【実施例1】
【0022】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に関するフリット密封システムを示す概略的な図面である。
【0023】
一般的に、フリットという用語は、粉末状態のガラスという意味で使われるが、本発明のフリットは、粉末状態に有機物を添加したゲル状のガラスやレーザーを照射して硬化した固体状態のガラスを通称する。
【0024】
図1を参照すれば、本発明の第1実施形態に関するフリット密封システムは、ベッド部材110及びレーザー照射部材120を備える。
【0025】
ベッド部材110上には、第1基板101及び第2基板102が載置されている。そして、第1基板101と第2基板102との間にはフリット103が塗布されている。
【0026】
レーザー照射部材120は、第1基板101と第2基板102との間のフリット103にレーザーを照射して、フリット103を溶融させる。ここで、レーザーヘッド(図示せず)がレーザーヘッドガイド(図示せず)により支持され、前記基板101、102の上部を移動可能にレーザー照射部材120に設けられている。
【0027】
これらのフリット密封システムを利用した有機発光ディスプレイ装置の製造方法は、次の通りである。まず、第2基板102上にフリット103を塗布した後に焼成し、第1基板101と第2基板102とを合着する。次いで、第2基板102にレーザーを照射してフリット103を硬化させる。
図2は、
図1のフリット密封システムのレーザー照射部材を概略的に示す図面である。
【0028】
図2を参照すれば、本発明の第1実施形態に関するフリット密封システムは、制御PC(Personal Computer)121、レーザー発振装置123、ビームファイバー125、ホモジナイザー127及び集光レンズ129を備える。
【0029】
制御PC121は、フリット密封システムのレーザー照射強度、レーザー照射時間、レーザー照射位置などレーザー照射装置120の作動を全体的に制御する。
【0030】
レーザー発振装置123は、レーザービームを発振する装置である。レーザー発振装置123としては、レーザー密封用として一般的に使われる高出力レーザーソースであるバンドルタイプのマルチコアソースを使用できる。
【0031】
レーザー発振装置123は、減衰器(図示せず)をさらに備えることができる。減衰器は、レーザービームの出力を調整してビームファイバー125に伝送する。前記レーザービームを使用してフリットを密封する過程で、レーザービームの出力は工程時間によって変化するので、工程条件の最適化のためには工程時間によってレーザービームの出力を調整せねばならない。しかし、レーザー発振装置123の内部電流を調整してレーザービームの出力を調整すると発振されるレーザービームの特性が変化するので、レーザービームの出力は減衰器を使用して調整することができる。
ビームファイバー125はレーザー発振装置123に接続され、レーザー発振装置123から伝送されるレーザービームをホモジナイザー127に伝送する。
【0032】
ホモジナイザー127は、レーザー発振装置123で発振されるレーザービームの断面での強度を均一にする。前記ホモジナイザー127については、後述する。
【0033】
集光レンズ129は、適宜に設計された一つ以上のレンズで構成され、基板101、102上の一定領域にスキャンされて入射するレーザービームを、照射領域の位置によって歪曲させずに基板101、102の上面に結像させる。
【0034】
以下、前記レーザー発振装置123について詳細に説明する。
【0035】
一般的に、レーザー発振装置123としては、レーザー密封用として一般的に使われる高出力レーザーソースであるバンドルタイプのマルチコアソースを使用できる。これらのバンドルタイプのマルチコアソースの場合、それぞれのコアの出力がいずれも少しずつ異なる可能性がある。最悪の場合には、いくつかのバンドルファイバーが切れても総出力は一定になるように電圧をさらに高めて使用してもよく、この場合、金属を溶接するなどの一般的な用途に使用するにはあまり問題がないと知られている。
【0036】
しかし、レーザーの均一性がシールの温度分布を大きく左右し、小さな温度変化にも密封部分の品質が大きく変化するフリット密封システムの場合、十分な密封パワーを得るためにバンドルタイプのマルチコアソースを使用すると高品質のレーザーを獲得し難く、したがって、均一な密封が行えないという問題点が存在している。
【0037】
これらの問題点を解決するために、本発明の第1実施形態に関するフリット密封システムでは、ホモジナイザーを利用して均一な品質のレーザーを生成することによって、密封部分の品質を向上させることを一つの特徴とする。
【0038】
ここで、
図3に示したように、ホモジナイザー127は、多重モード光ファイバー127aでありうる。これらの多重モード光ファイバー127a形態のホモジナイザーを利用する場合、入射するレーザービームが多様な経路で光ファイバー127aを通じて伝えられるので、光ファイバー127aの長さと曲率によってレーザービームのプロファイルを均一化できる。
【0039】
この時、レーザービームは、光ファイバー127aの反射面によって反射されるため、入射したあらゆるレーザービームが分散されずに出口に到達する。言い換えれば、光ファイバー127aが存在することによって、光ファイバー127aが存在していない時には広く広がってしまうレーザービームが全部出口に到達する。したがって、光ファイバー127aにレーザービームを入射すれば、光ファイバー127a内で反射を繰り返しつつ出口に到達し、したがって、入射するレーザービームが均一化する。
【0040】
ここで、光学的に密な媒質から疎な媒質に光が進む時、特定臨界角より大きい入射角で入射した光が屈折せずに100%反射される現象を全反射という。光ファイバーはこの原理を利用して情報を伝送する時に損失率を低めることができる。詳細に、光が光学的に密な媒質(屈折率の大きい物質)から疎な媒質(屈折率の小さな物質)に入射する時、入射角が特定角度以上ならば、その境界面で光が全部反射して屈折光線は存在しない。これが全反射であり、全反射が起きる入射角の最小値を臨界角という。例えば、光がガラスから空気に進む時の臨界角は42゜であり、入射角がこれより大きければ、光がいずれもガラス内面に反射して空気には進まない。全反射プリズムは、これらの性質を利用したものである。また他の例で、本発明で使われるように、屈折率の大きいガラスファイバーを屈折率の小さなガラス層で覆って作った光ファイバーがある。光ファイバーの内側ガラスに入射した光は全反射を繰り返すので、光ファイバーが曲がっていても損失なしに遠くまでエネルギーを伝達できる。
【0041】
または、
図4Aないし
図4Dに示したように、ホモジナイザー127は、光パイプ127b(127b1〜127b4)でありうる。光パイプ127bとは、光源から遠く離れたところまで光を移すものを意味し、パイプ中に水や油の代わりに光を流すという概念である。光パイプ127bは、光ファイバーと類似した原理でガラス棒の全反射特性を利用してレーザービームのプロファイルを均一化できる。
図4Aないし
図4Dには、前記光パイプの多様な形態が図示されている。
【0042】
または、
図5に示したように、ホモジナイザー127は、フライアイレンズ127cでもありうる。フライアイレンズ127cは、入射光を集光させる役割を行う。すなわち、フライアイレンズのようなマイクロレンズアレイを利用してレーザービームの経路を拡張することによってレーザービームのプロファイルを均一化できる。
【0043】
図6は、従来のフリット密封システムで、バンドルタイプのマルチコアソースから発振されたレーザービームの画像であり、
図7は、
図6のレーザービームを一定程度デフォーカスしたレーザービームの画像である。前記画像はビームプロファイラを利用して観測できる。
【0044】
図6及び
図7に示したように、バンドルタイプのマルチコアソースから発振されたレーザービームを均質化せずに使用すれば、レーザーの均一性が確保されない。
【0045】
そして、これらのレーザービームが実際に密封するのに使われれば、
図8に示したように、温度の低い領域と高い領域とが交差しつつガラスフリット上に縞Gで現れるか、
図9に示したように、密封後にそのままシールが剥げてしまうこともあり、
図10に示したように、熱によってマイクロクラックが多く発生する問題点が存在している。
【0046】
すなわち、バンドルタイプのマルチコアソースから発振されたレーザービームを均質化しない場合、焦点においてレーザービームの品質がよくないため密封が不可能であり、常にデフォーカスさせて初めて密封の可能なレーザービーム品質を得ることができ、さらに、デフォーカスさせても常に良質のレーザービーム品質を得られる保証がないという問題点が存在している。
【0047】
図11は、本発明の第1実施形態に関するフリット密封システムで、バンドルタイプのマルチコアソースから発振されてホモジナイザーを経つつ均質化したレーザービームの画像であり、
図12は、
図11のレーザービームを一定程度デフォーカスしたレーザービームの画像である。前記画像は、ビームプロファイラを利用して観測できる。
【0048】
図11及び
図12に示したように、バンドルタイプのマルチコアソースから発振されたレーザービームを、ホモジナイザーを通過させつつ均質化を行って使用すれば、レーザーの均一性が確保される。そして、これらのレーザービームが実際の密封に使われれば、
図13に示したように、密封部分の温度が均一に保持されつつガラスフリット上に縞が現れずに、きれいな密封が行われる。
【0049】
前記のように行われた本発明のフリット密封システムによれば、密封の品質が向上し、したがって、セルの長期信頼性が向上する効果を得ることができる。
【実施例2】
【0050】
(第2実施形態)
図14は、本発明の第2実施形態に関するフリット密封システムを示す概略的な図面であり、
図15は、
図14の連結部材を詳細に示す図面である。
【0051】
図14を参照すれば、本発明の第2実施形態に関するフリット密封システムは、制御PC221、レーザー発振装置223、ビームファイバー225、ホモジナイザー227、集光レンズ229及び連結部材231を備える。
【0052】
制御PC221は、フリット密封システムのレーザー照射強度、レーザー照射時間、レーザー照射位置などレーザー照射装置220の作動を全体的に制御する。
【0053】
レーザー発振装置223は、レーザービームを発振する装置である。レーザー発振装置223としては、レーザー密封用として一般的に使われる高出力レーザーソースであるバンドルタイプのマルチコアソースを使用できる。
【0054】
レーザー発振装置223は、減衰器(図示せず)をさらに備えることができる。減衰器は、レーザービームの出力を調整してビームファイバー225に伝送する。前記レーザービームを使用してフリットを密封する過程で、レーザービームの出力は工程時間によって変化するので、工程条件の最適化のためには工程時間によってレーザービームの出力を調整せねばならない。しかし、レーザー発振装置223の内部電流を調整してレーザービームの出力を調整すると発振されるレーザービームの特性が変化しうるので、レーザービームの出力は減衰器を使用して調整することができる。
【0055】
ビームファイバー225はレーザー発振装置223に接続され、レーザー発振装置223から伝送されるレーザービームを連結部材231に伝送する。
【0056】
連結部材231は、ビームファイバー225を通じて伝えられたレーザービームがさらに効率的にホモジナイザー227に伝えられるようにする。連結部材231については、
図15で後述する。
【0057】
ホモジナイザー227は、レーザー発振装置223で発振されるレーザービームの断面での強度を均一にする。ホモジナイザーを利用して均一な品質のレーザーを生成することによって、密封部分の品質を向上させることができる。前述したように、ホモジナイザーとして、多重モード光ファイバーを使用してもよく、多様な形態の光パイプが使われてもよく、フライアイレンズが使われてもよい。これらのホモジナイザーによって密封部分の品質が向上し、それにより、セルの長期信頼性が向上する効果を得ることができる。
【0058】
集光レンズ229は、適宜に設計された一つ以上のレンズで構成され、基板201、202上の一定領域にスキャンされて入射するレーザービームを、照射領域での位置によって歪曲させずに基板201、202の上面に結像させる。このように、集光レンズ229によって結像されたレーザービームによって、第1基板201と第2基板202との間のフリット203が硬化して、第1基板201と第2基板202とが結合する。
図15を参照すれば、連結部材231は、入力部231a、出力部231b、コリメートレンズ231c及びフォーカスレンズ231dを備える。
【0059】
入力部231aを通じてビームファイバー225から入射したレーザービームは、コリメートレンズ231c及びフォーカスレンズ231dを通過し、出力部231bを経てホモジナイザー227側へ出射する。
【0060】
コリメートレンズ231cは、入射するレーザービームを調節して平行光を作る。詳細に、レーザー発振装置223から出るレーザービームは発散する。これらのレーザービームをコリメートレンズ231cに通過させて集める。これらのレンズを利用して、レーザービームで平行光を作ることもあり、必要に応じては集光して使用することもある。このようにレーザー発振装置223から出るレーザービームを調節して平行光を作るレンズを、コリメートレンズという。
【0061】
フォーカスレンズ231dは、コリメートレンズ231cを通過しつつ平行になったレーザービームを集める機能を行う。
【0062】
このように、連結部材231を使用してバンドルタイプのマルチコアソースから発生する不規則なマルチコアレーザービームを平行にし、かつ集光させてホモジナイザーに伝達することによって、ホモジナイザーのレーザービーム均質化効率をさらに高めることができる。
【0063】
本発明は図面に示した実施形態を参考に説明したが、これらは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は特許請求の範囲の技術的思想によって定められねばならない。