(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2ステップは、前記第1電圧が印加された前記可変抵抗素子に流れる前記第1電流を感知する前に、大きさが前記第1電圧より小さい読み取り電圧を印加するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の動作方法。
前記第3ステップは、感知された前記第1電流が、前記検証範囲内に含まれない場合、感知された前記第1電流が、前記検証範囲より大きければ、前記第1ステップないし前記第3ステップを再遂行するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の動作方法。
前記第3ステップは、感知された前記第1電流が、前記検証範囲内に含まれない場合、感知された前記第1電流が前記検証範囲より小さければ、前記可変抵抗素子の前記抵抗値を、前記第2抵抗値から前記第1抵抗値に変更するための第2電圧を印加するステップと、前記第1ステップないし前記第3ステップと、を順に遂行するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の動作方法。
前記第2電圧を変更するステップは、前記第2電圧の大きさ及びパルス幅のうち少なくとも一つを変更するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の動作方法。
前記第4ステップは、感知された前記第1電流の分布が大きいほど、前記第2電圧の変化量が大きくなるように、前記第2電圧を決定するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の動作方法。
感知された前記第1電流が、マルチレベルデータのレベルと対応する検証範囲内に含まれるか否かを決定するステップをさらに含む請求項14に記載の半導体装置の動作方法。
前記可変抵抗素子は、ペロブスカイト(perovskite)系物質及び遷移金属酸化物のうち一つを含む可変抵抗物質層を含むことを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の動作方法。
前記可変抵抗素子は、下部電極、上部電極、及び前記下部電極と前記上部電極との間の可変抵抗物質層を含むことを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の動作方法。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付した図面を参照しつつ、本発明による望ましい実施形態について説明することによって、本発明について詳細に説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されるものであり、本実施形態は、本発明の開示を完全なものにし、当業者に発明の範疇を完全に理解させるためだけに提供されるものである。図面で構成要素は、説明の便宜のためにサイズが拡大されている。
【0031】
以下で説明する本発明の実施形態で利用される用語は、当該技術分野で一般的に知られた意味を有することができる。例えば、少なくとも一つは、最小限一つ、すなわち、一つまたはそれ以上の数を意味し、一つまたは複数とも同じ意味に使われる。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態による可変抵抗素子を概略的に示す断面図である。
【0033】
図1を参照すれば、可変抵抗素子10は、下部電極11、可変抵抗物質層12及び上部電極13を含み、可変抵抗物質層12は、下部電極11と上部電極13との間に形成される。他の実施形態で、可変抵抗素子10は、下部電極11上、または可変抵抗物質層12上に、バッファ層(図示せず)をさらに含むこともできる。
【0034】
下部電極11及び上部電極13は、導電性物質を含んでもよいが、例えば、耐酸化性金属膜(oxidation resistant metal layer)またはポリシリコン膜を含んでもよい。例えば、耐酸化性金属膜は、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、イリジウム酸化物(IrO)、チタン窒化物(TiN)、チタンアルミニウム窒化物(TiAlN)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)及びルテニウム酸化物(RuO)のうち少なくとも一つを含む。耐酸化性金属膜は、バッファ層(図示せず)を形成した後に形成される。本実施形態で、下部電極11及び上部電極13は、可変抵抗物質層12の上下にそれぞれ配置されるが、下部電極11及び上部電極13の配置は、その用語に限定されるものではない。他の実施形態で、下部電極11及び上部電極13は、可変抵抗物質層12の左右にそれぞれ配置されてもよい。
【0035】
可変抵抗物質層12は、ペロブスカイト(perovskite)系酸化物または遷移金属酸化物を含んでもよい。例えば、ペロブスカイト系酸化物には、Pr
1−xCa
xMnO
3、La
1−xCa
xMnO
3、SrZrO
3/SrTiO
3、CrTiO
3またはPb(Zr,Ti)O
3/Zn
1−xCd
xSなどがあって、遷移金属には、ニッケル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、コバルト、鉄、銅、マンガン、亜鉛またはクロムなどがある。このとき、可変抵抗物質層12は、下部電極11と上部電極13との間の電圧によって抵抗が変化しうる。
【0036】
図2は、本発明の他の実施形態による可変抵抗素子を概略的に示す断面図である。
【0037】
図2を参照すれば、可変抵抗素子10’は、下部電極11、可変抵抗物質層12’及び上部電極13を含み、可変抵抗物質層12’は、下部電極11と上部電極13との間に形成される。本実施形態で、可変抵抗物質層12’は、基底薄膜12a及び酸素交換層12bを含んでもよい。例えば、基底薄膜12aは、TaO
xを含み、酸素交換層12bは、Ta
2O
5を含んでもよい。本実施形態による可変抵抗素子10’は、
図1に図示された可変抵抗素子10の変形実施形態であるから、
図1で説明した内容は、本実施形態にも適用される。
【0038】
図3は、可変抵抗素子の抵抗分布を概略的に示すグラフである。
【0039】
図3を参照すれば、横軸は、可変抵抗素子の抵抗を示し、縦軸は、可変抵抗素子の個数を示す。ここで、可変抵抗素子は、
図1に図示された可変抵抗素子10、または
図2に図示された可変抵抗素子10’を含んでもよいが、以下では、説明の便宜上、可変抵抗素子は、
図1に図示された可変抵抗素子10を含む場合を例として説明する。
【0040】
可変抵抗素子10は、可変抵抗物質層12の抵抗状態によって、データ「0」またはデータ「1」を記憶するシングルビット(single bit)不揮発性メモリ素子のような半導体装置に利用される。また、可変抵抗素子10は、可変抵抗物質層12の抵抗状態によって、データ「00」、「01」、「10」またはデータ「11」を記憶するマルチビット(multi bit)不揮発性メモリ素子のような半導体装置に利用されもする。
【0041】
本実施形態では、データ「1」は、低抵抗状態である場合に対応し、データ「0」は、高抵抗状態である場合に対応すると決める。可変抵抗素子10にデータ「1」を書き込む動作は、セット(set)動作ということができ、データ「0」を書き込む動作は、リセット(reset)動作ということができる。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、他の実施形態で、データ「1」が高抵抗状態に対応し、データ「0」が低抵抗状態に対応すると決めてもよい。
【0042】
可変抵抗素子10にデータ「1」が書き込まれた場合、可変抵抗素子10は、「オン(ON)」状態であり、可変抵抗素子10にデータ「0」が書き込まれた場合、可変抵抗素子10は、「オフ(OFF)」状態に対応する。このとき、可変抵抗素子10(または可変抵抗素子10を含む半導体装置)の信頼性を向上させるためには、可変抵抗素子10の「オン」状態と「オフ」状態との間に十分なセンシングマージン(SM:sensing margin)が確保されねばならない。
【0043】
可変抵抗素子10が「オフ」状態である場合、言い換えれば、可変抵抗素子10が高抵抗状態である場合、可変抵抗素子10の抵抗は、オフ抵抗R
OFFであるということができるが、オフ抵抗R
OFFは、第1抵抗から第3抵抗R1,R2,R3に区分することができる。ここで、第1抵抗R1は、オフ抵抗R
OFFの平均値に対応し、第2抵抗R2は、オフ抵抗R
OFFの平均値より小さい抵抗値に対応し、第3抵抗R3は、オフ抵抗R
OFFの平均値より大きい抵抗値に対応する。このように、可変抵抗素子10のオフ抵抗R
OFFは、所定の分布を有することができる。
【0044】
可変抵抗素子10が「オフ」状態から「オン」状態に転換される場合、可変抵抗物質層12で、下部電極11と上部電極13との間には、伝導経路(conductive path)が形成される。このとき、可変抵抗素子10が「オン」状態である場合に形成された伝導経路の特性、例えば、フィラメント成分の大きさ、個数または長さによって、可変抵抗素子10が「オン」状態から「オフ」状態に転換されるときに必要なエネルギーは、変わることがある。
【0045】
さらに詳細には、可変抵抗素子10が「オン」状態である場合、形成された伝導経路の大きさが相対的に小さい場合には、可変抵抗素子10を「オフ」状態に転換するために必要なエネルギーが相対的に小さくなる。一方、可変抵抗素子10が「オフ」状態である場合、形成された伝導経路の大きさが相対的に大きい場合には、可変抵抗素子10を「オフ」状態に転換するために必要なエネルギーが相対的に大きくなる。
【0046】
図4は、可変抵抗素子に印加される動作電圧の一例を示すグラフである。
【0047】
図4を参照すれば、横軸は、時間を秒単位で示し、縦軸は、可変抵抗素子に印加される電圧をV(ボルト)単位で示す。ここで、可変抵抗素子は、
図1に図示された可変抵抗素子10、または
図2に図示された可変抵抗素子10’を含んでもよいが、以下では、説明の便宜上、可変抵抗素子は、
図1に図示された可変抵抗素子10を含む場合を例として説明する。このとき、可変抵抗素子10に印加される電圧は、上部電極13と下部電極11とに印加される電圧の差であり、具体的に、下部電極11の電圧を基準とするとき、上部電極13の電圧である。
【0048】
まず、可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETが印加され、リセット電圧V
RESETが印加された可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETを感知するために、読み取り電圧V
READが印加される。このとき、読み取り電圧V
READは、リセット電圧V
RESETより小さい大きさ(magnitude)を有してもよい。このように、可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETと読み取り電圧V
READとが連続的に印加されることをリセットサイクル(reset cycle)という。可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETが印加されれば、可変抵抗素子10は、低抵抗状態から高抵抗状態に転換され、言い換えれば、「オン」状態から「オフ」状態に転換され、これにより、可変抵抗素子10には、電流がほぼ流れない。
【0049】
次に、可変抵抗素子10にセット電圧V
SETが印加され、セット電圧V
SETが印加された可変抵抗素子10に流れるセット電流I
SETを感知するために、読み取り電圧V
READが印加される。このように、可変抵抗素子10に、セット電圧V
SETと読み取り電圧V
READとが連続的に印加されることをセットサイクル(set cycle)という。可変抵抗素子10に、セット電圧V
SETが印加されれば、可変抵抗素子10は、高抵抗状態から低抵抗状態に転換され、言い換えれば、「オフ」状態から「オン」状態に転換され、これにより、可変抵抗素子10には電流が流れる。このとき、可変抵抗素子10に印加されるセット電圧V
SETは、一定の値を有することができ、具体的には、一定の大きさまたは一定のパルス幅を有してもよい。
【0050】
次に、可変抵抗素子10に再びリセット電圧V
RESETが印加され、リセット電圧V
RESETが印加された可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETを感知するために、読み取り電圧V
READが印加される。このとき、可変抵抗素子10に印加されるリセット電圧V
RESETは、一定の値を有することができ、具体的には、一定の大きさまたは一定のパルス幅を有してもよい。
【0051】
本実施形態で、セット電圧V
SETとリセット電圧V
RESETは、互いに反対である極性を有することができ、このように、セット電圧V
SETとリセット電圧V
RESETとの極性が互いに反対になる可変抵抗素子10を、バイポーラ(bipolar)可変抵抗素子であるという。
図4のグラフで、可変抵抗素子10のセット電圧V
SETは負の値を有し、リセット電圧V
RESETは、正の値を有する。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、他の実施形態で、可変抵抗素子10の可変抵抗物質層12に含まれた物質の種類によって、セット電圧V
SETは正の値を有し、リセット電圧V
RESETは、負の値を有することもある。
【0052】
図5は、
図4に例示された動作電圧が印加される場合、可変抵抗素子の動作を概略的に示する。
【0053】
図5を参照すれば、可変抵抗素子10が「オフ」状態である場合、可変抵抗素子10は、オフ抵抗R
OFFを有することができ、オフ抵抗R
OFFは、
図3に図示されたように、第1抵抗ないし第3抵抗R1,R2,R3に区分される。可変抵抗素子10が第1抵抗R1を有する場合、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、平均レベルI
RESET_Mを有してもよい。可変抵抗素子10が第2抵抗R2を有する場合、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、第1レベルI
RESET_1を有してもよいが、このとき、第1レベルI
RESET_1は、平均レベルI
RESET_Mより一定レベルσさらに高いレベル(すなわち、I
RESET_M+σ)であってもよい。可変抵抗素子10が第3抵抗R3を有する場合、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、第2レベルI
RESET_2を有してもよいが、このとき、第2レベルI
RESET_2は、平均レベルI
RESET_Mより一定レベルσより低いレベル(すなわち、I
RESET_M−σ)であってもよい。
【0054】
次に、可変抵抗素子10を「オフ」状態から「オン」状態に転換させるためには、可変抵抗素子10に、セット電圧V
SETを印加しなければならないが、
図4に図示されたように、可変抵抗素子10のオフ抵抗R
OFFに関係なく、セット電圧V
SETは、一定の値を有してもよい。このように、オフ抵抗R
OFFが互いに異なる場合であり、可変抵抗素子10に一定のセット電圧V
SETを印加する場合、可変抵抗素子10が「オン」状態である場合、形成される伝導経路等の特性は、互いに異なることがある。
【0055】
具体的には、オフ抵抗R
OFFが第2抵抗R2である場合には、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、平均レベルI
RESET_Mより高い第1レベルI
RESET_1を有するが、このとき、オフ抵抗R
OFFが第1抵抗R1または第3抵抗R3である場合と同じセット電圧V
SETを印加する場合、可変抵抗素子10の立場では、オフ抵抗R
OFFが、第1抵抗R1または第3抵抗R3である場合に比べ、エネルギー過剰が発生すると考えられる。これにより、オフ抵抗R
OFFが第2抵抗R2である場合、可変抵抗素子10に印加されるエネルギーは、オフ抵抗R
OFFが第1抵抗R1である場合、可変抵抗素子10に印加されるエネルギーに比べ、オーバーシュート(overshoot)が生じうる。
【0056】
一方、オフ抵抗R
OFFが第3抵抗R3である場合には、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、平均レベルI
RESET_Mより低い第2レベルI
RESET_2を有するが、このとき、オフ抵抗R
OFFが第1抵抗R1または第2抵抗R2である場合と同じセット電圧V
SETを印加する場合、可変抵抗素子10の立場では、オフ抵抗R
OFFが第1抵抗R1または第2抵抗R2である場合に比べ、エネルギー不足が発生するものと見われる。これにより、オフ抵抗R
OFFが第3抵抗R3である場合、可変抵抗素子10に印加されるエネルギーは、オフ抵抗R
OFFが第1抵抗R1である場合、可変抵抗素子10に印加されるエネルギーに比べ、アンダーシュート(undershoot)が生じうる。
【0057】
次に、可変抵抗素子10を、「オン」状態から「オフ」状態にさらに転換するためには、可変抵抗素子10に、リセット電圧V
RESETを印加しなければならないが、
図4に図示されたように、可変抵抗素子10のオフ電圧R
OFFに関係なく、リセット電圧V
RESETは、一定の値を有している。このように、同じリセット電圧V
RESETを印加する場合、リセット電圧V
RESETが印加された後、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、
図5で図示されたように、以前のステップの「オフ」状態と同様に、一定レベルσほどの抵抗分布が生じうる。
【0058】
このように、可変抵抗素子10のオフ抵抗R
OFFの分布を考慮せずに、一定のセット電圧V
SETを印加する場合、可変抵抗素子10には、互いに異なる特性を有する伝導経路が生成される。従って、可変抵抗素子10を再び「オフ」状態に転換する場合、可変抵抗素子10に、一定のリセット電圧V
RESETを印加すれば、リセット電流I
RESETは、以前のステップのリセット電流I
RESETと同様に、一定レベルσほどの分布を有することになり、これにより、オフ抵抗R
OFFも、以前のステップのオフ抵抗R
OFFと同様に、一定レベルσほどの分布を有することになる。
【0059】
図6は、
図4に例示された動作電圧が印加される場合、可変抵抗素子に流れる電流を示すグラフである。
【0060】
図6を参照すれば、横軸は、セットサイクルまたはリセットサイクルの回数を示し、縦軸は、電流をA(アンペア)単位で示す。ここで、可変抵抗素子10に含まれた可変抵抗物質層12は、例えば、TaO
xを含み、リセット電圧V
RESETは、約4.5Vであり、セット電圧V
SETは、約−3.5Vであり、リセット電圧V
RESETとセット電圧V
SETとのパルス幅は、約1μsである。
【0061】
このとき、セットサイクル後に可変抵抗素子10に流れる電流、すなわち、可変抵抗素子10に、セット電圧V
SETを印加した後、読み取り電圧V
READを印加することによって感知した電流を、セット電流I
SETという。また、リセットサイクル後に可変抵抗素子10に流れる電流、すなわち、可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETを印加した後、読み取り電圧V
READを印加することによって感知した電流を、リセット電流I
RESETという。
【0062】
図6で、セット電流I
SETは、約10
−5Aほどの電流レベルを維持するが、このとき、セット電流I
SETは、セットサイクルの回数に関係なく、一定の電流レベルを維持することが分かる。一方、リセット電流I
RESETは、相対的に大きい分布を有し、具体的には、約10
−8Aから約10
−6A程度の電流レベルを有する。このとき、リセット電流I
RESETは、リセットサイクルの回数に関係なく、非線形的な分布を示すことが分かる。
【0063】
このように、可変抵抗素子10のセット電流I
SETは、分布が大きくない一方、リセット電流I
RESETは、分布が相対的に大きい。これにより、可変抵抗素子10の「オン」状態と「オフ」状態との間に、センシングマージンが十分に確保されない場合、可変抵抗素子10は、メモリ素子として利用することが難しくなる。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態によって、可変抵抗素子に印加される動作電圧を示すグラフである。
【0065】
図7を参照すれば、横軸は、時間を秒単位で示し、縦軸は、可変抵抗素子に印加される電圧をV(ボルト)単位で示す。ここで、可変抵抗素子は、
図1に図示された可変抵抗素子10、または
図2に図示された可変抵抗素子10’を含んでもよいが、以下では、説明の便宜上可変抵抗素子は、
図1に図示された可変抵抗素子10を含む場合を例として説明する。このとき、可変抵抗素子10に印加される電圧は、上部電極13と下部電極11とに印加される電圧の差であり、具体的には、下部電極11の電圧を基準とするとき、上部電極13の電圧である。
【0066】
まず、可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETが印加され、リセット電圧V
RESETが印加された可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETを感知するために、読み取り電圧V
READが印加される。このとき、読み取り電圧V
READは、リセット電圧V
RESETより小さい大きさを有してもよい。可変抵抗素子10に、リセット電圧V
RESETが印加されれば、可変抵抗素子10は、低抵抗状態から高抵抗状態に転換され、言い換えれば、「オン」状態から「オフ」状態に転換され、これにより、可変抵抗素子10には、電流がほぼ流れない。
【0067】
次に、可変抵抗素子10にセット電圧V
SETが印加され、セット電圧V
SETが印加された可変抵抗素子10に流れるセット電流I
SETを感知するために、読み取り電圧V
READが印加される。このとき、読み取り電圧V
READは、セット電圧V
SETより小さい大きさを有する。可変抵抗素子10にセット電圧V
SETが印加されれば、可変抵抗素子10は、高抵抗状態から低抵抗状態に転換され、言い換えれば、「オフ」状態から「オン」状態に転換され、これにより、可変抵抗素子10には電流が流れる。
【0068】
本実施形態で、可変抵抗素子10に印加されるセット電圧V
SETは、可変的な値を有するように決定され、具体的には、以前のステップの「オフ」状態で、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
SETの分布、言い換えれば、可変抵抗素子10のオフ抵抗R
OFFの分布によって、可変的な大きさまたはパルス幅を有するように決定される。
【0069】
具体的には、以前のステップのオフ抵抗R
OFFが大きいほど、リセット電流I
RESETは、小さい値を有するので、可変抵抗素子10が、「オフ」状態から「オン」状態に転換されるために必要なエネルギーは、相対的に大きくてもよい。従って、この場合、セット電圧V
SETは、相対的に大きい値を有するように決定され、言い換えれば、セット電圧V
SETは、相対的に大きい大きさまたはパルス幅を有するように決定される。
【0070】
一方、以前のステップのオフ抵抗R
OFFが小さいほど、リセット電流I
RESETは、大きい値を有することができるので、可変抵抗素子10が、「オフ」状態から「オン」状態に転換されるために必要なエネルギーは相対的に小さくなる。従って、この場合、セット電圧V
SETは、相対的に小さい値を有するように決定され、言い換えれば、セット電圧V
SETは、相対的に小さい大きさまたはパルス幅を有するように決定される。
【0071】
次に、可変抵抗素子10に再びリセット電圧V
RESETが印加され、リセット電圧V
RESETが印加された可変抵抗素子10に流れる電流を感知するために、読み取り電圧V
READが印加される。このとき、可変抵抗素子10に印加されるリセット電圧V
RESETは、一定の値を有することができ、具体的には、一定の大きさまたは一定のパルス幅を有する。
【0072】
図8は、本発明の一実施形態によって、
図7に例示された動作電圧が印加される場合、可変抵抗素子の動作を概略的に示す。
【0073】
図8を参照すれば、可変抵抗素子10が「オフ」状態である場合、可変抵抗素子10は、オフ抵抗R
OFFを有することができ、オフ抵抗R
OFFは、
図3に図示されたように、第1抵抗ないし第3抵抗R1,R2,R3に区分される。可変抵抗素子10が第1抵抗R1を有する場合、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、平均レベルI
RESET_Mを有する。可変抵抗素子10が第2抵抗R2を有する場合、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、第1レベルI
RESET_1を有してもよいが、第1レベルI
RESET_1は、平均レベルI
RESET_Mより一定レベルσさらに高いレベル(すなわち、I
RESET_M+σ)である。可変抵抗素子10が第3抵抗R3を有する場合、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、第2レベルI
RESET_2を有してもよいが、第2レベルI
RESET_2は、平均レベルI
RESET_Mより一定レベルσさらに低いレベル(すなわち、I
RESET_M−σ)である。
【0074】
次に、可変抵抗素子10を「オフ」状態から「オン」状態に転換させるためには、可変抵抗素子10にセット電圧V
SETを印加しなければならないが、
図7に図示されたように、可変抵抗素子10のオフ抵抗R
OFFの分布によってセット電圧V
SETは、可変的に決定される。このように、オフ抵抗R
OFFの分布によって、可変的なセット電圧V
SETを印加する場合、可変抵抗素子10が「オン」状態に転換される場合、可変抵抗素子10のエネルギーレベルは、相対的に均一である。
【0075】
具体的には、オフ抵抗R
OFFが第2抵抗R2である場合には、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、平均レベルI
RESET_Mより高い第1レベルI
RESET_1を有するので、このとき、オフ抵抗R
OFFが第1抵抗R1である場合に印加されるセット電圧V
SETに比べ、一定レベル△Vほど小さいセット電圧(V
SET−△V)を可変抵抗素子10に印加することができる。これにより、可変抵抗素子10が「オン」状態に転換される場合、可変抵抗素子10で、エネルギー過剰が発生することを減らすことができる。これにより、オフ抵抗R
OFFが第2抵抗R2である場合、可変抵抗素子10が「オン」状態に転換される場合、可変抵抗素子10のエネルギーで発生するオーバーシュートは、
図5に図示されたオーバーシュートに比べて減少する。
【0076】
一方、オフ抵抗R
OFFが第3抵抗R3である場合には、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、平均レベルI
RESET_Mより低い第2レベルI
RESET_2を有するが、このとき、オフ抵抗R
OFFが第1抵抗R1である場合に印加されるセット電圧V
SETに比べ、一定レベル△Vほど大きいセット電圧(V
SET+△V)を可変抵抗素子10に印加することができる。これにより、可変抵抗素子10が「オン」状態に転換される場合、可変抵抗素子10で、エネルギー不足が発生することを減らすことができる。これにより、オフ抵抗R
OFFが第3抵抗R3である場合、可変抵抗素子10が「オン」状態に転換される場合、可変抵抗素子10のエネルギーで発生するアンダーシュートは、
図5に図示されたアンダーシュートに比べて減少する。
【0077】
可変抵抗素子10が「オン」状態に転換されて伝導経路を形成するために必要なエネルギーは、次の数式1のように表示することができる。
P=IV=V
2/R
ここで、Iは、セット電流I
SETであり、Vは、セット電圧V
SETであり、Rは、オフ抵抗R
OFFである。従って、Rの分布、すなわち、オフ抵抗R
OFFの分布によって、セット電圧V
SETを変更させたり維持させることによって、オフ抵抗R
OFFの分布を、セット電圧V
SETから相殺させることができる。従って、オフ抵抗R
OFFの分布が大きいほど、セット電圧V
SETの変化量も大きくなければならない。これにより、可変抵抗素子10が「オン」状態に転換されて伝導経路を形成するために必要なエネルギーを、相対的に均一に維持することができる。
【0078】
次に、可変抵抗素子10を「オン」状態から「オフ」状態にさらに転換するためには、可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETを印加しなければならないが、
図7に図示されたように、可変抵抗素子10のオフ電圧R
OFFに関係なく、リセット電圧V
RESETは、一定の値を有する。このとき、リセット電圧V
RESETが印加された後、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、
図8に図示されたように、以前のステップの「オフ」状態に比べて低減したレベルσ’ほどの分布が生じうる。
【0079】
このように、本実施形態によれば、以前のステップのオフ抵抗R
OFFの分布によって、セット電圧V
SETを可変的に決定し、決定されたセット電圧を可変抵抗素子10に印加する。これにより、次のステップで同じリセット電圧V
RESETが印加しても、可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETは、
図8で図示されたように、以前のステップの「オフ」状態に比べて、分布が相当に減少する。
【0080】
図9は、
図7に例示された動作電圧が印加される場合、可変抵抗素子に流れる電流を示すグラフである。
【0081】
図9を参照すれば、横軸は、セットサイクルまたはリセットサイクルの回数を示し、縦軸は、電流をA単位で示す。ここで、可変抵抗素子10に含まれた可変抵抗物質層12は、例えば、TaO
xを含み、リセット電圧V
RESETは、約4.5Vであり、リセット電圧のパルス幅は、約1μsであってもよい。本実施形態で、セット電圧V
SETの大きさまたはパルス幅は、オフ抵抗R
OFFの分布によって可変的に決定される。
【0082】
このとき、セットサイクル後に可変抵抗素子10に流れる電流、すなわち、可変抵抗素子10にセット電圧V
SETを印加した後、読み取り電圧V
READを印加することによって感知した電流を、セット電流I
SETという。また、リセットサイクル後に可変抵抗素子10に流れる電流、すなわち、可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETを印加した後、読み取り電圧V
READを印加することによって感知した電流をリセット電流I
RESETという。
【0083】
図9で、セット電流I
SETは、約10
−5Aほどの電流レベルを維持するが、このとき、セット電流I
SETは、セットサイクルの回数に関係なく、一定の電流レベルを維持することが分かる。一方、リセット電流I
RESETは、約10
−8Aから約10
−7A程度の電流レベルを有するが、このとき、リセット電流I
RESETの分布は、
図6に図示されたリセット電流の分布に比べて大きく減少したことが分かる。
【0084】
図10は、
図9のグラフによる可変抵抗素子の抵抗分布を概略的に示すグラフである。
【0085】
図10を参照すれば、横軸は、可変抵抗素子の抵抗を示し、縦軸は、可変抵抗素子の個数を示す。ここで、参照符号「A」は、従来技術による場合、すなわち、
図4及び
図5による場合のオフ抵抗R
OFFの分布を示し、参照符号「B」は、本発明の一実施形態による場合、すなわち、
図7及び
図8による場合のオフ抵抗R
OFFの分布を示す。
【0086】
図10に図示されたように、本発明の一実施形態によって、オフ抵抗R
OFFの分布によって可変的に決定されるセット電圧V
SETを、可変抵抗素子10に印加することによって、可変抵抗素子10が「オン」状態である場合、可変抵抗素子10のエネルギーを相対的に均一にさせることできるので、可変抵抗素子10が、次のステップで「オフ」状態である場合、オフ抵抗R
OFFの分布を相当に減少させることができる。
【0087】
図11は、本発明の一実施形態による可変抵抗素子を含む半導体装置の動作方法を概略的に示すフローチャートである。
【0088】
図11を参照すれば、本実施形態による半導体装置の動作方法は、例えば、
図1に図示された可変抵抗素子10、または
図2に図示された可変抵抗素子10’を含む半導体装置の動作方法である。以下では、
図1に図示された可変抵抗素子10を例に挙げ、本実施形態による半導体装置の動作方法について説明する。
図1ないし
図10を参照して説明した内容は、本実施形態にも適用される。
【0089】
S110ステップで、可変抵抗素子10にリセット電圧V
RESETを印加する。これにより、可変抵抗素子10の抵抗は、低抵抗から高抵抗に変更され、言い換えれば、可変抵抗素子10は、「オン」状態から「オフ」状態に転換される。例えば、リセット電圧V
RESETは、約4.5Vである。
【0090】
S120ステップで、リセット電圧V
RESETを印加された可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETを感知する。具体的には、大きさがリセット電圧V
RESETより小さい読み取り電圧V
READを印加し、リセット電圧V
RESETが印加された可変抵抗素子10に流れるリセット電流I
RESETを感知することができる。
【0091】
S130ステップで、感知されたリセット電流I
RESETの分布を基にして、セット電圧V
SETを決定する。具体的には、感知されたリセット電流I
RESETの分布、すなわち、可変抵抗素子10のオフ抵抗R
OFFの分布を基にして、セット電圧V
SETの大きさまたはパルス幅を決定することができる。これについての説明は、以下の
図12及び
図13を参照して説明する。
【0092】
S140ステップで、可変抵抗素子10に、決定されたセット電圧V
SETを印加する。これにより、可変抵抗素子10の抵抗は、高抵抗から低抵抗に変更され、言い換えれば、可変抵抗素子10は、「オフ」状態から「オン」状態に転換される。
【0093】
また、半導体装置の動作方法は、セット電圧V
SETが印加された可変抵抗素子10に流れるセット電流I
SETを感知するステップをさらに含んでもよい。具体的には、大きさがセット電圧V
SETより小さい読み取り電圧V
READを印加し、セット電圧V
SETが印加された可変抵抗素子10に流れるセット電流I
SETを感知することができる。さらに、半導体装置の動作方法は、S140ステップを遂行した後に、さらにS110ステップを遂行することができる。
【0094】
図12は、
図11に含まれたセット電圧を決定するステップの一例を詳細に示すフローチャートである。
【0095】
図12を参照すれば、S1311ステップで、リセット電流の感知レベルI
RESETと、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mとの差が、第1範囲(すなわち、分布範囲)より小さいか否かを判断する。判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESETと、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mとの差が、第1範囲より小さい場合には、S1315ステップを遂行する。一方、判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESETとリセット電流の平均レベルI
RESET_Mとの差が、第1範囲より大きい場合には、S1312ステップを遂行する。ここで、第1範囲は、あらかじめ決定される。具体的には、半導体装置の信頼性をさらに向上させようとする場合に、第1範囲はさらに狭く決定される。
【0096】
S1312ステップで、リセット電流の感知レベルI
RESETが、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mより小さいか否かを判断する。判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESET、がリセット電流の平均レベルI
RESET_Mより小さい場合には、S1313ステップを遂行する。一方、判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESETが、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mより大きい場合には、S1314ステップを遂行する。
【0097】
S1313ステップで、セット電圧V
SETが上昇するようにセット電圧V
SETを変更する。具体的には、リセット電流の感知レベルI
RESETがリセット電流の平均レベルI
RESET_Mより小さければ、可変抵抗素子10を「オフ」状態から「オン」状態に転換させるために必要なエネルギーレベルは、相対的に大きい。
【0098】
S1314ステップで、セット電圧V
SETが低下するように、セット電圧V
SETを変更する。具体的には、リセット電流の感知レベルI
RESETがリセット電流の平均レベルI
RESET_Mより大きければ、可変抵抗素子10を「オフ」状態から「オン」状態に転換させるために必要なエネルギーレベルは、相対的に小さい。
【0099】
従って、S1313ステップ及びS1314ステップで、前述のように、リセット電流の分布によって、セット電圧VSETが上昇または低下するように、セット電圧V
SETを変更させることによって、可変抵抗素子10が「オン」状態である場合、可変抵抗素子10のエネルギーレベルは、相対的に均一である。
【0100】
S1315ステップで、セット電圧V
SETを維持させる。具体的には、リセット電流の感知レベルI
RESETとリセット電流の平均レベルI
RESET_Mとの差が、第1範囲より小さい場合には、セット電圧を変更する必要性が大きくないので、セット電圧V
SETを維持させると決定することができる。
【0101】
図13は、
図11に含まれたセット電圧を決定するステップの他の例を詳細に示すフローチャートである。
【0102】
図13を参照すれば、S1321ステップで、リセット電流の感知レベルI
RESETと、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mとが実質的に同一であるか否かを判断する。判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESETと、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mとが実質的に同じである場合には、S1325ステップを遂行する。一方、判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESETと、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mとが実質的に同一ではない場合には、S1322ステップを遂行する。
【0103】
S1322ステップで、リセット電流の感知レベルI
RESETが、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mより小さいか否かを判断する。判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESETがリセット電流の平均レベルI
RESET_Mより小さい場合、S1323ステップを遂行する。一方、判断結果、リセット電流の感知レベルI
RESETが、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mより大きい場合、S1324ステップを遂行する。
【0104】
S1323ステップで、セット電圧V
SETが上昇するように、セット電圧V
SETを変更する。具体的には、リセット電流の感知レベルI
RESETが、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mより小さければ、可変抵抗素子10を「オフ」状態から「オン」状態に転換させるために必要なエネルギーレベルは、相対的に大きい。
【0105】
S1324ステップで、セット電圧V
SETが低下するように、セット電圧V
SETを変更する。具体的には、リセット電流の感知レベルI
RESETが、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mより大きければ、可変抵抗素子10を「オフ」状態から「オン」状態に転換させるために必要なエネルギーレベルは、相対的に小さい。
【0106】
従って、S1323ステップ及びS1324ステップで、前述のように、リセット電流の分布によって、セット電圧V
SETが上昇または低下するように、セット電圧V
SETを変更させることによって、可変抵抗素子10が「オン」状態である場合、可変抵抗素子10のエネルギーレベルは、相対的に均一である。
【0107】
S1325ステップで、セット電圧V
SETを維持させる。具体的には、リセット電流の感知レベルI
RESETと、リセット電流の平均レベルI
RESET_Mが実質的に同じである場合には、セット電圧を変更する必要性が大きくないので、セット電圧V
SETを維持させると決定することができる。
【0108】
図14は、本発明の他の実施形態による可変抵抗素子を含む半導体装置の動作方法を概略的に示したブロック図である。この実施形態による半導体装置の動作方法は、
図11の実施形態による半導体装置の動作方法の変形例である。以下、実施形態間の重複する説明は省略する。
【0109】
図14を参照すれば、第1電圧(例えば、リセット電圧V
RESET)を印加する第1ステップ(S110)、第1電流(例えば、リセット電流I
RESET)を印加する第2ステップ(S120)が順に遂行される。可変抵抗素子にマルチレベルのデータを保存しようとする場合、感知されたリセット電流I
RESETが、マルチレベルデータのレベルと対応する検証範囲内に含まれるか否かを判断する第3ステップ(S125)が遂行される。
【0110】
その後、第2電圧(例えば、セット電圧V
SET)を決定する第4ステップ(S130)、及び決定された前記第2電圧を可変抵抗素子に印加する第5ステップ(S140)が順に遂行される。前述のように、前記第4ステップ(S130)の間、決定された第2電圧(例えば、セット電圧V
SET)は、感知されたリセット電流I
RESETの分布、すなわち、可変抵抗素子のオフ抵抗R
OFFの分布を基にして、決定されたものである。また、第5ステップ(S140)の間、印加されたセット電圧V
SETは、前記分布を考慮して、その大きさまたはパルス幅が調節された調節電圧(modulated voltage)である。従って、第4ステップ(S130)で考慮された前記分布は、第3ステップ(S125)で考慮された検証範囲とは、互いに異なるということに留意する。
【0111】
第5ステップ(S140)で調節されたセット電圧(modulated V
SET)が印加された後、可変抵抗素子にリセット電圧V
RESETが印加される第6ステップ(S150)が遂行される。前記第5ステップ(S140)を介して、可変抵抗素子のエネルギーが相対的に均一になる。従って、前記第6ステップ(S150)によって、可変抵抗素子が「オフ」状態に変化した場合、オフ抵抗R
OFFの分布が相当に低減される。
【0112】
選択的に、可変抵抗素子に流れるリセット電流I
RESETを感知する第7ステップ(S160)がさらに遂行される。前記第7ステップ(S160)によって感知されたリセット電流I
RESETは、可変抵抗素子に正確な(マルチレベル)データが保存されたか否かということや、可変抵抗素子に保存されたデータの分布特性が良好であるか否かなどを判断するのに使われる。
【0113】
図15は、
図14の半導体装置の動作方法を介して、可変抵抗素子にデータが保存される過程を示したものである。
【0114】
図14及び
図15を参照すれば、第1ステップ(S110)が遂行され、可変抵抗素子が「オフ」状態に変化し、第2ステップ(S120)が遂行されて可変抵抗素子のリセット電流I
RESETが感知される。感知されたリセット電流(1)が、約1.5x10
−6Aであり、一定範囲2σ内に存在しない。その場合、第4ステップ(S130)の間、セット電圧V
SETが3Vから3.1Vに調節され、第5ステップ(S140)の間、調節されたセット電圧(2)が前記可変抵抗素子に印加される。その後、第6ステップ(S150)が遂行され、その後、第7ステップ(S160)によって、可変抵抗素子のリセット電流I
RESETが感知された結果、感知されたリセット電流(3)が、約5x10
−6Aであり、一定範囲2σ内に存在することになる。
【0115】
第7ステップ(S160)の遂行結果、リセット電流I
RESETが一定範囲2σ内に存在しない場合、第5ステップないし第7ステップ(S140,S150,S160)が反復される。例えば、第1ステップ(S110)が遂行され、可変抵抗素子が「オフ」状態に変化し、第2ステップ(S120)が遂行され、可変抵抗素子のリセット電流I
RESETが感知される。感知されたリセット電流(4)が、約2x10
−6Aであり、一定範囲2σ内に存在しない。その場合、第4ステップ(S130)の間、セット電圧V
SETが3Vから3.08Vに調節され、第5ステップ(S140)の間、調節されたセット電圧(5)が前記可変抵抗素子に印加される。その後、第6ステップ(S150)が遂行され、その後第7ステップ(S160)によって、可変抵抗素子のリセット電流I
RESETが感知された結果、感知されたリセット電流(6)が、約2.5x10
−6Aであり、一定範囲2σ内に存在しない。その場合、第5ステップ(S140)及び第6ステップ(S150)が再遂行され、調節されたセット電圧(7)である3.07Vが、可変抵抗素子にさらに印加される。その後、第7ステップ(S160)によって、可変抵抗素子のリセット電流I
RESETが感知された結果、感知されたリセット電流(8)が、約5x10
−6Aであり、一定範囲2σ内に存在することになる。
【0116】
このように、第5ステップ(S140)及び第6ステップ(S150)が遂行された結果、可変抵抗素子のオフ電流の分布が改善され、従って、可変抵抗素子を含む半導体装置の信頼性が向上するのである。
【0117】
図16は、本発明の技術的思想によるさらに他の実施形態による半導体装置の動作方法を概略的に示したブロック図である。この実施形態による半導体装置の動作方法は、
図11及び
図12の実施形態による半導体装置の動作方法の変形例である。以下、実施形態間の重複する説明は省略する。
【0118】
図16を参照すれば、
図11で説明したように、第1ステップ(S110)が遂行され、可変抵抗素子が「オフ」状態に変化し、第2ステップ(S120)が遂行され、可変抵抗素子のリセット電流I
RESETが感知される。選択的に、第1ステップ(S110)の遂行前に、可変抵抗素子にセット電圧が印加される第5ステップ(S140)が遂行されもする。
【0119】
第2ステップ(S120)後、感知された第1電流(すなわち、リセット電流I
RESET)が、マルチレベルデータのレベルと対応する検証範囲内に含まれるか否かを判断する第3ステップ(S125)が遂行される。前記第3ステップ(S125)で、感知された前記第1電流が、前記検証範囲内に含まれない場合、感知された前記第1電流が、前記検証範囲より大きければ、前記第1ステップないし前記第3ステップ(S110,S120,S125)が再遂行される。すなわち、第1電流が大きい状態であるので、マルチレベルデータのレベルに達することできない場合であるから、可変抵抗素子に流れる第1電流が低減するように、可変抵抗素子に第2電圧(すなわち、リセット電圧V
RESET)を再印加し、前記可変抵抗を高抵抗状態(すなわち、第2抵抗)に変化させる。
【0120】
また、前記第3ステップ(S125)で、感知された前記第1電流(すなわち、リセット電流I
RESET)が前記検証範囲内に含まれない場合、感知された前記第1電流が、前記検証範囲より小さければ、可変抵抗素子が、マルチレベルデータのレベルを超えた場合であるから、さらに可変抵抗素子を高抵抗状態(すなわち、第2抵抗)から低抵抗状態(すなわち、第1抵抗)に変化させねばならない。従って、前記可変抵抗素子の前記抵抗を、前記第2抵抗(高抵抗から前記第1抵抗に変更するための第2電圧(すなわち、セット電圧V
SET))を印加する第5ステップ(S140)を遂行し、その後、可変抵抗素子の抵抗が高抵抗状態になるように、前記第1ステップないし前記第3ステップ(S110,S120,S125)が順に遂行される。
【0121】
第3ステップ(S125)が遂行された結果、感知された第1電流(すなわち、リセット電流I
RESET)が前記検証範囲内に含まれ、可変抵抗素子の抵抗が、マルチレベルデータと対応する抵抗になった場合、前記感知された第1電流の分布を基に、次のループに印加される第2電圧(例えば、セット電圧V
SET)を決定する第4ステップ(S130)が遂行される。かような第4ステップ(S130)は、第1電流(すなわち、可変抵抗素子のリセット電流I
RESET)の分布を、前記第1電流の平均レベルと比較するステップであり、具体的なステップは、
図12で説明した通りである。
【0122】
図12で説明したように、第4ステップ(S130)は、前記第1電流の感知レベルと、前記第1電流の平均レベルとの差を判断するステップ(S1311)を含んでもよい。前記ステップ(S1311)の間、感知されたリセット電流の感知レベルI
RESETと、平均レベルI
RESET_Mとの差が、分布範囲内であるか否かを判断する。その後、前記差が第2範囲より大きければ、前記第2電圧を変更するステップ(S1313またはS1314)を遂行することができ、前記差が第2範囲より小さければ、前記第2電圧を維持するステップ(S1315)を遂行することができる。
【0123】
特に、第2電圧を変更するステップ(S1313またはS1314)で、前記感知レベルが、前記第1電流の前記平均レベルより小さい場合、前記第2電圧を前記第2電圧より大きい第3電圧に変更し(S1313)、前記感知レベルが、前記第1電流の前記平均レベルより大きい場合、前記第2電圧を、前記第2電圧より小さい第4電圧に変更する(S1314)。
【0124】
第4ステップ(S130)後、データを再プログラムするために、可変抵抗素子に第2電圧(すなわち、セット電圧V
SET)を印加する第5ステップ(S140)、及び可変抵抗素子に第1電圧(すなわち、リセット電圧V
RESET)を印加する第6ステップ(S150)が遂行される。また、
図14で説明したように、第6ステップ(S150)が遂行された後、可変抵抗素子に流れる第1電流(すなわち、リセット電流I
RESET)を感知する第7ステップ(S160)が遂行されもする。すなわち、可変抵抗素子に保存されたデータの信頼性を向上させるために、第1ステップないし第7ステップが反復され、従って、エンデュランス・ループ(endurance loop)が形成される。
【0125】
図17は、本発明の技術的思想によるさらに他の実施形態による半導体装置の動作方法を概略的に示したブロック図である。この実施形態による半導体装置の動作方法は、
図16の実施形態による半導体装置の動作方法の変形例でがある。以下、実施形態間の重複する説明は省略する。
【0126】
図17を参照すれば、第4ステップ(S130)は、前記第1電流の感知レベルと、前記第1電流の平均レベルとの差を判断するステップ(S1311)を含んでもよい。前記ステップ(S1311)の間、感知されたリセット電流の感知レベルI
RESETと、平均レベルI
RESET_Mとの差が、分布範囲内であるか否かが判断される。その後、前記差が分布範囲より大きければ、前記第2電圧を変更するステップ(S1313またはS1314)を遂行し、前記差が第2範囲より小さければ、エンデュランス・ループが終了される。その場合、データ保存完了信号が制御部(図示せず)に伝達され、従って、前記制御部は、読み取り信号に応答して保存されたデータを出力することができる。
【0127】
図18は、本発明の一実施形態による可変抵抗素子を含む半導体装置を示す回路図である。
【0128】
図18を参照すれば、半導体装置は、例えば、不揮発性メモリ装置であって、不揮発性メモリ装置の単位セルMC1は、可変抵抗素子R及びダイオードDを含んでもよい。ここで、可変抵抗素子Rは、
図1に図示された可変抵抗素子10、または
図2に図示された可変抵抗素子10’と実質的に同一に具現される。可変抵抗素子Rの一端は、ビットラインBLに連結され、他端は、ダイオードDに連結される。ダイオードDは、双方向に動作可能であり、ワードラインWLに印加される電圧によって、単位セルMC1に対する選択動作を遂行することができる。
【0129】
半導体装置がシングルビット不揮発性メモリ素子である場合、可変抵抗素子Rにリセット電圧が印加されれば、可変抵抗素子Rは、低抵抗から高抵抗に変化し、データ「0」が書き込まれ、セット電圧が印加されれば、可変抵抗素子Rは、高抵抗から低抵抗に変化し、データ「1」が書き込まれる。このとき、セット電圧は、可変抵抗素子Rが高抵抗状態である場合、可変抵抗素子Rに流れるリセット電流の分布、言い換えれば、可変抵抗素子Rのオフ抵抗の分布を基にして決定される。
【0130】
図19は、本発明の他の実施形態による可変抵抗素子を含む半導体装置を示す回路図である。
【0131】
図19を参照すれば、半導体装置は、例えば、不揮発性メモリ装置であって、不揮発性メモリ装置の単位セルMC2は、可変抵抗素子R及びアクセス・トランジスタTを含んでもよい。ここで、可変抵抗素子Rは、
図1に図示された可変抵抗素子10、または
図2に図示された可変抵抗素子10’と実質的に同一に具現される。可変抵抗素子Rの一端は、ビットラインBLに連結され、他端は、アクセス・トランジスタTに連結される。アクセス・トランジスタTは、ワードラインWLに連結されるゲート、可変抵抗素子Rの他端に連結されるドレイン、及びソースラインSLに連結されるソースを有する。このとき、アクセス・トランジスタTは、ワードラインWLに印加される電圧により、オン/オフになり、単位セルMC2に対する選択動作を遂行することができる。
【0132】
半導体装置がシングルビット不揮発性メモリ素子である場合、可変抵抗素子Rにリセット電圧が印加されれば、可変抵抗素子Rは、低抵抗から高抵抗に変化し、データ「0」が書き込まれ、セット電圧が印加されれば、可変抵抗素子Rは、高抵抗から低抵抗に変化し、データ「1」が書き込まれる。このとき、セット電圧は、可変抵抗素子Rが高抵抗状態である場合、可変抵抗素子Rに流れるリセット電流の分布、言い換えれば、可変抵抗素子Rのオフ抵抗分布を基にして決定される。
【0133】
図20は、
図19の半導体装置の一例を示す断面図である。
【0134】
図20を参照すれば、半導体基板100の所定領域に、素子分離膜105が提供されて活性領域を限定する。活性領域内に、互いに離隔されたドレイン領域110及びソース領域115が提供される。ドレイン領域110及びソース領域115間の活性領域上には、ゲート絶縁膜120が配置され、ゲート絶縁膜120上には、ゲート電極125が配置される。このとき、ゲート電極125は、延びてワードラインの役割を行ったり、あるいはワードラインと連結されもする。かようなゲート電極125、ドレイン領域110及びソース領域115は、アクセス・トランジスタTを構成する。
【0135】
アクセス・トランジスタT上には、第1層間絶縁膜130が形成され、第1層間絶縁膜130内には、第1コンタクトプラグCP1及び第2コンタクトプラグCP2が形成される。ソース領域115は、第1コンタクトプラグCP1によって、ソースライン(SL)135に連結され、ドレイン領域110は、第2コンタクトプラグCP2によって、下部電極140に連結される。
【0136】
第1層間絶縁膜130上には、第2層間絶縁膜160が形成され、第2層間絶縁膜160内の一部領域には、下部電極140、可変抵抗物質層145及び上部電極150が順次に形成される。上部電極150は、第3コンタクトプラグCP3を介して、ビットライン170と連結される。かような下部電極140、可変抵抗物質層145及び上部電極150は、可変抵抗素子Rを構成し、可変抵抗素子Rは、
図1の可変抵抗素子10に対応する。
【0137】
以上では、本発明の実施形態による可変抵抗素子が、シングルビット不揮発性メモリ素子のような半導体装置に含まれる場合について前述した。しかし、本発明の実施形態による可変抵抗素子は、マルチビット不揮発性メモリ素子のような半導体装置に含まれる場合にも適用される。
【0138】
また、本発明の実施形態による可変抵抗素子は、論理ゲートに含まれてロジック回路にも適用され、このとき、ロジック回路の面積を狭め、集積度を向上させることができる。具体的には、本発明の一実施形態による可変抵抗素子は、メモリスタ(memristor)に適用される。従って、メモリスタの動作方法は、
図7ないし
図13に図示された半導体装置の動作と実質的に類似して具現される。ここで、メモリスタは、電流の方向や量などを記憶し、記憶された電流の方向や量などによって抵抗が変化する特性を有する素子を示す。
【0139】
図21は、本発明の一実施形態によるメモリカードを示す概略図である。
【0140】
図21を参照すれば、メモリカード200は、制御器210とメモリ220とを含むが、制御器210とメモリ220は、電気的な信号を交換するように配置される。例えば、制御器210で命令を送れば、メモリ220は、データを伝送する。メモリ220は、前述の本発明の実施形態のうちいずれか一つによる可変抵抗素子を含む不揮発性メモリ装置を含んでもよい。
【0141】
かようなメモリカード200は、多種のカード、例えば、メモリスティック・カード(memory stick card)、スマートメディア・カード(SM:smart media card)、セキュアデジタル・カード(SD:secure digital)、ミニセキュアデジタル・カード(mini SD:mini secure digital card)またはマルチメディア・カード(MMC:multi media card)のようなメモリ装置に利用されてもよい。
【0142】
図22は、本発明の一実施形態による電子システムを概略的に示すブロック図である。
【0143】
図22を参照すれば、電子システム300は、プロセッサ310、メモリ320、入出力装置330及びインターフェース340を含んでもよい。電子システム300は、モバイルシステム、または情報を伝送したり伝送されるシステムであってもよい。前記モバイルシステムは、PDA(personal digital assistant)、携帯用コンピュータ(portable computer)、ウェブタブレット(web tablet)、無線ホン(wireless phone)、モバイルホン(mobile phone)、デジタルミュージックプレーヤ(digital music player)またはメモリカード(memory card)であってもよい。
【0144】
プロセッサ310は、プログラムを実行し、電子システム300を制御する役割を行うことができる。ここで、プロセッサ310は、例えば、マイクロプロセッサ(microprocessor)、デジタル信号処理器(digital signal processor)、マイクロコントローラ(microcontroller)、またはそれらと類似した装置であってもよい。
【0145】
入出力装置330は、電子システム300のデータを入力または出力するのに利用される。電子システム300は、入出力装置330を利用し、外部装置、例えば、個人用コンピュータまたはネットワークに連結され、外部装置と互いにデータを交換することができる。ここで、入出力装置330は、例えば、キーパッド(keypad)、キーボード(keyboard)または表示装置(display)であってもよい。
【0146】
メモリ320は、プロセッサ310の動作のためのコード及び/またはデータを保存し、かつ/あるいはプロセッサ310で処理されたデータを保存することができる。ここで、メモリ320は、前述の本発明の実施形態のうちいずれか一つによる可変抵抗素子を含む不揮発性メモリ装置を含んでもよい。
【0147】
インターフェース340は、電子システム300と外部の他の装置とのデータ伝送通路であってもよい。プロセッサ310、メモリ320、入出力装置330及びインターフェース340は、バス350を介して互いに通信される。
【0148】
例えば、電子システム300は、モバイルホン、MP3プレーヤ、ナビゲーション(navigation)、携帯用マルチメディア再生機(PMP:portable multimedia player、PMP)、SSD(solid state drive)または家電製品(household appliances)に利用される。
【0149】
図23は、例示的な実施形態による半導体装置50の概略的なブロック図である。
図23に図示されているように、半導体装置50は、メモリアレイ20、制御回路30及び出力回路40を含んでもよい。メモリアレイ20は、
図18ないし
図20に図示されたような複数のユニットセルMC1,MC2を含んでもよいが、本例示的な実施形態は、これに制限されるものではない。制御回路30は、メモリアレイ20に連結されて動作し、ユニットセルMC1,MC2の可変抵抗素子Rから、リセット電流I
RESET及び/またはセット電流I
SETを感知するように構成されてもよい。制御回路30は、ユニットセルMC1,MC2の可変抵抗素子Rから感知された電流、例えば、リセット電流I
RESET及び/またはセット電流I
SETを指す信号を受信するように構成される。制御回路30は、ユニットセルMC1,MC2の可変抵抗素子Rに、リセット電圧V
RESET及び/またはセット電圧V
SETを印加するように構成され、前記動作は、例えば、ユニットセルMC1,MC2の可変抵抗素子Rの上部電極及び下部電極の間に電圧を印加することによって遂行される。感知されたリセット電流I
RESETに基づいて、制御回路30は、セット電圧V
SETを決定し、ユニットセルMC1,MC2の可変抵抗素子Rに、前記セット電圧V
SETを印加する。制御回路30は、
図11ないし
図14、及び
図16ないし
図17で説明した方法によって、前記セット電圧を決定できるが、例示的な実施形態は、それらに制限されるものではない。出力回路40は、メモリアレイ20及び制御回路30と連結されて動作する。例えば、出力回路40は、制御回路30の制御下に、メモリアレイ20から読み取られたデータを出力するように構成される。
【0150】
以上で説明した本発明が、前述の実施形態及び添付された図面に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を外れない範囲内で、さまざまな置換、変形及び変更が可能であるということは、本発明が属する技術分野で当業者に明白なものであろう。