特許第5979161号(P5979161)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5979161
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】表示装置、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20130101AFI20160817BHJP
【FI】
   G06F3/0481
【請求項の数】17
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-4964(P2014-4964)
(22)【出願日】2014年1月15日
(65)【公開番号】特開2015-133040(P2015-133040A)
(43)【公開日】2015年7月23日
【審査請求日】2015年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117651
【弁理士】
【氏名又は名称】高垣 泰志
(72)【発明者】
【氏名】河本 将之
【審査官】 佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−343884(JP,A)
【文献】 特開2004−080182(JP,A)
【文献】 特開2011−142608(JP,A)
【文献】 特開2012−038166(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0042079(US,A1)
【文献】 特開2005−202652(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0481,3/14
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種の画像を表示可能な表示手段と、
WEBコンテンツを表示する複数の表示画面を前記表示手段に表示可能なブラウザと、
を有し、
前記ブラウザは、
前記表示手段に表示する各表示画面に対応する処理の実行状態が実行継続中であるか実行継続中でないかを管理し、実行継続中の各表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更する状態管理手段と、
前記表示手段に複数の表示画面を表示している状態で少なくとも1つの表示画面を閉じるとき、前記状態管理手段によって処理の実行継続中として管理されている表示画面を継続表示画面として決定し、処理の実行継続中でない表示画面を消去対象画面として選択する画面選択手段と、
前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じる画面制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記状態管理手段は、ファイルのアップロード中又はダウンロード中の表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記状態管理手段は、ユーザーが設定操作可能な表示画面であってユーザーによる設定操作が完了していない表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記状態管理手段は、原稿の読み取り動作中の表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記状態管理手段は、プリント出力中の表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示手段に表示可能な表示画面の最大表示数を管理する画面数管理手段を更に備え、
前記画面制御手段は、前記表示手段に前記最大表示数の表示画面が表示されている状態で更に新規な表示画面を表示させるとき、前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じてから新規な表示画面を表示させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示手段に表示された表示画面に対するユーザーの入力操作を受け付ける操作入力手段と、
前記操作入力手段に対する入力操作によって指定されたスクリプトを実行するスクリプト実行手段と、
を更に備え、
前記画面制御手段は、前記表示手段に前記最大表示数の表示画面が表示されている状態で前記スクリプト実行手段によって新規な表示画面が表示されるとき、前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じてから前記スクリプト実行手段による新規な表示画面を表示させることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記画面制御手段は、前記画面選択手段により複数の表示画面が前記消去対象画面として選択された場合、前記消去対象画面として選択された複数の表示画面のうち、記憶領域使用容量が最大値を示す一の表示画面を選択して閉じることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示手段に新規な表示画面が表示される前の記憶領域使用容量と、当該新規な表示画面が表示された後の記憶領域使用容量との差分容量を算出し、当該新規な表示画面に対して前記差分容量を関連付けて管理する容量管理手段を更に備え、
前記画面制御手段は、前記消去対象画面として選択された複数の表示画面のそれぞれに関連付けられている差分容量に基づいて記憶領域使用容量が最大値を示す一の表示画面を選択することを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記ブラウザは、複数の表示画面のそれぞれを一のウィンドウ内において切り替え表示可能なタブ画面として表示することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の表示装置。
【請求項11】
前記状態管理手段は、実行継続中の表示画面であって他の表示画面の背面側にある表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の表示装置。
【請求項12】
WEBコンテンツを表示する複数の表示画面を所定の表示手段に表示させるブラウザの表示制御方法であって、
(a) 前記表示手段に表示する各表示画面に対応する処理の実行状態が実行継続中であるか実行継続中でないかを管理し、実行継続中の各表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更するステップと、
(b) 前記表示手段に複数の表示画面を表示している状態で少なくとも1つの表示画面を閉じるとき、前記ステップ(a)によって処理の実行継続中として管理されている表示画面を継続表示画面として決定し、処理の実行継続中でない表示画面を消去対象画面として選択するステップと、
(c) 前記ステップ(b)により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じるステップと、
を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項13】
前記ステップ(b)において、実行継続中の表示画面であって他の表示画面の背面側にある表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更することを特徴とする請求項12に記載の表示制御方法。
【請求項14】
前記ステップ(b)において、ファイルのアップロード中又はダウンロード中の表示画面、原稿の読み取り動作中の表示画面、および、プリント出力中の表示画面の少なくとも一を処理の実行継続中として管理することを特徴とする請求項12に記載の表示制御方法。
【請求項15】
WEBコンテンツを表示する複数の表示画面を表示させることが可能なブラウザを有するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ブラウザによって表示される各表示画面に対応する処理の実行状態が実行継続中であるか実行継続中でないかを管理し、実行継続中の各表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更する状態管理手段、
前記ブラウザによって複数の表示画面を表示している状態で少なくとも1つの表示画面を閉じるとき、前記状態管理手段によって処理の実行継続中として管理されている表示画面を継続表示画面として決定し、処理の実行継続中でない表示画面を消去対象画面として選択する画面選択手段、及び、
前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じる画面制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
前記状態管理手段は、実行継続中の表示画面であって他の表示画面の背面側にある表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更することを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記状態管理手段は、ファイルのアップロード中又はダウンロード中の表示画面、原稿の読み取り動作中の表示画面、または、プリント出力中の表示画面の少なくとも一を処理の実行継続中として管理することを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示制御方法及びプログラムに関し、特にブラウザによって表示される表示画面の表示制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
WEBコンテンツを表示するブラウザには、ウィンドウ型ブラウザとタブ型ブラウザとがある。ウィンドウ型ブラウザは、複数のウィンドウを開いてWEBコンテンツを表示することができるブラウザであり、個々のウィンドウで異なるWEBコンテンツを表示することが可能である。これに対し、タブ型ブラウザは、1つのウィンドウ内に複数のタブ画面を開くことによって複数のWEBコンテンツを表示可能であり、タブを切り替えることによってウィンドウ内の最前面に表示されるWEBコンテンツを切り替えることが可能なブラウザである。これらのブラウザは、ユーザーによる操作に基づいて新規なウィンドウやタブを開くことが可能であると共に、スクリプトを実行することにより自動的に新規なウィンドウやタブを開くことも可能である。
【0003】
ところで、近年ではスマートフォンやタブレット端末などの表示装置や、MFP(Multi-functional peripherals)などと呼ばれる画像処理装置の表示装置にも上述したブラウザが搭載され、WEBコンテンツを表示することが可能である。特に画像処理装置の場合には、ブラウザがWEBサーバーにアクセスしてWEBコンテンツを表示することにより、そのWEBサーバーからファイルをダウンロードしてプリント出力を行ったり、スキャンして読み取ったデータをWEBサーバーにアップロードしたりすることが可能である。
【0004】
上記のような表示装置では、ブラウザによってメモリ資源が占有されてしまうことを防止するため、予めブラウザによるメモリの使用容量に制限が設けられることがある。そのような場合、ブラウザが開くことの可能なウィンドウやタブの表示画面数に制限が設けられるため、ブラウザがスクリプトを実行して新規な表示画面を開くときに既に最大表示枚数の表示画面が表示されていれば新規な表示画面を開くことができなくなる。そのため、従来は、ウィンドウが最大数開いている状態で新規なウィンドウを開くときには、最も古いウィンドウを自動的に消去して新規なウィンドウを表示させるようにした技術が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−245188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術のように最も古いウィンドウを自動で閉じてしまうと、その最も古いウィンドウにおいてファイルのアップロードやダウンロードが行われていた場合、そのアップロード処理やダウンロード処理が途中で中断されてしまうため、ユーザーに不都合が生じる。特に、画像処理装置に搭載された表示装置において、ユーザーがジョブの設定途中である画面や、原稿の読み取り途中であることを示す画面、読み取った画像データのアップロード中であることを示す画面、プリント対象である画像データのダウンロード中であることを示す画面などが自動的に閉じられてしまうと、画像処理装置におけるそれらの処理が途中で中断されてしまう。そのため、ユーザーは、中断された処理を再びはじめからやり直さなければならず、利便性が著しく損なわれるという問題がある。
【0007】
またタブ型ブラウザの場合には、画面内の所定位置に全てのタブを閉じるためのボタンが表示されており、ユーザーによってそのボタンが操作されると、ブラウザは全てのタブを閉じて起動を終了させる。このときもまた、複数のタブのうちの少なくとも1つのタブにおいてファイルのアップロードやダウンロードなどが行われていた場合、それらの処理が中断されてしまうことになる。そのため、ユーザーは、中断された処理を再びはじめからやり直さなければならず、上記と同様の問題が発生する。
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決すべくなされたものであり、WEBコンテンツを表示する表示画面を閉じることによって実行中の処理が自動的に中断されてしまうことを防止できるようにした表示装置、表示制御方法及びプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、表示装置であって、各種の画像を表示可能な表示手段と、WEBコンテンツを表示する複数の表示画面を前記表示手段に表示可能なブラウザと、を有し、前記ブラウザは、前記表示手段に表示する各表示画面に対応する処理の実行状態が実行継続中であるか実行継続中でないかを管理し、実行継続中の各表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更する状態管理手段と、前記表示手段に複数の表示画面を表示している状態で少なくとも1つの表示画面を閉じるとき、前記状態管理手段によって処理の実行継続中として管理されている表示画面を継続表示画面として決定し、処理の実行継続中でない表示画面を消去対象画面として選択する画面選択手段と、前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じる画面制御手段と、を備えることを特徴とする構成である。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記状態管理手段は、ファイルのアップロード中又はダウンロード中の表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする構成である。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の表示装置において、前記状態管理手段は、ユーザーが設定操作可能な表示画面であってユーザーによる設定操作が完了していない表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする構成である。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置において、前記状態管理手段は、原稿の読み取り動作中の表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする構成である。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置において、前記状態管理手段は、プリント出力中の表示画面を処理の実行継続中として管理することを特徴とする構成である。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置において、前記表示手段に表示可能な表示画面の最大表示数を管理する画面数管理手段を更に備え、前記画面制御手段は、前記表示手段に前記最大表示数の表示画面が表示されている状態で更に新規な表示画面を表示させるとき、前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じてから新規な表示画面を表示させることを特徴とする構成である。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項6に記載の表示装置において、前記表示手段に表示された表示画面に対するユーザーの入力操作を受け付ける操作入力手段と、前記操作入力手段に対する入力操作によって指定されたスクリプトを実行するスクリプト実行手段と、を更に備え、前記画面制御手段は、前記表示手段に前記最大表示数の表示画面が表示されている状態で前記スクリプト実行手段によって新規な表示画面が表示されるとき、前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じてから前記スクリプト実行手段による新規な表示画面を表示させることを特徴とする構成である。
【0016】
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の表示装置において、前記画面制御手段は、前記画面選択手段により複数の表示画面が前記消去対象画面として選択された場合、前記消去対象画面として選択された複数の表示画面のうち、記憶領域使用容量が最大値を示す一の表示画面を選択して閉じることを特徴とする構成である。
【0017】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の表示装置において、前記表示手段に新規な表示画面が表示される前の記憶領域使用容量と、当該新規な表示画面が表示された後の記憶領域使用容量との差分容量を算出し、当該新規な表示画面に対して前記差分容量を関連付けて管理する容量管理手段を更に備え、前記画面制御手段は、前記消去対象画面として選択された複数の表示画面のそれぞれに関連付けられている差分容量に基づいて記憶領域使用容量が最大値を示す一の表示画面を選択することを特徴とする構成である。
【0018】
請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の表示装置において、前記ブラウザは、複数の表示画面のそれぞれを一のウィンドウ内において切り替え表示可能なタブ画面として表示することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の表示装置において、前記状態管理手段は、実行継続中の表示画面であって他の表示画面の背面側にある表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更することを特徴とする構成である。
【0019】
請求項12に係る発明は、WEBコンテンツを表示する複数の表示画面を所定の表示手段に表示させるブラウザの表示制御方法であって、(a) 前記表示手段に表示する各表示画面に対応する処理の実行状態が実行継続中であるか実行継続中でないかを管理し、実行継続中の各表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更するステップと、(b) 前記表示手段に複数の表示画面を表示している状態で少なくとも1つの表示画面を閉じるとき、前記ステップ(a)によって処理の実行継続中として管理されている表示画面を継続表示画面として決定し、処理の実行継続中でない表示画面を消去対象画面として選択するステップと、(c) 前記ステップ(b)により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じるステップと、を有することを特徴とする構成である。
請求項13に係る発明は、請求項12に記載の表示制御方法において、前記ステップ(b)において、実行継続中の表示画面であって他の表示画面の背面側にある表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更することを特徴とする構成である。
請求項14に係る発明は、請求項12に記載の表示制御方法において、前記ステップ(b)において、ファイルのアップロード中又はダウンロード中の表示画面、原稿の読み取り動作中の表示画面、および、プリント出力中の表示画面の少なくとも一を処理の実行継続中として管理することを特徴とする構成である。
【0020】
請求項15に係る発明は、WEBコンテンツを表示する複数の表示画面を表示させることが可能なブラウザを有するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、前記コンピュータを、前記ブラウザによって表示される各表示画面に対応する処理の実行状態が実行継続中であるか実行継続中でないかを管理し、実行継続中の各表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更する状態管理手段、前記ブラウザによって複数の表示画面を表示している状態で少なくとも1つの表示画面を閉じるとき、前記状態管理手段によって処理の実行継続中として管理されている表示画面を継続表示画面として決定し、処理の実行継続中でない表示画面を消去対象画面として選択する画面選択手段、及び、前記画面選択手段により前記消去対象画面として選択された表示画面を閉じる画面制御手段、として機能させることを特徴とする構成である。
請求項16に係る発明は、請求項15に記載のプログラムにおいて、前記状態管理手段は、実行継続中の表示画面であって他の表示画面の背面側にある表示画面における処理を当該処理の終了に応じて実行継続中でない処理に変更することを特徴とする構成である。
請求項17に係る発明は、請求項15に記載のプログラムにおいて、前記状態管理手段は、ファイルのアップロード中又はダウンロード中の表示画面、原稿の読み取り動作中の表示画面、または、プリント出力中の表示画面の少なくとも一を処理の実行継続中として管理することを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、WEBコンテンツを表示している表示画面を閉じるとき、処理の実行継続中である表示画面については表示状態が継続され、処理の実行継続中でない表示画面が閉じられるため、表示画面を閉じることによって実行中の処理が自動的に中断されてしまうことを未然に防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】画像処理装置とサーバー装置と備えて構成されるネットワークシステムの概念図である。
図2】画像処理装置におけるハードウェア構成及び機能構成の一例を示すブロック図である。
図3】タブ管理情報の一例を示す図である。
図4】ブラウザによって表示される表示画面例を示す図である。
図5】ブラウザによって表示される表示画面例を示す図である。
図6】ブラウザによって表示される表示画面例を示す図である。
図7】ブラウザによって行われる主たる処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8】初期タブ表示処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9】新規タブ表示処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10】タブ表示更新の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11】全タブ消去処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0024】
図1は、画像処理装置1とサーバー装置5と備えて構成されるネットワークシステムの概念図である。画像処理装置1は、例えばMFPなどによって構成され、スキャン機能、プリント機能、コピー機能、FAX機能などの複数の機能を備えた装置であり、ユーザーによって指定されたジョブを実行することが可能である。この画像処理装置1は、装置本体の正面側にユーザーが各種操作を行うための操作パネル2を備える。操作パネル2は、本発明における表示装置3として機能するものであり、ユーザーに対して各種情報を表示するための表示画面を表示する。この操作パネル2は、ブラウザによってWEBコンテンツを表示する機能を備えており、例えばユーザーがジョブに関する設定操作を行うための表示画面やジョブの実行開始を指示するための表示画面、ジョブの実行途中であることを示す表示画面などをブラウザの機能によって表示することが可能な構成である。そして画像処理装置1は、LAN(Local Area Network)やインターネットなどのネットワーク4を介してサーバー装置5に接続される。
【0025】
サーバー装置5は、WEBサーバーとして機能する装置であり、様々なWEBコンテンツ9を記憶する記憶装置5aを備えている。WEBコンテンツ9は、例えばHTTP(Hypertext Transfer Protocol)によって記述された表示画面情報であり、他のコンテンツへのリンクや、ブラウザによって実行可能なスクリプト(プログラムの一種)などを含む情報である。サーバー装置5は、画像処理装置1に搭載されたブラウザからコンテンツ取得要求を受信すると、記憶装置5aからWEBコンテンツ9を読み出し、ネットワーク4を介して画像処理装置1へ送信する。これにより、画像処理装置1は、サーバー装置5から取得したWEBコンテンツ9を操作パネル2に表示することができる。尚、図1においては1つのサーバー装置5だけを示しているが、ネットワーク4に接続されるサーバー装置5の数は1つに限られるものではない。寧ろインターネットを含むネットワーク環境においては多数のサーバー装置5が接続されており、画像処理装置1は、それら多数のサーバー装置5にアクセスしてWEBコンテンツ9を取得し、操作パネル2に表示させることが可能である。
【0026】
図2は、画像処理装置1におけるハードウェア構成及び機能構成の一例を示すブロック図である。画像処理装置1は、上述した操作パネル2の他、CPU10と、メモリ11と、ネットワークインタフェース12と、記憶装置13と、インターナルウェブサーバー(以下、単に「IWS」という。)14と、スキャナ部15と、プリンタ部16と、FAX送受信部17とを備えて構成される。
【0027】
操作パネル2は、図2に示すように表示部7と、操作入力部8とを備える。表示部7は、例えばカラー液晶ディスプレイなどによって構成され、矩形状の表示領域に対して様々な画像を表示することが可能である。操作入力部8は、表示部7における表示領域の表面に配置されるタッチパネルキーと、表示部7における表示領域の周囲に配置される押しボタンキーとによって構成され、表示画面に対するユーザーによる操作を受け付ける。
【0028】
CPU10は、様々なプログラムを実行することにより各部の動作を制御するものである。メモリ11は、CPU10がプログラムを実行するために必要なデータを一時的に記憶するためのものである。ネットワークインタフェース12は、画像処理装置1をネットワーク4に接続するためのものである。記憶装置13は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などによって構成される不揮発性の記憶装置であり、例えばCPU10によって実行される各種プログラムやデータなどが予め記憶される。記憶装置13に予め記憶されるプログラムには、オペレーティングシステムやブラウザプログラムなどがある。CPU10は、それらのプログラムを実行することにより、仲介制御部20、ジョブ制御部21及びブラウザ22として機能する。仲介制御部20及びジョブ制御部21は、オペレーティングシステムを起動することにより機能するものであり、画像処理装置1に電源が投入されている間、CPU10に常駐する。またブラウザ22は、CPU10がブラウザプログラムを起動することにより機能するものであり、WEBコンテンツを取得して操作パネル2の表示部7に表示する。
【0029】
仲介制御部20は、例えばAPI(Application Programming Interface)としての機能を有しており、ブラウザ22とジョブ制御部21との間で相互に受け渡しされるデータやコマンドなどの仲介を行う機能を有している。また仲介制御部20は、ブラウザ22やジョブ制御部21からの要求に基づき、ネットワークインタフェース12や記憶装置13、IWS14との通信を仲介する。
【0030】
ジョブ制御部21は、画像処理装置1におけるジョブの実行を制御するものである。このジョブ制御部21は、スキャナ部15、プリンタ部16及びFAX送受信部17のそれぞれの動作を統括制御するように構成される。このジョブ制御部21は、ブラウザ22と連携することにより、ジョブに関する設定を反映させてジョブの実行を開始する。
【0031】
IWS14は、CPU10においてブラウザ22が機能した場合にそのブラウザ22に対して様々なWEBコンテンツを提供する機能を有する。したがって、ブラウザ22は、IWS14からWEBコンテンツを取得して表示部7に表示することも可能である。例えばIWS14は、ジョブの設定操作を行うための表示画面、ジョブの実行開始を指示するための表示画面、ジョブの実行途中であることを示す表示画面などをWEBコンテンツとして管理し、ブラウザ22からのコンテンツ取得要求に基づいてWEBコンテンツをブラウザ22に出力する。尚、IWS14が管理するWEBコンテンツは、例えば記憶装置13に予め記憶される。
【0032】
スキャナ部15は、原稿を読み取って画像データを生成する処理部であり、ジョブ制御部21によって原稿の読み取り動作が制御される。またプリンタ部16は、入力する画像データに基づいてプリント出力を行う処理部であり、ジョブ制御部21によって制御される。FAX送受信部17は、図示を省略する電話回線を介してFAXデータの送受信を行う処理部である。
【0033】
次に画像処理装置1のCPU10において機能するブラウザ22について説明する。ブラウザ22は例えばユーザーによる起動指示に基づいて起動することに伴い、IWS14から初期画面に相当するWEBコンテンツを取得し、操作パネル2の表示部7に初期画面を表示する。このようなブラウザ22は、仲介制御部20及びジョブ制御部21とメモリ11を共有するため、ブラウザ22によるメモリ11の使用容量に制限が設けられる。そのため、ブラウザ22がタブ型ブラウザである場合、1つのウィンドウ内に同時に開くことができるタブ画面(以下、単に「タブ」という。)の表示数に上限値(最大表示数)が設定される。そしてブラウザ22は、そのような制限内において新規なタブを開くことができるようにするため、図2に示すように、画面制御部30と、画面数管理部31と、状態管理部32と、容量管理部33と、画面選択部34と、スクリプト実行部35とを備える構成である。尚、以下においては、ブラウザ22がタブ型ブラウザである場合を例示して説明する。
【0034】
一方、メモリ11には、ブラウザ22によって使用される記憶領域に、画面情報41とタブ管理情報42とが格納される。画面情報41は、表示部7に表示されるタブごとの画面情報である。そのため、ブラウザ22によって表示部7に表示されるタブの数が増加する程、メモリ11に格納される画面情報41の情報量が増加する。タブ管理情報42は、ブラウザ22によって表示される各タブの状態などを管理するための情報である。
【0035】
画面制御部30は、操作パネル2の表示部7に表示する画面を統括制御するものであり、ブラウザ22の起動に伴って表示部7に1つのウィンドウを表示すると共に、そのウィンドウ内に表示するタブの表示数を最大表示数に制限しつつ、個々のタブの表示及び消去を制御する。また画面制御部30は、IWS14又は外部のサーバー装置5からWEBコンテンツを取得し、そのWEBコンテンツを個々のタブに表示させる処理も行う。この画面制御部30は、新規タブを開いてWEBコンテンツを表示させるとき、その新規タブにおいて表示する画面情報41をメモリ11に格納すると共に、タブ管理情報42にその新規タブに対応する情報を追加する。また、画面制御部30は、既に開いているタブを消去しいて閉じるときには、その消去タブに対応する情報をタブ管理情報42から削除する。尚、ブラウザ22が表示部7にウィンドウを表示する際には、ユーザーがウィンドウ枠を視認できないような態様で表示するようにしても良い。
【0036】
画面数管理部31は、1つのウィンドウ内に表示するタブの最大表示数を管理する。最大表示数は、例えばメモリ11の記憶容量などに基づいて予め設定される値である。尚、最大表示数は、画像処理装置1の管理者などによって工場出荷時の値から別の値に変更されるものであっても良い。画面数管理部31は、そのような最大表示数を管理し、画面制御部30に対してその最大表示数を通知する。
【0037】
状態管理部32は、画面制御部30によって表示される個々のタブに対応する処理の実行状態を管理し、その実行状態をタブ管理情報42に登録する処理部である。状態管理部32によって管理されるタブの実行状態には、例えばユーザーによるジョブの設定操作が継続中である状態、原稿の読み取り動作継続中である状態、ファイルのダウンロードやアップロードなどの通信処理が継続中である状態、プリント出力動作が継続中である状態などがある。これらの状態であるか否かを判別するための情報は、例えばHTTPで記述された特定のタグ情報に含まれており、状態管理部32は、そのタグ情報を参照することにより各タブの実行状態を判別する。そして状態管理部32は、画面制御部30によって表示されるタブが上述した各処理の実行継続中である場合、タブが動作中であることをタブ管理情報42に記録する。
【0038】
容量管理部33は、画面制御部30によって表示される個々のタブがメモリ11において使用する記憶容量を管理する処理部である。すなわち、画面制御部30によって新規タブが開かれる都度、容量管理部33がその新規タブによって表示される表示画面のメモリ使用容量を検出し、その使用容量をタブ管理情報42に記録する。
【0039】
画面選択部34は、状態管理部32によって管理されるタブの実行状態に基づき、タブを継続表示させる継続表示画面と、消去対象となる消去対象画面とに分類する処理部である。この画面選択部34は、画面制御部30によって少なくとも1つのタブが閉じられるとき、状態管理部32によって処理の実行継続中として管理されているタブを継続表示画面として決定し、処理の実行継続中でないタブを消去対象画面として選択する。そして画面制御部30は、画面選択部34により消去対象画面として選択されたタブを閉じて消去し、継続表示画面として決定されたタブを閉じることなく表示状態を継続させる。
【0040】
スクリプト実行部35は、表示部7に表示されたタブの表示画面に対するユーザーの操作が行われ、その操作によってスクリプトの実行が指定された場合に機能し、ユーザーによって指定されたスクリプトを実行する処理部である。スクリプト実行部35は、WEBコンテンツに含まれる様々なスクリプトを実行可能であり、スクリプトに定義された処理を実行する。
【0041】
スクリプト実行部35によってWEBコンテンツに含まれるスクリプトが実行されることにより、画面制御部30が新規タブを開くこともある。すなわち、スクリプト実行部35は、実行対象となるスクリプトに新規タブを開く処理が定義されていると、画面制御部30に対して新規タブを開く命令を出力し、画面制御部30において新規タブを開くための処理を開始させる。この場合、画面制御部30は、既に開いて表示されるタブの表示数が最大表示数であるか否かを判断し、最大表示数未満であれば、そのまま新規タブを開く。これに対し、既に最大表示数となっていれば、既に開いている複数のタブのうちから一のタブを閉じて新規タブを開く。このとき、画面制御部30は、画面選択部34によって消去対象画面として選択されたタブを閉じることにより、処理の実行継続中として管理されているタブを閉じることなく、新規タブを開くように構成される。また画面選択部34によって消去対象画面として選択されたタブが複数ある場合、画面制御部30は、それら複数のタブのうちから容量管理部33によって管理されているメモリ使用容量の大きいタブを優先的に閉じることにより、メモリ11を効率的に解放する構成である。さらに画面制御部30は、ユーザーによって全てのタブを閉じてブラウザを終了させる指示が行われた場合にも、画面選択部34によって消去対象画面として選択されたタブだけを閉じ、処理の実行継続中として管理されているタブを閉じないように構成される。
【0042】
図3は、タブ管理情報42の一例を示す図である。尚、図3に示すタブ管理情報42は、画面制御部30によって4つのタブが表示されている状態を示している。タブ管理情報42は、例えば図3に示すようなテーブル態様の情報であり、画面制御部30によって表示されるタブごとに、タブ識別情報42a、接続先サーバー42b、動作状態42c及びメモリ使用容量42dが記録される情報である。画面制御部30によって新規タブが開かれる度に、その新規タブに対応する識別情報がタブ識別情報42aの項目に記録されると共に、その新規タブの接続先サーバーを特定する情報が接続先サーバー42bの項目に記録される。また状態管理部32によって管理される各タブの実行状態が動作状態42cの項目に記録され、各タブの実行状態が変わるとリアルタイムで動作状態42cの項目が更新される。さらに容量管理部33によって管理される各タブのメモリ使用容量は、メモリ使用容量42dの項目に記録される。したがって、このようなタブ管理情報42を参照すれば、各タブの表示状態などをリアルタイムで把握することができる。
【0043】
次にブラウザ22によって表示部7に表示される表示画面G1の一例について図4図6を参照しつつ説明する。まずCPU10においてブラウザ22が起動すると、画面制御部30は、少なくとも1つの初期のタブを開いて、ブラウザ22に予め設定された初期アドレスに基づいてIWS14又はサーバー装置5からWEBコンテンツを取得し、初期のタブに初期画面を表示する。図4(a)は、そのような初期のタブによる画面表示例を示している。図4(a)に示す例では、ブラウザ22によって1つのタブTB1だけが開いた状態となっており、そのタブTB1にスキャン機能を利用するための表示画面が表示されている。このような画面は、例えばIWS14によって提供されるWEBコンテンツにより表示される。このタブT1の表示画面には、原稿を読み取り開始を指示するための読み取りスタートボタンB1、原稿読み取り時の各種設定を行うためのボタンB2などがWEBコンテンツに含まれる。またタブTB1の外側であって、表示部7における表示領域の右上隅部には、全てのタブを閉じてブラウザ22を終了させるための全タブ消去ボタンB3が含まれる。図4(a)のようなタブTB1が表示されているとき、ユーザーが原稿をセットして読み取りスタートボタンB1を操作すると、読み取りスタートボタンB1に関連付けられたスクリプトが実行され、ジョブ制御部21に対して原稿の読み取り命令が出力される。これにより、スキャナ部15が原稿の読み取り動作を開始する。
【0044】
また読み取りスタートボタンB1に関連付けられたスクリプトが実行されると、画面制御部30は、スクリプト実行部35からの命令に基づき、タブTB1において表示するWEBコンテンツを更新し、図4(a)に示す表示状態から図4(b)に示す表示状態へと画面を遷移させる。図4(b)は、スキャン機能による原稿の読み取り動作中の画面表示例を示している。このような画面が表示されると、タブ管理情報42は、タブTB1に対応する動作状態42cが「読み取り中」に更新される。また図4(b)に示す画面例では、原稿の読み取り動作中に、ユーザーが次のジョブを予約やニュースの閲覧などを行えるようにするために複数のリンクボタンB4〜B10が表示される。これらリンクボタンB4〜B10は、いずれも新規タブを開いてリンク先のWEBコンテンツを表示させるスクリプトが関連付けられたボタンである。そのため、ユーザーは、原稿の読み取り中に、複数のリンクボタンB4〜B10を操作すると、その都度、画面制御部30は新規タブを開いてリンク先のWEBコンテンツを表示していく。
【0045】
図5(a)は、原稿の読み取り中に、ユーザーが複数のリンクボタンを操作した場合の表示画面例を示している。例えばユーザーが3つのリンクボタンB5,B7,B10をこの順で操作したとすると、ブラウザ22はその都度、新規なタブTB2,TB3,TB4を順に開き、各タブTB2,TB3,TB4にリンク先のWEBコンテンツを表示する。このとき、ブラウザ22は、新規に開くタブを、それ以前に開いていたタブの前面側に表示するため、それ以前に開いていたタブの表示画面が新規なタブの表示画面の背面側に配置されることとなり、ユーザーはそれ以前に開いていたタブの表示画面を視認できなくなる。ただし、ユーザーは、他のタブの背面側に配置されたタブをタッチ操作して選択することにより、そのタッチ操作したタブを最前面に表示させることができる。
【0046】
画面制御部30によって新規タブが表示されるとき、容量管理部33は、新規タブが表示される前のメモリ使用容量を検知して記憶しておき、新規タブが表示された後に再びメモリ使用容量を検知する。そして容量管理部33は、新規タブの表示前後におけるメモリ使用容量の差分を算出することにより、新規タブがメモリ11を使用する容量を導出する。容量管理部33は、その導出した容量を新規タブのメモリ使用容量としてタブ管理情報42に記録する。
【0047】
図5(b)は、4つのタブTB1,TB2,TB3,TB4が表示された状態でユーザーが更に別のリンクボタンB9を操作した場合を例示している。この場合、スクリプト実行部35によってリンクボタンB9に関連付けられたスクリプトが実行されるため、画面制御部30は、リンクボタンB9に関連付けられたリンク先のWEBコンテンツを表示するための新規タブを開く処理を開始する。例えばブラウザ22によるタブの最大表示数が「4」である場合、画面制御部30は、既に開いている4つのタブTB1,TB2,TB3,TB4のうちから一のタブを閉じてから新規タブを開く。このとき、タブ管理情報42が例えば図3に示すような状態であるとすると、画面選択部34は、各タブに対応する動作状態42cの項目を確認し、「読み取り中」である識別情報「001」に対応するタブTB1を継続表示画面として決定し、他の識別情報「002」、「003」、「004」に対応するタブTB2,TB3,TB4を消去対象画面として選択する。画面制御部30は、画面選択部34によって複数の消去対象画面が選択されるため、タブ管理情報42を参照し、それら複数の消去対象画面のうちからメモリ使用容量が最大値を示す一のタブを消去すべきタブとして決定する。図3の例の場合、識別情報「004」に対応するタブTB4のメモリ使用容量が最大値を示すため、画面制御部30は、タブTB4を消去すべき一のタブとして決定する。そして画面制御部30は、決定した一のタブTB4を消去して閉じることにより、最大表示数に満たない数のタブを表示した状態に更新し、その状態で新規タブを開き、リンクボタンB9に関連付けられたリンク先のWEBコンテンツを表示する。その結果、表示部7における表示状態は、図6に示す表示状態へと画面が遷移する。すなわち、ブラウザ22は、スキャン機能によって原稿の読み取り中であることを示すタブT1を閉じることなく、他のタブTB4を閉じて新規タブTB5を開くため、スキャナ部15による原稿の読み取り動作を途中で中断させることなく、新規タブTB5で新規なWEBコンテンツを表示することができるようになる。また画面制御部30は、メモリ使用容量が最大値を示すタブT4を閉じることにより、メモリ11を効率的に解放することができるため、画像処理装置1において他の処理が行われる場合の処理効率を向上させることができる。
【0048】
また図6に示すように複数のタブTB1,TB2,TB3,TB5が表示されている状態のとき、ユーザーによって全タブ消去ボタンB3が操作されると、画面制御部30は、複数のタブTB1,TB2,TB3,TB5のそれぞれを閉じるための処理を開始する。このときもまた、画面選択部34は、タブ管理情報42の各タブに対応する動作状態42cの項目を確認し、継続表示画面と消去対象画面とに分類する。そして画面制御部30は、画面選択部34によって継続表示画面として決定されたタブを閉じることなく表示状態を継続し、消去対象画面として決定されたタブを全て閉じる。したがって、表示部7における表示状態は、図6に示す表示状態から図4(b)に示す表示状態へと遷移し、原稿の読み取り中であることを表示するタブTB1については表示状態が継続し、ブラウザ22の起動状態が継続する。すなわち、ユーザーがタブTB5の背面側にあるタブTB1において読み取り処理が継続中であることに気付かずに全タブ消去ボタンB3を操作してしまった場合でも、ブラウザ22は、そのようなタブTB1を閉じることなく、他のタブを全て閉じる。そのため、ユーザーは、表示状態が継続されるタブTB1において読み取り処理が継続中であることに気付くようになる。
【0049】
このようにブラウザ22は、ユーザーによって全タブ消去ボタンB3が操作されたときにも、処理の実行継続中であるタブを閉じることなく表示状態を継続させ、処理の実行継続中でないタブを全て閉じる。そのため、スキャナ部15による原稿の読み取り動作を途中で中断させることなく、その動作を継続させることができる。
【0050】
次にブラウザ22によって行われる処理手順について説明する。図7乃至図11は、ブラウザ22によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、ブラウザ22の起動に伴って開始される処理であり、上述した画面制御部30、画面数管理部31、状態管理部32、容量管理部33、画面選択部34及びスクリプト実行部35が相互に連携しながら実行される処理である。ブラウザ22は、CPU10において起動されると、まずタブの最大表示数を読み出す(ステップS10)。これにより、タブの最大表示数が管理されるようになり、最大表示数を超えるタブの表示が禁止される。次にブラウザ22は、初期タブ表示処理を実行する(ステップS11)。初期タブ表示処理は、ブラウザ22の起動に伴って初期設定されたWEBコンテンツを表示する処理である。
【0051】
図8は、初期タブ表示処理(ステップS11)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ブラウザ22は、この処理を開始すると、新規タブを開く前の状態でのメモリ11の使用容量を検知する(ステップS30)。そしてブラウザ22は、初期設定されたWEBコンテンツを表示するための初期タブを開いて表示し(ステップS31)、WEBコンテンツを取得するためのアドレスを読み出し(ステップS32)、そのアドレスからWEBコンテンツを取得し(ステップS33)、初期タブにそのWEBコンテンツを表示する(ステップS34)。WEBコンテンツの表示処理が完了すると、ブラウザ22は、初期タブにWEBコンテンツを表示した状態でのメモリ11の使用容量を検知し(ステップS35)、ステップS30とS35のそれぞれで検知した使用容量の差分容量を算出する(ステップS36)。そしてブラウザ22は、その差分容量を初期タブのメモリ使用容量としてタブ管理情報42に記録する(ステップS37)。以上で、初期タブ表示処理が終了し、図7のステップS11へと進む。
【0052】
次にブラウザ22は、ユーザーによる操作を検知したか否かを判断し(ステップS12)、ユーザーによる操作を検知していない場合(ステップS12でNO)、表示部7に表示しているタブの動作状態が更新されたか否かを判断する(ステップS13)。ここでは、例えば原稿の読み取り中であったタブが原稿の読み取り終了に更新されているなど、処理の実行状態が変化したか否かが判断される。そしてタブの動作状態が更新されている場合(ステップS13でYES)、ブラウザ22は、タブの表示状態を更新する必要があるか否かを判断し(ステップS14)、表示状態を更新する必要があれば、ステップS20へと進む。尚、タブの動作状態が更新されていない場合(ステップS13でNO)、又は、タブの表示状態を更新する必要のない場合(ステップS14でNO)、ブラウザ22による処理はステップS12へ戻る。
【0053】
ブラウザ22は、ユーザーによる操作を検知した場合(ステップS12でYES)、その操作が全タブ消去ボタンB3に対する全タブ消去操作であるか否かを判断する(ステップS15)。その結果、全タブ消去操作でない場合(ステップS15)、ブラウザ22は、ユーザーの操作に基づいてスクリプトを実行すべきであるか否かを判断し(ステップS16)、スクリプトを実行すべき場合には(ステップS16でYES)、ユーザーによって指定されたスクリプトを実行する(ステップS17)。尚、スクリプトを実行する必要のない場合はステップS17をスキップする。そしてブラウザ22は、新規タブを表示するか否かを判断し(ステップS18)、新規タブを表示する場合には新規タブ表示処理を実行する(ステップS19)。これに対し、新規タブを表示しない場合にはタブ表示更新を実行する(ステップS20)。
【0054】
図9は、新規タブ表示処理(ステップS19)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ブラウザ22は、この処理を開始すると、現在の表示タブ数を確認し(ステップS40)、現在の表示タブ数が最大表示数であるか否かを判断する(ステップS41)。その結果、現在の表示タブ数が最大表示数となっている場合(ステップS41でYES)、ブラウザ22は、タブ管理情報42を参照し(ステップS42)、表示部7に表示している複数のタブのうち、処理の実行継続中として管理されているタブを継続表示タブ(継続表示画面)として決定する(ステップS43)。またブラウザ22は、ステップS43で決定された継続表示タブを除き、処理の実行継続中でない全てのタブを消去対象タブとして決定する(ステップS44)。これらステップS43及びS44により、表示部7に表示されている複数のタブのそれぞれが継続表示タブと消去対象タブのいずれか一方に分類される。ただし、表示部7に表示されている複数のタブの全てが継続表示タブに分類されることがある。そのため、ブラウザ22は、上記ステップS44において消去対象タブとして決定されたタブがあるか否かを判断し(ステップS45)、消去対象タブが存在しないときには(ステップS45でNO)、新規タブを開くことができないため、エラー表示を行い(ステップS46)、新規タブ表示処理を終了する。
【0055】
これに対し、消去対象タブとして決定されたタブが存在する場合(ステップS45でYES)、ブラウザ22は、複数のタブが消去対象タブとして決定されたか否かを判断する(ステップS47)。そして複数のタブが消去対象タブとして決定された場合(ステップS47でYES)、ブラウザ22は、それら複数のタブのうちでメモリ使用容量が最大値を示す1つのタブを選択し(ステップS48)、その選択したタブを閉じて画面上から消去する(ステップS49)。その後、ブラウザ22は、タブを閉じたことに伴い、その閉じたタブに対応する情報をタブ管理情報42から削除し、タブ管理情報42を更新する(ステップS50)。
【0056】
尚、ステップS41において現在の表示タブ数が最大表示数となっていない場合(ステップS41でNO)には、表示中のタブを閉じる必要がないため、ステップS42〜S50の処理はスキップする。
【0057】
続いてブラウザ22は、新規タブを開く前の状態でのメモリ11の使用容量を検知する(ステップS51)。そしてブラウザ22は、新規タブを開いて表示し(ステップS52)、ユーザーによって操作されたボタンなどに関連付けられたリンク先のアドレスを読み出し(ステップS53)、そのアドレスからWEBコンテンツを取得し(ステップS54)、新規タブにそのWEBコンテンツを表示する(ステップS55)。新規タブに対するWEBコンテンツの表示処理が終了すると、ブラウザ22は、その新規タブにWEBコンテンツを表示した状態でのメモリ11の使用容量を検知し(ステップS56)、ステップS51とS56のそれぞれで検知した使用容量の差分容量を算出する(ステップS57)。そしてブラウザ22は、その差分容量を新規タブのメモリ使用容量としてタブ管理情報42に記録し、タブ管理情報42を更新する(ステップS58)。以上で、新規タブ表示処理が終了し、図7のステップS12へと戻る。
【0058】
図10は、タブ表示更新(ステップS20)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ブラウザ22は、この処理を開始すると、現在表示中のタブの表示状態を更新する(ステップS60)。そしてタブ管理情報42の更新が必要か否かを判断し(ステップS61)、タブ管理情報42の更新が必要な場合には、タブ管理情報42を更新する(ステップS62)。尚、タブ管理情報42の更新が必要でない場合にはステップS62はスキップする。以上で、タブ表示更新が終了し、図7のステップS12へと戻る。
【0059】
一方、ユーザーによる操作が全タブ消去操作であった場合(ステップS15でYES)、ブラウザ22は、全タブ消去処理を実行する(ステップS21)。図11は、この全タブ消去処理(ステップS21)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ブラウザ22は、この処理を開始すると、タブ管理情報42を参照し(ステップS61)、表示状態を継続すべきタブがあるか否かを判断する(ステップS62)。その結果、表示状態を継続すべきタブがあれば(ステップS62でYES)、そのタブを継続表示タブとして決定する(ステップS63)。すなわち、ブラウザ22は、タブ管理情報42の動作状態42cの項目を参照し、原稿の読み取り動作、ファイルのアップロード又はダウンロードを含む通信処理、プリント出力、ユーザーによる設定操作などの処理が実行途中であるタブを継続表示タブとして決定する。尚、継続表示タブとして決定すべきタブが存在しない場合(ステップS62でNO)、ステップS63の処理はスキップする。
【0060】
そしてブラウザ22は、継続表示タブを除く全てのタブを閉じて消去し(ステップS64)、タブ管理情報42を更新する(ステップS65)。このとき、継続表示タブが存在しなければ、メモリ11からタブ管理情報42を削除するようにしても良い。以上で、タブ表示更新が終了し、図7のステップS12へと戻る。以上で、全タブ消去処理が終了し、図7のステップS22へと戻る。
【0061】
全タブ消去処理が行われた後、ブラウザ22は、全てのタブが消去されたか否かを判断し(ステップS22)、全てのタブが消去されていれば(ステップS22でYES)、ブラウザ22の起動状態を終了し(ステップS23)、処理を完了させる。一方、全タブ消去処理が行われた後にも、継続して表示されるタブが残っている場合(ステップS22でNO)、ブラウザ22による処理はステップS12へと戻る。したがって、表示部7に表示されているいずれかのタブに、原稿の読み取り動作、ファイルのアップロード又はダウンロードを含む通信処理、プリント出力、ユーザーによる設定操作などの処理の実行中のものが存在すれば、ブラウザ22はそのタブの表示状態を継続してブラウザ22の起動状態を終了させないため、タブによって実行継続中の処理が途中で中断してしまうことはない。特にタブ型ブラウザの場合には、最前面のタブの背面側に配置されているタブによって何らかの処理がバックグランドで実行中であっても、ユーザーはそれに気付かないことがあり、誤って全タブ消去操作を行ってしまうことがある。そのような場合であっても、ブラウザ22は、処理の実行中であるタブを閉じることなく表示状態を継続させるため、そのタブによって行われている処理を継続実行させることができる。それ故、ユーザーにとっては同じ処理を再びはじめからやり直す必要がなくなるので、操作性及び利便性が向上する。
【0062】
以上のように本実施形態における表示装置3は、各種の画像を表示可能な表示部7と、WEBコンテンツを表示する複数の表示画面のそれぞれをタブとして表示部7に表示可能なブラウザ22とを有する。そしてブラウザ22は、表示部7に表示する各タブに対応する処理の実行状態を管理する状態管理部32と、表示部7に複数のタブを表示している状態で少なくとも1つのタブを閉じるとき、状態管理部32によって処理の実行継続中として管理されているタブを継続表示タブとして決定し、処理の実行継続中でないタブを消去対象タブとして選択する画面選択部34と、画面選択部34により消去対象タブとして選択されたタブを閉じる画面制御部30とを備えている。このような構成によれば、ブラウザ22が表示部7に表示している複数のタブのうちの少なくとも1つのタブを閉じるとき、処理の実行継続中として管理されているタブを閉じることなく、処理の実行継続中でないタブを選択して閉じることができるため、タブを閉じることによって実行中の処理が中断されてしまうことを未然に防止することができるようになる。
【0063】
また状態管理部32は、ファイルのアップロード中又はダウンロード中のタブ、ユーザーが設定操作可能な表示画面であってユーザーによる設定操作が完了していないタブ、原稿の読み取り動作中のタブ、及び、プリント出力中のタブのそれぞれを処理の実行継続中として管理するため、ブラウザ22によってそれらのタブが閉じられてしまうことを防止することができる。それ故、ユーザーはそれらの処理を再びはじめからやり直す必要がなくなるので、操作性及び利便性が向上する。
【0064】
またブラウザ22は、表示部7に表示可能なタブの最大表示数を管理する画面数管理部31を備えている。そして画面制御部30は、表示部7に最大表示数のタブが表示されている状態で更に新規なタブを表示させるとき、画面選択部34により消去対象タブとして選択されたタブを閉じてから新規なタブを表示させる構成である。このような構成によれば、処理の実行継続中でないタブを閉じてから新規なタブを開くため、最大表示数が制限された範囲内で処理の実行継続中であるタブの表示状態を継続させたまま、新規なタブを開くことができるようになる。
【0065】
また上述したブラウザ22は、操作入力部8に対する入力操作によって指定されたスクリプトを実行するスクリプト実行部35を備えている。そして画面制御部30は、表示部7に最大表示数の表示画面が表示されている状態でスクリプト実行部35によって実行されるスクリプトにより新規なタブが表示されるとき、画面選択部34により消去対象タブとして選択されたタブを閉じてからスクリプト実行部35による新規なタブを表示させる構成である。このような構成によれば、ブラウザ22がスクリプトに実行によって自動的に新規なタブを表示するときでも、処理の実行継続中であるタブの表示状態を継続させたまま、新規なタブを開くことができるようになる。
【0066】
また画面制御部30は、画面選択部34により複数のタブが消去対象タブとして選択された場合、消去対象タブとして選択された複数のタブのうち、メモリ使用容量が最大値を示す1つのタブを選択して閉じることにより、メモリ11においてブラウザ22によって占有された記憶領域を効果的に解放することができるようになる。
【0067】
以上、本発明に関する一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態において説明した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
【0068】
例えば、上記実施形態においては、表示装置3が画像処理装置1の操作パネル2として設けられる形態を例示したが、これに限られるものではない。すなわち、本発明に係る表示装置3は、画像処理装置1の操作パネル2として設けられるものに限られず、例えばスマートフォンやタブレット端末などのような可搬型の表示装置であっても良いし、またパーソナルコンピュータなどの表示装置として実装されるものであっても良い。
【0069】
また上記実施形態においては、主としてブラウザ22がタブ型ブラウザである場合を例示したが、これに限られるものではなく、ウィンドウ型ブラウザであっても構わない。すなわち、タブ型ブラウザ及びウィンドウ型ブラウザのいずれであっても、複数のタブ又はウィンドウのそれぞれがWEBコンテンツを表示するための個々の表示画面となるものである点で互いに共通しており、表示部7に表示される表示画面の数に制限が設けられる場合には、上記実施形態で説明した処理を適用することが好ましい。そのため、上述した処理をウィンドウ型ブラウザに適用しても良い。
【0070】
また上記実施形態においては、主としてブラウザ22がスクリプトを実行することによって新規タブを自動的に開く場合に処理の実行継続中でないタブを閉じてから新規タブを表示させる点について説明した。しかし、ブラウザ22は、スクリプトを実行した場合に限らず、ユーザーによる手動操作に基づいて新規タブを開くことも可能である。そのため、ブラウザ22は、ユーザーの手動操作に基づいて新規タブを開くときにも、上記と同様、最大表示数の表示画面が表示されていれば、処理の実行継続中でないタブを閉じてから新規タブを表示させるようにすることが好ましい。
【0071】
また上記実施形態においては、状態管理部32が表示部7に表示された個々のタブに対応する処理の実行状態を判別するとき、例えばHTTPで記述された特定のタグ情報に含まれる情報を解析することにより、処理の実行状態を判別する場合を例示した。しかし、これに限られるものではなく、状態管理部32は、例えば個々のタブの接続先サーバーが予め指定されたサーバーであるか否かを判別し、予め指定されたサーバーであればそのタブを処理の実行継続中のタブとして決定するようにしても良い。このような判別手法を適用する場合、例えば特定のクラウドサーバーを予め指定しておけば、そのクラウドサーバーから提供されるWEBコンテンツは常に表示状態が継続されるため、そのクラウドサーバーとの間でファイルのアップロードやダウンロードを行うときでもアップロードやダウンロードが途中で中断されることを防止することができるようになる。
【0072】
また上記実施形態においては、画像処理装置1がIWS14を搭載している場合を例示したが、画像処理装置1にIWS14が搭載されていなくても構わない。例えば画像処理装置1の外部のサーバー装置5が画像処理装置1のスキャン機能などを利用するための表示画面をWEBコンテンツ9として提供するものであっても構わない。
【符号の説明】
【0073】
1 画像処理装置
3 表示装置
8 操作入力部(操作入力手段)
22 ブラウザ
30 画面制御部(画面制御手段)
31 画面数管理部(画面数管理手段)
32 状態管理部(状態管理手段)
33 容量管理部(容量管理手段)
34 画面選択部(画面選択手段)
35 スクリプト実行部(スクリプト実行手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11