特許第5977813号(P5977813)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5977813
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】熱管理システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 23/19 20060101AFI20160817BHJP
   F28F 13/00 20060101ALI20160817BHJP
【FI】
   G05D23/19 Z
   F28F13/00
【請求項の数】20
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-503675(P2014-503675)
(86)(22)【出願日】2012年3月23日
(65)【公表番号】特表2014-514657(P2014-514657A)
(43)【公表日】2014年6月19日
(86)【国際出願番号】US2012030218
(87)【国際公開番号】WO2012138486
(87)【国際公開日】20121011
【審査請求日】2015年3月23日
(31)【優先権主張番号】13/080,549
(32)【優先日】2011年4月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】314015767
【氏名又は名称】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100153028
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 忠
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100119781
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 彰吾
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【弁理士】
【氏名又は名称】大房 直樹
(72)【発明者】
【氏名】イー,ドーソン
【審査官】 谷治 和文
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−274976(JP,A)
【文献】 特開昭63−153386(JP,A)
【文献】 特開平09−199882(JP,A)
【文献】 特開2003−051480(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/036618(WO,A1)
【文献】 特開平06−307753(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 23/19
F28F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標コンポーネントを選択的に熱絶縁および熱接続する熱管理システムであって、
前記目標コンポーネントに近接する第1表面を有する第1コンポーネントと、
前記第1表面と前記目標コンポーネントとの間にある第1電磁石と、
前記第1コンポーネントから離間される第2コンポーネントと、
前記第1コンポーネントと前記第2コンポーネントとの間において熱境界の役割を果たすギャップと、
前記ギャップ内部に配置され、基礎流体および多数の熱伝導性鉄含有粒子を含むコロイド溶液を含む搬送流体であって、
前記基礎流体の熱伝導率が、前記基礎流体内に懸濁される前記熱伝導性鉄含有粒子の熱伝導率未満であり、
前記第1電磁石が前記粒子を誘引する磁場を生成するときには前記ギャップの中央領域を横切って、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を整列させ、前記第1電磁石が前記粒子を駆散する磁場を生成するときには、前記ギャップの中央領域から前記粒子の少なくとも一部を変位させるように構成されており、前記搬送流体および前記第1電磁石が、前記目標コンポーネントを選択的に熱接続および熱絶縁するように動作する、
搬送流体と
を備えている、熱管理システム。
【請求項2】
前記第2コンポーネントに近接する磁石を更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記第2コンポーネントに近接する前記磁石が永久磁石である、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記第2コンポーネントに近接する前記磁石が第2電磁石である、請求項2記載のシステム。
【請求項5】
請求項4記載のシステムであって、更に、
前記第1電磁石および前記第2電磁石に電力を供給するように構成される電源と、
前記電源に動作可能に接続され、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を誘引して前記ギャップの中央領域を横切って前記粒子を整列させるように、または前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を駆散して前記ギャップの中央領域から前記粒子を変位させるように、前記第1電磁石および前記第2電磁石を選択的に制御するように構成されるコントローラーと
を備えている、システム。
【請求項6】
請求項5記載のシステムであって、更に、前記ギャップの中央領域を横切って前記熱伝導性鉄含有粒子を整列させる磁場、または前記ギャップの中央領域から前記熱伝導性鉄含有粒子を変位させる磁場を生成するために、前記第1電磁石を付勢するように前記電源を選択的に制御する、前記コントローラーによって実行する命令を備えている、システム。
【請求項7】
前記第2コンポーネントに近接するヒート・シンクを更に含む、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記第1コンポーネントおよび前記第2コンポーネントがリング形状である、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
請求項1記載のシステムにおいて、前記第1コンポーネントおよび前記第2コンポーネントが、非鉄材料から成り、更に、前記第1コンポーネントと前記第2コンポーネントとの間にスペーサーを備え、該スペーサーが、前記第1コンポーネントおよび前記第2コンポーネントの第2熱伝導率よりも低い第1熱伝導率を有する、システム。
【請求項10】
前記スペーサーが、エラストマー製O−リングを含む、請求項9記載のシステム。
【請求項11】
前記目標コンポーネントが、ゲーム・システムで用いられる深度カメラにおけるレーザー・ダイオードである、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
熱を発生する目標コンポーネントを選択的に熱絶縁および熱接続する方法であって、
搬送流体内にある熱伝導性鉄含有粒子を誘引し、前記目標コンポーネントとヒート・シンクとの間にあるギャップの中央領域を横切って前記粒子の少なくとも一部を整列させて、前記目標コンポーネントから前記ヒート・シンクへの熱移転を高めるように、第1電磁石を制御するステップであって、
前記搬送流体が、前記ギャップ内部に配置され、基礎流体および熱伝導性鉄含有粒子を含むコロイド溶液を含み、
前記基礎流体の熱伝導率が、前記基礎流体内に懸濁される前記熱伝導性鉄含有粒子の熱伝導率未満であり、
前記ヒート・シンクが前記目標コンポーネントから前記ギャップを挟んで離間されている、ステップと、
前記熱伝導性鉄含有粒子を駆散し、前記目標コンポーネントと前記ヒート・シンクとの間のギャップの中央領域から前記粒子の少なくとも一部を変位させて、前記目標コンポーネントから前記ヒート・シンクへの熱移転を妨げるように、前記第1電磁石を制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法であって、更に、
前記目標コンポーネントの実際の温度を検知するステップと、
前記目標コンポーネントの実際の温度を、第1閾値温度と比較するステップと、
前記実際の温度が前記第1閾値温度よりも高い場合、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を誘引し、前記目標コンポーネントから前記ヒート・シンクへの熱移転を高めるように、前記第1電磁石を制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法であって、更に、
前記目標コンポーネントの実際の温度を第2閾値温度と比較するステップと、
前記実際の温度が前記第2閾値温度よりも低い場合、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を駆散し、前記目標コンポーネントから前記ヒート・シンクへの熱移転を妨げるように、前記第1電磁石を制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
永久磁石が前記ヒート・シンクに近接する、請求項12記載の方法。
【請求項16】
請求項15記載の方法において、
熱伝導性鉄含有粒子を誘引するように第1電磁石を制御するステップが、更に、搬送流体内にある熱伝導性鉄含有粒子を誘引し、前記目標コンポーネントと、前記目標コンポーネントから前記ギャップを挟んで離間されているヒート・シンクとの間にあるギャップの中央領域を横切って前記粒子の少なくとも一部を整列させて、前記目標コンポーネントから前記ヒート・シンクへの熱移転を高めるように、前記第1電磁石を永久磁石と組み合わせて制御するステップを含み、
熱伝導性鉄含有粒子を駆散するように第1電磁石を制御するステップが、更に、前記熱伝導性鉄含有粒子を駆散し、前記目標コンポーネントと前記ヒート・シンクとの間のギャップの中央領域から前記粒子の少なくとも一部を変位させて、前記目標コンポーネントから前記ヒート・シンクへの熱移転を妨げるように、前記第1電磁石を前記永久磁石と組み合わせて制御するステップを含む、方法。
【請求項17】
第2電磁石が前記ヒート・シンクに近接する、請求項13記載の方法。
【請求項18】
請求項17記載の方法において、更に、前記実際の温度が前記第1閾値温度よりも高い場合に、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を誘引し、前記目標コンポーネントから前記ヒート・シンクへの熱移転を高めるように、前記第1電磁石および前記第2電磁石を制御するステップを含む、方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法であって、更に、
前記実際の温度が第2閾値温度よりも低い場合に、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を駆散し、前記目標コンポーネントおよび前記第1コンポーネントから前記第2コンポーネントへの熱移転を妨げるように、前記第1電磁石および前記第2電磁石を制御するステップを含む、方法。
【請求項20】
ヒート・シンクに対し深度カメラのレーザー・ダイオードを選択的に熱絶縁および熱接続する熱管理システムであって、
前記レーザー・ダイオードに近接する第1表面を有する第1熱伝導コンポーネントと、
前記第1表面と前記レーザー・ダイオードとの間にある第1電磁石と、
前記第1熱伝導コンポーネントから離間され、前記ヒート・シンクに近接する第2熱伝導コンポーネントと、
前記第2熱伝導コンポーネントに近接する第2電磁石と、
前記第1熱伝導コンポーネントと前記第2熱伝導コンポーネントとの間において熱境界の役割を果たすギャップと、
前記ギャップ内部に配置され、基礎流体および多数の熱伝導性鉄含有粒子を含むコロイド溶液を含む搬送流体であって、
前記基礎流体の熱伝導率が、前記基礎流体内に懸濁される前記熱伝導性鉄含有粒子の熱伝導率未満であり、
前記第1電磁石および前記第2電磁石が前記粒子を誘引する磁場を生成するときには前記ギャップの中央領域を横切って、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を整列させ、前記第1電磁石および前記第2電磁石が前記粒子を駆散する磁場を生成するときには、前記ギャップの中央領域から前記粒子の少なくとも一部を変位させるように構成される、搬送流体と、
前記第1電磁石および前記第2電磁石に電力を供給するように構成される電源と、
前記電源に動作可能に接続され、前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を誘引して前記レーザー・ダイオードから前記ヒート・シンクへの熱移転を高めるように、または前記熱伝導性鉄含有粒子の少なくとも一部を駆散して前記レーザー・ダイオードから前記ヒート・シンクへの熱移転を妨げるように、前記第1電磁石および前記第2電磁石を選択的に制御するように構成されるコントローラーと
を備えている、熱管理システム。
【発明の詳細な説明】
【従来技術】
【0001】
[0001] 電子コンポーネントは、上位および下位目標温度の間における所望の温度範囲内で動作するように設計することができる。例えば、ゲーミング・システム用入力デバイスの1つに深度カメラがある。深度カメラは、通例、オブジェクトを照明光で照らすための光源を備えた照明システムを含む。効率的な動作のためには、光源を所望の動作範囲内に維持しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
[0002] 電子コンポーネントにおいて所望の温度範囲を維持する手法には、冷却ファンまたは熱電気クーラ(TEC:thermoelectric cooler)のように、熱管理デバイスを利用することを含むものがある。しかしながら、このような熱管理デバイスは高価であることもあり、ある量の実装空間を必要とすることもあるので、ゲーミング・システムのような、ある種の電子システムには望ましくない。更に、所望の温度範囲を維持するためのこれらおよびその他の手法は、電子コンポーネントに加熱または冷却効果のいずれかを付与することがあるが、コンポーネントを熱的に絶縁する効果が低下する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0003] 目標コンポーネントを選択的に熱絶縁および熱接続する熱管理システムの種々の実施形態を開示する。一実施形態では、熱管理システムは、目標コンポーネントに近接する第1表面を有する第1コンポーネントを含む。第1表面と目標コンポーネントとの間に、電磁石が位置付けられる。第1および第2コンポーネントの間にギャップができるように、第2コンポーネントは第1コンポーネントから離間されている。このギャップは、コンポーネント間における熱境界の役割を果たす。このギャップ内に搬送流体(carrier fluid)を入れる。搬送流体は、多数の熱伝導性鉄含有粒子を含む。
【0004】
[0004] 電磁石が、熱伝導性鉄含有粒子を誘引する磁場を生成するときに、搬送流体はギャップの中央領域を横切ってこれらの粒子の少なくとも一部を整列させるように構成されている。逆に、電磁石が粒子を駆散する磁場を生成するとき、搬送流体はギャップの中央領域から粒子の少なくとも一部を変位させるように構成されている。このように、熱管理システムは、選択的に第1および第2コンポーネントを熱接続および熱絶縁するように動作する。
【0005】
[0005] この摘要は、詳細な説明の章において以下で更に説明する概念から選択したものを簡略化された形式で紹介するために、設けられている。この摘要は、特許請求する主題の主要な特徴や必須の特徴を特定することを意図するのではなく、特許請求する主題の範囲を限定するために使用されることを意図するのでもない。更に、特許請求する主題は、本開示のいずれの部分に記されるいずれの欠点を解決する実施態様にも、また全ての欠点を解決する実施態様にも限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、計算デバイスと、本開示の実施形態による熱管理システムを含む、連携深度カメラとを含むゲーミング・システムの模式図である。
図2図2は、本開示の実施形態による深度カメラおよび計算デバイスのコンポーネントを示す、図1の深度カメラおよび計算デバイスの模式図である。
図3図3は、本開示の実施形態による熱管理システムのコンポーネントを示す図2の熱管理システムの模式図である。
図4図4は、本開示の実施形態による、スペーサーによって分離されている第1熱伝導コンポーネントおよび第2熱伝導コンポーネントと、第1熱伝導コンポーネントに近接する磁石とを示す、図3の熱管理システムの斜視図である。
図5図5は、本開示の実施形態にしたがって、第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあるギャップの中央領域を横切って熱伝導粒子を整列させるように動作する熱管理システムを示す、図4の線5、6に沿って描かれた積重ね構成(component stack)の一部断面図である。
図6図6は、本開示の実施形態にしたがって、第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあるギャップの中心領域から、熱伝導粒子を変位させるように動作する熱管理システムを示す、図4の線5、6に沿って描かれた図4の積重ね構成の一部断面図である。
図7図7は、本開示の実施形態にしたがって、目標コンポーネントを熱絶縁および熱接続する方法のフロー・チャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0013] これより、本開示の態様について、例をあげて、そして先に羅列した例示実施形態を参照しながら説明する。図1は、ゲーミング・システム10の一例を模式的に示す。ゲーミング・システム10は、ゲーム・コンソールのような計算デバイス12と、連携深度カメラ(associated depth camera)20を含む。この深度カメラ20と合わせて、本開示の実施形態による熱管理システムを利用することができる。深度カメラ20は、人28のようなオブジェクトを照らす光を放出し、光センサにおいて、反射した照明光を検知する。深度カメラ20または計算デバイス12内部にある撮像システムは、取り込まれた反射光に基づいてオブジェクトの画像を生成するように構成されている。このオブジェクトの画像は、照らされたオブジェクトの実写表現をディスプレイ36上に提示するために用いることができる。
【0008】
[0014] 図2は、図1の深度カメラ20および計算デバイス12のコンポーネントを模式的に示す。一例では、深度カメラ20は、コントローラー40、メモリー50、および電源60を含む。また、深度カメラ20は、照明システム18内に配置されている光源14も含む。以下で更に詳しく説明するが、深度カメラ20は、更に、光源14のような目標コンポーネント30を選択的に熱絶縁および熱接続するための、本開示の実施形態による熱管理システム100も含む。照明システム18は、図1における人28のようなオブジェクトを照らすように、光源14を制御することができる。例の中には、照明光が、三次元情報を判定するために分析する干渉パターンを供給する際に用いられる構造化光であるとよい場合がある。他の例の中には、照明光が、三次元情報を判定するために飛行時間測定の基準を規定する際に用いられるパルス光であるとよい場合もある。
【0009】
[0015] 一例では、光源14は、発光レーザー・ダイオード16のアレイを含む場合もある。この発光レーザー・ダイオード16は、1つ以上の波長で光パルスを放出するように制御される。尚、発光レーザー・ダイオード16は、熱を発生すること、そして発光ダイオード16の動作温度を変化させると、放出される光の発光波長も変化することは認められよう。レーザー・ダイオードの動作温度を上げると、放出される光の波長も対応して上昇する。逆に、レーザー・ダイオードの動作温度を下げると、放出光の波長も対応して下がる。参照と例示の目的に限って、標準的な端面発光ファブリ−ペロー・レーザーの動作温度を理論的に摂氏30°に調節すると、放出光の波長が10nmずれる結果となると考えられる。
【0010】
[0016] 引き続き図2を参照すると、計算デバイス12は、コントローラー72、メモリー73、ならびに付随する大容量記憶デバイス76および電源78を含む。計算デバイス12は、深度カメラ20に動作可能に接続されており、深度カメラからの三次元情報を受け取る。他の例では、深度カメラ20は、コントローラーやメモリーを含まなくてもよく、計算デバイス12のコントローラー72およびメモリー74を、深度カメラおよび熱管理システム100を制御するために用いてもよい。更に他の例では、熱管理システム100を、電源、コントローラー、大容量記憶装置、および/またはメモリーの内1つ以上を備えている他の電子デバイスに埋め込むこと、または動作可能に接続することもできる。したがって、本明細書において説明する熱管理システム100の実施形態は、単なる例示に過ぎず、他の動作のコンテキストでは、他の適した実施形態を本開示の範囲内で採用することもできる。
【0011】
[0017] 深度カメラ20内における照明システム18の効率的な動作のためには、発光レーザー・ダイオード16の波長シフトを最小限に抑えることが望ましい。このような波長シフトを最小限に抑える1つの手法は、発光レーザー・ダイオード16の動作温度を所望の温度範囲内に維持することとするとよい。
【0012】
[0018] これより図3を参照すると、目標コンポーネント30、および熱管理システム100のコンポーネントの模式図が示されている。図2を参照して先に説明したように、一例では、目標コンポーネント30は、光源14内にある1つ以上の発光レーザー・ダイオード16であってもよい。
【0013】
[0019] 一例では、熱管理システム100は、第1コンポーネント202を含むことができる。第1コンポーネント202は、目標コンポーネント30に近接する第1表面206を含む。第1表面206と目標コンポーネント30との間に、第1電磁石210を配置することができる。第1電磁石210は、強磁性コアを包囲するコイルで構成するとよい。一例では、第1電磁石210はドーナツ形状を有するとよい。図3に示すように、第1コンポーネント202の第1表面206は、目標コンポーネント30に近接するとよいが、目標コンポーネントと接触してはならない。他の実施形態では、第1表面206の少なくとも一部が目標コンポーネント30に近接し、これと接触してもよい。例えば、第1電磁石210の幅は、第1コンポーネント202の幅よりも小さくするとよく、第1コンポーネントの外周および第1表面206は、目標コンポーネント30に接触するように延びてもよい。
【0014】
[0020] 引き続き図3を参照すると、第2コンポーネント214は、第2コンポーネント202から離間され、ギャップ220を形成するとよい。以下で更に詳しく説明するが、ギャップ220は、第1コンポーネント202と第2コンポーネント214との間において熱境界の役割を果たす。第2コンポーネント214は、ヒート・シンク270に近接する第2表面208を含む。
【0015】
[0021] ヒート・シンク270は、第2コンポーネント214の温度を下げ、これによって第2コンポーネント214と目標コンポーネント30との間における温度差を広げるように動作することができる。以下で更に詳しく説明するが、このように、ヒート・シンク270は、選択的に目標コンポーネント30からの熱転移を強めることができる。他の例では、既存のヒート・シンク274が電子コンポーネント内にあってもよく、これと共に熱管理システム100が用いられる。この実施形態では、既存のヒート・シンク274は、ヒート・シンク270に加えて用いること、またはその代わりに用いることができる。
【0016】
[0022] 一実施形態では、第2表面208とヒート・シンク270との間に、第2磁石310を配置することもできる。第2磁石310は、永久磁石または第2電磁石であってもよい。一例では、第2磁石310は永久磁石とするとよく、コントローラー40は、以下で更に詳しく説明するように、第1電磁石210を選択的に制御するように構成されている。他の例では、第2磁石310は、電源60にも電気的に接続されている第2電磁石であり、コントローラー40は、以下で更に詳しく説明するように、第1電磁石210および第2電磁石を選択的に制御するように構成されている。
【0017】
[0023] 図3に示すように、第2コンポーネント214の第2表面208は、ヒート・シンク270に近接するのでよいが、ヒート・シンク270と接触してはいけない。他の実施形態では、第2コンポーネント214の第2表面208の少なくとも一部は、ヒート・シンク270に近接しこれに接触してもよい。例えば、第2磁石310の幅は、第2コンポーネント214の幅よりも小さいとよく、第2コンポーネントの外周および第2表面208は、ヒート・シンク270と接触するように延びてもよい。
【0018】
[0024] 第1コンポーネント202および第2コンポーネント214は、スペーサー224によって分離することができる。スペーサー224は、第1コンポーネントおよび第2コンポーネントの第2熱伝導率よりも低い第1熱伝導率を有する材料で形成されている。スペーサー24に用いることができる材料の例には、ガラス、陶器、プラスチック、およびエラストマー材料が含まれる。図3および図4に示す例では、スペーサー224は、エラストマー材料で形成されたO−リングにするとよい。
【0019】
[0025] これより図4を参照すると、一例において、第1コンポーネント202および第2コンポーネント214は、互いに対向して位置付けられた環状プレートを含むことができる。この実施形態では、第1コンポーネント202および第2コンポーネント214は、スペーサー224によって分離され、更にスペーサー224と重なり合ってもよい。スペーサー224は、エラストマー製O−リングで構成するとよい。図4に示すように、この実施形態では、第1電磁石210も同様に、第1コンポーネント202および第2コンポーネント214の直径よりも小さい直径を有する環状プレートを含むことができる。
【0020】
[0026] 第1コンポーネント202および第2コンポーネント214は、非鉄材料で形成するとよい。先に注記したように、第1コンポーネント202および第2コンポーネント214も、スペーサー24の第1熱伝導率よりも高い第2熱伝導性を有する材料で形成されている。第1コンポーネント202および第2コンポーネント214に用いるとよい非鉄材料の例には、アルミニウム、亜鉛、および銅が含まれる。
【0021】
[0027] 引き続き図3を参照すると、第1電磁石210は、電源60に電気的に接続し、第1電磁石を選択的に付勢して、第1コンポーネント202を通過してギャップ220内に伝搬する磁場を生成することができる。電源60は、動作可能にコントローラー40に接続することができる。コントローラー40は、電源から第1電磁石に電流を供給することによって、第1電磁石210を選択的に制御するように構成されている。以下で更に詳しく説明するが、コントローラー40は、温度センサ70に動作可能に接続することができる。温度センサ70は、目標コンポーネント30に動作可能に接続されている。メモリー50にはプログラム論理命令が格納されており、このプログラム論理命令は、電源60を選択的に制御して、第1電磁石210を付勢し、本明細書において記載する機能を設けるためにコントローラー40によって実行される。
【0022】
[0028] これより図5および図6を参照すると、第1コンポーネント202と第2コンポーネント214との間におけるギャップ220には、搬送流体240が配置されている。搬送流体240は、多数の熱伝導性鉄含有粒子246を含む。一例では、搬送流体240は、基礎流体と、この基礎流体内に懸濁されている熱伝導性鉄含有ナノ粒子を含むコロイド溶液を含む。ナノ粒子の各々は、約1から100ナノメートルの間の直径を有するとよく、酸化物、炭化物、鉄のような金属、磁鉄鉱、または赤鉄鉱を含むがこれらに限定されない材料で形成するとよい。
【0023】
[0029] 基礎流体は、その中にナノ粒子を懸濁させることができ、水、エチレン・グリコール、またはその他の流体を含む。その一部は、水またはエチレン・グリコールよりも低い熱伝導率を有するものもある。尚、基礎流体の熱伝導率は、熱伝導性鉄含有ナノ粒子の熱伝導率未満であることは認められよう。例えば、エチレン・グリコールは約0.25W/mKの熱伝導率を有すると考えられ、一方鉄は約80W/mKの熱伝導率を有すると考えられる。以下で更に詳しく説明するが、搬送流体240は、第1電磁石210および/または第2磁石310が粒子を誘引する磁場を生成するときに、ギャップ220の中央領域226を横切って、熱伝導性鉄含有粒子246を整列させるように構成されている。また、搬送流体240は、第1電磁石210および/または第2磁石310が粒子を駆散する磁場を生成するときには、ギャップ220の中央領域226から粒子を変位させるように構成されている。
【0024】
[0030] 尚、熱伝導性鉄含有粒子246をギャップ220の中央領域226を横切って整列させると、このギャップを横切り搬送流体240を介する熱転移を高め、一方ギャップの中央領域から粒子を変位させると、ギャップを横切り搬送流体240を介する熱移転を妨げることは認められよう。また、ギャップ220の中央領域226は、実質的に第1電磁石210に対向して位置付けるとよく、第1電磁石のエッジ212および216を超えて横方向に延びるとよいことも認められよう。他の例では、ギャップ220の中央領域226は、第1電磁石210のエッジ212および216を超えて横方向に延びなくてもよい。
【0025】
[0031] また図3も参照すると、第1コンポーネント202および第2コンポーネント214はスペーサー224と協同して、搬送流体240が実質的にギャップ220内に静止するように、流体的に密閉された空間を形成する。このように、第1コンポーネント202から搬送流体240を通り目標コンポーネント30に至る熱転移は、伝導性熱転移から成る。
【0026】
[0032] これより図3を参照すると、目標コンポーネント30の温度は、種々の動作状態やパラメータに応じて、上昇または低下する可能性があることは認められよう。種々の動作状態やパラメータには、目標コンポーネントの動作期間または非動作期間、ならびに目標コンポーネントとその周囲との間の温度差が含まれるが、これらに限定されるのではない。先に説明したように、一例では、目標コンポーネント30は深度カメラ20内部に1つ以上の発光レーザー・ダイオード16を備えることができる。レーザー・ダイオードを動作させると、レーザー・ダイオードの温度変化が、放出される光の発光波長をシフトさせる。
【0027】
[0033] これも先に注記したことであるが、レーザー・ダイオード16は、波長のシフトを最小限に抑えるように、目標動作温度以内で動作させることが望ましい。目標動作範囲は、第1閾値温度と第2閾値温度との間であるとよい。一例では、第1閾値温度は摂氏約42.1°であり、第2閾値温度は摂氏約41.9°である。尚、目標コンポーネント30の特定的な要件およびその動作状態にしたがって、第1および第2閾値温度に他の温度を用いる場合もあることは認められよう。加えて、実施形態の中には、第1および第2閾値温度が等しくてもよい場合もある。以下で更に詳しく説明するが、熱管理システム100は、レーザー・ダイオード16を選択的に熱絶縁および熱接続して、レーザー・ダイオードを目標動作温度範囲内に維持することができる。
【0028】
[0034] これより図7に移り、図5および図6に示す実施形態も参照しつつ、レーザー・ダイオード16のような、熱を生成する目標コンポーネントを選択的に熱絶縁および熱接続する方法のフロー・チャートを示す。この方法は、メモリー50に格納されている命令という形態とした制御アルゴリズムを構成することができる。この命令は、コントローラー40によって実行され、図3図5および図6に示し先に説明したハードウェアおよびコンポーネントによって実行することができる。尚、この方法は、適したハードウェア、ソフトウェア、および/またはコンポーネントであれば他のいずれでも実行できることは認められよう。
【0029】
[0035] 一実施形態例では、纏めて328で示すステップ314および324から開始し、第2磁石310は第2電磁石であり、方法328は、熱伝導性鉄含有粒子を誘引するまたは駆散するように、第1電磁石210および/または第2電磁石を制御するステップを含む。更に具体的には、ステップ314において、この方法は、熱伝導性鉄含有粒子246を搬送流体240内に誘引し、これによって粒子の少なくとも一部をギャップ220の中央領域226を横切って整列させる磁場を生成するように、第1電磁石210および/または第2電磁石を制御することを含む。ステップ324において、この方法は、搬送流体240内で熱伝導性鉄含有粒子246を駆散し、これによって粒子の少なくとも一部をギャップ220の中央領域226から変位させる磁場を生成するように、第1電磁石210および/または第2電磁石を制御することも含む。先に説明したが、熱伝導性鉄含有粒子246を説明したようにして整列させると、目標コンポーネント30からギャップを横切りヒート・シンク270に至る熱転移が高まり、一方説明したようにして粒子を変位させると、ギャップを横切り搬送流体240を介した熱転移が妨げられる。
【0030】
[0036] 一例では、第1電磁石210および/または第2電磁石を通過する電流は、可能な最も強い磁場(1つまたは複数)を生成する電磁石の最大定格にするとよい。他の例では、電磁石(1つまたは複数)によって生成される磁場(1つまたは複数)の強度を変化させるために、第1電磁石210および/または第2電磁石の最大定格よりも低い値に変調することもできる。また、第1電磁石210および/または第2電磁石を通過する電流は、磁場がない状態を生じさせるために、排除することもできる。
【0031】
[0037] 他の実施形態例では、ステップ304から開始し、方法302は、目標コンポーネント30の実際の温度を検知するステップを含む。例えば、温度センサ70は、目標コンポーネント30の実際の温度を判定し、この情報をコントローラー40に伝えることができる。次のステップ308において、目標コンポーネントの実際の温度を、第1閾値温度と比較する。第1閾値温度は、例えば、メモリー50に格納され、コントローラー40によってアクセスすることができる。次に、ステップ312において、目標コンポーネントの実際の温度が第1閾値温度よりも高いか否か判定を行う。目標コンポーネントの実際の温度が第1閾値温度よりも高い場合、ステップ314において、方法300は、前述のように、搬送流体240内部に熱伝導性鉄含有粒子246を誘引する磁場を生成するように、第1電磁石210および/または第2電磁石を制御することを含む。ステップ314に続いて、方法300はステップ304に戻り、目標コンポーネント30の実際の温度を再度検知する。
【0032】
[0038] これより図3および図5を参照すると、熱伝導性鉄含有粒子246を誘引し、ギャップ220の中央領域226を横切ってこの粒子を整列させることによって、目標コンポーネント30をヒート・シンク270に熱接続し、目標コンポーネント30からヒート・シンク270への熱移転を高める。このように高められた熱移転は、図4において搬送流体240、第2コンポーネント214、および第2電磁石を貫通する破線の矢印によって模式的に示されている。尚、目標コンポーネント30からヒート・シンク270へ移転される熱の少なくとも一部が、第1電磁石210および第2電磁石を通過する可能性があることは認められよう。他の例では、目標コンポーネント30からヒート・シンク270へ移転される熱の少なくとも一部が、第1電磁石210または第2電磁石を通過しない場合もある。
【0033】
[0039] 図7およびステップ312を参照すると、目標コンポーネントの実際の温度が第1閾値温度よりも高くない場合、ステップ316において、目標コンポーネントの実際の温度を第2閾値温度と比較する。第2閾値温度もメモリー50に格納されており、コントローラー40によってアクセスすることができる。次に、ステップ320において、この方法は、実際の温度が第2閾値温度よりも低いか否か判定を行う。実際の温度が第2閾値温度よりも低くない場合、この方法はステップ304に戻り、再度目標コンポーネント30の実際の温度を検知する。目標コンポーネント30の実際の温度が第2閾値温度よりも低い場合、ここで図6を参照して、ステップ324において、この方法は、搬送流体240内で熱伝導性鉄含有粒子246を駆散する磁場を生成するように第1電磁石210および/または第2電磁石を制御することを含み、これによってこの粒子の少なくとも一部をギャップ220の中央領域226から変位させる。ステップ324の後、この方法はステップ304に戻り、再度目標コンポーネント30の実際の温度を検知する。
【0034】
[0040] これより図3および図6を参照すると、熱伝導性鉄含有粒子246を駆散し、粒子の少なくとも一部をギャップ220の中央領域226から変位させることによって、目標コンポーネント30をヒート・シンク270から熱絶縁し、目標コンポーネント30からヒート・シンク270への熱転移を妨げることは認められよう。搬送流体240に関して先に注記したように、基礎流体の熱伝導率は、基礎流体内に懸濁されている熱伝導性鉄含有粒子の熱伝導率よりも低い。つまり、ギャップ220の中央領域226から粒子を変位させることによって、主に基礎流体のみをギャップの中央領域に残して、ギャップを横切る熱移転を妨げるように作用する。このように妨げられた熱移転は、図6において第1コンポーネント202にしか達しない破線矢印によって模式的に示されている。
【0035】
[0041] ギャップ220を横切る熱転移を妨げ、目標コンポーネント30をヒート・シンク270から熱絶縁することによって、目標コンポーネント30の温度は、目標コンポーネントによって生成される熱、または周囲環境内にある他の熱源から目標コンポーネントに移転される熱のために、上昇すると考えられる。図3を参照すると、一実施形態では、補助ヒータ280を利用して、所望通りに、補助熱転移を目標コンポーネント30に対して行うことができる。一使用事例では、レーザー・ダイオード16を含む深度カメラ20を、レーザー・ダイオードの所望動作範囲よりも十分に低い周囲温度の環境を通過するように移動させること、および/またはこの環境において用いることもできる。この例では、目標コンポーネント30は、前述のようにヒート・シンク270から熱絶縁することができ、補助ヒータ280は、レーザー・ダイオード16を加熱し、レーザー・ダイオードの温度をその所望動作温度範囲内まで上昇させるのに必要な時間を短縮するために利用することができる。
【0036】
[0042] 他の例では、搬送流体240が鉄含有流体(ferrofluid)を構成することもでき、この場合、流体全体が、第1電磁石210および第2電磁石によって生成される磁場(1つまたは複数)に応答して移動する。この例では、鉄含有流体が駆散されギャップ220の中央領域226から変位させられると、中央領域は空気または真空によって充填され、目標コンポーネント30をヒート・シンク270から熱絶縁し、目標コンポーネント30からヒート・シンク270への熱移転を妨げる。
【0037】
[0043] 他の例では、搬送流体240は空気を含んでもよく、熱伝導性鉄含有粒子は鉄充填物(filing)を含んでもよい。この例では、鉄充填物が駆散されギャップ220の中央領域226から変位させられると、中央領域は空気によって充填され、目標コンポーネント30をヒート・シンク270から熱絶縁し、目標コンポーネント30からヒート・シンク270への熱移転を妨げる。
【0038】
[0044] 尚、以上で説明した実施形態例は、説明の目的に限って示されたのであること、そして記載した熱管理システムならびに関連する方法およびプロセスは、適した目標コンポーネントであればいずれとでも、および/または適した動作環境であればいずれにおいても、本開示の範囲以内において用いることができることは認められよう。目標コンポーネントの他の例には、電子回路、デバイスおよびコンポーネント、ならびに光電回路、デバイス、およびコンポーネントが含まれる。他の動作環境例には、移動体計算デバイス、クライアント計算デバイス、サーバ計算デバイス、ディスプレイ・デバイス、よび所望の動作範囲において動作するコンポーネントを含む他の電子デバイスが含まれる。これらの例では、以上で説明したコンポーネントおよび/またはプロセスの1つ以上が、動作環境においてホスト電子システム内に存在すること、またはこのホスト電子システムによって設けられることもできる。
【0039】
[0045] 尚、本明細書において説明した構成および/または手法は、その性質上例示であって、これらの具体的な実施形態も例も限定的な意味で捕らえてはならないことは言うまでもない。何故なら、多数の変形が可能であるからである。本明細書において説明した具体的な方法は、処理ステップがいずれの数であっても、その1つ以上を表すことができる。したがって、例示された種々の動作は、例示された順序でも、他の順序でも、または並列に実行することもでき、場合によっては省略することもできる。同様に、前述したプロセスの順序も変更することができる。
【0040】
[0046] 本開示の主題は、本明細書において開示した種々のプロセス、システムおよび構成、ならびにその他の特徴、機能、動作、および/または特性のあらゆる新規で非自明なコンビネーションおよびサブコンビネーションを含むだけでなく、そのいずれの均等物および全ての均等物をも含むこととする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7