【文献】
TeleCommunication Systems,SLP Discovery Models and Mechanisms,OMA-LOC-2010-0316,米国,OMA,2010年12月16日,p.2,6,URL,http://member.openmobilealliance.org/ftp/Public_documents/LOC/2010/OMA-LOC-2010-0316-INP_SUPL_3_0_TCS_SLP_Models_and_Discovery_Mechanisms.zip
【文献】
Ms Li Long, Ms Lu GAN,Add a LCSBILLID parameter in RLP document,OMA-LOC-2005-0207,米国,OMA,2005年 4月10日,paragraph 1,6,URL,http://member.openmobilealliance.org/ftp/Public_documents/LOC/2005/OMA-LOC-2005-0207-Add-LCSBILLID-for-Roaming-Billing.zip
【文献】
Secure User Plane Location Architecture,OMA-AD-SUPL-V3_0-20110819-D,米国,OMA,2011年 8月19日,p.28,URL,http://member.openmobilealliance.org/ftp/Public_documents/LOC/Permanent_documents/OMA-AD-SUPL-V3_0-20110819-D.zip
【文献】
Andreas Wachter, Stephen Edge,SUPL 3.0 Generic SUPL Session,OMA-LOC-2010-0209,米国,OMA,2010年 8月22日,p.5,URL,http://member.openmobilealliance.org/ftp/Public_documents/LOC/2010/OMA-LOC-2010-0209-INP_SUPL_3.0_Generic_SUPL_Session.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のロケーションセッションを行う前記ステップは、前記H-SLP(102)との安全な接続を確立し、前記開始メッセージの受信後に応答メッセージを返信するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
前記1つまたは複数のD-SLP(103b)に関する前記情報は、許可されたD-SLP(103b)のリスト、前記SET(712)が1つまたは複数のD-SLP(103b)のサービス領域内に位置するかどうか、前記SET(712)が許可された特定のD-SLP(103b)のサービス領域内に位置するかどうか、またはそれらの任意の組合せのうちの1つまたは複数を含む、請求項6に記載の方法。
前記第2のロケーションセッションを行う前記ステップは、SET(102)によって開始される前記D-SLP(103b)とのSUPLセッションを確立するステップを含み、前記D-SLP(103b)との前記セッションは前記第1のロケーションセッションから分離される、請求項1に記載の方法。
前記1つまたは複数のD-SLP(103b)に関する前記情報は、許可されたD-SLP(103b)のリスト、前記SET(712)が1つまたは複数のD-SLP(103b)のサービス領域内に位置するかどうか、前記SET(712)が許可された特定のD-SLP(103b)のサービス領域内に位置するかどうか、またはそれらの任意の組合せのうちの1つまたは複数を含む、請求項22に記載のシステム。
前記第2のロケーションセッションは、SET(102)によって開始される前記D-SLP(103b)とのSUPLセッションを含み、前記D-SLP(103b)との前記セッションは前記第1のロケーションセッションから分離される、請求項31に記載のシステム。
前記SET(712)は送信機をさらに備え、前記プロセッサは、前記受信機を使用して前記H-SLP(102)から開始メッセージを受信し、前記H-SLP(102)との安全な接続を確立し、前記送信機を使用して前記開始メッセージに対する応答メッセージを返信することによって前記第1のロケーションセッションを行うように構成され、前記送信機は、前記SET(712)の前記得られたロケーションを返信するようにさらに構成される、請求項34に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
最初に、本出願の全体にわたって以下の略語が所与の意味で使用される。
【0014】
従来のGPS受信機は、頭上を周回するGPS衛星に対する妨害されない視線を確保する空き地において最もうまく働く。建物、複合ビル、地下鉄の内部またはビルの谷間のようにGPS信号が弱いか、または妨害されるか、または散乱する場所では、従来のGPS受信機は、せいぜい間欠的に位置を算出するにすぎず、位置を頻繁に算出することはできない。AGPS技術は、従来のGPS受信機が位置を伝えることのできない、すべてではないがいくつかの場所において、位置を伝えることができる。
【0015】
SUPLは、AGPSおよびAFLT、OTDOA、およびオープンモバイルアライアンス(OMA)によって開発されたECIDのような他の測位方法を使用可能にすることのできるロケーションソリューションである。SUPLアーキテクチャは、2つの基本要素、すなわち、SUPL対応端末(SET)およびSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)で構成される。SETは、SUPLトランザクションをサポートするように構成された、電話、PDA、タブレットコンピュータ、または他のデバイスなどのモバイルデバイスである。SLPは、ユーザ認証、ロケーション要求、ロケーション支援データのプロビジョニング、ロケーションベースのアプリケーションダウンロード、課金、およびローミングに関連するタスクに対処するサーバまたはネットワーク機器スタックである。
【0016】
SUPLの長所は、既存の測位プロトコル、IP接続、およびデータ伝送チャネルを利用することである。SUPLは、LTE測位プロトコル(LPP)、LPPエクステンション(LPPe)、無線リソースロケーションプロトコル(RRLP)、およびTIA-801を含む、モバイルデバイスとロケーションサーバとの間でロケーションデータを交換できるように開発された測位プロトコルをサポートする。LPPおよびRRLPは、3
rd Generation Partnership Project(3GPP)によって定義され、LPPeはOMAによって定義され、TIA-801は、3
rd Generation Partnership Project 2(3GPP2)によって定義されており、これらの文献はすべて公開されている。LPPeプロトコルは、LPPが通常、SUPLによってLPP単独で使用されるかまたはLPPeとの組合せで使用されるLPPプロトコルの拡張である。SUPLはまた、MLPおよびRLPの使用を可能にし、SETとSLPの間の通信が可能なようにULPを定義する。MLPは、SLPおよびSUPLエージェントなどの要素同士の間でロケーションベースのサービスデータを交換する際に使用され、RLPは、2つのSLPの間で使用され、ULPは、SLPとSETとの間でロケーションデータを交換する際に使用される。
【0017】
いくつかの実施形態では、外部クライアントはSUPLエージェントを含んでよい。SUPLエージェントは、モバイルデバイスからSETの推定ロケーションを間接的に取得することができる。たとえば、SUPLエージェントは、モバイルデバイスの推定ロケーションを取得するために、推定ロケーションを要求するメッセージをSLPに送信してよい。SLPは、SUPLエージェントからメッセージを受信した後、モバイルデバイスとのSUPLセッションを開始してモバイルデバイスの推定ロケーションを得てよく、その後、推定ロケーションはSLPからSUPLエージェントに送信されてよい。推定ロケーションは複数の方法で得られてよい。例示的な2つの方法には、(i)モバイルデバイスが測定値(たとえば、近くの基地局および/または他のワイヤレスアクセスポイントからのSPS信号および/または地上無線信号)を得て、SLPが推定ロケーションを算出できるようにSLPに測定値を転送する例、および(ii)モバイルデバイスが、(i)と同様に測定値を得て、さらに推定ロケーション自体を算出し、場合によってはSLPによって提供される支援データ(たとえばSPSエフェメリスデータ)を利用して推定ロケーションを算出する方法が含まれる。
【0018】
一実施形態では、モバイルデバイスは、ユーザデバイスが任意の特定の時間に位置することのできる領域に一般に適用可能なロケーション支援データを有するホームSLP(H-SLP)などのホームロケーションサーバに関連付けられてよい。ここで、モバイルデバイスは、モバイルデバイスの現在のロケーションとは無関係に、モバイルデバイスのH-SLPと通信して様々なロケーションサービス、測位支援データ、ロケーションベースのサービス情報などを得てよい。
【0019】
しかし、ある状況では、H-SLPは、モバイルデバイスがナビゲーション支援を得る際に使用できる特定のロケーションサービスおよび/またはある所望の測位支援データなどを有さないことがある。たとえば、モバイルデバイスがショッピングモール、空港、都心、または病院などの建築構造の内部に位置する場合、H-SLPは、建築構造の外部の近くの基地局およびあるSPSに関する支援データを提供することができるが、ワイヤレスLANアクセスポイントまたはフェムトセルのような建築構造内部のワイヤレスアクセスポイントに関する情報を有さないことがある。その場合、たとえば、モバイルデバイスが、建築構造内部のワイヤレスアクセスポイントからの信号を測定することができるが、建築構造によって生じる信号減衰および反射に起因して、SPS衛星および外部基地局からの信号を測定することができないかまたは正確に測定することができない場合、モバイルデバイスの正確なロケーション推定値を得ることができなくなることがある。他のある場合には、H-SLPは、モバイルデバイスの近くの基地局を認識しておらず(たとえば、モバイルデバイスがH-SLPから遠い国または地域に位置する場合)、モバイルデバイスが建築構造内ではなく屋外にあるときでもロケーション推定が困難または不可能であることがある。これらの場合、SETまたはSUPLエージェントが、SETのH-SLPよりもSETの近くに位置することがあり得、SETのローカル環境(たとえば、近くの基地局およびWiFiアクセスポイント)に関するより多くの情報を有し得るD-SLPからロケーションサービスを得ると有益である場合がある。SETは、単独で適切なD-SLPを発見し、D-SLPを使用するための認証をSETのH-SLPから得てよく、またはSETは、SETの現在のロケーションに適した適切なD-SLPの識別情報を提供することをSETのH-SLPに要求してよい。したがって、ある状況(たとえば、SETがそのホームネットワークの外部でローミングしているとき)では、SETは、SETまたはSETのH-SLPによって発見され、その後H-SLPによって使用に関して許可されたD-SLPにアクセスしてよい。この状況では、たとえばD-SLPがH-SLPよりも正確で信頼できるロケーションを得ることができるので、D-SLPを使用してSETのロケーションを得た方がよいことがある。しかし、SUPLエージェントは、D-SLPを認識していなくても、またはD-SLPからロケーションサービスを得る許可を得ていなくてもよい。したがって、SUPLエージェントがD-SLP自体を発見するかまたはD-SLPプロバイダにロケーションサービスを申し込む必要がなくなるように、SUPLエージェントがD-SLPからロケーションサービスを得ることを可能にすると有益である場合がある。
【0020】
SUPL(たとえば、SUPLバージョン3.0)は、SETがそのホームネットワークから離れてローミングするときによりよいロケーションサービスを受けるのを可能にし、かつSUPLエージェントがSETのより正確で信頼できるロケーションを得るのを可能にするために、SETによって発見することができるかまたはSETのH-SLPによってSETに提供することができるD-SLPを使用できるようにする。どちらの場合も、H-SLPはまた、SETがD-SLPを使用するのも許可する。いくつかの実施形態では、H-SLPは、SET用の複数のD-SLPを提供するかまたは許可してよく、SETがD-SLPにアクセスするのを許可される条件を示してよい。そのような条件の例には、SETが特定のD-SLPにアクセスすることのできる定義されたある期間、SETが特定のD-SLPにアクセスするために位置しなければならない地理的サービス領域、およびSETがD-SLPにアクセスするためにそのうちの1つを使用しなければならない1つまたは複数のアクセスネットワークの組が含まれる。SETが任意のD-SLPにアクセスできるようにする条件と組み合わされた複数のD-SLPをSETに提供するかまたは許可することが可能であることは、H-SLPが、SETがロケーションサービスを得るために現在どのD-SLPを使用しているかを必ずしも認識していない場合があることを意味する。しかし、SUPLは、SETが、任意のD-SLPへのアクセスを初めて開始するか、または他の何らかのD-SLPにアクセスした後初めて開始するときはいつでも、SETがそのH-SLPにレポートを送るのを可能にする。このSUPLオプションを使用すると、H-SLPは、いつでもSETがどのD-SLPを使用しているかを知ることができる。
【0021】
図1は、SUPLアーキテクチャ100の例示的な一実施形態について説明するシステム図である。
図1に示すように、例示的なSUPLアーキテクチャは、GPS衛星150と、SET104と、在圏網/サービングネットワーク102aと、1つまたは複数のD-SLP130bと、ホームネットワーク102bと、SET104用のH-SLP102と、SUPLエージェント112とを備えてよい。
【0022】
図1に示すように、SET104はホームネットワーク102bを有してよいが、いつでも異なる在圏網/サービングネットワーク102aを使用してよい。いくつかの場合には、SET104がローミングしていないとき、在圏網/サービングネットワーク102aとホームネットワーク102bは同じネットワークであってよい。在圏網/サービングネットワーク102aおよびホームネットワーク102bの各々は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワークなどであり得る。CDMAネットワークは、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)、たとえばほんの数例の無線技術を挙げると、cdma2000、cdma2000 Evolution Data Only(EvDO)、広帯域CDMA(W-CDMA)、時分割同時符号分割多元接続(TD-SCDMA)、High Speed Packet Access(HSPA)などの無線技術を実施することができる。ここで、cdma2000は、米国電気通信工業会(TIA)IS-95、IS-2000、およびIS-856規格に従って実装される技術を含み得る。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、General Packet Radio Service(GPRS)、Digital Advanced Mobile Phone System(D-AMPS)、または何らかの他のRATを実装し得る。GSM(登録商標)、GPRS、W-CDMA、およびHSPAは、3GPPによる文献に記載されている。cdma2000は、公開されている、3GPPおよび3GPP2による文献に記載されている。SET104は、在圏網/サービングネットワーク102aをサポートするかまたは在圏網/サービングネットワーク102aもしくはホームネットワーク102bにアクセスすることのできるローカルエリアネットワーク(LAN)(
図1には示されていない)にアクセスしてもよい。LANの例には、IEEE802.11xワイヤレスLAN(WLAN)ネットワークおよびブルートゥース(登録商標)ネットワークが含まれる。在圏網/サービングネットワーク102aおよびホームネットワーク102bによって使用されるワイヤレス通信ネットワークには、たとえば、3GPPロングタームエボリューション(LTE)、3GPP LTEアドバンスト、IEEE802.16 WiMAX、3GPP2ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、または他の種類のワイヤレス通信ネットワークのようないわゆる次世代技術(たとえば、「4G」)が含まれてもよい。
【0023】
SET104は、SUPLトランザクションをサポートするように構成された、電話、PDA、タブレットコンピュータ、または他のデバイスなどのモバイルデバイスに相当してよい。SET104とH-SLP102またはD-SLP130bとの相互作用は、GPRS、HSPA、LTE、CDMA EvDO、IEEE802.11 WLAN、またはSUPLシステムで使用することが承認されている任意の他のエアインターフェース上で使用することのできるTCP/IPベースのプロトコルであるULP(ユーザプレーンロケーションプロトコル)を介して行われる。SET104は、LBSアプリケーションおよびSUPLエージェントをさらに備えてよい。LBSアプリケーションは、ナビゲーションアプリケーション、トラッキングアプリケーション、または「フレンドファインダー」アプリケーションなどのロケーション情報を要求し使用する任意のアプリケーションを含んでよい。SUPLエージェントソフトウェアは、ロケーションセッションに必要なネットワークリソースにアクセスする役割を果たす。
【0024】
図1に示すように、SLPアーキテクチャの一実施形態はSUPLエージェント112を備えてよい。SUPLエージェント112は、SLP(たとえば、H-SLP102)にアクセスしてSET、たとえばSET104のロケーション情報を得るソフトウェアエンティティまたはハードウェアエンティティを備えてよい。たとえば、SUPLエージェント112は、ロケーション要求をH-SLP102に送ってSET104のロケーションを判定するトラッキングソフトウェアをデスクトップ上に備えてよい。いくつかの実施形態では、SET104は、内部SUPLエージェント(
図1には示されていない)をさらに備えてよい。たとえば、そのような実施形態では、内部SUPLエージェントは、モバイルデバイス上にモバイルGPSアプリケーションを備えてよい。
【0025】
図1には、ホームネットワークの一部であってよく、またはホームネットワークからアクセスされてよいSET104用のH-SLP102も示されている。
図1は、在圏網/サービングネットワーク102aの一部であってよく、または在圏網/サービングネットワーク102aを介してアクセスされてよい2つのD-SLP130bも示している。D-SLP130bの一方または両方が、在圏網/サービングネットワーク102a内をローミングするかまたは在圏網/サービングネットワーク102aの近くまでローミングする間にSET104によって発見されてよく、あるいはH-SLP102によってSET104に対して識別されてよい。いずれの場合も、H-SLP102は、SET104が、一方もしくは両方のD-SLP130bからロケーションサービスを得て、ならびに/または一方もしくは両方のD-SLP130bからロケーション要求を受け入れてSET104のロケーションを得てそのロケーションをSUPLエージェント112のような何らかの外部クライアントに提供するのを許可してよい。H-SLP102は、SET104がD-SLP130bにアクセスしてロケーションサービスを得るのを許可される条件を課してよい。この条件には、D-SLP130bのアクセスが許可される期間、SET104がD-SLP130bにアクセスするために位置しなければならないD-SLP130b用の地理的サービス領域、およびSET104がD-SLP130bにアクセスするためにそのうちの1つを使用しなければならないアクセスネットワーク(たとえば、在圏網/サービングネットワーク102a)の組が含まれてよい。SET104は、D-SLP130bにアクセスする際、SET104が異なる測位方法(たとえば、AGPS、OTDOA、AFLT)に関連する測定値を得るのを可能にする、ならびに/あるいはSET104がこれらの測定値からSET104のロケーションを算出するのを可能にする支援データを要求して受信することのようなロケーションサービスを得てよい。
【0026】
いくつかの状況下では、D-SLP130bは、SET104用の別のD-SLPを許可し提供してよい。これが可能なのは、SET104が発見され許可されたD-SLP130bには既知であるがSET104のH-SLP102には既知でない領域に位置するときである。たとえば、一実施形態では、SETは、別の国をローミングすることがあり、この国において、SETのH-SLPが、国の大部分でロケーションサービスを提供することができるが、特定のショッピングモール、空港、病院などのようなある制限された領域では適切なロケーションサービスを提供することができないD-SLP(S1)を提供して許可することができる場合がある。この場合、現在許可されているD-SLP(S1)よりも優れたロケーションサービスを制限された領域で提供することができる別のD-SLP(S2)があるが、この他のD-SLP(S2)がH-SLPには既知でない場合がある。この場合、H-SLPは、最初のD-SLP(S1)がH-SLPのプロキシとして働くのを許可し、D-SLP(S2)のような他のD-SLPを提供して許可してよい。この機能は、たとえばSUPLバージョン3.0において定義されている。
図1において、1つのD-SLP130bはH-SLP120によって提供され許可されるプロキシD-SLPであってよく、一方、別のD-SLP130bはこのプロキシD-SLP130bによって提供され許可されてよい。
【0027】
図1において、SUPLエージェント112は通常、SET104のロケーションを得ることを望むときにH-SLP102にアクセスしてよい。SET104がローミングしておらず、またはH-SLP102がSET104用のD-SLP130bを提供して許可することをしなかった場合、H-SLP102は、SET104とのSUPLセッションを開始して、ULP、またはたとえばRRLP、LPP、LPP plus LPPe、またはTIA-801のようなULP内でサポートされる測位プロトコルのいずれかを使用してSETのロケーションを得てよい。次いで、H-SLP102はSET104のロケーションをSUPLエージェント112に返信してよい。しかし、H-SLP102がSET104用の1つまたは複数のD-SLP130bを提供するかまたは許可した場合、H-SLP102は、本明細書においてさらに説明するように提供されるかまたは許可されたD-SLP130bを使用してより正確で信頼できるロケーションを得ることができる可能性がある。
【0028】
図2は、セキュアユーザプレーン転送の例示的な一実施形態について説明するフローチャートである。いくつかの実施形態では、
図2における各ステップは、プロセッサ、たとえば、汎用コンピュータ、モバイルデバイス、またはサーバ内のプロセッサによって実行されるプログラムコード内に実装され得る。いくつかの実施形態では、これらのステップは、一群のプロセッサ、たとえば、モバイルデバイス上のプロセッサ、およびサーバなどの1つまたは複数の汎用コンピュータ上のプロセッサによって実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、
図5の各ステップは、SET712のプロセッサ720、メモリ722、ソフトウェア724、アンテナ728、および入出力デバイス726によって実行されてよい。いくつかの実施形態では、いくつかのステップは、プロセッサ811が1つまたは複数のSUPLサーバ810のメモリ812上に記憶された命令814を実行し、1つまたは複数のSUPLサーバ810の1つまたは複数の送信機、受信機、およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用することによって実行されてよい。
【0029】
図2に示すように、方法200は、段階202から始まり、H-SLP(
図8に示すSLP810など)がSUPL INITメッセージをSET(たとえば、
図1のSET104)に送る。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP 801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。いくつかの実施形態では、SET712は、アンテナ728を使用して要求を受信してよい。このステップは、SUPLエージェント(たとえば、
図1のSUPLエージェント112)が、たとえばアンテナ728を使用して、SETのロケーションを要求するロケーション要求を(たとえば、MLPを介して)H-SLPに送るときにトリガされてよい。いくつかの実施形態では、SUPLINITメッセージは、たとえば、SETのロケーションを得るために、SETとの任意のSUPLセッションを開始するときにSLPによってSETに送られる最初のSUPLメッセージである。いくつかの実施形態では、SUPL INITメッセージは、D-SLPを介したロケーションが必要になる可能性があることを示す(たとえば、新しい測位方法値を使用して示されるような)新しいD-SLP関連フラグを含んでよい。
【0030】
次に、段階204において、SETはH-SLPとの安全な接続を確立する。たとえば、いくつかの実施形態では、SET712は、プロセッサ720を使用して安全な接続を確立してよい。いくつかの実施形態では、SETは、H-SLPによってSETに許可され、またはSETが他のD-SLPを提供して許可した任意のプロキシD-SLPを有する場合はプロキシD-SLPによってSETに許可されている現在のD-SLPに関する情報を含むSUPL POS INITをさらに返信してよい。たとえば、いくつかの実施形態では、SET712は、プロセッサ720およびアンテナ728を使用してこのメッセージを返信してよい。たとえば、一実施形態では、SUPL POS INITは、現在許可されているD-SLPのリストと、SETがこれらのD-SLPの各々の地理的サービス領域内に位置するかどうかを含んでよい。他の実施形態では、SUPL POS INITは、SETが任意の許可されたD-SLPを有し、かつこれらのD-SLPのうちの少なくとも1つの地理的サービス領域内に位置するかどうかの表示を含んでよい。さらに他の実施形態では、SUPL POS INITは最初の位置測定値を示してもよい。たとえば、これらの最初の位置測定値はECID、OTDOA、または何らかの他の測位方法に基づいてよい。
【0031】
次いで、段階206において、H-SLPとSETは、各々がLPP、LPP/LPPe、RRLP、またはTIA-801などの測位プロトコルをサポートする1つまたは複数のメッセージを含むSUPL POSメッセージをSETとH-SLPが交換するSUPL POSセッションを行う。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してメッセージを交換し、送信機、受信機、およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。いくつかの実施形態では、SET 720は、アンテナ728を使用してメッセージを交換してよい。いくつかの実施形態では、SUPL POSセッションによって、H-SLPはSETの近似的なロケーションまたはずっと正確なロケーションを得ることができる。いくつかの実施形態では、この段階を省略してよい。
【0032】
次に、段階208において、H-SLPはSUPL REDIRECTメッセージをSETに送る。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。いくつかの実施形態では、SET712は、アンテナ728を使用してSUPL REDIRECTを受信してよい。いくつかの実施形態では、SUPL REDIRECTメッセージは、許可されたD-SLPアドレス(たとえば、
図1のD-SLP130bのアドレス)、課金コード、ならびに/またはD-SLPがSETの識別情報および/もしくはH-SLPの識別情報を検証するのを可能にするためのデジタル署名された1組の情報(たとえば、デジタル署名された認証データ)を含んでよい。デジタル署名された情報には、課金コード、日時、SET識別情報、およびH-SLP識別情報のうちの1つまたは複数を含めてよい。いくつかの実施形態では、D-SLPアドレスが提供されない場合、SETが許可された任意のD-SLPのサービス領域に位置している場合にはSETはそのD-SLPを使用してよい。
【0033】
次いで、段階210において、SETは、段階208において提供されたD-SLPまたはD-SLPが提供されていない場合にはSETによって選択されたD-SLPとのSETによって開始される別個のSUPLセッションを確立する。たとえば、いくつかの実施形態では、SET712は、プロセッサ720により、メモリ722上に記憶されたソフトウェア724を実行することによってD-SLPを判定してよい。D-SLPはたとえば、
図1に示すD-SLP130bであってよい。SETは次いで、SUPLとD-SLPとの相互作用を介し、D-SLPによる指示またはSETによる決定に応じてロケーション測定を実行することによってSETのロケーションを得る。いくつかの実施形態では、SETは、上記の段階208からの課金コードおよび/またはデジタル署名された情報をD-SLPに提供する。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを送ってよい。たとえば、SETは、課金コードおよび/またはデジタル署名された情報をSUPL STARTメッセージでD-SLPに提供してよい。いくつかの実施形態では、これによって、D-SLPオペレータがロケーションセッションについてSETユーザに課金することはなく、その代わりにH-SLPオペレータに課金する。いくつかの実施形態では、D-SLPは、デジタル署名された情報を使用してSETの識別情報および/またはH-SLPの識別情報を認証してよい。いくつかの実施形態では、H-SLPオペレータは、段階202のロケーション要求が開始されたSUPLエージェントに料金を回してよい。
【0034】
段階212において、SETはSUPL ENDまたはSUPL REPORTを段階210からのロケーションと一緒にH-SLPに送る。次いで、H-SLPとSETとの間のSUPLセッションが終了してよく、たとえば、H-SLPは、SETが段階212においてSUPL ENDを送らなかった場合、SUPL ENDメッセージをSETに送ってよい。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを受信してよい。しかし、上記
図1において説明した他の構成要素が追加の段階を有してよい。たとえば、いくつかの実施形態では、SUPLエージェントにおけるクライアントアプリケーションが引き続き追加のタスクを実行してよい。
【0035】
図3は、MLPトンネリングを使用するための例示的な一実施形態について説明するフローチャートである。いくつかの実施形態では、
図3における各段階は、プロセッサ、たとえば、汎用コンピュータ、モバイルデバイス、またはサーバ内のプロセッサによって実行されるプログラムコード内に実装され得る。いくつかの実施形態では、これらの段階は、一群のプロセッサ、たとえば、モバイルデバイス上のプロセッサ、およびサーバなどの1つまたは複数の汎用コンピュータ上のプロセッサによって実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、
図5の各ステップは、SET712のプロセッサ720、メモリ722、ソフトウェア724、アンテナ728、または入出力デバイス726によって実行されてよい。いくつかの実施形態では、いくつかのステップは、プロセッサ811が1つまたは複数のSUPLサーバ810のメモリ812上に記憶された命令814を実行し、1つまたは複数のSUPLサーバ810の1つまたは複数の送信機、受信機、およびアンテナを使用することによって実行されてよい(
図8には示されていない)。
【0036】
図3に示すように、方法300は段階302から始まり、LCSクライアント(たとえば、
図1のSUPLエージェント112)が特定のSET(たとえば、
図1のSET104)のロケーションを特定するためのMLP要求を送る。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを受信してよい。いくつかの実施形態では、LCSクライアントは、ロケーションが必要とされるSETについてのMLP要求をH-SLP(
図8に示すSLP810など)に送る(たとえば、LCSクライアントはMLP要求を
図1のH-SLP102に送る)。
【0037】
次に、段階304において、H-SLPは、あるD-SLP(たとえば、
図1のD-SLP130b)がSETのロケーションをよりうまく得ることができると判定する。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこれを判定してよい。たとえば、H-SLPは、SET用の1つまたは複数のD-SLPを事前に提供して許可していてよく、ならびに/あるいは最近アクセスされたD-SLPに関するレポートをSETから受信していてよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのレポートを送ってよい。したがって、H-SLPは、SETが、H-SLPよりも優れたロケーションサポートを実現することができるD-SLPを使用していると認識してよい。H-SLPは、たとえば、アクセスされたことが、SETによって最後に報告されたD-SLPから、または特定の好ましいD-SLPに関連する、H-SLPによって得られるSETの最近のロケーションから、どのD-SLPが最もうまくSETのロケーションを特定することができるかを判定することができてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、H-SLPは、段階302において受信されたMLP要求を好ましいD-SLPに送ってよい。いくつかの実施形態では、H-SLPは、本明細書において「トンネリング」と呼ばれるプロセスによってこのメッセージを送ってよい。トンネリングでは、RLPトンネリング機能を使用してメッセージを変更せずに転送する。たとえば、一実施形態では、RLPトンネリング機能を使用して、段階302において受信されたMLP要求メッセージを変更せずに転送することができる。RLPは、2つのロケーションサーバ間のインターフェースとして働くプロトコルである。いくつかの実施形態では、SUPLのコンテキストにおいて、RLPはH-SLPとD-SLPとの間の通信に使用される。RLPは、モバイルロケーションプロトコル(MLP)構造に準拠する。いくつかの実施形態では、このRLPトンネリングは、H-SLP、D-SLP、およびRLPプロトコルに影響を及ぼすが、H-SLPとD-SLPの両方で完全なRLPプロトコルを実装することよりも簡単であり、それによって、段階302において受信されたMLP要求メッセージを同等のRLPメッセージに転換することと比較して影響が少なくなり得る。いくつかの実施形態では、このRLPトンネリングは、MLPメッセージがトンネリングされ、ULPメッセージがトンネリングされない(それによってSUPLに対するあらゆる影響を回避し、SETに対する関連する影響を回避する)ことを除いて、SUPL 2.0におけるプロキシローミングサポートと同様であってよい。
【0038】
次いで、段階306において、受信側D-SLPは、MLP要求を別のD-SLP(たとえば、
図1の別のD-SLP130b)にさらにトンネリングしてよい。いくつかの実施形態では、この段階は、段階304において選択されたD-SLPが、プロキシD-SLPであり、事前に別のD-SLPをSETに提供するかまたは許可している場合に実施される。しかし、プロキシD-SLPは、プロキシD-SLPによってすでに許可されているD-SLPにMLP要求をトンネリングするだけでよい。いくつかの実施形態では、段階304および306のトンネリングメッセージは、H-SLPは有するがD-SLPは有さないSETに関する追加の情報を提供してよい。いくつかの実施形態では、段階306を実施しなくてよく、段階308および310は、段階304においてH-SLPによって選択されるD-SLPによってサポートされてよい。
【0039】
次に、段階308において、受信側D-SLPはH-SLPを認証し、SUPLエージェントは認証しない。この認証は、セキュアIP(IPsec)、TLS、またはRLP内で与えられる認証情報を使用してサポートされてよい。いくつかの実施形態では、SUPLエージェントはH-SLPによって認証される。同様に、いくつかの実施形態では、サービス認証はH-SLPによってのみ実行され、H-SLPによってトンネリングされるあらゆるサービス要求を受け入れることのできるD-SLPでは実行されない。
【0040】
次いで、段階310において、受信側D-SLPは、ネットワークによって開始されるSETとのSUPLセッションを開始してD-SLPのロケーションを得る。D-SLPは、H-SLPが元のLCSクライアントに関する情報を段階304および306においてD-SLPにトンネリングされたMLP要求と一緒に含んでいた場合、SETに元のLCSクライアントに関して通知してよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを受信してよい。SETは次いで、ロケーション要求を許可すべきかどうかを決定してよい。いくつかの実施形態では、D-SLPは次いで、MLP応答においてロケーションをH-SLPに返信する。いくつかの実施形態では、段階306において説明したプロキシD-SLPを利用した場合、MLP応答およびSETロケーションは、RLPを使用しプロキシD-SLPを介してH-SLPにトンネリングバックされる。
【0041】
図4は、イミディエイトロケーションに関するSUPL転送のための方法の一例について説明する流れ図である。この例は、
図2において説明した設計のさらなる実施形態を提供する。いくつかの実施形態では、
図4における各段階は、プロセッサ、たとえば、汎用コンピュータ、またはサーバ内のプロセッサによって実行されるプログラムコード内に実装され得る。いくつかの実施形態では、これらの段階は、一群のプロセッサ、たとえば、モバイルデバイス上のプロセッサ、およびサーバなどの1つまたは複数の汎用コンピュータ上のプロセッサによって実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、
図5の各ステップは、SET712のプロセッサ720、メモリ722、ソフトウェア724、アンテナ728、または入出力デバイス726によって実行されてよい。いくつかの実施形態では、いくつかのステップは、プロセッサ811が1つまたは複数のSUPLサーバ810のメモリ812上に記憶された命令814を実行し、1つまたは複数のSUPLサーバ810の1つまたは複数の送信機、受信機、およびアンテナを使用することによって実行されてよい(
図8には示されていない)。
【0042】
図4に示すように、方法400は段階402から始まり、SUPLエージェント(たとえば、
図1のSUPLエージェント112)が、H-SLP(たとえば、
図1のH-SLP102または
図8に示すSLP810)にMLP SLIRメッセージを送り、特定のSET(たとえば、
図1のSET104)のロケーションを要求するためにMLP SLIRメッセージがH-SLPに関連付けられる。次いで、H-SLPは、SUPLエージェントの識別情報(たとえば、クライアントid)を認証し、要求されたサービスに関してSUPLエージェントが許可されているかどうかを検査する。いくつかの実施形態では、この認証手順は、SUPLエージェントから受信されたクライアントidに基づく。H-SLPは、(たとえば、MLP ms-idパラメータによって定義される)SET識別情報およびクライアントidに基づくSETのプライバシー検査を行ってもよい。いくつかの実施形態では、H-SLPは、ターゲットSETがSUPLをサポートすることを検証してもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、要求されたQoP(位置の質)を満たすSETの事前に算出された位置がH-SLPにおいて利用可能であり、SETによる通知および検証が必要とされない場合、H-SLPは直接段階420に進む。他の実施形態では、通知および検証または通知のみが必要とされる場合、H-SLPは段階404に進む。
【0044】
次いで、段階404において、H-SLPは、SUPL INITメッセージをSETに送ることによってSETとのロケーションセッションを開始する。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこのメッセージを受信してよい。SUPL INITメッセージは、対象となる測位方法(posMethod)、SLP機能(sLPCapabilities)、および場合によってはQoPを含む。いくつかの実施形態では、段階402におけるプライバシー検査の結果が、対象加入者の通知および/または検証が必要とされることを示す場合、H-SLPは、SUPL INITメッセージに通知パラメータも含める。いくつかの実施形態では、SUPL INITメッセージが送られる前に、H-SLPは、SUPL INITメッセージのハッシュも計算し記憶する。
【0045】
いくつかの実施形態では、段階402において、H-SLPが、事前計算された位置を使用することを決定した場合、SUPL INITメッセージは、この決定を、「no position」というposMethodパラメータ値で示し、SETは、検証プロセスの結果(アクセス付与、またはアクセス拒否)を伝えるSUPL ENDメッセージで応答する。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこの判定を下してよい。他の実施形態では、明示的な検証が必要とされない場合(通知のみが必要)、SETはSUPL ENDメッセージで応答し、次いでH-SLPは直接段階420に進む。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを送ってよい。しかし、そのような実施形態では、SETは、SUPL ENDメッセージを送る前に、段階406のデータ接続セットアップ手順を実行し、段階408において説明した手順を使用してH-SLPとのTLS接続を確立する。
【0046】
次に、段階406において、SETは受信されたSUPL INITメッセージを分析する。たとえば、SET712は、プロセッサ720によって、受信されたメッセージを分析してよい。いくつかの実施形態では、SUPL INITメッセージが認証されていないことが判明した場合、SETはそれ以上の措置はとらない。他の実施形態では、SETは、H-SLPとのTLS接続を確立する準備を整えるのに必要な措置をとる。いくつかの実施形態では、SETはまた、受信したSUPL INITメッセージのハッシュを算出する。
【0047】
次いで、段階408において、SETは通知規則を評価し、適切な措置をとり、たとえば、SETは、SETユーザにロケーション要求に関して通知してよく、ユーザがロケーション要求を許可することを望んでいることを検証してよい。たとえば、SET712は、プロセッサ720を使用して通知規則を評価し、1つまたは複数の入出力デバイス726を使用してユーザに通知してよい。SETは次いで、ホームネットワークによってSETにプロビジョニングされた(たとえば、SETの製造時にプロビジョニングされた)H-SLPアドレスを使用してH-SLPとのTLS接続を確立してよい。SETとH-SLPは、TLS接続の確立時に互いを認証してよい。SETは次いで、H-SLPとの測位セッションを始めるためのSUPL POS INITメッセージを送る。いくつかの実施形態では、SETは、SUPL INIT中で示された、対象となる測位方法をSETがサポートしない場合であっても、SUPL POS INITメッセージを送る。SUPL POS INITメッセージは、SET機能(sETCapabilities)と、段階406において算出された、受信したSUPL INITメッセージのハッシュとを含む。SET機能は、SETがSUPL転送をサポートすることを示してよい。SUPL POS INITメッセージは、SET用の許可されたD-SLPのリストと、SETが任意のD-SLPまたは特定のD-SLPのサービス領域内に位置するかどうかに関する表示とを含んでよい。いくつかの実施形態では、SUPL POS INITメッセージは、(たとえば、段階404においてsLPCapabilitiesで示されたような)H-SLPの測位プロトコル機能に従って、LPP/LPPeおよび/またはTIA-801測位プロトコルメッセージを伝えるSUPL POSメッセージも含み得る。いくつかの実施形態では、SETは、その位置を示すことが(LPP/LPPe/TIA-801の一部としてまたはSUPL POS INITの任意の位置パラメータによって明示的に)サポートされる場合、その位置を示してもよい。いくつかの実施形態では、SUPL POS INITメッセージで取り込まれた位置またはSUPL POS INITメッセージで受信された情報に基づいて算出された位置が利用可能であり、必要なQoPを満たす場合、H-SLPは直接段階418に進んでよく、SUPL POSセッションを行わなくてよい。
【0048】
次に、段階410において、SETとH-SLPはSUPL POSメッセージ交換を行って位置を算出する。H-SLPまたはSETによって送られる各SUPL POSメッセージは、LPP測位プロトコル、LPP/LPPe測位プロトコル、またはTIA-801測位プロトコルに関する1つまたは複数のメッセージを含んでよい。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこれらのメッセージを決定し、送信機、受信機、およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送りかつ受信してよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを送りかつ受信してよい。いくつかの実施形態では、H-SLPによって送られる各測位プロトコルメッセージは、(i)支援データを転送し、ならびに/または(ii)測位機能の要求および/もしくは転送を行い、ならびに/または(iii)ロケーション情報を要求してよい。さらに、いくつかの実施形態では、SETによって送られる各測位プロトコルメッセージは、(i)支援データを要求し、ならびに/または(ii)測位機能の要求および/もしくは転送を行い、ならびに/または(iii)ロケーション情報(たとえば、ロケーション測定値もしくはロケーション推定値)を転送してよい。測位プロトコルメッセージのこれらの内容は、測位プロトコルならびにSETおよび/またはH-SLPによってサポートされる特定の測位方法(たとえば、AGPS、AFLT、OTDOA、ECID)に関係付けられてよい。このセッションに使用される測位方法は、SUPL POSメッセージの交換時にSETとH-SLPによって交換される測位機能、または場合によっては上記の段階408においてSETによって測位プロトコルメッセージ内で転送される測位機能に基づいて決定されてよい。H-SLPは、受信した測位測定値(SET支援型)に基づいてSETの位置推定値を算出してよく、またはSETは、H-SLPから得られる支援データに基づいて位置推定値を算出し(SETベース)、位置推定値をH-SLPに転送してよい。
【0049】
次いで、段階412において、H-SLPは、あるD-SLP(たとえば、
図1のD-SLP130b)がSETのよりよいロケーションを得ることができる可能性があると判定する。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこの判定を下してよい。段階412は、段階410の前または後のいずれに実施されてもよい。前者の場合、段階410は実施されなくてもよい。H-SLPは、SETにSUPL REDIRECTメッセージを送り、許可されたD-SLP(たとえば、
図1のD-SLP130b)のアドレス、課金コード、および/またはデジタル署名された認証データを含んでよい。デジタル署名された認証データには、課金コード、現在の日時、SET識別情報、およびH-SLP識別情報のうちの1つまたは複数を含めてよい。いくつかの実施形態では、H-SLPは、以下のうちの1つまたは複数に基づいて段階412の必要性を判定してよい。
(a)SETによる、段階408でのSUPL POS INITにおける、SETがSUPL REDIRECTをサポートするという表示。
(b)SETによって段階408でSUPL POS INITメッセージにおいて提供される許可されたD-SLPのリスト、およびSETが許可された各D-SLPまたは許可された任意のD-SLPのサービス領域内に位置するかどうかの表示。
(c)(たとえば、前のSUPLセッションから得られるか、またはSETに関する機器知識もしくはSETユーザ加入情報に基づいてH-SLPオペレータによって決定された)SETがSUPL REDIRECTをサポートすることのH-SLPによる事前知識。
(d)SETが、まだ有効である可能性がある(たとえば、D-SLPの任意の持続時間期限が満了していない場合および/またはSETがD-SLPの地理的サービス領域に位置する可能性がある場合)許可されたD-SLPアドレスを割り当てたことのH-SLPによる事前知識。
(e)SETが許可されたD-SLPにアクセスしたことの、SETからの最近の報告。
(f)段階402においてSUPLエージェントによって要求された任意のQoPを満足しない、段階412において得られたSETの位置推定値。
【0050】
次に、段階414において、SETは、たとえば以下に
図5に関して説明する手順を使用してD-SLP(たとえば、
図1のD-SLP130b)との別個のSUPLセッションを確立して、SETのロケーションを得る。SETは、段階412においてH-SLPによってSUPL REDIRECTに含められる任意のD-SLPに基づいてD-SLPを決定してよく、またはSETは、SETがアクセスを許可されている(たとえば、D-SLPに対する任意のサービス持続時間が満了していない場合およびSETがD-SLPの任意のサービス領域内に位置する場合)現在許可されているD-SLPに基づいてD-SLPを選択してよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してメッセージを送りかつ受信するプロセッサ720との別個のSUPLセッションを確立してよい。
【0051】
次いで、段階416において、SETは、位置推定値をSUPL REPORTメッセージにおいてH-SLPに返信する。あるいは(
図4には示されていない)、SETは、位置推定値をSUPL ENDメッセージにおいてH-SLPに返信してよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを送りかつ受信してよい。
【0052】
次に、段階418において、SETが段階416においてSUPL ENDを送らなかった場合、H-SLPは、ロケーションセッションが終了したことを示すSUPL ENDメッセージをSETに送ってよい。SETは次いで、H-SLPとのTLS接続を解除し、このセッションに関連するすべてのリソースを解放する。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを送りかつ受信してよい。
【0053】
段階420において、H-SLPは、位置推定値(posresult)をMLP SLIAメッセージにおいてSUPLエージェントに送り返し、かつH-SLPは、このセッションに関連するすべてのリソースを解放する。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。
【0054】
上記の
図4において説明した例の代替実施形態では、H-SLPは、SUPL INITメッセージの代わりに、すでに進行中のSETとの一般的なSUPLセッションのための新しい測位活動を開始するためのSUPL REINITメッセージを、段階404においてSETに転送してよい。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを受信してよい。この実施形態では、たとえば、段階402〜段階420は、(i)データ接続およびTLSセッションがすでに存在する場合、段階406においてSETによるデータ接続またはTLSセッションのセットアップが行われなくてよく、(ii)段階404においてposMethodパラメータをSUPL REINITに含めなくてよく、(iii)段階408においてSETによる通知規則の評価が行われなくてよく、(iv)段階418が省略されてよく、かつ段階416においてSETがそのロケーションをH-SLPに返信した後で一般的なSUPLセッションが継続してよいことを除いて、上記に
図4に関して説明したように実施されてよい。
【0055】
上記に
図4において説明した例の別の実施形態では、段階414および416は省略されてよく、H-SLPは、段階412においてSUPL REDIRECTを送った後、段階418においてSUPL ENDメッセージを送ることによってSUPLセッションを終了するか、または段階408もしくは段階410の後、段階418においてSUPL ENDメッセージを送り、その場合は段階412を省略することによってSUPLセッションを終了してよい。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してSUPL ENDメッセージを受信してよい。いくつかの実施形態では、段階412を省略する場合、H-SLPは、D-SLPを使用するための要求およびSUPL REDIRECTに関して説明した他の情報を、段階418において送るSUPL ENDメッセージに、段階412において含めてよい。この実施形態では、
図4のSUPLセッションが段階418において終了した後、SETは、D-SLP、たとえばH-SLPによって段階412のSUPL REDIRECTまたは段階418のSUPL ENDに示されたD-SLPあるいはSETによって決定されたD-SLPとのSUPLセッションを開始してよい。SETは次いで、たとえば以下に
図5において説明する手順を使用してSETのロケーションを得ることができる。SETは、そのロケーションを得た後、H-SLPとの新しいSUPLセッションを開始することによってロケーションをH-SLPに転送してよく、H-SLPは、
図4の段階420に従ってロケーションをSUPLエージェントに転送してよい。SETは、H-SLPとの新しいSUPLセッションを開始する際に、H-SLPに新しいSUPLセッションが
図4のSUPLセッションに関係することを示すために、他の情報(たとえば、課金コードまたは段階412においてH-SLPから受信された他の情報)をH-SLPに転送してもよい。
【0056】
別の実施形態では、SETは、(たとえば、
図5の手順を使用して)D-SLPとのSUPLセッションからSETのロケーションを得た後、たとえば、H-SLPが、
図4の段階412で送られるSUPL REDIRECTメッセージにおいて
図4で使用されるSUPLエージェントの識別情報をSETに提供した場合に、ロケーションをSUPLエージェントに直接転送してよく、場合によっては、提供されるロケーションが
図4の手順におけるロケーション要求に関連することをSETがSUPLエージェントに示すのを可能にするための追加の情報を転送してよい。たとえば、そのような実施形態では、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを送りかつ受信してよい。
【0057】
図5は、SETによって開始されるD-SLPとのロケーションセッションの方法の一例について説明する流れ図である。この例は、
図4の段階414において使用されてよい。いくつかの実施形態では、
図5における各段階は、プロセッサ、たとえば、汎用コンピュータ、モバイルデバイス、またはサーバ内のプロセッサによって実行されるプログラムコード内に実装され得る。いくつかの実施形態では、これらの段階は、一群のプロセッサ、たとえば、モバイルデバイス上のプロセッサ、およびサーバなどの1つまたは複数の汎用コンピュータ上のプロセッサによって実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、
図5の各ステップは、SET712のプロセッサ720、メモリ722、ソフトウェア724、アンテナ728、および入出力デバイス726によって実行されてよい。いくつかの実施形態では、いくつかのステップは、プロセッサ811が1つまたは複数のSUPLサーバ810のメモリ812上に記憶された命令814を実行し、1つまたは複数のSUPLサーバ810の1つまたは複数の送信機、受信機、およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用することによって実行されてよい。
【0058】
図5に示すように、方法500は段階502から始まり、SET(たとえば、
図1のSET104)が、測位要求を、SET上のSUPLエージェント(たとえば、アプリケーション)から受信するか、またはたとえば、上記に
図4において段階414に関して説明したようにH-SLPから受信する。たとえば、いくつかの実施形態では、SLP801は、プロセッサ811を使用してこのメッセージを決定し、送信機およびアンテナ(
図8には示されていない)を使用してメッセージを送ってよい。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこの要求を受信してよい。SETは、許可されたD-SLP(たとえば、
図1のD-SLP130b)との安全なTLS接続を確立するための適切な措置をとる。たとえば、D-SLPは、上記の
図4の段階412でH-SLPによってSUPL REDIRECTに示されたD-SLPであってよく、または上記の
図4の段階414に関してSETによって決定されたD-SLPであってよい。SETとD-SLPは、段階502におけるTLS接続の確立時に互いを認証してよい。
【0059】
次に、段階504において、SETは、D-SLPとの安全なTLS接続を確立し、D-SLPとの測位セッションを開始するためのSUPL STARTメッセージを送る。SUPL STARTメッセージは、SET機能(sETCapabilities)と場合によっては所望のQoPとを含む。たとえば、SET712は、アンテナ728およびプロセッサ720を使用してTLS接続を確立してよい。QoPは、上記の
図4の段階404でSUPL INITにおいて受信されるQoPであってよい。SUPL STARTは、上記の
図4の段階412において説明したように、任意の課金コードおよび/またはH-SLPから受信されたデジタル署名された認証データを含んでもよい。D-SLPは、デジタル署名された認証データを使用してSETの識別情報および/またはH-SLPの識別情報を認証してよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、要求されたQoPを満たす、事前に算出された位置がD-SLPにおいて利用可能である場合、D-SLPは、段階512に直接進み、位置結果(position)を含むSUPL ENDメッセージをSETに送る。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してSUPL ENDメッセージを受信してよい。
【0061】
次いで、段階506において、D-SLPはSUPL RESPONSEメッセージをSETに送る。いくつかの実施形態では、SUPL RESPONSEは、対象となる測位方法(posMethod)およびD-SLP機能(sLPCapabilities)を含む。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してSUPL RESPONSEを受信してよい。
【0062】
次に、段階508において、SETはSUPL POS INITメッセージをD-SLPに送る。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してSUPL POS INITを送ってよい。いくつかの実施形態では、SETは、SUPL RESPONSEに示された、対象となる測位方法をSETがサポートしない場合であっても、SUPL POS INITメッセージを送る。SUPL POS INITメッセージはSET機能(sETCapabilities)を含む。いくつかの実施形態では、SUPL POS INITメッセージは、(段階506においてsLPCapabilitiesで示された)D-SLPの測位プロトコル機能に従って、LPP/LPPe測位プロトコルメッセージおよび/またはTIA-801測位プロトコルメッセージを伝えるSUPL POSメッセージも含み得る。いくつかの実施形態では、SETは、その位置を示すことが(LPP/LPPe/TIA-801の一部としてまたはSUPL POS INITメッセージにおける任意の位置パラメータによって明示的に)サポートされる場合、その位置を示してもよい。いくつかの実施形態では、SUPL POS INITメッセージで取り込まれるかまたはSUPL POS INITメッセージで受信された情報に基づいて算出され、必要なQoPを満たす位置が利用可能である場合、D-SLPは段階512に進んでよく、SUPL POSセッションを行わなくてよい。
【0063】
次いで、段階510において、SETとD-SLPはSUPL POSメッセージの交換を行って位置を算出する。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを送りかつ受信してよい。D-SLPまたはSETによって送られる各SUPL POSメッセージは、LPP測位プロトコル、LPP/LPPe測位プロトコル、またはTIA-801測位プロトコルに関する1つまたは複数のメッセージを含んでよい。D-SLPによって送られる各測位プロトコルメッセージは、(i)支援データを転送し、ならびに/または(ii)測位機能の要求および/もしくは転送を行い、ならびに/または(iii)ロケーション情報を要求してよい。SETによって送られる各測位プロトコルメッセージは、(i)支援データを要求し、ならびに/または(ii)測位機能の要求および/もしくは転送を行い、ならびに/または(iii)ロケーション情報(たとえば、ロケーション測定値もしくはロケーション推定値)を転送してよい。測位プロトコルメッセージのこれらの内容は、測位プロトコルならびにSETおよび/またはD-SLPによってサポートされる特定の測位方法(たとえば、AGPS、AFLT、OTDOA、ECID)に関係付けられてよい。このセッションに使用される測位方法は、SUPL POSメッセージの交換時にSETとD-SLPによって交換される測位機能に基づいて決定される。いくつかの実施形態では、これらの測位機能は、SETによって段階508で送られる測位プロトコルメッセージにおいて転送されていてよい。D-SLPは、受信した測位測定値(SET支援型)に基づいてSETの位置推定値を算出し、またはSETは、D-SLPから得られる支援データに基づいて位置推定値を算出する(SETベース)。
【0064】
段階512において、いくつかの実施形態では、位置計算が完了すると、D-SLPは、ロケーションセッションが終了したことを示すSUPL ENDメッセージをSETに送る。たとえば、SET712は、アンテナ728を使用してこれらのメッセージを受信してよい。いくつかの実施形態では、D-SLPは、たとえば、段階510においてSETではなくD-SLPが位置推定値を算出した場合、SUPL ENDにおいて位置結果(position)を送ってもよい。他の実施形態では、SETは、たとえば段階510においてD-SLPから受信された支援データを使用することによって、位置結果自体を得ていてよい。いくつかの実施形態では、SETは、D-SLPとのTLS接続を解除し、このセッションに関連するすべてのリソースを解放する。いくつかの実施形態では、D-SLPは、このセッションに関連するすべてのリソースを解放する。D-SLPまたはD-SLPオペレータは、手順500によってSETに提供されたロケーションサービスに関してH-SLPオペレータに課金するために、段階504において受信された任意の課金コードをH-SLPまたはH-SLPオペレータ(
図5には示されていない)に転送してよい。H-SLPまたはH-SLPオペレータは、課金コードを
図4の段階412においてSETに転送されたものと認識してよく、
図5において提供されたロケーションサービスに関してSETではなく
図4のSUPLエージェントに課金してよい。
【0065】
図6を参照すると、ワイヤレス通信システム610は、セル616中に配設されたユーザ機器612(UE)、トランシーバ基地局(BTS)614のような様々なデバイスと、基地局コントローラ(BSC)618とを含む。UE612は、
図1のSET104の一例であってよく、BSC618およびBTS614は、
図1の在圏網/サービングネットワーク102aおよび/またはホームネットワーク102bの一部であってよい。システム610は、複数のキャリア(様々な周波数の波形信号)上の動作をサポートすることができる。マルチキャリア送信機は、複数のキャリアで変調信号を同時に送信することができる。各変調信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)信号などであり得る。各変調信号は、異なるキャリアで送られてもよく、パイロット、オーバーヘッド情報、データなどを運ぶことができる。
【0066】
BTS614は、アンテナを介してUE612とワイヤレス通信することができる。BTS614の各々はまた、基地局、アクセスポイント、アクセスノード(AN)、NodeB、evolved NodeB(eNB)などとも呼ばれ得る。BTS614は、複数のキャリアを介して、BSC618の制御下にあるUE612と通信するように構成される。BTS614の各々は、それぞれの地理的領域、ここではそれぞれのセル616に通信カバレージを提供することができる。BTS614のセル616の各々は、基地局アンテナの関数として複数のセクタに分割される。
【0067】
システム610はマクロ基地局614だけを含んでもよく、または、たとえばマクロ、ピコおよび/もしくはフェムト基地局など、異なるタイプの基地局614を有することができる。マクロ基地局は、比較的広い地理的領域(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入している端末による無制限アクセスを許可することができる。ピコ基地局は、比較的小さい地理的領域(たとえば、ピコセル)をカバーすることができ、サービスに加入している端末による無制限アクセスを許可することができる。フェムトまたはホーム基地局は、比較的小さい地理的領域(たとえば、フェムトセル)をカバーすることができ、フェムトセルに関連する端末(たとえば、自宅内のユーザ用端末)による制限付きアクセスを許可することができる。
【0068】
UE612は、セル616全体にわたって分散され得る。UE612は、端末、移動局、モバイルデバイス、ユーザ機器(UE)、加入者ユニットなどと呼ばれ得る。各UEは、上述のようにSET(SUPL対応端末)を備えてよい。
図6に示すUE612は移動電話、携帯情報端末(PDA)、ならびに車両ナビゲーションおよび/または通信システムを含み得るが、ワイヤレスルータ、他のハンドヘルドデバイス、ネットブック、ノートブックコンピュータなども含み得る。
【0069】
図7も参照すると、
図6におけるUE612のうちの1つの例712(たとえば、
図1におけるSET104を備えるUE)は、プロセッサ720、ソフトウェア724を含むメモリ722、入出力(I/O)デバイス726(たとえば、ディスプレイ、スピーカー、キーパッド、タッチスクリーン、またはタッチパッドなど)、および1本または複数のアンテナ728を含むコンピュータシステムを備える。アンテナ728は、UE712の通信機能を実現し、
図6のBTS614との双方向通信を容易にする。アンテナは、SPS信号、たとえば
図1のGPS衛星150からの信号の受信および測定を可能にすることもできる。アンテナ728は、送信機および/または受信機モジュールからの命令に基づいて動作することができるが、これらの命令は、プロセッサ720を介して(たとえば、メモリ722に記憶されたソフトウェア724に基づいて)、および/または、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアおよび/もしくはソフトウェアの組合せにおける、UE712の他の構成要素によって実施され得る。
【0070】
プロセッサ720は、インテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、Intel(登録商標)社またはAMD(登録商標)によって作られるような中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などである。メモリ722は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読取り専用メモリ(ROM)などの非一時的記憶媒体を含む。メモリ722は、ソフトウェア724を記憶し、ソフトウェア724は、実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサ720に実行させるように構成された命令を含む、コンピュータ可読コンピュータ実行可能ソフトウェアコードである。あるいは、ソフトウェア724は、プロセッサ720によって直接実行できないことがあるが、たとえばコンパイルされ実行されるとき、これらの機能をコンピュータに実施させるように構成される。
【0071】
図8を参照すると、発見されたSLPに対してSUPL転送またはMLPトンネリングを実行するように動作可能なシステムの特定の実施形態が図示され、全体的に800で示されている。システム800は、1つまたは複数のアクセスネットワーク(たとえば、例示的なアクセスネットワーク830)を介して、また場合によっては、1つまたは複数の中継ネットワーク(
図8には示さず)を介してもモバイルデバイス820に通信可能に結合するSUPLサーバ810を含む。SUPLサーバは、当技術分野で知られている1つまたは複数の送信機、受信機、およびアンテナ(
図8には示されていない)を備えてよい。特定の実施形態では、SUPLサーバ810はSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)であってよく、モバイルデバイス820はSUPL対応端末(SET)であってよい。アクセスネットワーク830は、3GPPネットワーク、3GPP2ネットワーク、WiMAXネットワーク、Wi-Fiネットワーク(たとえば、IEEE802.11規格に従って動作するネットワーク)、または何らかの他のワイヤレスアクセスネットワークであってよい。特定の実施形態では、モバイルデバイス820はワイヤレス電話であってよい。
【0072】
SUPLサーバ810は、プロセッサ811およびプロセッサ811に結合されたメモリ812を含み得る。特定の実施形態では、メモリ812は、プロセッサ811によって実行可能な命令814を記憶することができるが、これらの命令は、様々な論理モジュール、構成要素、およびアプリケーションを表す。たとえば、メモリ812は、実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサ811に実行させるように構成された命令を含むコンピュータ可読コンピュータ実行可能ソフトウェアコードを記憶することができる。メモリ812は、SUPLサーバ810の1つまたは複数のセキュリティ証明を記憶することもできる。
【0073】
モバイルデバイス820は、プロセッサ821およびプロセッサ821に結合されたメモリ822を含み得る。たとえば、プロセッサ821およびメモリ822は、
図7に関して説明したSET712のプロセッサ720およびメモリ722を備えてよい。特定の実施形態では、メモリ822は、プロセッサ821によって実行可能な命令824を記憶するが、これらの命令は、様々な論理モジュール、構成要素、およびアプリケーションを表す可能性がある。たとえば、命令824は、
図7に関して説明したSET712のソフトウェア724を含んでよい。たとえば、メモリ822は、実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサ811に実行させるように構成された命令を含むコンピュータ可読コンピュータ実行可能ソフトウェアコードを記憶することができる。メモリ822は、モバイルデバイス820の1つまたは複数のセキュリティ証明を記憶することもできる。
【0074】
上記で論じた方法、システム、およびデバイスは、例である。様々な構成において、様々な手順または構成要素を、適宜、省略し、置換し、または加えることができる。たとえば、代替構成では、本方法は、説明される順序とは異なる順序で実行されてもよく、ならびに/または、様々な段階が加えられ、省略され、および/もしくは組み合わされてもよい。また、いくつかの構成に関して説明した特徴が、様々な他の構成と組み合わされてもよい。構成の様々な態様および要素を同様に組み合わせることができる。また、技術は発展するものであり、したがって、要素の多くは、例であり、本開示または特許請求の範囲の範囲を限定しない。
【0075】
例示的な構成(実装形態を含む)を完全に理解するために、説明には具体的な詳細が記載されている。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実践することができる。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、不要な詳細なしに示してきた。この説明は、例示的な構成のみを提供し、特許請求の範囲の範囲、適用可能性、または構成を限定しない。むしろ、これらの構成の上述の説明は、説明した技法を実装するための有効な説明を当業者に提供することになる。本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、要素の機能および構成に様々な変更を行うことができる。
【0076】
また、構成は、流れ図またはブロック図として示されるプロセスとして説明することができる。各々は動作を逐次プロセスとして説明し得るが、動作の多くは並行してまたは同時に実行され得る。加えて、動作の順序は並び替えられ得る。プロセスは、図に含まれていない追加のステップを有することができる。さらに、方法の例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらの任意の組合せによって実装され得る。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードで実装されるとき、必要なタスクを実行するプログラムコードまたはコードセグメントは、記憶媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶され得る。プロセッサは説明したタスクを実行し得る。
【0077】
いくつかの例示的な構成について説明してきたが、様々な変更、代替構造、および均等物は、本開示の趣旨から逸脱することなく使用され得る。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素であってよく、他の規則は、本発明の適用例に優先するか、そうでなければ本発明の適用例を変更することができる。また、上記の要素が考慮される前、間、または後に、いくつかのステップを行うことができる。したがって、上記の説明は、特許請求の範囲を制限しない。
【0078】
本明細書での「ように適合された」または「ように構成された」の使用は、追加のタスクまたはステップを実行するように適合されたデバイス、または構成されたデバイスを排除しない、オープンで包括的な言葉を意味する。加えて、「基づいて」の使用は、1つまたは複数の記載された条件または値に「基づく」プロセス、ステップ、計算、または他の動作が、実際には、追加の条件または記載された値を超える値に基づく可能性がある点で、オープンで包括的であることを意味する。本明細書に含まれる見出し、リスト、および番号付けは、説明を簡単にするためだけであり、限定することを意味しない。
【0079】
本主題の態様による実施形態は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または上記の組合せに実装され得る。一実施形態では、コンピュータは、1つのプロセッサまたは複数のプロセッサを含み得る。プロセッサは、プロセッサに結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)などのコンピュータ可読媒体を含むか、またはそれにアクセスすることができる。プロセッサは、センサーサンプリングルーチン、選択ルーチン、および上記で説明した方法を実行する他のルーチンを含む1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行するなど、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。
【0080】
そのようなプロセッサには、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および状態機械が含まれ得る。そのようなプロセッサには、PLC、プログラマブル割込コントローラ(PIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、電子的プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはEEPROM)、または他の同様のデバイスなどのプログラマブル電子デバイスがさらに含まれ得る。
【0081】
そのようなプロセッサは、プロセッサによって実行されるとき、たとえばプロセッサによって実行されるか、または支援される、本明細書で説明したステップをプロセッサに実行させることができる命令を記憶し得る有体のコンピュータ可読媒体などの媒体を含むか、またはその媒体と通信することができる。コンピュータ可読媒体の実施形態には、限定はしないが、すべての電子記憶デバイス、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、またはウェブサーバ内のプロセッサなどのプロセッサにコンピュータ可読命令を提供することが可能な他の記憶デバイスが含まれ得る。媒体の他の例には、限定はしないが、フロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成されたプロセッサ、すべての光学媒体、すべての磁気テープもしくは他の磁気媒体、またはコンピュータプロセッサが読み取ることができる任意の他の媒体が含まれる。また、様々な他のデバイスは、ルータ、専用ネットワークもしくは公衆ネットワーク、または他の送信デバイスなどのコンピュータ可読媒体を含み得る。説明したプロセッサおよび処理は、1つまたは複数の構造で存在する可能性があり、1つまたは複数の構造を介して分散される可能性がある。プロセッサは、本明細書で説明した方法のうちの1つまたは複数(または方法の一部)を実行するためのコードを含み得る。
【0082】
本主題について、その特定の実施形態に関して詳細に説明してきたが、上記のことを理解すると、そのような実施形態に対する改変形態、変形形態、および均等物を容易に生成することができることが当業者には諒解されよう。したがって、本開示は、限定ではなく例として提示され、当業者には容易に明らかになるように、本主題に対するそのような変更、変形、および/または追加を含むことを妨げないことを理解されたい。