特許 5979701 ぱちんこ遊技機

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】5979701

(24)【登録日】2016年8月5日

(45)【発行日】2016年8月31日

(54)【発明の名称】ぱちんこ遊技機

(51)【国際特許分類】

   A63F 7/02 20060101AFI20160818BHJP

【ＦＩ】

   A63F7/02 320

【請求項の数】1

【全頁数】44

(21)【出願番号】特願2011-270938(P2011-270938)

(22)【出願日】2011年12月12日

(65)【公開番号】特開2013-121438(P2013-121438A)

(43)【公開日】2013年6月20日

【審査請求日】2014年10月22日

(73)【特許権者】

【識別番号】390031783

【氏名又は名称】サミー株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100105315

【弁理士】

【氏名又は名称】伊藤 温

(72)【発明者】

【氏名】芝野 憲司

【審査官】 小河 俊弥

(56)【参考文献】

【文献】 特開２００５−０４０３４４（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開２００５−２３０３３９（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開２００５−２３７５３６（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】（Int.Cl.，ＤＢ名）

Ａ６３Ｆ ７／０２

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

遊技球が入球可能な始動口と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
識別情報の表示制御を司る主遊技部と、
演出の表示制御を司る副遊技部と
を備え、
主遊技部は、
始動口への遊技球の入球に基づき、遊技の内容を決定する乱数を取得する乱数取得手段と、
識別情報の変動開始条件を充足していない場合、識別情報の変動開始条件を充足するまで、乱数取得手段が取得した前記乱数を保留として一時記憶する乱数保留手段と、
識別情報の変動開始条件を充足した場合、前記乱数に基づき、識別情報の変動時間として、時間値の異なる複数の変動時間候補の内から一の変動時間を決定することに加え、識別情報の停止識別情報を決定する識別情報表示内容決定手段と、
識別情報表示内容決定手段により識別情報の変動時間及び停止識別情報が決定された場合、識別情報表示部にて、当該決定された変動時間に基づき識別情報を変動表示した上、当該決定された停止識別情報を停止表示する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示内容決定手段により識別情報の変動時間が新たに決定された場合には、当該新たに決定された識別情報の変動時間に係る識別情報関連情報を副遊技部側に送信する情報送信手段と
を備えており、
前記複数の変動時間候補の内から一の変動時間を決定するに際して、前記保留の数が所定数以上である場合には、前記保留の数が前記所定数未満である場合と比して、特定の変動時間が選択され易くなるよう構成されており、
副遊技部は、
主遊技部側から識別情報関連情報を受信した場合、演出表示部にて表示される演出の表示時間及び当該表示時間に対応した演出内容を決定する手段であって、時間値の異なる複数の表示時間候補の内から一の表示時間を、演出の表示時間として決定する演出表示内容決定手段と、
演出表示内容決定手段により演出の表示時間及び演出内容が決定された場合、演出表示部にて、当該決定された表示時間に基づき、当該決定された演出内容を実行する演出表示制御手段と
を備えており、
演出の表示時間内においては、演出表示部にて演出用図柄を変動表示させた後に演出用図柄を確定的に停止表示させるよう構成されており、
演出用図柄を変動表示させた後から演出用図柄を確定的に停止表示させるまでの間においては、演出用図柄を暫定的に停止表示させた後に演出用図柄を再び変動表示させる擬似変動を実行可能であり、
前記保留の数が前記所定数以上であり且つ前記特定の変動時間よりも長い変動時間に係る識別情報関連情報を受信した場合において、当該受信した識別情報関連情報に基づき決定された演出の表示時間内において前記擬似変動を複数回実行可能に構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

ぱちんこ遊技機に関する。

【背景技術】

【0002】

現在主流のぱちんこ遊技機は、始動口に入球したことを契機として取得された乱数を用いて抽選を実行した上で、識別情報を所定時間変動させた後に停止表示し、停止表示した識別情報が所定態様である場合には、通常時には閉状態である可変入賞口を開状態とする特別遊技が実行されるタイプである。ここで、昨今のぱちんこ遊技機は、上述したような遊技の進行を司る主制御部（主制御基板）と、遊技の興趣性を高める各種情報（例えば演出）の出力を司る副制御部（副制御基板又はサブ制御基板）と、を備えている。

【0003】

ところで、近年のぱちんこ遊技機においては、副制御部側で実行される演出を多様化、複雑化させることにより、遊技の興趣性を高める傾向にある。例えば、主制御部側にて識別情報が変動表示されている状況下、副制御部側にて演出用識別情報（装飾図柄）の変動表示と停止表示とを複数回繰り返すような演出（いわゆる擬似連続変動）手法が一例である。特に、最近のぱちんこ遊技機においては、副制御部側での保留表示に工夫を凝らすことによって、擬似変動中であるか否かを遊技者が気付きにくくなるよう構成されているものもある（例えば、特許文献１、２）。

【特許文献1】特許第４１３３２３５

【特許文献2】特許第４４３４６７１

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

しかしながら、このような技術では、擬似変動を用いた演出の興趣性向上という点で、更なる改善の余地があるという課題が存在する。

【課題を解決するための手段】

【0005】

本態様に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
識別情報の表示制御を司る主遊技部と、
演出の表示制御を司る副遊技部と
を備え、
主遊技部は、
始動口への遊技球の入球に基づき、遊技の内容を決定する乱数を取得する乱数取得手段と、
識別情報の変動開始条件を充足していない場合、識別情報の変動開始条件を充足するまで、乱数取得手段が取得した前記乱数を保留として一時記憶する乱数保留手段と、
識別情報の変動開始条件を充足した場合、前記乱数に基づき、識別情報の変動時間として、時間値の異なる複数の変動時間候補の内から一の変動時間を決定することに加え、識別情報の停止識別情報を決定する識別情報表示内容決定手段と、
識別情報表示内容決定手段により識別情報の変動時間及び停止識別情報が決定された場合、識別情報表示部にて、当該決定された変動時間に基づき識別情報を変動表示した上、当該決定された停止識別情報を停止表示する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示内容決定手段により識別情報の変動時間が新たに決定された場合には、当該新たに決定された識別情報の変動時間に係る識別情報関連情報を副遊技部側に送信する情報送信手段と
を備えており、
前記複数の変動時間候補の内から一の変動時間を決定するに際して、前記保留の数が所定数以上である場合には、前記保留の数が前記所定数未満である場合と比して、特定の変動時間が選択され易くなるよう構成されており、
副遊技部は、
主遊技部側から識別情報関連情報を受信した場合、演出表示部にて表示される演出の表示時間及び当該表示時間に対応した演出内容を決定する手段であって、時間値の異なる複数の表示時間候補の内から一の表示時間を、演出の表示時間として決定する演出表示内容決定手段と、
演出表示内容決定手段により演出の表示時間及び演出内容が決定された場合、演出表示部にて、当該決定された表示時間に基づき、当該決定された演出内容を実行する演出表示制御手段と
を備えており、
演出の表示時間内においては、演出表示部にて演出用図柄を変動表示させた後に演出用図柄を確定的に停止表示させるよう構成されており、
演出用図柄を変動表示させた後から演出用図柄を確定的に停止表示させるまでの間においては、演出用図柄を暫定的に停止表示させた後に演出用図柄を再び変動表示させる擬似変動を実行可能であり、
前記保留の数が前記所定数以上であり且つ前記特定の変動時間よりも長い変動時間に係る識別情報関連情報を受信した場合において、当該受信した識別情報関連情報に基づき決定された演出の表示時間内において前記擬似変動を複数回実行可能に構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
＜付記＞
尚、本態様とは異なる別態様について以下に列記しておくが、これらには何ら限定されることなく実施することが可能である。
本別態様（１）に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口（例えば、主遊技始動口２１１０）と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部（例えば、主遊技図柄表示部２１３１）と、
演出を表示可能な演出表示部（例えば、演出表示装置２１４０）と、
識別情報の表示制御を司る主遊技部（例えば、主制御装置１０００）と、
演出の表示制御を司る副遊技部（例えば、演出表示制御手段２１５０）と
を備え、
主遊技部（例えば、主制御装置１０００）は、
始動口（例えば、主遊技始動口２１１０）への遊技球の入球に基づき、遊技の内容を決定する乱数を取得する乱数取得手段（例えば、主遊技乱数取得判定実行手段１１２１）と、
識別情報の変動開始条件を充足した場合、前記乱数に基づき、識別情報の変動時間として、時間値の異なる複数の変動時間候補の内から一の変動時間を決定することに加え、識別情報の停止識別情報を決定する識別情報表示内容決定手段（例えば、主遊技内容決定手段１１４１）と、
識別情報表示内容決定手段（例えば、主遊技内容決定手段１１４１）により識別情報の変動時間及び停止識別情報が決定された場合、識別情報表示部（例えば、主遊技図柄表示部２１３１）にて、当該決定された変動時間に基づき識別情報を変動表示した上、当該決定された停止識別情報を停止表示する識別情報表示制御手段（例えば、主遊技図柄制御手段１１５１）と、
識別情報表示内容決定手段（例えば、主遊技内容決定手段１１４１）により識別情報の変動時間が新たに決定された場合には、当該新たに決定された識別情報の変動時間に係る識別情報関連情報を副遊技部（例えば、演出表示制御手段２１５０）側に送信する情報送信手段（例えば、情報送信手段１２００）と
を備えており、
副遊技部（例えば、演出表示制御手段２１５０）は、
主遊技部（例えば、主制御装置１０００）側から識別情報関連情報を受信した場合、演出表示部（例えば、演出表示装置２１４０）にて表示される演出の表示時間及び当該表示時間に対応した演出内容を決定する手段であって、時間値の異なる複数の表示時間候補の内から一の表示時間を、演出の表示時間として決定する演出表示内容決定手段（例えば、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１）と、
演出表示内容決定手段（例えば、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１）により演出の表示時間及び演出内容が決定された場合、演出表示部（例えば、演出表示装置２１４０）にて、当該決定された表示時間に基づき、当該決定された演出内容を実行する演出表示制御手段（例えば、装飾図柄表示制御手段２１５２ａ）と
を備えており、
演出表示内容決定手段（例えば、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２）は、
主遊技部（例えば、主制御装置１０００）側から識別情報関連情報を受信した場合であって、所定条件を充足した場合には、演出の表示時間を決定するに際し、前記複数の表示時間候補の内、識別情報の変動時間よりも短い時間値となる表示時間候補の何れかを決定し得るよう構成されており、且つ、
演出表示制御手段（例えば、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２）による演出実行が終了したことを契機として、識別情報の変動時間及び当該演出実行に要した時間に基づき識別情報の残り変動時間を算出し、前記複数の表示時間候補の内、当該残り変動時間よりも短い時間値となる表示時間候補の何れかを決定し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。

【発明の効果】

【0006】

本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、擬似変動を用いて演出の興趣性を向上できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【0007】

【図1】図１は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の正面図である。

【図2】図２は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の背面図である。

【図3】図３は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。

【図4】図４は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。

【図5】図５は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。

【図6】図６は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での電動役物駆動判定処理のフローチャートである。

【図7】図７は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。

【図8】図８は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。

【図9】図９は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理にて参照されるテーブルの構成図である。

【図10】図１０は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。

【図11】図１１は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。

【図12】図１２は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。

【図13】図１３は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。

【図14】図１４は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側でのメインフローチャートである。

【図15】図１５は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での実保留情報管理処理のフローチャートである。

【図16】図１６は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での擬似副遊技モード切換制御処理のフローチャートである。

【図17】図１７は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での擬似保留情報管理処理のフローチャートである。

【図18】図１８は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での保留情報表示制御処理のフローチャートである。

【図19】図１９は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での副遊技表示内容決定処理のフローチャートである。

【図20】図２０は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での副遊技表示内容決定処理にて参照されるテーブルの構成図である。

【図21】図２１は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での擬似保留擬似変動内容決定処理のフローチャートである。

【図22】図２２は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での擬似保留擬似変動内容決定処理にて参照されるテーブルの構成図である。

【図23】図２３は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での副遊技表示制御処理のフローチャートである。

【図24】図２４は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。

【図25】図２５は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、作用図である。

【図26】図２６は、本実施形態の変更例１に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での副遊技表示内容決定処理のフローチャートである。

【図27】図２７は、本実施形態の変更例１に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での副遊技表示内容決定処理にて参照されるテーブルの構成図である。

【図28】図２８は、本実施形態の変更例１に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での擬似保留擬似変動内容決定処理のフローチャートである。

【図29】図２９は、本実施形態の変更例２に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置（サブメイン基板）側での保留情報表示制御処理のフローチャートである。

【実施するための形態】

【0008】

はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。まず、「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む。「識別情報」とは、五感（視覚、聴覚、触覚等）を通じて情報の種類を識別可能であればどのような形態でもよいが、好適には、視覚的なもの、例えば、数字、文字、図柄（例えば、特別図柄、装飾図柄）等の形状のあるもの、発光手段（例えばランプ）の発光（発光の有無だけでなく、色の違いも含む）等、を挙げることができる。「識別情報表示部」とは、一つの表示部のみならず、複数の表示部の組み合わせ（例えば、ディスプレーとサイドランプ）をも包含する。「演出」とは、出願時点での当業界における演出と同義であり、典型的には、遊技の興趣性を高める画像や動画像（例えば、装飾図柄と称される演出用図柄の変動表示、いわゆる予告と称される文字や画像等）を指す。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選（電子計算機によるくじ）に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む（例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数）。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数（当否抽選用乱数）」、識別図柄の変動態様（又は変動時間）を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技（例えば確率変動遊技）に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本特許請求の範囲や本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口（例えば始動入球口）の一回の入球により取得された乱数を一個と称している（即ち、前記の例だと、当選乱数＋変動態様決定乱数＋図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している）。また、例えば、一種の乱数（例えば当選乱数）が、別種の乱数（例えば図柄決定乱数）を兼ねていてもよい。

【0009】

以下、本実施形態について説明する。尚、以下の実施形態は、従来の第１種ぱちんこ遊技機に関するものであるが、これに限定されず、他の遊技機｛例えば、従来の第２種や第３種、一般電役、普通機、複合機（例えば、従来の第１種の機能を二つ有する遊技機や、従来の第１種の機能と従来の第２種の機能を一つ有する遊技機）といったぱちんこ遊技機｝に応用された場合も範囲内である。尚、以下の実施形態は、あくまで例示であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。更に、以下の実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。

【0010】

まず、図１を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。

【0011】

はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠１０２、前枠１０４、透明板１０６、扉１０８、上球皿１１０、下球皿１１２及び発射ハンドル１１６を含む。まず、外枠１０２は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠１０４は、外枠１０２の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠１０２に開閉可能に取り付けられる。前枠１０４は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板１０６は、ガラス等により形成され、扉１０８により支持される。扉１０８は、図示しないヒンジ機構を介して前枠１０４に開閉可能に取り付けられる。上球皿１１０は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿１１２への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿１１２は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿１１０と下球皿１１２の間にはスピーカ１１４が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。

【0012】

次に、遊技盤は、外レール１２２と内レール１２４とにより区画された遊技領域１２０が形成されている。そして、当該遊技領域１２０には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、主遊技始動口２１１０、補助遊技始動口２２１０、大入賞口２１２０、主遊技図柄表示装置２１３０、演出表示装置２１４０、補助遊技図柄表示装置２２２０、センター飾り１９２及びアウト口１４２が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。

【0013】

まず、主遊技始動口２１１０は、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、主遊技始動口２１１０は、主遊技始動口入球検出装置２１１１と、主遊技始動口電動役物２１１２と、主遊技始動口電動役物２１１２を開閉させるための主遊技始動口電動役物ソレノイド２１１２ａとを備える。ここで、主遊技始動口入球検出装置２１１１は、主遊技始動口２１１０への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す主遊技始動口入球情報を生成する。次に、主遊技始動口電動役物２１１２は、主遊技始動口２１１０に遊技球が入賞し得る通常状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。

【0014】

次に、補助遊技始動口２２１０は、補助遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、補助遊技始動口２２１０は、補助遊技始動口入球検出装置２２１１を備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置２２１１は、補助遊技始動口２２１０への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口２２１０への遊技球の入球は、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２を拡開させるための抽選の契機となる。

【0015】

次に、大入賞口２１２０は、主遊技が所定態様で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口１４２の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口２１２０は、遊技球の入球を検出するための大入賞口入賞検出装置２１２１と、大入賞口電動役物２１２２と、大入賞口電動役物２１２２を開閉させるための大入賞口電動役物ソレノイド２１２２ａとを備える。ここで、大入賞口入賞検出装置２１２１は、大入賞口２１２０への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。大入賞口電動役物２１２２は、大入賞口２１２０に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口２１２０を可変させる。

【0016】

次に、主遊技図柄表示装置２１３０は、主遊技に対応する主遊技図柄（特別図柄）の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、主遊技図柄表示装置２１３０は、主遊技図柄表示部２１３１と、主遊技図柄保留表示部２１３２とを備える。ここで、主遊技図柄保留表示部２１３２は、４個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、主遊技に係る乱数の保留数（実行されていない主遊技図柄の変動数）に相当する。尚、主遊技図柄表示装置２１３０は、例えば７セグメントＬＥＤで構成されている場合には、主遊技図柄は、「０」〜「７」の８種類の数字及びハズレの「−」で表示される｛但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたかのかを遊技者が認識困難となるよう、７セグメントＬＥＤを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、４個のランプから構成されていることには限定されず、最大４個分の保留数を表示可能に構成（例えば、１個のランプから構成されており、保留数１：点灯、保留数２：低速点滅、保留数３：中速点滅、保留数４：高速点滅、するよう構成）されていればよい｝。

【0017】

尚、主遊技図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、主遊技図柄表示装置２１３０の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、主遊技図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置２１４０のような液晶ディスプレイに、主遊技図柄を表示させるように構成してもよい。

【0018】

次に、演出表示装置２１４０は、主として、主遊技図柄と連動して変動・停止する副遊技図柄（装飾図柄）を含む演出画像の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、演出表示装置２１４０は、装図表示部２１４１と、装図保留表示部２１４２とを備える。ここで、装図表示部２１４１は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置２１４０は、本実施形態では液晶ディスプレイで構成されているが、機械式のドラムやＬＥＤ等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部２１４２は、４個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している｛前述したように、４個のランプから構成されていることには限定されず、最大４個分の保留数を表示可能に構成（例えば、１個のランプから構成されており、保留数１：点灯、保留数２：低速点滅、保留数３：中速点滅、保留数４：高速点滅、するよう構成）されていればよい。尚、主遊技図柄保留表示部２１３２を備えている場合には、装図保留表示部２１４２自体を備えていない構成としてもよい。｝。

【0019】

次に、補助遊技図柄表示装置２２２０は、補助遊技図柄（普通図柄）の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置２２２０は、補助遊技図柄表示部２２２１と、補助遊技図柄保留表示部２２２２とを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部２２２２は、４個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数（実行されていない補助遊技図柄変動の数）に相当する。

【0020】

最後に、センター飾り１９２は、演出表示装置２１４０の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置２１４０の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ１９０は、遊技領域１２０又は遊技領域１２０以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。

【0021】

次に、図２を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機には、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に主遊技始動口２１１０へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御（即ち、遊技者の利益と直接関係する制御）を行う主制御装置（メイン基板）１０００と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部２１４１上での各種演出・情報報知に係る表示制御等を行う演出表示制御手段｛サブ基板（サブメイン基板）｝２１５０と、サブ基板２１５０からのコマンドを受けて遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置２１４０と｛サブ基板（サブサブ基板）｝、賞球タンク２１２、賞球レール２１４及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク２１２から供給される遊技球を上球皿１１０へ払い出す払出ユニット２１６等を備える賞球払出機構（セット基盤）２１０と、払出ユニット２１６による払出動作を制御する賞球払出制御装置（賞球払出制御基板）３０００と、上球皿１１０の遊技球（貯留球）を遊技領域１２０へ１球ずつ発射する発射装置２３２と、発射装置２３２の発射動作を制御する発射制御基板２３０と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット２９０と、ぱちんこ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ２９２等が、前枠１０４裏面（遊技側と反対側）に設けられている。尚、メイン基板、サブメイン基板、サブサブ基板、賞球払出制御基板は、それぞれ別個にＣＰＵ、ＲＯＭ及びＲＡＭを有している。

【0022】

次に、図３のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置１０００は、遊技に係る遊技周辺機器２０００｛（主遊技周辺機器Ａ、補助遊技周辺機器２２００）、演出に係るサブメイン制御装置（演出表示制御手段２１５０）、主制御装置１０００からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置３０００｝と、情報伝達可能に接続されている。また、サブメイン制御装置（演出表示制御手段２１５０）は、画像演出を実行するサブサブ制御装置（演出表示装置２１４０）、各種遊技効果ランプ１９０（例えばサイドランプ）やスピーカ１１４等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御装置３０００は、ステッピングモータやスプロケット等を備えた賞球払出装置と電気的に接続されている。尚、主制御装置１０００、サブメイン制御装置（演出表示制御手段２１５０）、サブサブ制御装置（演出表示装置２１４０）、賞球払出制御装置３０００等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するＲＯＭやＲＡＭ、演算処理に用いるＣＰＵ等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置１０００に含まれるとする各手段を周辺機器（例えば、遊技周辺機器２０００）に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器（例えば、遊技周辺機器２０００）に含まれるとする各手段を主制御装置１０００に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段（装置）の詳細を説明する。

【0023】

まず、主制御装置１０００は、主遊技（特別遊技等）・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段１１００と、遊技周辺機器２０００やサブ基板側に各種遊技情報｛例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報（例えば、確率変動大当り、突然確率変動大当り、時間短縮変動大当り、小当り、ハズレ）、変動態様に関する情報（例えば、変動時間）、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等｝を送信するための情報送信手段１２００と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置３０００を制御する賞球払出決定手段１３００とを有している。

【0024】

ここで、遊技制御手段１１００は、各入球口（始動口等）への遊技球の流入を判定するための入球判定手段１１１０と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段１１２０と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段１１３０と、後述する主遊技側乱数（当選乱数）に基づき当りであるか否かを抽選する当否抽選手段１１３５と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様（変動時間等）を決定するための図柄内容決定手段１１４０と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段１１５０と、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電動役物開閉制御手段１１６０と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段１１７０と、主遊技及び補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段１１８０と、現在の遊技状態［例えば、主遊技に関する状態｛通常遊技状態、特定遊技状態（確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態）、特別遊技状態｝、補助遊技に関する状態（易開放状態、非易開放状態）、主遊技図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態（例えばラウンド数や入賞個数情報）］等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段１１９０とを有している。以下、各手段について詳述する。

【0025】

まず、入球判定手段１１１０は、主遊技始動口２１１０へ遊技球が入球したか否かを判定する主遊技始動口入球判定手段１１１１と、補助遊技始動口２２１０に遊技球が流入したか否かを判定する補助遊技始動口入球判定手段１１１２とを有している。

【0026】

次に、乱数取得判定実行手段１１２０は、主遊技始動口２１１０への遊技球の入球に基づき主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数（例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、主遊技図柄決定乱数等）を取得する主遊技乱数取得判定実行手段１１２１と、補助遊技側乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための補助遊技乱数取得判定実行手段１１２２とを有している。

【0027】

ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「０」〜「６５５３５」（当選乱数）や「０」〜「２５５」（変動態様決定乱数）といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式（プラスワン方式）、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値（初期値）を偶然性のある値によって定める方式（初期値更新方式）、これらの組み合わせ等を挙げることができる。

【0028】

次に、保留制御手段１１３０は、主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで主遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３１ａに保留するための主遊技図柄保留手段１１３１と、補助遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該補助遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで補助遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３２ａに保留するための補助遊技図柄保留手段１１３２と、を有している。ここで、主遊技図柄保留手段１１３１及び補助遊技図柄保留手段１１３２は、最大４個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、主遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３１ａ及び補助遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３２ａを夫々有している。

【0029】

次に、当否抽選手段１１３５は、当否抽選の結果、当りである場合に特別遊技への移行決定をする（例えば、内部的に当りフラグをオンにする）特別遊技移行決定手段１１３５ａと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル１１３５ｂと、を有している。ここで、当否抽選用テーブル１１３５ｂは、主遊技図柄に関しての大当り抽選を行う際に参照される主遊技用当否抽選テーブル１１３５ｂ−１を有している。尚、当該テーブルの具体的な構成例については後述する。

【0030】

次に、図柄内容決定手段１１４０は、取得した主遊技側乱数に基づき、主遊技図柄の停止図柄と変動態様（変動時間等）を決定する主遊技内容決定手段１１４１と、取得した補助遊技側乱数に基づき補助遊技図柄の停止図柄を決定する補助遊技内容決定手段１１４２とを有している。ここで、主遊技内容決定手段１１４１は、主遊技図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される主遊技内容決定用抽選テーブル１１４１ａを有しており、当該主遊技内容決定用抽選テーブル１１４１ａは、当否結果・遊技状態・保留球数に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている。尚、当該テーブルの具体的な構成例については後述する。また、補助遊技内容決定手段１１４２は、補助遊技図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される補助遊技内容決定用抽選テーブル１１４２ａを有している。

【0031】

次に、表示制御手段１１５０は、主遊技図柄表示装置２１３０の主遊技図柄表示部２１３１上で、所定時間主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う主遊技図柄制御手段１１５１と、補助遊技図柄表示装置２２２０の補助遊図柄技表示部２２２１上で、所定時間補助遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う補助遊技図柄制御手段１１５２とを有している。

【0032】

ここで、主遊技図柄制御手段１１５１は、前記主遊技内容決定手段１１４１により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための主遊技図柄変動時間管理手段１１５１ａを更に有している。また、主遊技図柄変動時間管理手段１１５１ａは、ゼロクリア可能な主遊技図柄変動管理用タイマ１１５１ａ−１（デクリメントカウンタ）を更に有している。更に、補助遊技図柄制御手段１１５２は、補助遊技図柄表示装置２２２０の補助遊技図柄表示部２２２１上での補助遊技図柄の変動時間を管理するための補助遊技図柄変動時間管理手段１１５２ａを有している。また、補助遊技図柄変動時間管理手段１１５２ａは、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマ１１５２ａ−１を更に備えている。

【0033】

次に、電動役物開閉制御手段１１６０は、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段１１６１と、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２の駆動（開放）時間を計測する開放タイマ１１６２とを有している。

【0034】

次に、特別遊技制御手段１１７０は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当りに当選している（当りフラグが発生している）か否かの判定と共に、主遊技図柄が所定態様で停止したか否かを判定する条件判定手段１１７１と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容（具体的には、ラウンド数、ラウンド間時間等）を特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃ中にセットする特別遊技内容決定手段１１７２と、大入賞口２１２０を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段１１７３と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段１１７４とを有している。ここで、特別遊技時間管理手段１１７４は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ１１７４ａを更に有している。また、特別遊技内容決定手段１１７２は、特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル１１７２ａを更に有している。

【0035】

次に、特定遊技制御手段１１８０は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段１１８１を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段１１８１は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ１１８１ａを更に有している。ここで、「特定遊技」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技や、主遊技図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い時間短縮遊技を指す。

【0036】

ここで、本実施形態においては、当該時短中には、非時短中と比較して、補助遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される（時間短縮機能）と共に、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２の開放時間が相対的に延長される（開放時間延長機能）。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段１１８１は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり（回数制限付確率変動遊技機能を有するぱちんこ遊技機の場合）、図柄変動の度に所定確率で特定遊技（例えば確率変動遊技や時間短縮遊技）から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい（転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合）。

【0037】

次に、遊技状態一時記憶手段１１９０は、主遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための主遊技状態一時記憶手段１１９１と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段１１９２とを有している。

【0038】

ここで、主遊技状態一時記憶手段１１９１は、各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段１１９１ａと、現在変動中の主遊技図柄（変動開始条件が成立した主遊技図柄）に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂと、特別遊技に関する情報（例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数等）を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃとを有している。

【0039】

また、補助遊技状態一時記憶手段１１９２は、補助遊技に関する情報（例えば、補助遊技当選フラグ・補助遊技変動中フラグ・開放延長フラグ・電動役物開放中フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報）を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａと、現在変動中の補助遊技図柄（変動開始条件が成立した補助遊技図柄）に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための補助遊技図柄情報一時記憶手段１１９２ｂとを有している。

【0040】

次に、遊技周辺機器２０００について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について説明する。まず、遊技周辺機器２０００は、主遊技側の周辺機器である主遊技周辺機器Ａと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器２２００とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。

【0041】

まず、主遊技周辺機器Ａは、特別遊技移行の契機となる主遊技始動口２１１０と、主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な主遊技図柄表示装置２１３０と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口２１２０を有している。

【0042】

次に、補助遊技周辺機器２２００は、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２の開放の契機となる補助遊技始動口２２１０と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置２２２０とを有している。

【0043】

次に、サブメイン制御装置（演出表示制御手段２１５０）について説明する。はじめに、主制御装置１０００は、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段２１５０（サブメイン基板）と接続している。また、演出表示制御手段２１５０（サブメイン基板）は、装飾図柄の変動表示及び停止表示・特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置２１４０（サブサブ基板）と接続している。以下、これらの装置・手段を順番に説明する。

【0044】

まず、演出表示制御手段２１５０は、主制御装置１０００側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段２１５１と、主制御装置１０００側からの前記情報に基づき、演出表示装置２１４０上での演出表示制御を行う表示制御手段２１５２と、を有している。以下、上記各手段を詳述する。

【0045】

次に、表示情報受信手段２１５１は、主制御装置１０００側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段２１５１ａを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。

【0046】

次に、表示制御手段２１５２は、演出表示装置２１４０の装図表示部２１４１上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段２１５２ａと、演出表示装置２１４０の装図保留表示部２１４２上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る手段であって、メイン側の保留状況と同期した保留表示処理を実行する実保留情報表示制御手段２１５２ｂと、メイン側の保留状況と同期しない保留表示処理（擬似保留）及び擬似保留に基づく擬似変動表示（擬似保留擬似変動）に係る表示制御モードである擬似副遊技モードの実行制御を司る擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃと、演出表示装置２１４０上での特別遊技中の遊技進行状況に係る表示制御を司る特別遊技中表示制御手段２１５２ｄと、演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅと、を有している。

【0047】

ここで、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａ内に一時記憶された主制御装置１０００側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段２１５２ａ−１と、装飾図柄の変動時間を計時するための装図変動時間管理手段２１５２ａ−４（装図変動時間管理タイマ２１５２ａ−４−１）と、を更に有している。

【0048】

次に、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照される装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１と、装飾図柄の停止図柄を決定する際に参照される装図停止図柄決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−２と、を有している。尚、当該テーブルの具体的な構成例については後述する。

【0049】

次に、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、メイン側（特に、主遊技乱数取得判定実行手段１１２１内）にて保留されている保留数を計数するための実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１を更に有している。

【0050】

次に、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、擬似保留に係る保留表示処理を実行する擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１と、擬似保留擬似変動に係る変動表示制御処理を実行する擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２と、を有している。ここで、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、サブ側にて管理されている擬似保留数を計数するための擬似保留カウンタ（ＧＨＣｎｔ）２１５２ｃ−１−１を更に有している。また、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、主遊技図柄の残り変動時間を計時するための変動猶予時間タイマ（ＨＹＴ）２１５２ｃ−２−１と、擬似保留擬似変動における擬似変動毎の変動内容を決定する擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２と、を更に有している。そして、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、擬似変動毎の変動時間を決定するために参照される擬似変動毎変動時間決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ａと、擬似変動毎の変動態様を決定するために参照される擬似変動毎変動態様決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ｂと、を更に有している（尚、当該テーブルの具体的な構成例については後述する）。

【0051】

尚、演出表示制御手段２１５０は、その他にも、遊技効果ランプ１９０の点灯及び消灯や、スピーカ１１４からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本実施形態においては、演出表示制御手段２１５０が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。

【0052】

次に、図４〜図２４のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図４〜図１３のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図４は、主制御装置１０００が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャート（ステップ１０００）である。まず、ステップ１１００で、主制御装置１０００は、後述の補助遊技側乱数取得処理を実行する。次に、ステップ１２００で、主制御装置１０００は、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ１３００で、主制御装置１０００は、後述の主遊技側乱数取得処理を実行する。次に、ステップ１４００で、主制御装置１０００は、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ１５００で、主制御装置１０００は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ１６００で、主制御装置１０００は、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ１７００で、主制御装置１０００（特に賞球払出決定手段１３００）は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御装置３０００を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ１１００に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。

【0053】

まず、図５は、図４におけるステップ１１００のサブルーチンに係る、補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ１１０２で、補助遊技始動口入球判定手段１１１２は、補助遊技始動口２２１０の補助遊技始動口入球検出装置２２１１から補助遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ１１０２でＹｅｓの場合、ステップ１１０４で、補助遊技乱数取得判定実行手段１１２２は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３２ａを参照し、保留球が上限（例えば４個）でないか否かを判定する。ステップ１１０４でＹｅｓの場合、ステップ１１０６で、補助遊技乱数取得判定実行手段１１２２は、補助遊技側乱数を取得（所定範囲内での乱数値を生成）する。次に、ステップ１１０８で、補助遊技図柄保留手段１１３２は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を補助遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３２ａにセットする形で保留球を１加算（保留）し、次の処理（ステップ１２００の電動役物駆動判定処理）に移行する。尚、ステップ１１０２及びステップ１１０４でＮｏの場合も、次の処理（ステップ１２００の電動役物駆動判定処理）に移行する。

【0054】

次に、図６は、図４におけるステップ１２００のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ１２０２で、電動役物開閉制御手段１１６０は、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａを参照して、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ１２０２でＹｅｓの場合、ステップ１２０４で、補助遊技図柄制御手段１１５２は、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａを参照して、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ１２０４でＹｅｓの場合、ステップ１２０６で、補助遊技内容決定手段１１４２は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３２ａを参照し、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ１２０６でＹｅｓの場合、ステップ１２０８で、補助遊技内容決定手段１１４２は、当該保留球に基づく補助遊技側乱数及び補助遊技側遊技状態（特に、時間短縮フラグ状態）に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ１２１０で、補助遊技図柄変動時間管理手段１１５２ａは、補助遊技側遊技状態（特に、時間短縮フラグ状態）に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマ１１５２ａ−１に所定時間（例えば、時短遊技の場合には５秒、通常遊技の場合には３０秒）をセットする。そして、ステップ１２１２で、補助遊技図柄制御手段１１５２は、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａ内の補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ１２１４で、補助遊技図柄保留手段１１３２は、補助遊技図柄に関する当該保留球を１減算した上で補助遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３２ａに記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄制御手段１１５２は、補助遊技図柄変動管理用タイマ１１５２ａ−１をスタートした後、補助遊技図柄表示部２２２１上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ１２１６で、補助遊技図柄変動時間管理手段１１５２ａは、補助遊技図柄変動管理用タイマ１１５２ａ−１を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ１２１６でＹｅｓの場合、ステップ１２１８で、補助遊技図柄制御手段１１５２は、補助遊技図柄表示部２２２１上で、前記ステップ１２０８で補助遊技内容決定手段１１４２が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ１２２０で、補助遊技図柄制御手段１１５２は、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａ内の補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ１２２２で、条件判定手段１１６１は、当該停止図柄が「当り」であるか否かを判定する。ステップ１２２２でＹｅｓの場合、ステップ１２２４で、電動役物開閉制御手段１１６０は、補助遊技側遊技状態（特に、時間短縮フラグ状態）に基づき、開放タイマ１１６２に所定時間（例えば、時短遊技の場合には５秒、通常遊技の場合には０．５秒）セットする。次に、ステップ１２２６で、電動役物開閉制御手段１１６０は、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａ内の電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ１２２８で、電動役物開閉制御手段１１６０は、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２を開放する。次に、ステップ１２３０で、電動役物開閉制御手段１１６０は、開放タイマ１１６２を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ１２３０でＹｅｓの場合、ステップ１２３２及びステップ１２３４で、電動役物開閉制御手段１１６０は、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口電動役物２１１２を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａ内の電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理（ステップ１３００の主遊技側乱数取得処理）に移行する。

【0055】

尚、ステップ１２０２でＮｏの場合はステップ１２３０に移行し、ステップ１２０４でＮｏの場合はステップ１２１６に移行し、ステップ１２０６、ステップ１２１６、ステップ１２２２及びステップ１２３０でＮｏの場合は次の処理（ステップ１３００の主遊技側乱数取得処理）に移行する。

【0056】

次に、図７は、図４におけるステップ１３００のサブルーチンに係る、主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ１３０２で、主遊技始動口入球判定手段１１１１は、主遊技始動口２１１０の主遊技始動口入球検出装置２１１１から主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ１３０２でＹｅｓの場合、ステップ１３０４で、主遊技乱数取得判定実行手段１１２１は、主遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３１ａを参照し、保留球が上限（例えば４個）でないか否かを判定する。ステップ１３０４でＹｅｓの場合、ステップ１３０６で、主遊技乱数取得判定実行手段１１２１は、主遊技側乱数（当選乱数、変動態様決定乱数、主遊技図柄決定乱数等）を取得（所定範囲内での乱数値を生成）する。次に、ステップ１３０７で、主遊技図柄保留手段１１３１は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を主遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３１ａにセットする形で保留球を１加算（保留）する。次に、ステップ１３０８で、情報送信手段１２００は、主遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３１ａを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報（保留情報）を演出表示制御手段２１５０側に送信する。次に、ステップ１３１０で、情報送信手段１２００は、主遊技始動口２１１０に入球した旨の信号（入賞情報）を演出表示制御手段２１５０側に送信し、次の処理（ステップ１４００の主遊技図柄表示処理）に移行する。ここで、保留情報と入賞情報とは異なる情報（前者は、取得乱数値を含む情報であるが、後者は含まない）であり、演出表示制御手段２１５０側において異なる処理にて参照されることとなる（この点については後述する）。尚、ステップ１３０４でＮｏの場合には、ステップ１３１０に移行し、ステップ１３０２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ１４００の主遊技図柄表示処理）に移行する。尚、本実施形態においては、主遊技側乱数（当選乱数、変動態様決定乱数、主遊技図柄決定乱数等）自体を保留情報として演出表示制御手段２１５０側に送信する構成としているが、これには限定されず、当該主遊技側乱数から導出された主遊技図柄や変動態様に係る情報を保留情報として演出表示制御手段２１５０側に送信する構成としてもよい。

【0057】

次に、図８は、図４におけるステップ１４００のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ１４０２で、主遊技内容決定手段１１４１は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、この変動開始条件は、特別遊技中や主遊技図柄が変動中でないことが条件となる。

【0058】

ステップ１４０２でＹｅｓの場合、ステップ１４０４で、主遊技内容決定手段１１４１は、主遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３１ａに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る主遊技側乱数を読み出す（結果として、保留が１消化され、残りの保留がシフトされる）。次に、ステップ１４０６で、当否抽選手段１１３５は、主遊技側乱数（当選乱数）及び遊技状態（特に、確率変動フラグ状態）に基づき、主遊技用当否抽選テーブル１１３５ｂ−１を参照し、主遊技図柄当否（大当り）抽選を実行する。

【0059】

ここで、図９（主遊技テーブル１）は、主遊技用当否抽選テーブル１１３５ｂ−１の一例である。本例に示すように、本実施形態においては、非確率変動遊技時と確率変動遊技時とでは、当否抽選確率の異なるテーブルが参照されるよう構成されており、確率変動遊技時における当選確率（大当りが選択される確率）は非確率変動遊技時における当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、本例では、非確率変動遊技時における当選確率は「１／２５６」（非当選確率＝ハズレ確率が「２５５／２５６」）であり、確率変動遊技時における当選確率は「１０／２５６」（非当選確率＝ハズレ確率が「２４６／２５６」）として予め設定されている。

【0060】

フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ１４０８で、特別遊技移行決定手段１１３５ａは、抽選結果が当り（本例では、「大当り」）か否かを判定する。ステップ１４０８でＹｅｓの場合、ステップ１４１０で、特別遊技移行決定手段１１３５ａは、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内の当りフラグをオンにする。他方、ステップ１４０８でＮｏの場合には、ステップ１４１０をスキップする。

【0061】

次に、ステップ１４１２で、主遊技内容決定手段１１４１は、主遊技内容決定用抽選テーブル１１４１ａ（特に、図柄決定用テーブル）を参照し、主遊技側乱数（例えば、主遊技図柄決定乱数）に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定すると共に、当該決定した停止図柄を主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂに一時記憶する。次に、ステップ１４１３−１で、主遊技内容決定手段１１４１は、主遊技図柄保留情報一時記憶手段１１３１ａを参照し、現在の保留数が所定数（本例では、２）未満であるか否かを判定する。ステップ１４１３−１でＹｅｓの場合、ステップ１４１３−２で、主遊技内容決定手段１１４１は、主遊技内容決定用抽選テーブル１１４１ａ（特に、変動態様決定用テーブル「非主遊技短縮変動時」）を参照し、主遊技側乱数（例えば、変動態様決定乱数）に基づいて主遊技図柄に関する変動態様を決定すると共に、当該決定した変動態様を主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂに一時記憶し、ステップ１４１４に移行する。他方、ステップ１４１３−１でＮｏの場合、ステップ１４１３−３で、主遊技内容決定手段１１４１は、主遊技内容決定用抽選テーブル１１４１ａ（特に、変動態様決定用テーブル「主遊技短縮変動時」）を参照し、主遊技側乱数（例えば、変動態様決定乱数）に基づいて主遊技図柄に関する変動態様を決定すると共に、当該決定した変動態様を主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂに一時記憶し、ステップ１４１４に移行する。

【0062】

ここで、図９（主遊技テーブル２）は、主遊技内容決定用抽選テーブル１１４１ａ（特に、図柄決定用テーブル）の一例である。本例に示すように、本実施形態においては、当否抽選結果が非当選＝「ハズレ」の場合には、一義的に主遊技図柄の停止図柄が「Ｘ」として決定される一方、当否抽選結果が当選＝「大当り」の場合には、複数の停止図柄候補の内から抽選によって一の図柄が主遊技図柄の停止図柄として決定されるよう構成されている。尚、本例では、停止図柄「Ａ」〜「Ｈ」の８種類の停止図柄候補の内からランダムに（同一の選択確率にて）一の図柄が決定されるよう構成されている。また、本例では、停止図柄「Ａ、Ｂ」の場合には、確率変動大当り（且つ時短有り）、停止図柄「Ｃ、Ｄ」の場合には、確率変動大当り（且つ時短無し）、停止図柄「Ｅ、Ｆ」の場合には、非確率変動大当り（且つ時短有り）、停止図柄「Ｇ、Ｈ」の場合には、非確率変動大当り（且つ時短無し）となるよう構成されており、後述するように、いずれの停止図柄に係る大当りが発生したかによって、当該大当りに係る特別遊技後の遊技状態が決定されるよう構成されている（但し、あくまで一例である）。

【0063】

また、図９（主遊技テーブル３−１）及び（主遊技テーブル３−２）は、主遊技内容決定用抽選テーブル１１４１ａ（特に、変動態様決定用テーブル「非主遊技短縮変動時」）及び（特に、変動態様決定用テーブル「主遊技短縮変動時」）の一例である。まず、本実施形態においては、主遊技図柄に係る現在の保留数が所定数（本例では、２）未満である場合には、変動態様決定用テーブル「非主遊技短縮変動時」が参照される一方、主遊技図柄に係る現在の保留数が所定数（本例では、２）以上である場合には、変動態様決定用テーブル「主遊技短縮変動時」が参照されるよう構成されている。ここで、変動態様決定用テーブル「非主遊技短縮変動時」が参照されている状況下、当否抽選結果が非当選＝「ハズレ」の場合には、主遊技図柄の変動態様として、変動時間の異なる複数の変動態様候補（本例では、「Ｈ１〜Ｈ３」）の内から抽選によって一の変動態様が決定されるよう構成されており、当否抽選結果が当選＝「大当り」の場合には、主遊技図柄の変動態様として、変動時間の異なる複数の変動態様候補（本例では、「Ａ１〜Ａ３」）の内から抽選によって一の変動態様が決定されるよう構成されている。他方、変動態様決定用テーブル「主遊技短縮変動時」が参照されている状況下においては、変動態様決定用テーブル「非主遊技短縮変動時」が参照されている状況下では選択されない変動態様であって、変動時間が最短となる変動態様（本例では、「Ｈ０」「Ａ０」）が選択され得るよう構成されている。そして、主遊技図柄に係る現在の保留数が所定数未満である状況下にて選択される変動時間の平均値と主遊技図柄に係る現在の保留数が所定数以上である状況下にて選択される変動時間の平均値とを比較した場合、後者は前者よりも短時間となるよう構成されている。尚、本例では、説明の便宜上、主遊技図柄に係る現在の保留数に基づき参照される変動態様決定用テーブルが異なるよう構成されているが、これには限定されず、主遊技側の遊技状態（特に、時間短縮フラグ状態）に基づき参照される変動態様決定用テーブルが異なるよう構成してもよい。更に、主遊技図柄に係る現在の保留数や主遊技遊技状態に依存せず、一の変動態様決定用テーブルが参照されるよう構成してもよい。

【0064】

フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ１４１４で、情報送信手段１２００は、当該決定した主遊技図柄に関する図柄情報（停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等）を演出表示制御手段２１５０側に送信する。次に、ステップ１４１６で、主遊技図柄変動時間管理手段１１５１ａが、所定時間（当該決定した変動態様に係る変動時間）を主遊技図柄変動管理用タイマ１１５１ａ−１にセットする。そして、ステップ１４１８で、主遊技図柄制御手段１１５１は、主遊技図柄表示装置２１３０の主遊技図柄表示部２１３１上で、主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ１４２０で、主遊技図柄制御手段１１５１は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内の変動中フラグをオンする。そして、ステップ１４２２で、主遊技図柄変動時間管理手段１１５１ａが、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ１４２２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ１５００の特別遊技作動条件判定処理）に移行する。他方、ステップ１４２２でＹｅｓの場合、ステップ１４２４で、情報送信手段１２００は、所定時間（主遊技図柄の停止表示タイミング）に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段２１５０側に送信する。次に、ステップ１４２６で、主遊技図柄制御手段１１５１は、主遊技図柄表示装置２１３０の主遊技図柄表示部２１３１上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ１４２８で、主遊技図柄制御手段１１５１は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ１４３０で、主遊技図柄変動時間管理手段１１５１ａは、主遊技図柄変動管理用タイマ１１５１ａ−１をリセットする。次に、ステップ１４５０で、主制御装置１０００は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理（ステップ１５００の特別遊技作動条件判定処理）に移行する。

【0065】

尚、ステップ１４０２でＮｏの場合には、ステップ１４３２で、主遊技図柄制御手段１１５１は、フラグ一時記憶手段１１９１ａを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ１４３２でＹｅｓの場合にはステップ１４２２に移行し、ステップ１４３２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ１５００の特別遊技作動条件判定処理）に移行する。

【0066】

次に、図１０は、図８におけるステップ１４５０のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ１４５２で、特定遊技制御手段１１８０は、時短回数カウンタ１１８１ａを参照して、時短回数カウンタ値が０よりも大きいか否かを判定する。ステップ１４５２でＹｅｓの場合、ステップ１４５４で、特定遊技制御手段１１８０は、時短回数カウンタ１１８１ａの時短回数カウンタ値を１減算する。次に、ステップ１４５６で、特定遊技制御手段１１８０は、時短回数カウンタ１１８１ａを参照して、時短回数が０であるか否かを判定する。ステップ１４５６でＹｅｓの場合、ステップ１４５８で、特定遊技制御手段１１８０は、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａ内の時間短縮フラグをオフにする。次に、ステップ１４６０で、情報送信手段１２００は、遊技状態（特に、時間短縮フラグ状態）に係る情報（遊技状態情報）を演出表示制御手段２１５０側に送信し、次の処理（ステップ１５００の特別遊技作動条件判定処理）に移行する。尚、ステップ１４５２及びステップ１４５６でＮｏの場合にも、次の処理（ステップ１５００の特別遊技作動条件判定処理）に移行する。

【0067】

次に、図１１は、図４におけるステップ１５００のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ１５０２で、条件判定手段１１７１は、フラグ一時記憶手段１１９１ａを参照し、当りフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ１５０２でＹｅｓの場合、ステップ１５０４で、条件判定手段１１７１は、主遊技図柄表示装置２１３０の主遊技図柄表示部２１３１上に表示された主遊技図柄が所定態様（本例では、「Ａ〜Ｈ」図柄）で停止したか否かを判定する。ステップ１５０４でＹｅｓの場合、ステップ１５０６で、特別遊技内容決定手段１１７２は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブル１１７２ａを参照することにより、当該特別遊技の内容｛例えば、最大ラウンド数、大入賞口２１２０の開閉態様（最大開放時間）や入球上限数｝を特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃにセットする。次に、ステップ１５１０及びステップ１５１２で、特定遊技制御手段１１８０は、特定遊技フラグ（例えば、主遊技側の確率変動フラグや補助遊技側の時間短縮フラグ）を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ１１８１ａをリセット（時短回数カウンタ値＝０）する。そして、ステップ１５１４及びステップ１５１６で、条件判定手段１１７１は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に当りフラグをオフにし、次の処理（ステップ１６００の特別遊技制御処理）に移行する。尚、ステップ１５０２及びステップ１５０４でＮｏの場合には、次の処理（ステップ１６００の特別遊技制御処理）に移行する。

【0068】

次に、図１２は、図４におけるステップ１６００のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ１６０２で、特別遊技実行手段１１７３は、フラグ一時記憶手段１１９１ａを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ１６０２でＹｅｓの場合、ステップ１６０４及びステップ１６０６で、特別遊技実行手段１１７３は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ１６０８で、情報送信手段１２００は、演出表示制御手段２１５０側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ１６１２に移行する。他方、ステップ１６０２でＮｏの場合、ステップ１６１０で、特別遊技実行手段１１７３は、フラグ一時記憶手段１１９１ａを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ１６１０でＹｅｓの場合には、ステップ１６１２に移行する。尚、ステップ１６１０でＮｏの場合には、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理（ステップ１７００の賞球払出処理）に移行する。

【0069】

次に、ステップ１６１２で、特別遊技実行手段１１７３は、フラグ一時記憶手段１１９１ａを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ１６１２でＹｅｓの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ１６１４〜１６２２の処理を行うことなく、ステップ１６２４に移行する。他方、ステップ１６１２でＮｏの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ１６１４で、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃにセットされた特別遊技内容に基づき、大入賞口２１２０の開放パターン（例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン）をセットする。次に、ステップ１６１６で、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃ内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ１６１８で、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃ内のラウンド数カウンタに１を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後（初期値）は０であり、以後ラウンドを重ねていく毎に１ずつインクリメントされる。次に、ステップ１６２０で、特別遊技実行手段１１７３は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ１６２２で、特別遊技実行手段１１７３は、大入賞口２１２０の大入賞口電動役物２１２２を駆動して大入賞口２１２０を開放し、ステップ１６２４に移行する。

【0070】

次に、ステップ１６２４で、情報送信手段１２００は、演出表示制御手段２１５０側に現在の特別遊技状態情報（例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等）を送信する。そして、ステップ１６２６で、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃを参照して当該ラウンドで所定球（例えば、１０球）の入賞球があったか否かを判定する。ステップ１６２６でＹｅｓの場合には、ステップ１６３０に移行する。他方、ステップ１６２６でＮｏの場合、ステップ１６２８で、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技用タイマ１１７４ａ（特に開放時間タイマ）を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ１６２８でＹｅｓの場合にも、ステップ１６３０に移行し、ステップ１６２８でＮｏの場合には、次の処理（ステップ１７００の賞球払出処理）に移行する。

【0071】

次に、ステップ１６３０で、特別遊技実行手段１１７３は、大入賞口２１２０の大入賞口電動役物２１２２の駆動を停止して大入賞口２１２０を閉鎖する。そして、ステップ１６３２で、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技用タイマ１１７４ａ（特に開放時間タイマ）をリセットする。次に、ステップ１６３４で、特別遊技実行手段１１７３は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ１６３６で、特別遊技実行手段１１７３は、特別遊技関連情報一時記憶手段１１９１ｃを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド（例えば、最大ラウンド数が１６ラウンドである場合には、１６ラウンドが最終ラウンド）であるか否かを判定する。ステップ１６３６でＹｅｓの場合、ステップ１６３８で、特別遊技実行手段１１７３は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ１６４０で、情報送信手段１２００は、演出表示制御手段２１５０側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ１６５０で、遊技制御手段１１００は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理（ステップ１７００の賞球払出処理）に移行する。尚、ステップ１６３６でＮｏの場合にも、次の処理（ステップ１７００の賞球払出処理）に移行する。

【0072】

次に、図１３は、図１２におけるステップ１６５０のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ１６５２で、特定遊技制御手段１１８０は、主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂを参照し、今回の特別遊技が「確率変動大当り」であるか否かを判定する。ステップ１６５２でＹｅｓの場合、ステップ１６５４で、特定遊技制御手段１１８０は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内の確率変動フラグをオンにする（換言すれば、主遊技側を確率変動遊技状態とする）。次に、ステップ１６５６で、特定遊技制御手段１１８０は、主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂを参照し、今回の特別遊技が「時間短縮大当り」（時短あり）であるか否かを判定する。ステップ１６５６でＹｅｓの場合、ステップ１６５８で、特定遊技制御手段１１８０は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａ内の時間短縮フラグをオンにする（換言すれば、補助遊技側を時間短縮遊技状態とする）。次に、ステップ１６６０で、特定遊技制御手段１１８０は、時短回数カウンタ１１８１ａのカウンタ値として時間短縮遊技状態が継続し得る設計理論上の無限回数（例えば、６５５３６回）をセットし、ステップ１６７０に移行する。尚、ステップ１６５６でＮｏの場合には、ステップ１６７０に移行する。

【0073】

他方、ステップ１６５２でＮｏの場合、ステップ１６６２で、特定遊技制御手段１１８０は、主遊技図柄情報一時記憶手段１１９１ｂを参照し、今回の特別遊技が「時間短縮大当り」（時短あり）であるか否かを判定する。ステップ１６６２でＹｅｓの場合、ステップ１６６４で、特定遊技制御手段１１８０は、フラグ一時記憶手段１１９１ａ内、補助遊技関連情報一時記憶手段１１９２ａ内の時間短縮フラグをオンにする。次に、ステップ１６６６で、特定遊技制御手段１１８０は、時短回数カウンタ１１８１ａのカウンタ値として所定回数（例えば、５０回。但し、主遊技図柄に応じて、複数種類の時短回数の内から一の時短回数を当該所定回数とするよう構成してもよい。）をセットし、ステップ１６７０に移行する。尚、ステップ１６６２でＮｏの場合には、ステップ１６７０に移行する。そして、ステップ１６７０で、情報送信手段１２００は、当該決定した遊技状態（特に、確率変動フラグ状態、時間短縮フラグ状態）に係る情報（遊技状態情報）を演出表示制御手段２１５０側に送信し、次の処理（ステップ１７００の賞球払出処理）に移行する。

【0074】

次に、図１４〜図２４のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機のサブメイン基板（演出表示制御手段２１５０）側での処理の流れを説明する。まず、図１４は、演出表示制御手段２１５０が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャート（ステップ２０００）である。まず、ステップ２１００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する実保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ２２００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する擬似副遊技モード切換制御処理を実行する。次に、ステップ２３００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する擬似保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ２４００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する保留情報表示制御処理を実行する。次に、ステップ２５００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する副遊技表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ２６００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する擬似保留擬似変動内容決定処理を実行する。次に、ステップ２７００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する副遊技表示制御処理を実行する。そして、ステップ２８００で、演出表示制御手段２１５０は、後述する特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ２１００に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。

【0075】

次に、図１５は、図１４でのステップ２１００のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する実保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ２１０２で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａを参照し、主制御装置１０００側から保留情報（図７のステップ１３０８参照）を受信したか否かを判定する。ステップ２１０２でＹｅｓの場合、ステップ２１０４で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１のカウンタ値に「１」を加算する。次に、ステップ２１０５で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、当該受信した保留情報（特に、主遊技側乱数）を演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅに一時記憶し、次の処理（ステップ２２００の演出モード決定処理）に移行する。他方、ステップ２１０２でＮｏの場合、ステップ２１０６で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａを参照し、主制御装置１０００側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ２１０６でＹｅｓの場合、ステップ２１０８で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１のカウンタ値から「１」を減算する。次に、ステップ２１０９で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、当該受信した図柄情報に対応した保留情報（特に、主遊技側乱数）を、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅから削除する。そして、ステップ２１１０で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅのフラグエリア内の副遊技内容決定許可フラグをオンにし、次の処理（ステップ２２００の擬似副遊技モード切換制御処理）に移行する。尚、ステップ２１０６でＮｏの場合にも、次の処理（ステップ２２００の擬似副遊技モード切換制御処理）に移行する。

【0076】

次に、図１６は、図１４のステップ２２００のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する擬似副遊技モード切換制御処理のフローチャートである。まず、ステップ２２０２で、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の副遊技内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ２２０２でＹｅｓの場合、ステップ２２０４で、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、主制御装置１０００側から送信された、今回変動予定である主遊技側の図柄情報（特に、変動態様）に基づき、主遊技側の変動時間を導出する（例えば、主遊技側の変動態様が「Ｈ１」であれば、「１０秒」として一義的に導出される）。次に、ステップ２２０６で、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１のカウンタ値及び当該導出した主遊技側の変動時間に基づき、擬似副遊技モードへの切換抽選を実行する。次に、ステップ２２０８で、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、当該切換抽選に当選したか否かを判定する。ステップ２２０８でＹｅｓの場合、ステップ２２１０で、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグをオンにし、次の処理（ステップ２３００の擬似保留情報管理処理）に移行する。他方、ステップ２２０８でＮｏの場合、ステップ２２１２で、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグをオフにし、次の処理（ステップ２３００の擬似保留情報管理処理）に移行する。尚、ステップ２２０２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２３００の擬似保留情報管理処理）に移行する。

【0077】

尚、ステップ２２０６で実行される擬似副遊技モードへの切換抽選の抽選内容には特に限定されないが、擬似副遊技モードへ移行した場合には、後述するように、主遊技側にて一の図柄変動が実行されている最中にて、恰も複数の図柄変動が実行されているように保留の消化表示及び擬似変動表示に係る処理が実行されることとなる。このような観点から、当該保留の消化表示を実行するに十分な保留数を確保するためには、実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１のカウンタ値が大きいほど擬似副遊技モードへの切換抽選に当選し易くなるよう構成しておくことが望ましく、また、当該擬似変動表示を実行するに十分な変動時間を確保するためには、主遊技側の変動時間が長時間であるほど擬似副遊技モードへの切換抽選に当選し易くなるよう構成しておくことが望ましい。更には、擬似副遊技モードへの切換抽選を行うのではなく、所定条件を充足した場合に、擬似副遊技モードへ移行するよう構成してもよい。その場合には、例えば、ＪＨＣｎｔ値＝３であって主遊技側の変動時間＝３０（秒）である場合に移行する、或いは、ＪＨＣｎｔ値＝２であって主遊技側の変動時間＝２０（秒）である場合に移行する、といったように、複数の移行条件を予め定めた参照テーブルに基づき、擬似副遊技モードへ移行するよう構成することを挙げることができる。

【0078】

次に、図１７は、図１４でのステップ２３００のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する擬似保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ２３０２で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅを参照し、擬似副遊技モード実行中フラグのフラグ状態がオフからオンに変化したか否か、換言すれば、擬似副遊技モード実行中フラグのフラグ状態がオフからオンに変化した直後にて当該フローチャートが実行されたか否かを判定する。ステップ２３０２でＹｅｓの場合、ステップ２３０４で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１のカウンタ値を、擬似保留カウンタ（ＧＨＣｎｔ）２１５２ｃ−１−１のカウンタに格納（コピー）する。次に、ステップ２３２０で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似保留擬似変動内容決定許可フラグをオンにし、ステップ２３２２に移行する。

【0079】

他方、ステップ２３０２でＮｏの場合、ステップ２３１０で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ２３１０でＹｅｓの場合、ステップ２３１２で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅを参照し、図柄変動中フラグのフラグ状態がオンからオフに変化したか否か、換言すれば、後述する擬似変動処理が終了したか否かを判定する。ステップ２３１２でＹｅｓの場合、ステップ２３１４で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、擬似保留カウンタ（ＧＨＣｎｔ）２１５２ｃ−１−１のカウンタ値から「１」を減算し、ステップ２３２０に移行する。尚、ステップ２３１２でＮｏの場合には、ステップ２３２２に移行する。

【0080】

次に、ステップ２３２２で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａを参照し、主制御装置１０００側から入賞情報（図７のステップ１３１０参照）を受信したか否かを判定する。ステップ２３２２でＹｅｓの場合、ステップ２３２４で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、擬似保留カウンタ（ＧＨＣｎｔ）２１５２ｃ−１−１のカウンタ値が上限（図７のステップ１３０４における上限と同数）内であるか否かを判定する。ステップ２３２４でＹｅｓの場合、ステップ２３２６で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、擬似保留カウンタ（ＧＨＣｎｔ）２１５２ｃ−１−１のカウンタ値に「１」を加算し、次の処理（ステップ２４００の保留情報表示制御処理）に移行する。尚、ステップ２３１０でＮｏの場合、換言すれば、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグがオフである場合、又は、ステップ２３２２、ステップ２３２４でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２４００の保留情報表示制御処理）に移行する。

【0081】

次に、図１８は、図１４でのステップ２４００のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する保留情報表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ２４０２で、表示制御手段２１５２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ２４０２でＹｅｓの場合、ステップ２４１０で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１のカウンタ値と同数の保留表示ランプを、装図保留表示部２１４２上にて点灯表示し、次の処理（ステップ２５００の副遊技表示内容決定処理）に移行する。他方、ステップ２４０２でＮｏの場合、ステップ２４２０で、擬似保留表示制御手段２１５２ｃ−１は、擬似保留カウンタ（ＧＨＣｎｔ）２１５２ｃ−１−１のカウンタ値と同数の保留表示ランプを、装図保留表示部２１４２上にて点灯表示し、次の処理（ステップ２５００の副遊技表示内容決定処理）に移行する。

【0082】

次に、図１９は、図１４でのステップ２５００のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する副遊技表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ２５０２で、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２内の副遊技内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ２５０２でＹｅｓの場合、ステップ２５０４で、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の副遊技内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ２５０６で、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａ内に一時記憶された主制御装置１０００側からの図柄情報（特に、主遊技図柄の停止図柄）に基づき、装図停止図柄決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−２を参照して、装飾図柄の停止図柄を決定する（例えば、主遊技図柄の停止図柄が「Ａ」の場合には「７７７」と決定する）と共に、当該決定した内容を演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅに一時記憶し、ステップ２５０８に移行する。尚、ステップ２５０２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２６００の擬似保留擬似変動内容決定処理）に移行する。

【0083】

次に、ステップ２５０８で、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ２５０８でＹｅｓの場合、ステップ２５１０で、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａ内に一時記憶された主制御装置１０００側からの図柄情報（特に、主遊技図柄の変動態様）に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１を参照して、副遊技側（サブ側）の変動態様を決定して、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットする。

【0084】

ここで、図２０（副遊技テーブル１−１）は、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１（特に、副遊技側の変動態様決定用テーブル）の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、主遊技側の変動態様に基づき、一又は複数の副遊技側の変動態様候補の内から一の変動態様が抽選によって決定されるよう構成されている。例えば、主遊技側の変動態様が「Ｈ２」である場合、副遊技側の変動態様候補である「Ｎリーチ１（ハズレ）」、「Ｎリーチ２（ハズレ）」のいずれかが、それぞれ選択確率「３８４／５１２」、「１２８／５１２」の割合で決定される。また、本実施形態においては、副遊技側の変動態様が決定された場合には、変動時間が一義的に決定されるよう構成されており、当該変動時間は、「主遊技側の変動時間」（秒）−「１」（秒）となるよう設定されている｛例えば、主遊技側の変動態様が「Ｈ２」である場合、２０−１＝１９（秒）となり、結果として、後述するように、最後の１秒間は装飾図柄が揺れ変動を継続することとなる｝。

【0085】

フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ２５１２で、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットされた副遊技側の変動態様に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１を参照して、装飾図柄の仮停止タイミング、予告演出の表示タイミング及び表示すべき予告演出種別を決定して、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットする。

【0086】

ここで、図２０（副遊技テーブル１−２）は、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１（特に、演出パターン決定用テーブル）の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、副遊技側の変動態様に基づき、装飾図柄の仮停止タイミング、予告演出の表示タイミング及び表示すべき予告演出種別が一義的に決定されるよう構成されている。例えば、副遊技側の変動態様が「Ｎリーチ１（ハズレ）」であった場合、装飾図柄の仮停止タイミングは、図柄変動開始時からの経過時間として、左列＝「７秒」、右列＝「８秒」、中列＝「１９秒」のタイミングで、各列の装飾図柄が停止表示されるよう構成されている。また、「予告演出種別１」に対応した予告演出画像が、図柄変動開始時からの経過時間として、「５秒」のタイミングで、表示開始されるよう構成されている。即ち、副遊技側の変動態様が一に決定された時点で、当該図柄変動時に実行される演出内容が一義的に決定されることとなるのである。

【0087】

フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ２５１４で、装図表示内容決定手段２１５２ａ−１は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の副遊技内容決定フラグをオンにし、次の処理（ステップ２６００の擬似保留擬似変動内容決定処理）に移行する。他方、ステップ２５０８でＮｏの場合、ステップ２５２０で、擬似副遊技モード表示制御手段２１５２ｃは、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａ内に一時記憶された主制御装置１０００側からの図柄情報（特に、主遊技図柄の変動態様）に基づき、主遊技側の変動時間を導出すると共に、当該導出した変動時間を変動猶予時間タイマ（ＨＹＴ）２１５２ｃ−２−１にセットしてスタート（カウントダウン）し、次の処理（ステップ２６００の擬似保留擬似変動内容決定処理）に移行する。

【0088】

次に、図２１は、図１４のステップ２６００のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する擬似保留擬似変動内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ２６０２で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似保留擬似変動内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ２６０２でＹｅｓの場合、ステップ２６０４で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似保留擬似変動内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ２６０６で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、変動猶予時間タイマ（ＨＹＴ）２１５２ｃ−２−１のタイマ値を参照する（当該参照値は、以降の処理にて適宜用いられる）。次に、ステップ２６０８で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、擬似保留カウンタ（ＧＨＣｎｔ）２１５２ｃ−１−１のカウンタ値を参照する（当該参照値は、以降の処理にて適宜用いられる）。次に、ステップ２６１０で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該参照したＧＨＣｎｔ値がゼロでないか否かを判定する。ステップ２６１０でＹｅｓの場合、ステップ２６１２で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該参照したＧＨＣｎｔ値が所定数未満｛主遊技短縮変動となる条件と同一（図８のステップ１４１３−１参照）であり、本例では「２」未満｝であるか否かを判定する。ステップ２６１２でＹｅｓの場合、ステップ２６１４で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該参照したＨＹＴ値に基づき、擬似変動毎変動時間決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ａ（非主遊技短縮変動時に対応）を参照して、今回実行予定の擬似変動における変動時間を抽選によって決定すると共に演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットし、ステップ２６２０に移行する。他方、ステップ２６１２でＮｏの場合、ステップ２６１６で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該参照したＨＹＴ値に基づき、擬似変動毎変動時間決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ａ（主遊技短縮変動時に対応）を参照して、今回実行予定の擬似変動における変動時間を抽選によって決定すると共に演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットし、ステップ２６２０に移行する。

【0089】

ここで、図２２（副遊技テーブル２−１）及び（副遊技テーブル２−２）は、擬似変動毎変動時間決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ａ（非主遊技短縮変動時に対応）及び（主遊技短縮変動時に対応）の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、今回実行予定となる擬似変動内容を決定するに際し、まず、ＨＹＴ値を超過しない複数の変動時間候補の内から抽選によって一の変動時間を決定するよう構成されている。ここで、当該変動時間候補は、副遊技側の変動態様に対応した時間値｛図２０の（副遊技テーブル１−１）参照｝であって、所定の演出内容を完遂するために確保すべき時間値｛図２０の（副遊技テーブル１−２）参照｝である。そして、擬似変動毎変動時間決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ａ（主遊技短縮変動時に対応）においては、主遊技短縮変動時に選択され得る主遊技側の変動態様「Ｈ０」又は「Ａ０」に対応した時間値（副遊技側の変動態様「全停止（ハズレ）」又は「全停止（当り）」に対応した時間値）である「４」（秒）が選択され得るよう構成されている。尚、夫々の変動時間候補の選択割合には特に限定されないが、当該「４」（秒）の変動時間が選択される割合は、主遊技側の変動態様「Ｈ０」が選択される割合と略同一（可能であれば同一）としておくことが、擬似変動が実行されているか否かを遊技者が判別困難となるよう構成するとの観点においては好適である。また、擬似変動毎変動時間決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ａ（非主遊技短縮変動時に対応）において、当該「４」（秒）の変動時間が選択され得るよう構成されているが、その趣旨は、時間調整用（ＧＨＣｎｔ値＜２、ＨＹＴ値＜１０である状況下での強制的な変動時間の割り当て）であることを補足しておく。

【0090】

フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ２６２０で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、「ＨＹＴ値」−「当該決定した（ＨＹＴ値を超過しない複数の変動時間候補の内から抽選によって決定した）変動時間値」を算出する。次に、ステップ２６２２で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該算出値に基づき次回の擬似変動を完遂するための変動時間が残存しているか否か｛例えば、当該算出値が最短の変動時間である「５（秒）」未満でないか否か｝を判定する。ステップ２６２２でＹｅｓの場合、ステップ２６２４で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該決定した（ＨＹＴ値を超過しない複数の変動時間候補の内から抽選によって決定した）変動時間値に基づき、擬似変動毎変動態様決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ｂ（非最終擬似変動時）を参照して、今回実行予定の擬似変動における副遊技側の変動態様を抽選によって決定すると共に演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅにセットする。次に、ステップ２６２５で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該決定した副遊技側の変動態様に基づき、今回実行予定の擬似変動における装飾図柄の仮停止図柄（例えば、非リーチであれば全列が異図柄となるハズレ出目、ＮリーチやＳリーチであれば左右列が同図柄となるハズレ出目）を決定すると共に演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅにセットし、ステップ２６４０に移行する。他方、ステップ２６２２でＮｏの場合、ステップ２６３２で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該決定した（ＨＹＴ値を超過しない複数の変動時間候補の内から抽選によって決定した）変動時間値に基づき、擬似変動毎変動態様決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ｂ（最終擬似変動時）を参照して、今回実行予定の擬似変動における副遊技側の変動態様を抽選によって決定すると共に演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅにセットする。そして、ステップ２６３４で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似保留擬似変動終了フラグをオンにし、ステップ２６４０に移行する。尚、ステップ２６２２において、「次回の擬似変動を完遂するための変動時間が残存しているか否か」との判定条件については特に限定されず、当該判定条件の他の一例として、例えば、残り変動時間が所定時間値以下の場合は、当該残り変動時間を調整するための一律の変動内容を実行する（例えば、装飾図柄の変動表示開始後、当該残り変動時間が１秒となるまで変動表示を継続させ、その後すべての装飾図柄を停止表示させる）ような、簡易的な構成としてもよい。

【0091】

ここで、図２２（副遊技テーブル３−１）及び（副遊技テーブル３−２）は、擬似変動毎変動態様決定用抽選テーブル２１５２ｃ−２−２ｂ（非最終擬似変動時）及び（最終擬似変動時）の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、今回実行予定となる擬似変動内容を決定するに際し、ＨＹＴ値を超過しない複数の変動時間候補の内から抽選によって決定した変動時間値に基づき、複数の副遊技側の変動態様候補の内から抽選によって一の変動時間を決定するよう構成されている。ここで、当該副遊技側の変動態様候補は、擬似変動非実行時における副遊技側の変動態様候補と同一のものが選択され得る｛図２０の（副遊技テーブル１−１）参照｝。そして、後述するように、当該選択された副遊技側の変動態様に基づき、擬似変動非実行時において実行される演出内容と同一の内容が一義的に決定されることとなる。即ち、擬似変動実行時における副遊技側の変動態様（及び演出内容）と擬似変動非実行時における副遊技側の変動態様（及び演出内容）とは同一となるため、遊技者にとっては、当該演出内容を視認するのみでは、擬似変動が実行されているか否かを判別することが困難となるよう構成されているのである。尚、夫々の副遊技側の変動態様候補の選択割合には特に限定されないが、擬似変動非実行時における選択割合と略同一（可能であれば同一）としておくことが、擬似変動が実行されているか否かを遊技者が判別困難となるよう構成するとの観点においては好適である。

【0092】

フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ２６４０で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該決定した副遊技側の変動態様に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１｛図２０の（副遊技テーブル１−２）参照｝を参照して、装飾図柄の仮停止タイミング、予告演出の表示タイミング及び表示すべき予告演出種別を決定して、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットする。次に、ステップ２６４２で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の副遊技内容決定フラグをオンにし、次の処理（ステップ２７００の副遊技表示制御処理）に移行する。尚、ステップ２６０２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２７００の副遊技表示制御処理）に移行する。

【0093】

他方、ステップ２６１０でＮｏの場合、ステップ２６３０で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、ＨＹＴ値を超過しない所定の変動時間（例えば、２０≦ＨＹＴ値であれば「１９」、１０≦ＨＹＴ値＜２０であれば「９」、ＨＹＴ値＜１０であれば「４」）を、今回実行予定の擬似変動における変動時間として決定し、ステップ２６３２に移行する。ここで、このような処理を実行することについて補足説明すると、本実施形態においては、擬似変動が連続して発生した場合、当該擬似変動が実行される度に装図保留表示部２１４２に表示されている保留ランプが消灯する（保留が消化されているような表示処理が実行される）よう構成されているため、次回の擬似変動を完遂するための変動時間が残存しているにも拘わらず、当該保留ランプがすべて消灯している状況が想定される。よって、このような状況下においては、今回実行予定の擬似変動を強制的に最終擬似変動とする処理が実行されているのである。

【0094】

次に、図２３は、図１４のステップ２７００のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する副遊技表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ２７０２で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の副遊技内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ２７０２でＹｅｓの場合、ステップ２７０４で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の副遊技内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ２７０６で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ２７０８で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示装置２１４０上の装図表示部２１４１にて、装飾図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ２７１０で、装図変動時間管理手段２１５２ａ−４は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅにセット内にセットされた今回変動予定の副遊技側の変動態様（変動時間）に基づき、変動時間値を装図変動時間管理タイマ２１５２ａ−４−１にセットしてスタート（カウントダウン）し、ステップ２７１２に移行する。尚、ステップ２７０２でＮｏの場合にも、ステップ２７１２に移行する。

【0095】

次に、ステップ２７１２で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ２７１２でＹｅｓの場合、ステップ２７１４で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、装図変動時間管理タイマ２１５２ａ−４−１を参照し、装飾図柄の仮停止タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ２７１４でＹｅｓの場合、ステップ２７１６で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、当該仮停止タイミングに到達した表示列上にて装飾図柄の停止図柄を表示し、ステップ２７１８に移行する。尚、ステップ２７１４でＮｏの場合には、ステップ２７１８に移行する。次に、ステップ２７１８で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、装図変動時間管理タイマ２１５２ａ−４−１を参照し、予告演出の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ２７１８でＹｅｓの場合、ステップ２７２０で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、当該表示タイミングに到達した予告演出種別に基づき、演出表示装置２１４０上にて予告演出画像を表示し、ステップ２７３２に移行する。尚、ステップ２７１８でＮｏの場合には、ステップ２７３２に移行する。

【0096】

次に、ステップ２７３２で、装図変動時間管理手段２１５２ａ−４は、装図変動時間管理タイマ２１５２ａ−４−１のタイマ値がゼロであるか否かを判定する。ステップ２７３２でＹｅｓの場合、ステップ２７３３で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示装置２１４０上にて仮停止している装飾図柄（全列の装飾図柄）を揺れ変動表示する。次に、ステップ２７３４で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ２７３４でＹｅｓの場合、換言すれば、擬似変動非実行中である場合、ステップ２７３６で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａを参照し、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する。ステップ２７３６でＹｅｓの場合、ステップ２７３８で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示装置２１４０上（装図表示部２１４１上）にて装飾図柄を確定表示（装飾図柄の停止図柄として決定した図柄画像を表示）する。次に、ステップ２７４０で、装飾図柄表示制御手段２１５２ａは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理（ステップ２８００の特別遊技中表示制御処理）に移行する。尚、ステップ２７１２又はステップ２７３２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２８００の特別遊技中表示制御処理）に移行する。

【0097】

他方、ステップ２７３４でＮｏの場合、換言すれば、擬似変動実行中である場合、ステップ２７４２で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似保留擬似変動終了フラグがオフであるか否か、換言すれば、今回実行している擬似変動が最終擬似変動でないか否かを判定する。ステップ２７４２でＹｅｓの場合、ステップ２７４３で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、今回実行されている擬似変動の終了予定時間に到達したか否かを判定する。ここで、当該判定方法は、例えば、装図変動時間管理タイマ２１５２ａ−４−１がゼロとなった後の所定時間（本例では、１秒）経過時、或いは、変動猶予時間タイマ（ＨＹＴ）２１５２ｃ−２−１のタイマ値における所定時間到達時（今回の擬似変動実行分の変動時間経過時）であり、主遊技図柄が停止表示されたか否かではないことを補足しておく。ステップ２７４３でＹｅｓの場合、ステップ２７４４で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理（ステップ２８００の特別遊技中表示制御処理）に移行する。尚、ステップ２７４３でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２８００の特別遊技中表示制御処理）に移行する。

【0098】

他方、ステップ２７４２でＮｏの場合、換言すれば、今回実行している擬似変動が最終擬似変動である場合、ステップ２７４６で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａを参照し、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する。ステップ２７４６でＹｅｓの場合、ステップ２７４８で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、演出表示装置２１４０上（装図表示部２１４１上）にて装飾図柄を確定表示（装飾図柄の停止図柄として決定した図柄画像を表示）する。次に、ステップ２７５０で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ２７５２で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似保留擬似変動終了フラグをオフにする。次に、ステップ２７５４で、擬似保留擬似変動表示制御手段２１５２ｃ−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似副遊技モード実行中フラグをオフにし、次の処理（ステップ２８００の特別遊技中表示制御処理）に移行する。尚、ステップ２７４６でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２８００の特別遊技中表示制御処理）に移行する。

【0099】

次に、図２４は、図１４でのステップ２８００のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ２８０２で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ２８０２でＹｅｓの場合、ステップ２８０４で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａを参照し、主制御装置１０００側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ２８０４でＹｅｓの場合、ステップ２８０６で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の特別遊技中フラグをオンにする。そして、ステップ２８０８で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、演出表示装置２１４０上にて大当り開始表示を実行し、ステップ２８１０に移行する。尚、ステップ２８０２でＮｏの場合には、ステップ２８１０に移行する。

【0100】

次に、ステップ２８１０で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、演出表示装置２１４０上で、主制御装置１０００側から逐次送信されている特別遊技進行情報に基づき、ラウンド数と入賞個数に係る情報を演出表示装置２１４０上にて表示する。次に、ステップ２８１２で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａを参照し、主制御装置１０００側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ２８１２でＹｅｓの場合、ステップ２８１４で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、演出表示装置２１４０上にて大当り終了表示を実行する。次に、ステップ２８１６で、特別遊技中表示制御手段２１５２ｄは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理（ステップ２１００の実保留情報管理処理）に移行する。尚、ステップ２８０４又はステップ２８１２でＮｏの場合には、次の処理（ステップ２１００の実保留情報管理処理）に移行する。

【0101】

（作用）
次に、図２５を参照しながら、本実施形態に係る作用について説明する。ここで、同図は、本実施形態における、擬似保留擬似変動が連続発生する様子を示すタイミングチャートであり、同図の前半｛図中の「擬似副遊技モード（擬似保留擬似変動実行状態）」＝「非実行中」である場合｝では、擬似保留擬似変動が非実行である状況下での、主遊技側（メイン側）及び副遊技側（サブ側）での図柄変動状況及び保留状況を示している一方、同図の後半｛図中の「擬似副遊技モード（擬似保留擬似変動実行状態）」＝「実行中」である場合｝では、擬似保留擬似変動が実行中である状況下での、主遊技側（メイン側）及び副遊技側（サブ側）での図柄変動状況及び保留状況を示している。

【0102】

まず、同図の前半について説明すると、擬似保留擬似変動が非実行である状況下においては、従来のぱちんこ遊技機と同様の作用となる。より具体的には、図中１のタイミングにおいて、主遊技側にて保留を消化し、主遊技図柄が新たな図柄変動を開始したことを契機として、副遊技側では保留表示数を減少させて、装飾図柄の新たな図柄変動を開始させる。また、主遊技図柄の変動終了タイミングと同期させる形で装飾図柄の変動表示を終了させると共に、当該変動表示中に始動口への新たな入球が発生した場合には、主遊技側での保留数及び副遊技側での保留表示数が増加される。そして、主遊技側にて保留が残存している限り、このように主遊技側と副遊技側とが連動して、図柄変動状況及び保留状況を表示（報知）することとなる。更に、図中１のタイミングにおいて示されるように、保留数が所定数以上（本例では、保留消化前における保留数が３以上）である場合に、主遊技図柄が新たな図柄変動を開始する際には、図柄変動が短時間となり易くなる一方、図中２のタイミングにおいて示されるように、保留数が所定数未満（本例では、保留消化前における保留数が３未満）である場合に、主遊技図柄が新たな図柄変動を開始する際には、図柄変動が長時間となり易くなることとなる。

【0103】

他方、同図の後半について説明すると、本実施形態においては、従来のぱちんこ遊技機と同様に、主遊技図柄が一の図柄変動を実行している最中に装飾図柄が変動と仮停止を複数回繰り返す、いわゆる擬似変動を実行可能に構成されているが、同図の前半と比較しても明らかなように、副遊技側（サブ側）における図柄変動状況及び保留状況を視認するのみでは、擬似変動が実行されているか否かが判別困難となるよう構成されている。

【0104】

より具体的には、図中３のタイミングにおいて、主遊技側にて保留を消化し（保留数４→３）、主遊技図柄が新たな図柄変動を開始したことを契機として、副遊技側では保留表示数を減少（保留表示数４→３）させて、装飾図柄の新たな図柄変動を開始させる。ここで、本タイミングにおいて、副遊技側では、いわゆる擬似変動が実行されているが、当該擬似変動における変動時間は、保留数が所定数以上である場合に選択され易い短時間変動が実行されると共に、当該擬似変動の変動内容は、擬似変動非実行時における変動内容と同一（本例では、副遊技側の変動態様＝「全停止（ハズレ）」であり、装飾図柄の変動開始後の４秒後に全ての装飾図柄がハズレ出目にて同時に停止する）となる。

【0105】

次に、図中４のタイミング直前において、当該開始された装飾図柄の図柄変動（擬似変動１回目）が、副遊技側の変動態様＝「全停止（ハズレ）」に対応した時間（４秒）分だけ変動表示された後に停止表示される。そして、１秒間の揺れ変動が実行された後、図中４のタイミングにおいて、副遊技側では保留表示数を減少（保留表示数３→２）させて、装飾図柄の新たな図柄変動を開始させる。ここで、本タイミングにおいては、主遊技図柄が変動中であって主遊技側にて保留が消化されていないにも拘わらず、副遊技側では保留表示数を減少させることで、恰も新たな図柄変動が開始されたように見せかけているのである。更に、本タイミングにおいても、保留数が所定数以上である場合に選択され易い短時間変動が実行されると共に、当該擬似変動の変動内容は、擬似変動非実行時における変動内容と同一となるため、副遊技側（サブ側）における図柄変動状況及び保留状況を視認するのみでは、擬似変動が実行されているか否かが判別困難となるのである。

【0106】

次に、図中５のタイミング直前において、当該開始された装飾図柄の図柄変動（擬似変動２回目）が、副遊技側の変動態様＝「全停止（ハズレ）」に対応した時間（４秒）分だけ変動表示された後に停止表示される。そして、１秒間の揺れ変動が実行された後、図中５のタイミングにおいて、副遊技側では保留表示数を減少（保留表示数２→１）させて、装飾図柄の新たな図柄変動を開始させる。ここで、本タイミングにおいては、保留数が所定数未満である場合に選択され易い長時間変動が実行されると共に、当該擬似変動の変動内容は、擬似変動非実行時における変動内容と同一となる。即ち、副遊技側での保留表示数と整合させる形で擬似変動における変動時間（及び変動内容）を変更することが可能となるため、このような状況においても、副遊技側（サブ側）における図柄変動状況及び保留状況を視認するのみでは、擬似変動が実行されているか否かが判別困難となるのである。

【0107】

次に、図中６のタイミングにおいて、当該開始された装飾図柄の図柄変動（擬似変動３回目）の実行中において、主遊技始動口への新たな遊技球の入球が発生する。ここで、本タイミングにおいては、当該入球を契機として、主遊技側の保留が増加（保留数３→４）する一方、副遊技側でも保留表示数が増加（保留表示数１→２）する。また、擬似変動３回目の実行中において、主遊技始動口への更なる遊技球の入球が発生する。このような状況下、主遊技側の保留は上限に達しているため、保留が増加しない一方、副遊技側においては更に保留表示数が増加（保留表示数２→３、保留表示数３→４）する。よって、このような状況においても、副遊技側（サブ側）における保留状況を視認するのみでは、擬似変動が実行されているか否かが判別困難となるのである。

【0108】

次に、図中７のタイミング直前において、擬似変動３回目として開始された擬似変動が、副遊技側の変動態様＝「非リーチ（ハズレ）」に対応した時間（９秒）分だけ変動表示された後に停止表示される。そして、１秒間の揺れ変動が実行された後、図中７のタイミングにおいて、副遊技側では保留表示数を減少（保留表示数４→３）させて、装飾図柄の新たな図柄変動を開始させる。ここで、本タイミングにおいては、保留数が所定数以上である場合に選択され易い短時間変動が実行されると共に、当該擬似変動の変動内容は、擬似変動非実行時における変動内容と同一となる。即ち、擬似変動１回目の開始時点では予期できない、副遊技側での保留表示数の増加が発生した場合であっても、当該保留表示数と整合させる形で擬似変動における変動時間（及び変動内容）を変更することが可能となるため、このような状況においても、副遊技側（サブ側）における図柄変動状況及び保留状況を視認するのみでは、擬似変動が実行されているか否かが判別困難となるのである。

【0109】

次に、図中８のタイミング直前において、当該開始された装飾図柄の図柄変動（擬似変動４回目）が、副遊技側の変動態様＝「全停止（ハズレ）」に対応した時間（４秒）分だけ変動表示された後に停止表示される。そして、１秒間の揺れ変動が実行された後、図中８のタイミングにおいて、副遊技側では保留表示数を減少（保留表示数３→２）させて、装飾図柄の新たな図柄変動を開始させる。ここで、本タイミングにおいては、主遊技図柄の変動残り時間に基づき、今回の擬似変動を最終擬似変動とすることが決定されると共に、主遊技側が大当りとなる予定であることに基づき、副遊技側の変動態様＝「全停止（当り）」として決定される。その結果、図中９のタイミング直前において、装飾図柄が当り図柄で仮停止表示されると共に、１秒間の揺れ変動が実行された後、図中９のタイミングにおいて、主遊技図柄の変動が終了したことを契機として、当該当り図柄にて確定表示されることとなる。尚、本タイミングにおいては、最終擬似変動が終了し装飾図柄が確定表示されたことを契機として、副遊技側の保留表示数が主遊技側の保留数によって更新される（保留表示数２→４）こととなる。

【0110】

以上のような作用となる結果、図中３のタイミングにて擬似変動が発生した後、図中９のタイミングにて副遊技側の保留表示数が主遊技側の保留数によって更新されるまでは、本例に示したような如何なる状況においても、遊技者にとっては、副遊技側（サブ側）における図柄変動状況及び保留状況を視認するのみでは、擬似変動が実行されているか否かが判別困難となるのである。そして、このような作用を上手く利用することで、従来の演出手法における演出の興趣性を向上させることが可能となる。

【0111】

例えば、ある図柄変動の開始時において指令内容を表示すると共に、当該ある図柄変動又は当該ある図柄変動以降の図柄変動であって指令内容の表示期間中に大当りとなる場合には、当該表示された指令内容がクリアとなる演出を実行する演出手法（いわゆるミッション演出）を想定した場合、当該ある図柄変動において指令内容がクリアとなる演出が実行されないまま図柄変動が終了した際には、以降の図柄変動におけるミッション演出自体の興趣性が著しく低下してしまうという問題点がある（特に、当該ある図柄変動が大当りとなる状況下においてミッション演出の発生確率を高めている構成の場合には、このような問題点がより顕著になる）。しかしながら、本実施形態における作用を上手く利用することで、このような問題点を解決することが可能となる。より具体的には、例えば、図２５における図中３のタイミングから図中９のタイミングに亘って、指令内容を表示するよう構成すると共に、図中３のタイミングにおいて開始した擬似変動（擬似変動１回目）の実行中には、指令内容がクリアとなる演出を実行しないよう構成する一方、図中８のタイミングにおいて開始した擬似変動（最終擬似変動）の実行中には、指令内容がクリアとなる演出を実行するよう構成するのである。このように構成することで、遊技者にとっては、指令内容の表示契機となった図柄変動以降の図柄変動において大当りが発生したように認識し得るため、前述のような問題点が解消されることとなる。

【0112】

（本実施形態における補足説明１）
尚、本実施形態における、主遊技側（メイン側）の変動態様（変動時間）及び副遊技側（サブ側）の変動態様（変動時間）は、あくまで一例であり、当該例示に基づき本実施形態における擬似保留擬似変動を実行した場合には、最終擬似変動における揺れ変動開始タイミングと略同タイミング（本例では１秒後）にて主遊技図柄が停止表示されるよう構成されている（図２５参照）。しかしながら、これら変動時間の設定値等によっては、最終擬似変動の終了タイミングと主遊技図柄が停止表示されるタイミングとが大きく異なるケースが発生することが想定される。より具体的には、ステップ２６２０における算出値に基づきステップ２６２２の判定処理を実行した際に（図２１参照）、変動時間の設定値等によっては、主遊技側の変動時間値における最短時間（本実施形態では、「５」秒）と略同時間分の残存時間が誤差時間として生じる結果、当該誤差時間分だけ最終擬似変動における揺れ変動開始タイミングと主遊技図柄が停止表示されるタイミングとが異なることとなる。このようなケースを想定した場合、本実施形態においては、当該誤差時間分だけ最終擬似変動における揺れ変動が継続する（図２３において、ステップ２７３２→ステップ２７３４→ステップ２７４２→ステップ２７４６・・・→ステップ２７３２とループする）こととなる。よって、当該誤差時間が大きくなればなるほど、このような動作が遊技者にとって好ましくないため、何らかの対処を施しておくことが望ましい。

【0113】

例えば、当該誤差時間分だけ最終擬似変動の総変動時間を延長すると共に、＜対処１＞最終擬似変動において、装飾図柄の変動開始タイミングから何れかの装飾図柄が最初に仮停止されるタイミングまでの期間を当該誤差時間分だけ延長する（例えば、装飾図柄の変動開始直後において実行される高速変動の変動時間を延長する）よう構成する、或いは＜対処２＞最終擬似変動において、何れかの装飾図柄が最初に仮停止されたタイミングから装飾図柄がすべて仮停止されるタイミングまでの期間を当該誤差時間分だけ延長する（例えば、最後に仮停止される装飾図柄の仮停止タイミングのみを延長する）よう構成する、或いは＜対処３＞装飾図柄がすべて仮停止されたタイミングから、当該誤差時間分だけ背景演出を実行する｛例えば、最終変動がハズレである場合には再変動を示唆する背景演出を実行する、最終変動が当りである場合には当り図柄の再抽選を報知する背景演出（いわゆる昇格再抽選演出）を実行する｝、等を挙げることができる。

【0114】

（本実施形態における補足説明２）
尚、本実施形態における擬似保留擬似変動にて実行される擬似変動毎の変動内容（特に、予告演出内容）及び装飾図柄の仮停止図柄（ハズレ出目）においては、擬似変動が連続して発生した場合であっても相互に関連性をもたない（換言すれば、擬似変動毎にランダムに決定される）よう構成されているが、これには限定されない。その場合には、例えば、擬似変動が連続して発生した際には、予告演出内容を段階的にステップアップさせるような演出手法を組込むよう構成する、或いは、装飾図柄の出目が規則的に変化するような演出手法を組込むよう構成する、等によって、恰も複数の図柄変動に亘った連続演出（いわゆる保留先読み連続演出）が実行されているよう見せかけることも可能である。特に、装飾図柄の出目が規則的に変化するような演出手法を組込む際、主遊技図柄がハズレとなることが予定されている状況下での擬似変動である場合には、擬似変動毎に、いわゆるチャンス目（例えば、「３４５」）を停止表示させる例を挙げることができる一方、主遊技図柄が大当りとなることが予定されている状況下での擬似変動である場合には、擬似変動毎に、大当りとなる出目を停止表示させ得るよう構成してもよい。その場合には、擬似変動が連続して発生する度に、遊技者に対する高利益付与に係る大当り出目へと昇格する｛例えば、１６ラウンド確率変動大当りが内部的に決定されている状況下、１回目の擬似変動「１３５」（ハズレ）→２回目の擬似変動「１１１」（４ラウンド非確率変動大当り）→３回目の擬似変動「５５５」（８ラウンド非確率変動大当り）→４回目の擬似変動（８ラウンド確率変動大当り）→５回目の擬似変動（１６ラウンド確率変動大当り）と変化する｝よう停止表示させてもよい。

【0115】

（本実施形態からの変更例１）
尚、本実施形態においては、主遊技側（メイン側）の変動時間が残存している限り、副遊技側（サブ側）では極力擬似変動を繰り返すよう構成されているため、図２５にて例示したように、擬似保留擬似変動における最終擬似変動の変動時間が短時間となり易くなることが想定される。このような傾向は、特に、最終擬似変動にて大当りを報知する演出実行時において、当該演出内容の実行時間が短時間となり易い（本実施形態においては、副遊技側の変動態様「全停止（当り）」に則した演出内容が実行され易い）ことに起因して、当該演出内容が簡素化されてしまうことに繋がることとなる。即ち、大当り時には趣向を凝らした演出を長時間楽しみたいという遊技者ニーズに応えることが困難な構成となってしまう恐れがあることとなる。そこで、このような問題点を解決するための構成を、本実施形態からの変更例（変更例１）とし、以下、本実施形態からの変更点についてのみ説明する。

【0116】

次に、図２６は、本実施形態からの変更例１における、図１９（ステップ２５００）のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する副遊技表示内容決定処理のフローチャートである。はじめに、本実施形態からの変更点は、ステップ２５１６（変１）、ステップ２５１８（変１）、ステップ２５２０（変１）及びステップ２５２２（変１）についてであり、その目的は、主遊技側（メイン側）での主遊技図柄の変動開始時であって、副遊技側（サブ側）での擬似保留擬似変動の実行開始時において、主遊技図柄の図柄情報に基づき「最終擬似変動の変動態様（変動時間）のみ」を予め決定しておくことである。即ち、ステップ２５１６（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａ内に一時記憶された主制御装置１０００側からの図柄情報（特に、主遊技図柄の変動態様）に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１（特に、最終擬似変動態様決定用テーブル）を参照して、抽選によって副遊技側の変動態様を決定する。

【0117】

ここで、図２７（副遊技テーブル１−３）は、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１（特に、最終擬似変動態様決定用テーブル）の一例である。本例に示されるように、本実施形態からの変更例１においては、主遊技側の変動態様に基づき、一又は複数の副遊技側の変動態様候補の内から一の変動態様が抽選によって決定されるよう構成されている。ここで、図２０（副遊技テーブル１−１）にて示された、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１（特に、副遊技側の変動態様決定用テーブル）の一例と比較すると明らかなように、装図変動内容決定用抽選テーブル２１５２ａ−１−１（特に、最終擬似変動態様決定用テーブル）において決定される副遊技側の変動態様は、「総変動時間が主遊技側の変動時間未満となる変動時間であって、変動時間値の異なる複数の変動態様候補の内から決定される」よう構成されている。例えば、主遊技側の変動態様（変動時間）が「Ａ３、（３０秒）」である場合、副遊技側の変動態様（変動時間）は、「全停止（当り）、（４秒）＋１秒」、「非リーチ（当り）、（９秒）＋１秒」、「Ｎリーチ１（当り）、（１９秒）＋１秒」、「Ｎリーチ２（当り）、（１９秒）＋１秒」の内から決定される。そして、副遊技側の変動時間が長時間となるに伴い抽選によって決定される確率が高確率となるよう構成されているのである。

【0118】

フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ２５１８（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、当該決定した副遊技側の変動態様を擬似変動における「最終擬似変動」の変動態様として、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットする。次に、ステップ２５２０（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、メイン側情報一時記憶手段２１５１ａ内に一時記憶された主制御装置１０００側からの図柄情報（特に、主遊技図柄の変動態様）及び演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットされた「最終擬似変動」の変動態様に基づき、（主遊技側変動時間）―（最終擬似変動における変動時間）を導出すると共に、当該導出した変動時間値を変動猶予時間タイマ（ＨＹＴ）２１５２ｃ−２−１にセットしてスタート（カウントダウン）する。そして、ステップ２５２２（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の最終擬似変動決定許可フラグをオフにし、次の処理（ステップ２６００の擬似保留擬似変動内容決定処理）に移行する。尚、最終擬似変動決定許可フラグとは、後述するように、最終擬似変動が実行可能となった状況下にてオンとなるフラグである。

【0119】

次に、次に、図２８は、本実施形態からの変更例１における、図２１（ステップ２６００）のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する擬似保留擬似変動内容決定処理のフローチャートである。はじめに、本実施形態からの変更点は、ステップ２６０９（変１）、ステップ２６２６（変１）、ステップ２６３６（変１）及びステップ２６３８（変１）についてであり、その目的は、擬似保留擬似変動の実行中において最終擬似変動が実行可能な状況に至ったか否かを判定すると共に、当該状況に至ったと判定された場合には、主遊技図柄の図柄情報に基づき予め決定された「最終擬似変動の変動態様（変動時間）」に基づき擬似変動内容を決定することである。即ち、ステップ２６０９（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の最終擬似変動決定許可フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ２６０９（変１）でＹｅｓの場合には、ステップ２６２２でＮｏの場合において、換言すれば、ＨＹＴ値に基づき次回の擬似変動を完遂するための変動時間が残存していない場合において、ステップ２６２６（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の最終擬似変動決定許可フラグをオンにする。他方、ステップ２６０９（変１）でＮｏの場合には、ステップ２６３６（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の最終擬似変動決定許可フラグをオフにする。そして、ステップ２６３８（変１）で、擬似保留擬似変動内容決定手段２１５２ｃ−２−２は、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内にセットされた「最終擬似変動」の変動態様を、今回実行予定の擬似変動における副遊技側の変動態様として決定すると共に演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅにセットし、ステップ２６３４に移行する。

【0120】

以上のように変更することで、本実施形態からの変更例１においては、擬似保留擬似変動における最終擬似変動の変動時間は、主遊技側の変動態様に基づき一又は複数の副遊技側の変動態様候補の内から抽選によって決定された変動時間であって、長時間変動となるに伴い抽選によって決定される確率が高確率である変動時間となる。そして、主遊技図柄が停止表示されるまでの残り変動時間に基づき、最終擬似変動が実行可能となる状況に至ったと判定された場合には、当該変動時間分の演出内容が実行されることとなる。他方、最終擬似変動が実行可能となる状況に至るまでは、本実施形態と同様の擬似変動が実行されることとなるため、本実施形態と同様の作用が生じることを担保しつつ、擬似保留擬似変動における最終擬似変動の変動時間が長時間となり易くなるよう構成することが可能となる。よって、例えば、最終擬似変動にて大当りを報知する演出実行時において、当該演出内容の実行時間が長時間となり易くなる結果、大当り時には趣向を凝らした演出を長時間実行することが可能となり、前述したような問題点を解決することができるのである。

【0121】

（本実施形態からの変更例２）
尚、本実施形態においては、図２５にて例示したように、擬似保留擬似変動が実行されている状況下では、主遊技側（メイン側）での保留数と副遊技側（サブ側）での保留表示数とが異なるよう構成されている。このように構成した場合、主遊技側（メイン側）での保留数が残存しているにも拘わらず、遊技者が遊技を中断（又は終了）してしまうことにより、遊技者に不利益を与えてしまう恐れがある。例えば、主遊技側（メイン側）での保留数が残存している状況下、擬似保留擬似変動の最終擬似変動の実行時において、副遊技側（サブ側）での保留表示数がゼロとなると共に、当該最終擬似変動の実行中において、ハズレであることが判別できた際に遊技者が遊技台から離れてしまうようなケースが想定される。そこで、このような問題点を解決するための構成を、本実施形態からの変更例（変更例２）とし、以下、本実施形態からの変更点についてのみ説明する。

【0122】

次に、図２９は、本実施形態からの変更例２における、図１８（ステップ２４００）のサブルーチンに係る、サブ（サブメイン基板）側で実行する保留情報表示制御処理のフローチャートである。はじめに、本実施形態からの変更点は、ステップ２４０２（変２）及びステップ２４０４（変２）についてであり、その目的は、擬似保留擬似変動の実行中において、擬似変動が実行される際には副遊技側（サブ側）での保留表示数が減少する（消化される）よう見せかけると共に、主遊技側（メイン側）での保留数と副遊技側（サブ側）での保留表示数とが同一となるよう構成することである。即ち、ステップ２４０２（変２）で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、演出表示関連情報一時記憶手段２１５２ｅ内の擬似保留擬似変動内容決定許可フラグがオンであるか否か、換言すれば、新たな擬似変動の実行開始時であるか否かを判定する。ステップ２４０２（変２）でＹｅｓの場合、ステップ２４０４（変２）で、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、装図保留表示部２１４２上にておいて、現在点灯表示されている保留が１消化され、残りの保留がシフトするような画像表示を実行し、ステップ２４１０に移行する。尚、ステップ２４０２（変２）でＮｏの場合には、ステップ２４１０に移行する。そして、ステップ２４１０において、本実施形態と同様に、実保留情報表示制御手段２１５２ｂは、実保留カウンタ（ＪＨＣｎｔ）２１５２ｂ−１のカウンタ値と同数の保留表示ランプを、装図保留表示部２１４２上にて点灯表示し、次の処理（ステップ２５００の副遊技表示内容決定処理）に移行する。

【0123】

以上のように変更することで、本実施形態からの変更例２においては、擬似変動が実行される際には副遊技側（サブ側）での保留表示数が減少する（消化される）よう見せかけると共に、主遊技側（メイン側）での保留数と副遊技側（サブ側）での保留表示数とが同一となる。よって、主遊技側（メイン側）での保留数が残存している状況下、擬似保留擬似変動の最終擬似変動の実行時において、副遊技側（サブ側）での保留表示数がゼロとなることを回避することができる結果、遊技者に不利益を与えてしまう恐れがある前述のような問題点を解決することが可能となる。

【符号の説明】

【0124】

１０００ 主制御装置、１１００ 遊技制御手段
１１１０ 入球判定手段、１１１１ 主遊技始動口入球判定手段
１１１２ 補助遊技始動口入球判定手段、１１２０ 乱数取得判定実行手段
１１２１ 主遊技乱数取得判定実行手段、１１２２ 補助遊技乱数取得判定実行手段
１１３０ 保留制御手段、１１３１ 主遊技図柄保留手段
１１３１ａ 主遊技図柄保留情報一時記憶手段、１１３２ 補助遊技図柄保留手段
１１３２ａ 補助遊技図柄保留情報一時記憶手段、１１３５ 当否抽選手段
１１３５ａ 特別遊技移行決定手段、１１３５ｂ 当否抽選用テーブル
１１３５ｂ−１ 主遊技用当否抽選テーブル、１１４０ 図柄内容決定手段
１１４１ 主遊技内容決定手段、１１４１ａ 主遊技内容決定用抽選テーブル
１１４２ 補助遊技内容決定手段、１１４２ａ 補助遊技内容決定用抽選テーブル
１１５０ 表示制御手段、１１５１ 主遊技図柄制御手段
１１５１ａ 主遊技図柄変動時間管理手段、１１５１ａ−１ 主遊技図柄変動管理用タイマ
１１５２ 補助遊技図柄制御手段、１１５２ａ 補助遊技図柄変動時間管理手段
１１５２ａ−１ 補助遊技図柄変動管理用タイマ、１１６０ 電動役物開閉制御手段
１１６１ 条件判定手段、１１６２ 開放タイマ
１１７０ 特別遊技制御手段、１１７１ 条件判定手段
１１７２ 特別遊技内容決定手段、１１７２ａ 特別遊技内容参照テーブル
１１７３ 特別遊技実行手段、１１７４ 特別遊技時間管理手段
１１７４ａ 特別遊技用タイマ、１１８０ 特定遊技制御手段
１１８１ 特定遊技終了条件判定手段、１１８１ａ 時短回数カウンタ
１１９０ 遊技状態一時記憶手段、１１９１ 主遊技状態一時記憶手段
１１９１ａ フラグ一時記憶手段、１１９１ｂ 主遊技図柄情報一時記憶手段
１１９１ｃ 特別遊技関連情報一時記憶手段、１１９２ 補助遊技状態一時記憶手段
１１９２ａ 補助遊技関連情報一時記憶手段、１１９２ｂ 補助遊技図柄情報一時記憶手段
１２００ 情報送信手段、１３００ 賞球払出決定手段
２０００ 遊技周辺機器、Ａ 主遊技周辺機器
２１１０ 主遊技始動口、２１１１ 主遊技始動口入球検出装置
２１１２ 主遊技始動口電動役物、２１３０ 主遊技図柄表示装置
２１３１ 主遊技図柄表示部、２１３２ 主遊技図柄保留表示部
２１２０ 大入賞口、２１２１ 大入賞口入賞検出装置
２１２２ 大入賞口電動役物、２２００ 補助遊技周辺機器
２２１０ 補助遊技始動口、２２１１ 補助遊技始動口入球検出装置
２２２０ 補助遊技図柄表示装置、２２２１ 補助遊技図柄表示部
２２２２ 補助遊技図柄保留表示部、２１５０ サブメイン制御装置（演出表示制御手段）
２１５１ 表示情報受信手段、２１５１ａ メイン側情報一時記憶手段
２１５２ 表示制御手段、２１５２ａ 装飾図柄表示制御手段
２１５２ａ−１ 装図表示内容決定手段、２１５２ａ−１−１ 装図変動内容決定用抽選テーブル
２１５２ａ−１−２ 装図停止図柄決定用抽選テーブル、２１５２ａ−４ 装図変動時間管理手段
２１５２ａ−４−１ 装図変動時間管理タイマ、２１５２ｂ 実保留情報表示制御手段
２１５２ｂ−１ 実保留カウンタ、２１５２ｃ 擬似副遊技モード表示制御手段
２１５２ｃ−１ 擬似保留表示制御手段、２１５２ｃ−１−１ 擬似保留カウンタ
２１５２ｃ−２ 擬似保留擬似変動表示制御手段、２１５２ｃ−２−１ 変動猶予時間タイマ
２１５２ｃ−２−２ 擬似保留擬似変動内容決定手段、２１５２ｃ−２−２ａ 擬似変動毎変動時間決定用抽選テーブル
２１５２ｃ−２−２ｂ 擬似変動毎変動態様決定用抽選テーブル
２１５２ｄ 特別遊技中表示制御手段、２１５２ｅ 演出表示関連情報一時記憶手段
２１５２ｅ−２ 装図保留情報一時記憶手段、２１４０ サブサブ制御装置（演出表示装置）
２１４１ 装図表示部、２１４２ 装図保留表示部
３０００ 賞球払出制御装置

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】

【図29】