【実施例】
【0023】
(実施例1)
次に、本発明の半導体素子搭載用基板の製造方法の一実施例を
図2に基づいて説明する。
図2(a)に示すように、導電性を有する基板1として厚さ0.15mmのSUS430を用いて、基板1の両面に厚さ25μmのドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:ADH−252)をラミネートしレジスト層10を形成した(裏面側は図示せず)。この時のラミネート条件は、ロール温度105℃、ロール圧力0.5MPa、送り速度2.5m/minで行なった。尚、ラミネートしたドライフィルムレジストはネガ型レジストであって、h線照射(感光波長:405nm)による露光が可能なドライフィルムレジストである。
【0024】
次に、片面側(表面側)の前記レジスト層10に重ねて、前記レジスト層10と感光波長の異なる厚さ50μmのドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:AQ−5038)を前記と同じ条件でラミネートすることで、上層のレジスト層11を形成した。このドライフィルムレジストもネガ型レジストであるが、i線照射(感光波長:365nm)による露光が可能なドライフィルムレジストである。
【0025】
これで、
図2(a)に示すように基板1の表面側には、感光波長の異なる2種類のドライフィルムレジストにより2層のレジスト層10,11が形成され、裏面側(図示せず)には、表面側の下層と同じレジスト層が形成される。
【0026】
次に、
図2(b)に示すように、表面側のレジスト層10,11の上に所定のパターンが形成された露光用のマスク20を被せ、そのマスク20と露光用の光源4との間に405nmのバンドパスフィルタ3をセットした。
【0027】
そして、光源4としてメイン波長がi線でh線とg線を含む混線の水銀ランプ(オーク製:ショートアークランプ)を使用して露光を行うことで、表面側の下層のレジスト層10を波長405nmの紫外光によりマスク20に描かれたパターンで感光して硬化させ、裏面側は同じ光源により直接レジスト層10を全面感光させて硬化させた(裏面側は図示せず)。この際の露光量は、表面側が波長405nmの検出器で18mJ/cm
2、裏面側が波長365nmの検出器で80mJ/cm
2であった。
【0028】
この時、表面側は、405nmのバンドパスフィルタ3によってh線照射による露光を行うこととなり、上層のレジスト層11は、未露光の状態である。裏面側は、混線による露光により全面が硬化したレジストマスクとなる。
【0029】
次に、
図2(c)に示すように、表面側のレジスト層10,11の上に露光用の前記マスク20と異なる所定のパターンが形成されたマスク21を被せ、前記の光源4(混線の水銀ランプ)により露光を行なうことで、レジスト層11を露光用のマスク21のパターンで感光して硬化させた。このとき、マスク20とマスク21は、硬化させる平面面積が、後から露光を行なうマスク21の方が小さい露光面積とすることで、先に露光したレジスト層10の未露光部分30を硬化させることは無い。この際の露光量は、波長365nmの検出器にて70mJ/cm
2であった。
【0030】
次に、
図2(d)に示すように、現像を行なうことで、表面側の上層のレジスト層11は所定のパターンに形成され未露光部分31に開口部41が形成されたレジストマスク11となり、また下層のレジスト層10も未露光部分30に同様に開口部40が形成されてレジストマスク10となり、そして基板1が露出することになる。この現像処理は、1%炭酸ナトリウム液を液温30℃、スプレー圧0.08MPaで約80秒間の加工で実施した。開口部40と開口部41により断面略T字状の開口部が形成されることとなる。
【0031】
そして、
図2(e)に示すように、基板1が露出した開口部40,41に対し、表面酸化皮膜除去および一般的なめっき前処理による表面の活性化処理を行なった後、ニッケルめっきを行なって45μmの厚さのめっき層(金属層、電極層)2を形成した。
【0032】
その後、アルカリ溶液により基板1の両面に形成されているレジストマスク10、11を全て剥離することで断面形状が略T字状のめっき層(金属層、電極層)2が形成された半導体素子搭載用基板を得た。
【0033】
なお、光源に水銀ランプを使用せず、特定の波長の紫外線LEDランプを使用することで、バンドパスフィルタを用いることなく、所望のレジスト層を露光することも可能である。
【0034】
また、裏面側に形成するレジスト層は、全面を硬化させるため、どのタイプのドライフィルムレジストを使用しても問題はない。更に、形成するめっき層2は、複数のめっきを積層してもよく、必要に応じて金、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、など及びそれら合金によるめっきを選択し、順次積層して形成することもできる。
【0035】
(実施例2)
次に、3層のドライフィルムレジストを使用した場合の実施例を
図3に基づいて説明する。
図3(a)に示すように、基板1として厚さ0.15mmのCu板を用いて、基板1の両面に厚さ25μmのドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:ADH−252)をラミネートしレジスト層10を形成した(裏面側は図示せず)。この時のラミネート条件は、ロール温度105℃、ロール圧力0.5MPa、送り速度2.5m/minで行なった。尚、ラミネートしたドライフィルムレジストはネガ型レジストであって、h線照射(感光波長:405nm)による露光が可能なレジストである。
【0036】
次に、片面側(表面側)の前記レジスト層10に重ねて、前記レジスト層10と感光波長の異なる厚さ25μmのドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:AQ−2558)を前記と同じ条件でラミネートすることで、2層目のレジスト層11を形成した。このドライフィルムレジストもネガ型レジストであるが、i線照射(感光波長:365nm)による露光が可能なレジストである。
【0037】
次に、片面側(表面側)の前記レジスト層10、11に重ねて、前記レジスト層10と同じドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:ADH−252)を前記と同じ条件でラミネートし、最上層のレジスト層12を形成した。
【0038】
これで、
図3(a)に示すように基板1の表面側には、感光波長の異なる2種類のドライフィルムにより3層のレジスト層10,11,12が順番に形成され、裏面側(図示せず)には、表面側の最下層と同じレジスト層が形成される。
【0039】
次に、
図3(b)に示すように、表面側のレジスト層10,11、12の上に所定のパターンが形成された露光用のマスク20を被せ、そのマスク20と露光用の光源4との間に405nmのバンドパスフィルタ3をセットした。
【0040】
そして、光源4としてメイン波長がi線でh線とg線を含む混線の水銀ランプ(オーク製:ショートアークランプ)を使用して露光を行うことで、表面側の最上層のレジスト層12と最下層のレジスト層10を波長405nmの紫外光によりマスク20に描かれたパターンで感光して硬化させ、裏面側は同じ光源により直接レジスト層10を全面感光させて硬化させた(裏面側は図示せず)。この際の露光量は、表面側が波長405nmの検出器で30mJ/cm
2、裏面側が波長365nmの検出器で80mJ/cm
2であった。
【0041】
この時、表面側は、405nmのバンドパスフィルタ3によってh線照射による露光を行うこととなり、最上層と最下層に挟まれた中間のレジスト層11は、未露光の状態である。裏面側は、混線による露光により全面が硬化したレジスト層となる。
【0042】
次に、
図3(c)に示すように、表面側のレジスト層10,11、12の上に露光用の前記マスク20と異なる所定のパターンが形成されたマスク21を被せ、前記の光源4(混線の水銀ランプ)により露光を行なうことで、レジスト層11を露光用のマスク21のパターンで感光して硬化させた。このとき、マスク20とマスク21は、硬化させる平面面積が、後から露光を行なうマスク21の方が小さい露光面積とすることで、先に露光したレジスト層10の未露光部分30とレジスト層12の未露光部分32を硬化させることはない。この際の露光量は、波長365nmの検出器にて70mJ/cm
2であった。
【0043】
次に、
図3(d)に示すように、現像を行なうことで、表面側の最上層のレジスト層12と最下層のレジスト層10は所定のパターンに形成され、未露光部分32に開口部42が形成されたレジストマスク12となり、また未露光部分30に開口部40が形成されたレジストマスク10となり、また最上層と最下層に挟まれた中間のレジスト層11も未露光部分31に同様に開口部41が形成されてレジストマスク11となり、そして基板1が露出することになる。この現像処理は、1%炭酸ナトリウム液を液温30℃、スプレー圧0.08MPaで約120秒間の加工で実施した。開口部40と開口部41および開口部42により両側に凹形状を持ったレジストマスクの断面形状が形成される。
【0044】
そして、
図3(e)に示すように、基板1が露出した開口部40,41、42に対し、表面酸化皮膜除去および一般的なめっき前処理による表面の活性化処理を行なった後、ニッケルめっきを行なって70μmの厚さのめっき層(金属層、電極層)2を形成した。
【0045】
その後、アルカリ溶液により基板1の両面に形成されているレジストマスク10、11、12を全て剥離することで断面形状が、両側に凸形状を持っためっき層(金属層、電極層)2が形成された半導体素子搭載用基板を得た。
【0046】
なお、光源に水銀ランプを使用せず、特定の波長の紫外線LEDランプを使用することで、バンドパスフィルタを用いることなく、必要なレジスト層を露光することも可能である。
【0047】
また、裏面側に形成するレジスト層は、全面を硬化させるため、どのタイプのドライフィルムレジストを使用しても問題はない。更に、形成するめっき層2は、複数のめっきを積層しても良く、必要に応じて金、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、など及びそれら合金によるめっきを選択し、順次積層して形成することもできる。
【0048】
(実施例3)
同じく、3層のドライフィルムレジストを使用した場合の実施例を
図4に基づいて説明する。
図4(a)に示すように、基板1として厚さ0.15mmのCu板を用いて、基板1の両面に厚さ25μmのドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:AQ−2558)をラミネートしレジスト層10を形成した(裏面側は図示せず)。この時のラミネート条件は、ロール温度105℃、ロール圧力0.5MPa、送り速度2.5m/minで行なった。尚、ラミネートしたドライフィルムレジストはネガ型レジストであって、i線照射(感光波長:365nm)による露光が可能なレジストである。
【0049】
次に、片面側(表面側)の前記レジスト層10に重ねて、前記レジスト層10と感光波長の異なる厚さ25μmのドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:ADH−252)を前記と同じ条件でラミネートすることで、上層のレジスト層11を形成した。このドライフィルムレジストもネガ型レジストであるが、h線照射(感光波長:405nm)による露光が可能なレジストである。
【0050】
次に、片面側(表面側)の前記レジスト層10、11に重ねて、前記レジスト層10と同じドライフィルムレジスト(旭化成イーマテリアルズ製:AQ−2558)を前記と同じ条件でラミネートし、最上層のレジスト層12を形成した。
【0051】
これで、
図4(a)に示すように基板1の表面側には、感光波長の異なる2種類のドライフィルムにより3層のレジスト層10,11,12が順番に形成され、裏面側(図示せず)には、表面側の最下層と同じレジスト層が形成される。
【0052】
次に、
図4(b)に示すように、表面側のレジスト層10,11、12の上に所定のパターンが形成された露光用のマスク20を被せ、そのマスク20と露光用の光源4との間に405nmのバンドパスフィルタ3をセットした。
【0053】
そして、光源4としてメイン波長がi線でh線とg線を含む混線の水銀ランプ(オーク製:ショートアークランプ)を使用して露光を行うことで、表面側の中間のレジスト層11を波長405nmの紫外光によりマスク20に描かれたパターンで感光して硬化させ、裏面側は同じ光源により直接レジスト層を全面感光させて硬化させた(裏面側は図示せず)。この際の露光量は、表面側が波長405nmの検出器で16mJ/cm
2、裏面側が波長365nmの検出器で80mJ/cm
2であった。
【0054】
この時、表面側は、405nmのバンドパスフィルタ3によってh線照射による露光を行うこととなり、最上層のレジスト層12と最下層のレジスト層10は、未露光の状態である。裏面側は、混線による露光により全面が硬化したレジスト層となる。
【0055】
次に、
図4(c)に示すように、表面側のレジスト層10,11、12の上に露光用の前記マスク20と異なる所定のパターンが形成されたマスク21を被せ、前記の光源4(混線の水銀ランプ)により露光を行なうことで、最上層のレジスト層12と最下層のレジスト層10を露光用のマスク21のパターンで感光して硬化させた。このとき、マスク20とマスク21は、硬化させる平面面積が、後から露光を行なうマスク21の方が小さい露光面積とすることで、先に露光したレジスト層11の未露光部分31を硬化させることはない。この際の露光量は、波長365nmの検出器にて100mJ/cm
2であった。
【0056】
次に、
図4(d)に示すように、現像を行なうことで、表面側の最上層のレジスト層12と最下層のレジスト層10は所定のパターンに形成され、未露光部分32に開口部42が形成されたレジストマスク12となり、また未露光部分30に開口部40が形成されたレジストマスク10となり、また最上層と最下層に挟まれた中間のレジスト層11も未露光部分31に同様に開口部41が形成されてレジストマスク11となり、そして基板1が露出することになる。この現像処理は、1%炭酸ナトリウム液を液温30℃、スプレー圧0.08MPaで約120秒間の加工で実施した。開口部40と開口部41および開口部42により両側に凸形状を持ったレジストマスクの断面形状が形成される。
【0057】
そして、
図4(e)に示すように、基板1が露出した開口部40,41、42に対し、表面酸化皮膜除去および一般的なめっき前処理による表面の活性化処理を行なった後、ニッケルめっきを行なって70μmの厚さのめっき層(金属層、電極層)2を形成した。
【0058】
その後、アルカリ溶液により基板1の両面に形成されているレジストマスク10、11、12を全て剥離することで断面形状が、両側に凹形状を持っためっき層(金属層、電極層)2が形成された半導体素子搭載用基板を得た。
【0059】
なお、光源に水銀ランプを使用せず、特定の波長の紫外線LEDランプを使用することで、バンドパスフィルタを用いることなく、必要なレジスト層を露光することも可能である。
【0060】
また、裏面側に形成するレジスト層は、全面を硬化させるため、どのタイプのドライフィルムレジストを使用しても問題はない。更に、形成するめっき層2は、複数のめっきを積層しても良く、必要に応じて金、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、など及びそれら合金によるめっきを選択し、順次積層して形成することもできる。