特許第5978819号(P5978819)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5978819
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】自転車用の力測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 5/22 20060101AFI20160817BHJP
   B62J 99/00 20090101ALI20160817BHJP
   B62M 3/00 20060101ALI20160817BHJP
【FI】
   G01L5/22
   B62J99/00 J
   B62M3/00 D
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-156352(P2012-156352)
(22)【出願日】2012年7月12日
(65)【公開番号】特開2013-36990(P2013-36990A)
(43)【公開日】2013年2月21日
【審査請求日】2015年7月6日
(31)【優先権主張番号】100212838
(32)【優先日】2011年7月13日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】511069286
【氏名又は名称】徐 洪軍
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】徐清晄
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4892494(JP,B2)
【文献】 特許第4750796(JP,B2)
【文献】 特許第5203939(JP,B2)
【文献】 特許第4731557(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L5
G01L3
G01L1
B62M3
B62J99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車(4)のボトムブラケット組立体に設置されるように適合された力測定装置であって、該ボトムブラケット組立体が、該自転車(4)のシートチューブ(411)、ダウンチューブ(412)およびチェーンステイ(414)に接続され、右側シェル部分(462)を有するボトムブラケットシェル(46)と、クランクセット(47)およびチェーンホイール(43)が接続され、第1スピンドル軸(L1)を中心として該ボトムブラケットシェル(46)に対して回転可能に設置され、該右側シェル部分(462)によって空間を空けて囲まれた右側スピンドル部分(421)を有するスピンドル(42)と、該スピンドル(42)と前記ボトムブラケットシェル(46)の間に配置された減摩材軸受ユニット(40)とを含んでおり、前記力測定装置が、
前記スピンドル(42)と前記ボトムブラケットシェル(46)の間に挿入されるように構成されたスリーブシェル(2)であって、第1のハーフシェル外壁(21a)と内側管状壁(22)を有し、これらの壁が、半径方向に互いから離間されることで円周方向に延在する周辺の隙間(20)を形成し、前記ボトムブラケットシェル(46)の前記右側シェル部分(462)および前記減摩材軸受ユニット(40)それぞれと当接して係合するように適合されたスリーブシェル(2)と、
前記内側管状壁(22)に接するように配置され、それと共に動くことが可能なリング本体(32)であって、前記第1のハーフシェル外壁(21a)に向き合いそこから離間された外側リング面(320)を有しており、該外側リング面(320)が、前記スピンドル(42)に及ぼされる踏む力(F1)に対応して歪むことによって変位するように構成された応用変形領域(323)を有するリング本体(32)と、
該応用変形領域(323)に向き合うセンサ作動区域(313)を画定し、前記第1のハーフシェル外壁(21a)と一緒に動かないように配置されたセンサ保持ユニット(31)と、
該センサ作動区域(313)に配置され、該センサ保持ユニット(31)に対して動かないように保持されるセンサ(331)と、
前記応用変形領域(323)が歪むことにより変位することで位置がずれるように配置される磁性部材(332)を含むホール検出ユニット(33)であって、
該磁性部材(332)が、前記センサ(331)から所定の距離だけ離間されることで、歪みによる変位によって該磁性部材(332)の位置がずれたとき、それにより生成される磁場を変えることで踏む力(F1)の大きさを表す信号を発するホール検出ユニット(33)を備えることを特徴とする力測定装置。
【請求項2】
前記スリーブシェル(2)がさらに、前記第1のハーフシェル外壁(21a)に嵌め合わせることで、前記内側管状壁(22)を取り囲み、前記周辺の隙間(20)によってそこから離間される外側管状壁(21)を形成するように構成された第2のハーフシェル外壁(21b)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の力測定装置。
【請求項3】
前記応用変形領域(323)に配置され、前記センサ作動区域(313)に向かって半径方向に延在し、前記磁性部材(332)をその中に設置することができるように構成された力を伝達する取り付け台(321)を備えることをさらに特徴とする、請求項2に記載の力測定装置。
【請求項4】
前記センサ保持ユニット(31)が、前記応用変形領域(323)から上向きに延在することで前記センサ作動区域(313)を協同して画定する前方および後方アーム(311)を含むことをさらに特徴とする、請求項3に記載の力測定装置。
【請求項5】
前記前方および後方アーム(311)が、第1スピンドル軸(L1)の方向に交差する前方方向において互いから離間されており、前記応用変形領域(323)に配置され、協同するように前記力を伝達する取り付け台(321)の側面に位置する前方および後方下方部分(3112)をそれぞれ有することをさらに特徴とする、請求項4に記載の力測定装置。
【請求項6】
前記外側管状壁(21)が、円周方向に延在し前方および後方仕切り面(2131、2132)において終端するへりの切欠き部分(213)を有し、前記センサ保持ユニット(31)が、このへりの切欠き部分(213)に嵌合することで、前記前方および後方の下方部分(312)がそれぞれ、該前方および後方仕切り面(2131、2132)と当接して係合するようになり、これにより前記応用変形領域(323)が歪むことで変位したときに、前記センサ(331)が前記外側管状壁(21)に対して確実に動かないようにすることをさらに特徴とする、請求項5に記載の力測定装置。
【請求項7】
前記前方および後方アーム(311)がそれぞれ、前記前方および後方の下方部分(3112)から上向きに延在する前方および後方の上方部分(3111)を有することで、前記センサ作動区域(313)を協同して画定することをさらに特徴とする、請求項6に記載の力測定装置。
【請求項8】
前記前方および後方仕切り面(2131、2132)からそれぞれ上向きに延在することで、前記前方および後方の上方部分(3111)に対してそれぞれ当接する前方および後方当接脚部(212)を備えることで、一層前記センサ(331)が前記外側管状壁(21)に対して動かないようにすることをさらに特徴とする、請求項7に記載の力測定装置。
【請求項9】
前記スリーブシェル(2)が、前記外側管状壁(21)と内側管状壁(22)を相互につなぐように配置され、前記リング本体(32)から遠位方向にあり、前記第1スピンドル軸(L1)に沿って前記スピンドル(42)の左側のスピンドル部分(422)に隣接する管状の接続壁(23)と、互いに対して直径方向に対向する一組のスロット(24)を有し、該スロットがそれぞれ、円周方向および軸方向に延在することで前記周辺の隙間(20)と空間連通することにより、該管状の接続壁(23)の剛性を弱めることをさらに特徴とする、請求項8に記載の力測定装置。
【請求項10】
前記スリーブシェル(2)が、前記内側管状壁(22)の第1の中央部分(224)にスリーブを嵌めるように配置されることでそれと一緒に動く応用変形する環状の本体(223)を有し、この環状の本体(223)が、前記外側管状壁(21)の第2の中央部分(211)に対して当接するように構成されることで、該変形する環状本体(223)に及ぼされ、踏む力(F1)に対応する歪ませる力によって、該第2の中央部分(211)が歪むようになり、前記外側管状壁(21)が、前記第2中央部分(211)と前記リング本体(32)の間に配置された複数の切欠きスロット(217)を有するように構成されており、このスロット(217)が、前記第1スピンドル軸(L1)を中心にして互いから角度を付けてずらされて配置されることで、前記歪ませる力が、前記後方アーム(311)の後方の下方部分(3112)を介して前記応用変形領域(323)に伝達される際に歪みによる変位を拡大させ、これにより前記センサ(331)の感度を高めることができることをさらに特徴とする、請求項8に記載の力測定装置。
【請求項11】
前記ボトムブラケットシェル(46)および前記外側管状壁(21)が互いに一体式に形成され、前記スリーブシェル(2)が、前記内側管状壁22の第1の中央部分(224)と、前記外側管状壁(21)の第2中央部分(211)を相互に接続する環状の接続壁(25)を有することで、前記周辺の隙間(20)を右側と左側の周辺の副隙間(201、202)に分け、前記リング本体(32)が、該右側の周辺の半分の隙間(201)のところに配置され、前記内側管状壁(22)と一体式に形成され、前記ボトムブラケットシェル(46)が、前記外側管状壁(21)を貫通するように延在することで前記右側の半分の隙間(201)と連通する貫通穴(210)を有するように構成されることで、前記センサ保持ユニット(31)を前記外側管状壁(21)と一緒に動かないように配置することが可能になり、前記リング本体(32)が、前記力を伝達する取り付け台(321)が嵌合することができる嵌合溝(3231)を有するように構成されることをさらに特徴とする、請求項3に記載の力測定装置。
【請求項12】
前記右側と左側の周辺の副隙間(201、202)に嵌合するようにそれぞれ配置された右側と左側の担持部材(26)を備えることで、前記外側管状壁(21)と内側管状壁(22)の間に支えとなることをさらに特徴とする、請求項11に記載の力測定装置。
【請求項13】
前記内側管状壁(22)が、半径方向に互いに対向する外側および内側の管状面(22b、22a)を有し、これらの管状面(22b、22a)が、第2スピンドル軸(L2)および前記第1スピンドル軸(L1)をそれぞれ画定するように構成されており、該第2スピンドル軸(L2)が、前記第1スピンドル軸(L1)からずらされて、前記応用変形領域(323)と前記第1スピンドル軸(L1)の間に配置されることで、前記応用変形領域(323)の歪みによる変位を拡大させ、これにより前記センサ(331)の感度を高めることができることを特徴とする、請求項12に記載の力測定装置。
【請求項14】
前記ボトムブラケットシェル(46)および前記外側管状壁(21)が、互いに一体式に形成され、前記周辺の隙間(20)が、前記第1スピンドル軸(L1)の方向で互いに対向する右側と左側の周辺の副隙間(201、202)を有しており、前記リング本体(32)が、前記内側管状壁(22)の第1中央部分(224)に配置され、それと一体式に形成され、前記ボトムブラケットシェル(46)が、前記外側管状壁(21)を貫通するように延在することで前記右側の周辺の半分の隙間(201)と連通する貫通穴(210)を有するように構成されることにより、前記センサ保持ユニット(31)を前記外側管状壁(21)と一緒に動かないように配置することができ、前記センサ保持ユニット(31)が、前記第1スピンドル軸(L1)の方向に交差する前方方向に互いに離間されることで前記センサ作動区域(313)を協同して画定する前方および後方当接脚部(212)と、該前方および後方当接脚部(212)と協同するように延在することで前記センサ作動区域(313)を画定する当接壁(315)を含んでおり、前記力を伝達する取り付け台(321)が、
前記磁性部材(332)を中に設置することができるように構成され、前記センサ作動区域(313)に配置される可動式の搬送台(341)と、
前記応用変形領域(323)と該可動式の搬送台(341)の間に配置される力伝達部材(342)を有しており、この力伝達部材(342)が、歪みによる変位を伝達することで該可動式の搬送台(341)を該当接壁(315)に向けて推し進めるように構成されていることをさらに特徴とする、請求項3に記載の力測定装置。
【請求項15】
前記可動式の搬送台(341)が、前記当接壁(315)に対して当接して、付勢する作用を与える付勢端部(344)を有することで、歪みによる変位の推進作用を打ち消し、前記力伝達部材(342)がボール(342)の形態であることをさらに特徴とする、請求項14に記載の力測定装置。
【請求項16】
前記外側管状壁(21)と内側管状壁(22)の間にそれぞれまたがる前方および後方支持ブリッジ(218、219)を備えており、このブリッジ(218、219)が、前記右側の周辺の半分の隙間(201)の中に互いに対して直径方向に対向するように配置されており、該前方の支持ブリッジ(218)が、該後方の支持ブリッジ(219)より短くなるように構成されることで、歪みによる変位が拡大され、これにより前記センサ(331)の感度を高めることができることをさらに特徴とする、請求項15に記載の力測定装置。
【請求項17】
前記ボトムブラケットシェル(46)と前記外側管状壁(21)が、互いに対して一体式に形成されており、前記周辺の隙間(20)が、前記第1スピンドル軸(L1)の方向で互いに対して対向する右側と左側の周辺の副隙間(201、202)を有しており、前記リング本体(32)が、該右側の周辺の半分の隙間(201)のところで前記内側管状壁(22)に接するように配置され、それと一体式に形成されており、前記センサ保持ユニット(31)が、互いから離間されることで前記センサ作動区域(313)を協同して形成する前方および後方の当接脚部(212)と、該前方および後方の当接脚部(212)を相互に接続するように延在する当接壁(315)を含んでおり、前記力を伝達する取り付け台(321)が、
前記磁性部材(332)を中に設置することができるように構成され、前記センサ作動区域(313)に配置される可動式の搬送台(341)と、
前記応用変形領域(323)と該可動式の搬送台(341)の間に配置され、歪みによる変位を伝達することで該可動式の搬送台(341)を前記当接壁(315)に向けて推し進めるように構成された力伝達部材(342)を有しており、
前記力測定装置がさらに、前記外側管状壁(21)と内側管状壁(22)の間にそれぞれまたがり、前記右側の周辺の半分の隙間(201)の中に互いに対して直径方向に対向するように配置された前方および後方支持ブリッジ(218、219)と、前記左側の周辺の半分の隙間(202)にぴったりと嵌合するように構成された管状のインサート(200)を備えることをさらに特徴とする、請求項3に記載の力測定装置。
【請求項18】
前記リング本体(32)が、前記内側管状壁(22)と一体式に形成されており、前記第1のハーフシェル外壁(21a)が、前記内側管状壁(22)の前方側部分(227)から上向きに延在し、上方取り付け端部(2171)において終端している前方壁部分(217)と、後方に延在し片持ち梁式の端部(2151)において終端している片持ち梁式の壁部分(215)と、下方に延在し下方端部(2141)において終端しており、前記内側管状壁(22)の後方側部分(228)から離間された後方の壁部分(214)を含んでおり、前記応用変形領域(323)が、該後方側部分(228)に配置され、それと一体式に形成され、前記センサ保持ユニット(31)と前記ホール検出ユニット(33)が、該後方壁部分(214)の中に配置され、前記センサ保持ユニット(31)と前記ホール検出ユニット(33)が、前記第1スピンドル軸(L1)の方向に交差する前方方向で前記応用変形領域に向き合っていることを特徴とする、請求項1に記載の力測定装置。
【請求項19】
前記ボトムブラケットシェル(46)と前記第1のハーフシェル外壁(21a)が互いに一体式に形成され、前記周辺の隙間(20)が、前記第1スピンドル軸(L1)の方向で互いに対して対向する右側と左側の周辺の副隙間(201、202)を有しており、前記リング本体(32)が、該右側の周辺の半分の隙間(201)のところで前記内側管状壁(22)に接するように配置され、それと一体式に形成されており、前記外側管状壁(21)が、前記センサ作動区域(313)を形成し、円周方向に延在し後方の仕切り面(2132)において終端するへりの切欠き部分(213)と、張り出し面(2133)を有しており、前記センサ保持ユニット(31)が、該へりの切欠き部分(213)に固定式に配置されることで、前記応用変形領域(323)が歪むことで変位する際に、前記センサ(331)を前記外側管状壁(21)に対して確実に動かないようにし、前記リング本体(32)が、前記応用変形領域(323)から該張り出し面(2133)に向かって延在する力伝達部材(342)を含んでおり、この力伝達部材(342)が、前記応用変形領域(323)の歪みによる変位を伝達することで前記ホール検出ユニット(33)の前記磁性部材(32)を前記後方の仕切り面(2132)に向けて推し進めるように構成されており、前記ホール検出ユニット(33)が、前記後方の仕切り面(2132)と前記力伝達部材(342)の間に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の力測定装置。
【請求項20】
前記ボトムブラケットシェル(46)と、前記第2のハーフシェル外壁(21b)が互いに一体式に形成され、前記周辺の隙間(20)が、前記第1スピンドル軸(L1)の方向で互いに対して対向する右側と左側の周辺の副隙間(201、202)を有しており、前記リング本体(32)が、該右側の周辺の半分の隙間(201)のところで前記内側管状壁(22)に接するように配置され、それと一体式に形成されており、前記外側管状壁(21)が、前記センサ作動区域(313)を形成し、円周方向に延在し後方の仕切り面(2132)において終端するへりの切欠き部分(213)と、張り出し面(2133)を有しており、前記センサ保持ユニット(31)が、該へりの切欠き部分(213)の中に固定式に配置されることで、前記応用変形領域(323)が歪むことで変位する際に、前記センサ(331)を前記外側管状壁(21)に対して確実に動かないようにし、前記リング本体(32)が、前記応用変形領域(323)から該張り出し面(2133)に向かって延在する力伝達部材(342)を含んでおり、この力伝達部材(342)が、前記応用変形領域(323)の歪みによる変位を伝達することで前記ホール検出ユニット(33)の前記磁性部材(332)を前記後方の仕切り面(2132)に向けて推し進めるように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の力測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2011年7月13日に提出された台湾特許出願第100212838号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、力測定装置に関し、より詳細には自転車のボトムブラケットに設置するように適合された力測定装置に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に自転車に乗る人がサイクリング中に及ぼす踏む力によって、自転車のフレームの変形が生じる、すなわち2つの構造部品が互いに対してずれることになる。特定の測定装置を利用してこのような変位を測定することで、自転車のチェーンが自転車に及ぼす力の大きさを計算する。このような測定データを集めて、その後分析し記録することができる。従来の自転車のチェーンの力を測定する装置は典型的には、後輪の軸に設置されるが、これは後輪の軸に生じるたわみが、自転車のチェーンに存在する張力の最適な測定値であるためであり、これは例えばWO03/073057A1、WO01/30643A1およびUS7,814,800B2に開示されている。しかしながら踏む力は、クランクアームからチェーンホイールおよびチェーンを介して後輪軸に伝達されるため、測定される後輪軸のたわみは正確に踏む力を表していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾特許出願第100212838号
【特許文献2】WO03/073057A1
【特許文献3】WO01/30643A1
【特許文献4】US7,814,800B2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、自転車のボトムブラケット組立体に設置されるように適合された力測定装置を提供することより、自転車のクランク軸に及ぼされる力を正確に測定することである。ボトムブラケット組立体は、自転車のシートチューブ、ダウンチューブおよびチェーンステイに接続され、右側シェル部分を有するボトムブラケットシェルと、クランクセットとチェーンホイールが接続され、スピンドル軸を中心としてボトムブラケットシェルに対して回転可能に設置されており、右側シェル部分によって間隔を空けて囲まれた右側スピンドル部分を有するスピンドルと、スピンドルとボトムブラケットシェルの間に配置された減摩材軸受ユニットを含んでいる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、力測定装置は、スリーブシェルと、リング本体と、センサ保持ユニットと、ホール検出ユニットを備える。スリーブシェルは、ボトムブラケット組立体のスピンドルとボトムブラケットシェルの間に挿入されるように構成されており、第1のシェル片方である外壁と内側の管状の壁を有しており、これらの壁は、半径方向に互いから離間されることで円周方向に延在する周辺の隙間を形成しており、ボトムブラケットシェルの右側シェル部分と、減摩材軸受ユニットそれぞれに当接して係合するように適合されている。リング本体が内側の管状の壁に接するように配置され、それと共に動くことが可能であり、このリング本体は、第1のハーフシェル外壁に向き合い、そこから離間された外側リング面を有する。外側リング面は、スピンドルに及ぼされる踏む力に対応して歪むことで変位するように構成された応用変形領域を有する。センサ保持ユニットが、応用変形領域に向き合うセンサ作動区域を画定し、このユニットは、第1のハーフシェル外壁と一緒に動かないように配置される。ホール検出ユニットは、センサ作動区域に配置されセンサ保持ユニットに対して動かないように保持されたセンサと、応用変形領域が歪むことで変位することによって位置がずれるように配置された磁性部材を含んでおり、この磁性部材は、センサから所定の距離だけ離間されることで、歪みによる変位によって磁性部材の位置がずれる際に、これにより生成される磁場が変わることで踏む力の大きさを表す信号を発する。
【0007】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照することで、以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の力測定装置が組み込まれた自転車の概略側面図である。
図2】自転車のボトムブラケット組立体に組み込まれた、本発明による力測定装置の第1の好ましい実施形態の拡大斜視図である。
図3】第1の好ましい実施形態およびボトムブラケット組立体のボトムブラケットシェルの分解組立斜視図である。
図4】別の角度からの第1の好ましい実施形態の分解組立斜視図である。
図5】ボトムブラケットシェルに設置されたときの第1の好ましい実施形態の一部が切断された斜視図である。
図6】本発明による力測定装置の第2の実施形態の斜視図である。
図7】第2の好ましい実施形態の一部の分解組立斜視図である。
図8】第2の好ましい実施形態の一部が切断された斜視図である。
図9】本発明による力測定装置の第3の好ましい実施形態の斜視図である。
図10】第3の好ましい実施形態の分解組立斜視図である。
図11】第3の実施形態の一部が切断された斜視図である。
図12】本発明による力測定装置の第4の好ましい実施形態の斜視図である。
図13】第4の好ましい実施形態の一部が切断された斜視図である。
図14】第4の好ましい実施形態の別の一部が切断された斜視図である。
図15】本発明による力測定装置の第5の好ましい実施形態の一部の分解組立斜視図である。
図16】第5の好ましい実施形態の一部が切断された斜視図である。
図17】本発明による力測定装置の第6の好ましい実施形態の斜視図である。
図18】本発明による力測定装置の第7の好ましい実施形態の斜視図である。
図19】本発明による力測定装置の第8の好ましい実施形態の斜視図である。
図20】第8の実施形態の一部が切断された分解組立斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明をより詳細に記載する前に、同様の参照番号は、本明細書を通して同様の要素を表すのに使用されていることに留意されたい。
【0010】
図1から図5を参照すると、本発明による力測定装置の第1の好ましい実施形態は、自転車4のボトムブラケット組立体に設置されるように適合されている。
【0011】
ボトムブラケット組立体は、自転車4のシートチューブ411、ダウンチューブ412およびチェーンステイ414に接続され、右側シェル部分462を有するボトムブラケットシェル46を含んでいる。クランクセット47およびチェーンホイール43が接続されたスピンドル42が、第1スピンドル軸(L1)を中心としてボトムブラケットシェル46に対して回転可能に設置されることで、踏む力(F1)をチェーン49によって後輪軸48に伝達し、自転車4を第1スピンドル軸(L1)の方向に交差する前方方向に動かす。スピンドル42は、右側シェル部分462によって空間を空けて囲まれた右側スピンドル部分421を有する。減摩材軸受ユニット40が、スピンドル42とボトムブラケットシェル46の間に配置される。踏む力(F1)が加えられてスピンドル42ならびにチェーンホイール43およびチェーン49を動かすことで自転車4を前方に動かす際、踏む力(F1)と反対方向の逆向きの力(F2)が生成されて、スピンドル42をボトムブラケットシェル46に対してわずかに移動させる。このような動きは、本発明の力測定装置100によって検出され測定される。
【0012】
第1の好ましい実施形態の力測定装置100は、スリーブシェル2と、リング本体32と、センサ保持ユニット31と、力を伝達する取り付け台321と、ホール検出ユニット33を備える。
【0013】
スリーブシェル2は、スピンドル42とボトムブラケットシェル46の間に挿入されるように構成されており、外側と内側の管状の壁21、22を有しており、これらの壁は半径方向に互いから離間されることで円周方向に延在する周辺の隙間20を形成し、右側シェル部分462と減摩材軸受ユニット40それぞれと当接して係合している。
【0014】
スリーブシェル2は、外側と内側の管状の壁21、22の左端部を相互に接続するために配置された管状の接続壁23と、互いに直径方向に対向する一組のスロット24を有しており、このスロットは、管状の接続壁23の中に軸方向に形成されることで周辺の隙間20と空間連通し、第1スピンドル軸(L1)を中心として円周上に延在することで、その剛性を均一に弱める。管状の接続壁23は、リング本体32から遠位方向にあり、第1スピンドル軸(L1)に沿ったスピンドル42の左側のスピンドル部分422に隣接している。
【0015】
リング本体32は、内側管状壁22に接するように配置され、それと共に動くことが可能であり、外側管状壁21に向き合いそこから離間された外側リング面320を有しており、この外側リング面320は、スピンドル42に及ぼされる踏む力(F1)に対応して歪む動きをするように構成された応用変形領域323を有する。力を伝達する取り付け台321が、応用変形領域323と一体式に形成され、この領域に配置される。
【0016】
センサ保持ユニット31は、リング本体32と一体式に形成され、外側管状壁21と一緒に動かないように配置されており、前方および後方アーム311を含んでいる。前方および後方アーム311は前方方向に互いから離間され、応用変形領域323から上向きに延在し、協同するように力を伝達する取り付け台321の側面に位置しており、応用変形領域323に配置された前方および後方の下方部分3112と、前方および後方下方部分3112からそれぞれ真っ直ぐに延在する前方および後方の上方部分3111とを有することで、応用変形領域323に向き合うセンサ作動区域313を協同して画定する。
【0017】
この実施形態では、外側管状壁21は、円周方向に延在し前方および後方仕切り面2131、2132において終端するへりの切欠き部分213を有する。センサ保持ユニット31が、このへりの切欠き部分213に嵌合することで、前方および後方の下方部分3112がそれぞれ、前方および後方仕切り面2131、2132と当接して係合するようになり、これにより応用変形領域323が歪むことで変位したときに、センサ保持ユニット31が外側管状壁21に対して確実に動かないようにする。
【0018】
さらに外側管状壁21は、前方および後方仕切り面2131、2132からそれぞれ真っ直ぐに延在する前方および後方の当接脚部212を含むことで、前方および後方アーム311それぞれの前方および後方上方部分3111に対して当接し、なおいっそセンサ331が外側管状壁21に対して動かないようにする。
【0019】
ホール検出ユニット33は、センサ331と磁性部材332を含んでいる。センサ331は、前方および後方アーム311によって支持されており、センサ作動区域313に配置されることで、応用変形領域323が歪むように変位したときに、センサ保持ユニット31および外側管状壁21に対して動かないように保持される。磁性部材332は、センサ331から所定の距離だけ離間され、センサ作動区域313の方に延在する力を伝達する取り付け台321の中に設置されることで、応用変形領域323が歪むように変位することによって位置をずらすことができる。
【0020】
測定モジュール(図示せず)がセンサ作動区域313に配置され、センサ331に電気的に接続される。したがって踏む力(F1)と逆向きの力(F2)の相互作用の下に、応用変形領域323とリング本体32がセンサ331に対して歪む動きによって磁性部材332の位置がずれることにより、それによって生成される磁場が変わることで踏む力(F1)の大きさを表す信号を発する。
【0021】
さらに図5に示されるように複数の締め具5が、ボトムブラケットシェル46に形成されたねじ穴461にねじ込み式に係合するように配置されて、スリーブシェル2に対して当接することで、力測定装置100をボトムブラケットシェル46に取り外し可能に固定する。
【0022】
図6から図8を参照すると、第1の実施形態に構造が似ている、本発明による力測定装置100の第2の好ましい実施形態が示されている。第2の実施形態と第1の実施形態の主な違いは、スリーブシェル2が、内側環状壁22の第1の中央部分224にスリーブを嵌めるように配置されることでそれと一緒に動く応用変形する環状の本体223を有することであり、この環状本体223が、外側管状壁21の第2の中央部分211に対して当接するように構成されることで、変形する環状本体223に及ぼされる踏む力(F1)に対応する歪ませる力によって、第2の中央部分211が歪むことが可能になる。
【0023】
外側管状壁21は、その第2中央部分211とリング本体32の間に配置され、第1スピンドル軸(L1)を中心にして互いから角度を付けてずらされた複数の切欠きスロット217を有することで、歪ませる力が後方アーム311の後方の下方部分3112を介して応用変形領域323に伝達される際に歪みによる変位を拡大させ、これによりセンサ331の感度を高めることができる。
【0024】
図9から図11を参照すると、本発明による力測定装置100の第3の好ましい実施形態が示されている。この実施形態では自転車4のボトムブラケットシェル46と力測定装置100のスリーブシェル2の外側管状壁21は、互いに一体式に形成されている。スリーブシェル2は、内側管状壁22の第1中央部分224と外側管状壁21の第2中央部分211を相互に接続する環状の接続壁25を有することで、周辺の隙間20を右側と左側の周辺の副隙間201、202に分ける。力測定装置100はさらに、右側と左側の担持部材26を備えており、これらの部材はそれぞれ、右側と左側の周辺の副隙間201、202に嵌合するように配置されることで、外側管状壁21と内側管状壁22の間に支えとなる。
【0025】
リング本体32が、右側の周辺の半分の隙間201のところに配置され、内側管状壁22と一体式に形成される。ボトムブラケットシェル46が、外側管状壁21を貫通するように延在することで右側の半分の隙間201と連通する貫通穴210を有するように構成されることで、センサ保持ユニット31を外側管状壁21およびボトムブラケットシェル46と一緒に動かないように配置することが可能になる。リング本体32は、力を伝達する取り付け台321が嵌合することができる嵌合溝3231を有するように構成される。この第3の好ましい実施形態では、第1および第2の好ましい実施形態に示されている外側管状壁21の前方および後方当接脚部212、ならびにセンサ保持ユニット31の前方および後方アーム311は省略されていることに留意されたい。
【0026】
さらに内側管状壁22は、半径方向に互いに向かい合わせの外側および内側の管状面22b、22aを有しており、これらの面は、第2スピンドル軸(L2)および第1スピンドル軸(L1)をそれぞれ画定するように構成されている。第2スピンドル軸(L2)は、第1スピンドル軸(L1)からずらされて配置され、応用変形領域323と第1スピンドル軸(L1)の間に配置されることで、歪みによる変位を拡大させ、これによりセンサ331の感度を高めることができる。
【0027】
図12から図14を参照すると、第3の好ましい実施形態と構造が似ている、本発明による力測定装置100の第4の好ましい実施形態が示されている。第3の好ましい実施形態と第4の好ましい実施形態の違いは、第4の好ましい実施形態では、センサ保持ユニット31が、前方方向に互いから離間された前方および後方の当接脚部212と、前方および後方当接脚部212と協働するように延在することでセンサ作動区域313を画定する当接壁315を含むことである。
【0028】
これに加えて力を伝達する取り付け321が、可動式の搬送台341と力伝達部材342を有する。可動式の搬送台341は、磁性部材332を中に設置することができるように構成されており、センサ作動区域313に可動式に配置される。力伝達部材342は、応用変形領域323と可動式の搬送台341の間に配置され、歪みによる変位を伝達することで可動式の搬送台341を当接壁315に向けて推し進めるように構成されている。可動式の搬送台341は、当接壁315に対して当接して付勢する作用を与える付勢端部344を有することで、歪みによる変位の推進作用を打ち消す。この実施形態では、力伝達部材342はボールの形態であり、付勢端部344は圧縮ばねである。
【0029】
さらにセンサ331は、可動式の搬送台341から前方方向に離間されている。したがって可動式搬送台341のおかげで、磁性部材332が、センサ331から離間された状態で維持されることで、それが変位する際にセンサ331と接触するのを防ぐ。力測定装置100はさらに、前方および後方支持ブリッジ218、219を備えており、これらのブリッジはそれぞれ外側管状壁21と内側管状壁22の間にまたがって、右側の周辺の半分の隙間201の中に互いに対して直径方向に対向するように配置されている。前方支持ブリッジ218が、後方支持ブリッジ219より短くなるように構成されることで、歪みによる変位が拡大され、これによりセンサ331の感度を高めることができる。
【0030】
図15から図16を参照すると、第4の好ましい実施形態と構造が似ている、本発明による力測定装置100の第5の好ましい実施形態が示されている。第4の好ましい実施形態と第5の好ましい実施形態の違いは、第5の好ましい実施形態では、センサ保持ユニット31の前方および後方脚部212が、自転車4のボトムブラケットシェル46および外側管状壁21と一体式に形成され、当接壁315が、前方および後方当接脚部212を相互につなぐように延在しており、前方および後方支持ブリッジ218、219の長さが全く同じであることである。
【0031】
これに加えて力測定装置100はさらに、管状の本体271を含んだ管状のインサート200と、互いから離れるように管状本体271から延出する直径方向に対向する一組の突起272を備える。外側管状壁21が、突起272にぴったりと係合する直径方向に対向する一組のスロット21cを備えるように形成される(図16に1つだけ示される)ことで、管状インサート200が左側の周辺の半分の隙間202にぴったりと嵌合し、外側管状壁21と内側管状壁22の間で円周方向に動かなくなる。
【0032】
図17を参照すると、本発明による力測定装置100の第6の好ましい実施形態が示されている。スリーブシェル2は、前方の壁部分217を含んだハーフシェル外壁21aと、片持ち梁式の壁部分215と、後方の壁部分214とを含む。前方壁部分217は、内側管状壁22の前方側部分227から上向きに延在し、上方取り付け端部2171において終端している。片持ち梁式の壁部分215は、後方に延在し片持ち梁式の端部2151において終端している。後方壁部分214は、下方に延在し下方端部2141において終端しており、内側管状壁22の後方側部分228から離間されている。応用変形領域323は、後方側部分228に配置され、それと一体式に形成されている。センサ保持ユニット31とホール検出ユニット33が、後方壁部分214の中に配置され、センサ保持ユニット31は、前方方向で応用変形領域323に向き合っている。
【0033】
図18を参照すると、第1の好ましい実施形態と構造が似ている、本発明による力測定装置100の第7の好ましい実施形態が示されている。この実施形態では、スリーブシェル2は、ボトムブラケットシェル46と一体式に形成された第1のハーフシェル外壁21aを有している。周辺の隙間20は、第1スピンドル軸(L1)の方向に互いに対向する、右側と左側の周辺の副隙間201、202を有している。リング本体32は、右側の周辺の半分の隙間201において、内側管状壁22に接するように配置され、それと一体式に形成される。外側管状壁21は、センサ作動区域313を画定するへりの切欠き部分213を有し、この部分は、円周上に後方に延在し、後方仕切り面2131および張り出し面2133において終端している。
【0034】
センサ保持ユニット31が、このへりの切欠き部分23の中に固定されて配置されることで、応用変形領域323が歪みにより変位する際に、センサ331(図示せず)が外側管状壁21に対して確実に動かないようにする。リング本体32は、応用変形領域323から張り出し面2133に向かって延在する力伝達部材342を含んでおり、この部材は、応用変形領域323の歪みによる変位を伝達することで、ホール検出ユニット33の磁性部材332を後方仕切り面2132に向けて推し進めるように構成されている。

【0035】
図19から図20を参照すると、本発明による力測定装置100の第8の好ましい実施形態は、以下の点を除いて第7の好ましい実施形態と構造が似ている。この実施形態ではスリーブシェル2が、第1のハーフシェル外壁21aに嵌め合わせることで、内側管状壁22を取り囲み、周辺の隙間20によってそこから離間される外側管状壁21を形成するように構成された第2のハーフシェル外壁21bを含んでいる。さらに第2のハーフシェル外壁21bは、ボトムブラケットシェル46と一体式に形成されており、管状の外壁21が、周辺の隙間に向き合う内面において2つの係合溝203を有するように形成され、内側管状壁22が、半径方向および周辺の隙間20に向かって外向きに延在し、溝203とそれぞれぴったりと係合する2つの係合用の突起294を有するように形成されることで、外側管状壁21と内側管状壁22の間の円周方向の動きが阻止される。
【0036】
示されるように、本発明の力測定装置100は、自転車4のボトムブラケット組立体に設置されるように適合されており、自転車4のペダルを踏んだときのスリーブシェル2の変形を検出することで自転車に加わる踏む力を正確に測定する。
【符号の説明】
【0037】
2 スリーブシェル
4 自転車
5 締め具
20 周辺の隙間
21、21a、21b 外側管状壁
21c スロット
22 内側管状壁
22a、22b 環状面
23 接続面
24 スロット
25 接続壁
26 担持部材
31 センサ保持ユニット
32 リング本体
33 ホール検出ユニット
40 減摩材軸受ユニット
42 スピンドル
43 チェーンホイール
46 ボトムブラケットシェル
47 クランクセット
48 後輪軸
49 チェーン
100 力測定装置
200 インサート
201、202 周辺の半分の隙間
203 溝
210 貫通穴
211 外壁の中央部分
212 当接脚部
213 切欠き部分
214 後方壁部分
215 片持ち梁式の壁部分
217 前方壁部分、スロット
218、219 前方および後方支持ブリッジ
223 環状本体
224 内壁の中央部分
227 前方側部分
228 後方側部分
271 管状本体
272 突起
294 係合用の突起
311 前方および後方アーム
313 センサ作動領域
315 当接壁
320 外側リング面
321 力を伝達する取り付け台
323 応用変形領域
331 センサ
332 磁性部材
341 可動式搬送台
342 力伝達部材
344 付勢端部
411 シートチューブ
412 ダウンチューブ
414 チェーンステイ
421 右側のスピンドル部分
422 左側のスピンドル部分
462 右側シェル部分
461 ねじ穴
2131、2132 前方および後方仕切り面
2133 張り出し面
2141 下方端部
2151 片持ち梁式の端部
2171 上方取り付け端部
3111 前方および後方上方部分
3112 前方および後方下方部分
3231 嵌合溝
F1 踏む力
F2 逆向きの力
L1 第1スピンドル軸
L2 第2スピンドル軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20