特許第5979459号(P5979459)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5979459出没式筆記具のプッシュロック装置{PUSHLOCKSYSTEMFORSLIDETYPEWRITINGTOOLS}
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5979459
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】出没式筆記具のプッシュロック装置{PUSHLOCKSYSTEMFORSLIDETYPEWRITINGTOOLS}
(51)【国際特許分類】
   B43K 24/08 20060101AFI20160817BHJP
   B43K 5/17 20060101ALI20160817BHJP
   B43K 25/02 20060101ALI20160817BHJP
【FI】
   B43K24/08 B
   B43K24/00 A
   B43K25/00 H
【請求項の数】1
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-224727(P2015-224727)
(22)【出願日】2015年11月17日
(65)【公開番号】特開2016-97682(P2016-97682A)
(43)【公開日】2016年5月30日
【審査請求日】2015年11月19日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0160954
(32)【優先日】2014年11月18日
(33)【優先権主張国】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514297925
【氏名又は名称】チョン,クァン ジュ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チョン,クァン ジュ
【審査官】 槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2007−0089402(KR,A)
【文献】 国際公開第2008/123738(WO,A1)
【文献】 特開2009−45855(JP,A)
【文献】 特開2007−320156(JP,A)
【文献】 実開平5−86580(JP,U)
【文献】 特開2000−118188(JP,A)
【文献】 特開平10−119481(JP,A)
【文献】 特開2005−169637(JP,A)
【文献】 国際公開第00/44574(WO,A1)
【文献】 米国特許第06280110(US,B1)
【文献】 国際公開第02/18153(WO,A1)
【文献】 西独国特許第01295419(DE,B)
【文献】 独国特許出願公開第01461616(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43K 1/00− 8/02
B43K 21/00−21/26
B43K 24/00−27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空円筒状を有し、先端部にペン芯出入孔11が貫通されるペンハウジング10と、
前記ペンハウジング10の一側上端に備えられるクリップ部材20と、
前記ペンハウジング10の内部へ収容され、先端にペン芯31が、他側にはノブ32が結合された状態で内部にインク部材を収容しているインクホルダー30と、
前記インクホルダー30を付勢するスプリング50と、
前記ノブ32を繰り返して押入することによって前記ペン芯31前記ペンハウジング10の外部へ露出した状態でロック、または内部へ収容されるようにするアンロックを繰り返すようになるロック手段70備えられ、
前記ロック手段(7は、前記クリップ部材20の内側面で左右にそれぞれ深さと形状が異なる2つのカム通路71,72と、ハート状のカム受け部73が形成され、
前記インクホルダー30には、円周方向に嵌合溝36)が掘り出され、係止突起75が突出するように設けられた中空円筒状の作動体74)が、前記嵌合溝36に回転自在に嵌合されており、前記作動体(74)の設置位置を制御するようにガイド通路(15)に沿って移動されるガイド顎(38)が一体に突出成形されており、
前記ペンハウジング10には、前記ノブ32の操作で前記インクホルダー30及び前記作動体742つの前記カム通路71,72に沿って移動されることをガイドするためのガイド通路15が成形された筆記具において、
前記作動体(74)は、内径が前記嵌合溝(36)の外径と対応する寸法を有する、一定の厚さの中空円筒状であり、前記作動体(74)は、円周上において前記係止突起(75)と対向する部分は開けられており、前記作動体(74)は開けられた部分が広げられて前記嵌合溝(36)に取り付けられており、
前記作動体(74)は一定の弾性を有しており、外力が作用した時は、円周方向に回転自在に前記嵌合溝(36)に取り付けられており、
ハート状の前記カム受け部(73)の両側に形成された2つの前記カム通路(71,72)に沿って前記係止突起(75)が上下、左右に移動されることは、前記作動体(74)が前記嵌合溝(36)に回転自在に設けられていることによって可能であり、
前記クリップ部材(20)は、上部に一体に成形されたヒンジ軸(21)が設けられ、前記ヒンジ軸(21)が、前記ペンハウジング(10)に設けられた軸孔(16)に嵌合されることにより、前記ヒンジ軸(21)を中心に回動可能に前記ペンハウジング(10)に取り付けられており、
前記係止突起(75)がそれぞれ深さと形状が異なるように成形された2つの前記カム通路(71,72)と前記カム受け部(73)とに沿って移動される時に、前記ヒンジ軸21の外側へ前記クリップ部材20前記ペンハウジング10との間に設けられたコイルスプリング78)によって、前記クリップ部材(20)は、2つの前記カム通路(71,72)の深さの差の範囲内で前記ペンハウジング(10)からの距離が広がる方向、および、狭くなる方向に発生される変位に対して対応して移動することになり、
前記クリップ部材(20)は、常に前記作動体(74)の前記係止突起(75)に密着される方向へ弾性力が作用されていることを特徴とする出没式筆記具のプッシュロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出没式筆記具のプッシュロック装置に関し、より詳細には、より簡単な構成でも筆記具のペン芯を使用時のみに外部へ突出させ、非使用時には、内部へ収容させてペン芯の棄損を防止できるように発明されたものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、筆記具は、ボールペンをはじめ、サインペン、蛍光ペン、マジックペンなどをいい、これらの大部分は、筆記用芯材の乾きを防止するために密閉用キャップが脱着可能に固定される。
【0003】
このような筆記具は、大きくペン芯が固定されており、キャップ(cap、以下、蓋という)を使用する固定式と、軸の一部を回転させることにより、螺旋パイプに沿って芯の一部が外へ出るようにした回転式(繰出式)と、軸の一部分を押すことにより、スプリングが動いてペン芯が出るようにするノック式と、ペン芯が突出及び没入されるようにスライドさせる出没式(slide type)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許第10−1995−0000776号(公告番号日付:1995.06.26)
【特許文献2】韓国実用新案第20−1989−0003644号(公告日付:1989.04.07)
【特許文献3】韓国特許第10−1995−0000776号(公告日付:1995.02.02)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2(キャップのない筆記具)は、ノック部を押すと、ペン先が内通に設けられた弾性体を突き抜けてペン先が露出してペンを使用するようにし、ノック部を解除、または再び押すことによってペン先が元の場所に戻るようになる。
【0006】
この時、ペン芯が揮発性の場合、内部に乾き防止装置を設けることによって、切欠された弾性体が互いに当接して密閉されることにより、ペン先の乾きを防くこともある。
【0007】
一方、特許文献3では、運搬時に筆記部材が筆記具の本体内に後退しないながらも信頼性のあるように密閉され得るようにした筆記具が提案された事がある。
【0008】
この筆記具には、筆記部材を前・後進出没させるために、プッシュロック装置を備えている。
【0009】
従来の知られているプッシュロック装置は、出没される筆記芯の反対側にボタンがケースの外部へ露出し、このボタンを1回プッシュするとロックされ、再び1回プッシュするとロックが解除される。
【0010】
ロック及びアンロックのための装置では、ボタンの下端部の周りには、係止高さが異なるようにラッチ突起が繰り返し成形され、ボタンの下端内側に組み立てられる回転部材が1回プッシュする時は、筆記部材が前進した状態で、ボタンのラッチ突起に係止されるようになる。
【0011】
したがって、筆記部材の後退を防止した状態からケースの先端に露出した芯を用いて筆記が可能になる。
【0012】
そして、再びボタンを1回プッシュすると、回転部材が共に前進された後、後退される時、ラッチ突起の係止突起が深い方へ回転されながら筆記部材と共にボタン方向へ深く移動されることにより、筆記部材の先端がケースの内部へ収納されて棄損を防止するようになる。
【0013】
しかし、この方式は、頻繁な使用によって回転部材とラッチ突起との摩擦で係止部の位置で損傷が繁く生じ、誤動作が頻繁に生じる問題点があった。
【0014】
また、ケースを必ず上部ケースと下部ケースとに分割する方式でのみ部品などを組み立て、分解することができるので、組立性が悪いという短所がある。
【0015】
本発明の目的は、構成が簡単で、より簡単にプッシュ−プッシュ操作でペン芯を出没させ得るようにした筆記具のロック装置を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、繰り返される使用でもロック機能を失ったり、故障が発生する場合を未然に防止し、組立性が優れており、製品の信頼性が向上できるようにした出没式筆記具のロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このような目的を達成するために、本発明の構成は、中空円筒状を有し、先端部にペン芯出入孔11が貫通されるペンハウジング10と、
前記ペンハウジング10の一側上端に備えられるクリップ部材20と、
前記ペンハウジング10の内部へ収容され、先端にペン芯31が、他側にはノブ32が結合された状態で内部にインク部材を収容しているインクホルダー30と、
前記インクホルダー30を付勢するスプリング50と、
前記ノブ32を繰り返して押入することによってペン芯31がペンハウジング10の外部へ露出した状態でロック、または内部へ収容されるようにするアンロックを繰り返すようになるロック手段70が備えられ、
前記ロック手段70は、クリップ部材20の内側面で左右にそれぞれ深さと形状が異なるカム通路71,72と、ハート状のカム受け部73が形成され、
前記インクホルダー30には、円周方向に嵌合溝36掘り出され、係止突起75が突出するように設けられた中空円筒状の作動体74が、前記嵌合溝36に回転自在に嵌合されており、
前記ペンハウジング10には、ノブ32の操作でインクホルダー30及び作動体74がカム通路71,72に沿って移動されることをガイドするためのガイド通路15が成形された筆記具において、
前記作動体74は、内径が前記嵌合溝36の外径と対応する寸法を有する、一定の厚さの中空円筒状であり、前記作動体74は、円周上において前記係止突起75と対向する部分は開けられており、前記作動体74は開けられた部分が広げられて前記嵌合溝36に取り付けられており、
前記作動体74は一定の弾性を有しており、外力が作用した時は、円周方向に回転自在に前記嵌合溝36に取り付けられており、
ハート状の前記カム受け部73の両側に形成された2つの前記カム通路71,72に沿って前記係止突起75が上下、左右に移動されることは、前記作動体74が前記嵌合溝36に回転自在に設けられていることによって可能であり、
前記クリップ部材20は、上部に一体に成形されたヒンジ軸21が設けられ、前記ヒンジ軸21が、前記ペンハウジング10に設けられた軸孔16に嵌合されることにより、前記ヒンジ軸21を中心に回動可能に前記ペンハウジング10に取り付けられており、
前記係止突起75がそれぞれ深さと形状が異なるように成形された2つの前記カム通路71,72と前記カム受け部73とに沿って移動される時に、前記ヒンジ軸21の外側へ前記クリップ部材20と前記ペンハウジング10との間に設けられたコイルスプリング78によって、前記クリップ部材20は、2つの前記カム通路71,72の深さの差の範囲内で前記ペンハウジング10からの距離が広がる方向、および、狭くなる方向に発生される変位に対して対応して移動することになり、
前記クリップ部材20は、常に前記作動体74の前記係止突起75に密着される方向へ弾性力が作用されていることを特徴とする。

【0018】
ここで、前記インクホルダー30には、作動体74の設置位置を制御するようにガイド通路15に沿って移動されるがイド顎38が一体に突出成形される。
【発明の効果】
【0019】
このような本発明によれば、部品構成が簡単で、組立性が優れた出没式筆記具のプッシュロック装置を提供することができる。
【0020】
また、耐久性も優れて製品の信頼性が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の筆記具ペン芯が内部に保管されて気密を維持する状態を示した斜視図。
図2】本発明の筆記具ペン芯が露出する状態を示した斜視図。
図3】本発明の要部構成を分解して示した分解斜視図。
図4】本発明のインクホルダーに作動体が設けられる状態を示した斜視図。
図5】本発明のペンハウジングとクリップ部材とが分解された状態を示した斜視図。
図6】本発明の筆記具ペン芯が内部へ保管されて気密を維持する状態のロック手段の構成を示した要部断面図。
図7】本発明の筆記具ペン芯が露出するようにノブを操作して係止突起がカム受け部に係止されるロック手段の構成を示した要部断面図。
図8】本発明の作動体に突出された係止突起がクリップ部材に掘り出されたカム受け部に設けられた状態を示した図7の要部横断面図。
図9】クリップ部材に掘り出されたカム通路に沿って係止突起が移動されるステップを示した斜視図。
図10】クリップ部材に掘り出されたカム通路に沿って係止突起が移動されるステップを示した斜視図。
図11】クリップ部材に掘り出されたカム通路に沿って係止突起が移動されるステップを示した斜視図。
図12】クリップ部材に掘り出されたカム通路に沿って係止突起が移動されるステップを示した正面図。
図13】本発明がペン芯の乾き防止機能を有する実施例であって、本発明の筆記具ペン芯が露出した状態でペンハウジングの内部を示した斜視図。
図14】本発明がペン芯の乾き防止機能を有する実施例であって、本発明の筆記具ペン芯が内部へ保管されて気密を維持する状態の一部切欠断面図。
図15】本発明がペン芯の乾き防止機能を有する実施例であって、インクホルダーに形成されたカム突起がガイド部材の係止部に接触して押されて移動される状態を示した要部正面図。
図16】本発明がペン芯の乾き防止機能を有する実施例であって、インクホルダーに形成されたカム突起がガイド部材の移動ホールの位置に進入して移動される状態を示した要部正面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面に基づいて、詳細に説明すると、次の通りである。
【0023】
図面に示されたように、本発明の出没式筆記具のプッシュロック装置は、例として、ボールペンのように、乾き防止機能と無関係な筆記部材をノブの1回のプッシュ操作で出没した状態を維持したり、また、1回のプッシュ操作でペンッアハウジングの内部に収容された状態を維持できるようにする。
【0024】
また、蛍光ペン、マジックペン、サインペン、プラスペンなどの揮発性の強いインクを使用する筆記具のペン芯を使用時にのみ外部へ突出させ、非使用時には内部へ気密されるように収容させて、インクの蒸発防止及びペン芯の乾きを防止する用途の筆記具にも適用され得るようにしたものである。
【0025】
前記ペンハウジング10は、中空の管状で、その内部へインクホルダー30及び乾き防止機能を有する密閉部材40が収容され、外部にはクリップ部材20が備えられている。
【0026】
インクホルダー30は、インクを注いで繰り返し使用される注入式と、インク交換式も適用可能である。
【0027】
ペンハウジング10は、先端にペン芯出入孔11が形成され、インクホルダー30のペン芯31が露出できるようにする。
【0028】
また、ペンハウジング10の外側上部にクリップ部材20を備えるようになるが、このクリップ部材20の内側に備えられたカム装置と作動体74との作動でインクホルダー30の前進及び後進状態を維持できるようにするロック手段70が設けられている。
【0029】
該ロック手段70は、ペンハウジング10の上端に露出したインクホルダー30のノブ32を一回押すとロック状態、また、繰り返して押すとアンロック状態に切り替えられる。
【0030】
前記ペンハウジング10の内部へ収容されるインクホルダー30は、先端にペン芯31が結束され、その他側では内部へインクが充填、または交換できるようにノブ32が着脱可能に備えられる。
【0031】
インクホルダー30の先端には、ペン芯31の出没は可能な状態で、使用中でない収容状態ではインクの乾きを防止するためのシール機能を有する密閉部材40が設けられることもある。
【0032】
密閉部材40は、先端にカバー41が軟質ゴム材または合成樹脂材でヒンジ機能を有するように連結されているが、このカバー41は、自然状態でのようにペン芯31の出没に支障を与えないように本体と略直角方向に開放されている状態を維持するようになる。
【0033】
このカバー41は、ガイド部材60のカム溝67の位置に嵌合されてガイド部材60の前・後進作動によって密閉作動が制御される。
【0034】
このガイド部材60は、中空筒状の合成樹脂材で前記密閉部材40とペンハウジング10との間に設けられる。
【0035】
したがって、ガイド部材60は、その内部へ密閉部材40を収容した状態でインクホルダー30が前・後進される時に共に移動されながらカバー41がカム溝67に沿ってガイドされ、開閉作動をガイドするようになる。
【0036】
また、ガイド部材60の側面部には、長手方向に沿って係止部61と、移動ホール62とが掘り出され、先端にはペン芯31の移動が可能になるように作動孔65が開けられている。
【0037】
前記インクホルダー30には、前記ガイド部材60の係止部61に接触された状態で、ガイド部材60を移動させるようにし、移動ホール62に沿って移動されるカム突起37が一体に突出成形されている。
【0038】
したがって、ペン芯31を収容した状態でインクホルダー30とガイド部材60との前・後進動作に応じて、その先端にヒンジ連結されたカバー41が開放され、ペン芯31の出没が可能になる。
【0039】
一方、前記密閉部材40は、軟質のゴム材で、その外径部には、突起44を突出成形して、前記突起44を収容溝46の内側へ収容した状態で結合され、ペンハウジング10の内側へ形成された顎部18に係止されるようにする固定キャップ45が設けられる。
【0040】
この密閉部材40に結合された固定キャップ45とインクホルダー30との間には、スプリング50が弾力設けられている。
【0041】
したがって、密閉部材40のカバー41が開放された状態で、再び密閉される時にガイド部材60の後退でカム溝67がカバー41の位置を取り締まってペン芯31の周囲が気密を維持できるように引いて密閉させるのである。
【0042】
この時、インクホルダー30がガイド部材60と共に後退されるが、固定キャップ45とインクホルダー30との間に設けられたスプリング50の弾性力でカム溝67に位置制御されているカバー41は、密閉部材40の先端部に密着された状態を維持できるように付勢されるのである。
【0043】
そして、ガイド部材60の一側、または両側には、長手方向に沿って移動ホール62が長く掘り出されるが、その入口には、移動ホール62の通路を狭くする係止部61が突出成形されている。
【0044】
一方、インクホルダー30には、一体に、この係止部61の接触位置でカム突起37が突出成形されている。
【0045】
このような構造からなった本発明は、インクホルダー30がペンハウジング10の内部へ収容された状態でペンを使用していない携帯及び保管状態では、スプリング50の弾性力でペン芯31が密閉部材40の内部でカバー41が覆われられ、気密を維持した状態で後退されている。
【0046】
この状態でペン芯31をペンハウジング10の先端に露出して使用しようとする場合には、ロック手段70を作動するためにノブ32をクリックしてインクホルダー30を密閉部材40と共に前進させるようになる。
【0047】
この時、インクホルダー30の外側へ突出されていたカム突起37は、ガイド部材60の係止部61に接触した状態でガイド部材60が移動可能な範囲、すなわち、ガイド部材60がペンハウジング10の先端内側に接触される距離まで最大限押して移動させるようになる。
【0048】
また、密閉部材40に結合されている固定キャップ45は、ペンハウジング10の内側へ形成された顎部18に係止されているようになるので、密閉部材40の本体は移動できないようになる反面、その先端にヒンジ連結されたカバー41は、ガイド部材60のカム溝67の位置に応じて開閉される。
【0049】
カム溝67の形状は、インクホルダー30の移動方向と並んでいる直線部67aと、カバー41とが密閉部材40の先端で密着され得るように圧着させるための傾斜部67bにつながるように成形されている。
【0050】
したがって、ガイド部材60がペンハウジング10の先端内側へ接触してこれ以上移動できなくなる位置まで移動すると、カバー41は、カム溝67の傾斜部67bの位置から直線部67aの位置へ位置移動される結果で、密閉部材40の先端部から開放される。
【0051】
この時は、インクホルダー30の前進移動でカム突起37に接触されていた係止部61との間が自体弾力によって広げながら移動ホール62の位置に進入され、ペン芯31とインクホルダー30とは、引き続き、更に前進移動されてペン芯31を用いた筆記が可能な状態に露出する。
【0052】
また、ペン芯31を気密維持状態でペンハウジング10の内部に収容させようとする時は、クリップ部材20、またはノブ32をクリックしてロック手段70の操作でアンロック状態に切り替えさせると、スプリング50の弾性力によってインクホルダー30とペン芯31とが後退始めるようになる。
【0053】
そして、ガイド部材60が後退されながらカム溝67の直線部67aに位置されていたカバー41が傾斜部67bの位置にガイドされながらずっと後退することによってペン芯31が密閉部材40の内部でカバー41が密閉されながら気密状態を維持するように位置されることである。
【0054】
ここで、前記カム突起37は、移動ホール62に沿って後退された後、ガイド部材60が密閉部材40に係止されてこれ以上後退できない位置では、カム突起37が係止部61を再び広がるようにし、もっと後退して初期状態に位置されることである。
【0055】
インクホルダー30とガイド部材60とが互いに離脱を防止した状態で組み立てられ後退時に共に移動され得るようにインクホルダー30には、係止顎33を突出成形し、これに対応する位置にガイド部材60には、作動溝66を掘り出すようになる。
【0056】
このような動作でインクホルダー30とペン芯31は、筆記が可能に露出するように、または、ペンハウジング10の内部へ収容された状態では気密を維持してインクの蒸発やペン芯の乾きを防止することができることである。
【0057】
一方、本発明のロック手段70は、クリップ部材20の内側面で左右にそれぞれ深さと形状が異なるカム通路71,72と、ハート状のカム受け部73とが形成される。(図5及び図12
【0058】
そして、前記インクホルダー30には、円周方向に嵌合溝36を一定の深さで掘り出して円筒クリップ状の作動体74を嵌合して設けるようになる。
【0059】
作動体74は、一定の厚さの中空円筒状で係止突起75が突出した反対側は、開けられ、一定の弾性を有している。
【0060】
したがって、作動体74の開けられた部分を僅か広がるようにして嵌合溝36に取り付けられるが、作動体74の自由状態では、その内径が嵌合溝36の外径と対応する寸法で設計することにより、外力が作用される時は、円周方向に左右回転可能に設けられることである。
【0061】
また、前記ペンハウジング10には、ノブ32の操作でインクホルダー30及び作動体74がカム通路71,72に沿って移動されることをガイドするためのガイド通路15が成形されている。
【0062】
このガイド通路15は、図5に示されたように、ノブ32に近接した位置では、係止突起75が垂直方向に係止突起75の幅分だけ切り取りされ、カム通路71、72の位置では左右に係止突起75が移動可能な範囲だけの幅が広がる形状で開けられるようになる。
【0063】
ここで、前記インクホルダー30には、作動体74の設置位置と併せて、ノブ32を押圧操作する時に、垂直方向へインクホルダー30と作動体74とが移動され得るようにガイド通路15に沿って移動されるがイド顎38が一体に突出成形される。
【0064】
前記ロック手段70のカム通路71,72は、左右にそれぞれ深さと形状が異なるように成形され、先端部分にはハート状のカム受け部73が形成されている。
【0065】
したがって、ノブ32をユーザーが強制に押すようになると、係止突起75がガイド通路15に沿って最初には、直線に下降された後、一側のカム通路71に沿って横に広げながらずっと下降される。(図9
【0066】
そして、ずっと下降させると、一側のカム通路71の案内でカム受け部73の位置まで係止突起75を移動させて係止されるように誘導するようになる。(図10
【0067】
この時は、インクホルダー30のペン芯31が筆記が可能に露出する。
【0068】
また、露出していたペン芯31をペンハウジング10の内部に収容しようとする時は、再びノブ32を強く押す動作によって他側のカム通路72の案内でカム受け部73に係止されていた係止突起75が係止解除された後、戻される方向にガイドされる。(図11
【0069】
この時は、インクホルダー30を付勢するスプリング50の弾力でノブ32を一回加圧した後、力を取り除いてもインクホルダー30及び作動体74とノブ32が最初の位置に自動で戻される。
【0070】
一方、略ハート状でカム受け部73の両側に形成されるカム通路71,72に沿って係止突起75が上下、左右に移動されることは、作動体74が嵌合溝36の位置で回転自在に設けられることによって可能になる。
【0071】
また、前記クリップ部材20は、カム通路71,72とカム受け部73との設置深さが異なるようになるので、係止突起75と接触されながら移動される時に、その深さの差だけペンハウジング10から距離が広がったり、狭くなる方向に変位が発生される。
【0072】
この変位に対して対応するために、前記ペンハウジング10には、軸孔16を掘り出し、クリップ部材20には、該軸孔16へ強制的に自体弾性によって嵌合されるヒンジ軸21が一体に成形されている。
【0073】
そして、クリップ部材20が常に作動体74の係止突起75に密着される方向へ弾力を維持できるようにヒンジ軸21の一側にコイルスプリング78を弾力として設けるようになる。
【0074】
このような構成からなった本発明のロック手段70によれば、ユーザーがノブ32を1回プッシュすると、係止突起75がカム受け部73に係止されてペン芯31が露出して筆記可能な状態に切り替えられ、再び1回プッシュすると、係止突起75の係止が解除されながらペン芯31がペンハウジング10の内部に収容されて保護できるようになる。
【0075】
前記のような本発明のロック装置によれば、その構造が比較的簡単でコストが安いだけでなく、故障のおそれが少なく、より製品の寿命を延ばし、信頼性を向上させることができる。
【0076】
以上で説明した本発明は、前述した実施例及び図面によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形、及び変更が可能であることは、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとっては明らかであろう。
【符号の説明】
【0077】
10 − ペンハウジング
11 − ペン芯出入孔
15 − ガイド通路
16 − 軸孔
20 − クリップ部材
21 − ヒンジ軸
30 − インクホルダー
31 − ペン芯
32 − ノブ
36 − 嵌合溝
37 − カム突起
38 − がイド顎
40 − 密閉部材
41 − カバー
50 − スプリング
60 − ガイド部材
61 − 係止部
62 − 移動ホール
67 − カム溝
70 − ロック手段
71,72 − カム通路
73 − カム受け部
74 − 作動体
75 − 係止突起
78 − コイルスプリング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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