【課題を解決するための手段】
【0020】
本発
明によれば、基板をフォトイメージングするための方法であって、該方法は、
基板を提供することと、
該基板の少なくとも部分上に液体フォトポリマを堆積させて、基板上に液体フォトポリ
マの層を形成することと、
回転可能なフォトツールを提供することと、
基板上のフォトポリマの液膜に対してフォトツールを回転させることと、
を備え、
硬化されたフォトポリマのイメージパターンが、基板上に形成される、基板をフォトイ
メージングするための方法が提供される。
【0021】
従って、
該方法は、基板上のフォトポリマの液膜に対してフォトツールを押圧及び回転
させることによって、基板を撮像するために回転可能なフォトツールを使用することに関
する。従って、基板上のフォトポリマの液状ウェット膜は、フォトポリマの液膜と、放射
が伝達されるフォトツールとの間の(酸素を含む)任意の空気を除外又は除去する効果を
有するフォトツールに部分的に巻き付けられるとともに、回転させられてもよい。
【0022】
本フォトイメージ工程において、また、実際のイメージング工程の前に予備乾燥の必要がなく、このことは、従来工程とは対照的である。改良されたフォトイメージ工程は、液体フォトポリマ(すなわち、撮像及び硬化され得る印刷可能なインク)が、撮像の前に予備乾燥されず、オープンリール式の連続工程が使用され得る回転工程が使用されるという原理に基づいている。撮像されるフォトポリマの部分は、硬化され、そして、電気回路を形成するために使用されることができる。露光されていないフォトポリマは液状のままであり、洗い落とされることができる。
【0023】
基板は、ウェブの形態であってもよく、例えば、ポリエステル(例えば、メリネックス(Melinex)(登録商標))、ポリイミド(例えば、カプトン(Kapton)(登録商標))、及びポリカーボネート(例えば、レキサン(Lexan)(登録商標))等のプラスチック材料から製造された誘電体又は非金属層(例えば、薄膜)を含んでいてもよい。基板は、オープンリール式の工程が生じるように、可撓性であってもよい。プラスチック材料に加えて、被覆材の形であり得るさらなる層があってもよい。被覆材は、銅、銀、金等の導電体、或いは、PDET、インジウムスズ酸化物(ITO)又はグラフェン等の導電性ポリマから製造されてもよい。
【0024】
液体フォトポリマは、該液体フォトポリマの堆積率を制御するために、被覆ローラ、及び、必要に応じて、ドクターブレードを備えるローラユニット等を用いる任意の適切な技術(例えば、フレキソ/スクリーン/凸版印刷/グラビア印刷/ローラ)を用いて堆積されてもよい。しかしながら、液体フォトポリマは、スプレー、ブラシ、ローラ及び/又は浸漬被覆システム等を用いる任意の他の方法を用いて堆積されてもよい。
【0025】
液体フォトポリマの適用の前に,基板は、該基板の表面からごみ及び/又は汚染物を取り除くために、接触クリーニング工程を用いて清浄されてもよい。
【0026】
液体フォトポリマは、100%固形で生成され、溶剤を含まなくてもよい。
【0027】
一般的に、液体フォトポリマは、以下の何れかに従う厚み、すなわち、約150μm以下、約125μm以下、約100μm以下、約75μm以下、約50μm以下、約25μm以下、約10μm以下、約5μm以下、約1μm以下、約0.5μm以下、又は約0.1μm以下の厚みで堆積されもよい。或いは、液体フォトポリマは、以下の何れかの範囲の厚み、すなわち、約177μm〜約0.1μm、約125μm〜約0.1μm、約100μm〜約0.1μm、約75μm〜約0.1μm、約50μm〜約0.1μm、約25μm〜約0.1μm、又は約10μm〜約0.1μmの範囲の厚みで堆積されてもよい。液体フォトポリマは、約5μmの厚みを有するのが好ましい。
【0028】
薄い液体フォトポリマ膜の使用によって、低強度の放射(例えば、紫外線光)が、フォトイメージ工程において使用可能となる。
【0029】
液体フォトポリマで被覆される基板は、一連のローラを用いて回転可能なフォトツールの外表面に対して押圧されるとともに回転させられてもよい。回転可能なフォトツールは、回転ドラムの形態であってもよい。フォトツールは、各回転ごとにイメージを生成し、その結果、連続的に動作するようにしてもよい。液体フォトポリマの基板上への回転及び押圧は、液体フォトポリマに対して押圧されるフォトツールの部分の間の任意の空気(及びそれによって、酸素)を取り除くという特定の利点を有する。これによって、イメージング工程が改良され、連続工程が生じることが可能となる。
【0030】
回転可能なフォトツールは、例えば、ガラス(例えば、パイレックスガラス)、石英又は任意の他の適切な紫外線透過/半透過材料から作成可能な透明な、及び、とりわけ、紫外線透過/半透過管状構造を備えてもよい。フォトツールの中央(又は略中央)に、例えば、内部光バッフルの範囲内で、紫外線光を放射することが可能な紫外線光源を有してもよい。該紫外線光源は、紫外線ランプ、又は、好ましくは、LED(例えば、LEDのアレイ)であってもよい。また、任意の他のタイプの放射が使用されてもよい。フォトツールは、紫外線透過/半透過管状構造の周囲のテンショナ―を用いて張力を受けてもよい。
【0031】
フォトツールの外表面は、インクが一旦硬化されるとその表面に固着するのを防ぐために、保護スリップコートで被覆されてもよい。
【0032】
一般的に、フォトツールは、印刷されたイメージを歪めないように供給される基板の速度で回転可能な回転ドラムであってもよい。インク(すなわち、液体フォトポリマ)は、基板が回転フォトツールと接触する僅かな時間の間に硬化される。
【0033】
液状湿式フォトポリマは、従って、紫外線光源によって撮像されてもよい。紫外線放射は、約200〜400nm(例えば、約395nm)の波長を有してもよく、露光された液体フォトポリマ層を硬化するのに適合された強度を有してもよい。フォトイメージ工程は、空気及び酸素が液体フォトポリマ層の下に閉じ込められないため、極めて速い。紫外線LEDは、極めて少量の熱を産生し、長い耐用年数を有し、直ちに作動し、出力における実質的な低下を有さず、維持しやすく、そして、高レベルの紫外線光強度を生成することができるため、特に好ましい紫外線光源は、紫外線LEDであってもよい。従って、LEDは、本発明に係る安価なフォトイメージ工程における細線を印刷するために使用されてもよい。別の光源は、レーザ光源であってもよい。
【0034】
硬化後、基板は、ローラを通過するとともに、例えば、現像部に運ばれる。本発明の特定の実施形態において、放射は、フォトイメージ工程の品質及び/又は分解能及び/又は鮮明度を向上させるために視準されてもよい。
【0035】
基板は、硬化されたイメージ及び残りの液状被覆(すなわち、紫外線光で撮像されていない領域)を有する。フォトイメージ工程の後、紫外線放射に露光されなかった液状湿式フォトポリマは、例えば、洗浄工程を介して水溶性アルカリ溶液を用いて除去されてもよい。次に、標準的な化学エッチング工程が使用されてもよい。例えば、酸又はアルカリが、重合されたフォトポリマによって覆われた必要な金属(例えば、銅)回路で被覆された誘電体基板を生成するために使用されてもよい。重合されたフォトポリマは、次に、必要な電気伝導回路を有する基板を産生するために除去されることができる。
【0036】
本発明において記載された装置は、また、それによって、フォトイメージ工程において有意なコスト削減を提供する小型クリーンルーム内に十分に含まれることができる。
【0037】
本発明に記載の方法を用いて、電気回路に適した高鮮明度の細線が得られる。細線は、以下の任意の幅、すなわち、約200μm以下、約150μm以下、約140μm以下、約130μm以下、約120μm以下、約110μm以下、約100μm以下、約90μm以下、約80μm以下、約75μm以下、約70μm以下、約60μm以下、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、約10μm以下、又は約5μm以下の幅を有する。或いは、細線は、以下の任意の幅、すなわち、約200μmより大きい、約150μmより大きい、約100μmより大きい、約75μmより大きい、約50μmより大きい、約20μmより大きい、又は約10μmより大きい幅を有する。もしくは、細線は、以下の任意の幅、すなわち、約0.1〜200μm、約1〜150μm、約1〜100μm、約20〜100μm、又は約5〜75μmの幅を有する。
【0038】
本発明における工程は、エレクトロニクス市場に適したプリント回路基板(PCBs)、フラットパネルディスプレイ及びフレキシブル回路の電子部品を含む種々の電子部品を形成するために使用されてもよい。
【0039】
方法は、また、複数のコーティングヘッド及び回転ドラムを備えていてもよい。
【0040】
従って、本発明は、液状硬化性フォトポリマ(すなわち、湿式レジスト)で被覆された基板をフォトイメージングするための方法に関し、フォトイメージングされた基板は、液晶ディスプレイテレビ(LCD TV’s)等のプリント回路基板(PCBs)、フラットパネルディスプレイ及びフレキシブル回路等の電気回路を形成するために使用されてもよい。本発明は、また、誘電体上の導電性イメージを形成することに関する。従って、多くの従来技術とは対照的に、本発明は、リストン(登録商標)等の高価なドライフィルムの使用よりむしろウェット膜の使用に関する。ドライフィルムは、ウェット膜の使用よりはるかに高価である。ウェット膜の使用は、また、ドライフィルムの予備乾燥に対する必要性を克服し、それによって、極めて制御可能な工程に通じる。
【0041】
本発明に記載される方法を用いて、電気回路に適した高鮮明度の細線が得られ得る。細線は、以下の任意の幅、すなわち、約200μm以下、約150μm以下、約140μm以下、約130μm以下、約120μm以下、約110μm以下、約100μm以下、約90μm以下、約80μm以下、約75μm以下、約70μm以下、約60μm以下、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、約10μm以下、又は約5μm以下の幅を有する。或いは、細線は、以下の任意の幅、すなわち、約0.1〜200μm、約1〜150μm、約1〜100μm、約20〜100μm、又は約5〜75μmの幅を有してもよい。細線は、プリント回路基板(PCBs)、及びフラットスクリーンディスプレイ等の他の電気部品において使用されてもよい。
【0042】
本発明の方法は、液体フォトポリマの堆積及びフォトイメージング等の全ての工程が、装置を介して単一パスで生じ得る点で、さらなる利点を有し得る。従って、この一段階工程は、装置を介してフォトイメージングされた基板のスループットを増加させるとともに、制御及び監視しやすい装置を提供する。
【0043】
本発明の装置は、以下の多くの利点を有する;
(a)ハロゲン化水銀ランプの代わりにLEDを使用することは、大量の電力を節約し、熱出力を著しく低減させる。LEDはよりコンパクトであり、即時の起動性を有する。
(b)装置によって、設備のライン速度が何倍にも増加され、それによって、生産高(産出量)が改善される。LEDシステムの有効性は、可能性のある10の要素によって増加されることができる。これにより、従来、出力が低すぎて合理的なライン速度で硬化を達成することができなかった場合に、LEDが使用可能となる。
【0044】
上記方法に従って形成されるフォトイメージングされた基板が提供される。
【0045】
フォトイメージングされた基板は、フォトイメージングされた回路を形成するために使用されてもよい。
【0046】
一般的に、フォトイメージングされた回路は、例えば、プリント回路基板(PCBs)、フラットパネルディスプレイ及びフレキシブル回路の製造において使用され得る電気回路であってもよい。
【0047】
本発明の第
一の態様によれば、基板を撮像するための方法であって、該方法は、
基板を提供することと、
基板の少なくとも部分上に液状湿式フォトポリマを堆積させて、基板上にフォトポリマ
の液性ウェット膜の層を形成することと、
基板上のフォトポリマの液性ウェット膜の層上に保護膜を適用することと、
ダイレクトイメージング部を
提供することと、
ダイレクトイメージング部から保護膜を介して液状湿式フォトポリマ上に放射を直接適
用することと、を含み、
硬化されたフォトポリマのイメージパターンが基板上に形成さ
れ、
ダイレクトライティング工程における液状湿式フォトポリマの撮像の前に、及び該液状湿式フォトポリマ上への薄膜又は複数の薄膜の堆積の後に、未硬化の液状湿式フォトポリマの領域周囲の硬化されたフォトポリマのフレーム、境界及び/又は周辺を形成する硬化工程が生じる中間工程が存在する、基板を撮像するための方法が提供される。
【0048】
従って、本発明は、液状硬化性フォトポリマ(すなわち、湿式レジスト)で被覆された基板をフォトイメージングするための方法に関し、フォトイメージングされた基板は、プリント回路基板(PCBs)、フラットパネルディスプレイ及びフレキシブル回路等の電気回路を形成するために使用されてもよい。本発明は、また、誘電体上の導電性イメージを形成することに関し得る。従って、多くの従来技術とは対照的に、本発明は、リストン(登録商標)等の高価なドライフィルムの使用よりむしろ100%固形のウェット膜の使用に関する。ドライフィルムは、ウェット膜の使用よりはるかに高価である。100%固形のウェット膜の使用は、また、ウェット膜の予備乾燥に対する必要性を克服し、それによって、極めて制御可能な工程に通じる。
【0049】
本発明において、湿式フォトポリマの薄膜が、例えば、紫外線放射を用いて撮像及び照射される前に、予備乾燥工程を有しない。このことは、照射が生じる前にウェット膜を予備乾燥する従来技術と全く対照的である。
【0050】
一般的に、本発明は、ダイレクトイメージングが使用されるとともに、フォトツールを必要としない改良されたフォトイメージ工程の提供に関する。また、液状湿式レジスト(すなわち、撮像及び硬化され得る印刷可能なインク)上に生じる実際の撮像工程の前に予備乾燥工程を有しない。
【0051】
基板は、任意の可撓性材料であってもよく、銅、銀、金等の導電体、或いは、PDET、インジウムスズ酸化物(ITO)又はグラフェン等の導電性ポリマで製造されてもよい。或いは、基板は、非金属材料又は誘電体で製造されてもよい。
【0052】
任意の実施形態において、基板は、導電体を含み得る又は導電体からなり得る被覆材を含んでいてもよい。
【0053】
基板は、該基板の片側又は両側に堆積される液状湿式フォトポリマを有してもよい。基板の両側に液状湿式フォトポリマがある実施形態において、保護膜は、また、液状湿式フォトポリマの両方の層上に堆積されている。液状湿式フォトポリマは、撮像まで湿式で(すなわち、流動式で)堆積され、維持される。液体フォトポリマの化学特性は、必要な硬化特性に適合されていてもよい。
【0054】
基板の片側又は両側の液状湿式フォトポリマは、一つ又は二つのダイレクトイメージング部を用いて直接撮像される、すなわち、フォトツールは使用されない。従って、液状湿式フォトポリマは、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニット等の任意の適切な光撮像装置又は任意の他の適切なデジタル光撮像装置を用いるダイレクトライティング工程を用いて撮像される。一般的に、紫外線光が使用されてもよい。
【0055】
撮像される液状湿式フォトポリマの部分は、硬化され、次に、例えば、電気回路を形成するために使用されてもよい。
【0056】
撮像が一度生じると、基板の片側又は両側の保護膜は、次に除去されてもよい。未露光のフォトポリマは、液状のままであり、洗浄工程において洗浄されてもよい。従って、基板の片側又は両側は、本工程を用いて同時に撮像されることができる。
【0057】
ダイレクトライティング工程における液状湿式フォトポリマの撮像の前に、及び液状湿
式フォトポリマ上への薄膜又は複数の薄膜の堆積の後に、未硬化の液状湿式フォトポリマ
の領域周囲の硬化されたフォトポリマのフレーム、境界及び/又は周辺を形成する硬化工
程が生じる中間工程が存在
する。従って、未硬化の液状湿式フォトポリマは、密封パネルを形成するために、外側の硬化されたフォトポリマの(例えば、写真フレームと同様に)フレーム内部に密封され
る。密封工程の間、保護膜は、硬化されたフォトポリマに対して密封されてもよく、未硬化の液状湿式フォトポリマに隣接する及び接するようにしてもよい。これにより、任意の空気及び酸素が、液状湿式フォトポリマと保護膜との間に入るのを防ぐことができる。密封領域は、約12〜15ミリメートルであるのがよい。密封パネルは、単一の移動パネル(例えば、パケット)等の単一の個別ユニット、又は、密封パケット及びパネルを移動させる方法、すなわち、コンベア式を提供する連続リールの透明薄膜(例えば、ポリエステル薄膜)を用いて形成されることができる一連の密封パネルであってもよい。
【0058】
従って、硬化されたフォトポリマの密封フレーム、境界及び/又は周辺は、液状湿式フォトポリマを硬化するとともに、未硬化の液状湿式フォトポリマのポケットを形成することができる任意の適切な放射源(例えば、紫外線放射源)を用いて、事前露光段階の間、形成されてもよい。発光ダイオード(LEDs)は、硬化されたフォトポリマの密封フレーム、境界及び/又は周辺を形成するために使用されてもよい。この事前露光段階の間、基板は、例えば、ポリエステルの透明(又は、略透明)薄膜層によって上下両表面上で支持されてもよい。
【0059】
パネルの中央領域における未硬化の液状湿式フォトポリマは、約0.5〜2ミリジュール(mJ)及び一般的には、約1〜2ミリジュール(mJ)又は、より具体的には、約1.8ミリジュール(mJ)の低出力で撮像されてもよい。薄い液状湿式フォトポリマ膜の使用によって、低強度の放射(例えば、紫外線光)が、フォトイメージ工程において使用可能となる。
【0060】
液状湿式フォトポリマを硬化させるために使用される放射は、液体フォトポリマを硬化させる任意の適切な放射であり得る。特定の実施形態において、紫外線放射は、露光された液体(例えば、湿式)フォトポリマを重合及び/又は硬化及び/又は固定するために使用されてもよい。紫外線放射は、約200〜400ナノメートル(nm)の波長を有してもよく、使用されるフォトポリマを硬化させるのに適合される強度(例えば、約395ナノメートル(nm))を有してもよい。特に好ましい紫外線光源は、それらが極めて少量の熱を産生し、長いランプ寿命を有し、直ちに作動し、出力における実質的な低下を有さず、維持しやすく、そして、高レベルの光強度を生成することができるため、紫外線LEDであってもよい。従って、LEDは、本発明に係る安価なフォトイメージ工程において細線を印刷するために使用されてもよい。代替の光源は、レーザー光源であり得る。
【0061】
本発明の特定の実施形態において、放射は、フォトイメージ工程の品質及び/又は分解能及び/又は鮮明度を向上させるために視準されてもよい。
【0062】
撮像の後、イメージは、炭酸塩溶液等の現像液中で現像されてもよい。次に、薄膜の層は、リール工程を用いて除去されてもよく、撮像及び硬化されなかった湿式フォトポリマは、次に、洗い流されてもよい。
【0063】
液状湿式フォトポリマは、基板の片側のみ、又は、第一及び第二の両側に、任意の適切な技術を用いて堆積されてもよい。従って、本発明は、例えば、前後(front to back)レジストレーションにおける片側露光又は両側露光に関し得る。
【0064】
液状湿式フォトポリマは、任意の適切な技術を用いて、略均一かつ連続的に堆積されてもよい。例えば、液状湿式フォトポリマ層は、スプレー、ブラシ、ローラ及び/又は浸漬被覆システムを用いて堆積されてもよい。好ましくは、液状湿式フォトポリマは、堆積された液状湿式フォトポリマ層の厚みを制御するために、一連のローラ、及び、必要に応じて、ドクターブレードを用いて堆積されてもよい。
【0065】
液状湿式フォトポリマの適用の前に、基板は、該基板の表面からごみ及び/又は汚染物を取り除くために、接触クリーニング工程を用いて清浄されてもよい。
【0066】
液状湿式フォトポリマは、100%固形で製造されるとともに、溶剤を含まないようにしてもよい。
【0067】
一般的に、液状湿式フォトポリマは、以下の任意の厚み、すなわち、約150μm以下、約125μm以下、約100μm以下、約75μm以下、約50μm以下、約25μm以下、約10μm以下、約5μm以下、約1μm以下、約0.5μm以下、約0.1μm以下の厚みで堆積されてもよい。或いは、液体フォトポリマは、以下の任意の範囲の厚み、すなわち、約177μm〜約0.1μm、約125μm〜約0.1μm、約100μm〜約0.1μm、約75μm〜約0.1μm、約50μm〜約0.1μm、約25μm〜約0.1μm、又は、約10μm〜約0.1μmの厚みで堆積されてもよい。液状湿式フォトポリマは、約5μmの厚みを有するのが好ましい。
【0068】
薄い液体フォトポリマ膜の使用によって、低強度の放射(例えば、紫外線光)が、フォトイメージ工程において使用可能となる。
【0069】
薄膜は、任意の適切な紫外線透過材料であってもよいが、とりわけ、光学的に透明又は光学的に略透明であり得るポリエステルで製造されてもよい。薄膜は、また、耐化学性、過度の湿度レベルによって生じる硬化されたフォトポリマからの剥離及び寸法変化を補助するための保護薄膜を含んでもよい。
【0070】
本発明における工程は、プリント回路基板(PCBs)、フラットパネルディスプレイ及びフレキシブル回路の電子部品を含む種々の電子部品を形成するために使用されてもよい。
【0071】
従って、本発明のダイレクトイメージング工程は、撮像されるパネル上の硬化されたフレーム内部に、未硬化の液状湿式フォトポリマを位置付けるために、紫外線透過の光学的に透明な薄膜を使用してもよい。本発明における露光は著しく速く、標準的なフォトポリマに比し、低レベルの紫外線エネルギーを使用する。(ソルダーマスクのような他の撮像可能な層を含む)従来技術の標準的なレジストは、硬化(架橋結合)を完了するために、一般的に50〜80ミリジュール(mJ)の露光を必要とする。高価なドライフィルムの中には、8ミリジュール(mJ)まで低い露光条件で現像されてきたものもある。それに対して、本発明の液状湿式フォトポリマは、僅か約1.8ミリジュール(mJ)の紫外線エネルギーで露光されることができる。この重要性は、ダイレクトイメージング部(例えば、レーザーダイレクトイメージングユニット)から改良された生産性の観点から理解される必要がある。また、ダイレクトイメージング工程に使用によって、全ての撮像されたパネルが、フォトツール内の底基板の伸長によって生じる歪みを有することなく、全く同じであるように、少し離れて撮像されることを意図されるパネルの微調整が許容される。このことは、標準的なリソグラフィックシステムで達成されることができない。
【0072】
本発明の方法は、また、大型の工業用クリーンルームが必要ではないため、従って、フォトイメージ工程における有意なコスト削減を提供する小型クリーンルーム内の内蔵タイプであってもよい。
【0073】
本発明に記載の方法を用いて、電気回路に適切な高鮮明度の細線が得られることができる。細線は、以下の任意の幅、すなわち、約200μm以下、約150μm以下、約140μm以下、約130μm以下、約120μm以下、約110μm以下、約100μm以下、約90μm以下、約80μm以下、約75μm以下、約70μm以下、約60μm以下、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、約10μm以下、約5μm以下の幅を有してもよい。或いは、細線は、以下の任意の幅、すなわち、約0.1〜200μm、約1〜150μm、約1〜100μm、約20〜100μm又は約5〜75μmの幅を有してもよい。細線は、プリント回路基板及びフラットディスプレイ等の他の電気部品に使用されてもよい。
【0074】
本発明の方法は、液体フォトポリマの堆積並びに薄膜の堆積及び除去等の全ての工程が、装置を介して単一パスで生じ得るという点で、さらなる利点を有し得る。例えば、一連のローラを用いる基板の少なくとも片側又は両側上への液体フォトポリマの堆積、さらなる一連のローラを用いる薄膜の堆積及び除去、並びに、フォトポリマ層を硬化させるための液体フォトポリマへの放射の適用は、全て、本発明のフォトイメージング装置を介して単一パスで生じ得る。従って、この一段階工程は、装置を介してフォトイメージングされた基板のスループットを増加させるとともに、制御及び監視しやすい装置を提供する。
【0075】
従って、本発明は、多数の固有の特徴に基づいている:
1.保護用透明オーバーレイ(例えば、薄膜)下の湿式フォトポリマの露光;
2.後でイメージング用に使用されるのと同じ湿式フォトポリマを用いて生成された密
封境界の使用;
3.露光されるパッケージの部分も兼ねる透明薄膜担体(例えば、ポリエステルフィルム)によるパネルの搬送。
【0076】
現行のアプローチが断片化された製造工程を含むのに対して、本発明の工程は、また、(効率にとって望ましい)連続工程を許容する。
【0077】
本発明は、また、多数の利点を有する:
1.フォトポリマを予備乾燥するために使用される熱を要しないことによる大きなエネルギー節約。
2.露光は、薄膜保護によるフォトポリマの表面における酸素の排除に起因してはるかに早い。これによって、通常遅いサイクルのダイレクトイメージング部(例えば、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニット)において、極めて急速なスループットがもたらされる。レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニットは、約50万ポンド〜約100万ポンドを要し、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニットに要する時間は、高価である。
3.高価なドライフィルムに比し、液体フォトポリマを使用することによる経費節約。
4.液体フォトポリマの厚み(約5μm)に起因して、極めて微細なディテールが印刷されることができる。より低い出力(であるが、より速い速度)での作動は、イメージの正確性を増加させるため、これにより、レーザーイメージングが好まれる。
【0078】
本発明の第
二の態様によれば、第一の態様に従って形成されるフォトイメージングされ
た基板が提供される。
【0079】
フォトイメージングされた基板は、フォトイメージングされた回路を形成するために使用されてもよい。
【0080】
一般的に、フォトイメージングされた回路は、例えば、プリント回路基板、フラットパネルディスプレイ及びフレキシブル回路の製造において使用され得る電気回路であり得る。
【0081】
基板をフォトイメージングするための装置であって、該装置は、
液状湿式フォトポリマの薄膜を形成するために、基板の表面上に液状湿式フォトポリマ
を堆積させることが可能な装置と、
液状湿式フォトポリマの薄膜上に保護用薄膜を供給することが可能な手段と、
該保護用薄膜を介して液状湿式フォトポリマ上に放射を適用するとともに、基板上に硬
化されたフォトポリマのイメージパターンを形成することが可能なダイレクトイメージン
グ部と、を備える基板をフォトイメージングするための装置が提供される。
【0082】
フォトイメージ工程は、第一の態様において定義されるようにしてもよい。
【0083】
液状湿式フォトポリマの薄膜を形成するために、基板の表面上に液状湿式フォトポリマを堆積させることが可能な装置は、フォトポリマの堆積率を制御するために、付加的にドクターブレードを有する一連のローラの形態であってもよい。
【0084】
薄膜は、一連のローラを介して堆積されてもよい。
【0085】
ダイレクトイメージング部は、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニット又は任意の他の適切なデジタル光撮像装置であってもよい。
【0086】
露光後、薄膜は、さらなる一連のローラを用いて除去されてもよい。
【0087】
装置は、また、未硬化の液状湿式フォトポリマの領域周囲の硬化されたフォトポリマのフレーム、境界及び/又は周辺を形成する硬化工程を実行するために、事前露光放射部を含んでいてもよい。事前露光放射部は、発光ダイオード(LEDs)を含んでいてもよい。
【0088】
装置は、また、オープンリール式工程の形態であってもよく、薄膜は、液状湿式フォトポリマが堆積され、次に紫外線放射を用いて撮像されるウェブを生成するために卷回されない状態で、リール形式で、供給される。次に、ウェブは、続いて現像装置に供給され、未硬化の湿式フォトポリマを洗い落とされ、そして、洗浄装置に供給されて、乾燥後、巻戻し装置に供給され、任意の次の工程において使用されるのに適するリールまで戻される。
【0089】
基板をフォトイメージングするための装置であって、該装置は、
基板の表面上に液体フォトポリマを堆積させて、液体フォトポリマの薄膜を形成するこ
とが可能な装置と、
基板上の液体フォトポリマ上への放射の伝達を許容することが可能な回転可能なフォト
ツールと、
該回転可能なフォトツールに対して押圧される液体フォトポリマの薄膜を含む基板を搬
送することが可能な搬送手段と、を備え、
硬化されたフォトポリマのイメージパターンは、基板上に形成される、基板をフォトイ
メージングするための装置が提供される。
グ部と、を備える基板をフォトイメージングするための装置が提供される。
【0090】
フォトイメージ方法は、第一の態様において定義されるようにしてもよい。
【0091】
基板の表面状に液体フォトポリマを堆積させて、液体フォトポリマの薄膜を形成することが可能な装置は、堆積中に薄膜の重量を制御するための付加的なドクターブレードを有する一連のローラの形態であってもよい。
【0092】
その工程の間、回転可能なフォトツールは、搬送された基板に対して押圧されるとともに回転させられてもよい。
【0093】
装置は、また、基板がリール形式で供給されるオープンリール式工程の形態であってもよく、液体フォトポリマが堆積され、撮像されて、次に、撮像された基板がリール形式で取り除かれる。
【0094】
イメージングのための方法であって、該方法は、
基板に露光された表面を提供することと、
基板の露光された表面上に電気部品を堆積させることと、
基板の露光された表面及び基板の露光された表面上の電気部品にソルダーマスクの層を
重ね合わせることと、
該ソルダーマスクの層上に液状湿式フォトポリマを堆積させて、フォトポリマの液性ウ
ェット膜の層を形成することと、
該フォトポリマの液性ウェット膜の層上に、紫外線透過性の又は実質的に紫外線透過性
の保護膜を適用することと、
第一のイメージング部を提供することと、
該第一のイメージング部から保護膜を介して、電気部品の上又は略上に位置付けられた
液状湿式フォトポリマの領域に放射を適用することと、液状湿式フォトポリマの露光され
た領域は、硬化され、
保護膜を除去することと、
未硬化のままのフォトポリマの液性ウェット膜の未露光領域を除去することと、
液状湿式フォトポリマの硬化された部分によって覆われず、フォトマスクとして作用す
るソルダーマスクの部分を硬化させる第二のイメージング部から、放射をさらに適用する
ことと、
第二段階の紫外線硬化から保護されたその下のソルダーマスクの未硬化部分とともにフ
ォトマスクとして作用した硬化されたウェットポリマを除去することと、を備え、
電気部品の上又は略上に位置付けられたチャネル又はトレースは、形成されることが可
能である、イメージングのための方法が提供される。
【0095】
該方法は、ソルダーマスクを被覆するための液状湿式硬化性フォトポリマをまず用いた後、基板(例えば、プリント回路基板)上のソルダーマスクの部分を露光する方法に関し、撮像工程は、ソルダーマスクの上の領域上に生じる。特に、本発明は、プリント回路基板(PCB)上のソルダーマスクの少なくとも部分が第一の撮像段階(例えば、レーザーダイレクトイメージングユニット)を用いて覆い隠され、液状湿式フォトポリマ層がソルダーマスクの上にイメージを生成するために硬化され、その後、第二の撮像段階が、フォトマスクとして硬化された液体フォトポリマを用いて、ソルダーマスク自体にイメージを作成するために使用される改良された撮像工程の提供に関する。従って、本発明は、ソルダーマスク層の上への液状湿式フォトポリマ層の堆積、及び、次に、フォトマスクを生成するための液状湿式フォトポリマ層の初めのイメージングに依存し、下層のソルダーマスクが、次に第二の撮像段階で撮像されることができる。
【0096】
基板は、プリント回路基板であってもよい。或いは、基板は、可撓性であり得るか、銅、銀、金、インジウムスズ酸化物(ITO)等の導電体で製造され得る任意の他の平面構造であってもよい。もしくは、基板は、PEDTとしても公知のポリ(エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ポリピロール、又はグラフェン、或いは、誘電体等の非金属材料から製造されてもよい。
【0097】
電気部品は、パッドの形態での任意のタイプの標準的な電気部品であってもよい。電気部品は、任意の形態の接着剤及び/又ははんだ等の任意の適切な手段を用いて、基板に接着されてもよい。
【0098】
ソルダーマスクは、スプレー、ブラシ、ローラ及び/又は浸漬被覆システム等の任意の適切な手段を用いて堆積されてもよい。ソルダーマスクの層は、連続的であるのが好ましく、約5μm〜約75μmの厚みを有してもよい。ソルダーマスクは、重合可能なエポキシ液等の任意の適切な材料から製造されてもよい。
【0099】
液状湿式フォトポリマの層は、スプレー、ブラシ、ローラ及び/又は浸漬被覆システム等の任意の適切な手段を用いて堆積されてもよい。液状湿式フォトポリマは、任意の適切な技術を用いて、略均一かつ連続的に堆積されてもよい。液状湿式フォトポリマは、100%固形で生成され、溶剤を含まなくてもよい。
【0100】
一般的に、液状湿式フォトポリマは、以下の何れかに従う厚み、すなわち、約150μm以下、約125μm以下、約100μm以下、約75μm以下、約50μm以下、約25μm以下、約10μm以下、約5μm以下、約1μm以下、約0.5μm以下、又は約0.1μm以下の厚みで堆積されもよい。或いは、液状湿式フォトポリマは、以下の何れかの範囲の厚み、すなわち、約177μm〜約0.1μm、約125μm〜約0.1μm、約100μm〜約0.1μm、約75μm〜約0.1μm、約50μm〜約0.1μm、約25μm〜約0.1μm、又は約10μm〜約0.1μmの範囲の厚みで堆積されてもよい。液状湿式フォトポリマは、約5μmの厚みを有するのが好ましい。
【0101】
薄い液状湿式フォトポリマ膜の使用によって、低強度の放射(例えば、紫外線光)が、フォトイメージ工程において使用可能となる。
【0102】
紫外線透過性の又は実質的に紫外線透過性の保護膜は、任意の適切な可撓性膜であってもよい。保護膜は、任意の適切な材料であってもよいが、特に、紫外線光学的に透明又は光学的に略透明であり得るポリエステルから製造されてもよい。或いは、保護膜は、紫外線半透過性であってもよい。保護膜は、また、化学フォトポリマ、過度の湿度レベルによって生じる硬化されたフォトポリマからの剥離及び寸法変化を補助するための保護薄膜を備えてもよい。
【0103】
保護膜は、フォトイメージ工程にとって有害であり得る液状湿式フォトポリマに隣接する(酸素を含む)任意の空気を除去する(すなわち、締め出す)。本発明において、また、フォトポリマの薄膜が、例えば、紫外線放射を用いて撮像及び照射される前に予備乾燥工程を有しない。このことは、撮像が生じる前にウェット膜を予備乾燥する従来技術と全く対照的である。
【0104】
一般的に
、ダイレクトイメージングが使用されるとともに、フォトツールを必要としない改良されたフォトイメージ工程
が提供
される。また、液状湿式フォトポリマ(すなわち、撮像及び硬化され得る印刷可能なインク)上に生じる実際の撮像工程の前に予備乾燥工程を有しない。
【0105】
第一及び第二イメージング部は、ダイレクトイメージング部、例えば、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニット又は任意の他の適切なデジタル光撮像装置であってもよい。一般的に、紫外線光が使用されてもよいが、また、可視光線又は他の波長の電磁放射線が使用されてもよい。第一のイメージング部によって撮像される液状湿式フォトポリマの部分が硬化される。液状湿式フォトポリマを硬化させるために使用される放射は、液体フォトポリマを硬化させる任意の適切な放射であってもよい。特定の実施形態において、紫外線放射は、露光された液体(例えば、湿式)フォトポリマを重合及び/又は硬化及び/又は固定するために使用されてもよい。紫外線放射は、約200〜400nmの波長を有してもよく、使用されるフォトポリマを硬化させるのに適合される特定の波長(例えば、約254nm、355nm、365nm,375nm,395nm又は405nm)を有してもよい。薄い液状湿式フォトポリマ膜の使用によって、低強度の放射(例えば、紫外線光)が、フォトイメージ工程において使用可能となる。液状湿式フォトポリマは、約0.5〜2ミリジュール(mJ)及び一般的には、約1〜2ミリジュール(mJ)の低出力で撮像及び硬化されてもよい。
【0106】
第一のイメージング部からの撮像の後、保護膜は、剥離等の任意の手段によって除去されてもよい。
【0107】
未硬化のままのフォトポリマの液性ウェット膜の未露光領域は、例えば、洗浄工程を用いて除去されてもよい。
【0108】
液状湿式フォトポリマの硬化された部分によって覆われないソルダーマスクの部分を硬化させる第二のイメージング部からのさらなる放射は、紫外線光源等の任意の適切な光源からであってもよい。本発明の特定の実施形態において、放射は、フォトイメージ工程の品質及び/又は分解能及び/又は鮮明度を向上させるために視準されてもよい。紫外線放射は、約200〜400nmの波長を有してもよい。従って、液状湿式フォトポリマの硬化された部分は、フォトマスクとしての機能と見なされてもよい。
【0109】
ソルダーマスクの未硬化部分は、さらなる洗浄工程を介して除去されてもよい。
【0110】
パッドの上又は略上に位置付けられたチャネル又はトレースは、電気回路に適した高解像度の細線又は管の形態であってもよい。細線又は管は、以下の任意の幅又は直径、すなわち、約200μm以下、約150μm以下、約140μm以下、約130μm以下、約120μm以下、約110μm以下、約100μm以下、約90μm以下、約80μm以下、約75μm以下、約70μm以下、約60μm以下、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、約10μm以下、又は約5μm以下の幅又は直径を有してもよい。或いは、細線又は管は、以下の任意の幅又は直径、すなわち、約0.1〜200μm、約1〜150μm、約1〜100μm、約20〜100μm、又は約5〜75μmの幅又は直径を有してもよい。細線又は管は、PCB及び他の電気部品とともに使用されてもよい。
【0111】
本発明の方法は、また、大型の工業用クリーンルームが必要ではないため、従って、フォトイメージ工程における有意なコスト削減を提供する小型クリーンルーム内の内蔵タイプであってもよい。
【0112】
従って、本発明は、多数の利点を有する;
1.本工程は、操作することなく、かつそれによって、効率が改良された連続的な高速工程であり得る。
2.クリーンルームを必要としない。
3.本工程は、イメージングユニットにおいて最少限の時間を使用するため、最大限の利用を提供する。
4.有意な収率改善。
5.低出力消費。
6.フォトポリマを予備乾燥するために使用される熱を要しないことによる大きなエネルギー節約。
7.露光は、薄膜保護による液状湿式フォトポリマの表面における空気の排除に起因してはるかに早い。これによって、通常遅いサイクルのダイレクトイメージング部(例えば、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニット)において、極めて急速なスループットがもたらされる。レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニットは、約50万ポンド〜約100万ポンドを要し、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニットに要する時間は、高価である。
8.高価なドライフィルムに比し、液体フォトポリマを使用することによる経費節約。
9.液体フォトポリマの厚み(約5μm)に起因して、極めて微細なディテールが印刷されることができる。より低い出力(であるが、より速い速度)での作動は、イメージの正確性を増加させるため、これにより、レーザーイメージングが好まれる。
【0116】
イメージングのための装置であって、該装置は、
基板の露光された表面及び基板の露光された表面上の電気部品にソルダーマスクの層を
重ね合わせることが可能な装置と、
該ソルダーマスクの層上に液状湿式フォトポリマを堆積させて、フォトポリマの液性ウ
ェット膜の層を形成することが可能な装置と、
該フォトポリマの液性ウェット膜の層上に、紫外線透過性の又は実質的に紫外線透過性
の保護膜を適用することが可能な装置と、
電気部品の上又は略上に位置付けられたポリマの領域上の保護膜を介して、液状湿式フ
ォトポリマの部分を撮像することが可能であって、液状湿式フォトポリマの露光された領
域が硬化される、第一のイメージング部と、
液状湿式フォトポリマの硬化された部分によって覆われていないソルダーマスクの部分
を硬化させることが可能な第二のイメージング部と、を備え、
電気部品の上又は略上に位置付けられたチャネル又はトレースが、形成されることが可
能である、イメージングのための装置が提供される。
【0117】
装置は、上述のフォトイメージ工程を実行するために使用されてもよい。
【0118】
ソルダーマスク及び液状湿式フォトポリマの層を重ね合わせることが可能な装置は、スプレー、ブラシ、ローラ及び/又は浸漬被覆システム等の任意の適切な手段であってもよい。
【0119】
第一及び第二イメージング部は、任意の適切な紫外線光源であってもよい。第一及び第二イメージング部は、レーザーダイレクトイメージング(LDI)ユニット等のダイレクトイメージング部又は任意の他の適切なデジタル光撮像装置であってもよい。