特許第5978377号(P5978377)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5978377
(24)【登録日】2016年7月29日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】大開口部付き足場装置
(51)【国際特許分類】
   E04G 1/17 20060101AFI20160817BHJP
【FI】
   E04G1/17
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-248678(P2015-248678)
(22)【出願日】2015年12月21日
【審査請求日】2015年12月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592178303
【氏名又は名称】東阪工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079038
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 彰
(74)【代理人】
【識別番号】100106091
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直都
(74)【代理人】
【識別番号】100060874
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助
(72)【発明者】
【氏名】坂本 勝彦
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−156065(JP,A)
【文献】 特開平03−228936(JP,A)
【文献】 特開平06−248794(JP,A)
【文献】 特開昭52−014027(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 1/17
E04B 1/342
E04B 1/32
E04B 1/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端内側部に外側部が連結せられた持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。
【請求項2】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の中央の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端内側部にそれぞれ外側部が連結せられた持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。
【請求項3】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端に設けられた内方張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠それぞれの斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠が連結せられている足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。
【請求項4】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠それぞれの斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠が連結せられている足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。
【請求項5】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方小張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間持送り枠と、両張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。
【請求項6】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方小張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間持送り枠と、両張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。
【請求項7】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の布材と、両布材の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間上持送り枠と、中間上持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方小張出し部の内側部に外側部が連結せられている中間下持送り枠と、3つの張出し部が連結せられている足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。
【請求項8】
得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の中央下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間上部持送り枠と、中間上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方中張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間下部持送り枠と、中間下部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに3つの張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなる大開口部付き足場装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等が通過し得る大開口部付き足場装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願出願人が先に提案した足場装置が、下記特許文献1に開示されている。
【0003】
建築現場において、建築内部の工事と建築外部の工事とは同時に進行する。
建築外部工事には、足場装置が必要である。建築内部工事のために、コンクリートミキサー車等の建築内部工事用車両が、足場装置の内外に出入りする必要がある。そのために、足場装置には、大開口部が必要である。また、マンションの改修工事に際しても、足場装置が必要であるが、マンションに駐車場の出入り口があるため、足場装置に大開口部が必要となる。また、ビル改修工事のさいも足場装置が必要であるが、ビルの1階に店舗がある場合、店舗入り口やショーウインドウのある部分には、足場装置に大開口部が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5677616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
足場装置に上記大開口部を確保するため、従来開口部の縁に重量鉄骨を配していた。この重量鉄骨を取り扱うためには、クレーン等が必要になる。
【0006】
本発明の目的は、上記のように、開口部の縁に重量鉄骨を配することなく、したがって、重量鉄骨を取り扱うためのクレーン等を必要とすることのない丈夫な大開口部を有する足場装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端内側部に外側部が連結せられた持送り枠とよりなるものである。
【0008】
請求項2の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端内側部にそれぞれ外側部が連結せられた持送り枠とよりなるものである。
【0009】
請求項3の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端に設けられた内方張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠が連結せられた内方張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものである。
【0010】
請求項4の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠それぞれの斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠が連結せられた内方張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものである。
【0011】
請求項5の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に両足場の一方寄りに取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の足場から離れている側の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに両梁枠から離れている側の足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方小張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間持送り枠と、中間持送り枠の斜め外下に配置せられるともに両張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものである。
【0012】
請求項6の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方小張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間持送り枠と、中間持送り枠の斜め外下に配置せられるともに両張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものである。
【0013】
請求項7の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の布材と、両布材の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間上持送り枠と、中間上部持送り枠の斜め下に配置せられるとともに内方小張出し部の内側に外側部が連結せられた中間下持送り枠と、3つの張出し部が連結せられている足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものである。
【0014】
請求項8の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の中央下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間上部持送り枠と、中間上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方中張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間下部持送り枠と、中間下部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに3つの張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端内側部に外側部が連結せられた持送り枠とよりなるものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【0016】
請求項2の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端内側部にそれぞれ外側部が連結せられた持送り枠とよりなるものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【0017】
請求項3の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端に設けられた内方張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠が連結せられている足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【0018】
請求項4の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠それぞれの斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠が連結せられている足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【0019】
請求項5の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の足場から離れている側の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方小張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間持送り枠と、両内方大張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【0020】
請求項6の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、梁枠の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられた上部持送り枠と、上部持送り枠それぞれの斜め外下に配置せられた中間部持送り枠と、中間部持送り枠それぞれのさらに斜め外下に配置せられた下部持送り枠と、上部持送り枠の外側部と内側部が連結せられ、中間部持送り枠の天上部が底部と連結せられている上部持送り枠の外側部と、内側部が連結せられるとともに下部持送り枠の天上部が底部と連結せられている上内方張出し部を有する左右の足場とよりなり、左右の足場が大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられているものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【0021】
請求項7の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の布材と、両布材の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに両足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間上持送り枠と、中間上部持送り枠の斜め下に配置せられるとともに内方小張出し部の内側に外側部が連結せられた中間下持送り枠と、3つの張出し部が連結せられている足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【0022】
請求項8の発明による大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の中央下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場の上端に設けられた内方大張出し部の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠と、上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間上部持送り枠と、中間上部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに内方中張出し部の下の内方中張出し部の内側部に外側部が連結せられた中間下部持送り枠と、中間下部持送り枠の斜め外下に配置せられるともに3つの張出し部を有する足場の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠とよりなるものであるから、開口部の縁に重量鉄骨を配したものに匹敵する丈夫な大開口部を有するものである。したがって、足場装置に大開口部を形成するのに、クレーン等は必要ではなく、作業者による通常の作業で可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】請求項4の発明による大開口部付き足場装置の斜視図である。
図2】左持送り枠の拡大正面図である。
図3】左持送り枠の拡大平面図である。
図4】請求項1の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
図5】請求項2の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
図6】請求項3の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
図7】請求項4の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
図8】請求項5の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
図9】請求項6の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
図10】請求項7の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
図11】請求項8の発明による大開口部付き足場装置の正面略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1ないし図3には、請求項4の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)に取付けられた一対の梁枠(5)と、両梁枠(5)の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場(2)(3)の上端に設けられた内方張出し部(6)の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠(7)と、上部持送り枠(7)それぞれの斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠(7)が連結せられている足場(2)(3)の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠(8)とよりなるものである。
【0025】
上部持送り枠(7)および下部持送り枠(8)は、図2に明らかなように、上部三方に受け金具(36)を有するとともに、連結用上端突出部(37)を有する垂直短管(38)を内端に備え、外端にくさび付くさび案内部材(39)を有する水平管(40)と、垂直短管(38)から外方斜め下に伸びかつ下端に差込み金具(41)を有する斜め管(42)と、水平管(40)の外端近くと斜め管(42)の外端近くの間に渡された垂直管(43)と、斜め管(42)の中程と垂直管(43)の上端近くの間に斜めに渡された補強管(44)とよりなる。
【0026】
左右の足場(2)(3)は、方形の四隅に該当する部分に4本の支柱(18)を有する。内側の2本の支柱(18)は、充分な荷重強度を確保するため、適宜補強することがある。左右の足場(2)(3)の前後には、内方張出し部(6)の上端と下端に対応する箇所に上桟(19)と中桟(20)が設けられ、左右の足場(2)(3)の下部の前後左右には、下桟(21)が設けられている。さらに、上桟(19)と中桟(20)のそれぞれ若干下方および下桟(21)の上方に、両端が下方に折れ曲がった桟(22)が設けられている。さらに、これらの桟(22)のそれぞれ下にX状の交叉材(23)が設けられている。内方張出し部(6)の上端にも前記左右の足場(2)(3)の上桟(19)と対応する箇所に上桟(24)が設けけられるとともに、その下に両端が下方に折れ曲った桟(25)およびX状の交叉材(26)が設けられている。左右の足場(2)(3)から内方張出し部(6)にかけてX状の交叉材(23)(26)の下端に対応する高さに作業床(27)が配置せられるとともに、左右の足場(2)(3)の中間のX状の交叉材(23)の下にも作業床(28)が配置せられている。
【0027】
上部持送り枠(7)を左右の足場(2)(3)の上端の内方張出し部(6)に連結するには、上部持送り枠(7)の水平管(13)の外端のくさび付き案内部材(12)を内方張出し部(6)の支柱(34)の上部内側に設けられた受け金具(35)に差込み、くさびを押込むとともに、上部持送り枠(7)の斜め管(15)の下端の差込み金具(14)を支柱(34)の下部内側に設けられた受け金具(35) に差込むことによって果たされる。
【0028】
下部持送り枠(8)を左右の足場(2)(3)に連結するには、下部持送り枠(8)の水平管(13)の外端のくさび付き案内部材(12)を足場(2)(3)の内側支柱(18)の上部内側に設けられた受け金具(35)に差込み、同水平管(13)の内端にある垂直短管(11)の連結用上端突出部(10)を支柱(6)の下端に差込み、上部持送り枠(8)の斜め管(15)の下端の差込み金具(14)を支柱(18)の下部内側に設けられた受け金具(35) に差込むことによって果たされる。
【0029】
左右の足場(2)(3)の4本の支柱(18)の上端および梁枠()の長さの中間2箇所、上部持送り枠(7)および下部持送り枠(8)にある連結得上端突出部(10)と同様の連結用上端突出部(図示略)が設けられており、これらそれぞれに垂直管(29)が嵌め止められている。全垂直管(29)の上端の間に両端が下方に折れ曲がっている上桟(30)が設けられている。さらに各上桟(30)のそれぞれ下にさX状の交叉材(31)が設けられている。そしてX状の交叉材(31)の下端に対応する高さにおいて、前後垂直管(29)すべての間にまたがって作業床(32)が配置せられ、これにより大開口部(1)の上に上足場(4)が形成せられる。
【0030】
図4には、請求項1の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)の下前後に取付けられた一対の梁枠(5)と、両梁枠(5)のそれぞれ左側方に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに左足場(2)の上端内側部に外側部が連結せられた持送り枠(7)とよりなるものである。左右の足場(2)(3)、上足場(4)および持送り枠(7)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0031】
図5には、請求項2の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)の下前後に取付けられた一対の梁枠(5)と、両梁枠(5)の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場(2)(3)の上端内側部に外側部が連結せられた持送り枠(7)とよりなるものである。左右の足場(2)(3)、上足場(4)および持送り枠(7)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0032】
図6には、請求項3の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)の下前後に取付けられた一対の梁枠(5)と、両梁枠(5)の左側方に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに左足場(2)の上端に設けられた内方張出し部(6)の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠(7)と、上部持送り枠(7)の斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠(7)が連結せられている足場(2)の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠(8)とよりなるものである。左右の足場(2)(3)、上足場(4)および持送り枠(7)(8)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0033】
図7には、請求項4の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)に取付けられた一対の梁枠(5)と、両梁枠(5)の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられ、上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに左右の足場(2)(3)の上端に設けられた内方張出し部(6)の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠(7)と、上部持送り枠(7)の斜め外下に配置せられるともに上部持送り枠(7)が連結せられている足場(2)(3)の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠(8)とよりなるものである。上足場(4)および持送り枠(7)(8)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0034】
図8には、請求項5の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)の下前後に取付けられた一対の梁枠(5)と、両梁枠(5)の左側方に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに左足場(2)の上端に設けられた内方大張出し部(9)の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠(10)と、上部持送り枠(10)の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部(9)の下の内方小張出し部(11)の内側部に外側部が連結せられた中間持送り枠(12)と、両張出し部(9)(11)が連結せられている足場(2)の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠(15)とよりなるものである。上足場(4)および持送り枠(10)(12)(15)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0035】
図9には、請求項6の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)の下前後に取付けられた一対の梁枠(5)と、両梁枠(5)の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに両足場(2)の上端に設けられた内方大張出し部(9)の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠(10)と、上部持送り枠(10)の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部(9)の下の内方小張出し部(11)の内側部に外側部が連結せられた中間持送り枠(12)と、両張出し部(9)(11)が連結せられている足場(2)(3)の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠(15)とよりなるものである。上足場(4)および持送り枠(10)(12)(15)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0036】
図10には、請求項7の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)の中央の下前後に取付けられた一対の布材(16)と、両布材(16)の左右両側部のそれぞれ側方に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに両足場(2)(3)の上端に設けられた内方大張出し部(9)の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠(10)と、上部持送り枠(10)の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部(9)の下の内方中張出し部(11)の内側部に外側部が連結せられた中間上部持送り枠(12A)と、中間上部持送り枠(12A)の斜め下に配置せられるとともに内方小張出し部(14)の内側部に外側部が連結せられた中間下部持送り枠(12B)と、3つの張出し部(9)(11)(14)が連結せられている足場(2)(3)の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠(15)とよりなるものである。
【0037】
上足場(4)および持送り枠(10)(12A)(12B)(15)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0038】
図11には、請求項8の発明による大開口部付き足場装置が示されており、これは、得るべき大開口部(1)の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部(1)の高さを有する左右の足場(2)(3)と、両足場(2)(3)に渡し止められた上足場(4)と、上足場(4)の中央左右下前後に配置せられかつ上足場(4)の下端前後に上内端が取付けられるともに両足場(2)(3)の上端に設けられた内方大張出し部(9)の内側部に外側部が連結せられた上部持送り枠(10)と、上部持送り枠(10)の斜め外下に配置せられるともに内方大張出し部(9)の下の内方中張出し部(11)の内側部に外側部が連結せられた中間上部持送り枠(12A)と、中間上部持送り枠(12A)の斜め下に配置せられるとともに内方小張出し部(14)の内側に外側部が連結せられた中間下部持送り枠(12B)と、3つの張出し部(9)(11)(14)が連結せられている足場(2)(3)の内側部に外側部が連結せられた下部持送り枠(15)とよりなるものである。
【0039】
上足場(4)および持送り枠(10)(12A)(12B)(15)の詳細は、上記請求項4の発明による大開口部付き足場装置の実施するための形態において説明したのと同様である。
【0040】
上記発明を実施する形態すべてにおいて、大開口部付き足場装置に用いられる部材には、鋼管ないし鋼管を加工したものが用いられる。
【符号の説明】
【0041】
(1)大開口部
(2)左の足場
(3)右の足場
(4)上足場
(5)梁枠
(6)内方張出し部
(7)上部持送り枠
(8)下部持送り枠
(9)内方大張出し部
(10)上部持送り枠
(11)内方小張出し部
(12)中間持送り枠
(12A)中間上部持送り枠
12B)中間下部持送り枠
(14)内方小張出し部
(15)下部持送り枠
(16)布材
(17)受け金具
(18)支柱
(19)上桟
(20)中桟
(21)下桟
(22)両端が下方に折れ曲がった桟
(23)X状の交叉材
(24)上桟
(25)両端が下方に折れ曲った桟
(26)X状の交叉材
(27)作業床
(28)作業床
(29)垂直管
(30)上桟
(31)X状の交叉材
(32)作業床
(34)支柱
(35)受け金具
(36)受け金具
(37)連結用上端突出部
(38)垂直短管
(39)くさび付くさび案内部材
(40)水平管
(41)差込み金具
(42)斜め管
(43)垂直管
(44)補強管
【要約】
【課題】重量鉄骨を取り扱うためのクレーン等を必要とすることのない丈夫な大開口部を有する足場装置を提供する。
【解決手段】大開口部付き足場装置は、得るべき大開口部の横幅の間隔をおいて配置せられかつ大開口部の高さを有する左右の足場と、両足場に渡し止められた上足場と、上足場の下前後に取付けられた一対の梁枠と、両梁枠の左右両側部のうちいずれか一側部の側方に配置せられかつ上足場の下端前後に上内端が取付けられるともに左右足場のうち一方の足場の上端内側部に外側部が連結せられた持送り枠とよりなる。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11