特許第5979791号(P5979791)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5979791ブロモメチルシクロアルカン類の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5979791
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】ブロモメチルシクロアルカン類の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 17/16 20060101AFI20160818BHJP
   C07C 22/00 20060101ALI20160818BHJP
【FI】
   C07C17/16
   C07C22/00
【請求項の数】2
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-17103(P2013-17103)
(22)【出願日】2013年1月31日
(65)【公開番号】特開2013-177373(P2013-177373A)
(43)【公開日】2013年9月9日
【審査請求日】2015年8月19日
(31)【優先権主張番号】特願2012-27063(P2012-27063)
(32)【優先日】2012年2月10日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】507119250
【氏名又は名称】東ソー有機化学株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504155293
【氏名又は名称】国立大学法人島根大学
(74)【代理人】
【識別番号】100085224
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 重隆
(72)【発明者】
【氏名】西垣内 寛
(72)【発明者】
【氏名】煙草谷 浩志
(72)【発明者】
【氏名】長崎 順隆
【審査官】 山本 昌広
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第6077981(US,A)
【文献】 特表2007−505072(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 17/00−25/28
B01J 31/00−31/40
C07B 61/00
CAplus(STN)
CASREACT(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で示されるシクロプロピルメタノール類および下記一般式(2)で示されるシクロブチルメタノール類から選ばれるシクロアルキルメタノール類を、臭化水素を用いて臭素化することにより、それぞれ、これらのシクロアルキルメタノール類に対応する、下記一般式(3)で示されるブロモメチルシクロプロパン類および下記一般式(4)で示されるブロモメチルシクロブタン類から選ばれるブロモメチルシクロアルカン類を製造する方法において、n−テトラデシル−トリヘキシルホスホニウムブロミド、n−ヘキサデシル−トリブチルホスホニウムブロミド、1−メチルイミダゾリウムヒドロブロミド、1−エチルイミダゾリウムヒドロブロミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド、N−ヘキシルピリジニウムブロミドから選ばれる1種類以上のイオン液体の存在下、反応温度が−30℃〜+50℃の範囲で反応を行なうことを特徴とするブロモメチルシクロアルカン類の製造方法。
【化1】
(式中、R,R,R,RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)






【化2】

(式中、R、R、R、R、R、RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)
【化3】
(式中、R、R、R、RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)
【化4】
(式中、R、R、R、R、R、RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)
【請求項2】
臭化水素が臭化水素ガスである、請求項1に記載のブロモメチルシクロアルカン類の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬、農薬,電子材料、染料,香料などの有用な有機合成原料として工業的に重要なブロモメチルシクロアルカン類を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ブロモメチルシクロアルカン類の製造方法としては、シクロプロピルメタノールに三臭化リンを反応させる方法(非特許文献1)、シクロプロピルメタノールにトリフェニルホスフィンジブロミドを反応させる方法(特許文献1および非特許文献2)が知られている。しかしながら、上記の方法は、使用する臭素化原料が高価であり、また大量に副生成するリン廃棄物を処理することが必要な点等から製造コストが高く、工業的な利用上の制約となっている。
【0003】
また、ジメチルスルフィド臭素錯体を調製した後、シクロプロピルメタノールと反応させる方法(特許文献2)、シクロプロピルメタノールを有機スルホニルハライドと反応させシクロプロピルメチル有機スルホナートを得て、次いでアルカリ金属ブロマイドと反応させる方法(特許文献3)が知られている。しかしながら、上記の方法は、高価な原料から誘導される特殊な臭素化剤または中間体を経由する多段階反応により製造する必要があり、また大量に副生成するイオウ廃棄物を処理することが必要な点等から製造コストが高く、工業的な利用上の制約となっている。
【0004】
一方、アルコールの臭素化反応の簡便な臭素化剤として、一般的に使用される臭化水素を用いたブロモメチルシクロアルカン類の製造方法としては、シクロプロピルメタノールに48%臭化水素水溶液反応させる方法(特許文献4)が知られているが、シクロプロピルメタノールの反応性の特徴である著しい異性化反応の進行により、異性化副生成物であるブロモシクロブタンが59.7%、4−ブロモ−1−ブテンが36.6%生成し、目的物であるブロモメチルシクロプロパンの生成量は3.7%と極めて低選択的であり工業的な利用上の制約となっている。
【0005】
また、ハロゲン化水素とアルコールとを反応させハロゲン化アルキルを製造する際にイオン液体の存在下に行なう方法(特許文献5)が知られているが、反応温度が100℃を上回る高温条件で行なう必要がある。さらに、実施例における原料アルコールは、炭素鎖が側鎖を有していない直鎖アルカンジオールである1,6−ヘキサンジオールに限定されている。当該実施例では、1,6−ヘキサンジオールを塩化水素により塩素化して、1,6−ジクロロヘキサンを得ている。しかしながら、異性化反応が進行しやすいシクロアルキルメタノール等の炭素鎖が側鎖を有する環状アルコールの臭化水素による臭素化の例は記載されていない。
従って、ブロモメチルシクロアルカン類を簡便かつ効率よく得ることができ、工業的に利用できる製造方法が求められていた。
【0006】
このように、従来は、ブロモメチルシクロアルカン類の製造において、使用する臭素化原料が高価、大量に廃棄物が副生成、廃棄物処理が必要、製造コストが高いといった課題があった。また、シクロアルキルメタノールの臭化水素による臭素化は著しく異性化反応が進行するため、選択性が低く、低収率といった課題があり工業的な利用上の大きな制約となっていた。
また、上記のように、ハロゲン化水素とアルコールとを反応させハロゲン化アルキルを製造する際にイオン液体の存在下に行なう方法(特許文献5)が報告されているが、反応温度が100℃を上回る高温条件で行なう必要があり、さらに、実施例において異性化反応が進行しやすいシクロアルキルメタノール等の炭素鎖が側鎖を有する環状アルコールの臭化水素による臭素化の例は記載されていない。
特許文献5の製造方法に準じて、臭化水素とシクロプロパンメタノールを反応させた結果、著しい異性化反応の進行が認められた(本発明の比較例2および比較例3)。よって、特許文献5の製造方法は、ブロモメチルシクロアルカン類に適応することができないことが明らかとなった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第97/30958号パンフレット(特表2000−504733号公報)
【特許文献2】特開平10−167999号公報
【特許文献3】特許3923167号
【特許文献4】国際公開第2000/012452号パンフレット
【特許文献5】国際公開第2005/026089号パンフレット(特表2007−505072号公報)
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】J. D. Robertsら、 Journal of the American Chemical Society, 73巻, 2509〜2520頁, 1951年6月発行
【非特許文献2】R. T. Hrubierら、 Journal of Organic Chemistry, 49巻, 431〜435頁, 1984年発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の方法では満足できなかったブロモメチルシクロアルカン類の製造方法を提供することにある。すなわち、本発明は、従来の問題点を解決し、工業的規模でも容易に実施可能な方法により、ブロモメチルシクロアルカン類を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、従来の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、シクロアルキルメタノール類と臭化水素との反応をイオン液体の存在下に行なうことにより、上記問題を解決し、ブロモメチルシクロアルカン類が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で示されるシクロプロピルメタノール類および下記一般式(2)で示されるシクロブチルメタノール類から選ばれるシクロアルキルメタノール類を、臭化水素を用いて臭素化することにより、それぞれ、これらのシクロアルキルメタノール類に対応する、下記一般式(3)で示されるブロモメチルシクロプロパン類および下記一般式(4)で示されるブロモメチルシクロブタン類から選ばれるブロモメチルシクロアルカン類を製造する方法において、イオン液体の存在下、反応温度が−30℃〜+50℃の範囲で反応を行なうことを特徴とするブロモメチルシクロアルカン類の製造方法に関する。
【0011】
【化1】
【0012】
(式中、R,R,R,RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)
【0013】
【化2】
【0014】
(式中、R、R、R、R、R、RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)
【0015】
【化3】
【0016】
(式中、R,R,R,RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)
【0017】
【化4】
【0018】
(式中、R、R、R、R、R、RおよびRは互いに独立に、水素または炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を示す。)
【発明の効果】
【0019】
本発明の方法によれば、医薬、農薬、電子材料、染料、香料等の有用な原料として、工業的に重要な化合物であるブロモメチルシクロアルカン類を容易に効率よく得ることができるため、本製造法は、工業的製造方法として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に用いられるシクロアルキルメタノール類は、上記一般式(1)で表される、式中、R,R,R,RおよびRは互いに独立に、水素またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基などの炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基で表すシクロプロピルメタノール類、あるいは上記一般式(2)で表される、式中、R,R,R,R、R、R6およびR7は互いに独立に、水素またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基などの炭素数1〜6の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基で表すシクロブチルメタノール類である。
【0021】
本発明に用いられるシクロアルキルメタノール類としては、具体的には、シクロプロピルメタノール、1−メチルシクロプロピルメタノール、1−エチルシクロプロピルメタノール、2−メチルシクロプロピルメタノール、2−エチルシクロプロピルメタノール、1,2−ジメチルシクロプロピルメタノール、1,2−ジエチルシクロプロピルメタノール、2,2−ジメチルシクロプロピルメタノール、2,2−ジエチルシクロプロピルメタノール、2,3−ジメチルシクロプロピルメタノール、2,3−ジエチルシクロプロピルメタノールなどのシクロプロピルメタノール類、シクロブチルメタノール、1−メチルシクロブチルメタノール、1−エチルシクロブチルメタノール、2−メチルシクロブチルメタノール、2−エチルシクロブチルメタノール、3−メチルシクロブチルメタノール、3−エチルシクロブチルメタノール、1,2−ジメチルシクロブチルメタノール、1,3−ジメチルシクロブチルメタノール、1,4−ジメチルシクロブチルメタノール、1−メチル−2−エチルシクロブチルメタノール、1−メチル−3−エチルシクロブチルメタノール、1,2−ジエチルシクロブチルメタノール、1,3−ジエチルシクロブチルメタノール、1,4−ジエチルシクロブチルメタノール、1−エチル−2−メチルシクロブチルメタノール、1−エチル−3−メチルシクロブチルメタノール、1−エチル−2−エチルシクロブチルメタノール、1−エチル−3−エチルシクロブチルメタノール、2,2−ジメチルシクロブチルメタノール、2,2−ジエチルシクロブチルメタノール、2,3−ジメチルシクロブチルメタノール、2,4−ジメチルシクロブチルメタノール、2,3−ジエチルシクロブチルメタノール、2,4−ジエチルシクロブチルメタノール,1,2,3−トリメチルシクロブチルメタノール、1,2,4−トリメチルシクロブチルメタノール、1,2,3−トリエチルシクロブチルメタノール、1,2,4−トリエチルシクロブチルメタノール、2,3,4−トリメチルシクロブチルメタノール、2,3,4−トリエチルシクロブチルメタノール、1,2,3,4−テトラメチルシクロブチルメタノール、1,2,3,4−テトラエチルシクロブチルメタノールなどのシクロブチルメタノール類が挙げられ、好ましくはシクロプロピルメタノールおよびシクロブチルメタノールである。
【0022】
本発明に用いる臭化水素の形態としては、気体状、液状、水溶液状(臭化水素酸)等の臭化水素が使用できる。臭化水素ガス及び臭化水素酸は、各々単独で使用することができるが、併用して用いることもできる。
その際、通常用いられる臭化水素量は、シクロアルキルメタノール類に対して1倍モル以上用いるのが好ましく、1.1〜3.0倍モルの使用がさらに好ましい。しかし、3.0倍モルを超える量の臭化水素の使用は経済的に好ましくないこともある。
【0023】
本発明に用いられるイオン液体は、有機カチオンとアニオンからなる有機塩であり、イオン液体を構成する有機カチオンとしては、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオンおよびイミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオンなどのヘテロ環オニウムカチオンが挙げられる。有機カチオンとしては、ホスホニウムカチオン、イミダゾリウムカチオンが好ましい。
【0024】
アンモニウムカチオンの具体例としては、メチルトリエチルアンモニウムイオン、メチル−n−オクチルアンモニウムイオン、エチルトリメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、n−ブチルトリメチルアンモニウムイオン、テトラ−n−ブチルアンモニウムイオン、n−ヘキシル−トリメチルアンモニウムイオン、n−ヘプチル−トリメチルアンモニウムイオン、n−オクチル−トリメチルアンモニウムイオン、n−ヘキシル−トリエチルアンモニウムイオン、n−ヘプチル−トリエチルアンモニウムイオン、n−オクチル−トリエチルアンモニウムイオン、n−ヘキシル−トリ−n−ブチルアンモニウムイオン、n−ヘプチル−トリ−n−ブチルアンモニウムイオン、n−オクチル−トリ−n−ブチルアンモニウムイオン、トリ−n−プロピル−ウンデシルアンモニウムイオン、テトラ−n−ペンチルアンモニウムイオン、n−デシル−n−オクチル−ジメチルアンモニウムイオン、n−テトラデシル−トリエチルアンモニウムイオン、n−テトラデシル−トリヘキシルアンモニウムイオン、n−ヘキサデシル−トリブチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
【0025】
ホスホニウムカチオンの具体例としては、メチルトリエチルホスホニウムイオン、メチル−n−オクチルホスホニウムイオン、エチルトリメチルホスホニウムイオン、テトラエチルホスホニウムイオン、n−ブチルトリメチルホスホニウムイオン、テトラ−n−ブチルホスホニウムイオン、n−ヘキシル−トリメチルホスホニウムイオン、n−ヘプチル−トリメチルホスホニウムイオン、n−オクチル−トリメチルホスホニウムイオン、n−ヘキシル−トリエチルホスホニウムイオン、n−ヘプチル−トリエチルホスホニウムイオン、n−オクチル−トリエチルホスホニウムイオン、n−ヘキシル−トリ−n−ブチルホスホニウムイオン、n−ヘプチル−トリ−n−ブチルホスホニウムイオン、n−オクチル−トリ−n−ブチルホスホニウムイオン、トリ−n−プロピル−ウンデシルホスホニウムイオン、テトラ−n−ペンチルホスホニウムイオン、n−デシル−n−オクチル−ジメチルホスホニウムイオン、n−テトラデシル−トリエチルホスホニウムイオン、n−テトラデシル−トリヘキシルホスホニウムイオン、n−ヘキサデシル−トリブチルホスホニウムイオン等が挙げられる。
【0026】
ヘテロ環オニウムカチオンとしては、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン等が挙げられる。イミダゾリウムカチオンの具体例としては、1−メチルイミダゾリウムイオン、1−エチルイミダゾリウムイオン、1−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−ヘプチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−プロピル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−ヘキシル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−ヘプチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−オクチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−ヘプチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン等が挙げられる。
【0027】
また、ピリジニウムカチオンとしては、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、N−ペンチルピリジニウムイオン、N−ヘキシルピリジニウムイオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウムイオン等が挙げられる。
【0028】
イオン液体を構成するアニオンとしては、臭化物イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、メタンスルホン酸イオン、トシル酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロメチル硫酸イオンなどが挙げられ、好ましくは、臭化物イオンおよび塩化物イオンであり、より好ましくは、臭化物イオンである。
【0029】
本発明で用いられるイオン液体としては、上記有機カチオンとアニオンとを組み合わせてなるものが使用できるが、具体的には、メチルトリエチルアンモニウムブロミド、メチル−n−オクチルアンモニウムブロミド、エチルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、n−ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、n−ヘキシル−トリメチルアンモニウムブロミド、n−ヘプチル−トリメチルアンモニウムブロミド、n−オクチル−トリメチルアンモニウムブロミド、n−ヘキシル−トリエチルアンモニウムブロミド、n−ヘプチル−トリエチルアンモニウムブロミド、n−オクチル−トリエチルアンモニウムブロミド、n−ヘキシル−トリ−n−ブチルアンモニウムブロミド、n−ヘプチル−トリ−n−ブチルアンモニウムブロミド、n−オクチル−トリ−n−ブチルアンモニウムブロミド、トリ−n−プロピル−ウンデシルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ペンチルアンモニウムブロミド、n−デシル−n−オクチル−ジメチルアンモニウムブロミド、n−テトラデシル−トリエチルアンモニウムブロミド、n−テトラデシル−トリヘキシルアンモニウムブロミド、n−ヘキサデシル−トリブチルアンモニウムブロミド、メチルトリエチルホスホニウムブロミド、メチル−n−オクチルホスホニウムブロミド、エチルトリメチルホスホニウムブロミド、テトラエチルホスホニウムブロミド、n−ブチルトリメチルホスホニウムブロミド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロミド、n−ヘキシル−トリメチルホスホニウムブロミド、n−ヘプチル−トリメチルホスホニウムブロミド、n−オクチル−トリメチルホスホニウムブロミド、n−ヘキシル−トリエチルホスホニウムブロミド、n−ヘプチル−トリエチルホスホニウムブロミド、n−オクチル−トリエチルホスホニウムブロミド、n−ヘキシル−トリ−n−ブチルホスホニウムブロミド、n−ヘプチル−トリ−n−ブチルホスホニウムブロミド、n−オクチル−トリ−n−ブチルホスホニウムブロミド、トリ−n−プロピル−ウンデシルホスホニウムブロミド、テトラ−n−ペンチルホスホニウムブロミド、n−デシル−n−オクチル−ジメチルホスホニウムブロミド、n−テトラデシル−トリエチルホスホニウムブロミド、n−テトラデシル−トリヘキシルホスホニウムブロミド、n−ヘキサデシル−トリブチルホスホニウムブロミド、1−メチルイミダゾリウムヒドロブロミド、1−エチルイミダゾリウムヒドロブロミド、1−プロピルイミダゾリウムブロミド、1−ブチルイミダゾリウムブロミド、1,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘプチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムブロミド、1,3−ジエチルイミダゾリウムブロミド、1−ブチル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1−プロピル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘキシル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘプチル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1−オクチル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムブロミド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムブロミド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘプチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド、N−エチルピリジニウムブロミド、N−プロピルピリジニウムブロミド、N−ブチルピリジニウムブロミド、N−ペンチルピリジニウムブロミド、N−ヘキシルピリジニウムブロミド、1−ブチル−4−メチルピリジニウムブロミド、1−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウムブロミド等が挙げられ、好ましくは、融点が70℃以下のイオン液体である、n−テトラデシル−トリヘキシルホスホニウムブロミド、n−ヘキサデシル−トリブチルホスホニウムブロミド、1−メチルイミダゾリウムヒドロブロミド、1−エチルイミダゾリウムヒドロブロミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムブロミド、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロミド、N−ヘキシルピリジニウムブロミドである。
【0030】
本発明に用いるイオン液体の量は、シクロアルキルメタノール類に対して0.1倍モル以上用いるのが好ましく、0.5〜3.0倍モルの使用がさらに好ましい。しかし、3.0倍モルを超える量のイオン液体の使用は経済的に好ましくないこともある。
本発明に用いるイオン液体は、1種でもよく、2種以上の併用とすることもできる。
【0031】
臭素化反応時の温度は、熱分解による著しい異性化反応を抑制するために、常圧下では−30℃〜+50℃の範囲であり、更に好ましくは−10℃〜+40℃の範囲である。−30℃未満では、反応が進み難く、一方、+50℃を超えると、異性化反応による異性化副生成物の生成量の増加が認められるようになる。
また、反応時間は、シクロアルキルメタノール類、イオン液体および臭化水素の量、さらに反応温度などで異なるが、通常、5分〜72時間、好ましくは10分〜48時間の範囲である。
【0032】
本反応は、溶媒の存在下に実施してもよく、溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン等の直鎖状脂肪族炭化水素類、2−メチルブタン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘプタン等の側鎖状脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環状炭化水素類、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロプロパン、1,3−ジクロロプロパン、1,2−ジクロロプロパン、n−ブチルクロライド、1,4−ジクロロブタン、1,3−ジクロロブタン、n−ペンチルクロライド、シクロペンチルクロライド、n−ヘキシルクロライド、シクロヘキシルクロライド、n−オクチルクロライド、n−ラウリルクロライド、ジブロモメタン、ブロモホルム、テトラブロモメタン、n−プロピルブロマイド、i−プロピルブロマイド、1,3−ジブロモプロパン、1,2−ジブロモプロパン、n−ブチルブロマイド、1,4−ジブロモブタン、1,3−ジブロモブタン、n−ペンチルブロマイド、シクロペンチルブロマイド、n−ヘキシルブロマイド、シクロヘキシルブロマイド、n−オクチルブロマイド、n−ラウリルブロマイド等の脂肪族ハロゲン化合物類、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、o−クロロトルエン、m−クロロトルエン、p−クロロトルエン、ブロモベンゼン、o−ジブロモベンゼン、m−ジブロモベンゼン、p−ジブロモベンゼン、o−ブロモトルエン、m−ブロモトルエン、p−ブロモトルエン等の芳香族ハロゲン化合物類、ジメチルイミダゾリジノン等の非プロトン性極性溶媒を用いることができる。
この場合、溶媒の使用量は、シクロアルキルメタノール類100重量部に対し、通常、1,000重量部以下、好ましくは100重量部以下である。
【0033】
本発明にて合成したブロモメチルシクロアルカン類を含む層を蒸留することにより、対応するブロモメチルシクロアルカン類を取得することが出来る。
本発明における蒸留とは、一般的な有機化学物質の製造プロセスにおいて採用できる蒸留操作一般を指し、その条件は任意に設定できる。すなわち蒸留条件において、圧力は減圧でも大気圧でもよいが、好ましくは減圧蒸留である。さらに、蒸留塔に充填物を充填することが好ましい。
本発明では、以上のようにして、一般式(1)で示されるシクロプロピルメタノール類を臭素化することにより、一般式(3)で示されるブロモメチルシクロプロパン類が得られ、また、一般式(2)で示されるシクロブチルメタノール類を臭素化することにより、一般式(4)で示されるブロモメチルシクロブタン類が得られる。
【0034】
ここで、本発明により得られるブロモメチルシクロアルカン類の具体例としては、一般式(1)の水酸基が臭素で置換された一般式(3)で表されるブロモメチルシクロプロパン類および一般式(2)の水酸基が臭素で置換された一般式(4)で表されるブロモメチルシクロブタン類であり、具体的には、ブロモメチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−1−メチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−1−エチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−2−メチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−2−エチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−1,2−ジメチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−1,2−ジエチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−2,2−ジメチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−2,2−ジエチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−2,3−ジメチルシクロプロパン、1−ブロモメチル−2,3−ジエチルシクロプロパンなどのブロモメチルシクロプロパン類、ブロモメチルシクロブタン、ブロモメチル−1−メチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1−エチルシクロブチタン、1−ブロモメチル−2−メチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2−エチルシクロブタン、1−ブロモメチル−3−メチルシクロブタン、1−ブロモメチル−3−エチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,2−ジメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,3−ジメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,4−ジメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1−メチル−2−エチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1−メチル−3−エチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,2−ジエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,3−ジエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,4−ジエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1−エチル−2−メチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1−エチル−3−メチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1−エチル−2−エチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1−エチル−3−エチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,2−ジメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,2−ジエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,3−ジメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,4−ジメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,3−ジエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,4−ジエチルシクロブタン,1,2,3−トリメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,2,4−トリメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,2,3−トリエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,2,4−トリエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,3,4−トリメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−2,3,4−トリエチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,2,3,4−テトラメチルシクロブタン、1−ブロモメチル−1,2,3,4−テトラエチルシクロブタンなどのブロモメチルシクロプロパン類が挙げられ、好ましくはブロモメチルシクロプロパンおよびブロモメチルシクロブタンである。
【実施例】
【0035】
以下、反応の詳細について実施例を用いて説明するが、それらは本発明を限定するものではない。なお、本反応の生成物は、ガスクロマトグラフィーによる標品の測定及びGC−MSにて確認した。また、生成物の組成分析はいずれもFT−NMRを用いて行った。
[FT−NMR]
装置:日本電子(株) JNM−AL400またはJNM−ECX500
1H および 13C NMR のサンプル調製:内部標準物質として約0.03% のテトラメチルシラン含む重クロロホルム(アクロス社製、99.85%)約0.7 mlに試料を均一に溶解し、分析サンプルとした。
[GC−MS測定]
装置:(株)島津製作所 QP−5000
カラム:キャピラリカラム(DB−1/0.25mm×30m/膜圧0.25μm)
[ガスクロマトグラフィー測定]
装置:(株)島津製作所 GC−14B
カラム:キャピラリカラム(DB−5/0.25mm×30m/膜圧0.25μm)
検出器: FID(水素炎イオン化検出器)
【0036】
[実施例1]
シクロプロピルメタノール 1.09g(15.1mmol)、イオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.73g(15.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温25℃で臭化水素ガス 1.35g(16.7mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は99.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は91.0モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々5.0モル%(NMR)と3.0モル%(NMR)であった。
【0037】
[実施例2]
実施例1のイオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミドを1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムブロミド 4.16g(15.1mmol)に変えた他は、実施例1に記載の方法に準じて反応を行なった結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は88.0モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々8.0モル%(NMR)と4.0モル%(NMR)であった。
【0038】
[実施例3]
メチルイミダゾール 1.03g(12.5mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら臭化水素ガスを1.08g(13.4mmol)吹き込み、イオン液体である1−メチルイミダゾリウムヒドロブロミドを調製した。得られたイオン液体にシクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)を加え、撹拌しながら内温25℃で臭化水素ガス 1.08g(13.4mmol)を20分かけて吹き込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は88.3モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々8.6モル%(NMR)と3.1モル%(NMR)であった。
【0039】
[比較例1]
実施例1のイオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミドを添加せず、実施例1に記載の方法に準じて反応を行なった結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は70.8モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々22.8モル%(NMR)と5.5モル%(NMR)であった。
【0040】
[比較例2]
シクロプロピルメタノール 1.09g(15.1mmol)、イオン液体である1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド 2.89g(15.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温80℃で臭化水素ガス1.35g(16.7mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は97.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は51.0モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々24.0モル%(NMR)と22.0モル%(NMR)であった。
【0041】
[比較例3]
メチルイミダゾール 2.46g(30.0mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら93℃の温度で臭化水素ガスを3.44g(42.5mmol)吹き込み、イオン液体である1−メチルイミダゾリウムヒドロブロミドを調製し、内温を100℃に加熱した。100℃に加熱したイオン液体にシクロプロピルメタノール 1.08g(15.0mmol)を加え、撹拌しながら同温度で臭化水素ガス 1.41g(17.5mmol)を20分かけて吹き込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は66.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は8.0モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々10.0モル%(NMR)と8.0モル%(NMR)であった。
【0042】
[実施例4]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(12.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温0℃で臭化水素ガス 2.02g(25.0mmol)を33分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は85.7モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々10.3モル%(NMR)と1.6モル%(NMR)であった。
【0043】
[実施例5]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(12.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温−18℃で臭化水素ガス 2.02g(25.0mmol)を33分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は56.8モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は49.5モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々5.4モル%(NMR)と1.6モル%(NMR)であった。
【0044】
[実施例6]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(12.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温40℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は90.2モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々6.3モル%(NMR)と1.2モル%(NMR)であった。
【0045】
[実施例7]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(12.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温50℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は90.2モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々6.6モル%(NMR)と1.3モル%(NMR)であった。
【0046】
[比較例4]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(12.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温80℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は78.9モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々14.6モル%(NMR)と2.6モル%(NMR)であった。
【0047】
[実施例8]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(13.7mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温25℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は91.8モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々5.8モル%(NMR)と1.1モル%(NMR)であった。
【0048】
[実施例9]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ペンチル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(13.7mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温25℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は92.9モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々5.7モル%(NMR)と1.4モル%(NMR)であった。
【0049】
[実施例10]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体である1−ヘプチル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(11.5mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温25℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は91.6モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々6.8モル%(NMR)と1.6モル%(NMR)であった。
【0050】
[実施例11]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体であるn−テトラデシル−トリヘキシル−ホスホニウムブロミド 3.00g(5.3mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温25℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は86.7モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々9.5モル%(NMR)と2.5モル%(NMR)であった。
【0051】
[実施例12]
シクロプロピルメタノール 0.91g(12.6mmol)、イオン液体であるN−ヘキシルピリジニウムブロミド 3.00g(12.3mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温25℃で臭化水素ガス 1.19g(14.8mmol)を20分かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロプロピルメタノールの転化率は100.0モル%、目的とするブロモメチルシクロプロパンの組成は93.5モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロブタンと4−ブロモ−1−ブテンの組成は、各々5.2モル%(NMR)と1.3モル%(NMR)であった。
【0052】
[実施例13]
シクロブチルメタノール 0.92g(10.7mmol)、イオン液体である1−ヘキシル−3−メチル−イミダゾリウムブロミド 3.00g(12.1mmol)を温度計及び磁気撹拌子を装着したフラスコに入れ、撹拌しながら内温50℃で臭化水素ガス 51.65g(638.4mmol)を14時間かけて吹込み反応させた。得られた反応液を分析した結果、シクロブチルメタノールの転化率は96.9モル%、目的とするブロモメチルシクロブタンの組成は87.5モル%(NMR)であった。また、反応異性化生成物であるブロモシクロペンタンと5−ブロモ−1−ペンテンの組成は、各々9.4モル%(NMR)と0.0モル%(NMR)であった。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明により得られるブロモメチルシクロアルカン類は、電子材料、医薬、農薬、染料、香料などの有機合成原料として有用である。