおよび(rac)-エチル[(3-アミノベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。バッチをカラムクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 1:4) により精製した。
【0440】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、1H)、7.85 (br、1H)、7.51 (m、2H)、7.33 (m、6H)、7.23 (s、1H)、7.05 (m、1H)、6.81 (m、2H)、5.12 (s、2H)、4.69 (s、2H)、4.16 (q、2H)、2.95 (s、3H)、1.30 (tr、3H)。
【0441】
実施例 4:
(rac)-4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
【化59】
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【0442】
実施例 4 を、実施例 2の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-エチル{[3-({4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロピリミジン-2-イル}アミノ)ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}カルバメートを用いて調製した。バッチをカラムクロマトグラフィー (DCM / EtOH 9:1) により精製した。
【0443】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、1H)、7.78 (br、1H)、7.58 (m、1H)、7.51 (m、1H)、7.32 (m、6H)、7.19 (s、1H)、7.05 (m、1H)、6.81 (m、2H)、5.13 (s、2H)、4.35 (d、1H)、4.24 (d、1H)、2.91 (s、3H)、2.66 (br、1H)。
【0444】
実施例 5:
(rac)-エチル[(3-{[4-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化60】
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【0445】
中間体 5.1の調製:
2-クロロ-4-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル)-5-フルオロピリミジン
【化61】
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【0446】
1,2-ジメトキシエタン (5.4 ml)中の2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン(565 mg; 3.28 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.)、3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イルボロン酸 (643 mg; 3.61 mmol; Parkway Scientific LLC) およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド (230 mg; 0.33 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.) および炭酸カリウムの2M 溶液(4.9 ml)を有するバッチをアルゴンを用いて脱気した。バッチをアルゴン下で16 時間90℃で撹拌した。冷却後、バッチを酢酸エチルで希釈し、飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 2% - 20%) により精製し、所望の生成物 (701 mg; 2.57 mmol) を得た。
【0447】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.44 (m、1H)、7.31 (m、1H)、7.21 (m、1H)、6.97 (m、1H)、4.20 (tr、2H)、2.86 (tr、2H)、2.04 (m、2H)。
【0448】
最終生成物の調製:
実施例 5を、実施例 1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-4-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル)-5-フルオロピリミジンおよび (rac)-エチル[(3-アミノベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。バッチを分取HPLC により精製した。
【0449】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、1H)、7.87 (br、1H)、7.53 (m、1H)、7.35 (m、1H)、7.27 (m、1H)、7.25 (m、1H)、7.18 (m、1H)、7.06 (m、1H)、6.96 (m、1H)、4.71 (s、2H)、4.21 (m、2H)、4.17 (q、2H)、2.94 (s、3H)、2.88 (tr、2H)、2.05 (m、2H)、1.31 (tr、3H)。
【0451】
実施例 6:
(rac)-4-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル)-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
実施例 6 を、実施例 2の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-エチル[(3-{[4-(3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-8-イル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。バッチを分取HPLC により精製した。
【0453】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0454】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.28 (m、1H)、7.80 (br、1H)、7.59 (m、1H)、7.34 (m、1H)、7.28 (m、2H)、7.18 (m、1H)、7.04 (m、1H)、6.96 (m、1H)、4.35 (d、1H)、4.23 (m、3H)、2.90 (s、3H)、2.87 (tr、2H)、2.05 (m、2H)。
【0455】
実施例 7:
(rac)-{[3-({4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロピリミジン-2-イル}アミノ)ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
中間体 7.1の調製:
4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0457】
ジオキサン(0.34 mL; 1.35 mmol)中の塩化水素の4N 溶液を1-ブタノール (3.00 mL)中の4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-2-クロロ-5-フルオロピリミジン (450 mg; 1.35 mmol)および3-[(メチルスルファニル)メチル]アニリン (311 mg; 2.03 mmol) の撹拌溶液に添加した。バッチを140℃で16 時間撹拌した。冷却後、バッチを酢酸エチルで希釈し、水性炭酸水素ナトリウム溶液および飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC により精製し、所望の生成物(167 mg; 0.37 mmol) を得た。
【0458】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0459】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、1H)、7.60 (br、1H)、7.52 (m、2H)、7.30 (m、6H)、7.14 (s、1H)、6.96 (m、1H)、6.80 (m、2H)、5.12 (s、2H)、3.67 (s、2H)、2.00 (s、3H)。
【0460】
最終生成物の調製:
2-ブロモ-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン (22.0 mg; 0.12 mmol) をMeOH (0.44 mL)中の4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン (37.0 mg; 0.08 mmol)、シアナミド (4.5 mg; 0.11 mmol)およびカリウム 2-メチルプロパン-2-オラート (11.1 mg; 0.10 mmol) の溶液にRTで添加した。バッチを4 時間撹拌し、その後それを DCMおよび水性チオ硫酸ナトリウム溶液で希釈した。バッチをDCM (2x) で抽出した。合わせた有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮し、粗 (rac)-[[3-({4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロピリミジン-2-イル}アミノ)ベンジル](メチル)-λ
4-スルファニリデン]-シアナミドを得、これをさらに精製せずに用いた。
【0461】
残渣をEtOH (1.30 mL) に取り(taken up in)、結果として得られた溶液を0℃に冷却した。炭酸カリウム (55.9 mg; 0.40 mmol)および3-クロロベンゼンカルボペルオキソ酸 (49.9 mg; 0.20 mmol) を撹拌溶液に添加した。氷浴を除き、バッチをゆっくりと室温まで昇温させた。5 時間後、バッチをDCMおよび飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC により精製し、所望の生成物を得た。
【0462】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0463】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.96 (br、1H)、7.51 (m、2H)、7.35 (m、7H)、7.06 (m、1H)、6.82 (m、2H)、5.13 (s、2H)、4.57 (s、2H)、2.97 (s、3H)。
【0464】
実施例 8:
(rac)-1-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]-3-メチルウレア
【化65】
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【0465】
イソシアナートメタン (7.3 μL; 0.12 mmol) をDMF (2.0 mL)およびトリエチルアミン (17.2 μL; 0.12 mmol)中の(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン (50 mg; 0.12 mmol) の溶液にRTで添加した。バッチを17 時間RTで撹拌した。バッチを飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製し、所望の生成物(24 mg; 0.05 mmol) を得た。
【0466】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、1H)、7.78 (m、1H)、7.62 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.34 (m、1H)、7.28 (br、1H)、7.06 (m、1H)、6.82 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.96 (m、1H)、4.82 (d、1H)、4.58 (d、1H)、3.86 (s、3H)、2.98 (m、3H)、2.78 (d、3H)。
【0467】
実施例 9:
(rac)-エチル[(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
中間体 9.1の調製:
1-フルオロ-3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-ニトロベンゼン
【化67】
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【0469】
中間体 9.1 を、中間体 1.1の調製に記載されているものと同様の条件下で1-(クロロメチル)-3-フルオロ-5-ニトロベンゼン (Hansa Fine Chemicals GmbH) を用いて調製した。
【0470】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.00 (m、1H)、7.82 (m、1H)、7.44 (m、1H)、3.74 (s、2H)、2.03 (s、3H)。
【0471】
中間体 9.2の調製:
(rac)-1-フルオロ-3-[(メチルスルフィニル)メチル]-5-ニトロベンゼン
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
中間体 9.2 を、中間体 1.2の調製に記載されているものと同様の条件下で1-フルオロ-3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0473】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 8.06 (m、2H)、7.63 (m、1H)、4.32 (d、1H)、4.08 (d、1H)、2.45 (s、3H)。
【0474】
中間体 9.3の調製:
(rac)-2,2,2-トリフルオロ-N-[(3-フルオロ-5-ニトロベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]アセトアミド
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
中間体 9.3 を、中間体 1.3の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-1-フルオロ-3-[(メチルスルフィニル)メチル]-5-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0476】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.13 (m、1H) 8.07 (m、1H)、7.56 (m、1H)、4.92 (d、1H)、4.76 (d、1H)、3.33 (s、3H)。
【0477】
中間体 9.4の調製:
(rac)-1-フルオロ-3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-ニトロベンゼン
【化70】
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【0478】
中間体 9.4 を、中間体 1.4の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-2,2,2-トリフルオロ-N-[(3-フルオロ-5-ニトロベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]アセトアミドを用いて調製した。
【0479】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.19 (m、1H)、8.08 (m、1H)、7.76 (m、1H)、4.60 (d、1H)、4.49 (d、1H)、3.85 (s、1H)、2.79 (s、3H)。
【0480】
中間体 9.5の調製:
(rac)-エチル[(3-フルオロ-5-ニトロベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化71】
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【0481】
中間体 9.5 を、中間体 1.5の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-1-フルオロ-3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0482】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.11 (m、1H)、8.02 (m、1H)、7.57 (m、1H)、4.90 (d、1H)、4.759 (d、1H)、4.18 (q、2H)、3.12 (s、3H)、1.31 (tr、3H)。
【0483】
中間体 9.6の調製:
(rac)-エチル[(3-アミノ-5-フルオロベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化72】
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【0484】
中間体 9.6 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-エチル[(3-フルオロ-5-ニトロベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。
【0485】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.49 (m、3H)、4.58 (m、2H)、4.17 (q、2H)、3.91 (s、2H)、3.00 (s、3H)、1.31 (tr、3H)。
【0486】
最終生成物の調製:
実施例 9 を、実施例 1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび(rac)-エチル[(3-アミノ-5-フルオロベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製した。
【0487】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.34 (m、1H)、7.69 (m、1H)、7.47 (m、1H)、7.35 (m、2H)、6.78 (m、3H)、4.68 (m、2H)、4.17 (q、2H)、3.87 (s、3H)、3.00 (s、3H)、1.31 (tr、3H)。
【0488】
実施例 10:
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化73】
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【0489】
実施例 10 を、実施例 2の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-エチル[(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 9:1) により精製した。
【0490】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.73 (m、1H)、7.47 (m、1H)、7.37 (br、1H)、7.29 (br、1H)、6.78 (m、3H)、4.33 (d、1H)、4.20 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.95 (s、3H)、2.72 (s、1H)。
【0491】
実施例 11 および12:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化74】
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【0492】
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0493】
【表5】
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【0494】
実施例 13 および14:
4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}-ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化75】
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【0495】
(rac)-4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-5-フルオロ-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0496】
【表6】
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【0497】
実施例 15および 16:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化76】
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【0498】
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0499】
【表7】
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【0500】
実施例 17:
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化77】
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【0501】
中間体 17.1の調製:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化78】
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【0502】
ジオキサン (0.61 mL; 2.45 mmol)中の塩化水素の4N 溶液を1-ブタノール (5.4 mL)中の2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン (630 mg; 2.45 mmol)および3-[(メチル-スルファニル)メチル]アニリン (564 mg; 3.68 mmol)の撹拌溶液に添加した。バッチを140℃で16 時間撹拌した。冷却後、バッチを酢酸エチルで希釈し、水性炭酸水素ナトリウム溶液および飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 2:1) により精製し、所望の生成物(662 mg; 1.77 mmol) を得た。
【0503】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、1H)、7.59 (m、1H)、7.50 (m、2H)、7.26 (m、1H)、7.18 (br、1H)、6.96 (m、1H)、6.81 (m、1H)、6.75 (m、1H)、3.86 (s、3H)、3.67 (s、2H)、2.01 (s、3H)。
【0504】
中間体 17.2の調製:
[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化79】
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【0505】
ヨードベンゼンジアセタート (626 mg; 1.94 mmol) をDCM (9.9 mL)中の5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン (660 mg; 1.77 mmol)およびシアナミド (149 mg; 3.53 mmol)の撹拌溶液に0℃で添加した。バッチをこの温度で4 時間撹拌し、その後それをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 1:1から酢酸エチル) により精製し、純粋な生成物 (670 mg; 1.62 mmol) を得た。
【0506】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.86 (m、1H)、7.48 (m、2H)、7.35 (m、1H)、7.28 (m、1H)、6.97 (m、1H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.42 (d、1H)、4.19 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.71 (s、3H)。
【0507】
最終生成物の調製:
DCM (8.1 mL)および塩化ルテニウム(III)水和物 (55 mg; 0.24 mmol) を水 (6.3 mL)中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム (1040 mg; 4.86 mmol) の撹拌溶液にRTで添加した。DCM (2.7 mL) に溶解した[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド (670 mg; 1.62 mmol)を5 分間の期間をかけて滴下した。混合物を一晩RTで撹拌した。さらなるメタ過ヨウ素酸ナトリウム (347 mg; 1.61 mmol)および塩化ルテニウム(III)水和物 (18 mg; 0.08 mmol) を、混合物に添加し、これをさらに 20 時間撹拌した。最後に、さらなるメタ過ヨウ素酸ナトリウム (347 mg; 1.61 mmol)および塩化ルテニウム(III)水和物 (18 mg; 0.08 mmol) を混合物に添加し、これをさらに20 時間撹拌した。バッチを酢酸エチルで希釈し、飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 7:1から酢酸エチル) により精製し、純粋な生成物(120 mg; 0.28 mmol) を得た。
【0508】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.33 (m、1H)、7.98 (m、1H)、7.54 (m、1H)、7.47 (m、1H)、7.40 (m、1H)、7.31 (br、1H)、7.07 (m、1H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.59 (s、2H)、3.87 (s、3H)、3.00 (s、3H)。
【0509】
実施例 18および19:
[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドのエナンチオマー
【化80】
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【0510】
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0511】
【表8】
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【0512】
実施例 20:
(rac)-[エチル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化81】
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【0513】
中間体 20.1の調製:
N-{3-[(エチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン
【化82】
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【0514】
トルエン (15 ml) およびNMP (3 mL)中の2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン (750 mg; 2.92 mmol)、3-[(エチルスルファニル)メチル]アニリン (376 mg; 2.24 mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリ-イソ-プロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル] パラジウム(II) メチル-tert-ブチルエーテル付加体(adduct) (139 mg; 0.17 mmol; ABCR GmbH & CO. KG)および2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル (80 mg; 0.17 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.)およびリン酸カリウム (2.39 g; 11.24 mmol) の混合物を130℃で3 時間撹拌した。冷却後、バッチを酢酸エチルで希釈し、水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 2:1) により精製し、純粋な生成物 (536 mg; 1.38 mmol) を得た。
【0515】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、1H)、7.80 (m、1H)、7.51 (m、2H)、7.27 (m、1H)、7.22 (m、1H)、6.97 (m、1H)、6.81 (m、1H)、6.75 (m、1H)、3.86 (s、3H)、3.71 (s、2H)、2.45 (q、2H)、1.22 (tr、3H)。
H)H
【0516】
中間体 20.2の調製:
(rac)-[エチル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化83】
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【0517】
中間体 20.2 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下でN-{3-[(エチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 1:1から酢酸エチル) により精製した。
【0518】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.85 (m、1H)、7.48 (m、2H)、7.34 (m、1H)、7.29 (br、1H)、6.97 (m、1H)、6.82 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.38 (d、1H)、4.16 (d、1H)、3.87 (s、3H)、3.07 (m、1H)、2.85 (m、1H)、1.40 (tr、3H)。
【0519】
最終生成物の調製:
過マンガン酸カリウム (290 mg; 1.83 mmol) をアセトン (9.2 mL)中の(rac)-[エチル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド (392 mg; 0.92 mmol) の撹拌溶液にRTで添加した。バッチを50℃で1時間撹拌した。バッチを濃縮し、残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 3:7) により精製し、所望の生成物(258 mg; 0.58 mmol) を得た。
【0520】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.98 (m、1H)、7.49 (m、2H)、7.38 (m、1H)、7.31 (br、1H)、7.06 (m、1H)、6.82 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.57 (s、2H)、3.86 (s、3H)、3.12 (q、2H)、1.40 (tr、3H)。
【0521】
実施例 21:
(rac)-N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン
【化84】
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【0522】
0℃のDCM (23.1 mL)中の(rac)-[エチル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]-アミノ}ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド (230 mg; 0.52 mmol) の撹拌溶液に、TFAA (0.55 mL; 3.89 mmol) を添加した。混合物をRTで2 時間反応させた。反応混合物を濃縮し、MeOH (3.6 mL) に取、炭酸カリウム (358 mg; 2.58 mmol) で処理した。混合物をRTで2 時間反応させた。反応混合物を酢酸エチルおよびTHFで希釈し、飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (DCM / EtOH 4:1) により精製した。
【0523】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、1H)、7.78 (m、1H)、7.60 (m、1H)、7.49 (m、1H)、7.35 (m、1H)、7.24 (br、1H)、7.05 (m、1H)、6.81 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.31 (d、1H)、4.17 (d、1H)、3.86 (s、3H)、3.02 (q、2H)、1.40 (tr、3H)。
【0524】
実施例 22および23:
N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化85】
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【0525】
(rac)-N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0526】
【表9】
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【0527】
実施例 24:
(rac)-[(2,3-ジフルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化86】
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【0528】
中間体 24.1の調製:
(2,3-ジフルオロ-5-ニトロフェニル)メタノール
【化87】
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【0529】
THF中の2,3-ジフルオロ-5-ニトロ安息香酸 (Butt Park Ltd.; 9.00 g; 44.3 mmol) の撹拌溶液に0℃でTHF (177.3 mL; 177.3 mmol)中のボラン-テトラヒドロフラン錯体の1M 溶液を添加した。混合物をRTで一晩反応させた。次いで、MeOH を撹拌混合物に氷浴を用いて冷却しつつ注意して添加した。バッチを酢酸エチルで希釈し、水性水酸化ナトリウム溶液 (1N)および飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 1:2) により精製し、純粋な生成物(8.20 g; 43.4 mmol) を得た。
【0530】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.26 (m、1H)、8.03 (m、1H)、4.89 (br、2H)、2.13 (br、1H)。
【0531】
中間体 24.2の調製:
(5-アミノ-2,3-ジフルオロフェニル)メタノール
【化88】
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【0532】
中間体 24.2 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で(2,3-ジフルオロ-5-ニトロフェニル)メタノールを用いて調製した。
【0533】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.47 (m、1H)、6.42 (m、1H)、4.69 (br、2H)。
【0534】
中間体 24.3の調製:
3,4-ジフルオロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]アニリン
【化89】
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【0535】
DCM (78 mL)およびNMP (11 mL)中の(5-アミノ-2,3-ジフルオロフェニル)メタノール (4.13 g; 25.9 mmol) の撹拌溶液にRTで塩化チオニル (4.7 mL; 64.9 mmol) を滴下した。混合物をRTで一晩反応させた。次いで、混合物を水性炭酸水素ナトリウム溶液 / 飽和水性塩化ナトリウム溶液 / 氷に注いだ。バッチを2 時間撹拌し、その後それを酢酸エチル (2x)で抽出した。合わせた有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮し、粗 3-(クロロメチル)-4,5-ジフルオロアニリンを得た。
【0536】
残渣をEtOH (75 mL) に取り、ナトリウムメタンチオラート (3.61 g; 51.6 mmol) を撹拌下で三部にて0℃で添加した。冷浴を除き、バッチをRTで一晩撹拌した。バッチを飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、ワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 1:1) により精製し、所望の生成物(1.27 g; 6.71 mmol) を得た。
【0537】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.36 (m、2H)、3.62 (br、4H)、2.08 (s、3H)。
【0538】
中間体 24.4の調製:
N-{3,4-ジフルオロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン
【化90】
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【0539】
中間体 24.4 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3,4-ジフルオロ-5-[(メチル-スルファニル)メチル]アニリンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 3:2) により精製した。
【0540】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、1H)、7.72 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.14 (m、2H)、6.78 (m、2H)、3.87 (s、3H)、3.70 (s、2H)、2.06 (s、3H)。
【0541】
中間体 24.5の調製:
(rac)-[(2,3-ジフルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化91】
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【0542】
中間体 24.5 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下でN-{3,4-ジフルオロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM/EtOH 9:1) により精製した。
【0543】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.90 (m、1H)、7.75 (br、1H)、7.46 (m、1H)、7.33 (m、1H)、6.83 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.33 (m、2H)、3.87 (s、3H)、2.82 (s、3H)。
【0544】
最終生成物の調製:
実施例 24 を、実施例 20 の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(2,3-ジフルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 1:3) により精製した。
【0545】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、7.94 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.45 (m、1H)、7.33 (br、1H)、6.83 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.69 (m、2H)、3.87 (s、3H)、3.12 (s、3H)。
【0546】
実施例 25:
(rac)-N-{3,4-ジフルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
【化92】
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【0547】
実施例 25 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(2,3-ジフルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 4:1) により精製した。
【0548】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、1H)、7.86 (m、1H)、7.47 (m、1H)、7.26 (m、2H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.42 (d、1H)、4.35 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.96 (s、3H)、2.76 (s、1H)。
【0549】
実施例 26 および27:
N-{3,4-ジフルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0550】
(rac)-N-{3,4-ジフルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した:
【0551】
【表10】
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【0552】
実施例 28:
(rac)-[(3-ブロモ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化94】
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【0553】
中間体 28.1の調製:
ビス{3-ブロモ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ジアゼンオキシド
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0554】
DCM (65 mL)およびNMP (9 mL)中の(3-ブロモ-5-ニトロフェニル)メタノール (5.00 g; 21.5 mmol; Biogene Organics Inc) の撹拌溶液にRTで塩化チオニル (3.9 mL; 53.9 mmol) を滴下した。混合物をRTで一晩反応させた。次いで、混合物を水性炭酸水素ナトリウム溶液 / 飽和水性塩化ナトリウム溶液 / 氷に注いだ。バッチを1時間撹拌し、その後それを酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮し、粗 1-ブロモ-3-(クロロメチル)-5-ニトロベンゼンを得、これをさらに精製せずに用いた。
【0555】
残渣をEtOH (85 mL) に取り、ナトリウムメタンチオラート (4.04 g; 57.6 mmol) を撹拌下で三部にて0℃で添加した。冷浴を除き、バッチを室温で一晩撹拌した。さらにナトリウムメタンチオラート (2.03 g; 28.9 mmol) を撹拌下で添加した。4 時間後、バッチを飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 4:1) により精製し、生成物 (3.78 g; 7.94 mmol) を得た。
【0556】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、8.32 (m、1H)、8.19 (m、1H)、7.99 (m、1H)、7.69 (m、1H)、7.53 (m、1H)、3.73 (s、2H)、3.70 (s、2H)、2.04 (m、6H)。
【0557】
中間体 28.2の調製:
3-ブロモ-5-[(メチルスルファニル)メチル]アニリン
【化96】
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【0558】
塩化水素 (37.5%; 27.4 mL) をジオキサン (60 mL)中のビス{3-ブロモ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ジアゼンオキシド (3.65 g; 7.7 mmol)および鉄粉 (6.20 g; 110.9 mmol) の還流混合物に4 時間かけて滴下した。冷却後、混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物を固体炭酸水素ナトリウムを用いて塩基性にし、酢酸エチル (2x)で抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、ワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 1:1) により精製し、所望の生成物(2.50 g; 10.77 mmol) を得た。
【0559】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.82 (m、1H)、6.71 (m、1H)、6.56 (m 1H)、3.71 (br、2H)、3.52 (s、2H)、2.00 (s、3H)。
【0560】
中間体 28.3の調製:
N-{3-ブロモ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン
【化97】
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【0561】
ジオキサン (0.54 mL; 2.15 mmol) 中の塩化水素の4N 溶液を1-ブタノール (4.8 mL)中の2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン (553 mg; 2.15 mmol)および3-ブロモ-5-[(メチルスルファニル)メチル]アニリン (500 mg; 2.15 mmol) の撹拌溶液に添加した。バッチを140℃で8 時間撹拌した。冷却後、バッチを酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウムおよび飽和水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 4:1) により精製し、所望の生成物(450 mg; 0.99 mmol) を得た。
【0562】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.87 (m 1H)、7.50 (m、1H)、7.42 (br、1H)、7.17 (br、1H)、7.10 (m、1H)、6.81 (m、1H)、6.76 (m、1H)、3.87 (s、3H)、3.61 (s、2H)、2.01 (s、3H)。
【0563】
中間体 28.4の調製:
(rac)-[(3-ブロモ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化98】
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【0564】
中間体 28.4 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下でN-{3-ブロモ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (酢酸エチル) により精製した。
【0565】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、7.89 (m、1H)、7.68 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.30 (br、1H)、7.10 (m、1H)、6.83 (m、1H)、6.77 (m、1H)、4.36 (d、1H)、4.11 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.75 (s、3H)。
【0566】
最終生成物の調製:
実施例 28 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-ブロモ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 3:1から酢酸エチル) により精製した。
【0567】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、7.93 (m、1H)、7.79 (m、1H)、7.47 (m、1H)、7.35 (br、1H)、7.17 (m、1H)、6.83 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.54 (m、2H)、3.87 (s、3H)、3.05 (s、3H)。
【0568】
実施例 29:
(rac)-N-{3-ブロモ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
実施例 29 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-ブロモ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 4:1) により精製した。
【0570】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.98 (m、1H)、7.60 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.23 (m、1H)、7.18 (m、1H)、6.81 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.31 (d、1H)、4.18 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.94 (s、3H)、2.71 (br、1H)。
【0571】
実施例 30 および31:
N-{3-ブロモ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
(rac)-N-{3-ブロモ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0573】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0574】
実施例 32:
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メトキシベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化101】
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【0575】
中間体 32.1の調製:
ビス{3-メトキシ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ジアゼンオキシド
【化102】
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【0576】
ナトリウムメタンチオラート (2.58 g; 36.8 mmol) を撹拌下で三部にてEtOH (60 mL)中の1-(クロロメチル)-3-メトキシ-5-ニトロベンゼン (5.30 g; 26.3 mmol; FCH Group Company)の溶液に0℃で添加した。冷浴を除き、バッチを室温で一晩撹拌した。さらなるナトリウムメタンチオラート (0.92 g; 13.1 mmol) を添加し、バッチを一晩撹拌した。さらなるナトリウムメタンチオラート (1.66 g; 23.6 mmol) を添加し、バッチを一晩撹拌した。バッチを飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 7:3) により精製し、生成物(2.9 g; 7.66 mmol) を得た。
【0577】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 7.85 (m、1H)、7.73 (m、2H)、7.68 (m、1H)、7.08 (m、1H)、6.96 (m、1H)、3.91 (s、3H)、3.87 (s、3H)、3.73 (s、2H)、3.70 (s、2H)、2.04 (s、3H)、2.03 (s、3H)。
【0578】
中間体 32.2の調製:
3-メトキシ-5-[(メチルスルファニル)メチル]アニリン
【化103】
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【0579】
中間体 32.2 を、中間体 28.2の調製に記載されているものと同様の条件下でビス{3-メトキシ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ジアゼンオキシドを用いて調製した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 1:1) により精製し、所望の生成物を得た。
【0580】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.28 (m、2H)、6.12 (m、1H)、3.76 (s、3H)、3.66 (br、2H)、3.55 (s、2H)、2.02 (s、3H)。
【0581】
中間体 32.3の調製:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミン
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0582】
中間体 32.3 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3-メトキシ-5-[(メチル-スルファニル)メチル]アニリンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 7:3) により精製し、所望の生成物を得た。
【0583】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.30 (m、1H)、7.51 (m、1H)、7.36 (m、1H)、7.15 (br、1H)、7.03 (m、1H)、6.80 (m、1H)、6.74 (m、1H)、6.55 (m、1H)、3.86 (s、3H)、3.80 (s、3H)、3.63 (s、2H)、2.02 (s、3H)。
【0584】
中間体 32.4の調製:
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メトキシベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化105】
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【0585】
中間体 32.4 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下で5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 9:1) により精製した。
【0586】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.47 (m、1H)、7.33 (m、1H)、7.25 (m、2H)、6.82 (m、1H)、6.75 (m、1H)、6.52 (m、1H)、4.37 (d、1H)、4.13 (d、1H)、3.86 (s、3H)、3.81 (s、3H)、2.71 (s、3H)。
【0587】
最終生成物の調製:
実施例 32 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メトキシベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製した。
【0588】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.92 (m、1H)、8.53 (m、1H)、7.53 (m、2H)、7.34 (m、1H)、7.09 (m、1H)、6.92 (m、1H)、6.62 (m、1H)、4.87 (m、2H)、3.80 (s、3H)、3.70 (s、3H)、3.31 (s、3H)。
【0589】
実施例 33:
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0590】
実施例 33 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メトキシベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチを分取HPLC により精製した。
【0591】
【表12】
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【0592】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.29 (m、1H)、7.49 (m、1H)、7.44 (m、1H)、7.27 (m、1H)、7.19 (m、1H)、6.79 (m、1H)、6.74 (m、1H)、6.60 (m、1H)、4.32 (d、1H)、4.19 (d、1H)、3.86 (s、3H)、3.81 (s、3H)、2.93 (s、3H)、2.71 (br、1H)。
【0593】
実施例 34および35:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0594】
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メトキシ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0595】
【表13】
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【0596】
実施例 36:
(rac)-[(3-{[4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}-5-フルオロベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化108】
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【0597】
中間体 36.1の調製:
2-クロロ-4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン
【化109】
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【0598】
アルゴン下で、炭酸カリウムの2M 溶液(37 mL)および1,2-ジメトキシエタン (74 mL)中の2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン (4.13 g; 24.71 mmol)、(2-エトキシ-4-フルオロ-フェニル)ボロン酸 (5.00 g; 27.18 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.)および[1,1’-ビス-(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (2.01 g; 2.47 mmol; Aldrich Chemical Company Inc.) の混合物を150 分間90℃で撹拌した。冷却後、バッチを酢酸エチルで希釈し、希水性塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 4:1) により精製し、所望の生成物(3.97 g; 14.67 mmol) を得た。
【0599】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.46 (m、1H)、7.52 (m、1H)、6.80 (m、1H)、6.71 (m、1H)、4.08 (q、2H)、1.36 (tr、3H)。
【0600】
中間体 36.2の調製:
4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン :
【化110】
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【0601】
中間体 36.2 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロピリミジンおよび3-フルオロ-5-[(メチルスルファニル)-メチル]アニリンを用いて調製した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 7:3) により精製し、所望の生成物を得た。
【0602】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.31 (m、1H)、7.62 (m、1H)、7.51 (m、1H)、7.37 (br、1H)、7.15 (m、1H)、6.79 (m、1H)、6.71 (m、2H)、4.10 (q、2H)、3.63 (s、2H)、2.01 (s、3H)、1.37 (q、3H)。
【0603】
中間体 36.3の調製:
(rac)-[(3-{[4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}-5-フルオロベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化111】
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【0604】
中間体 36.3 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下で4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]-フェニル}-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (酢酸エチル) により精製した。
【0605】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.34 (m、1H)、7.65 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.44 (br、1H)、7.38 (m、1H)、6.80 (m、1H)、6.73 (m 1H)、6.71 (m、1H)、4.37 (d、1H)、4.11 (m、3H)、2.76 (s、3H)、1.37 (tr、3H)。
【0606】
最終生成物の調製:
実施例 36 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-{[4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}-5-フルオロベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 3:7) により精製した。
【0607】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.34 (m、1H)、7.68 (m、1H)、7.48 (m、3H)、6.78 (m、3H)、4.57 (m、2H)、4.10 (q、2H)、3.05 (s、3H)、1.37 (tr、3H)。
【0608】
実施例 37:
(rac)-4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化112】
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【0609】
実施例 37 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-{[4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}-5-フルオロベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチを分取HPLC により精製した。
【0610】
【表14】
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【0611】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.73 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.32 (m、2H)、6.77 (m、3H)、4.35 (d、1H)、4.22 (d、1H)、4.09 (q、2H)、2.96 (s、3H)、1.37 (tr、3H)。
【0612】
実施例 38および39:
4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化113】
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【0613】
(rac)-4-(2-エトキシ-4-フルオロフェニル)-5-フルオロ-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0614】
【表15】
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【0615】
実施例 40:
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(トリフルオロメチル)-ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
【化114】
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【0616】
中間体 40.1の調製:
tert-ブチル {3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)フェニル}カルバメート
【化115】
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【0617】
中間体 40.1 を、中間体 1.1の調製に記載されているものと同様の条件下で(tert-ブチル [3-(クロロメチル)-5-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバメート (エナミン) を用いて調製した。所望の生成物をヘキサンからの再結晶により得た。
【0618】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 7.57 (s、1H)、7.51 (s、1H)、7.23 (s、1H)、6.59 (s、1H)、3.67 (s、2H)、2.00 (s、3H)、1.53 (s、9H)。
【0619】
中間体 40.2の調製:
3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)アニリン
【化116】
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【0620】
TFA (2.5 ml) をDCM (5 mL)中のtert-ブチル {3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)フェニル}カルバメート (502 mg; 1.56 mmol) の撹拌溶液に0℃で添加した。氷浴を除き、混合物を45 分間RTで撹拌した。バッチを濃縮し、飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液を添加した。バッチを酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮し、粗生成物 (336 mg) を得、これをさらに精製せずに用いた。
【0621】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.92 (s、1H)、6.80 (s、1H)、6.78 (s、1H)、3.83 (br、2H)、3.61 (s、3H)、2.01 (s、2H)。
【0622】
中間体 40.3の調製:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)フェニル}-ピリミジン-2-アミン
【化117】
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【0623】
中間体 40.3 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)アニリンを用いて調製した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 15%) により精製し、所望の生成物を得た。
【0624】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.33 (m、1H)、7.98 (br、1H)、7.68 (s、1H)、7.51 (m、1H)、7.27 (m、1H)、 7.20 (s、1H)、6.82 (m、1H)、6.75 (m、1H)、3.86 (s、3H)、3.69 (s、2H)、2.01 (s、3H)。
【0625】
中間体 40.4の調製:
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(トリフルオロメチル)-ベンジル](メチル)-λ
4-スルファニリデン}シアナミド
【化118】
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【0626】
中間体 40.4 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下で5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)-フェニル}ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 9:1) により精製した。
【0627】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、8.09 (m、1H)、8.04 (s、1H)、7.92 (s、1H)、7.48 (m、1H)、7.19 (s、1H)、6.83 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.43 (d、1H)、4.21 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.78 (s、3H)。
【0628】
最終生成物の調製:
実施例 40 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(トリフルオロメチル)ベンジル]-(メチル)-λ
4-スルファニリデン}シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 9:1から酢酸エチル) により精製した。
【0629】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.37 (m、1H)、8.06 (m、2H)、7.47 (m、2H)、7.26 (m、1H)、6.83 (m、1H)、6.77 (m、1H)、4.63 (m、2H)、3.87 (s、3H)、3.06 (s、3H)。
【0630】
実施例 41:
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(トリフルオロ-メチル)フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化119】
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【0631】
実施例 41 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(トリフルオロメチル)ベンジル]-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5)により精製した。
【0632】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、8.11 (s、1H)、7.85 (s、1H)、7.47 (m、2H)、7.27 (m、1H)、6.81 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.39 (d、1H)、4.26 (d、1H)、3.86 (s、3H)、2.96 (s、3H)、2.75 (br、1H)。
【0633】
実施例 42:
(rac)-[エチル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化120】
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【0634】
中間体 42.1の調製:
1-[(エチルスルファニル)メチル]-3-フルオロ-5-ニトロベンゼン
【化121】
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【0635】
中間体 42.1 を、中間体 9.1 の調製に記載されているものと同様の条件下で1-(クロロメチル)-3-フルオロ-5-ニトロベンゼン (Hansa Fine Chemicals GmbH)およびナトリウムエタンチオラートを用いて調製した。
【0636】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.04 (m、1H)、7.84 (m、1H)、7.47 (m、1H)、3.81 (s、2H)、2.49 (q、2H)、1.29 (tr、3H)。
【0637】
中間体 42.2の調製:
3-[(エチルスルファニル)メチル]-5-フルオロアニリン
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0638】
中間体 42.2 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で1-[(エチルスルファニル)メチル]-3-フルオロ-5-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0639】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.42 (m、2H)、6.27 (m、1H)、3.78 (br、2H)、3.59 (s、2H)、2.45 (q、2H)、1.23 (tr、3H)。
【0640】
中間体 42.3の調製:
N-{3-[(エチルスルファニル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0641】
中間体 42.3 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3-[(エチルスルファニル)メチル]-5-フルオロアニリンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 30%) により精製し、所望の生成物を得た。
【0642】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.61 (m、1H)、7.49 (m、1H)、7.30 (m、1H)、7.13 (s、1H)、6.74 (m、3H)、3.86 (s、3H)、3.66 (s、2H)、2.45 (q、2H)、1.22 (q、3H)。
【0643】
中間体 42.4の調製:
(rac)-[エチル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
中間体 42.4 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下でN-{3-[(エチルスルファニル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 25%から酢酸エチル) により精製した。
【0645】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.33 (m、1H)、7.70 (m、2H)、7.47 (m、1H)、7.34 (m、1H)、6.75 (m、3H)、4.31 (d、1H)、4.11 (d、1H)、3.86 (s、3H)、3.09 (m、1H)、2.91 (m、1H)、1.42 (tr、3H)。
【0646】
最終生成物の調製:
実施例 42 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[エチル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 20%から酢酸エチル) により精製した。
【0647】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、7.68 (m、1H)、7.46 (m、3H)、6.80 (m、3H)、4.53 (m、2H)、3.87 (s、3H)、3.16 (q、2H)、1.44 (tr、3H)。
【0648】
実施例 43:
(rac)-N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0649】
実施例 43 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[エチル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 9:1)により精製した。
【0650】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.74 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.37 (s、1H)、7.28 (m、1H)、6.79 (m、3H)、4.28 (d、1H)、4.13 (d、1H)、3.87 (s、3H)、3.05 (q、2H)、1.42 (tr、3H)。
【0651】
実施例 44および45:
N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0652】
(rac)-N-{3-[(S-エチルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0653】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0654】
実施例 46:
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロエチル)-ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
【化127】
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【0655】
中間体 46.1の調製:
[3-ニトロ-5-(ペンタフルオロエチル)フェニル]メタノール
【化128】
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【0656】
中間体 46.1 を、中間体 24.1の調製に記載されているものと同様の条件下で3-ニトロ-5-(ペンタフルオロエチル)安息香酸 (Manchester Organics Limited) を用いて調製した。
【0657】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.46 (s、1H)、8.37 (s、1H)、7.95 (s、1H)、4.92 (s、2H)、2.22 (br、1H)。
【0658】
中間体 46.2の調製:
[3-アミノ-5-(ペンタフルオロエチル)フェニル]メタノール
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0659】
中間体 46.2 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で[3-ニトロ-5-(ペンタフルオロエチル)フェニル]メタノールを用いて調製した。
【0660】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.94 (s、1H)、6.86 (s、1H)、6.79 (s、1H)、4.66 (s、2H)、3.84 (br、2H)。
【0661】
中間体 46.3の調製:
[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロエチル)フェニル]-メタノール
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0662】
中間体 46.3 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび[3-アミノ-5-(ペンタフルオロ-エチル)フェニル]メタノールを用いて調製した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 6:4) により精製し、所望の生成物を得た。
【0663】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.33 (m、1H)、7.98 (s、1H)、7.76 (s、1H)、7.50 (m、1H)、7.43 (br、1H)、7.23 (s、1H)、6.81 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.76 (s、2H)、3.86 (s、3H)。
【0664】
中間体 46.4の調製:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(ペンタフルオロエチル)-フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0665】
中間体 46.4 を、中間体 24.3の調製に記載されているものと同様の条件下で[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロエチル)-フェニル]メタノールを用いて調製した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 2:1) により精製し、所望の生成物を得た。
【0666】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.33 (m、1H)、7.94 (s、1H)、7.72 (s、1H)、7.51 (m、1H)、7.43 (s、1H)、7.16 (s、1H)、6.81 (m、1H)、6.75 (m、1H)、3.86 (s、3H)、3.70 (s、2H)、2.00 (s、3H)。
【0667】
中間体 46.5の調製:
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロエチル)-ベンジル](メチル)-λ
4-スルファニリデン}シアナミド
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0668】
中間体 46.5 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下で5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(ペンタフルオロエチル)-フェニル}ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製した。
【0669】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.40 (m、1H)、8.08 (s、1H)、7.99 (m、1H)、7.72 (m、1H)、7.52 (m、1H)、7.20 (s、1H)、6.86 (m、1H)、6.80 (m、1H)、4.48 (d、1H)、4.26 (d、1H)、3.90 (s、3H)、2.92 (s、3H)。
【0670】
最終生成物の調製:
実施例 46 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロエチル)ベンジル]-(メチル)-λ
4-スルファニリデン}シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製した。
【0671】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.37 (m、1H)、8.10 (s、1H)、8.02 (s、1H)、7.48 (m、2H)、7.22 (s、1H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.64 (m、2H)、3.86 (s、3H)、3.05 (s、3H)。
【0672】
実施例 47:
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタ-フルオロエチル)フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0673】
実施例 47 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロエチル)ベンジル]-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミドを用いて調製した。バッチを分取HPLC により精製した。
【0674】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0675】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 10.20 (s、1H)、8.62 (m、1H)、8.20 (s、1H)、7.99 (s、1H)、7.55 (m、1H)、7.33 (s、1H)、7.13 (m、1H)、6.95 (m、1H)、4.45 (m、2H)、3.84 (s、3H)、3.66 (s、1H)、2.80 (s、3H)。
【0676】
実施例 48:
(rac)-[シクロプロピル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0677】
中間体 48.1の調製:
1-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]-3-ニトロベンゼン
【化135】
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【0678】
イオウ (0.91 g; 27.5 mmol) をTHF (50.0 ml; 25.0 mmol)中のブロモ-(シクロプロピル)マグネシウムの撹拌0.5M溶液に一部ずつ添加した。バッチを50℃で1 時間撹拌し、次いで、0℃に冷却した。テトラヒドリドアルミン酸リチウム(1-) (522 mg; 13.8 mmol) を注意して撹拌下で添加した。バッチを30 分間50℃で撹拌し、再び0℃に冷却した。水 (2 ml) を撹拌下で注意して添加した。最後に、硫酸 (5%; 100 ml) を注意して添加し、バッチを10分間撹拌した。有機相を分離し、水相をジエチルエーテル (2x) で抽出した。合わせた有機相を、飽和水性塩化アンモニウム溶液 (2x)、水性炭酸水素ナトリウム溶液 (5%、2x)、水 (2x)および飽和水性塩化ナトリウム溶液 (2x) で洗浄した。有機相を乾燥させ (硫酸マグネシウム)、濾過し、その後それをゆっくりとDMF (40 ml)中の1-(クロロメチル)-3-ニトロベンゼン (2.15 g; 12.5 mmol) および炭酸カリウム (2.59 g; 18.8 mmol)の撹拌バッチに添加した。バッチを85℃で一晩撹拌した。冷却後、バッチをセライトで濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに取り、水 (2x)および飽和水性塩化ナトリウム溶液 (2x) で洗浄した。有機相を乾燥させ (硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 8:2) により精製し、所望の生成物(2.38 g; 11.4 mmol) を得た。
【0679】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 8.16 (m、1H)、8.06 (m、1H)、7.75 (m、1H)、7.56 (m、1H)、3.90 (s、2H)、1.72 (m、1H)、0.77 (m、2H)、0.39 (m、2H)。
【0680】
中間体 48.2の調製:
3-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]アニリン
【化136】
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【0681】
中間体 48.2 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で1-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]-3-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0682】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 6.89 (m、1H)、6.49 (m、1H)、6.38 (m、2H)、4.96 (s、2H)、3.56(s、2H)、1.75 (m、1H)、0.78 (m、2H)、0.42 (m、2H)。
【0683】
中間体 48.3の調製:
N-{3-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン
【化137】
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【0684】
中間体 48.3 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3-[(シクロプロピルスルファニル)-メチル]アニリンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 30%) により精製し、所望の生成物を得た。
【0685】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.71 (s、1H)、8.51 (m、1H)、7.70 (m、1H)、7.54 (m、1H)、7.49 (m、1H)、7.16 (m、1H)、7.09 (m、1H)、6.91 (m、1H)、6.85 (m、1H)、3.80 (s、3H)、3.68 (s、2H)、1.74 (m、1H)、0.74 (m、2H)、0.41 (m、2H)。
【0686】
中間体 48.4の調製:
(rac)-[シクロプロピル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化138】
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【0687】
中間体 48.4 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下でN-{3-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 25%から酢酸エチル) により精製した。
【0688】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.86 (s、1H)、8.52 (m、1H)、7.82 (m、1H)、7.68 (m、1H)、7.53 (m、1H)、7.27 (m、1H)、7.09 (m、1H)、7.01 (m、1H)、6.92 (m、1H)、4.49 (d、1H)、4.35 (d、1H)、3.80 (s、3H)、2.68 (m、1H)、1.04 (m、3H)、0.81 (m、1H)。
【0689】
最終生成物の調製:
実施例 48 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[シクロプロピル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 12%から酢酸エチル) により精製した。
【0690】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.89 (s、1H)、8.52 (m、1H)、7.85 (m、1H)、7.74 (m、1H)、7.52 (m、1H)、7.29 (m、1H)、7.09 (m、1H)、7.02 (m、1H)、6.91 (m、1H)、4.96 (d、1H)、4.89 (d、1H)、3.80 (s、3H)、2.91 (m、1H)、1.12 (m、3H)、0.86 (m、1H)。
【0691】
実施例 49:
(rac)-N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン
【化139】
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【0692】
実施例 49 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[シクロプロピル(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 25%から酢酸エチル) により精製した。
【0693】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.77 (s、1H)、8.51 (m、1H)、7.75 (m、1H)、7.66 (m、1H)、7.51 (m、1H)、7.22 (m、1H)、7.09 (m、1H)、6.96 (m、1H)、6.91 (m、1H)、4.25 (d、1H)、4.19 (d、1H)、3.80 (s、3H)、3.42 (s、1H)、2.30 (m、1H)、0.88 (m、1H)、0.75 (m、3H)。
【0694】
実施例 50:
(rac)-[シクロプロピル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-ベンジル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化140】
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【0695】
中間体 50.1の調製:
1-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]-3-フルオロ-5-ニトロベンゼン
【化141】
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【0696】
中間体 50.1 を、中間体 48.1の調製に記載されているものと同様の条件下で1-(クロロメチル)-3-フルオロ-5-ニトロベンゼン (Hansa Fine Chemicals GmbH) を用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 4:1) により精製した。
【0697】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.02 (m、1H)、7.81 (m、1H)、7.42 (m、1H)、3.81 (s、2H)、1.74 (m、1H)、0.86 (m、2H)、0.55 (m、2H)。
【0698】
中間体 50.2の調製:
3-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]-5-フルオロアニリン
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0699】
中間体 50.2 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で1-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]-3-フルオロ-5-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0700】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.43 (m、2H)、6.25 (m、1H)、3.74 (br、2H)、3.63 (s、2H)、1.79 (m、1H)、0.82 (m、2H)、0.54 (m、2H)。
【0701】
中間体 50.3の調製:
N-{3-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミン
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0702】
中間体 50.3 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3-[(シクロプロピルスルファニル)-メチル]-5-フルオロアニリンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 50%) により精製し、所望の生成物を得た。
【0703】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.34 (m、1H)、7.63 (m、1H)、7.52 (m、1H)、7.23 (s、1H)、7.17 (m、1H)、6.84 (m、1H)、6.78 (m、1H)、6.73 (m、1H)、3.89 (s、3H)、3.74 (s、2H)、1.81 (m、1H)、0.83 (m、2H)、0.57 (m、2H)。
【0704】
中間体 50.4の調製:
(rac)-[シクロプロピル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化144】
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【0705】
中間体 50.4 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下でN-{3-[(シクロプロピルスルファニル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (酢酸エチル) により精製した。
【0706】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.34 (m、1H)、7.65 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.39 (s、1H)、7.34 (br、1H)、6.83 (m、1H)、6.78 (m、1H)、6.71 (m、1H)、4.43 (d、1H)、4.22 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.48 (m、1H)、1.28 (m、2H)、1.14 (m、2H)。
【0707】
最終生成物の調製:
実施例 50 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[シクロプロピル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 70%) により精製した。
【0708】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 8.34 (m、1H)、7.70 (m、1H)、7.49 (m、2H)、7.32 (br、1H)、6.79 (m、3H)、4.56 (d、1H)、4.48 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.39 (m、1H)、1.19 (m、4H)。
【0709】
実施例 51:
(rac)-N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0710】
実施例 51 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[シクロプロピル(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCMからDCM / EtOH 4:1) により精製した。
【0711】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.73 (m、1H)、7.49 (m、1H)、7.31 (s、1H)、7.27 (m、1H)、6.79 (m、3H)、4.30 (d、1H)、4.20 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.38 (m、1H)、1.16 (m、2H)、0.97 (m、2H)。
【0712】
実施例 52および53:
N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0713】
(rac)-N-{3-[(S-シクロプロピルスルホンイミドイル)メチル]-5-フルオロフェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0714】
【表18】
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【0715】
実施例 54:
(rac)-エチル[(3-{[4-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-7-イル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0716】
中間体 54.1の調製:
2-クロロ-4-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-7-イル)-5-フルオロピリミジン
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0717】
中間体 54.1 を、中間体 36.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジンおよび2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-7-イルボロン酸 (Combi-Blocks Inc.) を用いて調製した。
【0718】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 8.88 (m、1H)、7.43 (m、1H)、7.34 (m、1H)、6.98 (m、1H)、4.58 (tr、2H)、3.24 (tr、2H)。
【0719】
最終生成物の調製
実施例 54 を、実施例 1 の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-4-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-7-イル)-5-フルオロピリミジンおよび(rac)-エチル[(3-アミノベンジル)-(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。バッチを分取HPLCにより精製した。
【0720】
【表19】
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【0721】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.84 (s、1H)、8.53 (m、1H)、7.77 (m、2H)、7.36 (m、2H)、7.28 (m、1H)、6.98 (m、2H)、4.77 (s、2H)、4.57 (m、2H)、3.93 (m、2H)、3.24 (m、2H)、3.11 (s、3H)、1.10 (tr、3H)。
【0722】
実施例 55:
(rac)-5-フルオロ-4-{4-フルオロ-2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化149】
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【0723】
中間体 55.1の調製:
2-クロロ-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン
【化150】
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【0724】
中間体 55.1 を、中間体 36.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジンおよび(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸 (ABCR GmbH & CO. KG) を用いて調製した。
【0725】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.56 (m、1H)、7.73 (m、1H)、7.07 (m、1H)、6.95 (m、1H)。
【0726】
中間体 55.2の調製:
(rac)-エチル[(3-{[4-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0727】
中間体 55.2 を、実施例 1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロピリミジンおよび(rac)-エチル[(3-アミノベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメートを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製した。
【0728】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.39 (m、1H)、7.90 (br、1H)、7.72 (m、1H)、7.56 (m、1H)、7.37 (m、1H)、7.31 (s、1H)、7.07 (m、2H)、6.98 (m、1H)、4.71 (m、2H)、4.17 (q、2H)、2.98 (s、3H)、1.31 (q、3H)。
【0729】
最終生成物の調製:
水素化ナトリウム (60%; 34.4 mg; 0.86 mmol) を(4-フルオロフェニル)メタノール (0.5 ml; ABCR GmbH & CO. KG)中の(rac)-エチル[(3-{[4-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-フルオロピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート (100.0 mg; 0.22 mmol) の溶液に撹拌下で室温で添加した。バッチをアルゴン下で70℃で19 時間撹拌した後、さらなる水素化ナトリウム (60%; 17.2 mg; 0.43 mmol) を添加した。6 時間後、さらなる水素化ナトリウム (60%; 34.4 mg; 0.86 mmol) を添加し、バッチを16 時間撹拌した。冷却後、バッチをDCMおよび飽和水性塩化ナトリウム溶液で希釈した。有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。所望の生成物 (6.4 mg; 0.01 mmol) を分取HPLCにより単離した。
【0730】
【表20】
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【0731】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.28 (m、1H)、7.78 (m、1H)、7.58 (m、1H)、7.52 (m、1H)、7.32 (m、3H)、7.20 (s、1H)、7.04 (m、3H)、6.84 (m、1H)、6.76 (m、1H)、5.07 (s、2H)、4.35 (d、1H)、4.23 (d、1H)、2.91 (s、3H)、2.66 (br、1H)。
【0732】
実施例 56:
(rac)-[(3-クロロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化152】
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【0733】
中間体 56.1の調製:
(3-クロロ-5-ニトロフェニル)メタノール
【化153】
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【0734】
中間体 56.1 を、中間体 24.1の調製に記載されているものと同様の条件下で3-クロロ-5-ニトロ安息香酸 (ABCR GmbH & CO. KG) を用いて調製した。
【0735】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.13 (m、2H)、7.71 (s、1H)、4.81 (m、2H)、2.00 (br、1H)。
【0736】
中間体 56.2の調製:
1-クロロ-3-(クロロメチル)-5-ニトロベンゼン
【化154】
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【0737】
中間体 56.2 を、中間体 24.3の調製に記載されているものと同様の条件下で(3-クロロ-5-ニトロフェニル)メタノールを用いて調製した。
【0738】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.17 (m、2H)、7.72 (s、1H)、4.62 (s、2H)。
【0739】
中間体 56.3の調製:
1-クロロ-3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-ニトロベンゼン
【化155】
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【0740】
中間体 56.3 を、中間体 1.1 の調製に記載されているものと同様の条件下で1-クロロ-3-(クロロメチル)-5-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0741】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.11 (m、1H)、8.08 (s、1H)、7.66 (s、1H)、3.72 (m、2H)、2.03 (s、3H)。
【0742】
中間体 56.4の調製:
3-クロロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]アニリン
【化156】
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【0743】
中間体 56.4 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で1-クロロ-3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-ニトロベンゼンを用いて調製した。
【0744】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 6.68 (m、1H)、6.56 (m、1H)、6.52 (m、1H)、3.73 (br、2H)、3.53 (s、2H)、2.01 (s、3H)。
【0745】
中間体 56.5の調製:
N-{3-クロロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-アミン
【化157】
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【0746】
中間体 56.5 を、中間体 28.3 の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3-クロロ-5-[(メチルスルファニル)-メチル]アニリンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサンからヘキサン / 酢酸エチル 30%) により精製し、所望の生成物を得た。
【0747】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.75 (m、1H)、7.49 (m、1H)、7.35 (s、1H)、7.18 (s、1H)、6.95 (s、1H)、6.79 (m、2H)、3.87 (s、3H)、3.61 (s、2H)、2.01 (s、3H)。
【0748】
中間体 56.6の調製:
(rac)-[(3-クロロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0749】
中間体 56.6 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下でN-{3-クロロ-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (酢酸エチル) により精製した。
【0750】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、7.76 (m、1H)、7.61 (m、1H)、7.47 (m 1H)、7.32 (s、1H)、6.95 (m、1H)、6.83 (m、1H)、6.77 (m、1H)、4.36 (d、1H)、4.12 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.75 (s、3H)。
【0751】
最終生成物の調製:
実施例 56 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-クロロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 20%から酢酸エチル) により精製した。
【0752】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.35 (m、1H)、7.79 (m、1H)、7.73 (br、1H)、7.47 (m、1H)、7.35 (s、1H)、7.02 (br、1H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.55 (m、2H)、3.87 (s、3H)、3.05 (s、3H)。
【0753】
実施例 57:
(rac)-N-{3-クロロ-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]フェニル}-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)ピリミジン-2-アミン
【化159】
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【0754】
実施例 57 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-クロロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}ベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCMからDCM / EtOH 4:1) により精製した。
【0755】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.32 (m、1H)、7.85 (m、1H)、7.54 (m、1H)、7.48 (m、1H)、7.18 (s、1H)、7.03 (m、1H)、6.79 (m、2H)、4.31 (d、1H)、4.19 (d、1H)、3.87 (s、3H)、2.94 (s、3H)。
【0756】
実施例 58:
(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メチルベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミド
【化160】
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【0757】
中間体 58.1の調製:
3-(クロロメチル)-5-メチルアニリン
【化161】
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【0758】
DCM (140 mL)中の3-アミノ-5-メチル-ベンジルアルコール (6.32 g; 42.8 mmol; GL Syntech LLC、Hatfield、PA) の撹拌溶液に0℃で塩化チオニル (9.4 mL; 128 mmol) を滴下した。混合物を室温で一晩反応させた。次いで、混合物を減圧下で濃縮した。結果として得られた材料を再びDCMに溶解し、蒸発乾固させて、粗 3-(クロロメチル)-5-メチルアニリン (9.5 g)を得た。
【0759】
中間体 58.2の調製:
3-メチル-5-[(メチルスルファニル)メチル]アニリン
【化162】
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【0760】
中間体 58.2 を、中間体 1.1 の調製に記載されているものと同様の条件下で3-(クロロメチル)-5-メチルアニリンを用いて調製した。
【0761】
1H NMR (300MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 6.30 (m、1H)、6.24 (m、2H)、4.95 (s、2H)、3.47 (s、2H)、2.12 (s、3H)、1.94 (s、3H)。
【0762】
中間体 58.3の調製:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メチル-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化163】
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【0763】
中間体 58.3 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび3-メチル-5-[(メチル-スルファニル)メチル]アニリンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 5%から32%) により精製し、所望の生成物を得た。
【0764】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.67 (s、1H)、8.54 (d、1H)、7.53 (m、2H)、7.41 (s、1H)、7.12 (dd、1H)、6.95 (td、1H)、6.70 (s、1H)、3.84 (s、3H)、3.59 (s、2H)、2.24 (s、3H)、1.95 (s、3H)。
【0765】
中間体 58.4の調製:
rac-(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メチルベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミド
【化164】
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【0766】
中間体 58.4 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下で5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メチル-5-[(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 25%から酢酸エチル) により精製した。
【0767】
1H NMR (400MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.84 (s、1H)、8.55 (d、1H)、7.63 (s、1H)、7.56 (m、2H)、7.12 (dd、1H)、6.96 (td、1H)、6.82 (s、1H)、4.39 (d、1H)、4.20 (d、1H)、3.84 (s、3H)、2.83 (s、3H)、2.28 (s、3H)。
【0768】
最終生成物の調製:
実施例 58 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下でrac-(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メチルベンジル)(メチル)-λ
4-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル) により精製した。
【0769】
1H NMR (400MHz、DMSO-d
6、300K) δ = 9.87 (s、1H)、8.55 (d、1H)、7.68 (s、1H)、7.55 (m、2H)、7.12 (dd、1H)、6.95 (td、1H)、6.86 (s、1H)、4.89 (m、2H)、3.84 (s、3H)、3.34 (s、3H)、2.29 (s、3H)。
【0770】
実施例 59:
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-メチル-5-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化165】
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【0771】
実施例 59 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-[(3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-メチルベンジル)(メチル)-オキシド-λ
6-スルファニリデン]シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (酢酸エチル) により精製した。
【0772】
1H NMR (500MHz、d
6-DMSO、300K) δ = 9.73 (s、1H)、8.54 (d、1H)、7.57 (s、1H)、7.54 (dd、1H)、7.49 (s、1H)、7.12 (dd、1H)、6.95 (td、1H)、6.82 (s、1H)、4.25 (m、2H)、3.84 (s、3H)、3.51 (s、1H)、2.78 (s、3H)、2.27 (s、3H)。
【0773】
実施例 60:
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミド
【化166】
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【0774】
中間体 60.1の調製:
3-ニトロ-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)安息香酸
【化167】
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【0775】
硝酸 (100%; 4.1 mL) を硫酸 (17.0 mL)中の3-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)安息香酸 (5.1 g; 20.6 mmol; ABCR GmbH & CO. KG) の撹拌溶液に0℃で30 分間かけて滴下した。氷浴を除き、混合物を88 時間室温で撹拌した。バッチを注意して氷に添加した。沈殿を分離し、水で洗浄し、最後に酢酸エチルに取った。有機溶液を水で洗浄し、ワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮して所望の生成物(4.4 g; 15.0 mmol) を得た。
【0776】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 9.12 (s、1H)、8.90 (m、1H)、8.83 (m、1H)。
【0777】
中間体 60.2の調製:
[3-ニトロ-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]メタノール
【化168】
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【0778】
中間体 60.2 を、中間体 24.1の調製に記載されているものと同様の条件下で3-ニトロ-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)安息香酸を用いて調製した。
【0779】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.54 (s、1H)、8.42 (s、1H)、8.12 (s、1H)、4.92 (d、2)、2.19 (tr、1H)。
【0780】
中間体 60.3の調製:
[3-ニトロ-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]メタノール
【化169】
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【0781】
中間体 60.3 を、中間体 1.6の調製に記載されているものと同様の条件下で[3-ニトロ-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]メタノールを用いて調製した。
【0782】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 7.11 (s、1H)、6.96 (m、1H)、6.81 (s、1H)、4.66 (br、2H)、3.89 (br、2H)。
【0783】
中間体 60.4の調製:
[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)-フェニル]メタノール
【化170】
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【0784】
中間体 60.4 を、中間体 20.1の調製に記載されているものと同様の条件下で2-クロロ-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジンおよび[3-ニトロ-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]メタノールを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 9:1) により精製し、所望の生成物を得た。
【0785】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.34 (m、1H)、8.28 (m、1H)、7.64 (s、1H)、7.51 (m、1H)、7.41 (m、2H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.75 (s、2H)、3.87 (s、3H)。
【0786】
中間体 60.5の調製:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0787】
中間体 60.5 を、中間体 24.3の調製に記載されているものと同様の条件下で[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]メタノールを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (ヘキサン / 酢酸エチル 4:1) により精製し、所望の生成物を得た。
【0788】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.34 (m、1H)、8.23 (m、1H)、7.61 (s、1H)、7.52 (m、1H)、7.33 (s、1H)、7.28 (s、1H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、1H)、3.86 (s、3H)、3.69 (s、2H)、2.02 (s、3H)。
【0789】
中間体 60.6の調製:
(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)ベンジル](メチル)-λ
4-スルファニリデン}シアナミド
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0790】
中間体 60.6 を、中間体 17.2の調製に記載されているものと同様の条件下で5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(メチルスルファニル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミンを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製した。
【0791】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.41 (m、1H)、8.35 (m、1H)、7.79 (m、2H)、7.48 (m、1H)、7.32 (s 1H)、6.82 (m 1H)、6.75 (m、1H)、4.40 (d、1H)、4.21 (d、1H)、3.85 (s、3H)、2.80 (s、3H)。
【0792】
最終生成物の調製:
実施例 60 を、実施例 20の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)-ベンジル](メチル)-λ
4-スルファニリデン}シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 95:5) により精製した。
【0793】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.37 (m、1H)、8.34 (m、1H)、7.96 (s、1H)、7.53 (s、1H)、7.49 (m、1H)、7.39 (m、1H)、6.83 (m、1H)、6.76 (m、1H)、4.63 (m、2H)、3.86 (s、3H)、3.09 (s、3H)。
【0794】
実施例 61:
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタ-フルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミン
【化173】
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【0795】
実施例 61 を、実施例 21の調製に記載されているものと同様の条件下で(rac)-{[3-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)-ベンジル](メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン}シアナミドを用いて調製した。バッチをクロマトグラフィー (DCM / EtOH 9:1) により精製した。
【0796】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.39 (m、1H)、8.32 (m、1H)、7.75 (s、1H)、7.48 (m、2H)、7.38 (s、1H)、6.80 (m、1H)、6.75 (m、1H)、4.39 (d、1H)、4.26 (d、1H)、3.86 (s、3H)、2.98 (s、3H)、2.82 (br、1H)。
【0797】
実施例 62および63:
5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミンのエナンチオマー
【化174】
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【0798】
(rac)-5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-[(S-メチルスルホンイミドイル)メチル]-5-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル}ピリミジン-2-アミンを分取HPLCによりエナンチオマーに分離した。
【0799】
【表21】
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【0800】
実施例 64:
2-メトキシエチル[(3-フルオロ-5-{[5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル]アミノ}-ベンジル)(メチル)オキシド-λ
6-スルファニリデン]カルバメート、単一エナンチオマー
【化175】
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【0801】
2-メトキシエチルカルボノクロリダート(18 μL; 0.15 mmol; Sigma-Aldrich Corporation)をピリジン (1.1 mL)中の5-フルオロ-4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-{3-フルオロ-5-[(S-メチル-スルホンイミドイル)メチル]フェニル}ピリミジン-2-アミン (実施例 15; 50.0 mg; 0.12 mmol) の撹拌溶液に0℃で滴下した。混合物をRTで24 時間撹拌した後、バッチを濃縮した。酢酸エチルおよび水性塩化ナトリウム溶液を添加した。バッチを酢酸エチル (2x) で抽出した。合わせた有機相をワットマンフィルターを用いて濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC により精製した。
【0802】
【表22】
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【0803】
1H NMR (400MHz、CDCl
3、300K) δ = 8.33 (m、1H)、7.78 (m、1H)、7.48 (m、2H)、7.31 (s、1H)、6.82 (m、1H)、6.76 (m、2H)、4.76 (d、1H)、4.64 (d、1H)、4.34 (m、1H)、4.24 (m、1H)、3.87 (s、3H)、3.67 (tr、2H)、3.42 (s、3H)、2.99 (s、3H)。
【0804】
以下の表 1は、実施例セクションにおいて記載された化合物についての概要を提供する:
表 1
【表23】
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【0805】
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0806】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0807】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0808】
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0809】
【表28】
[この文献は図面を表示できません]
【0810】
【表29】
[この文献は図面を表示できません]
【0811】
【表30】
[この文献は図面を表示できません]
【0812】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0813】
【表32】
[この文献は図面を表示できません]
【0814】
結果:
表 2:本発明による化合物のCDK9およびCDK2についての阻害
IC
50 (最大効果の50%における阻害濃度)値は、nMにて示され、「n.t.」は、化合物がこのアッセイにおいて試験されていないことを意味する。
【0815】
【表33】
[この文献は図面を表示できません]
【0816】
【表34】
[この文献は図面を表示できません]
【0817】
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0818】
【表36】
[この文献は図面を表示できません]
【0819】
【表37】
[この文献は図面を表示できません]
【0820】
【表38】
[この文献は図面を表示できません]
【0821】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0822】
【表40】
[この文献は図面を表示できません]
【0823】
【表41】
[この文献は図面を表示できません]
【0824】
【表42】
[この文献は図面を表示できません]
【0825】
表 3: 上記 (材料および方法セクションの方法 3.) のようにして決定された、本発明による化合物による、HeLa、HeLa-MaTu-ADR、A2780、NCI-H460、DU145、Caco-2 およびB16F10細胞の増殖の阻害。すべてのIC
50 (最大効果の50%における阻害濃度) 値は、「nM」にて示され、「n.t.」は、化合物がこのアッセイにおいて試験されていないことを意味する。
【0826】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【0827】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0828】
【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【0829】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【0830】
【表47】
[この文献は図面を表示できません]
【0831】
【表48】
[この文献は図面を表示できません]
【0832】
【表49】
[この文献は図面を表示できません]
【0833】
【表50】
[この文献は図面を表示できません]
【0834】
【表51】
[この文献は図面を表示できません]
【0835】
【表52】
[この文献は図面を表示できません]
【0836】
表 4: 材料および方法の方法 4.の下に記載した平衡振盪フラスコ方法によって決定した、pH 6.5における水中の本発明による化合物の熱力学的溶解度。
【0837】
【表53】
[この文献は図面を表示できません]
【0838】
【表54】
[この文献は図面を表示できません]
【0839】
表 5:上記の炭酸脱水酵素アッセイにより決定した、炭酸脱水酵素-1および炭酸脱水酵素-2の阻害
【0840】
【表55】
[この文献は図面を表示できません]
【0841】
【表56】
[この文献は図面を表示できません]