(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5976887
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】エレベータの昇降路形状情報生成システム、昇降路形状情報生成方法
(51)【国際特許分類】
B66B 7/00 20060101AFI20160817BHJP
G01C 7/06 20060101ALI20160817BHJP
G01B 11/24 20060101ALI20160817BHJP
【FI】
B66B7/00 K
G01C7/06
G01B11/24 B
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-117172(P2015-117172)
(22)【出願日】2015年6月10日
【審査請求日】2015年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】姫野 裕司
(72)【発明者】
【氏名】高草木 康史
(72)【発明者】
【氏名】依田 卓也
(72)【発明者】
【氏名】近藤 直樹
【審査官】
今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−096919(JP,A)
【文献】
特開2004−037203(JP,A)
【文献】
特開2010−235218(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 7/00 − 7/12
G01C 7/00 − 7/06
G01B 11/00 − 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの昇降路内の形状情報を生成する、昇降路形状情報生成システムにおいて、
昇降路形状情報生成処理を開始するための処理開始指示情報を取得すると、前記エレベータの乗りかごを、前記昇降路内の前記乗りかごの移動可能範囲の最上位置と最下位置との間を一往復運転させるエレベータ制御盤と、
前記乗りかごの天井板上に設置され、前記乗りかごの運転中に、前記昇降路内を撮影するステレオカメラ装置と、
前記ステレオカメラ装置で撮影された撮像情報に基づいて、前記乗りかごの運転中の、所定時間間隔の前記乗りかごの高さ情報を生成するかご高さ情報生成部と、
前記乗りかごの天井板上に設置され、前記乗りかごの運転中に、床面に対して水平方向に広がるスリット光を、所定方向の前記昇降路内の壁に投光する投光部と、
前記投光部から投光されたスリット光の、前記昇降路内の壁による反射光を受光する受光部と、
前記乗りかごの天井板上に設置され、前記乗りかごの往路運転が終了し復路運転が開始する前に投光方向変更指示情報を取得すると、前記投光部によるスリット光の投光方向を、床面に対して水平方向に180°回転させるモータと、
前記乗りかごの往復運転の終了後に、前記乗りかごの運転中の所定時間間隔の、前記投光部によるスリット光の投光に関する情報および前記受光部による受光に関する情報と、前記かご高さ情報生成部で生成された前記乗りかごの高さ情報とに基づいて、前記昇降路内の3次元形状情報を生成する3次元形状情報生成部と
を備えることを特徴とする昇降路形状情報生成システム。
【請求項2】
前記3次元形状情報生成部は、前記ステレオカメラ装置で撮影された撮情情報をさらに利用して、前記昇降路内の3次元形状情報を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の昇降路形状情報生成システム。
【請求項3】
無線接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、入力された操作情報に基づいて、前記処理開始指示情報を前記エレベータ制御盤に無線送信し、前記投光方向変更指示情報を前記モータに送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の昇降路形状情報生成システム。
【請求項4】
前記エレベータ制御盤は、前記処理開始指示情報を取得すると、定格速度よりも低速で前記乗りかごを運転させる
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の昇降路形状情報生成システム。
【請求項5】
エレベータの昇降路内の形状情報を生成する、昇降路形状情報生成システムによる昇降路形状情報生成方法であって、
エレベータ制御盤が、昇降路形状情報生成処理を開始するための処理開始指示情報を取得すると、前記エレベータの乗りかごを、定格速度よりも低速で、前記昇降路内の前記乗りかごの移動可能範囲の最上位置と最下位置との間を一往復運転させるステップと、
前記乗りかごの天井板上に設置されたステレオカメラ装置が、前記乗りかごの運転中に、前記昇降路内を撮影するステップと、
かご高さ情報生成装置が、前記ステレオカメラ装置で撮影された撮像情報に基づいて、前記乗りかごの運転中の、所定時間間隔の前記乗りかごの高さ情報を生成するステップと、
前記乗りかごの天井板上に設置された投光器が、前記乗りかごの運転中に、床面に対して水平方向に広がるスリット光を、所定方向の前記昇降路内の壁に投光するステップと、
受光器が、前記投光器から投光されたスリット光の、前記昇降路内の壁による反射光を受光するステップと、
前記乗りかごの天井板上に設置されたモータが、前記乗りかごの往路運転が終了し復路運転が開始する前に投光方向変更指示情報を取得すると、前記投光器によるスリット光の投光方向を、前記天井板上で水平方向に180°回転させるステップと、
3次元形状情報生成装置が、前記乗りかごの往復運転の終了後に、前記乗りかごの運転中の所定時間間隔の、前記投光器によるスリット光の投光に関する情報および前記受光器による受光に関する情報と、前記かご高さ情報生成装置で生成された前記乗りかごの高さ情報とに基づいて、前記昇降路内の3次元形状情報を生成するステップと
を有することを特徴とする昇降路形状情報生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータの昇降路形状情報生成システム、昇降路形状情報生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータの付替えや改修の工事の際には、事前準備段階としてエレベータ昇降路内の状況を正確に把握し、昇降路の図面作成に必要な各部の寸法を測定する作業が行なわれる。この作業は、昇降路内に測定員が入り込んで乗りかごの上に乗り込み、この乗りかごの上で測定員がレーザ距離計やメジャーを用いて昇降路内の各部の寸法を実測することによって行なわれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−62796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような手段による測定は、測定員がエレベータのかごの上に乗って作業を行うため、特に測定距離が長い場合などに多大な労力と時間を必要とするばかりでなく、測定員が身を乗り出して測定しなければならない場合もあり、不測の危険を招く恐れがある。また、測定員が手作業で昇降路内の各部を一つ一つ測定することとなるため、昇降路内の形状を3次元的かつ連続的に把握することが非常に困難となる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、エレベータの昇降路内の形状情報を、容易且つ正確に生成することが可能なエレベータの昇降路形状情報生成システム、昇降路形状情報生成方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための実施形態によればエレベータの昇降路形状情報生成システムは、エレベータ制御盤と、乗りかご上に設置されたステレオカメラ装置および形状情報生成装置とを備える。エレベータ制御盤は、処理開始指示を取得すると乗りかごを昇降路内の最上位置と最下位置との間を一往復運転させる。ステレオカメラ装置は、乗りかごの運転中に昇降路内を撮影する。形状情報生成装置は、ステレオカメラ装置で撮影された撮像情報に基づいて往復運転中の所定時間間隔の乗りかごの高さ情報を生成するとともに、床面に対して水平方向に広がるスリット光を昇降路内壁の所定方向に投光することにより乗りかごの高さごとの昇降路内の平面形状情報を生成して、昇降路内の3次元形状情報を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態による昇降路形状情報生成システムの構成を示す全体図。
【
図2】一実施形態による昇降路形状情報生成システムの構成を示すブロック図。
【
図3】一実施形態による昇降路形状情報生成システムの動作を示すシーケンス図。
【
図4】一実施形態による昇降路形状情報生成システムで生成された、(a)昇降路内壁の複数点までの距離情報から生成した3次元形状情報、および(b)カメラ装置による撮像情報を利用して生成した3次元形状情報を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〈一実施形態による昇降路形状情報生成システムの構成〉
本発明の一実施形態による昇降路形状情報生成システムの構成について、
図1および
図2を参照して説明する。
図1は、昇降路形状情報生成システム1の構成を示す全体図であり、
図2は、昇降路形状情報生成システム1の構成を示すブロック図である。
【0009】
昇降路形状情報生成システム1は、エレベータ2の昇降路21内の形状情報を生成するシステムであり、エレベータ2の乗りかご22の天井板上に設置された形状情報生成装置11と、形状情報生成装置11上の左右端近くにそれぞれ設置された第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2と、形状情報生成装置11上の中央部付近に設置された回転台13と、回転台13上に設置されたレーザ装置14と、乗りかご22の天井板上に乗り込んだ測定員Aに携帯されるコントローラ15と、昇降路21内に設置されるエレベータ制御盤16とを備える。
【0010】
形状情報生成装置11は、乗りかご22の天井板上に、ロープ(図示せず)の取り付け部を避けつつなるべく中央部に近い位置に設置されている。形状情報生成装置11の詳細な構成については後述する。
【0011】
第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2はステレオカメラを構成しており、形状情報生成装置11上の左右端近くにそれぞれ設置され、昇降路21の天井部およびその周辺の壁面部を撮影する。回転台13は、回転台13および回転台13上に設置されたレーザ装置14を床面に対して水平方向に回転させるためのモータ131を有する。
【0012】
レーザ装置14は、投光部141と受光部142とを備える。投光部141は、床面に対して水平方向に180°程度に広がるスリット光を、昇降路21内壁の右半分または左半分に対して投光する。ここで投光部141においては、スリット光の投光角度を床面に対して0°〜90°の間で可変であるが、本実施形態においては、乗りかご22が最上位置にあるときに投光するスリット光が昇降路21内の天井部に照射されるように、例えば床面に対して斜め45°上方向にスリット光を投光する。受光部142は、投光部141から投光されたスリット光の、昇降路21内壁による反射光を受光する。
【0013】
コントローラ15は、測定員Aの操作に基づいて、形状情報生成装置11、第1カメラ装置12−1、第2カメラ装置12−2、回転台13、レーザ装置14、およびエレベータ制御盤16を動作させるための指示情報を送信する。エレベータ制御盤16は、コントローラ15から昇降路形状情報生成処理を開始させるための処理開始指示情報を取得すると、乗りかご22を定格速度よりも低速で、昇降路21内の乗りかご22の移動可能範囲の最上位置と最下位置との間を一往復運転させる。
【0014】
形状情報生成装置11は、撮像情報取得部111と、かご高さ情報生成部112と、測定情報取得部113と、3次元形状情報生成部114とを有する。撮像情報取得部111は、第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2で撮影された撮像情報を、ステレオ撮像情報として取得する。かご高さ情報生成部112は、撮像情報取得部111で取得されたステレオ撮像情報に基づいて、運転中の乗りかご22の高さ情報を所定時間間隔で生成する。測定情報取得部113は、投光部141によるスリット光の投光に関する情報(投光開始時刻)と受光部142における受光に関する情報(昇降路21内壁の所定位置からの反射光の受光時刻)とに基づいて、運転中の自装置14と昇降路21内壁のスリット光が照射された中の複数点それぞれとの距離情報を、所定時間間隔で測定する。3次元形状情報生成部114は、撮像情報取得部111で取得されたステレオ撮像情報と、かご高さ情報生成部112で生成された運転中の乗りかご22の高さ情報と、測定情報取得部113で測定された運転中の昇降路21内壁の複数点との距離情報とから、昇降路21内の各部の寸法情報を含む3次元形状情報を生成する。
【0015】
〈一実施形態による昇降路形状情報生成システムの動作〉
次に、本実施形態による昇降路形状情報生成システム1により、昇降路21内の3次元形状情報を生成する処理について、
図3のシーケンス図を参照して説明する。本実施形態において3次元形状情報の生成処理を行う際には、測定員Aがコントローラ15を携帯して乗りかご22の天井板上に乗り込み、乗りかご22を昇降路21内の移動可能範囲の最上位置に移動させた状態で開始される。
【0016】
まず、測定員Aのコントローラ15操作により撮影開始指示情報が送信されると(S1)、第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2により、昇降路21内の天井部およびその周辺の壁面部の撮影が開始される(S2、S3)。そして、第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2による撮影が開始されるとそれぞれの撮像情報が形状情報生成装置11に送信され、撮像情報取得部111においてこれらの情報がステレオ撮像情報として取得される。取得されたステレオ撮像情報はかご高さ情報生成部112に送出され、所定時間間隔での乗りかご22の高さ情報の生成処理が開始される(S4)。
【0017】
次に、測定員Aのコントローラ15操作により投光開始指示情報が送信されると(S5)、レーザ装置14の投光部141から、床面に対して水平方向に180°程度に広がるスリット光が、昇降路21内壁の右半分の斜め45°上方向に対して投光される。投光部141によるスリット光の投光が開始されると、受光部142において、投光部141から投光されたスリット光の、昇降路21内壁による反射光が受光される。そして、形状情報生成装置11の測定情報取得部113において、所定時間間隔で、昇降路21内のスリット光が照射された中の複数点について、投光部141による投光から受光部142における受光までの時間がそれぞれ計測され、これに基づいて自装置14と昇降路21内壁の複数点それぞれとの距離が測定される(S6)。この複数点は数が多い程、乗りかご22の高さごとの昇降路21内の右半分の平面形状を正確に認識することができる。
【0018】
次に、測定員Aのコントローラ15操作により、乗りかご22を下降移動させるためのかご下降移動指示情報が送信されると(S7)、エレベータ制御盤16により、定格速度よりも低速で、乗りかご22の下降移動が開始される(S8)。ここで、乗りかご22の下降移動中は、第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2による撮影処理、形状情報生成装置11による所定時間間隔の乗りかご22の高さ情報生成処理、形状情報生成装置11による所定時間間隔の昇降路21内の複数点との距離測定処理が継続して実行される。
【0019】
その後、乗りかご22が昇降路21内の移動可能範囲の最下位置に到着し(S9)、測定員Aのコントローラ15操作により、投光部141によるスリット光の投光方向を180°回転させるための装置回転指示情報が送信されると(S10)、回転台13を床面に対して水平方向に180°回転させるように、モータ131が駆動される(S11)。回転台13が回転されたことにより、投光部141からのスリット光が昇降路21内壁の左半分の斜め45°上方向に対して投光されるように変更される。
【0020】
次に、測定員Aのコントローラ15操作により、乗りかご22を上昇移動させるためのかご上昇移動指示情報が送信されると(S12)、エレベータ制御盤16により、定格速度よりも低速で、乗りかご22の上昇移動が開始される(S13)。ここで、乗りかご22の上昇移動中は、第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2による撮影処理、形状情報生成装置11による所定時間間隔の乗りかご22の高さ情報生成処理、形状情報生成装置11による所定時間間隔の昇降路21内の複数点との距離測定処理が継続して実行される。この複数点は数が多い程、当該高さにおける昇降路21内の左半分の平面形状を正確に認識することができる。
【0021】
その後、乗りかご22が昇降路21内の移動可能範囲の最上位置に到着し、最上位置と最下位置との間の一往復運転が終了したことが形状情報生成装置11で検知されると(S14)、3次元形状情報生成部114において昇降路21内の各部の寸法情報を含む3次元形状情報が生成される(S15)。3次元形状情報は、撮像情報取得部111で取得された乗りかご22の運転中のステレオ撮像情報と、乗りかご22の運転中にかご高さ情報生成部112において所定時間間隔で生成された乗りかご22の高さ情報と、乗りかご22の運転中に測定情報取得部113において所定時間間隔で測定された、形状情報生成装置11と昇降路21内壁の複数点との距離情報とに基づいて生成される。3次元形状情報生成部114では、乗りかご22の高さごとの昇降路21内の平面形状情報がまず生成され、これらが組み合わせられて昇降路21内の3次元形状情報が生成される。
【0022】
ステップS15において、所定時間間隔の乗りかご22の高さ情報と、昇降路21内の複数点までの距離情報とのみに基づいて、形状情報生成装置11により距離を測定した昇降路21内の位置を点で示すことで、所定高さの乗りかご22の天井板上の所定位置から上方向に見た昇降路21内の3次元形状情報を生成すると、
図4(a)のようになる。ここで、第1カメラ装置12−1および第2カメラ装置12−2で撮影した撮像情報のうち、
図4(a)の3次元形状情報に対応する位置での撮像情報(
図4の(b))を利用することにより、より正確な形状や寸法を認識した精度の高い3次元形状情報を生成することができる。
【0023】
以上の本実施形態によれば、昇降路内で乗りかごを一往復運転させながら、ステレオカメラを用いて乗りかごの高さ情報を所定時間間隔で精度よく取得するとともに、スリット光の投光情報を用いて昇降路内の高さごとの平面形状情報を取得することで、エレベータの昇降路内の各部の寸法を含む形状情報を、容易且つ正確に生成することができる。そして、これら一連の処理を行う間の乗りかごの移動速度を低速にすることで、コントローラにより各装置の操作を行う測定員が乗りかごの天井板上に乗っていても安全に処理を行うことができる。
【0024】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0025】
1…昇降路形状情報生成システム、2…エレベータ、11…形状情報生成装置、12−1…第1カメラ装置、12−2…第2カメラ装置、13…回転台、14…レーザ装置、15…コントローラ、16…エレベータ制御盤、21…昇降路、22…乗りかご、111…撮像情報取得部、112…かご高さ情報生成部、113…測定情報取得部、114…3次元形状情報生成部、131…モータ、141…投光部、142…受光部
【要約】
【課題】エレベータの昇降路内の形状情報を、容易且つ正確に生成することが可能なエレベータの昇降路形状情報生成システム、昇降路形状情報生成方法を提供する。
【解決手段】実施形態によればエレベータの昇降路形状情報生成システムは、エレベータ制御盤と、乗りかご上に設置されたステレオカメラ装置および形状情報生成装置とを備える。エレベータ制御盤は、処理開始指示を取得すると乗りかごを昇降路内の最上位置と最下位置との間を一往復運転させる。ステレオカメラ装置は、乗りかごの運転中に昇降路内を撮影する。形状情報生成装置は、ステレオカメラ装置で撮影された撮像情報に基づいて乗りかごの運転中の所定時間間隔の乗りかごの高さ情報を生成するとともに、床面に対して水平方向に広がるスリット光を昇降路内壁の所定方向に投光することにより乗りかごの高さごとの昇降路内の平面形状情報を生成して、昇降路内の3次元形状情報を生成する。
【選択図】
図2