【文献】
Huawei,SYNC protocol for LTE[online], 3GPP TSG-RAN WG3#65 R3-091749,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_65/Docs/R3-091749.zip>,2009年 8月24日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基地局が、基準時間に従って、マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定するステップであって、前記基準時間は、マルチキャスト制御チャネル・メッセージが更新されるマルチキャスト制御チャネル修正期間の開始時間を含む、ステップと、
前記基地局が、前記決定したスケジューリング期間中に、前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するステップと、
を含み、
前記基地局が前記基準時間に従って前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開する前記スケジューリング期間を決定するステップは、
前記基地局が、前記基準時間の後の前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データを担持するマルチキャスト・チャネルのM番目のスケジューリング期間を、前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開する前記スケジューリング期間として決定するステップを含み、Mは1以上の整数であり、前記M番目のスケジューリング期間は、前記マルチキャスト制御チャネル・メッセージが更新される前記マルチキャスト制御チャネル修正期間の範囲内にある、
マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの伝送制御方法。
前記基地局が前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開する前記スケジューリング期間を決定するステップの前に、前記方法は、
前記基地局が前記基準時間を示す指示情報をマルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)から受信するステップ、
をさらに含む請求項1に記載の方法。
基準時間に従ってマルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定するように構成されたスケジューリング期間決定モジュールと、
前記決定したスケジューリング期間中に前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するように構成された伝送制御モジュールと、
を含み、
前記基準時間は、マルチキャスト制御チャネル・メッセージが更新されるマルチキャスト制御チャネル修正期間の開始時間を含み、
前記スケジューリング期間決定モジュールは、前記基準時間の後の前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データを担持するマルチキャスト・チャネルのM番目のスケジューリング期間を前記マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開する前記スケジューリング期間として決定するように構成され、Mは1以上の整数であり、前記M番目のスケジューリング期間は、前記マルチキャスト制御チャネル・メッセージが更新される前記マルチキャスト制御チャネル修正期間の範囲内にある、
基地局。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策および利点をさらに明らかにするために、以下、本発明の実施形態において、添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策について明快かつ完全に説明する。以下の説明における実施形態は、本発明の全ての実施形態ではなく、その一部に過ぎないことは明らかである。創造的努力を払うことなく本発明のこれらの実施形態に基づいて当業者が得るその他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0017】
本発明の以下の実施形態の続き番号は、単に説明のためのものであり、それらの実施形態の良否を表しているわけではない。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法を示す流れ図である。この実施形態の実施主体は、eNBなどの基地局であってよい。
図1に示すように、この実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法は、以下のステップを含む。
【0019】
ステップ11。基準時間に従って、MBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定する。
【0020】
基地局は、MBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定する前に、基準時間を取得する。基準時間は、MCEなどのネットワーク側装置が直接示すことができる。あるいは、例えばMCEがMCCHメッセージのMCCH修正期間を更新するように基地局に命令し、基地局がそのMCCH修正期間に基づいて基準時間を決定するなど、MCEなどのネットワーク側装置が間接的に基準時間を示してもよい。基地局は、基準時間を取得した後で、その基準時間から時間軸を溯る特定のスケジューリング期間を決定する。このスケジューリング期間が、MBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として採用される。
【0021】
例えば、基地局は、基準時間から開始して溯るようにMBMSサービス・データを担持するマルチキャスト・チャネル(Multicast Channel、MCHと略記する)のM番目のスケジューリング期間を検索し、発見したスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定することができる。ここで、Mは、1以上の整数とする。Mは、特定の事前に決定された値とすることができ、例えば、通信プロトコルが予めM=1と決定してもよいし、または、特定の事前に設定された値とすることもでき、例えば、ネットワーク管理システムが、同じマルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス単一周波数ネットワーク領域(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency network Area、MBSFAと略記する)内の各基地局に対して予め同じMの値、例えばMを1に設定する。
【0022】
ステップ12。決定したスケジューリング期間中にMBMSサービス・データの送信を中断または再開する。
【0023】
この実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法では、基地局が、事前に取得した基準時間に従って、MBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定し、その決定したスケジューリング期間中にMBMSサービス・データの送信を中断または再開して、基地局によるMBMSサービス・データの伝送制御を実現する。同じMBSFA内の各基地局は、本発明のこの実施形態で提供される同じ方法を採用して、特定のサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として同じスケジューリング期間を決定することができるので、これらの基地局は、同じサービスのMBMSサービス・データの送信の中断または再開を同期して行うことができ、それによりサービス中の干渉の低減を容易にすることができる。
【0024】
図2は、本発明の第2の実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法を示す流れ図である。この実施形態の実施主体は、MCEなど、基地局と関係するネットワーク側装置とすることができる。
図2に示すように、この実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法は、以下のステップを含む。
【0025】
ステップ21。基準時間を含む指示情報を生成する。
【0026】
基準時間は、基地局がMBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間を決定するために使用されるが、ネットワーク側装置によって指定される開始時間、またはMCCH修正期間偏差値Nを含むことができる(ただしこれらに限定されない)。ここで、Nは、1以上の整数である。
【0027】
ステップ22。同じMBSFA範囲内の各基地局に指示情報を送信して、基準時間に従ってMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定するように各基地局に命令する。
【0028】
同じMBSFA範囲内の各基地局は、MCEなどのネットワーク側装置から送信された指示情報を受信し、その指示情報に含まれる基準時間を取得し、この基準時間に従ってMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定する。
【0029】
例えば、基準時間は、ネットワーク側装置によって指定される開始時間、例えばMCEまたはOAM(Operations、Administration and Maintenance)によって指定される開始時間とすることができ、その場合、同じMBSFA範囲内の各基地局は、ネットワーク側装置によって示される開始時間に従って、ネットワーク側装置によって示される開始時間後にMBMSサービス・データを担持するMCHのM番目のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定することができる。ここで、Mは、1以上の整数である。
【0030】
例えば、基準時間は、MCCH修正期間偏差値Nとすることができる。ここで、Nは、1以上の整数とする。その場合には、同じMBSFA範囲内の各基地局は、マルチキャスト制御チャネル・メッセージを更新するマルチキャスト制御チャネル修正期間後のN番目のマルチキャスト制御チャネル修正期間の開始時間後のマルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データを担持するマルチキャスト・チャネルのM番目のスケジューリング期間を、マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定することができる。ここで、Mは、1以上の整数である。
【0031】
この実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法では、ネットワーク装置は、同じMBSFA内の各基地局に対して特定のサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定するための基準時間を示すので、同じMBSFA内の各基地局は、この基準時間に従って、このサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として同じスケジューリング期間を決定することができ、これらの基地局は、同じサービスのMBMSサービス・データの送信の中断または再開を同期して行うことができ、それによりサービス中の干渉の低減を容易にすることができる。
【0032】
以下、
図3Aから
図3Eを参照して、MBMSサービス・データの伝送原理について詳細に説明し、LTEシステムにおいてサービスに干渉が発生する理由として考えられるものを分析し、本発明の実施形態において提供される技術的解決策を用いることによるサービスの干渉の低減の技術的本質について説明する。
【0033】
図3Aは、本発明の実施形態による、MCHスケジューリング期間へのMBMSサービス・データのマッピングを示す概略図である。MBSFNによる送信という目的を達成するために、サービス・ベアラのMCHを予め決定することができ、各MCHの各スケジューリング期間が、MBMSサービス・データの伝送に使用することができる1または複数のサブフレームを含む。このタイプのサブフレームを、MBSFNサブフレームと呼ぶ。
図3Aでは、各無線フレームの3つのサブフレーム、すなわち3番、6番および8番のサブフレームが、MBSFN伝送に使用される。すなわち3番、6番、および8番のサブフレームがMBSFNサブフレームである。
図3Aに示すMCHは、サービスA、BおよびCのMBMSサービス・データを担持するものと仮定する。このMCHのスケジューリング期間には、時間順序に従って特定の事前に決定された時点から番号が振られる。eNBは、各MBMSサービス・データ・パケットによって搬送されるタイム・スタンプに従って、各MBMSサービス・データ・パケットをMCHの対応するスケジューリング期間にマッピングする。例えば、
図3Aでは、サービスAの360番および361番のMBMSサービス・データ・パケットならびにサービスBの0番および1番のMBMSサービス・データ・パケットが、MCHのM番目のスケジューリング期間にマッピングされ、サービスBの2番および3番のMBMSサービス・データ・パケットならびにサービスCの0番および1番のMBMSサービス・データ・パケットが、MCHの(M+1)番目のスケジューリング期間にマッピングされる。ここで、Mは、MCHのスケジューリング期間の番号を表しており、1以上の整数である。
【0034】
図3Bは、本発明の実施形態による、MCHスケジューリング期間中のMBSFNサブフレームへの、MBMSサービス・データのマッピングを示す概略図である。MCHの1つのスケジューリング期間において、各サービスのMBMSサービス・データが、順次各MBSFNサブフレーム内に配置される。最初にサービスごとに配置される。このサービスの順序は、MCEが決定して、eNBに対して示すことができる。次いで、同じサービスのMBMSサービス・データが、順次配置される。サービスの順序がA、B、Cの順序である場合の、上述の例の具体的な伝送を
図3Bに示す。具体的には、サービスAの360番のMBMSサービス・データ・パケットは、3番のサブフレームにマッピングされる。3番のサブフレームの資源がまだ残っている場合には、361番のMBMSサービス・データ・パケットが、引き続き3番のサブフレームにマッピングされる。361番のMBMSサービス・データ・パケットが3番のサブフレームにマッピングされた後の残りのコンテンツは、6番のサブフレームにマッピングされ、以下、同様にマッピングが行われる。MCHの現在のスケジューリング期間に含まれるMBSFNサブフレーム資源を使い果たしたが、特定の番号のMBMSサービス・データ・パケットの伝送がまだ完了していない場合には、eNBは、現在のスケジューリング期間中に伝送されないサービス・データのうち、そのMCHのものであり、かつMBMSサービス・データ・パケットであるものを廃棄する。
【0035】
MBMSシステムでは、MCEは、実際の通信の必要に応じて特定のサービスを中断して、エア・インタフェース資源を節約し、eNBの電力消費を低減するという目的を達成することができる。例えば、MCEは、各eNBに対して、特定のサービスのMBMSサービス・データの受信側の数の統計を取るように命令する。受信側の数が極めて少ない場合には、MCEは、そのサービスを中断することがある。例えば、より優先順位の高いサービスのMBMSサービス・データを伝送するときに、MCEが現在のエア・インタフェース資源が不十分であることを発見した場合には、この場合には、MCEは、優先順位の低いいくつかのサービスを中断することがある。
【0036】
サービスの中断は、通常は一時的なものであり、中断したサービスは、一定期間後に再開する必要がある。例えば、あるサービスをある期間だけ中断した後で、MCEは、eNBに対して、そのサービスのMBMSサービス・データの受信側の数の統計を再度取るように命令することがあり、受信側の数が増えている場合には、MCEは、eNBがエア・インタフェースを介したこのサービスのMBMSサービス・データの送信を再開してもよいと判断することがある。例えば、中断したサービス以外の1つまたは複数のサービスのMBMSサービス・データの伝送が終了し、エア・インタフェース資源の一部が空いたときに、MCEは、eNBに対して、そのサービスのMBMSサービス・データの送信を再開するように命令することができる。
【0037】
端末は、MBMSサービスの制御シグナリングに従って、すなわちMCCHメッセージに従って、MBMSサービス・データを受信することを決定するので、MCCHメッセージが示すサービス情報は、実際に送信されるMBMSサービス・データに対応していなければならない。MCEが特定のサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開することを決定するときには、MCCHメッセージの現在の更新機構に基づいて、各eNBが同期してMCCHメッセージを更新することが保証される。具体的には、MCCHメッセージが周期的に送信され、MCEは、事前に規定されたいくつかの時点でしかMCCHメッセージを更新することができない。MCCHメッセージが更新される可能性がある2つの時点の間の時間間隔を、MCCH修正期間と呼ぶ。各MCCH修正期間は、複数のMCCH反復期間を含むことができ、
図3Cに示すように、4つのMCCH反復期間を含むことができる。eNBは、4つのMCCH反復期間のそれぞれにおいてMCCHメッセージを送信するが、それら4つのMCCH反復期間中に送信されるMCCHメッセージの内容は同じである。eNBは、次のMCCH修正期間の開始時にMCCHメッセージの内容を修正する、すなわちMCCHメッセージを更新することしかできない。LTEの各MCCH修正期間には番号が振られるが、MBSFN内の各eNBが、全て同じ開始時点においてMCCH修正期間に番号を振るので、同じ瞬間において、同じMBSFA範囲内の各eNBは、同じMCCH修正期間の番号を使用している。MCEは、特定のMBSFAにおいて特定のサービスを中断または再開する必要があると判断したときには、最初にそのMBSFA内の全てのeNBに対して、特定のMCCH修正期間からMCCHメッセージを更新するように命令する。同じMBSFA範囲内の全てのeNBが同じMCCH修正期間内のMCCHメッセージを更新して、MCCHメッセージに示されているサービス情報が実際にエア・インタフェースを介して伝送されているMBMSデータと一致することを保証する。
【0038】
同じMBSFA内の各eNBが同じMCCH修正期間内のMCCHメッセージを同期して更新するが、従来技術には、対応するMBMSサービス・データの伝送制御を行う時間を決定するために用いられる統一された方法がないので、eNBが、対応するMBMSサービス・データの伝送制御を行う時間を無作為に決定するのが普通であり、その結果として、サービスに干渉が生じることがある。以下、その詳細を、例を挙げて説明する。
【0039】
図3Dは、本発明の実施形態による適用シナリオによる、MBMSサービス・データの送信を中断するシナリオ例を示す図である。MCEが、MBSFA2の範囲内のサービスAを中断することを決定し、その後、eNB21およびeNB22など、MBSFA2の範囲内の全てのeNBにそのことを示すものと仮定する。具体的には、
図3Dに示すように、MCEは、eNB21およびeNB22など、MBSFA2の範囲内の全てのeNBに対して、81番のMCCH修正期間の開始時にMCCHメッセージの更新を開始するように、すなわち元のMCCHメッセージからサービスAの対応する制御情報を削除するように命令する。eNB21およびeNB22は、同期してMCCHメッセージを更新するが、サービスAのデータ・パケットの送信の中断を開始するスケジューリング期間は異なる可能性がある。
【0040】
図3Eは、本発明の実施形態の適用シナリオによる、MBMSサービス・データの送信を再開することによって干渉を生じるシナリオ例を示す図である。MCEは、MBSFA2の範囲内のサービスAを再開することを決定した場合には、eNB21およびeNB22など、MBSFA2の範囲内の全てのeNBに対して、同じ番号のMCCH修正期間の開始時にMCCHメッセージの更新を開始するように命令する。eNB21およびeNB22は、同期してMCCHメッセージを更新するが、サービスのMBMSサービス・データの送信の再開を開始するスケジューリング期間は異なる可能性がある。例えば、eNB21が、MCHのM番目のスケジューリング期間においてサービスAのデータ・パケットの送信を再開することを無作為に決定した場合には、MCHのM番目のスケジューリング期間においてeNB21が送信するMBMSサービス・データは、サービスAの360番および361番のデータ・パケット、ならびにサービスBの0番および1番のデータ・パケットであるが、eNB22が、MCHの(M+1)番目のスケジューリング期間においてサービスのMBMSデータの送信を再開することを無作為に決定した場合には、MCHの(M+1)番目のスケジューリング期間においてeNB22が送信するMBMSデータは、サービスBの0番および1番のデータ・パケットである。MCHのM番目のスケジューリング期間では、エア・インタフェースを介してeNB21およびeNB22によって送信されるデータ・パケットが異なることが分かる。MBSFN伝送モードは、同じMBSFA範囲内の全てのeNBが同じ内容を伝送することを保証しなければならないにも関わらず、eNB21とeNB22が異なるMBMSサービス・データをエア・インタフェースを介して送信するので、サービスに干渉が生じる。同様に、MBMSサービスを中断したときも、同じMBSFA範囲内内の異なるeNBが異なるスケジューリング期間にサービスのMBMSサービス・データの送信の中断を開始すると、各eNBが同じスケジューリング期間にエア・インタフェースを介して異なる内容を送信することになり、やはりサービスに干渉が生じる可能性がある。
【0041】
この実施形態で提供されるMBMSデータの伝送制御方法では、事前に取得した基準時間に従って、eNBが、MBMSサービス・データの伝送制御を行う時間を決定する。同じMBSFA範囲内の各eNBは同じ方法を使用し、決定されたMBMSサービス・データの伝送制御を行う時間は同じであるので、同じMBSFA範囲内の各eNBは、同じMBMSサービス・データの送信を同期して中断または再開することができ、それによりサービスの干渉を低減することができる。
【0042】
図4は、本発明の第3の実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法を示すシグナリング相互作用図である。この実施形態における基準時間は、MCCHメッセージを更新するMCCH修正期間の特定の時間である。
図4に示すように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0043】
ステップ41。MCEが、サービスAを中断または再開することを決定し、MBMSスケジューリング情報を生成する。
【0044】
MCEは、サービスAを中断することを決定した場合には、MCCHメッセージからサービスAの制御シグナリングを削除して、MCCHメッセージを更新する。MCEは、中断したサービスAを再開することを決定した場合には、サービスAの制御シグナリングをMCCHメッセージ内に追加して、MCCHメッセージを更新する。
【0045】
MCCHスケジューリング情報は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間を示すために使用されるパラメータ「MCCH更新修正期間」を含み、MCCHメッセージは、MBMSサービスの中断または再開の情報など、MBMSサービス・データに対応する制御シグナリングを含む。
【0046】
ステップ42。MCEが、MBMSスケジューリング情報をeNBに送信する。MBMSスケジューリング情報は、パラメータ「MCCH更新修正期間」を含む。
【0047】
ステップ43。eNBが、MBMSスケジューリング情報を受信し、そのMBMSスケジューリング情報に含まれるパラメータ「MCCH更新修正期間」に対応するMCCH修正期間中にMCCHメッセージを更新する。
【0048】
eNBは、パラメータ「MCCH更新修正期間」に対応するMCCH修正期間中にMCCHメッセージを受信し、この新たに受信したMCCHメッセージをeNB内に記憶されているMCCHメッセージ(元のMCCHメッセージと呼ぶ)と比較する。新たに受信したMCCHメッセージに元のMCCHメッセージに関係するサービスAの制御シグナリングが存在しなければ、eNBは、MCEがサービスAを中断していることを知る。新たに受信したMCCHメッセージに元のMCCHメッセージに関係するサービスAの制御シグナリングが付加されていれば、eNBは、MCEがサービスAを再開したことを知る。
【0049】
ステップ44。eNBが、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の特定の時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHの第1のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0050】
LTEシステムでは、サービスとMCHの間の対応関係は予め決められており、サービスAに対応するMCHでは、サービスAのMBMSデータなど特定のサービスしか伝送することができない。以下、
図5から
図8を参照して、必要に応じてMCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間中の異なる時間から、対応するMBMSサービス・データの中断または再開を開始するスケジューリング期間をeNBが決定するいくつかの実施方法について、詳細に説明する。説明を容易にするために、
図5から
図7では、説明のための例として3つのMCH、すなわちMCH1、MCH2およびMCH3のみを使用するが、この例は、本発明の技術的解決策の本質を制限するものとして解釈すべきではない。
【0051】
実施方法1。MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHの第1のスケジューリング期間を溯って検索し、発見したスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。その詳細を、
図5に示す。
【0052】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH1であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の開始時間から溯って、MCH1の第1のスケジューリング期間、すなわち
図5に示す時間1に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH1の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0053】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH2であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の開始時間から溯って、MCH2の第1のスケジューリング期間、すなわち
図5に示す時間2に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH2の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0054】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH3であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の開始時間から溯って、MCH3の第1のスケジューリング期間、すなわち
図5に示す時間3に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH3の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0055】
実施方法2。MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間中で最初にMCCHメッセージを伝送する開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHの第1のスケジューリング期間を溯って検索し、発見したスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0056】
各MCCH修正期間は4つのMCCH反復期間を含むことができるが、異なるMCCH反復期間中でも、伝送されるMCCHメッセージの内容は同じである。MCCHメッセージは、各MCCH反復期間の第1のMBSFNサブフレームでも、第1のMBSFNサブフレーム以外のサブフレームでも送信することができる。各MCCH反復期間は、4つの共通期間を含むことができ、各共通期間は、MCH1、MCH2およびMCH3の資源ブロックを含む。
【0057】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH1であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の第1の反復期間中にMCCHメッセージを伝送する時間から溯って、MCH1の第1のスケジューリング期間、すなわち
図6に示す時間1に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH1の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0058】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH2であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の第1の反復期間中にMCCHメッセージを伝送する時間から溯って、MCH2の第1のスケジューリング期間、すなわち
図6に示す時間2に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH2の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0059】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH3であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の第1の反復期間中にMCCHメッセージを伝送する時間から溯って、MCH3の第1のスケジューリング期間、すなわち
図6に示す時間3に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH3の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0060】
実施方法3。MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間中の第2のMCCH反復期間の開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHの第1のスケジューリング期間を溯って検索し、発見したスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0061】
各MCCH修正期間は、4つのMCCH反復期間を含むことができるが、異なるMCCH反復期間中でも、伝送されるMCCHメッセージの内容は同じである。
【0062】
サービスAのMBMSサービス・データをサポートおよび担持するMCHが、MCH1であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の第2の反復期間の開始時間から溯って、MCH1の第1のスケジューリング期間、すなわち
図7に示す時間1に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH1の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0063】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH2であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の第2の反復期間の開始時間から溯って、MCH2の第1のスケジューリング期間、すなわち
図7に示す時間2に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH2の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0064】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH3であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の第2の反復期間の開始時間から溯って、MCH3の第1のスケジューリング期間、すなわち
図7に示す時間3に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH3の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0065】
ステップ45。eNBが、ステップ44で決定したスケジューリング期間中にサービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開する。
【0066】
eNBがステップ44で決定したスケジューリング期間中にサービスAのMBMSサービス・データのUEへの送信を中断または開始するか否かに関わらず、データ・ソースは、ゲートウェイ(Gate Way、GWと略記する)を介してサービスAのMBMSサービス・データを送達し続ける。eNBは、サービスAなど特定のサービスのMBMSサービス・データの送信を中断するときには、IPマルチキャスト・グループから出て、MCEがサービスAの再開を命令したときに再度対応するIPマルチキャスト・グループに加わるようにすることができる。このように、eNBは、このMBMSサービスの中断期間中には、そのMBMSサービスのデータ・パケットを受信しない。あるいは、eNBは、IPマルチキャスト・グループを出なくてもよく、その場合には、MCEがサービスAの再開を命令したときにIPマルチキャスト・グループに再度加わる必要はない。この方法を採用した場合には、eNBは、サービスAの中断期間中にもサービスAのMBMSデータを受信し続け、受信したサービスAのMBMSデータをただ廃棄すればよい。
【0067】
この実施形態では、同じMBSFA内の各eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の特定の同じ時間に従って、MBMSサービス・データの伝送制御を開始する同じスケジューリング期間を決定し、この決定したスケジューリング期間中に同じサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するので、eNBが同じサービスのMBMSサービス・データの送信を同期して中断または再開し、それによりサービスの干渉を低減することが実現する。
【0068】
図8は、本発明の第4の実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法を示すシグナリング相互作用図である。この実施形態における基準時間は、MCCHメッセージを更新するMCCH修正期間後のN番目のMCCH修正期間の開始時間である。ここで、Nは、MCCH修正期間偏差値を表し、1以上の整数である。
図8に示すように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0069】
ステップ81。MCEが、サービスAを中断または再開することを決定し、MBMSスケジューリング情報を生成する。
【0070】
ステップ82。MCEが、MBMSスケジューリング情報をeNBに送信する。ここで、MBMSスケジューリング情報は、パラメータ「MCCH更新修正期間」を含む。
【0071】
ステップ83。eNBが、MBMSスケジューリング情報を受信し、そのMBMSスケジューリング情報に含まれるパラメータ「MCCH更新修正期間」に対応するMCCH修正期間中にMCCHメッセージを更新する。
【0072】
ステップ84。eNBが、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間後のN番目のMCCH修正期間の開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHの第1のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。ここで、Nは、MCCH修正期間偏差値を表し、1以上の整数である。
【0073】
eNBは、MBMSサービス・データの中断または再開を開始するスケジューリング期間を決定するときにMCCH修正期間偏差値Nを事前に取得する。同じMBSFA範囲内の各eNBによって設定されるスケジューリング期間偏差値Nは、同じである。
【0074】
必要に応じて、MCCH修正期間偏差値Nは、eNBで事前に設定することができる。あるいは、MCCH修正期間偏差値Nは、MCEなどのネットワーク側装置がeNBに対して示すこともできる。MCEなどのネットワーク側装置がeNBに対してMCCH修正期間偏差値Nを示す方法は上述の特定の方法に限定されず、例えば、MCCH修正期間偏差値Nは、上記のステップ82で述べたMBMSスケジューリング情報に含めて送ってeNBに対して示すこともできるし、あるいは、初期設定メッセージやMBMSサービス開始/終了/更新メッセージなど、MBMSスケジューリング情報を除く、MCEとeNBの間のその他のM2インタフェース・メッセージに含めて送ることもできる。
【0075】
N=1は、説明のための一例とみなす。
【0076】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH1であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間後の第1のMCCH修正期間の開始時間から溯って、MCH1の第1のスケジューリング期間、すなわち
図9に示す時間1に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH1の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0077】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH2であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間後の第1のMCCH修正期間の開始時間から溯って、MCH2の第1のスケジューリング期間、すなわち
図9に示す時間2に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH2の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0078】
サービスAのMBMSサービス・データを担持するMCHが、MCH3であると事前に決定されている場合には、eNBは、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間後の第1のMCCH修正期間の開始時間から溯って、MCH3の第1のスケジューリング期間、すなわち
図9に示す時間3に対応するスケジューリング期間を検索し、発見したMCH3の第1のスケジューリング期間を、サービスAのMBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0079】
MCCH修正期間偏差値Nが2以上の整数であるときの実施方法は、前述のN=1のときの技術的解決策と同様であるので、ここでは繰り返し述べることはしない。
【0080】
ステップ85。eNBが、ステップ84で決定したスケジューリング期間中にサービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開する。
【0081】
この実施形態では、同じMBSFA内の各eNBは、同じ基準時間を使用して、MBMSサービス・データの伝送制御を開始する同じスケジューリング期間を決定し、決定したスケジューリング期間中に同じサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するので、eNBが同じサービスのMBMSサービス・データの送信を同期して中断または再開し、それによりサービスの干渉を低減することを実現することができる。
【0082】
図10は、本発明の第5の実施形態によるMBMSサービス・データの伝送制御方法を示すシグナリング相互作用図である。この実施形態における基準時間は、ネットワーク側装置によって示される開始時間である。
図10に示すように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0083】
ステップ101。MCEが、サービスAを中断または再開することを決定し、MBMSスケジューリング情報を生成する。
【0084】
ステップ102。MCEが、MBMSスケジューリング情報をeNBに送信する。ここで、MBMSスケジューリング情報は、パラメータ「MCCH更新修正期間」を含む。
【0085】
ステップ103。eNBが、MBMSスケジューリング情報を受信し、そのMBMSスケジューリング情報に含まれるパラメータ「MCCH更新修正期間」に対応するMCCH修正期間中にMCCHメッセージを更新する。
【0086】
ステップ104。eNBが、ネットワーク側装置によって示される開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHの第1のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定する。
【0087】
必要に応じて、MBMSサービス・データの中断または再開を開始するスケジューリング期間を決定する前に、eNBは、基準時間を含む指示情報を受信することができる。ここで、この基準時間は、MCEによって示される開始時間など、ネットワーク側装置によって示される開始時間を含むことができる。MCEによって示される開始時間など、ネットワーク側装置によって示される開始時間に従って、eNBは、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間を決定する。MCEなどのネットワーク側装置が示し、同じMBSFA範囲内の各eNBが取得する開始時間は、同じである。
【0088】
MCEなどのネットワーク側装置によって示される開始時間は、上記のステップ102に述べたMBMSスケジューリング情報に含めて送り、eNBに対して示すこともできるし、あるいは、初期設定メッセージやMBMSサービス開始/終了/更新メッセージなど、MBMSスケジューリング情報を除く、MCEとeNBの間のその他のM2インタフェース・メッセージに含めて送ることもできる。
【0089】
ステップ105。eNBが、ステップ104で決定したスケジューリング期間中にサービスAのMBMSサービス・データの送信を中断または再開する。
【0090】
この実施形態では、同じMBSFA内の各eNBは、ネットワーク側装置によって示される開始時間に従ってMBMSサービス・データの伝送制御を開始する同じスケジューリング期間を決定し、決定したスケジューリング期間中に同じサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するので、eNBが同じサービスのMBMSサービス・データの送信を同期して中断または再開し、それによりサービスの干渉を低減することを実現することができる。
【0091】
図11は、本発明の第6の実施形態による基地局を示す概略構造図である。
図11に示す基地局は、スケジューリング期間決定モジュール111および伝送制御モジュール112を含む。
【0092】
スケジューリング期間決定モジュール111は、基準時間に従って、MBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定するように構成することができる。
【0093】
伝送制御モジュール112は、決定されたスケジューリング期間中にMBMSサービス・データの送信を中断または再開するように構成することができる。
【0094】
前述の技術的解決策に基づいて、必要に応じて、スケジューリング期間決定モジュール111は、さらに、基準時間に従って基準時間後のマルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データを担持するマルチキャスト・チャネルのM番目のスケジューリング期間を、マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間として決定するように構成することができる。ここで、Mは、1以上の整数である。
【0095】
必要に応じて、基準時間は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の開始時間を含むことができる。この場合には、スケジューリング期間決定モジュール111は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間の開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHのM番目のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定するようにさらに構成することができる。MCCHメッセージは、MBMSサービス・データに対応する制御シグナリングを含む。
【0096】
必要に応じて、基準時間は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間中で最初にMCCHメッセージを伝送する開始時間を含むことができる。この場合には、スケジューリング期間決定モジュール111は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間中で最初にMCCHメッセージを伝送する開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHのM番目のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定するようにさらに構成することができる。
【0097】
必要に応じて、基準時間は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間中の第2のMCCH反復期間の開始時間を含むことができる。この場合には、スケジューリング期間決定モジュール111は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間中の第2のMCCH反復期間の開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHのM番目のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定するようにさらに構成することができる。
【0098】
必要に応じて、基準時間は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間後のN番目MCCH修正期間の開始時間を含むことができる。ここで、Nは、MCCH修正期間偏差値を表しており、1以上の整数である。この場合には、スケジューリング期間決定モジュール111は、MCCHメッセージが更新されるMCCH修正期間後のN番目のMCCH修正期間の開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHのM番目のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定するようにさらに構成することができる。さらに、基地局は、取得モジュール113も含むことができる。取得モジュール113は、MCCH修正期間偏差値を事前に設定するように、またはMCCH修正期間偏差値を含む受信した指示情報に従ってMCCH修正期間偏差値を取得するように構成することができる。
【0099】
必要に応じて、基準時間は、MCEによって示される開始時間など、ネットワーク側装置によって示される開始時間を含むことができる。この場合には、基地局は、さらに取得モジュール113を含むことができる。取得モジュールは、基準時間を含む指示情報を受信するように構成され、この基準時間は、ネットワーク側装置によって示される開始時間を含む。スケジューリング期間決定モジュール111は、MCEなどのネットワーク側装置によって示される開始時間から、MBMSサービス・データを担持するMCHのM番目のスケジューリング期間を、MBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間として決定するようにさらに構成することができる。ここで、Mは、1以上の整数である。
【0100】
事前に取得した基準時間に従って、この実施形態で提供される基地局は、MBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定することができ、決定したスケジューリング期間中にMBMSサービス・データの送信を中断または再開して、基地局によるMBMSサービス・データの伝送制御を実現する。同じMBSFA内の各基地局が、本発明の実施形態で提供される同じ方法を使用して、特定のサービスのMBMSサービス・データの送信の中断または再開を開始する同じスケジューリング期間を決定することができるので、これらの基地局が、同じサービスのMBMSサービス・データの送信を同期して中断または再開し、それによりサービスの干渉を低減しやすくすることができる。この実施形態で提供される基地局の動作原理については、
図1および
図4から
図10の対応する実施形態の対応する記録を参照すればよいので、ここでは繰り返し述べることはしない。
【0101】
図12は、本発明の第7の実施形態によるネットワーク装置を示す概略構造図である。
図12に示すネットワーク装置は、生成モジュール121および送信モジュール122を含む。
【0102】
生成モジュール121は、基準時間を含む指示情報を生成するように構成することができる。基準時間は、基地局がMBMSサービス・データを中断または再開するスケジューリング期間を決定するために使用されるが、ネットワーク側装置によって指定される開始時間、またはMCCH修正期間偏差値Nを含むことができ(ただしこれらに限定されない)、前者のネットワーク側装置によって指定される開始時間の場合には、基地局が、ネットワーク側装置によって示された開始時間に従ってマルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定し、後者のMCCH修正期間偏差値Nの場合には、基地局が、マルチキャスト制御チャネル・メッセージが更新されるマルチキャスト制御チャネル修正期間後のN番目のマルチキャスト制御チャネル修正期間の開始時間に従って、マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定する。ここで、Nは、1以上の整数である。送信モジュール122は、同じマルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス単一周波数ネットワーク領域範囲内の各基地局に指示情報を送信して、各基地局に、基準時間に従って、マルチメディア・ブロードキャスト/マルチキャスト・サービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定するように命令するように構成することができる。
【0103】
この実施形態で提供されるネットワーク装置は、ある特定のサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開するスケジューリング期間を決定するための基準時間を、同じMBSFA内の各基地局に対して示して、同じMBSFA内の各基地局が、基準時間に従って、そのサービスのMBMSサービス・データの送信を中断または再開する同じスケジューリング期間を決定することができるようにし、それにより、これらの基地局が、同じサービスのMBMSサービス・データの送信を同期して中断または再開するようにし、それによりサービスの干渉を低減しやすくする。この実施形態で提供されるネットワーク装置は、MCEとすることができ(ただしこれに限定されない)、その動作原理については、
図2および
図4から
図10の対応する実施形態の対応する記録を参照すればよいので、ここでは繰り返し述べることはしない。
【0104】
さらに、本発明の実施形態は、さらに通信システムも提供する。この通信システムは、
図11に示す基地局、および
図12に示すネットワーク装置を少なくとも含み、この基地局とネットワーク装置は、互いに通信接続されている。基地局の動作原理については、
図1および
図4から
図10の対応する実施形態の対応する記録を参照すればよく、ネットワーク装置の動作原理については、
図2および
図4から
図10の対応する実施形態の対応する記録を参照すればよいので、ここでは繰り返し述べることはしない。
【0105】
添付の図面は、実施形態の単なる概略図であり、添付の図面に示すモジュールまたはプロセスは、必ずしも本発明の実施に必要とは限らないことは、当業者なら理解されたい。
【0106】
当業者なら、上記の実施形態における装置に含まれるモジュールが、各実施形態の説明の通りに各実施形態の装置に分散していてもよいし、あるいは対応する変更を行った後で各実施形態で述べたものとは異なる1つまたは複数の装置に割り付けてもよいことを理解されたい。前述の実施形態におけるモジュールは、結合して1つのモジュールにしてもよいし、さらに分割して複数のサブモジュールにしてもよい。
【0107】
最後に、上述の実施形態は、単に本発明の技術的解決策を説明するためのものであって、本発明を制限するためのものではないことに留意されたい。上述の実施形態を参照して本発明について詳細に述べたが、当業者なら、上述の実施形態に記録した技術的解決策にさらに修正を加える、またはこれらの技術的解決策の一部の技術的特徴について等価な置換を行うことができ、これらの修正または置換によって、対応する技術的解決策の本質が本発明の実施形態の技術的解決策の趣旨および範囲を逸脱することはないことを理解されたい。