(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プリンタが、前記クライアント端末から送信されてきた、前記印刷の指示に対応する印刷データと前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データとを関連付けた状態で蓄積するデータベースを更に備え、
前記印刷可能データ抽出部が、前記データベースを検索して、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データに一致する、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを特定し、特定した画像データに関連付けられている印刷データを抽出する、
請求項1に記載の印刷管理システム。
前記クライアント端末において、前記顔画像取得部が、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを取得できなかった場合に、前記データ送信部が前記プリンタへの送信を中止し、
前記プリンタにおいて、前記顔画像取得部が、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データを取得できなかった場合に、前記印刷可能データ抽出部が、印刷データの抽出を中止する、
請求項1〜4のいずれかに記載の印刷管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(発明の概要)
本発明では、印刷要求を行うクライアント端末と、印刷データの出力を行うプリンタとの両方に撮影装置を設置し、各撮影装置によって撮影した顔画像によって印刷者個人を特定する。
【0017】
まず、クライアント端末上で印刷が指示されると、印刷データをプリンタに送信する前に、クライアント端末に取り付けられた撮影装置が、自動的に、印刷を指示した操作者の顔画像を撮影する。その後、クライアント端末は、印刷データと操作者の顔の画像データとをセットにしてプリンタに送信する。
【0018】
この場合に、顔画像の送信に対応していないプリンタへの送信が許可されると、関係者以外に印刷物を見られてしまう危険性が発生する。このため、クライアント端末は、送信先のプリンタが、顔画像の送信に対応しているかどうかを事前にチェックし、対応している場合にのみ印刷を許可するのが好ましい。正常に印刷が実行された場合、プリンタ側では送信された印刷データと顔画像とをセットでデータベースに格納することができる。
【0019】
次に、印刷データを出力するためにプリンタの操作パネルで操作を開始すると、プリンタに取り付けられたカメラが自動的に操作者の顔画像を撮影する。続いて、プリンタは、撮影した画像とマッチする画像をプリンタ内の前記データベースから検索し、マッチした画像とセットになっている印刷データを抽出する。その後、例えば、抽出された印刷データがプリンタの操作パネルに表示され、操作者が出力したいデータを選択すると、プリンタは、選択されたデータを出力する。
【0020】
このように、本発明によれば、共用アカウントを用いた場合でも、印刷者個人を特定でき、他人の印刷データを出力できないように制御することができる。また、プリンタ内に印刷データと顔の画像データとのセットを残しておくことにより、これらデータを、実際に印刷を実行した人物を特定するためのログ情報として活用することができる。
【0021】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、印刷管理システム及び印刷管理方法について、
図1〜
図12を参照しながら説明する。
【0022】
[システム構成]
最初に、本実施の形態における印刷管理システムの構成について
図1を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態における印刷管理システムの構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、本実施の形態における印刷管理システム50は、印刷の指示を受け付けるクライアント端末10及び20と、クライアント端末からの印刷データに基づいて印刷を行なうプリンタ40とを備えている。なお、クライアント端末10とクライアント端末20とは、共通の構成を備えており、
図1においては、クライアント端末10についてのみ構成を図示している。
【0024】
図1に示すように、クライアント端末10及び20は、顔画像取得部31と、データ送信部32とを備えている。顔画像取得部31は、撮影装置13を介して、印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データ(以下「顔画像データ」と表記する。)を取得する。データ送信部32は、印刷の指示に対応する印刷データと、印刷の指示を行なった操作者の顔画像データとをプリンタ40に送信する。
【0025】
プリンタ40は、顔画像取得部46と、印刷可能データ抽出部47と、印刷データ出力部48とを備えている。顔画像取得部46は、プリンタ40に対して印刷データの出力が指示された場合に、撮影装置45を介して、印刷データの出力を指示した操作者の顔画像データを取得する。
【0026】
印刷可能データ抽出部47は、クライアント端末10から送信されてきた、印刷の指示を行なった操作者の顔画像データと、印刷データの出力を指示した操作者の顔画像データとが一致するかどうかを判定する。
【0027】
そして、印刷可能データ抽出部47は、両者が一致する場合に、印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データと共に送信されてきた印刷データを抽出する。印刷データ出力部48は、印刷可能データ抽出部47によって抽出された印刷データを、紙等の媒体に出力する。
【0028】
以上のように、本実施の形態では、クライアント端末10及び20で印刷指示を行なった者の顔画像データと、プリンタ40で印刷操作を行なった者の顔画像データとが一致しないと、印刷が行なわれないようになっている。従って、本実施の形態によれば、共用アカウントを使用してクライアント端末に認証された場合において、印刷データの出力が行なわれたとしても、他人の印刷データを出力できてしまう事態が回避される。また、印刷データには、顔の画像データが関連付けられているので、印刷した個人を簡単に特定することもできる。
【0029】
ここで、本実施の形態における印刷管理システムの構成について更に具体的に説明する。まず、クライアント端末10及び20について説明する。本実施の形態では、クライアント端末10及び20は、印刷要求制御部11と、プリンタドライバ12と、専用プリンタドライバ30とを備えている。
【0030】
印刷要求制御部11は、まず、操作者からの印刷の指示を受け付けると、印刷を実行するプリンタのドライバ情報(プリンタのIPアドレス等)をクライアント端末のレジストリから読み出す。そして、印刷要求制御部11は、印刷の指示によって指定されているプリンタに対して通信を行う。
【0031】
また、印刷要求制御部11は、印刷の指示によって指定されているプリンタが、印刷操作を行なう操作者の顔画像データの取得が可能なプリンタ40であるかどうかを判定する。そして、印刷要求制御部11は、判定の結果、プリンタ40である場合に、顔画像取得部31に、印刷の指示を行なった操作者の顔画像データの取得を行なわせる。
【0032】
また、本実施の形態では、顔画像取得部31と、データ送信部32とは、専用プリンタドライバ30によって構築されている。即ち、顔画像取得部31と、データ送信部32とは、クライアント端末10及び20に、専用プリンタドライバ30をインストールし、これを実行することによって具現化される。この場合、クライアント端末10及び20のCPU(Central Processing Unit)が、顔画像取得部31及びデータ送信部32として機能し、処理を行なうことになる。
【0033】
また、クライアント端末10及び20には、撮影装置13が接続されている。撮影装置13は、撮影した画像の画像データをデジタル出力できるカメラであるのが好ましい。撮影装置13としては、例えば、ネットワークカメラが挙げられる。
【0034】
続いて、プリンタ40について説明する。本実施の形態では、プリンタ40は、顔画像取得部46、印刷可能データ抽出部47、及び印刷データ出力部48に加えて、データ受信部41と、データベース42と、操作パネル43と、印刷ジョブ制御部44とを備えている。
【0035】
データ受信部41は、クライアント端末10及び20から送信されてきた、印刷データと顔画像データとを受信し、これらをデータベース42に出力する。データベース42は、これらの印刷データと顔画像データとを関連付けた状態で蓄積する。なお、クライアント端末10及び20から受信した顔画像データを、以下「受信顔画像データ」と表記する。
【0036】
また、印刷可能データ抽出部47は、本実施の形態では、データベース42を検索して、印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データに一致する、受信顔画像データを特定し、特定した受信顔画像データに関連付けられている印刷データを抽出する。
【0037】
操作パネル43は、操作者からの印刷データの出力指示等の操作を受け付ける入力デバイスである。操作パネル43は、入力用のキーと、表示装置とを備えており、表示装置の画面上に操作に関する情報を表示させることができる。
【0038】
印刷ジョブ制御部44は、プリンタ40における全体的な制御を行なっている。また、印刷ジョブ制御部44は、印刷可能データ抽出部47が抽出した印刷データのリストを、操作パネル43の操作画面に表示させることができる。そして、操作パネル43を介して、1または2以上の印刷データが選択されると、印刷ジョブ制御部44は、印刷データ出力部48に、選択された印刷データの媒体への出力を行なわせる。
【0039】
次に、本発明の実施の形態における印刷管理システム50の動作について
図2〜
図12を用いて説明する。また、本実施の形態では、印刷管理システム50を動作させることによって、印刷管理方法が実施される。よって、本実施の形態における印刷管理方法の説明は、以下の印刷管理システム50の動作説明に代える。
【0040】
[クライアント端末におけるデータ送信処理]
まず初めに、クライアント端末10及び20における動作について、
図2〜
図5を用いて説明する。なお、以下においては、操作者がクライアント端末10に対して印刷の指示を行なった場合の例について説明する。
【0041】
図2は、本発明の実施の形態におけるクライアント端末の動作を示すフロー図である。
図3は、
図1に示すクライアント端末の印刷要求制御部において入出力されるデータを示す図である。
図4は、
図1においてクライアント端末のデータ送信部において入出力されるデータを示す図である。
図5は、
図1においてクライアント端末の顔画像取得部において入出力されるデータを示す図である。
【0042】
図2に示すように、最初に、操作者がクライアント端末10上で印刷を指示すると、印刷要求制御部11は、印刷の指示を受け付ける(ステップA1)。このとき、
図1に示すように、操作者は、共用アカウントでクライアント端末10から認証されているとする。また、クライアント端末20では、別の人が、同じく共用アカウントで認証されているとする。
【0043】
次に、印刷要求制御部11は、印刷の指示を受け付けると、印刷の指示で指定されているプリンタのドライバ情報(プリンタのIPアドレス等)をレジストリから読み出し、指定されているプリンタに対して通信を行う(ステップA2)。
【0044】
次に、印刷要求制御部11は、印刷指示で指定されているプリンタが共用アカウントでの印刷に対応しているプリンタ40であるかどうか、即ち、印刷操作を行なう操作者の顔画像データの取得が可能であるかどうかを判定する(ステップA3:
図3参照)。
【0045】
ステップA3の判定の結果、印刷指示で指定されているプリンタが、プリンタ40でない場合は、当該プリンタは、共用アカウントでの印刷に対応しておらず、他人に印刷データが出力されてしまう危険性がある。よって、クライアント端末10は、印刷処理を中止する(ステップA4)。これにより、クライアント端末10での処理は終了する。
【0046】
一方、ステップA3の判定の結果、印刷指示で指定されているプリンタが、プリンタ40である場合は、データ送信部32は、顔画像取得部31の呼び出しを行なう(ステップA5:
図4参照)。
【0047】
その後、呼び出された顔画像取得部31は、撮影装置13(ネットワークカメラ)13を操作して、印刷を指示した操作者の顔画像を撮影し、得られた顔画像データをデータ送信部32に出力する(ステップA6:
図5参照)。
【0048】
次に、データ送信部32は、ステップA6で出力された顔画像データに基づいて、顔画像が正しく取得できているかどうかの確認処理を実行し(ステップA7)、顔画像が正しく取得できているかどうかを判定する(ステップA8:
図4参照)。なお、ステップA8における判定処理は、例えば、特開2008−15800号公報または特開2000−163600号公報に開示された技術を用いて行なうことができる。
【0049】
ステップA6の判定の結果、顔画像が正しく取得できていない場合、例えば、顔全体が映っていない場合、顔が何かに覆われている場合などは、クライアント端末10は、印刷処理を中止する(ステップA9)。これにより、クライアント端末10での処理は終了する。
【0050】
一方、ステップA6の判定の結果、顔画像が正しく取得できている場合は、データ送信部32は、印刷データと顔画像データとをプリンタ40に送信する(ステップA10:
図4参照)。この後、クライアント端末10での処理は終了する。
【0051】
[プリンタにおけるデータ蓄積処理]
次に、プリンタ40における印刷データ及び画像データの蓄積処理について、
図6及び
図7を用いて説明する。
図6は、本発明の実施の形態におけるプリンタのデータ蓄積時の動作を示すフロー図である。
図7は、
図1に示すプリンタのデータ受信部において入出力されるデータを説明する図である。
【0052】
図6に示すように、最初に、クライアント端末10から印刷データと顔画像データとが送信されると(
図2のステップA10参照)、プリンタ40において、データ受信部41が、印刷データと顔画像データを受信する(ステップB1:
図7参照)。
【0053】
次に、データ受信部41は、受信した印刷データと顔画像データ(受信顔画像データ)とを、互いに関連付けてデータベース42に格納する(ステップB2:
図7参照)。これにより、プリンタ40における蓄積処理は終了する。
【0054】
ここで、データベース42に格納されている印刷データ及び顔画像データの例を
図8に示す。
図8は、本発明の実施の形態においてプリンタのデータベースに格納されている印刷データ及び顔画像データの一例を示す図である。
図8に示すように、データベース42においては、印刷が指示された日時(印刷実行日時)と、印刷データと、受信顔画像データとは、互いに関連付けられた状態で格納されている。また、各データの組み毎に、「印刷データ出力済みフラグ」が設けられており、印刷データが出力された場合は、このフラグは「済」に設定される。
【0055】
[プリンタにおける印刷処理]
続いて、プリンタ40における印刷データの出力処理について、
図9〜
図12を用いて説明する。
図9は、本発明の実施の形態におけるプリンタの印刷データ出力時の動作を示すフロー図である。
図10は、
図1に示すプリンタの印刷ジョブ制御部において入出力されるデータを示す図である。
図11は、
図1に示すプリンタの印刷可能データ抽出部において入出力されるデータを示す図である。
図12は、
図1に示すプリンタの印刷データ出力部において入出力されるデータを示す図である。
【0056】
図9に示すように、まず、操作者によって、操作パネル43を介した印刷データの出力指示がなされると、プリンタ40において、印刷ジョブ制御部44が、印刷指示を受け付ける(ステップC1)。そして、印刷ジョブ制御部41は、顔画像取得部46の呼び出しを行なう(ステップC2:
図10参照)。
【0057】
次に、呼び出された顔画像取得部46は、撮影装置(ネットワークカメラ)45を操作して、印刷データの出力を指示した操作者の顔画像を撮影し、得られた顔画像データを印刷ジョブ制御部47に出力する(ステップC3)。
【0058】
次に、印刷ジョブ制御部47は、クライアント端末側でのデータ送信部32と同様に、顔画像が正しく取得できているかどうかの確認処理を実行し(ステップC4)、顔画像が正しく取得できているかどうかを判定する(ステップC5:
図10参照)。
【0059】
ステップC5の判定の結果、顔画像が正しく取得できていない場合は、印刷ジョブ制御部47は、処理を中止する。一方、ステップC5の判定の結果、顔画像が正しく取得できている場合は、印刷ジョブ制御部47は、印刷可能データ抽出部47を呼び出し、これに、取得した顔画像を出力する(ステップC6:
図10参照)。
【0060】
次に、印刷可能データ抽出部47は、印刷データ及び受信顔画像データを格納しているデータベース42を検索し、「印刷データ出力済みフラグ(
図8参照)が[未]であり、且つ、顔画像データがプリンタ40にて取得した顔画像データとマッチする」、という条件を満たす印刷データのリストを抽出する(ステップC7:
図11参照)。
【0061】
また、ステップC7では、印刷可能データ抽出部47は、抽出したリストを印刷ジョブ制御部44に出力する。例えば、データベース42に
図8に示すデータが格納されている場合に、ユーザ1がプリンタ40を操作すると、「印刷データ3」と「印刷データ4」とがリストとして抽出される。
【0062】
その後、印刷ジョブ制御部44は、ステップC7で抽出した印刷データのリストを、操作パネル43で表示可能な形式に変換し、変換後のリストを操作パネル43に出力する(ステップC8:
図10参照)。また、印刷ジョブ制御部44は、操作パネル43の画面に、印刷データのリストを表示させる(ステップC9:
図10参照)。
【0063】
次に、操作者が、操作パネル43を介して、その画面に表示されたリストから、印刷対象となる印刷データを選択すると、印刷ジョブ制御部44は、選択指示を受け付ける(ステップC10)。次に、印刷ジョブ制御部44は、印刷データ出力部48を呼び出し、選択された印刷データを、印刷データ出力部48に出力する(ステップC11:
図10参照)。
【0064】
次に、印刷データ出力部48は、印刷ジョブ制御部44が出力した印刷データを受け取り、受け取った印刷データを紙等の媒体に出力する。更に、印刷データ出力部48は、印刷結果(印刷成功、紙詰まり、紙不足等の結果)を印刷ジョブ制御部44に出力する(ステップC12:
図12参照)。その後、印刷ジョブ制御部44は、操作パネル43の画面に、印刷結果を表示させる(ステップC13)。以上により、プリンタ40における処理は全て終了する。
【0065】
[実施の形態における効果]
以上のように、本実施の形態によれば、共用アカウントを使用して印刷が実行されていても、印刷を実行した個人が、プリンタのデータベース42に格納されているログ情報から特定できる。よって、印刷物が原因の障害または事故が発生した場合に、当事者を特定することができる。
【0066】
また、本実施の形態によれば、共用アカウントを使用して印刷が実行されても、個人の顔画像によって、印刷を指示した者かどうかが判定されるので、他人に印刷データを出力されてしまう危険性が極めて低くなる。更に、本実施の形態によれば、事前に認証情報の登録が必要無いため、緊急の作業時、および外部の人間が作業する際にも適用でき、セキュリティ性の向上が図られる。
【0067】
加えて、本実施の形態においては、印刷を行なう者がICカードなどのトークンを持たずとも、認証印刷と同等以上のセキュリティの確保が実現できる。また、このため、運用効率の向上が図られる。更に、本実施の形態では、操作者の顔画像は自動的に撮影されるため、操作者が意識する必要はなく、この点からも、運用効率の向上が図られる。
【0068】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記12)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0069】
(付記1)
印刷の指示を受け付けるクライアント端末と、前記クライアント端末からの印刷データに基づいて印刷を行なうプリンタとを備え、
前記クライアント端末は、
撮影装置を介して、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを取得する、顔画像取得部と、
前記印刷の指示に対応する印刷データと前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データとを前記プリンタに送信する、データ送信部と、
を備え、
前記プリンタは、
当該プリンタに対して印刷データの出力が指示された場合に、撮影装置を介して、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データを取得する、顔画像取得部と、
前記クライアント端末から送信されてきた、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データと、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データとが一致するかどうかを判定し、両者が一致する場合に、送信されてきた前記印刷データを抽出する、印刷可能データ抽出部と、
抽出された印刷データを媒体に出力する、印刷データ出力部と、
を備えている、
ことを特徴とする印刷管理システム。
【0070】
(付記2)
前記クライアント端末が、印刷要求制御部を更に備え、
前記印刷要求制御部は、前記印刷の指示によって指定されているプリンタが、当該印刷管理システムに備えられた前記プリンタであるかどうかを判定し、判定の結果、前記プリンタである場合に、前記クライアント端末の前記顔画像取得部に、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データの取得を行なわせる、
付記1に記載の印刷管理システム。
【0071】
(付記3)
前記プリンタが、前記クライアント端末から送信されてきた、前記印刷の指示に対応する印刷データと前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データとを関連付けた状態で蓄積するデータベースを更に備え、
前記印刷可能データ抽出部が、前記データベースを検索して、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データに一致する、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを特定し、特定した画像データに関連付けられている印刷データを抽出する、
付記1または2に記載の印刷管理システム。
【0072】
(付記4)
前記プリンタが、操作画面を有する操作パネルと、印刷ジョブ制御部とを更に備え、
前記印刷ジョブ制御部は、前記印刷可能データ抽出部が抽出した前記印刷データのリストを、前記操作パネルの前記操作画面に表示させ、
そして、前記操作パネルを介して、1または2以上の印刷データが選択されると、前記印刷データ出力部に、選択された印刷データの媒体への出力を行なわせる、
付記3に記載の印刷管理システム。
【0073】
(付記5)
前記印刷の指示を行なった操作者が、共用アカウントで、前記クライアント端末に認証されている、付記1〜4のいずれかに記載の印刷管理システム。
【0074】
(付記6)
前記クライアント端末において、前記顔画像取得部が、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを取得できなかった場合に、前記データ送信部が前記プリンタへの送信を中止し、
前記プリンタにおいて、前記顔画像取得部が、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データを取得できなかった場合に、前記印刷可能データ抽出部が、印刷データの抽出を中止する、
付記1〜5のいずれかに記載の印刷管理システム。
【0075】
(付記7)
印刷の指示を受け付けるクライアント端末と、前記クライアント端末からの印刷データに基づいて印刷を行なうプリンタとを用いた、印刷管理方法であって、
(a)前記クライアント端末によって、撮影装置を介して、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを取得する、ステップと、
(b)前記クライアント端末によって、前記印刷の指示に対応する印刷データと前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データとを前記プリンタに送信する、ステップと、
(c)前記プリンタに対して印刷データの出力が指示された場合に、前記プリンタによって、撮影装置を介して、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データを取得する、ステップと、
(d)前記プリンタによって、前記クライアント端末から送信されてきた、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データと、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データとが一致するかどうかを判定し、両者が一致する場合に、送信されてきた前記印刷データを抽出する、ステップと、
(e)前記(d)のステップで抽出された印刷データを媒体に出力する、ステップと、
を有する、ことを特徴とする印刷管理方法。
【0076】
(付記8)
(f)前記クライアント端末によって、前記印刷の指示によって指定されているプリンタが、当該印刷管理方法で用いられる前記プリンタであるかどうかを判定する、ステップを更に有し、
前記(f)のステップでの判定の結果、前記プリンタである場合に、前記(a)のステップが実行される、付記7に記載の印刷管理方法。
【0077】
(付記9)
(g)前記(b)のステップで前記クライアント端末から送信されてきた、前記印刷の指示に対応する印刷データと前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データとを関連付けた状態で、データベースに蓄積する、ステップを更に有し、
前記(d)のステップにおいて、前記データベースを検索して、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データに一致する、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを特定し、特定した画像データに関連付けられている印刷データを抽出する、
付記7または8に記載の印刷管理方法。
【0078】
(付記10)
(h)前記プリンタによって、前記(d)のステップで抽出した前記印刷データのリストを、前記プリンタに設けられた操作パネルの画面に表示させ、そして、前記操作パネルを介した、1または2以上の印刷データの選択を受け付ける、ステップと、
前記(e)のステップにおいて、選択された印刷データを媒体に出力する、
付記9に記載の印刷管理方法。
【0079】
(付記11)
前記印刷の指示を行なった操作者が、共用アカウントで、前記クライアント端末に認証されている、付記7〜10のいずれかに記載の印刷管理方法。
【0080】
(付記12)
前記(a)のステップで、前記印刷の指示を行なった操作者の顔の画像データを取得できなかった場合に、前記(b)のステップの実行を中止し、
前記(c)のステップで、前記印刷データの出力を指示した操作者の顔の画像データを取得できなかった場合に、前記(d)のステップの実行を中止する、
付記7〜11のいずれかに記載の印刷管理方法。