(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5979675
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】シート体の貼合せ装置及び物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 65/48 20060101AFI20160817BHJP
【FI】
B29C65/48
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-4760(P2013-4760)
(22)【出願日】2013年1月15日
(65)【公開番号】特開2014-136322(P2014-136322A)
(43)【公開日】2014年7月28日
【審査請求日】2015年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231361
【氏名又は名称】日本写真印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山本 修
【審査官】
今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−123263(JP,A)
【文献】
特開平01−133719(JP,A)
【文献】
特開2004−154909(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/48
B29C 63/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の表面にシート体を貼り合わせるシート体の貼合せ装置であって、
表面に前記シート体が配置された前記物品を支持する支持治具と、
前記支持治具の上方に移動可能に配置され、内部に磁性流体が充填された袋体と、
前記袋体内の前記磁性流体の量を増減させる磁性流体増減部と、
前記支持治具に磁性引力を発生させる磁性引力発生部とを備え、
前記磁性流体が前記磁性引力によって前記支持治具側に引き寄せられることにより、前記袋体が前記シート体を上から押圧するシート体の貼合せ装置。
【請求項2】
前記支持治具は磁性引力発生部である、請求項1に記載のシート体の貼合せ装置。
【請求項3】
前記磁性引力発生部は、前記シート体の押圧部分に合わせて電圧が印加される、前記支
持治具に内蔵された複数の電磁石である、請求項1に記載のシート体の貼合せ装置。
【請求項4】
前記磁性引力発生部は、前記シート体の押圧部分に合わせて移動する、前記支持治具の下側に移動可能に取り付けられた磁石である、請求項1に記載のシート体の貼合せ装置。
【請求項5】
物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法であって、
支持治具に前記物品を支持させる工程と、
前記物品の表面に前記シート体を配置する工程と、
内部に磁性流体が充填された袋体を前記シート体の上方から前記シート体に対して位置決めする工程と、
前記支持治具に磁性引力を発生させ、前記磁性流体が前記磁性引力によって前記支持治具側に引き寄せられることにより、前記袋体を前記シート体に押圧させる工程とを備え、
前記袋体を前記シート体に押圧させる工程において、前記袋体を膨張させる、物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法。
【請求項6】
前記袋体を前記シート体に押圧させる工程において、磁性引力の発生位置を変化させる、請求項5に記載の物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート体の貼合せ装置及びシート体が貼り合わされた製品の製造方法に関し、特に物品の表面にシート体を貼り合わせるシート体の貼合せ装置及び物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシート体の貼合せ装置は、物品を支持する支持治具と、物品を上方から押圧するゴム弾性体とを備えている(たとえば、特許文献1参照)。物品を支持治具に支持させ、その物品の表面にシート体を重ね合わせた後、上方からゴム弾性体により加熱及び加圧させて、シート体を物品表面に貼り合わせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−123263
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の装置を用いる場合、ゴム弾性体による押圧がシート体表面全域にわたって均一にならず、シート体が物品表面に追従せず部分的に密着不良を起こして、シート体にシワが発生したり、シート体と物品との間に気泡溜まりが発生することがある。また、物品のシート体貼合せ面が凹面である場合や、屈曲の程度がきつい曲面である場合には、シート体を貼り合わせること自体困難なことがある。
【0005】
本発明の目的は、上記シワや気泡溜まりを抑制し、凹面などの立体形状を有する物品表面にシート体を貼り合わせることができるシート体の貼合せ装置及び物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、第1の発明は、物品の表面にシート体を貼り合わせるシート体の貼合せ装置であって、表面にシート体が配置された物品を支持する支持治具と、前記支持治具の上方に移動可能に配置され、内部に磁性流体が充填された袋体と、支持治具に磁性引力を発生させる磁性引力発生部とを備え、磁性流体が磁性引力によって支持治具側に引き寄せられることにより、袋体がシート体を上から押圧するものである。
【0007】
このように構成すると、袋体が支持治具側に引き寄せられてシート体を均一な圧力で押圧するため、シート体を貼り合わせる面が凹面である場合や、屈曲の程度がきつい曲面を有する場合も、物品に容易にシート体を貼り合わせることができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明の構成において、袋体内の磁性流体の量を増減させる磁性流体増減部を更に備えた、シート体の貼合せ装置である。
【0009】
このように構成すると、袋体の大きさが変化するため、シート体と袋体との接触面積を調整することができる。
【0010】
第3の発明は、第1又は第2の発明の構成において、支持治具は磁性引力発生部である、シート体の貼合せ装置である。
【0011】
このように構成すると、支持治具自体が磁性引力を発生させるため、部材数が少なくなり装置の構成が簡単になる。
【0012】
第4の発明は、第1又は第2の発明の構成において、磁性引力発生部は、シート体の押圧部分に合わせて電圧が印加される、支持治具に内蔵された複数の電磁石である、シート体の貼合せ装置である。
【0013】
第5の発明は、第1又は第2の発明の構成において、磁性引力発生部は、シート体の押圧部分に合わせて移動する、支持治具の下側に移動可能に取り付けられた磁石である、シート体の貼合せ装置である。
【0014】
このように構成すると、押圧部分が移動するため、貼り合わせの際にシワや気泡溜まりの発生を効果的に防止できる。
【0015】
第6の発明は、物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法であって、支持治具に物品を支持させる工程と、物品の表面にシート体を配置する工程と、内部に磁性流体が充填された袋体を前記シート体の上方からシート体に対して位置決めする工程と、支持治具に磁性引力を発生させ、磁性流体が磁性引力によって支持治具側に引き寄せられることにより、袋体をシート体に押圧させる工程とを備えたものである。
【0016】
このように構成すると、袋体が支持治具側に引き寄せられてシート体を均一な圧力で押圧するため、シート体を貼り合わせる面が凹面である場合や、屈曲の程度がきつい曲面を有する場合も、物品に容易にシート体を貼り合わせることができ、生産性が向上する。
【0017】
第7の発明は、第6発明の構成において、袋体をシート体に押圧させる工程において、袋体を膨張させる、シート体の貼合せ方法である。
【0018】
第8の発明は、第6又は第7の発明の構成において、袋体をシート体に押圧させる工程において、磁性引力の発生位置を変化させる、シート体の貼合せ方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、シート体を物品表面に追従させて気泡溜まりやシワを抑制しながら、物品表面にシート体を貼り合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】その(1)が本発明の第1実施形態に係るシート体の貼合せ装置の概略構成を示した断面図であり、その(2)がその(1)で示したシート体の貼合せ装置においてシート体が除かれた状態で物品が支持された支持治具を示した平面図である。
【
図2】
図1で示したシート体の貼合せ装置を用いた物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法を示した図である。
【
図3】
図1で示したシート体の貼合せ装置を用いた物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法を示した図である。
【
図4】
図1で示したシート体の貼合せ装置を用いた物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法を示した図である。
【
図5】
図1で示したシート体の貼合せ装置を用いた物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法を示した図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係るシート体の貼合せ装置の概略構成を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
【0022】
[第1実施形態]
図1(1)及び(2)を参照して、本発明の第1実施形態に係るシート体の貼合せ装置10は、物品3を支持する支持治具1と、支持治具1の上方に移動可能に配置された袋体6とを備えている。支持治具1には、磁性引力を発生させる磁性引力発生部である電磁石2が複数内蔵され、袋体6の内部には磁性流体4が充填されている。袋体6内部の磁性流体4が、電磁石2から発生する磁性引力によって支持治具1側に引き寄せられ、シート体5が上から押圧されることにより、物品3にシート体5が貼り合わされる。
物品3は、矩形形状の平板の一対の対向する端部を一体的に立ち上がらせた形状である。物品3の上面がシート体5を貼り合わせる面であり、凹面である。物品3の例としては、スマートフォンやタブレット型コンピュータのプラスチック製・金属製・ガラス製のカバーパネルなどが挙げられる。また、シート体5としては、例えば、一方面に形成された静電容量方式センサーの透明導電膜層と他方面に形成された接着層とを備える基体シートや、図柄層と接着層とが順次積層された基体シートが挙げられる。基体シートの材質としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂及びアクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂や紙や不織布などが挙げられる。図柄層は、文字や図柄を表現するための層で、着色剤とバインダーとなる合成樹脂とを少なくとも構成材料として含む着色インキを用いて形成される。図柄層を形成する方法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷層などの公知の印刷法を採用することが出来る。接着層は、物品3にシート体5を接着させるための層で、物品3に対する十分な接着性が得られる合成樹脂を物品3の材質や表面形状に応じて適宜選択して形成される。接着層を形成する方法としては、例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を採用することができる。
【0023】
支持治具1は、直方体形状を有し、上面に物品3を嵌め合わせることができるように、物品3の下面形状に沿った凹部7が形成されている。支持治具1は、アルミニウムで構成されている。支持治具1は電磁石2から発生する磁性引力を阻害しない材料であれば良く、金、銀、銅、マグネシウム、非磁性ステンレス鋼、セラミックなどの非磁性金属材料や、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、GF強化ポリエチレンテレフタレート、超高分子量ポリエチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシベンジルメチレングリコールアンハイドライド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノ系樹脂及びポリエステル系樹脂等の一般エンジニアリングプラスチック材料などでもよい。支持治具1の物品3配置面の下方には、電磁石2が水平に一定間隔でマトリクス状に複数内蔵されている。電磁石2の配置領域は、物品3の配置面より大きくなるように構成され、物品3の配置領域の全面にわたって配置される。一つ一つの電磁石2の大きさや、一つの支持治具1に配置される電磁石2の個数は、所望する磁性引力の調整精度や発生強度に応じて、適切な大きさと数に設定することができる。例えば、磁性引力の発生箇所を細かく調整したい場合には、一つの電磁石2の大きさを小さくして、支持治具1に配置する個数を増やせばよい。電磁石2に所定の電圧を印加すると、袋体6の中にある磁性流体4を引き寄せる磁性引力が発生する。電磁石2への電圧の印加は、個々の電磁石2ごと、あるいは複数個からなる部分的な領域ごとに行うように構成され、磁性引力を発生させる領域とタイミングを調整することができる。
【0024】
袋体6は、磁性流体4の充填量を増減させることにより、大きさが変化する。袋体6は、支持治具1に配置された物品3の上方を上下方向、水平方向に移動可能に構成されている。袋体6は、シート体5の押圧領域を移動可能であれば、支持治具1に直接接続されていても、支持治具1とは別の部材に接続されていてもよい。袋体6の大きさは、磁性引力によって袋体6が支持治具1側に引き寄せられた状態で、袋体6が物品3のシート体5貼合せ面全体を押圧しうる大きさに設定されている。袋体6を水平方向に移動させてシート体5を押圧する場合であれば、袋体6の大きさは貼合せ面全体を押圧しうる大きさより小さくてもよい。袋体6は、天然ゴムで構成されている。袋体6の材料としては、アクリルゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム及びポリイソブチレンなどの合成ゴムを用いることもできる。
【0025】
次に、シート体の貼合せ装置10を用いた物品の表面にシート体が貼り合わされた製品の製造方法について、
図2、
図3、
図4及び
図5を用いて説明する。
【0026】
まず、
図2を参照して、支持治具1の凹部7に物品3を配置し、配置された物品3の上面にシート体5を配置する。シート体5に図柄や文字が形成されている場合は、それらが物品3に対して所定の位置に配置されるように位置決めする。位置決めは、例えば、シート体5に孔を有するタブを形成し、支持治具1に位置決めピンを形成し、位置決めピンをシート体5の孔に挿入することにより行われたり、シート体5をロボットにより配置してロボット制御により行われる。次に、袋体6を水平及び鉛直方向に移動させ、シート体5の上方の中央に位置決めして配置する。
【0027】
次に、
図3を参照して、袋体6をシート体5の上からシート体5に対して位置決めした状態で、磁性流体増減部8によって袋体6内の磁性流体4の量を増加させ、袋体6を膨張させる。袋体6を膨張させることにより、シート体5と袋体6との接触面積が徐々に増加していき、シート体5が物品3に中央から外側へと押し付けられていく。磁性流体増減部8としては、油圧ポンプやエアポンプなど通常の圧力調整機構を用いることができる。
【0028】
それと同時に、
図4を参照して、支持治具1の中央部Aに配置された電磁石2に電圧を印加して、磁性引力を発生させる。すると、袋体6が中央部Aに向かって引き寄せられてシート体5を上から押圧し、シート体5の中央部が物品3に貼り合わされる。
【0029】
その後、
図5を参照して、支持治具1の周縁部Bに配置された電磁石2に電圧を印加して、磁性引力を発生させる。すると、袋体6の周縁部Bに対応する部分が支持治具1側に引き寄せられてシート体5を上から押圧し、シート体5の周縁部が物品3に貼り合わされる。
【0030】
上記のように、磁性流体増減部8により膨張した袋体6は、シート体5を物品3の中央から外側へと押し付けるように膨張していく。さらに、磁性引力を支持治具1の中央部Aから周縁部Bに移動させて発生させることにより、押圧部分の調整をより確実にすることができる。押圧部分を物品3の中央から外側へと移動させることにより、物品3とシート体5との間の空気が外側に押し出され、シワや気泡溜まりを防止することができる。よって、上記のようなシート体の貼合せ方法によると、シート体5を凹面や屈曲の程度がきつい曲面に貼り合わせる場合も、シート体5を物品3の表面に均一な圧力で貼り合わせることができる。
【0031】
上記のようなシート体の貼合せ装置10を用いた物品3の表面にシート体5が貼り合わされた製品の製造方法により、例えば、上面部と立ち上がりを有する側面部との両方に静電容量方式センサーが形成されたスマートフォンやタブレット型コンピュータ用のカバーパネルを容易に製造することができる。
【0032】
[第2実施形態]
上記の本発明の第1実施形態に係るシート体の貼合せ装置10と重複する部分については説明を省略する。
図6を参照して、本発明の第2実施形態に係るシート体の貼合せ装置10では、磁性引力発生部として磁石9を用いている。磁石9は、支持治具1の下側に支持治具1の底面と平行に移動可能に取り付けられる。上記の本発明の第1実施形態に係る電磁石2と同様に、支持治具1の中央部Aから周縁部Bへと磁石9を移動させれば、袋体6がシート体5の中央部から外側へと押圧されていく。そうすると、物品3とシート体5との間の空気が外側に押し出され、シワや気泡溜まりを防止することができる。
【0033】
なお、袋体6が、磁性引力によって支持治具1側に引き寄せられた状態で、物品3のシート体5貼合せ面全体を押圧しうる大きさに設定されていれば、磁性流体増減部8は必ずしも備えられていなくてもよい。また、電磁石2の電圧の印加位置は必ずしも移動させなくてもよく、全ての電磁石2に同時に電流を印加してもよい。
【0034】
また、上記の第1実施形態では、電磁石2が、支持治具1の物品3配置面の下方に水平に一定間隔でマトリクス状に複数内蔵されているが、電磁石2の配置はそのような配置に限られるものではない。例えば、支持治具1の凹部7を取り囲むように配置してもよい。
【0035】
さらに、上記の第1実施形態及び第2実施形態では、磁性引力発生部として電磁石2及び磁石9を挙げたが、支持治具1自体が磁性引力発生部であってもよい。つまり、支持治具1を磁性材料で形成することにより、支持治具1自体が磁性引力を発生させることができる。これにより、より少ない部材でシート体の貼合せ装置10を構成することができる。
【0036】
さらに、上記の第1実施形態及び第2実施形態では、磁性引力の移動方向として支持治具1の中央部Aから周縁部Bへと移動させたが、それに限られるものではない。例えば、支持治具1の一方の端部から他方の端部へと一方向に移動させてもよい。また、支持治具1の中心から外側へ向けて放射状に移動させることも可能である。
【0037】
さらに、シート体5は、貼り合わせ後に基体シートが物品3に残るラミネートフィルムであっても、基体シートに転写層が形成され、貼り合わせ後に基体シートを物品3から剥離する転写シートであってもどちらでもよい。また、押圧後に物品3とシート体5とが接着するよう、物品3とシート体5のいずれかの貼り合せ面側に粘着層を形成しておくとよい。
【符号の説明】
【0038】
1 支持治具
2 電磁石
3 物品
4 磁性流体
5 シート体
6 袋体
7 凹部
8 磁性流体増減部
9 磁石
10 シート体の貼合せ装置