【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ゲームを提供するウェブサイトにアクセス可能となった日:平成24年3月9日 ゲームを提供するウェブサイトのアドレス: <スマートフォン用のURL> http://gcc.sp.mbga.jp/_gcard_top <フィーチャーフォン ブラウザ用のURL> gcc.mbga.jp/_gcard_top
【文献】
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【文献】
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【文献】
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(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、コンピューターに、
プレイヤーによる操作入力を受け付ける受付処理と、
前記操作入力に基づいて、前記プレイヤーに対して設定された消費パラメーターを消費させることにより敵キャラクターとの対戦を開始し、前記敵キャラクターの体力を示す体力パラメーターを対戦によって変動させて、当該敵キャラクターとの対戦について勝敗を決定する対戦処理と、
を実行させるゲームプログラムであって、
前記対戦処理は、前記受付処理においてプレイヤーによる1回の操作入力が受け付けられた際に、前記消費パラメーターを回復させる回復処理、及び、前記敵キャラクターに対して攻撃する攻撃処理を、一括することを含む、
ことを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、手間をかけずに消費パラメーターを回復させて敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができる。
【0009】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記消費パラメーターを回復させる回復処理は、回復アイテムの使用によって前記消費パラメーターを回復させる処理、及び、前記回復アイテムの使用の有無に関わらず時間経過に伴って前記消費パラメーターを回復させる処理、を含み、
前記攻撃処理と一括される前記回復処理は、後者の処理ではなく、前者の処理である、こととしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、時間経過を待つことなく回復アイテムを使用して早期に消費パラメーターを回復させる際に、手間をかけずに消費パラメーターを回復させることができるため、敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することが可能となる。
【0010】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
前記受付処理において複数のプレイヤーそれぞれの操作入力が受け付けられた際に、
前記操作入力それぞれに基づいて、各プレイヤーに対して設定された消費パラメーターを消費させることにより敵キャラクターとの対戦をそれぞれ開始し、当該敵キャラクターとの対戦について勝敗を決定する処理を実行させ、さらに、
前記対戦の結果、前記敵キャラクターの敗北が決定された場合に、前記敵キャラクターの前記体力パラメーターの変動に基づき複数のプレイヤーのうちから前記敵キャラクターの敗北を決定付けたプレイヤーを判定し、当該プレイヤーに対して特別報酬を付与する付与処理、を実行させることとしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができるようになるため、特別報酬を得るために敵キャラクターとの対戦を早期に行うことが可能となる。
【0011】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
前記付与処理において、各プレイヤーからの攻撃により減少させた前記敵キャラクターの前記体力パラメーターの値を累積して前記プレイヤーごとの累積値を算出する処理と、前記累積値が最大となるプレイヤーに対して特別報酬を付与する処理と、を実行させることとしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができるようになるため、特別報酬を得るために敵キャラクターとの対戦を早期に行うことが可能となる。
【0012】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
前記受付処理においてプレイヤーからの操作入力が受け付けられた際に、対戦する敵キャラクターを出現させるか否かを決定する出現決定処理と、
前記出現決定処理において前記敵キャラクターを出現させることを決定した場合に、出現した当該敵キャラクターとの対戦に参加可能であることを示す参戦情報を、前記複数のプレイヤーのうち当該プレイヤーと異なる他のプレイヤーに対して報知する報知処理と、
を実行させることとしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、敵キャラクターの出現時に他のプレイヤーを参戦させることができる。そして、報知により他のプレイヤーが参戦した場合でも、消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができるようになるため、特別報酬を得るために敵キャラクターとの対戦を早期に行うことが可能となる。
【0013】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
前記対戦処理において、前記敵キャラクターと対戦したプレイヤーの敗北が決定された場合に、
前記報知処理において、前記複数のプレイヤーのうちの当該プレイヤーと異なる他のプレイヤーに対して前記参戦情報を報知する処理を実行させることとしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、プレイヤーの敗北時に他のプレイヤーを参戦させることができる。そして、報知により他のプレイヤーが参戦した場合でも、消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができるようになるため、特別報酬を得るために敵キャラクターとの対戦を早期に行うことが可能となる。
【0014】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
対戦する前記敵キャラクターに対して予め設定された制限時間内に、前記受付処理において前記プレイヤーによる操作入力を受け付けた場合には、前記対戦処理を実行させ、
前記制限時間の経過後に、前記受付処理において前記プレイヤーによる操作入力を受け付けた場合には、前記対戦処理を実行させないこととしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、限られた制限時間内で敵キャラクターとの対戦を行う際に、消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができるようになるため、敵キャラクターとの対戦を早期に行うことが可能となる。
【0015】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
対戦する前記敵キャラクターの前記体力パラメーターを示すゲーム画像を生成する画像生成処理を実行させることとしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、敵キャラクターの体力を見ながら対戦することができるため、敵キャラクターの状況に応じて消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができる。
【0016】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
前記対戦処理において、前記回復処理による回復後、前記攻撃処理において前記敵キャラクターを攻撃する際に、回復後の前記消費パラメーターに応じて、前記敵キャラクターの前記体力パラメーターを変動させる処理を実行させることとしてもよい。
このようなゲームプログラムによれば、敵キャラクターに対し回復後の消費パラメーターの値に応じた攻撃ができる。この際に、消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができるようになるため、敵キャラクターとの対戦を早期に行うことが可能となる。
【0017】
また、プレイヤーが利用するプレイヤー端末と、前記プレイヤー端末とネットワークを介して接続されるサーバー装置とを有し、敵キャラクターと対戦する対戦ゲームを前記プレイヤーにプレイさせるためのゲームシステムであって、
前記プレイヤー端末は、
前記プレイヤーが操作入力を行うための入力部と、
前記プレイヤーによる前記操作入力を、前記ネットワークを介して前記サーバー装置に送信する送信部と、を備え、
前記サーバー装置は、
前記プレイヤー端末から送信された前記操作入力を受信する受信部と、
前記操作入力に基づいて、前記プレイヤーに対して設定された消費パラメーターを消費させることにより敵キャラクターとの対戦を開始し、前記敵キャラクターの体力を示す体力パラメーターを対戦によって変動させて、当該敵キャラクターとの対戦について勝敗を決定する対戦処理部であって、
当該対戦において、前記受信部がプレイヤーからの1回の操作入力を受信した際に、
前記対戦処理において、前記消費パラメーターを回復させる回復処理、及び、前記敵キャラクターに対して攻撃する攻撃処理を、一括する対戦処理部と、
を備えたことを特徴とするゲームシステムである。
このようなゲームプログラムによれば、手間をかけずに消費パラメーターを回復させて敵キャラクターと対戦するまでの時間を短縮することができる。
【0018】
===実施の形態===
<<<ゲームシステム1の構成について>>>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステム1は、会員登録を行ったユーザー(「プレイヤー」とも呼ぶ)に対して、ゲームに関する各種サービスを、ネットワーク2を介して提供するものである。ユーザーは、ゲームシステム1にアクセスすることにより、ネットワーク2を介して送信されたゲームをプレイすることができる。また、ユーザーは、ゲームシステム1にアクセスすることにより、他のユーザーを友達としてフレンドリストに登録することができる。そのため、ユーザーは、友達になったユーザーと共にゲームをプレイしたり、メッセージを交換したりすることによって、複数のユーザー間でコミュニケーションを図ることができる。
【0019】
本実施形態に係るゲームシステム1は、サーバー装置10と、複数のユーザー端末20(「プレイヤー端末」とも呼ぶ)と、を含んで構成される。サーバー装置10及びユーザー端末20は、それぞれネットワーク2に接続されており、互いに通信可能となっている。ネットワーク2は、たとえば、イーサネット(登録商標)や公衆電話回線網、無線通信網、携帯電話回線網などにより構築される、インターネットやLAN(Local Area Network)、VAN(Value Added Network)などである。
【0020】
サーバー装置10は、システム管理者等がゲームサービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置である。このサーバー装置10は、たとえば、ワークステーションやパーソナルコンピューターであって、ユーザー端末20から送信された各種のコマンド(リクエスト)に応じて、当該ユーザー端末20に対して各種情報を配信することができる。本実施形態におけるサーバー装置10は、ゲームを行うユーザーが利用するユーザー端末20から、ゲームコンテンツの配信要求があった場合には、それに応じたゲームコンテンツ、たとえば、ユーザー端末20上で動作可能なゲームプログラムや、ユーザー端末の規格に合わせたマークアップ言語(HTML等)で作成されたWebページ等を配信することができる。
【0021】
ユーザー端末20は、ゲームを行う際にユーザーが利用する情報処理装置である。このユーザー端末20は、たとえば、携帯電話端末、スマートフォン、パーソナルコンピューター、ゲーム機などであって、ネットワーク2を介してアクセス可能なサーバー装置10に対して、ゲームに関する各種情報(ゲームプログラムやWebページ等のゲームコンテンツ等)の配信要求を行うことができる。また、ユーザー端末20は、ユーザーにWebページを閲覧させるためのWebブラウザ機能を有している。そのため、例えば、ゲームに関する画像データがリンクされたWebページ(ゲームプレイ画像等)がサーバー装置10から配信されると、ユーザー端末20は前記Webページを画面表示することができる。
【0022】
<<<サーバー装置10の構成について>>>
図2は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置10は、制御部11と、データ記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15と、を有している。
【0023】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、サーバー装置10全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。すなわち、制御部11は、ゲームサービスを提供するための各種処理、ユーザー端末20からのリクエストに対する各種処理など、ゲームシステム1に関する各種制御、情報処理を実行する機能を有している。具体的には、本実施形態の制御部11は、
図2に示すように、受付部111、対戦処理部112、画像生成部113、付与部114、報知部115を有している。
【0024】
受付部111は、プレイヤーによる操作入力を受け付ける処理を実行する機能を有している。具体的には、受付部111は、プレイヤーがユーザー端末20を利用して入力した操作情報(操作コマンド等)をサーバー装置10がネットワークを介して受信することにより、プレイヤーによる操作入力を受け付けることができる。
【0025】
対戦処理部112は、敵キャラクターとの対戦について勝敗を決定する処理を実行する機能を有している。また、対戦処理部112は、プレイヤーに対して設定された消費パラメーター(敵キャラクターとの対戦により消費されるパラメーター)の値を増加させる回復処理を実行する機能や、プレイヤーが敵キャラクターに対して攻撃した際に、当該敵キャラクターの体力パラメーターの値を減少させる攻撃処理を実行する機能等を有している。
【0026】
画像生成部113は、プレイヤーにゲームプレイさせるための操作画像や、敵キャラクター等を含むゲーム画像等の各種画像データを生成する処理を実行する機能を有している。なお、本実施形態における画面遷移については追って詳述する。
【0027】
付与部114は、敵キャラクターとの対戦時に所定の付与条件を満たしたプレイヤーに対して報酬を付与する処理を実行する機能を有している。本実施形態の付与部114では、通常の報酬(通常報酬)をプレイヤーに付与する処理と、通常報酬よりも特別な報酬(特別報酬)をプレイヤーに付与する処理とを実行する機能を有している。
【0028】
報知部115は、敵キャラクターとの対戦時に所定の報知条件を満たした場合に、敵キャラクターとの対戦に参加可能であることを示す参戦情報を、プレイヤーに対して報知する処理を実行する機能を有している。
【0029】
データ記憶部12は、サーバー装置10におけるシステムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11で生成される各種データ(システムプログラムで使用するフラグや演算した値)が記憶されるとともに、制御部11の演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、たとえば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。本実施形態のデータ記憶部12は、ユーザーがゲームで利用するゲームカードに関する情報であるカード情報、ユーザーに関する情報であるユーザー情報、敵キャラクターに関する情報である敵キャラクター情報、及び、回復アイテムに関する回復アイテム情報を記憶する。なお、これら各情報については、追って詳述する。
【0030】
入力部13は、システム管理者等が各種データ(後述するカード情報、敵キャラクター情報、回復アイテム情報等)を入力するためのものであり、たとえば、キーボードやマウス等によって実現される。
【0031】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、たとえば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0032】
通信部15は、ユーザー端末20と通信を行うためのものであり、ユーザー端末20から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をユーザー端末20へ送信する送信部として機能とを有している。通信部15は、たとえば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0033】
<<<ユーザー端末20の構成について>>>
図3は、ユーザー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。本実施形態のユーザー端末20は、端末制御部21と、端末記憶部22と、端末入力部23と、端末表示部24と、端末通信部25と、を有している。
【0034】
端末制御部21は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、ユーザー端末20全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。すなわち、端末制御部21は、ゲームサイトにアクセスするための各種処理や、サーバー装置10に対してリクエストするための各種処理など、ゲームシステム1に関する各種制御、情報処理を実行する機能を有している。
【0035】
端末記憶部22は、ユーザー端末20におけるシステムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、端末制御部21で生成される各種データ(システムプログラムで使用するフラグや演算した値)が記憶されるとともに、端末制御部21の演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、たとえば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。そして、この端末記憶部22は、バスを介して端末制御部21に接続され、端末制御部21からの指令に応じて記憶されているデータを参照、読み出し、書き換える処理が行われる。本実施形態では、ユーザーIDや、サーバー装10から送信されたゲームデータ、ゲームプログラム等のゲームコンテンツが端末記憶部22に記録される。
【0036】
端末入力部23は、ユーザーが各種操作(ゲーム操作やテキスト入力操作など)を行うためのものであり、たとえば、操作ボタン、タッチパネル等によって実現される。
【0037】
端末表示部24は、端末制御部21からの指令によりゲーム情報に基づいて生成されたゲーム画面(ゲームのプレイ画像)を表示するためのものであり、たとえば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0038】
端末通信部25は、サーバー装置10と通信を行うためのものであり、サーバー装置10から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、端末制御部21の指令に応じて各種データや信号をサーバー装置10へ送信する送信部として機能とを有している。端末通信部15は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0039】
<<<ゲームの概要について>>>
ここでは、ゲームシステム1によって提供されるゲームの概要について説明する。
本実施形態のゲームシステム1は、ゲーム媒体を用いて行う対戦ゲームをユーザー(プレイヤー)に提供することができる。以下では、ゲーム媒体の一例としてゲームカードを用いて行う対戦型カードゲームについて説明する。なお、このゲームカードは、デジタルコンテンツとしてのゲームカードであるため、ゲーム上の仮想空間において使用される仮想カードとなる。
【0040】
<対戦型カードゲーム>
本実施形態に係るゲームシステム1は、プレイヤーによって選択されたキャラクターを対戦相手となる敵キャラクターと戦わせることにより勝敗を決定する対戦型カードゲームを提供することができる。
【0041】
この対戦型カードゲームでは、まず、プレイヤーは敵キャラクターと対戦するキャラクターを選択する。本実施形態においては、プレイヤーは複数のゲームカード(ゲーム上の仮想空間において使用される仮想カード)を所有することができ、このゲームカードのそれぞれにはゲームキャラクターが対応付けられている。そのため、プレイヤーが所有する複数のゲームカードのうちから対戦に用いるゲームカードを選択すると、選択されたゲームカードに対応するキャラクターが、敵キャラクターと対戦するキャラクター(以下、「プレイヤーキャラクター」という)として設定されることになる。
【0042】
次に、ユーザーによって選択されたプレイヤーキャラクターが敵キャラクターと対戦する対戦ゲームを開始する。本実施形態では、プレイヤーが探索を行って敵キャラクターを発見したときに、その敵キャラクターをプレイヤーキャラクターの対戦相手として出現させ、対戦ゲームを開始するように設定されている。この際、プレイヤーは、敵キャラクターとの対戦を行うために必要となる消費パラメーター(バトルエネルギー)を消費させることにより、出現した敵キャラクターとの対戦を開始することができる。
【0043】
次に、出現した敵キャラクターとの対戦が開始されると、プレイヤーは攻撃のためのコマンド入力を行う。そうすると、プレイヤーキャラクターがこのコマンド入力に応じた攻撃を敵キャラクターに対して行い、この攻撃に対抗して敵キャラクターが反撃を行う。本実施形態の対戦ゲームにおける勝敗の決定は、各キャラクターに設定された生命力パラメーター(体力パラメーター)に基づいて判定される。すなわち、この対戦ゲームでは、相手方の攻撃力に応じて生命力パラメーター(体力パラメーター)の値を減少させて行き、その値が先にゼロに達した方のキャラクター、又は、対戦時間終了時にその残存値が少ない方のキャラクターが敗者となるようにプログラミングされている。
【0044】
また、本実施形態の対戦型カードゲームは、複数のプレイヤーが参加する多人数参加型の対戦ゲームを行うこともできる。具体的には、各プレイヤーに共通する敵キャラクターを対戦相手として設定する。各プレイヤーは、共通の敵キャラクターとの対戦をそれぞれ行う。そして、各プレイヤーキャラクターからの攻撃に応じて敵キャラクターの生命力パラメーターの値を減少させ、この攻撃に対抗して共通の敵キャラクターが反撃を行うと、この反撃に応じて各プレイヤーキャラクターの体力パラメーターの値を減少させて行く。このようにして、敵キャラクターの生命力パラメーターの値が先にゼロに達した場合、又は、対戦時間終了時に、各プレイヤーキャラクターの体力パラメーターの残存値よりも敵キャラクターの生命パラメーターの残存値の方が少ない場合に、敵キャラクターとの対戦に勝利したことになる。
【0045】
<消費パラメーターの回復>
この対戦型カードゲームでは、プレイヤーは、敵キャラクターとの対戦を行うために必要となる消費パラメーターを消費させることにより、出現した敵キャラクターとの対戦を開始することができる。しかし、対戦を繰り返すことによって消費パラメーターが不足してしまい、敵キャラクターと対戦できない場合がある。かかる場合に、プレイヤーは消費パラメーターを回復させてから対戦を行う必要がある。本実施形態では、プレイヤーは、回復アイテムを使用することによって消費パラメーターを回復させることができる。また、回復アイテムを使用しなくても、時間経過に伴って消費パラメーターを回復させることもできる。
【0046】
<報酬の付与>
この対戦型カードゲームでは、敵キャラクターとの対戦時に所定の付与条件を満たしたプレイヤーに対して報酬を付与する。
具体的には、敵キャラクターとの対戦についての勝敗が決定され、敵キャラクターに勝利した場合に、プレイヤーに対してゲームカードやアイテム等の報酬が付与される。したがって、プレイヤーは、この対戦型カードゲームを行うことにより、自らが所有するゲームカードやアイテム等の所有数を増加させることができる。
【0047】
また、上述した多人数参加型の対戦ゲームにおいて、共通の敵キャラクターに勝利した場合、対戦内容や対戦結果に基づいて、各プレイヤーに対して報酬が付与される。本実施形態では、敵キャラクターに対して最も多くダメージを与えたプレイヤーや、敵キャラクターの敗北を決定付けたプレイヤー(つまり、最終的に敵キャラクターの息の根を止めたプレイヤー)など、多人数参加型対戦ゲームの勝利に貢献したプレイヤーに対して、通常の報酬とは異なる特別な報酬(レアゲームカードやレアアイテム等)が付与される。このため、各プレイヤーは、他のプレイヤーよりも早く敵キャラクターを倒して特別報酬を得ようとするため、この参加型対戦型ゲームに積極的に参加するようになる。
【0048】
<他のプレイヤーへの報知>
この対戦型カードゲームでは、敵キャラクターとの対戦時に所定の報知条件を満たした場合に、敵キャラクターとの対戦に参加可能であることを示す参戦情報を、他のプレイヤーに対して報知する。この参戦情報は、参戦可能であることを示すテキストデータ、画像データ、音声データ等であってもよい。
具体的には、プレイヤーが敵キャラクターを出現させたときに、出現した当該敵キャラクターとの対戦に参加可能であることを、メール等で他のプレイヤーに知らせる。また、プレイヤーが敵キャラクターとの対戦に敗北した場合に、当該敵キャラクターとの対戦に参加可能であることを、メール等で他のプレイヤーに知らせる。このため、より多くのプレイヤーが敵キャラクターとの対戦に参加するようになる。
【0049】
<<<データの構成について>>>
本実施形態のゲームシステム1において利用される各種情報について、
図4乃至
図9を用いて説明する。
図4は、カード情報のデータ構造例を示す図である。
図5は、回復アイテム情報のデータ構造例を示す図である。
図6は、ユーザー情報のデータ構造例を示す図である。
図7は、所有カード情報のデータ構造例を示す図である。
図8は、所有回復アイテム情報のデータ構造例を示す図である。
図9は、敵キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。本実施形態においては、サーバー装置10のデータ記憶部12に、少なくともカード情報、回復アイテム情報、ユーザー情報、及び敵キャラクター情報が記憶されている。
【0050】
<カード情報>
カード情報は、ゲームカードを識別する識別情報の一例としてのカードIDと、このカードIDに関連付けられた当該ゲームカードに関する各種情報と、を含んで構成されている。たとえば、
図4に示すように、カードIDと、ゲームカードに対応付けられたキャラクターの名前、当該キャラクターのレベル、攻撃力、防御力、体力などの各種パラメーターが、カード情報に含まれている。そのため、対戦処理が行われる際に、敵キャラクターとの対戦に用いるゲームカードがユーザー(プレイヤー)によって選択されると、選択された当該ゲームカードのカード情報(攻撃力や体力など)が、選択された当該ゲームカードに対応するキャラクターに設定された能力値として反映され、対戦ゲームの勝敗が決定されることになる。
【0051】
<回復アイテム情報>
回復アイテム情報は、回復アイテムを識別する識別情報の一例としての回復アイテムIDと、この回復アイテムIDに関連付けられた当該回復アイテムに関する各種情報と、を含んで構成されている。たとえば、
図5に示すように、回復アイテムIDと、回復アイテムに対応付けられた回復アイテムの名前、当該回復アイテムの価格、回復値などの各種パラメーターが、回復アイテム情報に含まれている。そのため、回復アイテムがユーザーによって選択されると、選択された当該回復アイテムの回復アイテム情報(回復値など)が反映され、プレイヤーに対して設定された消費パラメーターが回復することになる。
【0052】
<ユーザー情報>
ユーザー情報は、ユーザー(プレイヤー)を識別する識別情報の一例としてのユーザーIDと、このユーザーIDに関連付けられた当該ユーザーに関する各種情報と、を含んで構成されている。たとえば、
図6に示すように、ユーザーIDと、フレンドユーザーID、仮想通貨、バトルエネルギー、所有カード情報、所有回復アイテム情報、累積ダメージ、敵キャラクター出現情報等が、ユーザー情報に含まれている。
【0053】
フレンドユーザーIDは、ユーザーのフレンドリストに登録された他のユーザー(プレイヤー)を示す情報である。すなわち、フレンドユーザーIDの数が多いほど、友達となった他のユーザーを多く有するユーザーであることとなる。このフレンドユーザーIDは、ユーザーが他のユーザーをフレンドリストに登録した場合や、既に登録されている他のユーザーをフレンドリストから抹消した場合に更新される。
【0054】
仮想通貨は、ユーザー(プレイヤー)が所有している仮想通貨の量を示す情報である。この仮想通貨は、ユーザーが仮想通貨を得た場合や仮想通貨を使った場合に更新される。本実施形態においては、ユーザーは、仮想通貨を使用することにより、回復アイテムを購入することができる。
【0055】
バトルエネルギーは、消費パラメーターの一例であり、敵キャラクターとの対戦により消費されるデータである。本実施形態では、プレイヤーは、バトルエネルギーを消費すること(バトルエネルギーの値を減少させること)により、敵キャラクターとの対戦を開始することができる。すなわち、バトルエネルギーが不足する場合には、プレイヤーは敵キャラクターと対戦することができないように設定されている。
【0056】
所有カード情報は、ユーザー(プレイヤー)が所有する所有カードを示す情報である。所有カード情報は、ユーザーの所有カードを示す所有カードIDと、この所有カードIDに関連付けられた当該所有カードに関する各種情報と、を含んで構成されている。
【0057】
たとえば、
図7に示すように、所有カードIDと、所有カードIDのゲームカードに対応するキャラクターのレベルと、攻撃力や防御力などの各種パラメーターと、ユーザーが所有カードを獲得した獲得日時等が、所有カード情報に含まれている。
【0058】
レベルは、所有カードIDのゲームカードに対応付けられたキャラクターのレベルを示す情報である。攻撃力、防御力、体力などの各種パラメーターは、キャラクターに設定された能力値を示すデータである。このレベルや攻撃力等の各種パラメーターは、対戦型カードゲームの結果に応じて変化し、更新される。獲得日時は、ユーザーが所有カードを獲得した日時を示す情報である。
【0059】
所有回復アイテム情報は、プレイヤーが所有する回復アイテムを示す情報である。回復アイテムは、対戦によって消費したパタメーターを回復させるアイテムである。本実施形態では、プレイヤーが所有する回復アイテムを使用することによって、プレイヤーに設定されたバトルエネルギーを回復させる(バトルエネルギーの値を増加させる)ことができる。この所有回復アイテム情報は、ユーザーの所有回復アイテムを示す所有回復アイテムIDと、この所有回復アイテムIDに関連付けられた当該所有回復アイテムに関する各種情報と、を含んで構成されている。たとえば、
図8に示すように、所有回復アイテムID、所有回復アイテムIDの回復アイテムに対応する所有数、回復値が、所有回復アイテム情報に含まれている。
【0060】
累積ダメージは、プレイヤーからの攻撃により敵キャラクターにダメージを与えた際に、減少した敵キャラクターの生命パラメーターの値を累積したデータである。すなわち、この累積ダメージの値が大きいほど、敵キャラクターに対して大きなダメージを与えたことになる。
【0061】
敵キャラクター出現情報は、プレイヤーが敵キャラクターを出現させたか否かを示すフラグ情報である。本実施形態では、プレイヤーが敵キャラクターを出現させた場合には「TRUE」が設定され、敵キャラクターを出現させていない場合には「FALSE」が設定される。
【0062】
<敵キャラクター情報>
敵キャラクター情報は、敵キャラクターを識別する敵キャラクターIDと、この敵キャラクターIDに関連付けられた当該敵キャラクターに関する各種情報と、を含んで構成されている。たとえば、
図9に示すように、敵キャラクターの名前、敵キャラクターのレベル、攻撃力、防御力、生命力(HP)などの各種パラメーター、出現時間が、敵キャラクター情報に含まれている。そのため、対戦ゲーム処理が行われる際に、敵キャラクター情報(攻撃力など)が敵キャラクターに設定された能力値として反映されて、対戦ゲームの勝敗が決定されることになる。
【0063】
出現時間は、敵キャラクターが出現している継続時間である。すなわち、プレイヤーが敵キャラクターと対戦することができる対戦時間でもある。したがって、敵キャラクターとの対戦はこの出現時間内に制限されることになる。
【0064】
<<<画面遷移について>>>
ここでは、消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの画面遷移について、
図10及び
図11を用いて説明する。
図10は、比較例における消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの画面遷移を示す図である。
図11は、本実施形態にかかる消費パラメーターの回復から敵キャラクターと対戦するまでの画面遷移を示す図である。
以下においては、比較例を説明した後に、本実施形態に係る対戦型カードゲームの画面遷移について説明する。
【0065】
<比較例における画面遷移>
まず、比較例における画面遷移について、
図10を用いて説明する。
プレイヤーは、ユーザー端末20を利用して敵キャラクターの探索を行う。そして、サーバー装置10は、対戦相手となる敵キャラクターと遭遇(出現)したと判定すると、敵キャラクターが出現したことを示すゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像をユーザー端末20に送信する。ここでは、敵キャラクター情報(
図9参照)に登録された複数の敵キャラクターの中から、出現した敵キャラクターとして「ボスA」が選択されたものとする。
【0066】
ユーザー端末20は、かかるゲーム画像を受信すると、
図10に示す「(1)対戦前画面」を端末表示部24に表示させる。この「(1)対戦前画面」には、出現した「ボスA」の名前・画像と、対戦により消費されるバトルエネルギー51と、敵キャラクターを攻撃するための対戦ボタン50が含まれる。
【0067】
ユーザー端末20は、プレイヤーにより対戦ボタン50が選択されると、「ボスA」との対戦要求をサーバー装置10へ送信する。サーバー装置10は、その対戦要求を受信すると、プレイヤーのバトルエネルギー51を消費させることによって「ボスA」との対戦処理を実行する。すなわち、サーバー装置10は、対戦要求を受信することによってプレイヤーからの選択入力(対戦要求)を受付部111により受け付け(受付処理)、バトルエネルギー51を消費させることによって「ボスA」との対戦処理を対戦処理部112により実行させて、ボスAとの対戦について勝敗を決定する。
【0068】
サーバー装置10は、勝敗決定後、「ボスA」と対戦中であることを示す演出画像を画像生成部113に生成させて、当該演出画像をネットワークを介してユーザー端末20に送信する。ユーザー端末20は、かかる演出画像を受信すると、
図10に示す「(2)対戦画面」を端末表示部24に表示させる。このように、勝敗結果を見せる前に、この「(2)対戦画面」(演出画像)を見せることによって、プレイヤーに「ボスA」との対戦状況を楽しませることができる。
【0069】
サーバー装置10は、繰り返しプレイヤーによる選択入力(対戦要求)を受付部111により受け付けると、バトルエネルギー51が完全に消費されるまで(バトルエネルギー51がゼロになるまで)、「ボスA」との対戦処理を実行することが可能である。ここでは、「ボスA」と対戦する度に(プレイヤーが対戦ボタン50を押す度に)、3ポイントのバトルエネルギーのうちから1ポイントずつ消費されるようになっている。そして、サーバー装置10は、「ボスA」との対戦によりバトルエネルギー51が完全に消費されると、バトルエネルギー51が完全に消費されたことを示すゲーム画像を画像生成部113に生成させて、当該ゲーム画像をユーザー端末20に送信する。
【0070】
ユーザー端末20は、かかるゲーム画像を受信すると、
図10に示す「(3)対戦前画面」を端末表示部24に表示させる。この「(3)対戦前画面」には、対戦結果(「敗北」)と、完全に消費されたバトルエネルギー51と、回復アイテムを選択する選択ボタン52が含まれている。
【0071】
プレイヤーは、「(3)対戦前画面」を見ることで、「ボスA」との対戦によりバトルエネルギー51が完全に消費されたことを確認することができる。プレイヤーは、再び「ボスA」と対戦するためにはバトルエネルギー51を回復させる必要がある。
【0072】
ユーザー端末20は、「(3)対戦前画面」が端末表示部24に表示される際に、プレイヤーによって選択ボタン52が選択されると、回復アイテムの選択要求をサーバー装置10に送信する。サーバー装置10は、プレイヤーによる選択入力(選択要求)を受付部111により受け付けると、プレイヤーに購入させる回復アイテムの一覧を含むゲーム画像を画像生成部113に生成させて、当該ゲーム画像をユーザー端末20に送信する。
【0073】
ユーザー端末20は、かかるゲーム画像を受信すると、
図10に示す「(4)アイテム選択画面」を端末表示部24に表示させる。この「(4)アイテム選択画面」には、回復アイテムの名称・画像と、個数を選択するメニューボタン54と、購入ボタン55が含まれている。
【0074】
プレイヤーは、「(4)アイテム選択画面」が端末表示部24に表示されている際に、アイテム一覧から購入を希望する回復アイテムを選択し、メニューボタン54を操作してプルダウンメニューの選択項目から希望する個数を選択し、購入ボタン55を選択する。ここでは、プレイヤーが仮想通貨を使用することによって「1個」の「回復アイテムA」を購入したものとする。「回復アイテムA」は、バトルエネルギーを1ポイント(回復値)だけ回復させることができるアイテムとして設定されている。
【0075】
ユーザー端末20は、プレイヤーにより購入ボタン55が選択されると、プレイヤーが希望する回復アイテムの購入要求をサーバー装置10へ送信する。サーバー装置10は、その購入要求を受信すると、ユーザー情報(
図6参照)及び回復アイテム情報(
図5参照)を参照することにより、プレイヤーが所有する仮想通貨が回復アイテムの価格に達しているか否かを判定する。そして、サーバー装置10は、プレイヤーが回復アイテムを購入可能であると判定した場合には、プレイヤーによって選択された回復アイテムを含むゲーム画像を画像生成部113に生成させて、当該ゲーム画像をユーザー端末20に送信する。
【0076】
ユーザー端末20は、かかるゲーム画像を受信すると、
図10に示す「(5)アイテム使用確認画面」を端末表示部24に表示させる。この「(5)アイテム使用確認画面」には、購入対象となる回復アイテムの名称・画像と、回復アイテムを使用するための使用ボタン56と、アイテム一覧に戻るための戻りボタン57が含まれている。
【0077】
プレイヤーは、「(5)アイテム使用確認画面」に表示される回復アイテムを確認し、その回復アイテムを使用する場合には、使用ボタン56を選択する。その回復アイテムを使用しない場合には、戻りボタン57を選択し、アイテム一覧に戻って他の回復アイテムを選ぶこともできる。
【0078】
ユーザー端末20は、プレイヤーにより使用ボタン56が選択されると、回復アイテムの使用要求をサーバー装置10へ送信する。サーバー装置10は、その使用要求を受信すると、回復アイテム情報(
図5参照)を参照し、購入された回復アイテムの回復値に応じてバトルエネルギーを回復させる。そして、サーバー装置10は、回復アイテムの使用が完了されたことを示すゲーム画像を画像生成部113に生成させて、当該ゲーム画像をユーザー端末20に送信する。
【0079】
ユーザー端末20は、かかるゲーム画像を受信すると、
図10に示す「(6)アイテム使用完了画面」を端末表示部24に表示させる。この「(6)アイテム使用完了画面」には、使用完了した回復アイテムの名称・画像と、バトルエネルギーが回復したこと、「ボスA」と再び対戦するための再対戦ボタン58と、アイテム一覧に戻るための戻りボタン57が含まれている。ここでは、プレイヤーの選択によって「1個」の「回復アイテムA」が使用(購入)されたため、バトルエネルギーが「0/3」から「1/3」まで回復している。
【0080】
ユーザー端末20は、プレイヤーにより再対戦ボタン58が選択されると、「ボスA」との再対戦要求をサーバー装置10へ送信する。サーバー装置10は、再対戦要求を受信すると、対戦開始前のゲーム画像を画像生成部113に生成させて、当該ゲーム画像をしてユーザー端末20に送信する。
【0081】
ユーザー端末20は、かかるゲーム画像を受信すると、
図10に示す「(7)対戦前画面」を端末表示部24に表示させる。この「(7)対戦前画面」には、対戦相手となる「ボスA」の名前・画像と、回復後のバトルエネルギー51と、敵キャラクターを攻撃するための対戦ボタン50が含まれる。
【0082】
ユーザー端末20は、プレイヤーにより対戦ボタン50が選択されると、「ボスA」との対戦要求をサーバー装置10へ送信する。サーバー装置10は、その対戦要求を受信すると、プレイヤーのバトルエネルギー51を消費させることによって「ボスA」との対戦処理を実行し、勝敗を決定する。
【0083】
サーバー装置10は、勝敗決定後、「ボスA」と対戦中であることを示す演出画像を画像生成部113に生成させて、当該演出画像をユーザー端末20に送信する。ユーザー端末20は、かかる演出画像を受信すると、
図10に示す「(8)対戦画面」を端末表示部24に表示させる。このように、勝敗結果を見せる前に、この「(8)対戦画面」(演出画像)を見せることによって、プレイヤーに「ボスA」との対戦状況を楽しませることができる。
【0084】
以上のとおり、比較例では、消費パラメーターの回復から敵キャラクターとの対戦までの画面遷移は、
図10に示すように、「(3)対戦前画面」から「(8)対戦画面」までの6つのステップにより構成される。すなわち、プレイヤーは、消費パラメーター(バトルエネルギー)を回復させてから敵キャラクター(ボスA)と対戦するために、ユーザー端末20を利用して、これら6つの画面を端末表示部24に順次表示させる必要があると同時に、選択ボタン52を選択して回復アイテムを使用するための操作入力、及び、対戦ボタン50を選択して敵キャラクターに対して攻撃を行うための操作入力、の少なくとも2回の操作を行う必要がある。そのため、消費パラメーター(バトルエネルギー)の回復に手間がかかり、敵キャラクター(ボスA)と対戦するまで長時間を要することとなる。
【0085】
<本実施形態の画面遷移>
次に、本実施形態の画面遷移について、
図11を用いて説明する。
本実施形態では、比較例と同様に、サーバー装置10は、ユーザー端末20から「ボスA」との対戦要求を受信すると、プレイヤーのバトルエネルギーを消費させることによって「ボスA」との対戦処理を実行する。また、サーバー装置10は、繰り返しプレイヤーによる選択入力(対戦要求)を受付部111により受け付けると、バトルエネルギーが完全に消費されるまで(バトルエネルギーがゼロになるまで)、「ボスA」との対戦処理を実行することが可能である。ここでは、「ボスA」と対戦する度に(プレイヤーが対戦ボタン50を押す度に)、3ポイントのバトルエネルギーのうちから1ポイントずつ消費されるようになっている。
【0086】
そして、サーバー装置10は、「ボスA」との対戦によりバトルエネルギーが完全に消費されると、バトルエネルギーが完全に消費されたことを示すゲーム画像を画像生成部113に生成させて、当該ゲーム画像をユーザー端末20に送信する。
【0087】
ユーザー端末20は、かかるゲーム画像を受信すると、
図11に示す「(1)対戦前画面」を端末表示部24に表示させる。この「(1)対戦前画面」には、比較例における「(3)対戦前画面」(
図10参照)とは異なり、回復アイテムを選択するアイテムメニューボタン70と、個数メニューボタン71と、回復と攻撃を一括して入力するための一括入力ボタン72と、応援依頼ボタン80が含まれている。
【0088】
プレイヤーは、「ボスA」との対戦を行うためには、完全に消費されたバトルエネルギー73を回復させる必要がある。そのため、プレイヤーは、アイテムメニューボタン70を操作して、プルダウンメニューの選択項目から希望する回復アイテムを選択し、個数メニューボタン71を操作して、プルダウンメニューの選択項目から希望する個数を選択し、一括入力ボタン72を選択する。ここでは、プレイヤーによって「1個」の「回復アイテムA」が選択されたものとする。「回復アイテムA」は、バトルエネルギーを1ポイント(回復値)だけ回復させることができるアイテムとして設定されている。
【0089】
ユーザー端末20は、このようにしてプレイヤーにより一括入力ボタン72が選択されると、選択された「回復アイテムA」によりバトルエネルギーを回復させてボスAに対して攻撃を行う対戦要求を、サーバー装置10に送信する。
【0090】
サーバー装置10は、プレイヤーによる選択入力(対戦要求)を受付部111により受け付けると(受付処理)、「回復アイテムA」によりバトルエネルギー73を回復させるか回復処理、及び、回復後のバトルエネルギー73を消費させることによってボスAに対して攻撃する攻撃処理、を連続させる。すなわち、対戦処理部112が、前記回復処理及び前記攻撃処理を一括して、「ボスA」との対戦について勝敗を決定する処理を実行する。
このように、対戦処理では、プレイヤーによる1回の操作入力が受け付けられた際に、バトルエネルギーを回復させる回復処理、及び、「ボスA」に攻撃する攻撃処理が、一括されることになる(1回の操作で連続して処理されることになる)。そのため、プレイヤーは、1回の操作をするだけで、回復と攻撃ができるようになるため、操作の手間を省きつつ、「ボスA」に対して早期に攻撃できるようになる。
【0091】
サーバー装置10は、勝敗決定後、「ボスA」と対戦中であることを示す演出画像を画像生成部113に生成させて、当該演出画像をユーザー端末20に送信する。ユーザー端末20は、かかる演出画像を受信すると、
図11に示す「(2)対戦画面」を端末表示部24に表示させる。このように、勝敗結果を見せる前に、この「(2)対戦画面」(演出画像)を見せることによって、プレイヤーに「ボスA」との対戦状況を楽しませることができる。
【0092】
また、プレイヤーは、端末表示部24に「(1)対戦前画面」が表示されている際に、「ボスA」との対戦に他のプレイヤーを参戦させるために応援依頼ボタン80を選択することもできる。
【0093】
ユーザー端末20は、プレイヤーにより応援依頼ボタン80が選択されると、応援依頼要求をサーバー装置10へ送信する。サーバー装置10は、応援依頼要求を受信すると、「ボスA」との対戦に参加可能であることを示す参戦情報を、他のプレイヤーに対して送信する。この応援依頼は、他のプレイヤーのメールアドレスに対して参戦情報をメールすることによって行われる。なお、他のプレイヤーは、「ボスA」と対戦する当該プレイヤーのフレンドユーザーでもあってもよいし、ランダム抽選により選択された他のプレイヤーであってもよい。
【0094】
以上のとおり、本実施形態では、比較例と異なり、消費パラメーターの回復から敵キャラクターとの対戦までの画面遷移は、
図11に示すように、「(1)対戦前画面」から「(2)対戦画面」までの2つのステップにより構成される。すなわち、プレイヤーは、消費パラメーター(バトルエネルギー)を回復させてから敵キャラクター(ボスA)と対戦するために、ユーザー端末20の端末表示部24に、比較例における6つの画面よりも少ない2つの画面を順次表示させるだけでよい。また、プレイヤーは、一括入力ボタン72を選択することにより、回復アイテムを使用するための操作入力、及び、敵キャラクターに対して攻撃を行うための操作入力を、1回の操作(一括入力ボタン72の選択)で行うことができる。そのため、手間をかけずに消費パラメーター(バトルエネルギー)を回復させ、敵キャラクター(ボスA)と対戦するまでの時間を短縮することができる。
【0095】
<<<ゲームシステム1の動作について>>>
ここでは、ゲームシステム1の全体的な動作について、
図12を用いて説明する。
図12は、本実施形態に係るゲームシステム1の動作例を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態に係るゲームシステム1では、ゲームプログラムに基づきサーバー装置10及びユーザー端末20を協働させることにより、制御対象となる各部が制御され、各処理を実行される。
【0096】
以下では、プレイヤーA(第一プレイヤー)が利用するユーザー端末20をユーザー端末Aとし、プレイヤーB(第二プレイヤー)が利用するユーザー端末20をユーザー端末Bとし、プレイヤーC(第三プレイヤー)が利用するユーザー端末20をユーザー端末Cとする。
【0097】
また、プレイヤーA及びプレイヤーBは互いにフレンドユーザーであり、プレイヤーB及びプレイヤーCは互いにフレンドユーザーであるが、プレイヤーA及びプレイヤーCは互いにフレンドユーザーではないこととする。
【0098】
まず、プレイヤーAは、ユーザー端末Aを操作することにより、対戦型カードゲームの開始要求を行う(S101)。具体的には、プレイヤーAは、ユーザー端末Aにおいて、対戦ゲームを開始するためにアクセスしたWebページを端末表示部24に表示させ、端末入力部23を操作することによって対戦型カードゲームを開始する。すなわち、端末制御部21は、端末入力部23から対戦開始の操作入力信号を受け取ると、対戦ゲームを開始するためのコマンド(ゲーム開始要求)にユーザーIDを設定し、端末通信部25を介してサーバー装置10に送信する。
【0099】
この際、プレイヤーAは、対戦ゲームで利用するゲームカード、つまり、このゲームカードに対応付けられたキャラクターを選択することができる。プレイヤーによって選択されたキャラクターは、ゲーム上の仮想空間において敵キャラクターと対戦するプレイヤーキャラクターとなる。したがって、ユーザーが端末入力部23を操作することによってキャラクターを選択すると、端末制御部21は、選択された当該キャラクターに対応するゲームカードのカードIDを端末記憶部22から読み出し、読み出した当該カードIDをユーザーIDと共に端末通信部25を介してサーバー装置10に送信する。
【0100】
次いで、サーバー装置10は、ユーザーIDが設定されたゲーム開始要求を受信すると、プレイヤーAの対戦相手となる敵キャラクターを出現させるか否かを決定する出現決定処理を行う(S102)。すなわち、制御部11は、プレイヤーAが探索を行った結果、敵キャラクターに遭遇できたとして「敵キャラクターを出現させる」こと、又は、遭遇できなかったとして「敵キャラクターを出現させない」こと、のいずれか1つをランダム抽選により決定する。制御部11は、「敵キャラクターを出現させる」と決定した場合には、
図9に示す敵キャラクター情報に登録された複数の敵キャラクターのうちから、いずれかの敵キャラクタターをプレイヤーAの対戦相手として選択する。本実施形態においては、「敵キャラクターを出現させる」ことが決定され、敵キャラクターとして「ボスA」が選択されたものとする。
【0101】
なお、プレイヤーAが敵キャラクターを出現させたプレイヤーとなるため、プレイヤーAのユーザーIDに対応付けされた敵キャラクター出現情報に対して「TURE」が設定される(
図6参照)。これにより、後述する報酬決定処理において、かかる敵キャラクター出現情報が参照され、敵キャラクターを出現させたプレイヤーに対する報酬として特別報酬(レアカード、レアアイテム等)がプレイヤーAに付与されることになる。
【0102】
引き続き、制御部11は、出現した敵キャラクターと対戦可能であるか否かを判定する判定処理を行う(S103)。具体的には、制御部11は、
図6に示すユーザー情報を参照して、当該ゲーム開始要求に含まれるユーザーID(プレイヤーA)に関連付けられたバトルエネルギーが、所定値以上であるか否かを判定する。本実施形態では、制御部11は、バトルエネルギーが1ポイント以上であると判定した場合には、敵キャラクターとの対戦が可能であると判定する。一方で、制御部11は、プレイヤーAのバトルエネルギーが1ポイント未満であると判定した場合には、バトルエネルギーの不足により、敵キャラクターとの対戦が不可能であると判定する。ここでは、プレイヤーAが敵キャラクター(「ボスA」)との対戦が可能であると判定されたものとして、以降の説明を続ける。
【0103】
そして、制御部11は、出現した敵キャラクターが「ボスA」であること、及び、「ボスA」と対戦可能であることを示すゲーム画像(例えば、
図10の「(1)対戦前画像」)を、画像生成部113に生成させる。そして、制御部11は、画像生成部113により生成された当該ゲーム画像を、通信部15を介して要求元のユーザー端末Aに送信する。
【0104】
次いで、ユーザー端末Aは、サーバー装置10から送信されたゲーム画像を受信すると、端末表示部24にそのゲーム画像を表示させ、プレイヤーAからの操作入力を受け付ける(S104)。このゲーム画像には、「ボスA」と対戦するために操作ボタン(例えば、
図10の「(1)対戦前画像」に示す対戦ボタン50)が含まれているため、プレイヤーAは、端末操作部23を操作することにより、「ボスA」との対戦を選択することができる。
【0105】
そして、プレイヤーAが「ボスA」との対戦を選択すると、端末制御部21は、端末入力部23から「ボスA」との対戦を選択する入力信号を受け取り、「ボスA」との対戦を行うためのコマンド(対戦要求)にユーザーIDを設定し、端末通信部25を介してサーバー装置10に送信する。
【0106】
次いで、サーバー装置10は、「ボスA」との対戦要求を受信することにより、プレイヤーAによる操作入力が受付部111により受け付けられると、敵キャラクターの出現時間を設定するとともに、報知部115に報知処理を実行させ(S105)、対戦処理部112に対戦処理を実行させる(S106)。
【0107】
制御部11は、プレイヤーAによる操作入力を受け付けると(受付処理)、「ボスA」との対戦時間を制限するため、出現時間を設定する。すなわち、制御部11は、
図9に示す敵キャラクター情報を参照することにより、「ボスA」に設定された出現時間(60分)のタイマーをセットする。そして、制御部11は、この出現時間内においてプレイヤーからの操作入力を受け付けた場合には、「ボスA」との対戦を可能と判定し、この出現時間の経過後にプレイヤーからの操作入力を受け付けた場合には、「ボスA」との対戦を不可能と判定する。
【0108】
また、報知部115は、プレイヤーAによる操作入力を受け付けると(受付処理)、敵キャラクターとの対戦に参加可能であることを示す参戦情報を他のプレイヤーに対して報知する報知処理を実行する(S105)。本実施形態では、プレイヤーAのフレンドユーザーであるプレイヤーBに対して参戦情報が報知され、プレイヤーAのフレンドユーザーでないプレイヤーCに対しては報知されない。このため、「ボスA」との対戦に参加するプレイヤー数を限られた範囲内に制限することができる。具体的には、報知部115は、ユーザー情報(
図5参照)を参照することにより、プレイヤーAに設定されたフレンドユーザーIDに基づきフレンドユーザー(プレイヤーB)を特定する。そして、報知部115は、「ボスA」との対戦に参加可能であることを示す参戦情報を含むメールを生成し、当該メールをフレンドユーザー(プレイヤーB)のメールアドレス(ユーザー情報に含まれている)に対して配信する。
【0109】
また、対戦処理部112は、プレイヤーAによる操作入力を受け付けると、プレイヤーAに対して設定されたバトルエネルギーを消費させ、「ボスA」との対戦について勝敗を決定する対戦処理を実行する(S106)。
【0110】
具体的には、対戦処理部112は、
図6に示すユーザー情報を参照して、プレイヤーAのバトルエネルギー値(ポイント)を取得し、そのバトルエネルギーから対戦に必要となるポイントを減算し、減算後のバトルエネルギー値を再びユーザー情報に書き込む。本実施形態では、プレイヤーAのバトルエネルギーが3ポイントであった場合、3ポイントのうちの1ポイントを減算して(消費して)、「ボスA」との対戦処理が行われる。
【0111】
そして、対戦処理部112は、
図7に示す所有カード情報に基づいて、プレイヤーAが選択したプレイヤーキャラクター(ゲームカード)に設定されたレベル、攻撃力、防御力、体力などのパラメーターを取得するとともに、
図9に示す敵キャラクター情報に基づいて、「ボスA」に設定されたレベル、攻撃力、防御力、生命力(HP)などのパラメーターを取得する。対戦処理部112は、プレイヤーキャラクターに設定されたレベル、攻撃力、防御力等のパラメーターに基づき、プレイヤーキャラクターが「ボスA」に加えるダメージの大きさを算出し、そのダメージに応じて「ボスA」に設定された生命力パラメーターを減少させる。
【0112】
なお、対戦処理部112は、「ボスA」にダメージを与えることによって減少させたダメージ値(生命力パラメーターの減少値)を累積し(累積ダメージ値)、ユーザー情報(
図6参照)に記録する。これにより、後述する報酬決定処理において、かかる累積ダメージ値が参照され、「ボスA」に最大ダメージを与えたプレイヤーに対して特別報酬(レアカード、レアアイテム等)付与されることになる。
【0113】
同様に、「ボスA」に設定されたレベル、攻撃力、防御力等のパラメーターに基づき、「ボスA」がプレイヤーキャラクターに加えるダメージの大きさを算出し、そのダメージに応じてプレイヤーキャラクター設定された体力パラメーターを減少させる。
【0114】
このようにして、対戦処理部112は、「ボスA」との対戦ごとに(プレイヤーAが操作ボタン(対戦ボタン50又は一括入力ボタン72)を押す度に)、この計算を繰り返し行って、先に生命力パラメーターがゼロに達したと判定した場合には、「ボスA」(プレイヤーキャラクターの勝ち)を決定し、先に体力パラメーターがゼロに達したと判定した場合には、プレイヤーキャラクターの負け(「ボスA」の勝ち)を決定する。
【0115】
次いで、サーバー装置10は、対戦処理部112によって「ボスA」との対戦について勝敗が決定されると、対戦結果に応じたゲーム画像を画像処理部113に生成させる(S107)。
【0116】
ここでは、「ボスA」との対戦により、プレイヤーAのバトルエネルギーが完全に消費され、かつ、プレイヤーAが「ボスA」との対戦に敗北した場合について説明する。かかる場合には、画像処理部113は、「ボスA」との対戦に敗北し、バトルエネルギーが完全に消費されたことを示すゲーム画像を生成する。
【0117】
すなわち、制御部11は、プレイヤーAのバトルエネルギーが所定値未満(バトルエネルギーがゼロ)であるため、
図8に示す所有回復アイテム情報を参照し、プレイヤーAの所有回復アイテムの有無を判定する。そして、制御部11は、プレイヤーAが回復アイテムを所有していないと判定した場合には、
図10の「(3)対戦前画面」に示すゲーム画像を画像処理部113に生成させる。一方で、制御部11は、プレイヤーAが回復アイテムを所有していると判定した場合には、
図11の「(1)対戦前画面」に示すゲーム画像を画像処理部113に生成させる。このゲーム画像には一括入力ボタン72が含まれているため、プレイヤーAは、一括入力ボタン72を選択することにより、回復アイテムの使用によるバトルエネルギーの回復、及び、「ボスA」に対する攻撃を、1回の操作で行うことができる。そのため、手間をかけずにバトルエネルギーを回復させ、「ボスA」と対戦するまでの時間を短縮することができる。
【0118】
そして、制御部11は、画像処理部113によって生成された当該ゲーム画像を、通信部15を介してユーザー端末20に送信する。ユーザー端末Aは、受信したかかるゲーム画像を端末表示部24に表示させる。プレイヤーAは、端末表示部24に表示された当該ゲーム画像を見ることで、バトルエネルギーが完全に消費された状態であることを確認し、「ボスA」と再び対戦するためには、バトルエネルギーを回復させる必要がることを認識することができる。
【0119】
この際、サーバー装置10により、プレイヤーAのバトルエネルギーを回復させるための回復時間が設定される。すなわち、制御部11(対戦処理部112)は、
図12に示すように、時間経過に伴って、バトルエネルギーを回復させる処理を実行する。本実施形態では、2分ごとバトルエネルギーを1ポイントずつ自動的に回復させている。したがって、6分経過すれば、3ポイントのバトルエネルギーが自動的に回復することになる。なお、「ボスA」との対戦には少なくとも1ポイントのバトルエネルギーが必要となるため、バトルエネルギーがゼロである場合には、プレイヤーAは最低でも2分間のロスタイムを強いられることになる。
【0120】
しかし、プレイヤーAは、回復アイテムを使用することにより、時間経過を待つことなくバトルエネルギーを瞬時に回復させることができる。例えば、
図12に示すように、最低限の回復時間(2分)が経過する前に、プレイヤーAにより一括入力ボタン72が選択されると(S109)、ユーザー端末Aは、バトルエネルギーを回復させてボスAに攻撃する対戦要求を、サーバー装置10に送信する。サーバー装置10は、最低限の回復時間(2分)が経過する前にであっても、プレイヤーAのバトルエネルギーを瞬時に回復させることができる。また、プレイヤーは一括入力を行うことで、手間をかけずにバトルエネルギーを回復させ、「ボスA」と対戦するまでの時間を短縮することができるため、「ボスA」に対して即座に攻撃することが可能となる。
【0121】
このように、本実施形態のサーバー装置10では、制御部11(対戦処理部112)により、バトルエネルギーの値を増加させる回復アイテムの使用によってバトルエネルギーを回復させる処理、及び、回復アイテムの使用の有無に関わらず時間経過に伴ってバトルエネルギーの値を増加させる処理、を選択的に実行させることができる。そして、前者の回復処理では、プレイヤーによって一括入力の操作が行われた場合には、早期にバトルエネルギーを回復させることができるため、早く「ボスA」に攻撃することが可能となる。
【0122】
また、報知部115は、プレイヤーAが「ボスA」との対戦に敗北した場合に、プレイヤーAが出現させた「ボスA」との対戦に参加可能であることを示す参戦情報を他のプレイヤーに対して報知する報知処理を実行する(S108)。本実施形態では、プレイヤーAのフレンドユーザーであるプレイヤーBに対して前記参戦情報が報知され、プレイヤーAのフレンドユーザーでないプレイヤーCに対しては報知されない。このため、プレイヤーBは、プレイヤーAが倒せなかった「ボスA」との対戦に参加することができるようになるので、「ボスA」を倒すことができれば特別報酬を得ることができる。なお、この際、「ボスA」はプレイヤーAとの対戦によりダメージを受けているため、プレイヤーAが対戦したときよりも「ボスA」を倒しやすくなっている。よって、プレイヤーBが参戦した場合には、プレイヤーAが対戦したときよりも「ボスA」を倒せる可能性が高くなっている。そのため、「ボスA」との対戦へのモチベーションを高めることができるため、より多くのプレイヤーが参戦するようになる。
【0123】
一方で、プレイヤーAは、「ボスA」に敗北したものの、バトルエネルギーを回復させることにより、再び「ボスA」と対戦することができる。しかし、バトルエネルギーの回復が遅れると(バトルエネルギーが不足すると)、すぐに「ボスA」と対戦することができないため、後から参戦したプレイヤーBによって先に「ボスA」が倒されてしまうおそれがある。したがって、プレイヤーAは、特別報酬を得るためには、バトルエネルギーを早く回復させて、「ボスA」と対戦する必要がある。そこで、プレイヤーAは、一括入力ボタン72を選択することにより(S109)、回復アイテムの使用によるバトルエネルギーの回復、及び、「ボスA」に対する攻撃を、1回の操作で行うことができる。これにより、報知によりプレイヤーBが参戦した場合でも、バトルエネルギーの回復から「ボスA」と対戦するまでの時間を短縮することができるようになるため、特別報酬を得るために「ボスA」との対戦を早期に行うことが可能となる。
【0124】
ここで、プレイヤーBが、プレイヤーAが出現させた「ボスA」とプレイヤーAの対戦によって報知された参戦情報を受信し、「ボスA」との対戦に参加する場合について説明する。プレイヤーBは、出現時間内であれば、「ボスA」との対戦に参加できる。このように、限られた制限時間内に他のプレイヤーを参加させることで、より多くのプレイヤーを積極的に参戦させることができる。
プレイヤーBは、ユーザー端末Bにおいて、「ボスA」との対戦を開始するためにアクセスしたWebページを端末表示部24に表示させ、端末入力部23を操作することによって対戦ゲームを開始する。すなわち、端末制御部21は、端末入力部23から入力信号を受け取ると、「ボスA」と対戦するためのコマンド(対戦要求)にユーザーIDを設定し、端末通信部25を介してサーバー装置10に送信する(S110)。
【0125】
次いで、サーバー装置10は、「ボスA」との対戦要求を受信することにより、プレイヤーBによる操作入力が受付部111により受け付けられると、プレイヤーBが「ボスA」と対戦可能であるか否かを判定する判定処理を行う(S111)。具体的には、制御部11は、
図6に示すユーザー情報を参照して、プレイヤーBに関連付けられたバトルエネルギーが、所定値以上であるか否かを判定する。本実施形態では、制御部11は、バトルエネルギーが1ポイント以上であると判定した場合には、敵キャラクターとの対戦が可能であると判定する。一方で、制御部11は、プレイヤーBのバトルエネルギーが1ポイント未満であると判定した場合には、バトルエネルギーの不足により、敵キャラクターとの対戦が不可能であると判定する。ここでは、プレイヤーBが「ボスA」との対戦が可能であると判定されたものとして、以降の説明を続ける。
【0126】
そして、対戦処理部112は、プレイヤーBによる操作入力を受け付けると、プレイヤーBに対して設定されたバトルエネルギーを消費させ、「ボスA」との対戦について勝敗を決定する対戦処理を実行する(S112)。
【0127】
次いで、サーバー装置10は、対戦処理部112によって「ボスA」との対戦について勝敗が決定されると、対戦結果に応じたゲーム画像を画像処理部113に生成させる(S113)。
【0128】
ここでは、「ボスA」との対戦により、プレイヤーBのバトルエネルギーが完全に消費され、かつ、プレイヤーBが「ボスA」との対戦に敗北したこととする。かかる場合には、画像処理部113は、「ボスA」との対戦に敗北し、バトルエネルギーが完全に消費されたことを示すゲーム画像を生成する。
【0129】
この際、サーバー装置10により、プレイヤーBのバトルエネルギーを回復させるための回復時間が設定される。すなわち、制御部11(対戦処理部112)は、
図12に示すように、時間経過に伴って、バトルエネルギーを回復させる処理を実行する。本実施形態では、2分ごとバトルエネルギーを1ポイントずつ自動的に回復させている。
【0130】
また、報知部115は、プレイヤーBが「ボスA」との対戦に敗北したため、プレイヤーAが出現させた「ボスA」との対戦に参加可能であることを示す参戦情報を、他のプレイヤーに対して報知する報知処理を実行する(S114)。本実施形態では、プレイヤーBのフレンドユーザーであるプレイヤーCに対して前記参戦情報が報知される。これにより、プレイヤーAが出現させた「ボスA」との対戦に、プレイヤーAのフレンドユーザーであるプレイヤーBを介して報知された、プレイヤーAのフレンドユーザーでないプレイヤーCを参加させることができるようになるため、「ボスA」との対戦に参加するプレイヤーを、ある程度の関係性を持った限られたユーザー範囲内に制限することができる。なお、プレイヤーAはプレイヤーBのフレンドユーザーであるが、参戦情報はプレイヤーAに対して報知されない。これは、プレイヤーAは自ら出現させた「ボスA」との対戦に既に参加しているためである。このため、プレイヤーCは、プレイヤーA及びプレイヤーBが倒せなかった「ボスA」との対戦に参加できるようになるので、「ボスA」を倒すことができれば特別報酬を得ることが可能となる。
【0131】
このように、次々とフレンドユーザーに対して参戦情報を報知することにより、複数のプレイヤーに共通する敵キャラクター(ボスA)と各プレイヤーが対戦する多人数参加型の対戦ゲームを、より多くのプレイヤーと協力して又は競い合って楽しむことができるようになる。
【0132】
そして、プレイヤーCも、同様に、プレイヤーAが出現させた「ボスA」とプレイヤーBとの対戦によって報知された参戦情報を受信すると、ユーザー端末Cを利用することにより、「ボスA」との対戦に参加することができる。プレイヤーCは、「ボスA」の出現時間内であれば、「ボスA」との対戦に参加できる。このようにして、限られた制限時間内により多くのプレイヤーを積極的に参戦させることができる。また、出現時間が制限されているので、プレイヤーAのフレンドユーザーでない他のプレイヤーが参加するとしても、限られたプレイヤー数に抑えることができる。さらに、プレイヤーAに対してある程度の関係性を持つ他のプレイヤーを参加させることになるため、限られたユーザー範囲内において対戦ゲームを楽しむことができる。
プレイヤーCにより「ボスA」を攻撃するための操作入力がなされると、ユーザー端末Cは、対戦要求をサーバー装置10へ送信する(S115)。サーバー装置10が対戦要求を受信することにより、制御部11は、プレイヤーCによる操作入力を受け付けると、プレイヤーCのバトルエネルギーに基づき「ボスA」と対戦可能であることを判定し(S116)、「ボスA」がプレイヤーCを倒して「ボスA」の勝利が対戦処理部112により決定されると(S117)、プレイヤーCが敗北したことを示すゲーム画像が画像生成部113により生成される(S118)。
なお、この際、報知部115は、プレイヤーCが「ボスA」との対戦に敗北したため、参戦情報を他のプレイヤーに対して報知する報知処理を実行する。本実施形態では、プレイヤーCのフレンドユーザー(プレイヤーBを除く)に対して報知される。
【0133】
ユーザー端末Cは、サーバー装置10から送信された当該ゲーム画像を受信すると、端末表示部24にそのゲーム画像を表示させる。これにより、プレイヤーCは「ボスA」に敗北したことを確認できる。
【0134】
最終的に、プレイヤーAにより「ボスA」を攻撃するための操作入力がなされると、ユーザー端末Aは、対戦要求をサーバー装置10へ送信する(S119)。サーバー装置10が対戦要求を受信することにより、制御部11は、プレイヤーAによる操作入力を受け付けると、プレイヤーAのバトルエネルギーに基づき「ボスA」と対戦可能であることを判定し(S120)、プレイヤーAが「ボスA」を倒してプレイヤーAの勝利が対戦処理部112により決定されると(S121)、プレイヤーAが勝利したことを示すゲーム画像が画像生成部113により生成される(S122)。
【0135】
ユーザー端末Aは、サーバー装置10から送信された当該ゲーム画像を受信すると、端末表示部24にそのゲーム画像を表示させる。これにより、プレイヤーAは「ボスA」に勝利したことを確認できる。
【0136】
次いで、サーバー装置10は、「ボスA」との対戦に参加した各プレイヤーに対して付与する報酬を決定する報酬決定処理を行う(S123)。「ボスA」対戦の勝利に貢献したプレイヤーに対しては、各プレイヤーに均等に付与される通常報酬とは異なる特別報酬が付与される。すなわち、付与部114は、
図6に示すユーザー情報に登録された敵キャラクター出現情報(「TURE」)を参照して、敵キャラクターを出現させたプレイヤーを特定し、そのプレイヤーに対する報酬として特別報酬(レアカード、レアアイテム等)を付与する。また、付与部114は、
図6に示すユーザー情報に登録された累積ダメージ値を参照して、「ボスA」に最大ダメージを与えたプレイヤーを特定し、そのプレイヤーに対する報酬として特別報酬を付与する。また、付与部114は、「ボスA」の敗北が決定した場合に、「ボスA」の生命力パラメーター(体力パラメーター)の変動に基づき、複数のプレイヤーのうちから「ボスA」の敗北を決定付けたプレイヤーを判定し、当該プレイヤーに対して特別報酬を付与する。
【0137】
そして、サーバー装置10は、付与部114により報酬が決定されると、対戦成績等を含むゲーム結果情報を、各ユーザー端末A〜Cに対して配信する。
【0138】
以上のとおり、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、回復アイテムを使用するための入力、及び、「ボスA」に対して攻撃を行うための入力を、1回の操作で行うことができるため、手間をかけずに消費パラメーター(バトルエネルギー)を回復させ、敵キャラクター(ボスA)と対戦するまでの時間を短縮することができる。
【0139】
また、プレイヤーからフレンドユーザーへ、さらに、フレンドユーザーからフレンドユーザーのフレンドユーザーへ、次々と参戦情報を報知することにより、複数のプレイヤーに共通する敵キャラクター(ボスA)と各プレイヤーが対戦する対戦ゲームを、より多くのプレイヤーと協力して又は競い合って楽しむことができる。そして、参戦するプレイヤーを、ある程度の関係性を持ったユーザー範囲内に制限することができるため、積極的にコミュニケーションを図りながら対戦ゲームを楽しむことができる。
【0140】
===その他の実施の形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0141】
<画像生成部>
上記の本実施形態では、画像生成部113がバトルエネルギーを含むゲーム画像(例えば、
図11の「(2)対戦画面」)を生成する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像生成部113が、敵キャラクターの生命力パラメーターをさらに含むゲーム画像を生成してもよい。これにより、プレイヤーは、敵キャラクターの状態を見ながら、一括入力ボタン72を操作することにより、戦略的に対戦ゲームをプレイすることができる。
【0142】
<報知部>
上記の実施形態において、報知部115が参戦情報を報知する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、他のプレイヤーに対して、敵キャラクターの出現時間や、敵キャラクターの出現開始時刻・出現終了時刻を報知するようにしてもよい。これにより、予め時刻を知ることで、敵キャラクターとの対戦に参加しやすくなるため、より多くのプレイヤーと協力して又は競い合って対戦ゲームを楽しむことが可能となる。
【0143】
<消費パラメーター>
上記の本実施形態では、消費パラメーターの一例として、プレイヤーに設定されたバトルエネルギーを挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、プレイヤーキャラクターに設定された体力パラメーターを消費パラメーターとしても利用してもよい。
【0144】
<対戦処理>
上記の本実施形態の対戦処理において、バトルエネルギーの回復後、敵キャラクターを攻撃する際に、回復後のバトルエネルギーの値に応じて、敵キャラクターに与えるダメージ(敵キャラクターの体力パラメーターの減少値)を変動させてもよい。例えば、バトルエネルギーを1ポイント回復させた場合よりも、3ポイント回復させた場合の方が、1回の攻撃時に、敵キャラクターに与えるダメージが大きくなるように設定してもよい。敵キャラクターに対して戦略的に攻撃することができるため、駆け引きを楽しむことができる。
【0145】
<サーバー装置>
上記の本実施形態では、1台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1を例に挙げて説明したが、これに限らず、複数台のサーバー装置がネットワークを介して接続され、各サーバー装置が各種処理を分散して行うようにしてもよい。
【0146】
<仮想通貨>
上記の本実施形態では、仮想通貨は、一定額を定期的に各ユーザーに与えられるものでもよく、また、ユーザーによって購入されるものでもよい。また、ユーザーが他のユーザーとコミュニケーションをとることに応じて仮想通貨をユーザーに与えるようにしてもよい。