【実施例】
【0019】
まず、
図1を参照しながら、本発明のパウダー成形機を説明する。
本発明のパウダー成形機は、機器本体(1)と、シール蓋(2)と、通気材料(3)と、採取ユニット(4)と、を主に備える。
機器本体(1)は、少なくとも1つの圧縮室(11)が設けられ、本発明では、隣接する2つの圧縮室(11)を主な実施形態とし、前記圧縮室(11)の一端には開放端(12)が形成され、他端には密閉端(13)が形成され、且つ前記密閉端(13)の中心箇所には孔部(131)が設けられ、前記圧縮室(11)には調整可能な入れ駒(14)が内設され、且つ前記入れ駒(14)には複数のスルーホール(141)が貫設され、前記入れ駒(14)には駆動棒(142)の一端が連結され、前記駆動棒(142)の他端は前記密閉端(13)の孔部(131)から外に貫通され、前記入れ駒(14)及び前記圧縮室(11)の開放端(12)は共に前記圧縮室(11)に成形空間(15)を画定させ、前記入れ駒(14)及び前記圧縮室(11)の密閉端(13)は共に前記圧縮室(11)に行程空間(16)を画定させ、また、前記機器本体(1)の側辺の前記成形空間(15)に対応される箇所には材料投入部(17)が連設され、且つ前記材料投入部(17)は前記成形空間(15)に連通され、前記機器本体(1)の側辺の前記行程空間(16)に対応される箇所には吸引部(18)が連設され、前記吸引部(18)は前記行程空間(16)に連通される。
シール蓋(2)は、前記機器本体(1)の圧縮室(11)の開放端(12)の一端の箇所に位置され、圧縮室(11)の端面に対応する箇所には複数のスルーホール(21)が設けられ、且つ前記スルーホール(21)はそれの中空状キャビティ(22)に連通され、それの側辺の前記中空状キャビティ(22)に対応される箇所には吸引部(23)が連設され、且つ前記吸引部(23)は前記中空状キャビティ(22)に連通される。
通気材料(3)は、通気性布であり、前記通気材料(3)には複数の細孔が成型され、前記機器本体(1)とシール蓋(2)との間に位置されると共に前記圧縮室(11)の開放端(12)を被覆させ、且つ通気材料(3)により前記圧縮室(11)の開放端(12)に蓋をする。
採取ユニット(4)は、前記機器本体(1)と通気材料(3)との間を通過させ、吸引動力或いはパウダーをアルミ盤上に転移させる他の機構等を有し、本発明では、その上に複数のスルーホールが成型される通気板に負圧を発生させる吸引動力源が組み合わせられてパウダーの吸い取りを行う。
【0020】
ドライパウダーの製造では、機器本体(1)の材料投入部(17)がドライパウダー源に連結され、機器本体(1)の吸引部(18)が吸引動力源に連結される。前記吸引動力源は真空ポンプであるか、或いは空間に負圧を発生させるあらゆる機構でもよい。また、前記入れ駒(14)の駆動棒(142)の圧縮室(11)の外に貫通される一端は伸縮動力源に連結され、前記伸縮動力源はエアシリンダー等である。
前記通気材料(3)は巻き取り動力源に連結され、前記シール蓋(2)の吸引部(23)は吸引動力源に連結され、前記吸引動力源は真空ポンプであるか、或いは空間に負圧を発生させるあらゆる機構でもよい。なお、前記シール蓋(2)はフィード動力源に連結され、前記フィード動力源はエアシリンダー等である。
前記採取ユニット(4)は移動動力源に連結され、前記移動動力源はエアシリンダー等である。前記採取ユニット(4)には吸引動力源が連結され、前記吸引動力源は真空ポンプであるか、或いは空間に負圧を発生させるあらゆる機構でもよい。前記伸縮動力源、巻き取り動力源、フィード動力源、移動動力源、及び各吸引動力源は制御ユニットに連結され、ドライパウダーの製造の自動化が実施される。
【0021】
このように、使用においては、制御ユニットによりシール蓋(2)に連結されるフィード動力源が起動されて作動し、シール蓋(2)が機器本体(1)の方向にフィードを行う。シール蓋(2)が機器本体(1)に向けてフィードを行うと、機器本体(1)とシール蓋(2)との間に位置される通気材料(3)が一緒に機器本体(1)の方向を圧迫し、通気材料(3)が機器本体(1)に向かう圧縮室(11)の開放端(12)を被覆させ、シール蓋(2)が通気材料(3)により圧縮室(11)の開放端(12)に緊密に蓋をする。
【0022】
図2に示すように、制御ユニットによりシール蓋(2)の吸引部(23)に連結される吸引動力源が駆動されて吸気を行い、シール蓋(2)の吸引部(23)は中空状キャビティ(22)を経てスルーホール(21)から前記通気材料(3)の細孔を経て成形空間(15)内の空気を抽出し、成形空間(15)内に負圧状態を形成させる。このさい、機器本体(1)の材料投入部(17)に連結されるドライパウダー源の箇所のドライパウダー材料は成形空間(15)内の負圧を受けて吸引され、ドライパウダー材料が成形空間(15)に吸入される。
同時に、制御ユニットは機器本体(1)の吸引部(18)に連結される吸引動力源を起動させて吸気を行わせ、圧縮室(11)内の空気が抽出され、且つ入れ駒(14)に設けられる複数のスルーホール(141)を通して圧縮室(11)の成形空間(15)内の空気が抽出され、同調してドライパウダー材料が吸引されて成形空間(15)に進入する。これにより、ドライパウダー材料が成形空間(15)内に進入する効率を高める。
【0023】
続いて、
図3に示すように、制御ユニットにより伸縮動力源が駆動され、伸縮動力源に連結される駆動棒(142)により入れ駒(14)が連動されて圧縮室(11)の開放端(12)の方向に作動し、成形空間(15)内のドライパウダー材料が圧縮されてパウダーブロック状になり、ドライパウダー材料と一緒に成形空間(15)内の空気が入れ駒(14)に設けられるスルーホール(141)から吸入されて成形空間(15)の外に排出される。
同時に、シール蓋(2)及び機器本体(1)に連結される吸引動力源は持続的に吸気動作を行い、成形空間(15)内の空気の抽出効率を高め、成形空間(15)内の空気が完全に抽出された後、前記ドライパウダー材料により形成されるパウダーブロックが緊密に圧縮されてパウダー(5)状になる(
図3参照)。ちなみに、本発明は、入れ駒(14)のフィード行程の調節を行うことで、成形空間(15)の許容可能なパウダーの容積及びパウダー(5)の成型の厚さが調整される。
【0024】
図4に示すように、続いて、制御ユニットによりシール蓋(2)に連結されるフィード動力源が駆動されて作動し、シール蓋(2)を移動させて元の位置に戻させ、シール蓋(2)に連結される吸引動力源の作動が停止する。また、シール蓋(2)の圧迫から脱離する通気材料(3)は制御ユニットにより連結される巻き取り動力源が駆動されて1行程分巻回し、1回のパウダー(5)の成型に用いられる通気材料(3)の前記分段が圧縮室(11)の位置から離れ、通気材料(3)は次の清浄な分段が圧縮室(11)の箇所まで移動する。これにより、毎回パウダー(5)の成型を行うさいに、パウダー(5)の製造に用いられる前記分段の通気材料(3)は一様に清浄な状態に維持され、パウダーが異物やパウダー材料の残留等により汚染されたり汚れたりするのを回避させ、パウダー(5)の表面の清浄さと平坦さを高める。さらには、前記分段の通気材料(3)にドライパウダー材料が付着して細孔を塞ぐ状況を回避させ、スムーズな吸気性を維持させる。その後、制御ユニットにより機器本体(1)の吸引部(18)に連結される吸引動力源が駆使されて正圧に転換され、入れ駒(14)に設けられるスルーホール(141)により入気され、入れ駒(14)に粘着するパウダー(5)を脱離させる。続いて、制御ユニットにより伸縮動力源が駆動され、駆動棒(142)により入れ駒(14)が連動されてパウダー(5)が成形空間(15)から押し出される。
【0025】
図5に示すように、制御ユニットにより採取ユニット(4)に連結される移動動力源が駆動されて採取ユニット(4)を連動させてパウダー(5)の箇所まで移動させ、続いて、採取ユニット(4)に連結される吸引動力源が駆動されて作動し、パウダー(5)が採取ユニット(4)に吸着される。その後、制御ユニットにより採取ユニット(4)に連結される移動動力源が駆動されて採取ユニット(4)を連動させて復位させ、続いて、採取ユニット(4)の吸引動力源を停止させ、パウダー(5)に対する吸着から解放させ、パウダー(5)が下方に予め設置されるアルミ盤に落ちて装填される。
その後、制御ユニットによりシール蓋(2)が駆動されて機器本体(1)の方向にフィードを行い、通気材料(3)により圧縮室(11)の開放端(12)が緊密に蓋をされる。次回のパウダーの製造では、制御ユニットにより機器本体(1)の吸引部(18)に連結される吸引動力源が駆使されて圧縮室(11)に対して入気を行い、入れ駒(14)のスルーホール(141)に付着するドライパウダー材料が吹き払われ、これにより、シール蓋(2)により蓋をされるさいに、吹き払う工程が行われてドライパウダー材料が空気中に飛散してしまい、粉塵汚染等の問題が発生するのを有効的に防止させる。
【0026】
さらに、本発明がドライパウダーの製造に実施される場合、
図6に示すように、機器本体(1)の材料投入部(17)の箇所には材料搬送ユニット(19)がさらに連結され、制御ユニットに接続される。前記材料搬送ユニット(19)はスクリューモーター組等の機構であり、前記材料搬送ユニット(19)にはウェットパウダー源が連結される。前記機器本体(1)の吸引部(18)及びシール蓋(2)の吸引部(23)に連結される吸引動力源は抽水ポンプとして設置され、或いは空間に負圧を発生させるあらゆる機構でもよい。これにより、
図7のように、材料搬送ユニット(19)によりウェットパウダー源に溶剤が混合されるウェットパウダー材料が、材料投入部(17)から成形空間(15)に送入され、或いはウェットパウダー材料が圧縮室(11)の開放端(12)から成形空間(15)に直接入れられ、入れ駒(14)によりウェットパウダー材料が圧縮されてパウダーブロック状になる。
図8によると、機器本体(1)の吸引部(18)に連結される吸引動力源により入れ駒(14)の複数のスルーホール(141)を通して、成形空間(15)内の空気及びウェットパウダー材料に含まれる溶剤が一緒に抽出される。同時に、シール蓋(2)の吸引部(23)に連結される吸引動力源が前記通気材料(3)により成形空間(15)内の空気及びウェットパウダー材料の溶剤を抽出させ、成形空間(15)内のウェットパウダー材料に含まれる溶剤が完全に抽出される。その後、前記ウェットパウダー材料のパウダーブロックが緊密なパウダー(5)状に形成され、シール蓋(2)が元の位置に戻され、前記通気材料(3)が巻き取られ、入れ駒(14)により前記パウダー(5)が成形空間(15)に押し出され、採取ユニット(4)により前記パウダー(5)が吸着された後にアルミ盤に装填される。
【0027】
前述の実施形態或いは図式は、本発明に係るパウダー成形機の実施態様を限定するものではなく、本発明の機器本体(1)の圧縮室(11)は1つ或いは2つの設置に限定されず、機器本体(1)に3つ以上の隣接する圧縮室(11)が設けられてもよい。また、異なる色のドライパウダー材料或いはウェットパウダー材料等が各圧縮室(11)の成形空間(15)に入力されることで、多色のパウダーの製造が可能になる。さらには、本発明は、機器本体(1)の吸引部(18)及び連結される吸引動力源の設置を省いてもよく、シール蓋(2)の吸引部(23)に連結される吸引動力源のみを有して吸気或いは溶剤の抽出等の作業を行うこともできる。このほか、本発明では、異なる色のパウダー材料が入力され、入れ駒等の形状が改変されることで、単色或いは多色の様々な形状のパウダーを簡単に製造できる。本技術分野で通常知識を有する者ならば適切な変化や修飾が可能であり、これらも共に本発明に係るパウダー成形機の特許範囲に含まれる。
【0028】
上述の構造及び実施方式から、本発明が以下の長所を有することが分かる。
1.本発明に係るパウダー成形機は、機器本体及びシール蓋に吸引部が各々設けられ、吸引動力源に連結される。これにより、機器本体及びシール蓋に連結される2つの吸引動力源の同調作動を利用して、パウダー材料の吸引による給送効率を高める。同時に、パウダーの圧縮成型において、機器本体及びシール蓋の吸引動力源による二方向の吸引により、ドライパウダー材料或いはウェットパウダー材料の間の空気及び溶剤等が抽出され、緊密に結合させたパウダーを形成させる効率を高める。なお、通気材料により遮蔽されることで、シール蓋のスルーホールの孔径が適度に増大され、吸引効率がさらに高まり、パウダーの製造能力等を向上させる効果を有効に達成させる。
2.本発明のパウダー成形機は機器本体とシール蓋との間に通気材料が設けられ、且つ通気材料の分段が巻き取り交換され、毎回パウダーを製造するさいに、パウダーの表面が清浄な通気材料の分段に接触される。これにより、通気材料の分段に前段階のパウダーの製造時の粉末や異物等が残留して、パウダーの表面が汚染されたり非平坦になるのを回避させる。また、本発明では、パウダーがアルミ盤に装填されるさい、入れ駒に接触される一面がアルミ盤内に納置され、通気材料に接触される前記一面は上に向けられる。これにより清浄で、汚染がなく、平坦な高品質のパウダーが形成され、消費者の購買意欲を掻き立て、販売効率を高める等の効果を達成させる。
3.本発明に係るパウダー成形機は、異なる色のパウダー材料が入力され、入れ駒等の形状が改変されることで、単色や多色の様々な形状のパウダーが製造可能になる。特に、本発明では、シール蓋により圧縮室の開放端が蓋をされた後に入れ駒のスルーホールに付着したパウダー材料が吹き払われる設計により、パウダー材料が空気中に飛散するのを防止させ、粉塵汚染を減少させる効果を達成させる。
4.本発明に係るパウダー成形機は、ドライパウダー材料及びウェットパウダー材料の製造に適用される。これにより、パウダーの製造業者はドライ式及びウェット式等の複数のパウダー成形機を別々に購入する必要がなくなり、製造コストの削減等の効果を達成させる。
【0029】
上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、後述の請求項に含まれるものとする。