特許第5977304号(P5977304)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5977304
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】可燃性気体燃焼制御器
(51)【国際特許分類】
   F23G 7/06 20060101AFI20160817BHJP
   G21F 9/02 20060101ALI20160817BHJP
   G21D 3/08 20060101ALI20160817BHJP
   G21C 9/04 20060101ALI20160817BHJP
   A62C 4/00 20060101ALI20160817BHJP
【FI】
   F23G7/06 H
   G21F9/02 541B
   G21D3/08 F
   G21C9/04
   G21F9/02 541A
   A62C4/00
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-211782(P2014-211782)
(22)【出願日】2014年10月16日
(65)【公開番号】特開2015-78832(P2015-78832A)
(43)【公開日】2015年4月23日
【審査請求日】2014年10月16日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0123981
(32)【優先日】2013年10月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500002490
【氏名又は名称】コリア アトミック エナジー リサーチ インスティチュート
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ジン ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ファン ヨル
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヨン マン
(72)【発明者】
【氏名】ハ、クヮン スン
【審査官】 仲村 靖
(56)【参考文献】
【文献】 特表2001−510567(JP,A)
【文献】 特開平02−137703(JP,A)
【文献】 特開昭64−068697(JP,A)
【文献】 特開平06−317305(JP,A)
【文献】 特開2002−006084(JP,A)
【文献】 特開2003−302494(JP,A)
【文献】 特開2009−216707(JP,A)
【文献】 特開昭54−024269(JP,A)
【文献】 特表2002−541462(JP,A)
【文献】 特開2013−228218(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23G 7/06
A62C 4/00
G21C 9/04
G21D 3/08
G21F 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端に可燃性気体流入口(100)が形成され,側面部に流体流入口(120)が備えられた支持フレーム(800)と、
前記可燃性気体流入口(100)の上部に位置し、前記支持フレーム(800)に固定され、前記可燃性気体流入口(100)よりの火炎の伝播を防止する消炎網(200)と、
前記消炎網(200)の上部に位置し、前記支持フレーム(800)に固定設置された少なくとも1つ以上の再結合器(300)と、を含んで構成され、
前記消炎網(200)の上部と前記再結合器(300)の下部の間、および前記再結合器(300)の上部の前記側面部に流体流入口(120)が備えられるとともに、
前記可燃性気体流入口(100)を介して前記消炎網(200)を通過した水素、一酸化炭素、非凝縮性ガスを含む可燃性気体は、前記流体流入口(120)に流入された空気とともに前記再結合器(300)に流入されて、可燃性気体と空気に含まれた酸素が反応し、水蒸気、二酸化炭素、非凝縮性ガスなどに変換され、かつ加熱された気体が浮力によって前記再結合器(300)の上部に移動し、前記流体流入口(120)に流入された空気とともに排出される、
ことを特徴とする可燃性気体燃焼制御器。
【請求項2】
前記再結合器(300)は、表面に触媒がコーティングされているハニカム構造またはプレート構造であることを特徴とする請求項1に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【請求項3】
前記触媒は、白金あるいはパラジウムと二酸化チタンあるいはアルミナの混合物であることを特徴とする請求項2に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【請求項4】
前記再結合器(300)は、多段に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【請求項5】
前記支持フレーム(800)は、中空状(annular type)に形成され、中空中心部の上部一側にファン(400)が設けられて外部空気が前記中空中心部の下部に強制流入されるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【請求項6】
前記可燃性気体燃焼制御器は、原子力発電所の格納容器(500)の外部に位置する外部煙突(700)に設けられることを特徴とする請求項1に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【請求項7】
前記可燃性気体燃焼制御器は、原子力発電所の格納容器(500)の外部に位置する濾過排気設備(600)に設けられることを特徴とする請求項1に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【請求項8】
前記可燃性気体燃焼制御器は、前記濾過排気設備(600)に配置される可燃性気体の流路に設けられることを特徴とする請求項7に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【請求項9】
前記可燃性気体燃焼制御器は、前記濾過排気設備(600)に配置される可燃性気体の貯蔵タンクに設けられることを特徴とする請求項7に記載の可燃性気体燃焼制御器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧軽水炉原電の可燃性気体燃焼制御器(COMBUSTION CONTROL EQUIPMENT FOR COMBUSTIBLE GAS)に関し、より詳しくは、格納容器外部の濾過排気系統の後段または外部煙突内に設けられ、水素、一酸化炭素などの可燃性気体を水蒸気、二酸化炭素などに変換させ、安定的に外部へ放出し、同時に外部電源供給なしに自ら動作する可燃性気体燃焼制御器に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所に設けられた格納容器濾過排気系統は、水素、一酸化炭素、非凝縮性ガスを大気中に放出する機能を有するが、水素及び可燃性気体を大気中に急激に放出すると水素燃焼が発生し、特にこのときに外部から空気が流入すると燃焼火炎が濾過排気設備の方向に逆火しうる。それにより、火炎が発生したら排気塔あるいは排気煙突の破損はもちろんのこと、逆火発生時に、場合によって設備自体が深刻に毀損されるという技術的な問題があり、特に一酸化炭素が不完全燃焼して大気中に直接放出されると人体に有害なものとなりうる。
【0003】
一方、格納容器の内部には、水素除去のための被動型装置が既に適用されていて、上記の被動型装置は自動触媒再結合器(Passive Autocatalytic Recombiner、PAR)システムであって、原子力発電所の格納容器の規模に応じて20〜40台程度の装置が設けられ、水素触媒燃焼を基盤とする格納容器内部の水素を除去する。
【0004】
このような従来の自動触媒再結合器は、特許文献1に例示したような被動型自動触媒再結合器であって、下端に水素ガスを含んだ空気が流入される流入口が形成され、上端の3面に流入された空気を排出する排出口が形成され、排出口への空気流れを誘導するために前記3面から他の1面側に傾斜されたガイドプレートが装着されるカバー体と、流入された水素ガスと反応して水素を除去するように、カバー体の下端に装着されるハニカム型の触媒体と、触媒体が安着され、触媒体をカバー体の下端に着脱可能に装着する触媒体ハウジング組立体とを含み、カバー体の上端には、上部から落下する液体が排出口を介してカバー体の内部に流入されることが防止できるように、排出口が形成された3面上に設けられたルーフプレートを備えてなる。
【0005】
しかし、上記のような自動触媒結合器が格納容器の内部に設けられた場合にも、濾過排気設備を介して格納容器の外部への排気が行われると、格納容器の内部の水素、一酸化炭素などの可燃性気体が完全に酸化されないまま濾過排気設備を介して外部大気中に放出されることとなる。したがって、従来技術で言及した被動型自動触媒再結合器が、たとえ格納容器内に設けられたとしても、必然的に外部に排出される水素もしくは一酸化炭素のような可燃性気体を除去するためには、さらに設備が必要とされる状態になる。しかし、上記のような特許文献1の自動触媒再結合器は、格納容器の外部の濾過排気設備の後段または外部煙突に設けられることができない構造であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20−0464123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであって、格納容器の外部濾過排気設備の後段あるいはその他の排気設備の後段に設け、空気と可燃性気体との再結合反応を介して水素爆発可能性のない安定的な可燃性気体との再結合反応を介して水素爆発可能性のない安定的な燃焼制御を行い、有毒性の一酸化炭素の排出を防止し、消炎網を介して火炎の逆流を防止できる可燃性気体燃焼制御器を提供することにその目的がある。また、一設備は、一般産業用設備の可燃性気体放出配管として用いられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の一実施形態による可燃性気体燃焼制御器は、下端に可燃性気体流入口100が形成され、側面部に流体流入口120が設けられた支持フレーム800と、前記可燃性気体流入口100の上部または可燃性気体燃焼制御器の出口150下部に位置し、前記支持フレーム800に固定される消炎網200と、前記消炎網200上部または下部に位置し、前記支持フレーム800に固定設置された少なくとも1つ以上の再結合器300とを含んで構成される。
【発明の効果】
【0009】
上述した課題解決手段によれば、本発明に係る可燃性気体燃焼制御器は、格納容器の外部の濾過排気設備の排気管あるいは排気煙突に設けられて可燃性気体の再結合反応を介して水素爆発可能性のない安定的な燃焼制御を行い、有毒性ガスの一酸化炭素の排出を防止し、消炎網を介して火炎の逆流及び火炎の伝播を防止する長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る可燃性気体燃焼制御器の実施形態の図である。
図2図1の軽水炉の可燃性気体燃焼制御器の構成断面図である。
図3A図2における第1実施形態の消炎網を示す図である。
図3B図2における第2実施形態の消炎網を示す図である。
図4A図2における第1実施形態の再結合器を示す斜視図である。
図4B図2における第2実施形態の再結合器を示す斜視図である。
図5】本発明に係る可燃性気体燃焼制御器のファン設置状態を示す図である。
図6図5の切断線A−Aによる断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の利点及び特徴、そして、これらを達成する方法は、添付した図面と共に、詳細に後述する実施形態を参照することで明瞭になるであろう。
【0012】
しかし、本発明は、以下に開示する実施形態に限定されず、互いに異なる多様な形態に実現することができ、ただし、本実施形態は、本発明の開示が完全とし、本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に公開するために提供されるものであって、本発明は請求項の範疇で定義される。
【0013】
明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指称する。
以下、本発明の好適な実施形態による可燃性気体燃焼制御器を、添付した図面を参照して説明するが、発明の要旨と関係ない一部構成は省略または圧縮するものとし、省略した構成であるとしても、必ずしも本発明で必要のない構成とはならず、本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者によって結合して使用することができる。
【0014】
図1は、本発明に係る可燃性気体燃焼制御器の実施形態を示す図である。
【0015】
図1に示すように、格納容器500の外部には、格納容器500内の圧力が所定圧力以上にあると、自動的に開放される格納容器圧力制御バルブ510が設置され、格納容器500内の圧力を一定に維持させる。
【0016】
格納容器500内の水素濃度に関係なく、格納容器500内の圧力が所定数値以上になると、格納容器圧力制御バルブ510が自動的に開放されるので、格納容器500内に存在する可燃性気体と放射性物質は空気とともに、格納容器圧力制御バルブ510に排出され、濾過排気設備600に流入される。このとき、前記濾過排気設備600は、流入された空気中に含まれた放射性蒸気、核分裂生成物(Fission product)を除去する役割を担うので、流入された空気に含まれた放射性蒸気、核分裂生成物が除去されると、濾過排気設備600から排出される気体は、水素と一酸化炭素の濃度が相対的に高い状態となる。したがって、濾過排気設備600から排出される気体に含まれた水素及び一酸化炭素などの可燃性気体は、外部に排出しないように必ず除去しなければならないため、濾過排気設備600で濾過された気体が排出される原子力発電所煙突700の内部には自動触媒再結合器を設置しなければならない。
【0017】
図1に示された本発明の実施形態による可燃性気体燃焼制御器は、原子力発電所煙突700内に設置されるものとして説明されているが、本発明はこれに制限されず、濾過排気設備600に備えられてもよい。この場合、可燃性気体燃焼制御器は、濾過排気設備600に配置される可燃性気体の流路または可燃性気体の貯蔵タンクに設置してもよい。
【0018】
図2は、図1における可燃性気体燃焼制御器の構成を示す断面図である。
【0019】
図2に示すように、本発明の実施形態による可燃性気体燃焼制御器は、上端に出口150が形成され、下端に可燃性気体が流入される可燃性気体流入口100が形成されるように、下部が開放された構造であると共に、側壁部に外部空気を流入させるための外部流体流入口120が備えられた支持フレーム、前記可燃性気体流入口100の上部に位置し、前記支持フレーム一側に結合されて固定される消炎網200、前記消炎網200上部に位置し、前記支持フレーム一側に結合固定される再結合器300で構成される。
【0020】
図2に示した本発明の実施形態において、消炎網200が可燃性気体流入口100の上部に位置するものとして説明しているが、本発明はこれに限定されず、可燃性気体燃焼制御器の出口150の下部に設置されてもよい。このとき、再結合器300が消炎網200の下部に位置されることは自明であろう。
【0021】
これにより、濾過排気設備600の出口から排出される可燃性気体は、前記可燃性気体流入口100を介して原子力発電所煙突700内部に流入され、このとき外部流体流入口120は、内部から外部に放出されることより外部から内部に流入されることを容易とする構造を有することが好ましい。
【0022】
一方、可燃性気体流入口100に流入された可燃性気体は、消炎網200を通過してハニカム構造の再結合器300に到達し、消炎網200は火炎の逆流及び火炎の伝播を防止して安定的な再結合反応が行われるようにするために設置される。すなわち、火炎が消炎網200を経て伝播される過程において消炎網200との熱伝達で火炎の温度が減少し、結果的に火炎強度が弱化され、化学的側面においては消炎網200が連鎖分枝反応を促進させる活性ラジカルを安定した化学種に変化させることにより化学反応速度を低減して火炎強度を弱化させる。
【0023】
よって、熱伝達程度とラジカル終結反応程度がある以上深まった場合、火炎が消炎された場合もあり、このような火炎強度弱化及び消炎現象を利用して水素燃焼を制御することができる。
【0024】
図3A及び図3Bは、図2における消炎網の実施形態を示す図である。
図3A及び図3Bに示すように、火炎の伝播を防止するための消炎網200は、微細の金属網構造であって、ステンレススチール網構造を用いてもよく、消炎網200の格子大きさと構造は可燃性気体の種類によって変わる。
【0025】
消炎網200を通過した可燃性気体は、流体流入口120に流入した空気とともに再結合器300に流入されて、可燃性気体と空気に含まれた酸素が反応することになる。このとき、前記図面に示すように消炎網の形状は再結合器の形状に応じていずれにも変形可能である。
【0026】
図4A及び図4Bは、図2の再結合器を実施形態に従って図示した斜視図である。
【0027】
図4A及び図4Bに示すように、再結合器300は、ハニカム構造の表面に触媒がコーティングされている構造であって、水素及び一酸化炭素を再結合する触媒としては、白金あるいはパラジウムと二酸化チタンあるいはアルミナの混合物が使用される。本発明に係る再結合器300は、上述のハニカム構造に制限されず、プレート構造に形成してもよい。
【0028】
水素ガスと反応して水素が除去できれば、触媒の材料は特に限定されない。例えば、アルミナをコーティングした後に白金をコーティングして触媒として使用してもよい。上記の図4A及び図4Bに示す再結合器300は、煙突700内部に多段に設けられ、すべての可燃性気体が完全に酸化された後に、外部に放出できるように構成してもよい。このとき、煙突内部に円形または四角形状など、必要に応じて煙突内部に固定可能にすることができる構成であれば、その形状は多様な形態としてもよい。
【0029】
一方、水素、一酸化炭素が高濃度の場合には、再結合器300の上部で燃焼が生じうる。このような場合に火炎が逆流されることもあるが、これを防止するために再結合器300の下部に消炎網200が設けられたのは、上述した通りである。
【0030】
消炎網200を通過した可燃性気体は、流体流入口120に流入された空気とともに再結合器300に流入されて、可燃性気体と空気に含まれた酸素が反応して水蒸気、二酸化炭素、非凝縮性ガスなどに変換されるが、このような反応は通常発熱反応であるため気体が加熱されるので、可燃性気体燃焼制御器が重力方向に設置された場合には、浮力によって自ら放出される特徴を有する。すなわち、大部分の気体が浮力により可燃性気体燃焼制御器の上部から排出されるので、流入口を介して外部大気に放出する流量は略無視してもよい。また、可燃性気体は、再結合時に発生する熱によって浮力が生じて前記可燃性気体は再結合器300の上部に移動排出されるため、可燃性気体燃焼制御器は別途の動力の必要ない被動設備として駆動可能である。
【0031】
このように可燃性気体と空気との再結合によって可燃性気体が水蒸気、二酸化炭素、非凝縮性ガスなどに変換されるので、水素爆発可能性のない安全な燃焼制御を行うことができる。また、有毒性の一酸化炭素排出を防止し、消炎網200を介して火炎の逆流を防止することができる。
【0032】
図5は、本発明に係る原電可燃性気体燃焼制御器の他の実施形態として、別途のファンが設けられた状態を示す図であり、図6は、前記図5の切断線A−Aによる断面図である。
【0033】
図5に示すように、可燃性気体燃焼制御器を煙突700内に中空状(annular type)で形成配置した後、該当の中空中心部上部一側にファン400を設けて外部大気空気が前記中空中心部下部に強制流入されるように構成すると、前記中空中心部が外部空気流入通路410の役割を担うようになり、このときに流入された空気はファン流体流入口420を通過して可燃性気体流入口100に流入された可燃性気体を原子力発電所煙突700の出口を介して容易に排出させることができる。このような場合、再結合器300と消炎網200は、図6に示すように外部空気流入通路410周りに沿って形成される環形状に構成され、このとき消炎網200は再結合器300の上部または下部に選択的に設けられてもよい。ただし、本実施形態の場合、中空状に構成される可燃性気体燃焼制御器の中空部下部は塞がれている構造に形成されて、可燃性気体が外部空気流入通路410に流入されて一部でも大気に直接放出されることを事前遮断できる構造が好ましい。
【0034】
一方、図6は、再結合器300が円形状でありながら中空状である、さらに他の実施形態である図5の切断線A−Aによる断面図である。図に示すように、支持フレーム800は中空状(annular type)に形成されていて、中空中心部上部には、ファン400が設けられると共に、支持フレーム800内部には中空が形成された再結合器300が構成されている。
【0035】
以上の説明は、本発明に係る可燃性気体燃焼制御器を実施するための1つの実施形態に過ぎず、本発明は、上記のような実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲で請求されるように、本発明の要旨を離脱することなく、当該発明が属する分野にて通常の知識を有する者であれば誰でも多様な変更実施が可能な範囲まで本発明の技術的精神があるものといえる。
【符号の説明】
【0036】
100 可燃性気体流入口
120 流体流入口
150 可燃性気体燃焼制御器の出口
200 消炎網
300 再結合器
400 ファン
410 外部空気流入通路
420 ファン空気流入口
500 格納容器
510 格納容器圧力制御バルブ
600 濾過排気設備
700 原子力発電所煙突
800 支持フレーム
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6