特許第5979685号(P5979685)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5979685埋込み可能医療デバイスのための自動オンオフ充電器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5979685
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】埋込み可能医療デバイスのための自動オンオフ充電器
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/378 20060101AFI20160817BHJP
【FI】
   A61N1/378
【請求項の数】20
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-553362(P2014-553362)
(86)(22)【出願日】2013年1月16日
(65)【公表番号】特表2015-503991(P2015-503991A)
(43)【公表日】2015年2月5日
(86)【国際出願番号】US2013021705
(87)【国際公開番号】WO2013109605
(87)【国際公開日】20130725
【審査請求日】2014年7月16日
(31)【優先権主張番号】13/741,097
(32)【優先日】2013年1月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/587,002
(32)【優先日】2012年1月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507213592
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック ニューロモデュレイション コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】アガシアン ダニエル
【審査官】 毛利 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0004708(US,A1)
【文献】 特表2005−531371(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0305663(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/378
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部充電器を使用して埋込み可能医療デバイス内のバッテリを充電する方法であって、 (a)前記外部充電器により、第1のコイルから第1の磁場を発生させ、前記埋込み可能医療デバイスが前記外部充電器に近接していることを、前記第1のコイルのパラメータを閾値と比較することにより自動的に決定する段階と、
(b)前記外部充電器が前記埋込み可能医療デバイスに近接していることの決定時に、該外部充電器内の前記第1のコイルから第2の磁場を自動的に発生させる段階と、
(c)前記第2の磁場の持続時間中に、前記埋込み可能医療デバイスから少なくとも1つの指示を前記外部充電器により受信する段階と、
(d)前記少なくとも1つの指示を受信すると、前記外部充電器内の前記第1のコイルから第3の磁場を自動的に発生させて前記埋込み可能医療デバイス内の前記バッテリを無線充電する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
段階(a)は、
前記外部充電器内の前記第1のコイルから前記第1の磁場を周期的に発生させる段階と、
1つ又はそれ以上の前記第1の磁場の持続時間中に、前記埋込み可能医療デバイスが前記外部充電器に近接していることを自動的に決定する段階と、
を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パラメータは、前記第1のコイルの電圧又は電流の大きさを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記指示は、前記第1のコイルの電圧のパラメータの変動を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のコイルの電圧の前記パラメータの前記変動は、前記埋込み可能医療デバイスからの応答信号の送信によって生じ、
前記応答信号は、前記第2の磁場の持続時間中に前記埋込み可能医療デバイスから周期的に送信されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記埋込み可能医療デバイスは、前記第2の磁場を受信するための第2のコイルを有し、
前記応答信号は、前記第2のコイルのインピーダンスを変調することによって送信される、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のコイルの電圧の前記パラメータの前記変動は、前記埋込み可能医療デバイスに対する前記外部充電器の移動によって生じることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記外部充電器は、前記第2の磁場の持続時間中に第1及び第2の指示を受信することができ、
前記第1の指示は、前記埋込み可能医療デバイスのバッテリが消耗していないことを示し、
前記第2の指示は、前記埋込み可能医療デバイスのバッテリが消耗していることを示す、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の指示が受信された場合に、前記第3の磁場は、前記埋込み可能医療デバイス内の前記バッテリが完全に充電されるまで継続し、
前記第2の指示が受信された場合に、前記第3の磁場は、設定期間にわたって継続する、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
(e)段階(a)に戻る段階、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
埋込み可能医療デバイス内のバッテリを充電するための外部充電器であって、
コイルと、
前記コイルを励起して磁場を発生させるように構成された駆動回路と、
前記コイルのパラメータを前記コイルが励起されている間に測定するように構成された検出回路と、
前記駆動回路と前記検出回路とに結合された制御回路と、
前記制御回路に関連付けられたアルゴリズムであって、該アルゴリズムが、
測定された前記パラメータを評価して、
前記埋込み可能医療デバイスが外部充電器に近接しているか否かを、前記測定されたパラメータを閾値と比較することにより決定し、もし近接している場合に、
前記埋込み可能医療デバイスからの少なくとも1つの指示を受信したか否かを決定し、もし受信していた場合に、
前記コイルを励起して磁場を発生させ、前記埋込み可能医療デバイス内の前記バッテリを充電する、
ように構成された前記アルゴリズムと、
を含むことを特徴とする外部充電器。
【請求項12】
前記アルゴリズムは、外部充電器内の前記コイルから磁場を周期的に発生させることにより、前記埋込み可能医療デバイスが外部充電器に近接しているか否かを決定することを特徴とする請求項11に記載の外部充電器。
【請求項13】
前記アルゴリズムは、前記コイルが励起されている間に前記コイルの前記パラメータの大きさを評価することにより、前記埋込み可能医療デバイスが外部充電器に近接しているか否かを決定し、
前記パラメータは、前記コイルが励起されている間の前記コイルの電圧又は電流の大きさを含むことを特徴とする請求項11に記載の外部充電器。
【請求項14】
前記アルゴリズムは、測定された前記パラメータの変動を評価することにより、前記埋込み可能医療デバイスからの前記少なくとも1つの指示が受信されたか否かを決定することを特徴とする請求項11に記載の外部充電器。
【請求項15】
測定された前記パラメータの前記変動は、直列ビットストリームを含むことを特徴とする請求項14に記載の外部充電器。
【請求項16】
前記パラメータの前記変動は、周期的であることを特徴とする請求項14に記載の外部充電器。
【請求項17】
前記アルゴリズムは、測定された前記パラメータを評価して前記埋込み可能医療デバイスからの第1又は第2の指示が受信されたか否かを決定するように構成され、
前記第1の指示が受信された場合に、前記アルゴリズムは、前記コイルを励起して磁場を発生させ、前記埋込み可能医療デバイス内の前記バッテリを該バッテリが完全に充電されるまで充電するように構成され、
前記第2の指示が受信された場合に、前記アルゴリズムは、前記コイルを励起して磁場を発生させ、前記埋込み可能医療デバイス内の前記バッテリを設定期間にわたって充電するように構成されることを特徴とする請求項11に記載の外部充電器。
【請求項18】
前記検出回路は、負荷シフトキーイング復調器及び結合検出器を含むことを特徴とする請求項11に記載の外部充電器。
【請求項19】
手持ち型装置であることを特徴とする請求項11に記載の外部充電器。
【請求項20】
前記アルゴリズムが前記コイルを励起して磁場を発生させて前記埋込み可能医療デバイス内の前記バッテリを充電する間に、外部充電器アラインメントをユーザに示すアラインメント検出器を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の外部充電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この国際出願は、2013年1月14日出願の米国特許出願番号第13/741,097号及び2012年1月16日出願の米国特許仮出願番号第61/5837,002号に対する優先権を主張し、これらは、両方とも引用によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、埋込み可能医療デバイスシステムに使用するための無線外部充電器に関する。
【背景技術】
【0003】
埋込み可能刺激デバイスは、心不整脈を治療するペースメーカー、心細動を治療する除細動器、難聴を処置する蝸牛刺激器、盲目を処置する網膜刺激器、協働四肢運動を引き起こす筋肉刺激器、慢性疼痛を処置する脊髄刺激器、運動障害及び精神障害を治療する脳皮質及び脳深部刺激器、及び尿失禁、睡眠時無呼吸、肩亜脱臼などを治療する他の神経刺激器のような様々な生物学的疾患を治療するために電気刺激を発生させてこれらを体内神経及び組織へ送出するデバイスである。以下の説明は、一般的に、米国特許第6,516,227号明細書に開示されているような「脊髄刺激(SCS)」システム内での本発明の使用に着目することになる。しかし、本発明は、あらゆる埋込み可能医療デバイスシステムにおいて適用性を見出すことができる。
【0004】
図1A図1Cに示すように、SCS(脊髄刺激)システムは、典型的には「埋込み可能パルス発生器(IPG)」10を含み、これは、例えば、チタンのような導電材料で形成された生体適合性デバイスケース12を含む。ケース12は、典型的には、IPG(埋込み可能パルス発生器)が機能するのに必要な回路及びバッテリ14を保持するが、IPG(埋込み可能パルス発生器)はまた、外部RFエネルギによりバッテリなしに給電することができる。IPG(埋込み可能パルス発生器)10は、電極16が電極アレイ22を形成するように1つ又はそれよりも多くの電極リード(2つのこのようなリード18及び20を示す)により電極16に結合される。電極16は、可撓性本体24上にあり、可撓性本体24も、各電極に結合された個々の信号線26を収容する。図示の実施形態において、E1〜E8とラベル付けしたリード18上の8つの電極と、E9〜E16とラベル付けしたリード20上の8つの電極とがあるが、リード及び電極の数は、用途固有のものであるので変化させることができる。リード18、20は、リードコネクタ28を使用してIPG(埋込み可能パルス発生器)10に結合し、リードコネクタ28は、例えば、エポキシを含むことができる非導電性ヘッダ材料30内に固定される。
【0005】
図1Cの断面に示すように、IPG(埋込み可能パルス発生器)100は、典型的には、プリント基板(PCB)32を含む電子基板アセンブリをPCB(プリント基板)32に装着されてその一部を後に説明する様々な電子構成要素34と共に含む。外部コントローラ(図示せず)へ/からデータを送信/受信するために使用するテレメトリコイル36と、外部充電器50を使用してIPG(埋込み可能パルス発生器)のバッテリ14を充電又は再充電するための充電コイル38との2つのコイル(より一般的に、アンテナ)は、一般的にIPG(埋込み可能パルス発生器)100に存在している。この例では、テレメトリコイル36及び充電コイル38は、米国特許公開第2011/0112610号明細書に開示しているようにケース12内にある。(図1Bは、2つのコイル36及び38を見やすくするためにケース12を取り外したIPG(埋込み可能パルス発生器)10を示す。)しかし、テレメトリコイル36は、IPG(埋込み可能パルス発生器)10(図示せず)のヘッダ30内に装着することもできる。
【0006】
図2は、上述した外部充電器50と通信するIPG(埋込み可能パルス発生器)10を示している。外部充電器50を使用して、IPG(埋込み可能パルス発生器)10に無線で電力を伝達し、この電力を使用してIPG(埋込み可能パルス発生器)のバッテリ14を再充電することができる。外部充電器50からの電力伝送は、コイル(アンテナ)52によって可能になる。IPG(埋込み可能パルス発生器)10のような外部充電器50はまた、PCB(プリント基板)54を収容してその上に電子構成要素56を置く。これらの電子構成要素56の一部は、後に説明する。タッチ可能ボタン60、LEDインジケータ62、ディスプレイ(図示せず)、及びスピーカ(図示せず)を含むことができるユーザインタフェースは、患者又は臨床医が外部充電器50を作動させることを可能にする。バッテリ64は、外部充電器50に電力を供給し、このバッテリ64は、それ自体再充電可能又は交換可能にすることができる。外部充電器50はまた、壁コンセントからAC電力を受け入れることができる。ユーザの手に適合するような大きさにされた手で保持可能な又は手持ち型のケース66は、構成要素の全てを収容する。
【0007】
外部充電器50からIPG(埋込み可能パルス発生器)10への電力伝送は、無線で及び誘導結合を通して患者の組織25を通して経皮的に行われる。図3は、このような機能性を実施するために使用する回路の詳細を示している。電力伝達のために、外部充電器50の制御回路70は、充電信号(典型的には、80KHzパルス列)を増幅器72(より一般的には「駆動回路」)に出力し、充電信号は、同じ周波数の一定のAC電流Icoilを発生させてAC充電磁場96を生成する。制御回路70は、例えば、マイクロコントローラを含むことができる。コンデンサ(図示せず)を使用して、コイル52の共振を増幅器72が生成するAC電流(例えば、80KHz)の周波数に同調させる。磁場96は、IPG(埋込み可能パルス発生器)10内の充電コイル38中に電流を誘導し、その電流は、DCレベルに整流され82、恐らく図示のように充電及びバッテリ保護回路84を通してバッテリ14を再充電するように使用される。このようにしてバッテリ14を充電する時に、外部充電器50のケース66が患者の組織25に触れるのが典型的であるが、これは厳密には必要でない。
【0008】
IPG(埋込み可能パルス発生器)10は、反射インピーダンス変調を使用して充電中に外部充電器50にデータを通信し直すことができ、これは、時に「負荷シフトキーイング(LSK)」として当業技術で公知である。IPG(埋込み可能パルス発生器)10からのこのような後方テレメトリは、バッテリ14の容量、又は充電が終了して外部充電器50が停止することができるか否かのような外部充電器50の充電に関する有用なデータを提供することができる。
【0009】
IPG(埋込み可能パルス発生器)10の制御回路80は、バッテリ電圧Vbatをモニタし、LSK(負荷シフトキーイング)変調器86のアシストによってLSK(負荷シフトキーイング)データを生成する。制御回路80は、例えば、マイクロコントローラを含むことができ、アナログ/デジタル(A/D)変換回路に関連付けられてバッテリ電圧を処理して解釈することができる。制御回路80は、受電バッテリ電圧を評価して、適切な時に適切なLSK(負荷シフトキーイング)データを生成する。このようなLSK(負荷シフトキーイング)データをビットの直列ストリングとしてトランジスタ88のゲートに送る。LSK(負荷シフトキーイング)データは、トランジスタ88の状態を変調し、それは、次に、コイル38のインピーダンスを変調する。LSK(負荷シフトキーイング)データ=1の時に、トランジスタ88は、コイル38を短絡するオンの(閉じた)状態である。LSK(負荷シフトキーイング)データ=0の時に、トランジスタ88は、オフの(開いた)状態である。(同じく図3に示されているのは、テレメトリコイル36に結合された「周波数シフトキーイング(FSK)」変調92及び復調90テレメトリ回路であり、これらは上述したように、典型的には、外部コントローラ(図示せず)と通信するのに使用される。)
【0010】
充電コイル38のこのような変調は、外部充電器50において検出可能である。コイル52及び38の間の相互インダクタンスにより、コイル38のインピーダンスのいずれの変化も、コイル52で必要な電圧Vcoilに影響を与え、規定の充電電流Icoilを駆動し、コイル38を短絡する場合(LSK(負荷シフトキーイング)データ=1)、Vcoilが増加してIcoilを維持し、短絡しない場合(LSK(負荷シフトキーイング)データ=0)、Vcoilは減少する。この意味では、コイル38のインピーダンス変調は、「反射して」充電コイル52に戻り、こうしてデータは、たとえ従来の意味では送信されていなくても、IPG(埋込み可能パルス発生器)10から外部充電器50に「送信」されると言える。
【0011】
Vcoilの変化をLSK(負荷シフトキーイング)復調回路74において検知して、送信LSK(負荷シフトキーイング)データを回復する。適切な作動を行うことができるように、復調ビットの直列ストリームは、次に、制御回路70に受け入れられる。例えば、IPG(埋込み可能パルス発生器)10のLSK(負荷シフトキーイング)変調回路86がビットの交互ストリーム(01010101...)を送信する場合に、制御回路70は、停止充電信号、すなわち、IPG(埋込み可能パルス発生器)10のバッテリ14がフル充電であり、従って、充電を停止することができることを示す信号としてこれを解釈することができる。このような場合には、制御回路70は、充電磁場96の生成を一時停止することができ(すなわち、Icoilを0に設定する)、かつユーザにその事実を知らせることができる(グラフ表示、可聴ビープ音、又は他のインジケータにより)。
【0012】
誘導結合を電力伝送に使用する時に生じる問題は、外部充電器50及びIPG(埋込み可能パルス発生器)10内のコイル52及び38の間の結合に関する。一般的には、結合は、外部充電器50の送信コイル52で費やされる電力をIPG(埋込み可能パルス発生器)10のコイル38に受け入れる程度を含む。一般的に、コイル52及び38の間の結合をできるだけ強くすることが望ましく、結合が強いほど、外部充電器50における電力消費を最小にしてIPG(埋込み可能パルス発生器)バッテリ14の充電は速くなる。これは、IPG(埋込み可能パルス発生器)バッテリ14を十分に充電するのに外部充電器50において高い電力排出(すなわち、高いIcoil)を必要とすることになるので、弱い結合は不利である。高い電力の使用は、外部充電器50のバッテリ64を消耗させ(いくらかでもある場合)、更に重要なことに、外部充電器50を熱くし、場合によっては患者を火傷させるか又は傷つける可能性がある。
【0013】
結合は、外部充電器50及びIPG(埋込み可能パルス発生器)100に使用する材料、並びに環境に固有の材料の透磁性のような多くの変数に依存する。結合はまた、外部充電器50及びIPG(埋込み可能パルス発生器)10の相対位置の影響を受ける。制御回路70は、結合検出器76を使用して、外部充電器50とIPG(埋込み可能パルス発生器)10の間のアラインメント又は近接度を検出する。典型的には、結合検出器76は、コイル17にわたって電圧の振幅を測定することができる回路を含み、その振幅は、外部充電器50とIPG(埋込み可能パルス発生器)10の間の近接度及びアラインメントの程度のインジケータとして使用することができる。結合検出器76は、当業技術で公知であり、従って、本明細書では詳細に説明しない。アラインメント検出に関する追加の詳細は、「反射インピーダンス変調を使用する埋込み可能医療デバイスシステムの充電器アラインメント」という名称の2011年10月13日出願の本出願人所有の米国特許仮出願第61/546,850号明細書に見出すことができる。
【0014】
一般的に、外部充電器50の制御回路70は、アラインメントインジケータ78を通してユーザに位置不良を示す。多くの場合に、アラインメントインジケータ76は、例えば、外部充電器50がIPG(埋込み可能パルス発生器)100と位置ずれしている時の「ビープ音」のような可聴指示を送出するためのスピーカ(図示せず)を含む。(これに代えて、「ビープ音」は、位置合わせ状態を示すことができると考えられる。)アラインメントインジケータ78はまた、外部充電器50上のディスプレイ又はランプ(例えば、LED62)のような視覚インジケータ、又は外部充電器50を振動させる振動モータのような触覚インジケータを含むことができる。(充電セッション中に患者に対して外部充電器50を見やすくしていない場合に、可聴又は触覚指示が好ましいと考えられる。)このような指示を聞いて、見て、又は感じると(又は見る、聞く、又は感じることができないと)、外部充電器50のユーザは、IPG(埋込み可能パルス発生器)10とのより良好なアラインメントが達成されてインジケータが停止する(又は送出される)まで、自分の手を使用して、次に外部充電器50の位置を横方向にシフトすることができる。
【0015】
図4は、外部充電器50のユーザインタフェースを示している。上述したように、ユーザは、スイッチ60を押圧することによって充電場96をオン/オフにすることができる。本発明者は、充電器50上にオン/オフスイッチ60を有するという欠点を認識しており、その欠点は、外部充電器50の費用増大、ユーザインタフェースのサイズの増大、外部充電器50の信頼性の低下、外部充電器50の重量の増加などを含む。
【0016】
外部充電器にインプラントがその付近にある時を自動的に検出させ、かつ自動的に充電を開始させる解決法が提案されている。例えば、米国特許出願公開第2009/0112291号明細書において、インプラントとテレメトリを交換して充電を始めるべきか否かを決定する外部充電器が開示されている。’291公報において、外部充電器は、充電を始めるインプラント要求に対して周期的にテレメトリする。インプラントが外部充電器の付近にある場合に、それは、これらの要求を受けることができ、外部充電器に応答して戻すことができ、それは、次に、充電場の発生を始めることができる。充電中に、外部充電器は、周期的に充電場を一時停止してインプラントにバッテリステータス情報をテレメトリさせ、それは、インプラントのバッテリが完全に充電された状態で外部充電器に充電場の生成を停止させることができる。
【0017】
本発明者は、インプラント近接性を自動的に決定して充電を自動的に始めるための’291公報に開示された手段は、通常は外部充電器には存在せず、かつ外部充電器の充電コイルとは別のものである追加ハードウエア、すなわち、テレメトリ送信機及び受信機、並びに関連アンテナを外部充電器が有することを要求するので最善ではないことを見出している。このような追加ハードウエアの要求により、外部充電器の費用及び複雑性が増す。
【0018】
これに加えて、’291公報に開示された技術は、インプラントのバッテリが非常に消耗して作動させることができなくなった場合には効果がないと考えられる。それが起こった場合に、インプラントは、外部充電器からの周期的要求信号を解明するに十分な電力もなければ、外部充電器に応答して戻すこともないと考えられる。すなわち、外部充電器は、IPG(埋込み可能パルス発生器)が存在しないと結論を下すと考えられ、かつたとえインプラントがこの状況で充電を明らかに必要としても充電場を提供しないと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】米国特許第6,516,227号明細書
【特許文献2】米国特許公開第2011/0112610号明細書
【特許文献3】米国特許仮出願第61/546,850号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2009/0112291号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2011/0087307号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
従って、本発明者は、インプラントバッテリが消耗した時でさえも、外部充電器に通常は存在するハードウエアに大幅な修正を要求しない解決法において外部充電器が自動的に充電を始め、かつ一時停止することができることを望み、本発明の開示は、このような解決法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1A】埋込み可能医療デバイス、具体的に「埋込み可能パルス発生器(IPG)」の様々な図である。
図1B】埋込み可能医療デバイス、具体的に「埋込み可能パルス発生器(IPG)」の様々な図である。
図1C】埋込み可能医療デバイス、具体的に「埋込み可能パルス発生器(IPG)」の様々な図である。
図2】IPG(埋込み可能パルス発生器)と外部充電器の間の無線リンクを示す図である。
図3】IPG(埋込み可能パルス発生器)に電力を供給するためのIPG(埋込み可能パルス発生器)及び外部充電器の両方における回路を示す図である。
図4】オン/オフスイッチを使用することによって外部充電器をオン/オフにする図である。
図5】自動的にIPG(埋込み可能パルス発生器)を充電するためのプログラム式オン/オフアルゴリズムを含む外部充電器がオン/オフスイッチを有していない外部充電システムのための改良された回路を示す図である。
図6】外部充電器に使用するためのオン/オフアルゴリズムの例を示す図である。
図7】短い持続時間の充電場周期を送出する外部充電器のための待機モードを示す図である。
図8】周期中に外部充電器のコイル電圧の大きさを使用してIPG(埋込み可能パルス発生器)又は他の導電性構造に近接する外部充電器を推測することができる方法を示す図である。
図9】外部充電器がIPG(埋込み可能パルス発生器)又は他の導電性構造への近接性を検知した後に送出するリスニングウインドウ中の充電場を示す図である。
図10】リスニングウインドウ中に受け入れた充電場に応答して「負荷シフトキーイング(LSK)」応答信号を送出するIPG(埋込み可能パルス発生器)を示す図である。
図11A】外部充電器の移動を使用してリスニングウインドウ中のIPG(埋込み可能パルス発生器)に対するその近接性を示すことができる方法を示す図である。
図11B】外部充電器の移動を使用してリスニングウインドウ中のIPG(埋込み可能パルス発生器)に対するその近接性を示すことができる方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
IPG(埋込み可能パルス発生器)に電力を供給するのに充電場をオン又はオフにするスイッチを必要としない改良された外部充電器を開示する。外部充電器は、それがIPG(埋込み可能パルス発生器)に近接するか否かを自動的に決定し、そうである場合、充電を始めることができる。この決定は、外部充電器に追加テレメトリ回路(FSK(周波数シフトキーイング)テレメトリ回路のような)を必要としないが、その代わりに制御回路、「負荷シフトキーイング(LSK)」復調器、及び結合検出器のような外部充電器に一般的に既に存在している回路に依存する。制御回路のオン/オフアルゴリズムは、節電待機モードで短い持続時間の充電場を周期的に送出する。結合検出器が、充電を必要とするIPG(埋込み可能パルス発生器)の可能性がある導電材料の存在を検出する場合に、オン/オフアルゴリズムは、充電場を発生させるリスニングウインドウを送出する。リスニングウインドウ中にIPG(埋込み可能パルス発生器)からのLSK(負荷シフトキーイング)応答信号をLSK(負荷シフトキーイング)復調器において受信する場合に、外部充電器は、通常態様で充電を続けることができる。これに代えて、IPG(埋込み可能パルス発生器)に対する外部充電器のユーザ移動を示す移動信号をLSK(負荷シフトキーイング)復調器において検出する場合に、充電場は、LSK(負荷シフトキーイング)通信を回復する点までIPG(埋込み可能パルス発生器)バッテリを少なくとも部分的に充電するという希望の下に送出される。指示も検出されない場合に、外部充電器は待機モードに入って節電し、外部充電器がその位置で変化を検知する場合のみ、そのモードを終了する。
【0023】
改良された外部充電器150のための回路は、図5に開示されている。従来技術の外部充電器50(図3)と比べると、外部充電器150は、充電場96をオン/オフにするためのオン/オフスイッチ60を含まない。代わりに、制御回路70は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が存在する時を自動的に検出し、充電場96を生成してIPG(埋込み可能パルス発生器)110のバッテリ14を充電するように作動するオン/オフアルゴリズム71でプログラムされる。IPG(埋込み可能パルス発生器)110の制御回路80にプログラムされるオン/オフアルゴリズム81は、以下で更に説明するように、外部充電器150においてオン/オフアルゴリズム71の作動を補完する。
【0024】
オン/オフアルゴリズム71の実施形態は、図6に流れ図形態で示されている。図示のように、外部充電器150は、待機モード(段階200)で充電磁場96を周期的に発生させる。これらの期間250は、コイル52上の電圧Vcoilの観点から図7に示されている。充電場期間250は、短い持続時間tdのものであり、その時間中に、Vcoilは振動することになる。短い持続時間の充電場期間250は、周期tpで生成される。一例では、tdは、約1ミリ秒に等しくすることができ、tpは、約1秒に等しくすることができる。待機モード(段階200)中に、外部充電器150は、充電場をその時間の0.1%で生成しているに過ぎないことに注意されたい。これらの周期中の充電場96の生成は、外部充電器150において何らかのエネルギを消費することになるが、このような消費は耐えられるものであり、外部充電器150の電力は、外部充電器のバッテリ64が比較的交換又は充電しやすいので重要ではない。
【0025】
使用可能(イネーブル)信号73、75、77、及び79(図5)を制御回路70によって送出し、外部充電器150が充電場96を提供している期間250に挟まれた期間中に様々な回路ブロック(例えば、増幅器72、LSK(負荷シフトキーイング)復調器74、結合検出器76、及びアラインメントインジケータ78)をオフにすることができる。スイッチを使用して電源からブロックを切断することによってこのような回路ブロックを無効にすることができることを当業者は理解するであろう。
【0026】
待機モード中に、外部充電器150は、図8に示すように、Vcoilを評価することによって充電を必要とするIPG(埋込み可能パルス発生器)がその付近にあるか否かを検知しようと試みる。具体的に示されているのは、外部充電器150が充電場96の各連続する周期的な発生中にIPG(埋込み可能パルス発生器)110により近づく時にどのようにVcoilが変化するかである。図示のように、Vcoilは、外部充電器150がIPG(埋込み可能パルス発生器)110に近づく時に減少する。これは、相互インダクタンスのために起こり、外部充電器150のコイル52は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110の導電性要素、最も顕著にはIPG(埋込み可能パルス発生器)の導電性ケース12によって装填されている。具体的には、充電磁場96は、IPG(埋込み可能パルス発生器)の導電性ケース12及び他の導電性構造において渦電流を生成することになり、その渦電流は、反対の磁場を生成し、外部充電器150がコイル52を通る規定の一定Icoil電流を発生しやすくする。結果として、Vcoilは低下し、これを結合検出器76で検知することができる。最終的に、Vcoilは、閾値Vtよりも小さいことになり、この閾値Vtは、結合検出器76の中にプログラム(83)することができる(図5)。これが起こると(段階202)、結合検出器76は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が存在することをオン/オフアルゴリズム71に指示し、かくして、アルゴリズムの更に別の段階を始めることができる。Vcoilは、あらゆる定められた期間250(例えば、80kHz)にわたって変化するが、各期間内の最大値を積分又は平均して各周期の唯一のVcoilを決定することができることを当業者は理解するであろう。VcoilがVt未満でない場合(段階202)、アルゴリズム71は、待機モード(段階200)に戻り、Vtに対して将来の期間250のVcoilを評価する。
【0027】
結合検出器76に使用するための正しいVtを選択することは、実験に基づくことになり、すなわち、外部充電器150が生成する充電場96を有意に受け入れることが可能になるように特定のIPG(埋込み可能パルス発生器)110が外部充電器150に適切に結合されることをシステムの設計者が決定する。関連閾値Vtは、いずれの瞬間でも外部充電器150が使用する充電電流Icoilに依存していることになる。更に、実験は、外部充電器150に必要なVt対Icoilデータ83を与えることができる。
【0028】
不注意な充電及びオン/オフアルゴリズム71による不要な進行を予防するために、結合検出器76は、この閾値を充電場のいくつかの期間250にわたって超えてしまうまでは、閾値Vtを超えたと知らせなくすることができる。これは、僅かな時間又は数の期間にわたってVcoilをVt未満にさせる「グリッチ」又は何らかの一時的遷移の場合にアルゴリズム71進行を防止するのに望ましい。すなわち、例えば、アルゴリズム71は、3連続周期にわたるVcoil<Vtの場合にのみ進行することができる。
【0029】
外部充電器150へのIPG(埋込み可能パルス発生器)110の近接性を決定するためのこの手法に関する問題は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110だけでなく他の導電性構造もVcoilをVt未満にする可能性があることである。例えば、外部充電器150が金属テーブル又は椅子のような金属構造に又はその近くに着座している場合に、オン/オフアルゴリズム71は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110がない時にそれが付近にあると結論を下す可能性がある。オン/オフアルゴリズム71のその後の段階は、何らかの他の導電性構造ではなく、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が確かに外部充電器150の付近にあり、かつ充電することができるという確認を求めることによってこの問題に対処する。
【0030】
厳密には必要でないが、この時点で、オン/オフアルゴリズム71は、外部充電器150が、IPG(埋込み可能パルス発生器)110がその付近にいると考えていることをユーザに警告することができる(段階204)。このようなユーザ警告を出すことは、いくつかの理由で有益であるとすることができる。第1に、誤って警告を引き起こす可能性がある干渉導電性構造から離れるように、例えば、着座している金属テーブルから外部充電器150が離れるようにユーザが外部充電器150を移動することを可能にする。以下で更に説明するように、このようにしてユーザに警告して外部充電器150を移動することで、有意な充電場の発生をもたらし、従って、外部充電器150のエネルギを浪費する可能性があるその後の段階にオン/オフアルゴリズム71が不要に進行するのを阻止することができる。第2に、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が実際に外部充電器150の付近にある場合に、かつ充電することが望ましい場合に、警告は、以下で更に説明するように、一定の段階を取って充電を始めることを可能にするようにユーザに知らせることができる。ユーザ警告は、アラインメントインジケータ78が出す指示に類似する形態を取り、外部充電器150上のLED62を照らし、又はスピーカ(図示せず)からの音を出すなどで通常の充電セッション中の位置不良についてユーザに知らせることができる。
【0031】
次の段階において、外部充電器150は、図9に示すように、リスニングウインドウ260中に充電場を発生させる(段階206)ことによってIPG(埋込み可能パルス発生器)110が実際にその付近(何らかの他の導電性構造ではなく)にあるか否かを検証しようとする。リスニングウインドウ260は、例えば、約20秒の持続時間tlを有することができる。リスニングウインドウ中に、外部充電器150のLSK(負荷シフトキーイング)復調器74は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110がその付近にあるか否かの指示又は兆候を探し、このような指示又は兆候は、いくつかの方法で提供することができる。図6に示すように、第1の指示は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110からのLSK(負荷シフトキーイング)応答を含むことができ(段階208)、第2の指示は、ユーザによる外部充電器の予想可能な移動を示す兆候を含むことができる(段階214)。この指示の両方とも厳密には必要ではないが、以下で更に説明するように、IPG(埋込み可能パルス発生器)110のバッテリ14が消耗していてIPG(埋込み可能パルス発生器)110が実質的に機能していないという可能性に照らして、これら指示はオン/オフアラインメント71において望ましいものである。
【0032】
これらの指示の第1のものであるLSK(負荷シフトキーイング)応答は、図10に示されている。リスニングウインドウ260中に、IPG(埋込み可能パルス発生器)110は、コイル38、整流器82、及び充電/保護回路84を通して充電場96を受け入れ、これらのうちの後者は、このような受け入れをIPG(埋込み可能パルス発生器)の制御回路80内のオン/オフアルゴリズム81に知らせることができる。これに応答して、オン/オフアルゴリズム81は、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号を送出することができ、その信号を外部充電器150において復調し、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が正しくその付近にあり(段階208)、通常の充電セッションを始めることができるという情報を外部充電器に与えることができる(段階212)。LSK(負荷シフトキーイング)応答信号は、多くの形態を取ることができるが、「背景技術」に説明した停止充電信号01010101...のような他のLSK(負荷シフトキーイング)信号とは明確に異なるべきである。図示の例では、応答信号は、110110110110、すなわち、「110」の3つの繰返し単位を含む。これは、停止充電信号とは異なる周期性をLSK(負荷シフトキーイング)応答信号に与えるのが望ましく、従って、外部充電器150のLSK(負荷シフトキーイング)復調器74が2つの間をより区別しやすくすることを可能にする。他の区別可能なLSK(負荷シフトキーイング)応答信号を使用することができ、図示の信号は、単に一例であることを理解しなければならない。
【0033】
IPG(埋込み可能パルス発生器)110のオン/オフアルゴリズム81は、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が充電場96を最初に受け入れたことを知らせる時は常にLSK(負荷シフトキーイング)応答信号を送出するようにプログラムすることができることに注意されたい。外部充電器150は、図9に示すように、その最後の期間250とリスニングウインドウ260の開始との間にギャップ255を与えることができる。充電場96は、このギャップ255中に停止することになり、従って、リスニングウインドウ260中に充電場の新しい送出を見ることになり、かつ同時にLSK(負荷シフトキーイング)応答信号を送出することができることを保証する。これに代えて、IPG(埋込み可能パルス発生器)110のオン/オフアルゴリズム81は、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号がこのような周期にわたって不要に送出されないように、期間250中のような短い持続時間の充電場を無視することができる。
【0034】
リスニングウインドウ260中のVcoilに対するLSK(負荷シフトキーイング)応答信号の影響は、図10に示されており、「1」ビットは、Vcoilの増加(ΔV)を引き起こす。IPG(埋込み可能パルス発生器)のオン/オフアルゴリズム81は、例えば、1ミリ秒にわたってLSK(負荷シフトキーイング)ビットの各々を送出することができ、こうしてLSK(負荷シフトキーイング)応答信号の12ビットストリング全体は、送出するのに12ミリ秒かかるに過ぎない。LSK(負荷シフトキーイング)復調器74は、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号のビットの持続時間を知っていることにより、これがVcoilの関連の変化を識別し易くするので、その復調作業が補助されている。LSK(負荷シフトキーイング)応答信号は、例えば毎秒で繰返してIPG(埋込み可能パルス発生器)110から送出することができ、こうして20個のこのような信号を20秒のリスニングウインドウ260中に送出することを可能にし、外部充電器150が少なくとも一度十分に信号を受信することになる可能性を増加させる。リスニングウインドウ260中にLSK(負荷シフトキーイング)応答信号が受信されているか否かを復調器74が決定した状態で、その復調器74は、次の段階を行うことができるように、この事実について外部充電器150のオン/オフアルゴリズム71に知らせる。IPG(埋込み可能パルス発生器)の不注意な検出を防ぐために、いくつかのLSK(負荷シフトキーイング)応答信号が連続して(例えば、3つ)受信された場合にのみ、復調器74は、オン/オフアルゴリズム71に応答信号の受信を示すことができ、これは、この例の復調器74が、この決定を行うのに3秒必要であることを意味する。復調器74が応答信号の受信を示した状態で、オン/オフアルゴリズム71は、リスニングウインドウを終了し(段階206)、次の段階を行うことができる。
【0035】
LSK(負荷シフトキーイング)応答信号を受け入れた結果、オン/オフアルゴリズム71は、IPG(埋込み可能パルス発生器)がその付近にあることを確定することができ、以前に送出したユーザ警告(いくらかでもある場合、段階204)を消すことができる(段階210)。以後、オン/オフアルゴリズム71は、充電場96の送出を続け、「背景技術」に説明するような通常の充電セッション中にIPG(埋込み可能パルス発生器)110を充電することができる(段階212)。ギャップなしで段階206及び212の間で充電場96を続けることで、IPG(埋込み可能パルス発生器)のオン/オフアルゴリズム81が新しいLSK(負荷シフトキーイング)応答信号を送出しないようにされることに注意されたい。しかし、これは、厳密には必要ではなく、代わりに、充電場は、段階212の前に停止することができる。たとえ充電場が段階206及び212の間で連続的であっても、これらの段階中に生成される充電場は、別々の充電場として説明することができる。
【0036】
この通常の充電セッション(段階212)中に、結合回路76及びアラインメントインジケータ78は、通常通り作動して、IPG(埋込み可能パルス発生器)110に対する外部充電器150の位置決めを調節するか否かの情報をユーザに与えることができ、オン/オフアルゴリズム81は、停止充電信号(01010101...)を送出し、充電を停止することができる時の情報をIPG(埋込み可能パルス発生器)110のオン/オフアルゴリズム71に与えることができる。充電場96の強度の調節(すなわち、Icoilの調節)、充電場の負荷サイクルの調節(これは、加熱を制御するのに必要である場合がある)のような他の事象も、段階212の通常の充電セッション中に同様に発生する可能性がある。長々とこのような詳細を説明する米国特許出願公開第2011/0087307号明細書を参照されたい。充電が停止され、かつしばらくカウンタXを無視する(段階230)状態で、外部充電器150は、何らかの将来の時間でのIPG(埋込み可能パルス発生器)の位置決め及び充電の準備のために待機モード(段階200)に戻ることができる。
【0037】
たとえ外部充電器150の付近にある場合でも、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が非常に消耗して、そのLSK(負荷シフトキーイング)回路を作動させてリスニングウインドウ260中にLSK(負荷シフトキーイング)応答信号と通信して外部充電器150に戻すことができない可能性がある場合がある。この状況において、復調器74は、図11A及び図11Bに示すように、IPG(埋込み可能パルス発生器)110の近接性を示す第2の指示が存在しているか否かを評価することができる。
【0038】
この第2の指示は、リスニングウインドウ260中のIPG(埋込み可能パルス発生器)110に対する外部充電器150のユーザ操作に依存する。図11Aに示すように、ユーザは、IPG(埋込み可能パルス発生器)110に近い位置AとIPG(埋込み可能パルス発生器)110から離れた位置Bとの間で外部充電器150を移動する。位置Aは、IPG(埋込み可能パルス発生器)110に近い患者の組織25上の外部充電器150の配置を含むことができるが、位置Bは、IPG(埋込み可能パルス発生器)110から離れるような腕の長さ分の外部充電器150の移動を含むことができる。
【0039】
このタイプの指示を外部充電器150に提供することは、ユーザの臨床医、システムに付随するユーザマニュアル、又は他の手段のいずれかによるユーザの事前の訓練を必要とする。例えば、自分のIPG(埋込み可能パルス発生器)110を充電したいユーザには、以下の移動手順によって指示することができ、すなわち、5秒間位置A(そのIPG(埋込み可能パルス発生器)110に対して)に外部充電器を配置し、次に、外部充電器を2秒間位置B(離れて)に移動し、次に、2秒間位置Aに戻し、次に、2秒間位置Bに戻すなどである。ユーザに指示して、リスニングウインドウ260の約20秒、すなわち、持続時間tlにわたってこの循環的移動パターンを続けることができる。
【0040】
ユーザ警告(段階204)を使用する場合に、このような警告は、この移動手順においてユーザがどれだけ離れて従事する必要があるかの情報をユーザに与えることができる。例えば、ユーザが5秒間位置Aに外部充電器150を置く時に、Vcoilは、Vt未満である(段階202)と考えられ、警告が送出されるであろう(段階204)。リスニングウインドウ260は、充電場が発生されている(段階206)間に始められる。IPG(埋込み可能パルス発生器)110のバッテリ14が十分に充電され、充電場を検出してLSK(負荷シフトキーイング)通信を行う場合に、外部充電器150は、上述したように最初の5秒でLSK(負荷シフトキーイング)応答信号を受信するはずである。これは、警告を消して(段階210)充電セッションを始める(段階212)。警告が消えたのを見ると(段階210)、ユーザが移動手順を続ける必要はなかったこと及びユーザが単に外部充電器を位置Aに留めることができることをユーザが知るであろう。警告が消えない場合(段階210)、以下で更に説明するように、IPG(埋込み可能パルス発生器)バッテリ14が有意に消耗しており、リスニングウインドウ260の持続時間に又は少なくとも移動兆候を受け取って(段階214)警告を後で消す(段階216において)まで外部充電器150を位置Aまで移動し、次に、Bに戻すなどによって移動手順を続けることをユーザは知るであろう。
【0041】
ユーザ警告がオン/オフアルゴリズム71の一部を含まない場合に、単にユーザに指示して完全移動手順に従事させるようにすることができる。このシナリオで、外部充電器150を位置Aに最初に置くと、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号を送ることができるが、ユーザはこれを知らないと考えられるので、IPG(埋込み可能パルス発生器)が消耗して作動不能である可能性に対処するように完全移動手順に従事するであろう。完全移動手順は、必須ではないと考えられるが、無害であると考えられ、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号を受信し、ユーザには気付かれずに充電を既に始めた(段階212)場合に、インプラント(位置B)から離れるように外部充電器を移動することは、単にインプラントがこれらの比較的短い持続時間にわたって指令を受け取っていないことを意味すると考えられる。実際に、結合回路76及びアラインメントインジケータ78は、この事実、すなわち、充電セッションが始まった(段階212)ということ及び移動手順によるこれ以上の継続は不要であることをユーザに知らせるのに有用である場合がある。
【0042】
移動手順がリスニングウインドウ260中に実施されたこと、かくして(何らかの他の導電性構造ではなく)IPG(埋込み可能パルス発生器)110が真に存在するに違いないことの指示は、復調器74が図11Bに示す移動兆候を検出する時に発生する。図示のように、コイル電圧Vcoilは、外部充電器150がIPG(埋込み可能パルス発生器)110に近い位置Aにある時により小さく、IPG(埋込み可能パルス発生器)から離れた位置Bにある時により大きい。このVcoilの変化(ΔV)は、以前の説明から明らかなように、外部充電器150が2つの位置のIPG(埋込み可能パルス発生器)110に対して認める相互インダクタンスの差に由来する。復調器74は、この移動兆候を検出することができ、というのは、どれぐらい位置A(tA)及び位置B(tB)に外部充電器を保持するようにユーザが指示されているかを予め知っているからである。(tA及びtBは、異なる可能性があるが、この例は、これらが両方とも約2秒であると仮定する。)復調器74は、Vcoilを積分又は平均して、それが移動手順に適合する周期性で変化しているか否かを決定する必要があり、その決定は、リスニングウインドウ260の終了よりも前に行うことができることを当業者は理解するであろう。位置の変化(図11B)によりVcoilに発生する周期性は、LSK(負荷シフトキーイング)テレメトリ(図10)に由来する変化よりも遥かに大きい時間スケール(秒対ミリ秒)で起こることに注意されたい。従って、復調器74は、LSK(負荷シフトキーイング)テレメトリが存在しているか否か(段階208)、又は移動手順が行われているか(段階214)を混乱なく決定することができ、従って、オン/オフアルゴリズム71にいずれかの指示を通知することができる。
【0043】
復調器74が、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が図11Bの移動兆候に基づいて存在していると決定し、この事実をオン/オフアルゴリズム71に通知すると(段階214)、オン/オフアルゴリズム71は、IPG(埋込み可能パルス発生器)が存在するが、著しく消耗又は劣化しているに違いないと結論を下すことができる。この時点で、ユーザ警告を消すことができ(いくらかでもある場合、段階216)、外部充電器150は、設定期間にわたる充電場96を生成し続けることができる(段階218)。ギャップなしに段階206及び段階218の間で充電場96を続けることで、IPG(埋込み可能パルス発生器)のオン/オフアルゴリズム81が新しいLSK(負荷シフトキーイング)応答信号を送出しないようにさせることになることに注意されたい。しかし、これは、厳密には必要ではなく、代わりに、充電場は、段階218の前に停止することができる。たとえ充電場が段階206及び段階218の間で連続的であっても、これらの段階中に生成する充電場は、別々の充電場として説明することができる。段階218のこの設定期間は、好ましくは、たとえ十分に充電されないとしても、IPG(埋込み可能パルス発生器)110が再びLSK(負荷シフトキーイング)通信に従事することを可能にするように、IPG(埋込み可能パルス発生器)のバッテリ14を十分に充電する程度に長い。この設定期間は、例えば、患者の組織25のIPG(埋込み可能パルス発生器)110の深さに応じて用途間で異なる場合がある。しかし、一例では、段階218における充電のための設定期間は、15分を含むことができる。
【0044】
しばらくの間カウンタXを無視して(段階230)、設定期間にわたる充電が終了した状態で(段階218)、オン/オフアルゴリズム71は、待機モード(段階200)に戻る。しかし、IPG(埋込み可能パルス発生器)のバッテリ14の充電は完了していないので、アルゴリズム71は実質的に繰り返され、Vcoilが低く、IPG(埋込み可能パルス発生器)の付近に外部充電器があることが示唆される場合(段階202)、新しいリスニングウインドウ中に充電場が送出される(段階206)。IPG(埋込み可能パルス発生器)が十分に充電され、LSK(負荷シフトキーイング)通信が可能になり、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号が受信されると(段階208)、バッテリ14を完全に充電するまで通常通り充電を行うことができる(段階212)。バッテリ14が依然として消耗又は使い果たされており、LSK(負荷シフトキーイング)通信が依然として機能していない場合に、ユーザを促して、移動手順に更に従事させ(段階214)、別の設定期間にわたってIPG(埋込み可能パルス発生器)110を充電させる(段階218)等々を行うことができる。
【0045】
上述したように、外部充電器150の付近の他の導電性構造(IPG110だけでなく)も結合を示し、VcoilをVt未満にさせる場合がある(段階202)。このシナリオでは、外部充電器150は、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号を受信することもなければ、外部充電器150が移動兆候を受け入れる(段階214)可能性も低いと考えられる。このような場合には、単に外部充電器がIPG(埋込み可能パルス発生器)110に近接しているかもしれないという理由で、外部充電器150が有意な充電場96を生成することは望ましくない。このシナリオに対処するために、カウンタXをオン/オフアルゴリズム71に使用する。基本的に、カウンタXは、何回このシナリオが行われるかを数え、最大値を超える場合には、オン/オフアルゴリズム71は、Vcoilの絶対値を無視する待機モードに戻る。これは、外部充電器150が不要にリスニングウインドウ260を送出し、単に有意な結合が示されたという理由で充電場を発生させることによってこのようなウインドウ中に電力を消費しないようにする(段階206)。
【0046】
図6に示すように、LSK(負荷シフトキーイング)応答(段階208)も移動兆候(段階214)もリスニングウインドウ260の終わりに復調器74によって検出されない場合に、ユーザ警告を消し(存在する場合、段階220)、カウンタXの現在値を最大値と比較する。図示の例では、この最大値は3であるが、これは変わる可能性がある。現在X=0と仮定する。Xが3未満(段階222)であるので、カウンタXは、1まで増分され(段階228)、待機モード(段階200)に移行する。外部充電器150が依然として導電性物体の近くにいる場合(Vcoil<Vt、段階202)、アルゴリズム71は繰り返すことになり、ここでもまた、LSK(負荷シフトキーイング)応答も移動兆候も検出していないと決定する。こうしてXは2まで増分され(段階228)、X=3まで(段階222)処理は再び繰り返されることになる。この時点で、外部充電器150は、IPG(埋込み可能パルス発生器)がその付近にあるという信頼できる指示を受け取ることを3回試みている。
【0047】
これが起こっていないと決定すると、外部充電器150は、それがIPG(埋込み可能パルス発生器)110以外の何らかの導電性構造に近接しているはずであると推測することになる。例えば、IPG(埋込み可能パルス発生器)150は、金属テーブルの上に着座している場合がある。この場合に、オン/オフアラインメント71は、第2の待機状態(段階224)に入り、この第2の待機状態は、第1の待機状態(段階200)と同様に、周期的に(例えば、毎秒1ミリ秒にわたって)充電場96を生成することになる。しかし、その周期にわたるVcoil対Vtの更なる比較を無視し(例えば、段階204を参照)、代わりに、アルゴリズム71は、Vcoilの大きさが有意に変化するか否か(段階226)を単に評価する。Vcoilが有意に変化していない場合には、例えば、外部充電器150は、依然として金属テーブルの上に着座しているだけであるので、アルゴリズム71は、待機モード(段階224)にそのまま留まり、Vcoilを評価し続ける(段階226)。Vcoilが有意に変化している場合に、アルゴリズム71は、外部充電器150の位置が変化したと推測し、恐らくユーザは、恐らく以前に送出した警告(いくらかでもある場合、段階204)によってユーザが通知されたので、金属テーブルから離れるように外部充電器150を移動している。経験によって何がVcoilの有意な変化を構成するかを教えることができる。一例では、Vcoilの大きさの5%の変化は、段階226において外部充電器の有意な位置変化を示すことができる。
【0048】
この位置変化の有意性が与えられると、カウンタXは0に設定され(段階230)、第1の待機モード(段階200)にもう一度入る。導電性構造(IPGを含む)が存在しない場合に、Vcoilは、Vtよりも大きくなり、アルゴリズム71は、単に待機モード(段階200)に留まることになる。何らかの導電性構造が検出される場合(Vcoil<Vt、段階202)、アルゴリズム71は、上述したように続行することになり、LSK(負荷シフトキーイング)応答(段階208)又は移動兆候(段階214)のいずれかを検出する場合に、何らかの充電(段階212又は段階218のいずれか)が行われることになる。充電(段階212又は段階218)が行われた後、外部充電器150が実際にIPG(埋込み可能パルス発生器)110に近接していることはこの時点では関係ないので、カウンタXを0にリセットする(段階230)ことに注意されたい。LSK(負荷シフトキーイング)応答又は移動信号のいずれも検出されず、外部充電器がIPG(埋込み可能パルス発生器)110以外の何らかの導電性構造に依然として近接することを意味する場合には、カウンタXは増分され(段階228)、外部充電器150が移動しない場合に、オン/オフアルゴリズム71は、ここでもまた、状況がクリアになるまで第2の待機モード(段階224)に入ることになる。
【0049】
開示した技術の修正が可能であり、図示の実施形態が例に過ぎないことを当業者は認識するであろう。例えば、LSK(負荷シフトキーイング)復調器74及び結合検出器76は、便宜上別々の回路ブロックとして示されているが、これらは、単一回路ブロックに互いに一体化し、結合(段階202)、又はLSK(負荷シフトキーイング)応答又は移動兆候を受け入れたか否か(段階208、214)を含む全ての目的のためにVcoilを評価することができる。更に、これらのブロック74及び76は、異なる方法でデータを制御回路70及びオン/オフアルゴリズム71に送出することができる。例えば、これらは、コイル電圧Vcoilを送出することができ、開示された技術に必要な決定を行うためにそれをオン/オフアルゴリズム71に任せる。これに代えて、これらの決定を行うのに必要な論理は、回路ブロック74及び76に存在することができ、その場合には、これらのブロックは、アクションを起こすためにオン/オフアルゴリズム71に対してこれらの決定の結果を単に示す必要があるだけである。更に、回路ブロック74及び76は、制御回路70自体の中に組み込むことができる。このような実施形態において、Vcoilは、好ましい速度でデジタル化され(例えば、A/Dコンバータにより)、制御回路70に送る必要があるに過ぎず、制御回路70は、次に、LSK(負荷シフトキーイング)復調器74及び結合検出器76の機能を実施し、必要な決定を行うようにプログラムされる。LSK(負荷シフトキーイング)復調器74及び結合検出器76の機能性は、一般的に「検出回路」と考えることができる。
【0050】
開示した技術の多くはVcoilの評価に集中したが、これは厳密には必要ではない。Vcoilの評価は、一定のAC充電電流Icoilが増幅器72によって送出される場合に実用にかなっている。しかし、増幅器72はまた、一定のAC電圧信号Vcoilを送出して充電場96を生成することができ、その場合には、Icoilは、特に既存の導電性構造、LSK(負荷シフトキーイング)テレメトリなどによって提供された相互インダクタンスの変化に照らしてIcoilがどう変わるかを評価するための興味深いパラメータであると考えられる。要するに、充電コイル52のあらゆる有用なパラメータは、開示した技術において決定を行うための基礎として使用することができる。
【0051】
更に、オン/オフアルゴリズム71は、LSK(負荷シフトキーイング)応答信号及び移動兆候の両方を聞いてLSK(負荷シフトキーイング)通信が機能できない可能性に対処することが好ましいが、アルゴリズムは、これらの2つの指示のうちの1つのみを聞くことによって実施することができる。オン/オフアルゴリズム71が、カウンタ又は他の手段を使用して、インプラントが充電器に近接しない場合に不注意な充電を防止すること(段階200以下参照)も厳密には必要ではないが、これは節電のためには望ましい。
【0052】
本発明の特定の実施形態を図示して説明したが、以上の説明は、本発明をこれらの実施形態に限定するように考えられてないことを理解しなければならない。様々な変形及び修正を本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行うことができることは、当業者には明らかであろう。すなわち、本発明は、特許請求の範囲によって定めるような本発明の精神及び範囲内に該当することができる代替物、修正物、及び均等物を包含するように意図している。
【符号の説明】
【0053】
71 オンオフアルゴリズム
204 ユーザに警告する段階
206 リスニングウインドウにわたって充電場を発生させる段階
210 ユーザ警告を停止する段階
218 設定期間にわたって充電場を発生させ続ける段階
図1A
図1B
図1C
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B