(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成ステップは、さらに前記商品またはサービスの購入者が所定の企業の製品を保有しているか否かに基づいて、前記充電情報を生成する請求項1記載の充電情報生成方法。
前記生成ステップは、さらに前記商品またはサービスの購入者が前記所定の企業の製品を使用する使用頻度に基づいて、前記充電情報を生成する請求項4に記載の充電情報生成方法。
前記生成ステップは、前記レジスタが設置されている店舗の混雑度が所定値以上である場合に、該混雑度が所定値未満である場合よりも前記無料充電が可能な充電時間を短くし、または、前記無料充電が可能な充電量を少なくする請求項10に記載の充電情報生成方法。
指定された店舗から一定距離内で、混雑度が所定のレベル以下の店舗を検索し、該混雑度が所定のレベル以下の店舗において利用可能なクーポンを発行する発行部をさらに具備する請求項1に記載の充電情報生成方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
(提供するサービスの全体像)
図1は、本実施の形態における充電システムの概要について説明する図である。
図1Aには、本実施の形態における充電システムの全体像が示されている。グループ10は、例えば店舗等であり、その規模を問わない。グループ10には、複数の機器10aである機器A、機器Bおよびゲートウェイ10bが存在する。
【0016】
複数の機器10aには、インターネットと接続可能な機器(例えば、スマートフォン、PC、POS(Point of Sale System)レジスタ、スマートコンセント等)もあれば、それ自身ではインターネットと接続不可能な機器も存在する。それ自身ではインターネットと接続不可能な機器であっても、ゲートウェイ10bを介してインターネットと接続可能となる機器が存在してもよい。またグループ10には複数の機器10aを使用するユーザ1が存在する。
【0017】
データセンタ運営会社11には、クラウドサーバ11aが存在する。クラウドサーバ11aとはインターネットを介して様々な機器と連携する仮想化サーバである。主に通常のデータベース管理ツール等で扱うことが困難な巨大なデータ(ビッグデータ)等を管理する。データセンタ運営会社11は、データ管理やクラウドサーバ11aの管理、それらを行うデータセンタの運営等を行っている。データセンタ運営会社11が行っている役務については後に詳述する。
【0018】
ここで、データセンタ運営会社11は、データ管理やクラウドサーバ11aの運営等のみを行っている会社に限らない。例えば複数の機器10aのうちの一つの機器を開発・製造している機器メーカが、併せてデータ管理やクラウドサーバ11aの管理等を行っている場合は、機器メーカがデータセンタ運営会社11に該当する(
図1B)。
【0019】
また、データセンタ運営会社11は一つの会社に限らない。例えば機器メーカ及び他の管理会社が共同もしくは分担してデータ管理やクラウドサーバ11aの運営を行っている場合は、両者もしくはいずれか一方がデータセンタ運営会社11に該当するものとする(
図1C)。
【0020】
サービスプロバイダ12は、サーバ12aを保有している。ここで言うサーバ12aとは、その規模は問わず、例えば個人用PC内のメモリ等も含む。また、サービスプロバイダがサーバ12aを保有していない場合もある。
【0021】
なお、上記サービスにおいてゲートウェイ10bは必須ではない。例えば、クラウドサーバ11aが全てのデータ管理を行っている場合等は、ゲートウェイ10bは不要となる。また、店舗内のあらゆる機器がインターネットに接続されている場合のように、それ自身ではインターネットと接続不可能な機器は存在しない場合もある。
【0022】
次に、上記サービスにおける情報の流れを説明する。まず、グループ10の機器A又は機器Bは、各ログ情報をデータセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aに送信する。クラウドサーバ11aは機器A又は機器Bのログ情報を集積する(
図1(a))。
【0023】
ここで、ログ情報とは、例えば、複数の機器10aの運転状況や動作日時等を示す情報である。例えば、スマートフォン、PC、POSレジスタ、スマートコンセント等の運転状況や動作日時等を示す情報であるが、これらのものに限らずあらゆる機器から取得が可能なすべての情報をいう。
【0024】
ログ情報は、インターネットを介して複数の機器10a自体から直接クラウドサーバ11aに提供される場合もある。また複数の機器10aから一旦ゲートウェイ10bにログ情報が集積され、ゲートウェイ10bからクラウドサーバ11aに提供されてもよい。
【0025】
次に、データセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aは、集積したログ情報を一定の単位でサービスプロバイダ12に提供する。ここで、この単位は、データセンタ運営会社が集積した情報を整理してサービスプロバイダ12に提供することが可能な単位でもいいし、サービスプロバイダ12が要求した単位でもいい。一定の単位と記載したが一定でなくてもよく、状況に応じて提供する情報量が変化する場合もある。
【0026】
前記ログ情報は、必要に応じてサービスプロバイダ12が保有するサーバ12aに保存される(
図1(b))。そして、サービスプロバイダ12は、ログ情報をユーザに提供するサービスに適合する情報に整理し、ユーザに提供する。情報を提供するユーザは、複数の機器10aを使用するユーザ1でもよいし、外部のユーザ2でもよい。
【0027】
ユーザへの情報提供は、例えば、サービスプロバイダ12から直接行われてもよい(
図1(f)、(e))。また、ユーザへの情報提供は、例えば、データセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aを再度経由して、行われてもよい(
図1(c)、(d))。また、データセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aが、ユーザに提供するサービスに適合する情報にログ情報を整理し、サービスプロバイダ12に提供してもよい。
【0028】
なお、ユーザ1とユーザ2とは、別人でもよいし同一人でもよい。
【0029】
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1における充電システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、この充電システムは、レジスタ20、情報機器30、コンセント40、サーバ装置50、基地局装置60がネットワーク70を介して接続される。レジスタ20、情報機器30、コンセント40は、上述した複数の機器10aに相当し、サーバ装置50は、上述したクラウドサーバ11a、または、サーバ12aに相当する。
【0030】
レジスタ20は、客が購入した商品やサービスの金額を記録するPOSレジスタである。情報機器30は、スマートフォンや携帯電話機、パーソナルコンピュータなどの情報処理を行う機器である。
【0031】
コンセント40は、情報機器30などの電気で稼働する機器に電力を供給する機器である。サーバ装置50は、コンセント40から情報機器30を充電する際の充電時間を管理する装置である。基地局装置60は、情報機器30と無線通信を行い、情報機器30をネットワーク70に接続する装置である。各装置については後に詳しく説明する。
【0032】
ここで、ネットワーク70は、有線ネットワークでもよいし、無線ネットワークでもよい。また、ネットワーク70においては、有線ネットワークと無線ネットワークとが混在していてもよい。以下では、ネットワーク70が有線ネットワークであるものとして説明を行う。また、レジスタ20、情報機器30、コンセント40、サーバ装置50、基地局装置60はそれぞれ1台以上あってよいが、
図2では簡略化のため、それぞれ1台ずつ示している。
【0033】
図3は、レジスタ20の構成の一例を示すブロック図である。レジスタ20は、入力部21、表示部22、有線通信部23、無線通信部24、記憶部25、制御部26を備える。
【0034】
入力部21は、入力キーなどの入力デバイスである。表示部22は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。有線通信部23は、ネットワーク70を介して他の装置と通信を行う処理部である。無線通信部24は、情報機器30などとの間で近距離無線通信を行う処理部である。
【0035】
記憶部25は、メモリやハードディスク装置などの記憶デバイスである。記憶部25は、購入金額情報25aなどを記憶する。購入金額情報25aは、ユーザが商品またはサービスを購入した際の購入金額の情報である。この購入金額情報25aには、ユーザが商品またはサービスを購入した店舗を識別する店舗IDや時刻の情報なども含まれている。
【0036】
この購入金額情報25aは情報機器30に送信され、情報機器30によりサーバ装置50に転送される。制御部26は、レジスタ20の各部を制御するプロセッサなどの制御デバイスである。
【0037】
図4は、情報機器30の構成の一例を示すブロック図である。情報機器30は、入力部31、表示部32、無線通信部33、記憶部34、制御部35を備える。
【0038】
入力部31は、タッチパネルやキーボードなどの入力デバイスである。表示部32は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。無線通信部33は、レジスタ20やコンセント40との間で近距離無線通信を行うとともに、基地局装置60を介してサーバ装置50との間で通信を行う処理部である。
【0039】
記憶部34は、メモリやハードディスク装置などの記憶デバイスである。記憶部34は、ユーザID34a、購入金額情報34b、充電時間情報34cなどを記憶する。
【0040】
ユーザID34aは、情報機器30のユーザを特定する識別情報である。購入金額情報34bは、レジスタ20により送信された購入金額情報25aを記憶したものである。充電時間情報34cは、コンセント40で情報機器30を充電することが可能な時間の情報である。この充電時間情報34cは、サーバ装置50から受信した情報である。制御部35は、情報機器30の各部を制御するプロセッサなどの制御デバイスである。
【0041】
図5は、コンセント40の構成の一例を示すブロック図である。コンセント40は、無線通信部41、記憶部42、充電部43、制御部44を備える。
【0042】
無線通信部41は、情報機器30との間で近距離無線通信を行う処理部である。記憶部42は、メモリなどの記憶デバイスである。記憶部42は、充電時間情報42aを記憶する。この充電時間情報42aは、情報機器30により送信された充電時間情報34cを記憶したものである。
【0043】
充電部43は、情報機器30などの充電を行う処理部である。充電部43は、記憶部42から充電時間情報42aを読み出し、充電時間情報42aにより指定された時間だけ情報機器30の充電を行う。制御部44は、コンセント40の各部を制御するプロセッサなどの制御デバイスである。
【0044】
図6は、サーバ装置50の構成の一例を示すブロック図である。サーバ装置50は、入力部51、表示部52、有線通信部53、記憶部54、制御部55を備える。
【0045】
入力部51は、キーボードなどの入力デバイスである。表示部52は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。有線通信部53は、ネットワーク70を介して他の装置と通信を行う処理部である。
【0046】
記憶部54は、メモリやハードディスク装置などの記憶デバイスである。記憶部54は、充電ポイント情報54a、店舗情報54b、混雑度調整情報54c、ユーザ情報54dなどを記憶する。
【0047】
充電ポイント情報54aは、商品またはサービスの購入金額に応じて客に付与される充電ポイント(充電パラメータ)の情報である。充電ポイントは充電時間に換算され、その充電時間分コンセント40からの充電が可能となる。なお、ここでは、充電ポイントが充電時間に換算されることとするが、充電ポイントが充電量(例えば、アンペア・アワー)に換算されることとしてもよい。
【0048】
図7は、充電ポイント情報54aの一例を示す図である。充電ポイント情報54aは、曜日、時間帯、充電ポイント、特定充電ポイントの情報を含んでいる。
【0049】
図7に示されるように、商品またはサービスを購入した客に付与される100円当たりの充電ポイントは、曜日、時間帯ごとに異なっている。例えば、
図7の例では、店舗が混雑する曜日、時間帯には充電ポイントが少なく割り当てられており、店舗が比較的空いている曜日、時間帯には充電ポイントが多く割り当てられている。これにより、混雑していない時に来店するよう客に促すことができる。
【0050】
また、特定充電ポイントは、特定の商品またはサービスを購入した客に付与される充電ポイントである。
図7の例では、通常の充電ポイントの2倍のポイントが割り当てられている。特定の商品またはサービスを購入すれば、通常の2倍のポイントが客に付与されるため、客に特定の商品またはサービスを購入するよう促すことができる。
【0051】
また、
図6に示した店舗情報54bは、客が利用する店舗に関する情報である。
図8は、店舗情報54bの一例を示す図である。店舗情報54bは、店舗ID、総コンセント数、使用中のコンセント数、混雑度、電力最安時間帯、および、位置情報の情報を含んでいる。
【0052】
店舗IDは、店舗を特定する識別情報である。総コンセント数は、情報機器30を充電するために利用可能なコンセントの総数である。使用中のコンセント数は、その時点で情報機器30の充電に用いられているコンセントの数である。
【0053】
混雑度は、店舗の混雑度を示す情報である。混雑度は、総コンセント数に対する使用中のコンセント数の割合である。なお、ここでは、混雑度をこのようにして決定することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、店舗内においてコンセントを備えた座席とコンセントを備えていない座席とが存在する場合、混雑度は、コンセントを備えた座席の利用度としてもよい。
【0054】
例えば、店内をカメラで撮影し、画像解析により人の数を検知して店舗の混雑度を判定してもよいし、一定時間内においてレジスタ20に客の購入情報が入力された回数により店舗の混雑度を判定してもよい。また、一定時間内において店舗の入口のドアが開く回数により店舗の混雑度を判定してもよい。
【0055】
電力最安時間帯は、電力料金が最も安くなる時間帯の情報である。この時間帯ではその他の時間帯よりも、同じ充電ポイントが長い充電時間に換算されるため、この時間帯で充電を行うと充電ポイントの減少を抑制することができる。
【0056】
位置情報は、店舗の位置の情報である。この位置の情報は、例えば、緯度と経度の組み合わせからなる。
図8の例では、店舗IDが「1001」である店舗の位置情報として、緯度「35.65・・・」、経度「139.74・・・」という情報が登録されている。この位置の情報は、客が最寄りの店舗を検索する場合などに用いられる。
【0057】
また、
図6に示した混雑度調整情報54cは、客に付与する充電ポイントを店舗の混雑度に応じて調整するために用いられる情報である。
図9は、混雑度調整情報54cの一例を示す図である。混雑度調整情報54cは、混雑度、および、倍率の情報を含んでいる。
【0058】
混雑度は、
図8に示した店舗情報54bにおける混雑度と同様の情報である。倍率は、店舗の混雑度に応じて、充電ポイントに乗算される数値の情報である。例えば、
図7に示す充電ポイント情報54aの例では、「日曜日」、時間帯「10:00−14:00」における充電ポイントが100円当たり「100」となっている。
【0059】
そのため、客が日曜日の午前11時に来店し、特定商品でない商品を1000円分購入する場合、客に付与すべき充電ポイントは1000ポイントとなる。そして、この充電ポイントは、
図9に示した混雑度調整情報54cに基づいて調整される。
【0060】
具体的には、混雑度が「25%未満」の場合、充電ポイントが2倍され、客に2000ポイントが付与される。また、混雑度が「25%以上50%未満」の場合、充電ポイントが1.5倍され、客に1500ポイントが付与される。混雑度が「50%以上75%未満」の場合は、客に1000ポイントが付与される。さらに、混雑度が「75%以上」の場合、充電ポイントが0.5倍され、客に500ポイントが付与される。
【0061】
この例では、店舗が混雑していない場合に客に多くの充電ポイントを付与し、店舗が混雑している場合に客に少ない充電ポイントを付与することとしている。そのため、混雑していない時に来店するよう客に促すことができる。
【0062】
図6に示したユーザ情報54dは、本充電システムを利用する客の情報である。
図10は、ユーザ情報54dの一例を示す図である。ユーザ情報54dは、ユーザID、累積充電ポイント、会員フラグ、所有製品、最終滞在店舗ID、滞在時間、および、充電フラグの情報を含んでいる。
【0063】
ユーザIDは、
図4で説明したユーザID34aと同様の情報である。累積充電ポイントは、その時点までに商品またはサービスを購入する度に客に付与された充電ポイントの累積値から、客が情報機器30の充電を行うために使用したポイントを差し引いたものである。例えば、その時点までに客に付与されたポイントの累積値が300である場合、客が情報機器30の充電を15分間行うと、充電ポイントが100ポイント減少し、累積充電ポイントは200となる。
【0064】
会員フラグは、客が所定の会に所属しているか否かを示すフラグである。所定の会とは、例えば、企業の製品の愛好会などである。客が所定の会に所属している場合、充電ポイントと充電時間との換算割合が変更される。
【0065】
例えば、客が所定の会に所属していない場合、100ポイントで15分間の充電が可能であるが、客が所定の会に所属している場合、100ポイントで20分間の充電が可能となるように換算割合が変更される。あるいは、客が所定の会に所属している場合、客に付与される充電ポイントに、所定のポイント(例えば、50ポイント)が上乗せされるようにしてもよい。これにより、客に所定の会への会員登録を促すことができる。
【0066】
所有製品は、客が所有する製品の情報である。この製品は、例えば、上述した愛好会に係る企業の製品などである。例えば、客はインターネットのウェブサイト上で所有している製品を登録することができる。そして、ここで登録された情報が、ユーザ情報54dにも登録される。
【0067】
所有製品の情報は、客に充電ポイントを付与する際に用いられる。具体的には、所有している製品数に応じて、充電ポイントと充電時間との換算割合が変更される。
【0068】
例えば、所有している製品数が0である場合、100ポイントで15分間の充電が可能であるが、所有している製品数がA(Aは1以上の整数)である場合、100ポイントで(15+5×A)分間の充電が可能となるように換算割合が変更される。
【0069】
あるいは、客に付与される充電ポイントに、1製品当たり所定のポイント(例えば、50ポイント)が上乗せされるようにしてもよい。これにより、客に製品の購入を促すことができる。
【0070】
また、所有製品の使用状況の情報をさらに加味することとしてもよい。例えば、ネットワークに接続された製品の一定期間における使用頻度の情報をサーバ装置50が収集し、その使用頻度が所定の閾値を超えた場合に、充電ポイントと充電時間との換算割合が変更されるようにしてもよい。
【0071】
例えば、使用頻度が所定の閾値を超えていない場合、100ポイントで15分間の充電が可能であるが、使用頻度が所定の閾値を超えた場合、100ポイントで20分間の充電が可能となるように換算割合が変更される。あるいは、使用頻度が所定の閾値を超えた場合、客に付与される充電ポイントに、所定のポイント(例えば、50ポイント)が上乗せされるようにしてもよい。これにより、客に製品の使用を促すことができる。
【0072】
図10の説明に戻ると、最終滞在店舗IDは、客が最後に情報機器30の充電を行った店舗の店舗IDを示す情報である。客が店舗で商品やサービスを購入すると、購入金額の情報とともに、商品やサービスを購入した店舗の店舗IDの情報が情報機器30からサーバ装置50に送信される。最終滞在店舗IDは、情報機器30から最後に受信した店舗IDを登録したものである。
【0073】
この最終滞在店舗IDは、客が情報機器30を店舗に置き忘れた場合に、その店舗を特定するために用いられる。具体的には、客が所定のウェブサイトにパーソナルコンピュータなどを用いてアクセスすると、最終滞在店舗IDに対応する店舗の住所や電話番号などの情報が表示される。これにより客は容易に情報機器30を置き忘れた場所を特定することができる。
【0074】
滞在時間は、客が店舗に滞在する時間の情報である。この滞在時間の開始時点(例えば、滞在時間が「21:04−23:00」である場合の「21:04」)の情報は、客が商品やサービスを購入した際に情報機器30からサーバ装置50に送信される時刻の情報である。客が商品やサービスを購入していない場合、滞在時間の情報は登録されない。
【0075】
滞在時間の終了時点(例えば、滞在時間が「21:04−23:00」である場合の「23:00」)の情報は、情報機器30を用いて客により入力され、サーバ装置50に送信されたものである。ここで、客による入力がない場合、滞在時間の終了時点の情報は登録されない(例えば、
図10に示すように、開始時点の情報のみ「20:48−」のように登録される)。
【0076】
滞在時間の情報は、電力料金が最も安い時間帯で充電を行う際に利用される。例えば、客により滞在時間の終了時点の情報が入力された場合、
図8に示した店舗情報54bから、客が滞在している店舗の電力最安時間帯の情報が検索される。そして、客の滞在時間と店舗の電力最安時間帯とが重複するか否かが判定され、重複する場合にその重複する時間帯に充電が可能となるよう充電時間が設定される。
【0077】
例えば、客の滞在時間が「21:04−23:00」であり、店舗の電力最安時間帯が「22:00−7:00」である場合、「22:00−23:00」の時間帯が重複するため、充電がこの時間帯に行われるように充電時間が設定される。
【0078】
図10の説明に戻ると、充電フラグは、その時点で情報機器30の充電が行われているか否かを示すフラグである。この充電フラグの情報を用いて、店舗ごとに充電中の情報機器30の数を集計することにより、
図8に示した店舗情報54bにおける各店舗の使用中のコンセント数を算出することができる。
【0079】
図6の説明に戻ると、制御部55は、サーバ装置50の各部を制御するプロセッサなどの制御デバイスである。制御部55は、生成部55a、店舗情報出力部55b、割当部55c、発行部55dを備える。
【0080】
生成部55aは、コンセントが充電を行う充電時間を示す充電情報を生成する処理部である。具体的には、生成部55aは、情報機器30により送信された購入金額情報、および、ユーザIDの情報を取得する。そして、生成部55aは、
図7に一例を示した充電ポイント情報54aから、その日の曜日、その時間帯に応じた充電ポイントを読み出す。
【0081】
なお、客に対する特定商品または特定サービスの購入促進を行う場合には、生成部55aは、さらに情報機器30により送信された特定商品・サービス情報を取得する。この特定商品・サービス情報は、客が特定の商品またはサービスを購入したか否かを示す情報である。この場合、生成部55aは、
図7に一例を示した充電ポイント情報54aから、その日の曜日、その時間帯に応じた特定充電ポイントを読み出す。
【0082】
また、生成部55aは、店舗の混雑度に応じて、客に付与する充電ポイントを調整する。具体的には、生成部55aは、
図8に一例を示した店舗情報54bにおける混雑度の情報を生成する。そして、生成部55aは、その混雑度に応じた倍率の情報を
図9に一例を示した混雑度調整情報54cから読み出す。
【0083】
その後、生成部55aは、
図7に一例を示した充電ポイント情報54aから読み出した充電ポイントにその倍率を乗算する。そして、生成部55aは、このようにして得られた充電ポイントを、
図10に一例を示した充電ポイント情報54aの累積充電ポイントに加算する。そして、生成部55aは、その結果得られた累積充電ポイントで充電ポイント情報54aの累積充電ポイントの情報を更新する。
【0084】
さらに、生成部55aは、予め定められた累積充電ポイントと充電時間との換算割合を用いて、累積充電ポイントを充電時間に変換する。例えば、生成部55aは、100の累積充電ポイントを15分の充電時間に変換する。
【0085】
その際、生成部55aは、
図10に一例を示したユーザ情報54dの会員フラグ情報を参照し、客が所定の会に所属しているか否かを判定する。客が所定の会に所属している場合、生成部55aは、上記換算割合を変更し、変更後の換算割合を用いて累積充電ポイントを充電時間に変換する。例えば、生成部55aは、100の累積充電ポイントを20分の充電時間に変換する。
【0086】
また、生成部55aは、
図10に一例を示したユーザ情報54dの所有製品の情報を参照し、客が所定の企業などの製品を所有しているか否かを判定する。客が製品を所有している場合、生成部55aは、製品数に応じて、上記換算割合を変更し、変更後の換算割合を用いて累積充電ポイントを充電時間に変換する。
【0087】
例えば、生成部55aは、所有している製品数がA(Aは1以上の整数)である場合、100の累積充電ポイントで(15+5×A)分間の充電が可能となるように換算割合を変更する。
【0088】
さらに、製品の一定期間における使用頻度の情報をサーバ装置が収集し、その使用頻度が所定の閾値を超えた場合、生成部55aが、累積充電ポイントと充電時間との換算割合を変更してもよい。例えば、生成部55aは、使用頻度が所定の閾値を超えた場合、100の累積充電ポイントで20分間の充電が可能となるように換算割合を変更する。
【0089】
生成部55aは、以上のようにして変更された換算割合を用いて累積充電ポイントを充電時間に変換する。
【0090】
さらに、生成部55aは、客が情報機器30を用いて店舗に滞在する滞在時間の情報を入力した場合に、
図8に一例を示した店舗情報54bから、客が滞在している店舗の電力最安時間帯の情報を検索する。
【0091】
そして、生成部55aは、客の滞在時間と店舗の電力最安時間帯とが重複するか否かを判定し、それらが重複する場合にその重複する時間帯に充電が可能となるよう充電時間を設定する。
【0092】
例えば、客の滞在時間が「21:04−23:00」であり、店舗の電力最安時間帯が「22:00−7:00」である場合、生成部55aは、「22:00−23:00」の時間帯に充電がなされるように充電時間を設定する。
【0093】
以上のような処理の後、生成部55aは、充電時間を示す充電情報を生成する。なお、客の滞在時間と店舗の電力最安時間帯とが重複する場合、充電情報には、電力最安時間帯で充電を行うように設定された時間帯の情報が含まれる。この充電情報は、コンセント40により情報機器30の充電時間を制御するために用いられる。
【0094】
また、充電時間は累積充電ポイントに応じて客に付与されるものであるが、累積充電ポイントと無関係に、客に所定の充電時間を無料で付与することとしてもよい。これにより、より多くの客を店舗に集めることができる。
【0095】
ただし、店舗の混雑度が所定の閾値以上となった場合、生成部55aは、無料の充電時間を短縮することとしてもよい。これにより、より多くの客に充電サービスを提供することができる。
【0096】
さらに、生成部55aは、
図10に一例を示したユーザ情報54dに登録されている累積充電ポイントが所定値以下になったか否かを判定する。そして、累積充電ポイントが所定値以下になった場合、生成部55aは、客に商品またはサービスの購入を推薦し、累積充電ポイントを獲得するよう促す情報を生成する。この情報は、有線通信部53により情報機器30に送信され、情報機器30により表示される。これにより、急に充電ができなくなる事態を防止することができる。
【0097】
店舗情報出力部55bは、客が最後に商品またはサービスを購入した店舗を特定する最終滞在店舗IDの情報を出力する処理部である。この情報は、有線通信部53により、所定のウェブサイトを提供するウェブサーバ装置に送信される。客がこのウェブサイトにパーソナルコンピュータなどを用いてアクセスすると、その店舗の住所や電話番号などの情報が表示される。
【0098】
割当部55cは、商品またはサービスを購入した客とは別の者に充電時間を割り当てる処理部である。具体的には、商品またはサービスを購入した客が所有する情報機器30から他の者へ充電ポイントを付与することを指示する命令を有線通信部53が受信した場合、割当部55cは、
図10に一例を示したユーザ情報54dにおける累積充電ポイントのうち、客により指定されたポイントを他のユーザに割り当てる。
【0099】
このように他のユーザに充電ポイントを割り当てることにより、他のユーザを店舗に誘導したり、企業の製品の愛好会などに所属するよう他のユーザに促したりすることができる。
【0100】
発行部55dは、指定された店舗から一定距離内で、混雑度が所定のレベル以下の店舗を検索し、該混雑度が所定のレベル以下の店舗において利用可能なクーポンを発行する処理部である。
【0101】
例えば、発行部55dは、所定のウェブサイトにおいて客がある店舗を指定した場合に、有線通信部53を介して、そのウェブサイトを提供するウェブサーバ装置から指定された店舗の店舗IDの情報を受信する。
【0102】
そして、発行部55dは、
図8に一例を示した店舗情報54bの混雑度の情報、および、位置情報を参照し、指定された店舗から一定距離内で、混雑度が所定値以下の店舗を検索する。
【0103】
その後、発行部55dは、有線通信部53を介して、上記ウェブサイトを提供するウェブサーバ装置に、検索された店舗の店舗IDの情報を送信する。この情報を受信したウェブサーバ装置は、その店舗の情報をウェブサイト上で表示する。これにより、ユーザは、混雑していない近くの店舗を容易に知ることができる。
【0104】
さらに、発行部55dは、有線通信部53を介して、その店舗で利用可能なクーポンの情報を客の情報機器30に送信する。このクーポンは、客に何らかの特典を与えるものである。例えば、このクーポンは、15分間の無料充電サービスをユーザに提供するものである。
【0105】
例えば、検索された店舗で客がこのクーポンの情報を店員に提示した場合、店員がレジスタ20を操作してその情報を、サーバ装置50に送信される
図3に示した購入金額情報25aに埋め込む。ここで、クーポンの情報とは、例えば、15分間の無料充電サービスを客に提供することを示す情報である。そして、この購入金額情報25aは、情報機器30経由でサーバ装置50に送信される。
【0106】
なお、ここでは、クーポンの情報を店員が購入金額情報25aに埋め込むこととしたが、情報機器30の無線通信部33がレジスタ20から購入金額情報25aを受信した場合に、情報機器30の制御部35がクーポンの情報を購入金額情報25aに埋め込むこととしてもよい。
【0107】
そして、この情報を受信したサーバ装置50の生成部55aは、15分間延長された充電時間を示す充電情報を生成し、その充電情報を情報機器30に送信する。この充電情報は、情報機器30からコンセント40に転送され、充電情報に含まれる充電時間だけ情報機器30の充電が行われる。
【0108】
このように、客に混雑していない店舗の情報を提供するだけでなく、客にクーポンを提供することにより、混雑している店舗から比較的混雑していない店舗に客を効果的に誘導することができる。
【0109】
なお、上述したクーポンは、例えば、情報機器30の電池残量に応じて変更されてもよい。この例(以下、具体例1という)について説明する。発行部55dは、有線通信部53を介して情報機器30から電池残量情報を受信すると、その情報に示される情報機器30の電池残量と、予め設定された閾値Aとを比較する。この比較の結果、電池残量が閾値Aより大きい場合、発行部55dは、クーポンの情報を、予め定められた第1の時間(例えば、上述した15分間)の充電サービスの提供に決定する。一方、上記比較の結果、電池残量が閾値A以下である場合、発行部55dは、クーポンの情報を、予め定められた第2の時間(第1の時間より大きい時間。例えば、30分間)の充電サービスの提供に決定する。このように、発行部55dは、電池残量が少ない場合は充電サービスの提供時間が長くなるようにクーポンの情報を決定し、電池残量が多い場合は充電サービスの提供時間が短くなるようにクーポンの情報を決定する。
【0110】
または、上述したクーポンは、例えば、情報機器30の現在位置と店舗(発行部55dにより検索された店舗)の所在位置との距離に応じて変更されてもよい。この例(以下、具体例2という)について説明する。発行部55dは、有線通信部53を介して情報機器30から現在位置情報を受信すると、その情報に示される情報機器30の現在位置から店舗の所在位置までの距離(以下、移動距離という)を算出する。次に、発行部55dは、移動距離と、予め設定された閾値Bとを比較する。この比較の結果、移動距離が閾値B以下である場合、発行部55dは、クーポンの情報を、予め定められた第1の時間(例えば、上述した15分間)の充電サービスの提供に決定する。一方、上記比較の結果、移動距離が閾値Bより大きい場合、発行部55dは、クーポンの情報を、予め定められた第2の時間(第1の時間より大きい時間。例えば、30分間)の充電サービスの提供に決定する。このように、発行部55dは、移動距離が長い場合は充電サービスの提供時間が長くなるようにクーポンの情報を決定し、移動距離が短い場合は充電サービスの提供時間が短くなるようにクーポンの情報を決定する。
【0111】
あるいは、上述した具体例1と具体例2を組み合わせてもよい。すなわち、上述したクーポンは、電池残量および移動距離に応じて変更されてもよい。この例(以下、具体例3という)について説明する。発行部55dは、上記具体例1で説明したように電池残量と閾値Aとの比較を行い、かつ、上記具体例2で説明したように移動距離と閾値Bとの比較を行う。これらの比較の結果、電池残量が閾値A以下であり、かつ、移動距離が閾値Bより大きい場合、発行部55dは、充電サービスの提供時間を第1の時間(後述の第2の時間より大きい時間)に決定する。また、上記比較の結果、電池残量が閾値A以下であり、かつ、移動距離が閾値B以下である場合、発行部55dは、充電サービスの提供時間を第2の時間(第1の時間より小さい時間)に決定する。また、上記比較の結果、電池残量が閾値Aより大きく、かつ、移動距離が閾値Bより大きい場合、発行部55dは、充電サービスの提供時間を第3の時間(第2の時間より小さい時間)に決定する。また、上記比較の結果、電池残量が閾値Aより大きく、かつ、移動距離が閾値B以下である場合、発行部55dは、充電サービスの提供時間を第4の時間(第3の時間より小さい時間)に決定する。このように、発行部55dは、電池残量が少なくかつ移動距離が長い場合は充電サービスの提供時間が最も長くなるようにクーポンの情報を決定し、電池残量が多くかつ移動距離が短い場合は充電サービスの提供時間が最も短くなるようにクーポンの情報を決定する。
【0112】
なお、上記各具体例では、電池残量との比較に用いる閾値、移動距離との比較に用いる閾値をそれぞれ1つずつとしたが、各比較において2つ以上の閾値を用いて大小関係の判定を行い、それぞれの判定結果に応じて充電サービスの提供時間を決定してもよい。
【0113】
また、上記各具体例では、閾値を用いて電池残量との比較および/または移動距離との比較を行うとしたが、閾値を用いずに充電サービスの提供時間を決定してもよい。例えば、発行部55dは、電池残量情報が示す電池残量と、電池残量ごとに充電サービスの提供時間が定められた情報テーブルとに基づいて、充電サービスの提供時間を決定してもよい。また、例えば、発行部55dは、現在位置情報と店舗の位置情報に基づいて移動距離を算出し、その移動距離と、移動距離ごとに充電サービスの提供時間が定められた情報テーブルとに基づいて、充電サービスの提供時間を決定してもよい。
【0114】
また、上記各具体例では、決定されるクーポンの内容を、充電サービスの提供時間としたが、ユーザに付与される充電ポイントとしてもよい。
【0115】
このように、上記具体例1〜3によれば、電池残量または移動距離の少なくとも一方に応じてクーポンの情報を変更することで、より効果的に店舗へ客を誘導することができる。
【0116】
つぎに、本発明の実施の形態1における充電処理の処理手順の一例について説明する。
図11は、本発明の実施の形態1における充電処理の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0117】
店舗に設けられたコンセント40は、サーバ装置50に使用情報を送信する(ステップS101)。使用情報とは、コンセント40が情報機器30の充電に使用されているか否かを示す情報である。そして、サーバ装置50は、その使用情報を受信する(ステップS102)。この使用情報から、
図8に一例を示した店舗情報54bの使用中のコンセント数が算出される。
【0118】
その後、サーバ装置50は、店舗の混雑度を判定する(ステップS103)。具体的には、サーバ装置50は、店舗情報54bにおける総コンセント数、および、使用中のコンセント数から混雑度を判定する。
【0119】
一方、客が商品またはサービスを購入する場合、レジスタ20は、課金処理を実行する(ステップS104)。例えば、レジスタ20は、商品またはサービスと金額の入力を受け付けるとともに、電子マネーによる支払いを情報機器30から受け付ける。
【0120】
その後、レジスタ20は、商品またはサービスの購入金額の情報を情報機器30に送信する(ステップS105)。この情報には、店舗を識別する店舗IDの情報や時刻の情報が含まれる。そして、情報機器30はこの情報を受信する(ステップS106)。
【0121】
購入金額の情報を受信した情報機器30は、購入金額の情報とともに、ユーザIDの情報をサーバ装置50に送信する(ステップS107)。そして、サーバ装置50は、購入金額の情報、および、ユーザIDの情報を受信する(ステップS108)。
【0122】
その後、サーバ装置50は、前述したように、混雑度の情報などを用いて充電時間を示す充電情報を生成する(ステップS109)。そして、サーバ装置50は、充電情報を情報機器30に送信する(ステップS110)。
【0123】
情報機器30は、サーバ装置50により送信された充電情報を受信して(ステップS111)、その情報をコンセント40に転送する(ステップS112)。そして、コンセント40は、その充電情報を受信し(ステップS113)、充電情報に含まれる充電時間だけ情報機器30の充電を行う(ステップS114)。
【0124】
つぎに、店舗の混雑時における課金処理の処理手順の一例について説明する。
図12は、店舗の混雑時における課金処理について説明する図である。
図13は、混雑度の変化と所定の閾値との関係を示す図である。
【0125】
この充電サービスでは、例えば、15分間を累積充電ポイントと無関係に、無料で充電できることとしている。ただし、
図13に示すように、店舗の混雑度が所定の閾値を超えた場合、この充電時間が短縮される。
【0126】
図12Aには、店舗の混雑度が所定の閾値以上となったため、無料充電時間が残り5分に短縮された場合に、情報機器30に表示される画面例が示されている。この画面には、「課金承認」ボタンと、「充電終了」ボタンとが表示される。この表示がなされる場合、情報機器30のプラグ36に備わるLED(Light Emitting Diode)36aが点滅するよう制御される。
【0127】
「課金承認」ボタンがユーザにより選択された場合、充電期間が延長され、
図12Bに示されるように、その旨を客に通知するメッセージが情報機器30に表示される。この場合、前述したように、
図10に一例を示したユーザ情報54dに登録されている累積充電ポイントが充電時間に応じて減少する。
【0128】
一方、「充電終了」ボタンがユーザにより選択された場合、情報機器30に対する充電処理が停止され、
図12Cに示されるように、その旨を客に通知するメッセージが情報機器30に表示される。
【0129】
図14は、店舗の混雑時における課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、サーバ装置50により行われる。
【0130】
まず、サーバ装置50は、コンセント40から使用情報を受信する(ステップS201)。そして、サーバ装置50は、店舗の混雑度を判定する(ステップS202)。混雑度が所定の閾値よりも大きくない場合(ステップS203においてNOの場合)、ステップS204〜ステップS209の処理は実行されない。
【0131】
混雑度が所定の閾値よりも大きい場合(ステップS203においてYESの場合)、サーバ装置50は、情報機器30に課金情報を送信する(ステップS204)。課金情報とは、
図12Aに示したように、客に無料充電期間が終了することを通知するとともに、課金を承認するか否かを問い合わせるための情報である。
【0132】
なお、この課金情報には、情報機器30のプラグ36に備わるLED36aを点滅させる制御情報が含まれる。これにより、LED36aが点滅するので、無料充電期間が終了することをユーザにより確実に通知することができる。
【0133】
その後、サーバ装置50は、情報機器30から客が課金を承認するか否かの情報を受信する(ステップS205)。そして、客が課金を承認する場合(ステップS206においてYESの場合)、サーバ装置50は、課金処理を実行する(ステップS207)。課金処理とは、
図10に一例を示したユーザ情報54dに登録されている累積充電ポイントを所定の換算割合で充電時間に換算する処理である。
【0134】
その後、サーバ装置50は、充電時間の情報を含む充電継続情報を情報機器30に送信する(ステップS208)。この充電継続情報は、情報機器30からコンセント40に転送される。そして、コンセント40は、充電継続情報に含まれる充電時間だけ情報機器30の充電を行う。
【0135】
客が課金を承認しない場合(ステップS206においてNOの場合)、サーバ装置50は、充電を中止するよう指示する情報を含む充電中止情報を情報機器30に送信する(ステップS209)。この充電中止情報は、情報機器30からコンセント40に転送される。そして、コンセント40は、情報機器30の充電を所定の時間後に中止する。
【0136】
つぎに、商品またはサービスの追加購入による充電延長処理の処理手順の一例について説明する。
図15は、商品またはサービスの追加購入による充電延長処理について説明する図である。この充電延長処理は、
図10に一例を示したユーザ情報54dに登録されている累積充電ポイントが所定値以下になった場合に実行される処理である。
【0137】
図15Aには、累積充電ポイントが所定値以下となった場合に、情報機器30に表示される画面例が示されている。この画面例には、商品またはサービスの追加購入により充電時間を延長できることが示されている。この表示がなされる場合、情報機器30のプラグ36に備わるLED36aが点滅するよう制御される。
【0138】
客が商品またはサービスを追加購入した場合、充電時間が延長され、
図15Bに示されるように、その旨を客に通知するメッセージが情報機器30に表示される。一方、客が商品またはサービスを追加購入しなかった場合、充電時間は延長されず、
図15Cに示されるように、残りの充電時間を客に通知するメッセージが情報機器30に表示される。
【0139】
図16は、商品またはサービスの追加購入による充電延長処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、サーバ装置50により行われる。
【0140】
まず、サーバ装置50は、
図10に一例を示したユーザ情報54dの累積充電ポイント、および、充電フラグの情報を参照し、累積充電ポイントが所定値以下であり、かつ、充電中の客を検索する(ステップS301)。
【0141】
そして、サーバ装置50は、購入推奨情報を情報機器30に送信する(ステップS302)。購入推奨情報とは、
図15Aに一例を示したように、検索された客に商品またはサービスの購入を推薦し、累積充電ポイントを獲得するよう促すために情報機器30に表示される情報である。
【0142】
また、この購入推奨情報には、情報機器30のプラグ36に備わるLED36aを点滅させる制御情報が含まれる。これにより、LED36aが点滅するので、累積充電ポイントの獲得をユーザにより確実に促すことができる。
【0143】
その後、サーバ装置50は、客が商品またはサービスを購入した際に情報機器30により送信される購入金額情報を受信したか否かに基づいて、客が商品またはサービスを購入したか否かを判定する(ステップS303)。
【0144】
客が商品またはサービスを購入した場合(ステップS303においてYESの場合)、サーバ装置50は、その客に充電ポイントを付与するとともに、
図15Bに示したような、充電時間延長後の充電時間の情報を情報機器30に送信する(ステップS304)。その後、この情報は情報機器30により表示される。
【0145】
一方、客が商品またはサービスを購入しなかった場合(ステップS303においてNOの場合)、サーバ装置50は、
図15Cに示したような、残りの充電時間の情報を情報機器30に送信する(ステップS305)。その後、この情報は情報機器30により表示される。
【0146】
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、情報機器30が、客が商品またはサービスを購入した金額を示す購入金額情報、および、その客を識別するユーザIDの情報をサーバ装置50に送信することとしたが、通信機能を有するコンセントがそれらの情報をサーバ装置50に送信することとしてもよい。本実施の形態2では、このような場合について説明する。
【0147】
図17は、本実施の形態2に係るコンセント80の構成の一例を示すブロック図である。コンセント80は、実施の形態1で説明したコンセント40の代わりに用いられるものである。コンセント80は、無線通信部81、有線通信部82、記憶部83、充電部84、制御部85を備える。
【0148】
無線通信部81は、情報機器30との間で近距離無線通信を行う処理部である。有線通信部82は、ネットワーク70を介してサーバ装置50などの他の装置と通信を行う処理部である。
【0149】
記憶部83は、メモリなどの記憶デバイスである。記憶部83は、ユーザID83a、購入金額情報83b、充電時間情報83cを記憶する。
【0150】
ユーザID83aは、情報機器30から受信した情報であり、情報機器30のユーザを特定する識別情報である。このユーザID83aは、
図4を用いて説明したユーザID34aと同様の情報である。
【0151】
購入金額情報83bも、情報機器30から受信した情報であり、ユーザが商品またはサービスを購入した際の購入金額の情報である。この購入金額情報83bは、
図4を用いて説明した購入金額情報34bと同様の情報である。
【0152】
充電時間情報83cは、コンセント80で情報機器30を充電することが可能な時間の情報である。この充電時間情報83cは、サーバ装置50から受信した情報である。
【0153】
充電部84は、情報機器30などの充電を行う処理部である。充電部84は、記憶部83から充電時間情報83cを読み出し、充電時間情報83cにより指定された時間だけ情報機器30の充電を行う。制御部85は、コンセント80の各部を制御するプロセッサなどの制御デバイスである。
【0154】
つぎに、本発明の実施の形態2における充電処理の処理手順の一例について説明する。
図18は、本発明の実施の形態2における充電処理の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0155】
店舗に設けられたコンセント80は、サーバ装置50に使用情報を送信する(ステップS401)。使用情報とは、コンセント80が情報機器30の充電に使用されているか否かを示す情報である。そして、サーバ装置50は、その使用情報を受信する(ステップS402)。この使用情報から、
図8に一例を示した店舗情報54bの使用中のコンセント数が算出される。
【0156】
その後、サーバ装置50は、店舗の混雑度を判定する(ステップS403)。具体的には、サーバ装置50は、店舗情報54bにおける総コンセント数、および、使用中のコンセント数から混雑度を判定する。
【0157】
一方、客が商品またはサービスを購入する場合、レジスタ20は、課金処理を実行する(ステップS404)。具体的には、レジスタ20は、商品またはサービスと金額の入力を受け付けるとともに、電子マネーによる支払いを情報機器30から受け付ける。
【0158】
その後、レジスタ20は、商品またはサービスの購入金額の情報を情報機器30に送信する(ステップS405)。この情報には、店舗を識別する店舗IDの情報や時刻の情報が含まれる。そして、情報機器30はこの情報を受信する(ステップS406)。
【0159】
購入金額の情報を受信した情報機器30は、情報機器30がコンセント80に接続された際、購入金額の情報、および、ユーザIDの情報を近距離無線通信によりコンセント80に送信する(ステップS407)。そして、コンセント80は、これらの情報を受信する(ステップS408)。
【0160】
続いて、コンセント80は、情報機器30から受信した購入金額の情報、および、ユーザIDの情報をサーバ装置50に送信する(ステップS409)。そして、サーバ装置50は、購入金額の情報、および、ユーザIDの情報を受信する(ステップS410)。
【0161】
その後、サーバ装置50は、実施の形態1で説明したように、混雑度の情報などを用いて充電時間を示す充電情報を生成する(ステップS411)。そして、サーバ装置50は、充電情報をコンセント80に送信する(ステップS412)。
【0162】
コンセント80は、サーバ装置50により送信された充電情報を受信し(ステップS413)、充電情報に含まれる充電時間だけ情報機器30の充電を行う(ステップS414)。
【0163】
以上、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳述してきたが、上述したレジスタ20や情報機器30、コンセント40、80、サーバ装置50、基地局装置60の各装置の機能は、コンピュータプログラムにより実現され得る。
【0164】
図19は、各装置の機能をプログラムにより実現するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
【0165】
このコンピュータ100は、キーボードやマウス、タッチパッド、ボタンなどの入力装置101、ディスプレイやスピーカーなどの出力装置102、CPU(Central Processing Unit)103、ROM(Read Only Memory)104、RAM(Random Access Memory)105を備える。また、コンピュータ100は、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置106、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体から情報を読み取る読取装置107、ネットワークを介して通信を行うネットワークカード108を備える。上記各部は、バス109により接続される。
【0166】
そして、読取装置107は、上記各装置の機能を実現するためのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置106に記憶させる。あるいは、ネットワークカード108が、ネットワークに接続されたサーバ装置と通信を行い、サーバ装置からダウンロードした上記各装置の機能を実現するためのプログラムを記憶装置106に記憶させる。
【0167】
そして、CPU103が、記憶装置106に記憶されたプログラムをRAM105にコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAM105から順次読み出して実行することにより、上記各装置の機能が実現される。
【0168】
また、上記実施の形態において説明された技術は、例えば、以下のクラウドサービスの類型において実現されうる。しかし、上記実施の形態において説明された技術が実現される類型はこれに限られるものでない。
【0169】
(サービスの類型1:自社データセンタ型)
図20は、サービスの類型1(自社データセンタ型)を示す図である。本類型は、サービスプロバイダ12がグループ10から情報を取得し、ユーザに対してサービスを提供する類型である。本類型では、サービスプロバイダ12が、データセンタ運営会社11の機能を有している。即ち、サービスプロバイダ12が、ビッグデータの管理をするクラウドサーバ11aを保有している。従って、データセンタ運営会社11は存在しない。
【0170】
本類型では、サービスプロバイダ12は、データセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(110c)。また、サービスプロバイダ12は、OS(110b)及びアプリケーション(110a)を管理する。サービスプロバイダ12は、サービスプロバイダ12が管理するOS(110b)及びアプリケーション(110a)を用いてサービス提供を行う(110d)。
【0171】
(サービスの類型2:IaaS利用型)
図21は、サービスの類型2(IaaS利用型)を示す図である。ここでIaaSとはインフラストラクチャー・アズ・ア・サービスの略であり、コンピュータシステムを構築および稼動させるための基盤そのものを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0172】
本類型では、データセンタ運営会社11がデータセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(110c)。また、サービスプロバイダ12は、OS(110b)及びアプリケーション(110a)を管理する。サービスプロバイダ12は、サービスプロバイダ12が管理するOS(110b)及びアプリケーション(110a)を用いてサービス提供を行う(110d)。
【0173】
(サービスの類型3:PaaS利用型)
図22は、サービスの類型3(PaaS利用型)を示す図である。ここでPaaSとはプラットフォーム・アズ・ア・サービスの略であり、ソフトウェアを構築および稼動させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0174】
本類型では、データセンタ運営会社11は、OS(110b)を管理し、データセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(110c)。また、サービスプロバイダ12は、アプリケーション(110a)を管理する。サービスプロバイダ12は、データセンタ運営会社11が管理するOS(110b)及びサービスプロバイダ12が管理するアプリケーション(110a)を用いてサービス提供を行う(110d)。
【0175】
(サービスの類型4:SaaS利用型)
図23は、サービスの類型4(SaaS利用型)を示す図である。ここでSaaSとはソフトウェア・アズ・ア・サービスの略である。例えばデータセンタ(クラウドサーバ11a)110cを保有しているプラットフォーム提供者が提供するアプリケーション110aを、データセンタ(クラウドサーバ11a)110cを保有していない会社・個人(利用者)がインターネットなどのネットワーク経由で使用できる機能を有するクラウドサービス提供モデルである。
【0176】
本類型では、データセンタ運営会社11は、アプリケーション(110a)を管理し、OS(110b)を管理し、データセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(110c)。また、サービスプロバイダ12は、データセンタ運営会社11が管理するOS(110b)及びアプリケーション(110a)を用いてサービス提供を行う(110d)。
【0177】
以上いずれの類型においても、サービスプロバイダ12がサービス提供行為を行ったものとする。また例えば、サービスプロバイダ12若しくはデータセンタ運営会社11は、OS110b、アプリケーション110a若しくはビッグデータのデータベース等を自ら開発してもよいし、また、第三者に外注させてもよい。
【0178】
2013年9月30日出願の特願2013−203604の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。