特許第5977881号(P5977881)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5977881数値計算装置、数値計算方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5977881
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】数値計算装置、数値計算方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/50 20060101AFI20160817BHJP
【FI】
   G06F17/50 608Z
   G06F17/50 610C
   G06F17/50 680B
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-242429(P2015-242429)
(22)【出願日】2015年12月11日
【審査請求日】2016年1月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594029207
【氏名又は名称】株式会社東急コミュニティー
(73)【特許権者】
【識別番号】512165628
【氏名又は名称】サイトセンシング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100169753
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 幸子
(74)【代理人】
【識別番号】100200089
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 出
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100134599
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 和之
(72)【発明者】
【氏名】石川 智也
(72)【発明者】
【氏名】大鐘 大介
(72)【発明者】
【氏名】小島 昌樹
【審査官】 松浦 功
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−024719(JP,A)
【文献】 特開平10−320461(JP,A)
【文献】 特開2004−318651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の3次元モデル画像であって、凹凸部の表面形状を2次元画像で表した2次元表示部分を含む前記3次元モデル画像を表示する表示部と、
前記表示部が表示する前記3次元モデル画像に対して、ユーザが前記2次元表示部分内で線分又は平面領域を指定する操作入力を取得する操作入力取得部と、
前記操作入力で指定された前記線分又は前記平面領域の面に直交する平面で切った、前記凹凸部の断面の形状を指定する形状指定画面を表示する表示制御部と、
前記形状指定画面へのユーザの入力に基づいて、前記凹凸部の表面積と、前記断面における前記凹凸部の表面上の長さと、前記凹凸部の体積と、のうち少なくともいずれか1つを含む数値を計算する数値計算部と、
を備える数値計算装置。
【請求項2】
前記凹凸部は、前記線分又は前記平面領域の面に直交する断面は一様な形状を有する、
請求項1に記載の数値計算装置。
【請求項3】
前記形状指定画面は、四角形の各辺の数値を入力する数値入力枠を含む、
請求項1又は2に記載の数値計算装置。
【請求項4】
前記操作入力取得部が取得した操作入力が前記線分を指定する場合、
前記数値計算部は、前記線分の長さを計算し、前記四角形の各辺の数値の合計と前記線分の長さを乗算することにより、前記凹凸部の前記表面積を計算し、前記四角形の各辺の数値の合計を前記断面における前記凹凸部の表面上の長さとして計算する、
請求項3に記載の数値計算装置。
【請求項5】
前記形状指定画面は、前記数値入力枠のうち隣り合う2辺の前記数値入力枠に0が入力された場合は、前記凹凸部の断面はL字形状である、
請求項3に記載の数値計算装置。
【請求項6】
前記形状指定画面は、前記数値入力枠のうち3辺の前記数値入力枠に0が入力された場合は、前記凹凸部は、前記2次元表示部分の平面から略垂直方向に延びた平面である、
請求項3に記載の数値計算装置。
【請求項7】
前記形状指定画面は、1辺の前記数値入力枠に0が入力された場合に、0が入力された1辺と隣り合う0以外が入力された辺の端点を互いに連結するか否かを指示する連結指示枠をさらに有し、
前記連結指示枠に連結を指示する入力があった場合は、前記凹凸部の断面は三角形であり、前記連結指示枠に非連結を指示する入力があった場合は、前記凹凸部の断面は、コ字形状である、
請求項3に記載の数値計算装置。
【請求項8】
前記操作入力取得部が取得した操作入力が前記平面領域を指定する場合、
前記表示制御部は、前記凹凸部の前記平面領域の面に直交する方向の長さを指定する前記形状指定画面を表示し、
前記数値計算部は、前記操作入力取得部が取得した前記平面領域の面積を計算し、前記平面領域の面積と前記形状指定画面で指定された長さを乗算することにより、前記凹凸部の体積を計算する、
請求項1に記載の数値計算装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する、構造物に係る数値を計算する数値計算方法であって、
前記構造物の3次元モデル画像であって、凹凸部の表面形状を2次元画像で表した2次元表示部分を含む前記3次元モデル画像を表示部に表示させる表示ステップと、
前記表示ステップで表示させた前記3次元モデル画像に対して、ユーザが前記2次元表示部分内で線分又は平面領域を指定する操作入力を取得する操作入力取得ステップと、
前記操作入力で指定された前記線分又は前記平面領域の面に直交する平面で切った、前記凹凸部の断面の形状を指定する形状指定画面を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記形状指定画面へのユーザの入力に基づいて、前記凹凸部の表面積と、前記断面における前記凹凸部の表面上の長さと、前記凹凸部の体積と、のうち少なくともいずれか1つを含む数値を計算する数値計算ステップと、
を有する数値計算方法。
【請求項10】
コンピュータを、
構造物の3次元モデル画像であって、凹凸部の表面形状を2次元画像で表した2次元表示部分を含む前記3次元モデル画像を表示する表示部、
前記表示部が表示する前記3次元モデル画像に対して、ユーザが前記2次元表示部分内で線分又は平面領域を指定する操作入力を取得する操作入力取得部、
前記操作入力で指定された前記線分又は前記平面領域の面に直交する平面で切った、前記凹凸部の断面の形状を指定する形状指定画面を表示する表示制御部、
前記形状指定画面へのユーザの入力に基づいて、前記凹凸部の表面積と、前記断面における前記凹凸部の表面上の長さと、前記凹凸部の体積と、のうち少なくともいずれか1つを含む数値を計算する数値計算部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元モデル画像における数値計算装置、数値計算方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建築物等の構造物を3次元モデル画像で表示する表示方法が様々な用途で用いられている。例えば、建築や改築に用いる建材の形状、面積、長さを見積もり、又は、塗装等の施工面積を見積もる用途で用いられている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の建築物への建材の提案方法は、建材の品番及び意匠が関連付けられた建材意匠テーブルと3次元データとから、3次元パース画を作成するとともに、仮想建築物における特定建材の面積及び特定建材を施工する場合に必要となる役物の長さを含む積算データを得るというものである。この方法により、パース画と整合のとれた見積書を作成することができ、建築物に施す建材をより正確に提案することができると説明している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−336310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
3次元モデル画像による表示は3次元座標や色の情報を含む多量のデータを処理して実行するため、表示装置の処理能力によっては、円滑な表示が困難な場合がある。表示装置の処理負担を軽減させるために、3次元モデル画像で表示する構造物の凹凸がある一部分を、平面に写真等の2次元画像を貼り付けた形態で表示して、データ量を軽減させる手法がある。
【0006】
特許文献1に記載の方法によれば、凹凸部の2次元画像を貼り付けた平面は3次元空間において平面として扱われるため、建材の面積、長さ、又は、塗装等の施工面積を正確に計算することができない。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、凹凸部の2次元画像を貼り付けた平面を含む3次元モデル画像において、凹凸部の面積、長さ、体積を含む数値を正確に計算することのできる数値計算装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る数値計算装置は、
構造物の3次元モデル画像であって、凹凸部の表面形状を2次元画像で表した2次元表示部分を含む前記3次元モデル画像を表示する表示部と、
前記表示部が表示する前記3次元モデル画像に対して、ユーザが前記2次元表示部分内で線分又は平面領域を指定する操作入力を取得する操作入力取得部と、
前記操作入力で指定された前記線分又は前記平面領域の面に直交する平面で切った、前記凹凸部の断面の形状を指定する形状指定画面を表示する表示制御部と、
前記形状指定画面へのユーザの入力に基づいて、前記凹凸部の表面積と、前記断面における前記凹凸部の表面上の長さと、前記凹凸部の体積と、のうち少なくともいずれか1つを含む数値を計算する数値計算部と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
前記凹凸部は、前記線分又は前記平面領域の面に直交する断面は一様な形状を有してもよい。
【0010】
前記形状指定画面は、四角形の各辺の数値を入力する数値入力枠を含んでもよい。
【0011】
前記操作入力取得部が取得した操作入力が前記線分を指定する場合、
前記数値計算部は、前記線分の長さを計算し、前記四角形の各辺の数値の合計と前記線分の長さを乗算することにより、前記凹凸部の前記表面積を計算し、前記四角形の各辺の数値の合計を前記断面における前記凹凸部の表面上の長さとして計算するようにしてもよい。
【0012】
前記形状指定画面は、前記数値入力枠のうち隣り合う2辺の前記数値入力枠に0が入力された場合は、前記凹凸部の断面はL字形状であってもよい。
【0013】
前記形状指定画面は、前記数値入力枠のうち3辺の前記数値入力枠に0が入力された場合は、前記凹凸部は、前記2次元表示部分の平面から略垂直方向に延びた平面であってもよい。
【0014】
前記形状指定画面は、1辺の前記数値入力枠に0が入力された場合に、0が入力された1辺と隣り合う0以外が入力された辺の端点を互いに連結するか否かを指示する連結指示枠をさらに有し、
前記連結指示枠に連結を指示する入力があった場合は、前記凹凸部の断面は三角形であり、前記連結指示枠に非連結を指示する入力があった場合は、前記凹凸部の断面は、コ字形状であってもよい。
【0015】
前記操作入力取得部が取得した操作入力が前記平面領域を指定する場合、
前記表示制御部は、前記凹凸部の前記平面領域の面に直交する方向の長さを指定する前記形状指定画面を表示し、
前記数値計算部は、前記操作入力取得部が取得した前記平面領域の面積を計算し、前記平面領域の面積と前記形状指定画面で指定された長さを乗算することにより、前記凹凸部の体積を計算するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の第2の観点に係る数値計算方法は、
コンピュータが実行する、構造物に係る数値を計算する数値計算方法であって、
前記構造物の3次元モデル画像であって、凹凸部の表面形状を2次元画像で表した2次元表示部分を含む前記3次元モデル画像を表示部に表示させる表示ステップと、
前記表示ステップで表示させた前記3次元モデル画像に対して、ユーザが前記2次元表示部分内で線分又は平面領域を指定する操作入力を取得する操作入力取得ステップと、
前記操作入力で指定された前記線分又は前記平面領域の面に直交する平面で切った、前記凹凸部の断面の形状を指定する形状指定画面を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記形状指定画面へのユーザの入力に基づいて、前記凹凸部の表面積と、前記断面における前記凹凸部の表面上の長さと、前記凹凸部の体積と、のうち少なくともいずれか1つを含む数値を計算する数値計算ステップと、
を有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
構造物の3次元モデル画像であって、凹凸部の表面形状を2次元画像で表した2次元表示部分を含む前記3次元モデル画像を表示する表示部、
前記表示部が表示する前記3次元モデル画像に対して、ユーザが前記2次元表示部分内で線分又は平面領域を指定する操作入力を取得する操作入力取得部、
前記操作入力で指定された前記線分又は前記平面領域の面に直交する平面で切った、前記凹凸部の断面の形状を指定する形状指定画面を表示する表示制御部、
前記形状指定画面へのユーザの入力に基づいて、前記凹凸部の表面積と、前記断面における前記凹凸部の表面上の長さと、前記凹凸部の体積と、のうち少なくともいずれか1つを含む数値を計算する数値計算部、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、凹凸部の2次元画像を貼り付けた平面を含む3次元モデル画像においても、凹凸部の面積、長さ、体積を含む数値を正確に計算することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態1に係る数値計算装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】数値計算装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
図3】3次元モデル画像の表示例を示した図である。
図4】3次元モデル画像の表示例を示した図である。
図5】数値計算処理のフローチャートである。
図6】(a)排水溝の凹凸部を線分で指定した状態を示す図である。(b)形状指定画面で四角形の各辺の数値を入力した状態を示す図である。(c)凹凸部の表面積の計算結果を示す図である。
図7】(a)窓の抱き部分を線分で指定した状態を示す図である。(b)凹凸部の表面積の計算結果を示す図である。
図8】(a)角柱の凹凸部を線分で指定した状態を示す図である。(b)凹凸部の表面積の計算結果を示す図である。
図9】(a)出窓の凹凸部を線分で指定した状態を示す図である。(b)凹凸部の表面積の計算結果を示す図である。
図10】(a)パラペットの断面図である。(b)パラペットの凹凸部を線分で指定した状態を示す図である。(c)凹凸部の表面積の計算結果を示す図である。
図11】数値計算処理のフローチャートである。
図12】(a)屋上部の凹凸部を平面領域で指定した状態を示す図である。(b)凹凸部の体積の計算結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施形態1)
本発明の実施形態1について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、3次元構造物が建築物であり、建築物の外観及び内観の3次元データからなる3次元モデル画像を用いる場合について説明する。
【0021】
数値計算装置100は、3次元モデル画像を表示する表示プログラム及び数値計算処理のプログラムがインストールされたパソコン、スマートフォン、タブレット型端末等の任意の情報処理端末から構成される。
【0022】
本実施形態に係る数値計算装置100は、3次元モデル画像で表された領域のうち、ユーザにより指定された指定領域の面積又は長さを含む数値を計算する情報処理装置である。図1に示すように、数値計算装置100は、制御部1と、記憶部2と、入力部3と、表示部4と、バス5と、を備える。
【0023】
制御部1は、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、CPU(Central Processing Unit)と、を備える。ROMは、各種初期設定、ハードウェアの検査、プログラムのロード等を行うための初期プログラム等を記憶する。RAMは、CPUが実行する各種ソフトウェアプログラム、これらのソフトウェアプログラムの実行に必要なデータ等を一時的に記憶するワークエリアとして機能する。CPUは、様々な処理及び演算を実行する中央演算処理部である。
【0024】
記憶部2は、例えばハードディスクドライブ又はフラッシュメモリ等のような不揮発性メモリを備える。記憶部2は、建築物の3次元モデル画像の3次元データ、画像データを3次元モデル画像で表示するための画像処理プログラム、及び、本実施形態に係る数値計算処理プログラム等の各種プログラムを記憶する。
【0025】
入力部3は、画面上の位置を指定するポインティングデバイス、及び、文字及び数字を入力する文字入力デバイスからなり、入力部3に対するユーザの操作に基づく操作信号を制御部1に出力する。入力部3はタッチパネルで構成し、タッチ操作により、画面上の位置を指定し、文字及び数字を入力するようにしてもよい。
【0026】
表示部4は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のような表示デバイスを備える。表示部4は、制御部1から画像信号等を取得して表示デバイスの画面に画像を出力する。
【0027】
バス5は、制御部1と、記憶部2と、入力部3と、表示部4と、を接続する。
【0028】
数値計算装置100の制御部1は、記憶部2に記憶している数値計算処理プログラムを実行することにより、図2に示すように、操作入力取得部110、視点位置決定部120、3次元データ取得部130、数値計算部140、表示制御部150として機能する。
【0029】
操作入力取得部110は、入力部3よりユーザの操作入力を取得する。操作入力取得部110は、表示部4に表示されている3次元モデル画像に対して、視点位置を指定する操作信号を取得し、視点位置決定部120に出力する。また、ズームイン、ズームアウトを含む表示を操作する操作信号を取得し、表示制御部150に出力する。また、数値計算処理の対象となる領域を指定する操作信号、及び、当該領域の形状を示す数値を入力する操作信号を取得し、数値計算部140に出力する。
【0030】
視点位置決定部120は、操作入力取得部110から入力される視点位置を指定する操作信号を取得し、3次元モデル画像を表示する際の視点位置を決定し、表示制御部150に出力する。具体的には、視点位置決定モードに設定した状態で、ユーザの操作によるカーソルを動かす操作信号を操作入力取得部110から取得する。そして、カーソルの移動方向に応じて変更された視点位置の情報を表示制御部150に出力する。
【0031】
3次元データ取得部130は、記憶部2に記憶されている3次元モデル画像の3次元データを取得し、数値計算部140及び表示制御部150に出力する。3次元データ取得部130が取得する3次元データは、3次元モデル画像で表された建築物の表面の3次元座標と、当該座標における色情報を含む。
【0032】
数値計算部140は、操作入力取得部110から入力される数値計算処理の対象となる凹凸部を指定する操作信号、及び、当該凹凸部の形状を示す数値を指定する操作信号、並びに3次元データ取得部130から入力される3次元モデル画像の3次元データに基づいて、当該領域の長さと表面積を計算する。
【0033】
具体的には、操作入力取得部110から数値計算を行う領域の一辺に当たる線分を指定する操作信号が入力されたとき、3次元データ取得部130から取得した3次元データの座標と当該線分の位置に基づいて、当該線分の3次元空間における実際の長さを計算し出力する。その後、数値計算部140は、計算対象の凹凸部の形状を表す数値を指定する形状指定画面230に対してユーザが入力した数値が操作入力取得部110から入力されると、入力された数値と、3次元データ取得部130から取得した3次元データの座標と、に基づいて、当該凹凸部の表面積を計算し、表示制御部150に出力する。
【0034】
表示制御部150は、操作入力取得部110、視点位置決定部120、3次元データ取得部130、数値計算部140から入力される各種情報に基づいて、表示部4に3次元モデル画像及び形状指定画面230等を表示させる表示制御信号を生成し、表示部4に出力する。
【0035】
表示制御部150が出力する表示制御信号に基づいて表示部4に表示される3次元モデル画像は、図3に示すような画像である。本実施形態においては、マンションの3次元モデル画像200の場合について説明する。図3の3次元モデル画像200の中央から紙面に垂直手前方向に延びた直線上に視点位置がある。
【0036】
表示部4にはカーソル210も表示されており、ユーザが入力部3のポインティングデバイスを操作することによりカーソル210を任意の方向に移動させることができ、このカーソル210の移動方向に応じて、視点位置が変更され、3次元モデル画像200は回転する。
【0037】
表示部4に表示された3次元モデル画像200は、ユーザが入力部3を操作することにより、ズームイン又はズームアウトすることができる。つまり、視点位置が建築物の表面に向かって近づき又は遠ざかる。例えば、入力部3がマウスホイールを備えたマウスの場合には、マウスホイールを回転させることでズームイン又はズームアウトすることができる。また、入力部3がタッチパネルの場合はピンチインすることでズームアウトし、ピンチアウトすることでズームインすることができる。
【0038】
図3に示したマンションの3次元モデル画像200に対して、ズームインすることにより、図4に示すようなマンションの廊下及び階段等が明確に判別できるような、詳細の3次元モデル画像220を表示させることができる。
【0039】
3次元モデル画像220において、データ容量を低減させ、制御部1の処理負担を軽減するために、凹凸部の写真等の2次元画像を平面に貼り付けた形態で表された2次元表示部分がある。例えば、廊下の排水溝221は、廊下の床面表面より数cm凹んだ形状を有するが、図4に示す3次元モデル画像220においては、排水溝221部分が濃色で表された2次元画像で表されている。また、窓222は、実際は壁面の一部に抱き部分が設けられ、抱き部分に設置された窓枠サッシにガラス窓が嵌め込まれている。つまり、窓222は、凹凸形状を有しているが、図4に示す3次元モデル画像においては、窓222の写真である2次元画像が壁面の表面に貼り付けた形態で表されている。
【0040】
このような2次元表示部分について、建築時に必要な建材の大きさや施工面積を正確に把握する目的で床面や壁面等の表面積を知りたい場合に、3次元モデル画像200、220の3次元データのみで計算をすると、凹凸部の表面積を正確に求めることができない。よって、本実施形態では、凹凸部を2次元画像で表した2次元表示部分について正確な数値計算が可能な数値計算処理を行う。
【0041】
本実施形態に係る数値計算装置100で実行する数値計算処理について、図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0042】
まず、制御部1の3次元データ取得部130が記憶部2から建築物の3次元データを取得し、取得した3次元データに基づいて表示制御部150が3次元モデル画像200を表示部4に表示させる(ステップS11)。このときの3次元モデル画像200の視点位置は予め定めた位置である。
【0043】
その後、入力部3に対して、ユーザによる視点位置を変える操作があった場合には、視点位置決定部120が視点位置を決定し(ステップS12)、表示制御部150に出力する。そして、ユーザの操作に基づいて選択した視点位置から外観した3次元モデル画像220を表示する(ステップS13)。本実施形態においては、カーソルを左右に移動させることで視点位置を回転させ、ズームインの操作をすることで視点位置を建築物の表面に近づけることができる。
【0044】
ステップS13で選択した視点位置から外観した3次元モデル画像220は図4のように表示される。図4の3次元モデル画像220において、排水溝221の長さ及び表面積を計算する場合について説明する。図4において排水溝221の部分は、3次元モデル上は、隣り合う床面と同一平面上にあり、床面と比較して濃色で表されている。
【0045】
図6(a)に示すように、排水溝221の延在方向に線分211をひいて、計算対象の凹凸部として排水溝221を指定する操作をユーザが行った場合、当該操作入力を操作入力取得部110が取得する(ステップS14)。ここで排水溝221は、延在方向に直交する断面が、コ字形状であり、一様な形状を持っているということを特徴としている。
【0046】
操作入力取得部110から当該線分211の情報を取得した数値計算部140は、当該線分211が示す3次元空間における実際の長さを計算し、「5m」と表示する(ステップS15)。当該線分211の3次元空間における長さは、線分211の始点と終点の座標から求めることができる。
【0047】
次に、表示制御部150は、図6(a)に示すような四角形とその各辺に対応した長さの入力枠を有する形状指定画面230を表示する(ステップS16)。このとき、初期値として予め定めた値が入力されている。図6(a)では初期値として1mが入力されている。
【0048】
図6(a)に示した形状指定画面230の長さの入力枠にユーザが数値を入力したとき、操作入力取得部110は、その数値を取得する(ステップS17)。そして、図6(b)に示すように四角形の形状を入力された数値に対応する形状にして表示する(ステップS18)。この形状指定画面230に示された形状及び数値は、床面を含む平面の中で色が大きく異なる部分の、ユーザが指定した線分211に垂直な断面の形状及び3次元空間における実際の長さを表示している。
【0049】
ここで、連結拘束のチェックボックスがあるが、これにチェックを入れた場合は0mの1辺と隣り合う0mより大きい値が入力された辺の端点が連結されることを示す。図6(b)は、上の1辺が0mであり、連結拘束のチェックボックスにチェックが入っていないため、0mの1辺と隣り合う左右の辺の上の端点が連結拘束されず、上の2点が開放されたコ字形状を表している。つまり、幅0.2m、深さ0.05mの溝の断面形状を表している。
【0050】
数値計算部140は、ステップS17で取得した数値と、ステップS18で取得した断面形状に基づいて、対象の数値を計算する(ステップS19)。図6の例では、計算対象である排水溝221の表面積を計算する。ステップS15で得られた線分211の長さが5mで、形状指定画面230に入力した辺の長さの合計が0.3mであるので、この線分211の長さと辺の長さの合計を乗じて表面積1.5mが得られる。その後計算した数値を図6(c)に示すように対象の画像近傍に表示して(ステップS20)、処理を終了する。
【0051】
このようにして、2次元画像で表した排水溝221の凹凸部について、表面積を計算して出力することができる。
【0052】
計算対象が建築物の他の部位である場合について説明する。マンションの3次元モデル画像200において、窓222は図7のように表示されている。実際の窓222は、窓のサッシが嵌め込まれる抱き部分として、壁の表面から奥に向かって、壁の表面に対して垂直方向に平面が延びている。この抱き部分からなる凹凸部を含む窓222は、データ容量を低減させ、制御部1の処理負担を軽減するために、窓222の写真を平面に貼り付けた形態で表されている。
【0053】
ステップS14以降の処理について、窓222の抱き部分の平面を計算する場合について説明する。図7(a)に示すように、計算対象である窓222の水平方向に線分211をひく操作をユーザが行った場合、当該操作入力を操作入力取得部110が取得する(ステップS14)。操作入力取得部110から当該線分211の情報を取得した数値計算部140は、当該線分211が示す3次元における実際の長さを計算し、「1.2m」と表示する(ステップS15)。ここで、当該線分211の方向に直交する抱き部分の断面は、一定の幅の平面であり、一様な形状を有している。
【0054】
次に、表示制御部150は四角形とその各辺に対応した長さの入力枠からなる形状指定画面230を表示する(ステップS16)。この入力枠にユーザが数値を入力したとき、操作入力取得部110は、その数値を取得する(ステップS17)。そして、図7(a)の形状指定画面230に示すように入力された数値に対応する形状を表示する(ステップS18)。この形状指定画面230に示された形状及び数値は、壁面を含む平面の中で色が大きく異なる部分の、ユーザが指定した線分211に垂直な断面の形状及び3次元空間における実際の長さを表示している。
【0055】
ここでは四角形の3辺が0mであり、1辺が0.1mであるので、0.1mの線分211を表している。この断面の形状は、ユーザが指定した線分211を含み、壁の表面から垂直方向に奥へ延びた平面を表している。
【0056】
数値計算部140は、ステップS17で取得した数値と、ステップS18で取得した断面形状に基づいて、対象の数値を計算する(ステップS19)。図7の例では、計算対象である窓222の1辺の抱き部分の面積を計算する。幅1.2m、奥行き0.1mの平面であるので、これらを乗じて面積0.12mが得られる。その後計算した数値を図7(b)に示すように対象の画像近傍に表示して(ステップS20)、処理を終了する。
【0057】
なお、ここでは窓222の1辺の抱き部分の面積を計算するとしたが、ステップS14で窓枠に沿って、2辺以上を一度に指定して、2辺以上の抱き部分の面積を計算するようにしてもよい。4辺を一度に指定して、窓222の抱き部分全ての面積を計算するようにしてもよい。
【0058】
計算対象が建築物の更に他の部位である場合について説明する。マンションの3次元モデル画像200において、壁面と連続する角柱223は図8のように表示されている。実際の角柱223は建物の外側に突出した形状を有しているが、データ容量を低減させ、制御部1の処理負担を軽減するために、角柱223の写真を平面に貼り付けた形態で表されている。
【0059】
ステップS14以降の処理について、角柱223の表面積を計算する場合について説明する。図8(a)に示すように、計算対象である角柱223の鉛直方向に線分211をひく操作をユーザが行った場合、当該操作入力を操作入力取得部110が取得する(ステップS14)。操作入力取得部110から当該線分211の情報を取得した数値計算部140は、当該線分211が示す3次元空間における実際の長さを計算し、「2.5m」と表示する(ステップS15)。
【0060】
次に、表示制御部150は四角形とその各辺に対応した長さの入力枠からなる形状指定画面230を表示する(ステップS16)。この入力枠にユーザが数値を入力したとき、操作入力取得部110は、その数値を取得する(ステップS17)。そして、図8(a)の形状指定画面230に示すように入力された数値に対応する形状を表示する(ステップS18)。この形状指定画面230に示された形状及び数値は、壁面を含む平面の中で色が大きく異なる部分の、ユーザが指定した線分211に垂直な断面の形状及び3次元空間における実際の長さを表示している。
【0061】
ここでは四角形の互いに隣り合う2辺が0mであり、2辺が0.5mであるので、1辺が0.5mのL字形状を表している。この形状は、ユーザが指定した線分211を含み、壁の表面から垂直方向に0.5m突出した角柱形状を表している。
【0062】
数値計算部140は、ステップS17で取得した数値と、ステップS18で取得した断面形状に基づいて、対象の数値を計算する(ステップS19)。図8の例では、計算対象である角柱223の表面積のうち壁から突出している部分を計算する。ステップS15で得られた線分211の長さが2.5mで、形状指定画面230の辺の長さの合計が1.0mであるので、これらを乗じて面積2.5mが得られる。その後計算した数値を図8(b)に示すように対象の画像近傍に表示して(ステップS20)、処理を終了する。
【0063】
計算対象が建築物の更に他の部位である場合について説明する。マンションの3次元モデル画像200において、出窓224は図9のように表示されている。実際の出窓223は建物の外側に突出した形状を有しているが、データ容量を低減させ、制御部1の処理負担を軽減するために、出窓224の写真を平面に貼り付けた形態で表されている。
【0064】
ステップS14以降の処理について、出窓224の表面積を計算する場合について説明する。図9(a)に示すように、計算対象である出窓224の鉛直方向に線分211をひく操作をユーザが行った場合、当該操作入力を操作入力取得部110が取得する(ステップS14)。操作入力取得部110から当該線分211の情報を取得した数値計算部140は、当該線分211が示す3次元空間における実際の長さを計算し、「1m」と表示する(ステップS15)。
【0065】
次に、表示制御部150は四角形とその各辺に対応した長さの入力枠からなる形状指定画面230を表示する(ステップS16)。この入力枠にユーザが数値を入力したとき、操作入力取得部110は、その数値を取得する(ステップS17)。ここで、1辺が0mであり、連結拘束のチェックボックスにチェックが入っているため、0mの1辺と隣り合う0mより大きい値が入力された辺の上の端点を互いに連結して三角形の形状とし、さらに断面回転ボタンをクリックすることにより、三角形の底辺が上に来るように表示される。そして、図9(a)の形状指定画面230に示すように入力された数値に対応する形状を表示する(ステップS18)。この形状指定画面230に示された形状及び数値は、壁面を含む平面の中で色が大きく異なる部分の、ユーザが指定した線分211に垂直な断面の形状及び3次元空間における実際の長さを表示している。
【0066】
この形状は、出窓224の写真が貼り付けられた部分の、ユーザが指定した線分211に垂直な断面を表す三角形を表示している。当該三角形は、出窓224を上部から見た形に相当し、当該三角形の壁面に接する辺の長さが1m、出窓の突出した部分の辺の長さが各0.71の三角形を表している。
【0067】
数値計算部140は、ステップS17で取得した数値と、ステップS18で取得した断面形状に基づいて、対象の数値を計算する(ステップS19)。図9の例では、計算対象である出窓224の表面積のうち壁面から突出した部分を計算する。高さが1mであり、底面の三角形の底辺が1m、他の辺の長さが0.71mの三角柱であるので、側面の2面の合計が1.42mであり底面2面の合計が0.5mであることから、壁面から突出した部分の表面積として、1.92mが得られる。その後計算した数値を図9(b)に示すように対象の画像近傍に表示して(ステップS20)、処理を終了する。
【0068】
計算対象が建築物の更に他の部位である場合について説明する。マンションの3次元モデル画像200において、屋上等の外周部に設けられたパラペット225は、図10(a)の断面図に示すように矢印の方向に凹んだ凹部を備えているが、データ容量を低減させ、制御部1の処理負担を軽減するために、パラペット225の写真を平面に貼り付けた形態で表されている。
【0069】
ステップS14以降の処理について、パラペット225の面積を計算する場合について説明する。図10(b)に示すように、計算対象であるパラペット225の水平方向に線分211をひく操作をユーザが行った場合、当該操作入力を操作入力取得部110が取得する(ステップS14)。操作入力取得部110から当該線分211の情報を取得した数値計算部140は、当該線分211が示す3次元空間における実際の長さを計算し、「10m」と表示する(ステップS15)。
【0070】
次に、表示制御部150は四角形とその各辺に対応した長さの入力枠からなる形状指定画面230を表示する(ステップS16)。この入力枠にユーザが数値を入力したとき、操作入力取得部110は、その数値を取得する(ステップS17)。そして、図10(b)の形状指定画面230に示すように入力された数値に対応する形状を表示する(ステップS18)。この形状指定画面230に示された形状及び数値は、パラペット225を側方から見た平面の中で色が大きく異なる部分の、ユーザが指定した線分211に垂直な断面の形状及び3次元空間における実際の長さを表示している。
【0071】
ここで、連結拘束のチェックボックスは、チェックされていないため、0mの1辺と隣り合う上下の辺の右の端点が連結拘束されず、右の2点が開放されたコ字形状を表している。つまり、奥行き0.2m、高さ0.4mの凹部を有するパラペット225の断面形状を表している。
【0072】
数値計算部140は、ステップS17で取得した数値と、ステップS18で取得した断面形状に基づいて、対象の数値を計算する(ステップS19)。図10の例では、計算対象であるパラペット225の凹部の表面積を計算する。ステップS15で得られた線分211の長さが10mであり、形状指定画面230の辺の長さの合計が0.8mであることより、これらを乗じて面積8mが得られる。その後計算した数値を図10(c)に示すように対象の画像近傍に表示して(ステップS20)、処理を終了する。
【0073】
以上説明したように、本実施形態においては、凹凸部を2次元画像で表現した2次元表示部分を含む構造物の3次元モデル画像200,220を表示部4に表示し、表示された3次元モデル画像200,220に対してユーザが2次元表示部分内で指定した線分211を取得し、当該線分211に直交する平面で切った凹凸部の断面形状を指定する形状指定画面230を表示部4に表示する。その形状指定画面230へのユーザの入力に基づいて、2次元表示部分に対応する凹凸部の表面積を計算することとした。これにより、凹凸部の2次元画像を貼り付けた平面を含む3次元モデル画像においても、凹凸部の表面積を正確に計算することができる。
【0074】
(実施形態2)
本発明の実施形態2について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態でも、3次元構造物が建築物であり、建築物の外観及び内観の3次元データからなる3次元モデル画像を用いる場合について説明する。
【0075】
本実施形態に係る数値計算装置100は、実施形態1と同様の構成を有し、同様の数値計算処理を実行するが、図5のフローチャートにおいて、ステップS14で線分を指定する操作入力を取得する代わりに平面領域を指定する操作入力を取得する。図11のフローチャートに沿って、本実施形態の数値計算処理について、詳細に説明する。
【0076】
まず、制御部1の3次元データ取得部130が記憶部2から建築物の3次元データを取得し、取得した3次元データに基づいて表示制御部150が3次元モデル画像200を表示部4に表示させる(ステップS21)。このときの3次元モデル画像200の視点位置は予め定めた位置である。
【0077】
その後、入力部3に対して、ユーザによる視点位置を変える操作があった場合には、視点位置決定部120が視点位置を決定し(ステップS22)、表示制御部150に出力する。そして、ユーザの操作に基づいて選択した視点位置から外観した3次元モデル画像240を表示する(ステップS23)。本実施形態においては、カーソルを左右に移動させることで視点位置を回転させ、ズームインの操作をすることで視点位置を建築物の表面に近づけることができる。
【0078】
ステップS23で選択した視点位置から外観した3次元モデル画像240は図12(a)のように表示される。図12の3次元モデル画像240において、壁241で囲まれた屋上部の体積を計算する場合について説明する。図12において壁241で囲まれた部分は、3次元モデル上は、壁241の上面と同一平面上にあり、上面と比較して濃色で表されている。
【0079】
図12(a)に示すように、壁241の内側に沿って線を引いて平面領域242を囲み、計算対象の凹凸部として壁241に囲まれた屋上部を指定する操作をユーザが行った場合、当該操作入力を操作入力取得部110が取得する(ステップS24)。ここで壁241の高さは一定であるということを特徴としている。
【0080】
操作入力取得部110から当該平面領域242の情報を取得した数値計算部140は、当該平面領域242が示す3次元空間における実際の面積を計算し、「100m」と表示する(ステップS25)。
【0081】
次に、表示制御部150は、図12(a)に示すような1つの線分の入力枠を有する形状指定画面230を表示する(ステップS26)。これは実施形態1における形状指定画面230の四角形の4辺のうち3辺の入力枠が無効になっている状態である。この入力枠に入力する数値は、平面領域242の面に直交する方向の前記凹凸部の3次元空間における実際の長さである。
【0082】
図12(a)に示した形状指定画面230の入力枠にユーザが数値を入力したとき、操作入力取得部110は、その数値を取得する(ステップS27)。
【0083】
数値計算部140は、ステップS25で表示する面積とステップS27で取得した数値と、に基づいて、対象の数値を計算する(ステップS28)。図12の例では、計算対象である壁241の内側の空間の、屋上部の体積を計算する。
【0084】
ステップS25で得られた平面領域242の面積が100mで、形状指定画面230に入力した線分の長さが0.5mであるので、面積と線分の長さを乗じて体積50mが得られる。その後計算した数値を図12(b)に示すように対象の画像近傍に表示して(ステップS29)、処理を終了する。
【0085】
このようにして、2次元画像で表した屋上部の凹凸部について、体積を計算して出力することができる。
【0086】
以上説明したように、本実施形態においては、凹凸部を2次元画像で表現した2次元表示部分を含む構造物の3次元モデル画像240を表示部4に表示し、表示された3次元モデル画像240に対してユーザが2次元表示部分内で指定した平面領域を取得し、当該平面領域の面に直交する方向の長さを指定する形状指定画面230を表示部4に表示する。その形状指定画面230へのユーザの入力に基づいて、2次元表示部分に対応する凹凸部の体積を計算することとした。これにより、凹凸部の2次元画像を貼り付けた平面を含む3次元モデル画像においても、凹凸部の体積を正確に計算することができる。
【0087】
このように本発明は、構造物の3次元モデル画像であって、凹凸部を2次元画像で表現した2次元表示部分を含む3次元モデル画像を表示し、表示する3次元モデル画像に対してユーザが入力する、2次元表示部分内で指定した線分又は平面領域を取得し、取得した線分又は平面領域の面に直交する平面で切った凹凸部の断面形状を指定する形状指定画面を表示する。形状指定画面へのユーザ入力に基づいて、2次元表示部分に対応する凹凸部の表面積と長さと体積の少なくともいずれか1つを含む数値を計算することとした。これにより、凹凸部の2次元画像を貼り付けた平面を含む3次元モデル画像においても、凹凸部の表面積、長さ、体積を含む数値を正確に計算することが可能になる。
【0088】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
【0089】
例えば、実施形態1において、数値計算装置100は、数値計算部140が2次元画像で表された凹凸部の表面積を計算するとしたが、他の数値を計算するようにしてもよい。例えば、凹凸部の延在方向に垂直の断面における凹凸部の表面上の長さを計算するようにしてもよい。この表面上の長さは、形状指定画面230の四角形の各辺の数値を合計することで得ることができる。また、凹凸部の体積を計算するようにしてもよい。この体積は、形状指定画面230で指定した断面にユーザが指定した線分211の長さを乗じることで凹凸部の体積を計算するようにしてもよい。
【0090】
また、実施形態2において、平面領域242を指定して、平面領域242の面に直交する方向の長さを乗じて体積を計算するとしたが、他の数値を計算するようにしてもよい。例えば、平面領域242を指定したときに実施形態1と同様の形状指定画面230を表示させて、四角形の辺の長さをユーザが入力して断面形状を指定し、それに基づいて凹凸部の表面積や断面における凹凸部の表面上の長さを求めるようにしてもよい。
【0091】
また、制御部1が実行した処理のプログラムを、既存のコンピュータ等の情報端末で実行させることにより、当該情報端末を本発明に係る数値計算装置100として機能させることも可能である。
【0092】
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネット等の通信ネットワークを介して配布してもよい。
【符号の説明】
【0093】
1…制御部
2…記憶部
3…入力部
4…表示部
100…数値計算装置
110…操作入力取得部
120…視点位置決定部
130…3次元データ取得部
140…数値計算部
150…表示制御部
200,220,240…3次元モデル画像
210…カーソル
211…線分
221…排水溝
222…窓
223…角柱
224…出窓
225…パラペット
230…形状指定画面
241…壁
242…平面領域
【要約】
【課題】凹凸部の2次元画像を貼り付けた平面を含む3次元モデル画像において、凹凸部の面積、長さ、体積を含む数値を正確に計算することのできる数値計算装置等を提供する。
【解決手段】凹凸部を2次元画像で表現した2次元表示部分を含む構造物の3次元モデル画像を表示部4に表示する。操作入力取得部110が3次元モデル画像に対してユーザが2次元表示部分内で指定した線分を取得し、表示制御部150が当該線分に直交する平面で切った凹凸部の断面形状を指定する形状指定画面を表示部4に表示する。その形状指定画面へのユーザの入力に基づいて、数値計算部140が2次元表示部分に対応する凹凸部の表面積を計算する。
【選択図】図2
図1
図2
図5
図8
図9
図10
図11
図12
図3
図4
図6
図7