【課題を解決するための手段】
【0023】
したがって、本発明は、回転翼航空機の補助回転翼から出る騒音を最小化することに貢献する方法を提供する。回転翼航空機は、回転翼航空機の第1の側と第2の側との間を分離している第1の前後プレーンに沿って長手方向に延びる。回転翼航空機は、したがって、第1の側から第2の側へ横方向に延びる。
【0024】
さらに、回転翼航空機は少なくとも1つの主回転翼を備える。また、回転翼航空機は、制御可能な横方向スラストを発生してヨー方向の回転翼航空機の動きを制御するための補助回転翼も有する。このスラストは、回転翼航空機の胴体上の主回転翼により生成されるトルクに対抗するために、第2の側の方に向けられる。用語「第2の側の方に向けられるスラスト」は、補助回転翼から第1の側の方へ行く方向に作用するスラストを意味するために用いられる。
【0025】
また、回転翼航空機は、主回転翼、及び補助回転翼を順番に駆動するためのパワープラントを有する。
【0026】
また、回転翼航空機は、高さ方向に延び、横方向スラストを生成する操舵可能な翼型を少なくとも部分的に備える尾部フィンを有する。翼型が「第2」のプレーンと称される基準プレーンに存在するときは、この翼型はゼロの偏向角度を示す。翼型は後縁を有する。翼型はボディを備え、ボディは前縁と後縁との間で翼弦方向に定義される。
【0027】
このように、翼型は、低い部分から高い部分に向けて垂直に、及び前縁から後縁に向けて長手方向に延びる。用語「翼型が「第2」のプレーンと称される基準プレーンに存在するとき」は、翼型の基準翼弦が第2のプレーンに存在するときに、翼型が見出される位置を示すために用いられる。
【0028】
この方法において、第2のプレーンに対して負である偏向角度を翼型が示すようにその後縁を第2の側の方に向け、あるいは、第2のプレーンに対して正である偏向角度を翼型が示すように、後縁を第1の側の方に向けるように、翼型の偏向角度が制御される。翼型は、回転翼航空機の性能を最適化し、補助回転翼により生成される騒音を最小化することを追求する少なくとも1つの所定の動作ポイントの方に補助回転翼を傾かせる機能を有する。翼型の偏向は、少なくとも、回転翼航空機の速度パラメータの現在値の関数、及びパワープラントのパワーパラメータの現在値の関数として制御される。
【0029】
便宜上、偏向角度は
翼型が第2のプレーンにあるときは、ゼロであり、
第1の側の方に旋回されることによって、翼型が第2のプレーンに対してオフセット角度であるときに正であり、
第2の側の方に旋回されることによって、翼型が第2のプレーンに対してオフセット角度であるときに負である、
と考えられる。
【0030】
さらに、便宜上、正の偏向角度は負の偏向角度より大きいと考えられる。
【0031】
その結果、翼型は、最小負偏向角度と最大正偏向角度との間の偏向角度を示すように、ピボット運動を実行し得る。
【0032】
この方法において、この偏向角度は、補助回転翼により生成される騒音を最小化する少なくとも1つの動作ポイントの方に補助回転翼を傾かせるように、制御される。このように、翼型は、音妨害を低減し、航空機の性能を向上させることを追及する状況に、補助回転翼をおくことができる。
【0033】
偏向角度は、音響的快適性の観点から、補助回転翼により生成されるスラストを最適化する一方、それにもかかわらず回転翼航空機のための性能を許容可能に保つように制御される。
【0034】
その結果、補助回転翼からのスラストは、翼型の角位置の関数として適合される。この適合は、補助回転翼を最適な動作ポイントの方へ傾かせることを追及する。このように、翼型は、回転翼航空機のための性能ターゲットと音響的ターゲットとの双方を満足するように、補助回転翼により生成されるスラストを増加又は減少させることができる。
【0035】
翼型の偏向角度を制御するために、この方法は、回転翼航空機の速度パラメータの現在値、及びパワープラントのパワーパラメータの現在値を利用する。
【0036】
この方法は、ダクト型補助回転翼、及びアンダクト型補助回転翼に等しく良好に適用する。
【0037】
この方法は、下記特徴の1つ又は複数を含んでもよい。
【0038】
したがって、一例として、速度パラメータは少なくとも対気速度及び対地速度を備えるリストから選択される。
【0039】
これらの対気速度及び対地速度は、従来の第1の測定システムを用いて測定される。例えば、対気速度は、ピトー管を利用して決定してもよい。さらに、対地速度は、頭文字がGPSとして知られる位置決めシステムを用いて得ることもでき、あるいは、実際にドップラーレーダを用いて得ることもできる。
【0040】
一例として、パワープラントは、少なくとも1つのエンジンと、各エンジンと主回転翼との間に挟まれた主ギヤボックスと、を含む。パワーパラメータは、少なくとも1つのエンジンにより生成される総トルク、主ギヤボックスに伝達されるパワー、主ギヤボックスに伝達されるトルク、及び、主回転翼を駆動するマスト上に生成されるトルクを、少なくとも含むリストから選択してもよい。
【0041】
パワープラントのこれらのパワーパラメータは、従来の第2の測定システムを用いて測定してもよい。この第2の測定システムは、パラメータの種類の関数として、パワー、そうでない場合はトルクを決定する機能を有する従来のシステムであり得る。
【0042】
第2の測定システムは、回転軸によって伝達されたトルクを測定するための第1の装置を備えてもよい。例えば、第1の装置は、フォニックホイールを有するトルクメータであり得る。
【0043】
パワーパラメータがパワーであるとき、第2の測定システムは、軸の回転速度を測定する第2の装置、例えば、フォニックホイールのような装置を含んでもよい。
【0044】
また、第2の測定システムは、計算ユニットを含んでもよい。計算ユニットは、トルクに回転速度を掛けることによってパワーを決定する。
【0045】
さらに、回転翼航空機は、尾部フィンをその上に配置することもできる。この尾部フィンは、翼型によって、又は、翼型を表す少なくとも1つの可動制御面を備える静止尾部フィンによって、又は実際に、併せて翼型を表す少なくとも1つの可動制御面を備える可動尾部フィンによって、全体が構成される。すなわち、翼型は、操舵可能な制御面を有し得る操舵可能な尾部フィンであり得、又は実際には、静止尾部フィン上に配置された操舵可能な制御面であり得る。
【0046】
また、本発明において、
回転翼航空機が低速飛行で下降段階の間、翼型を小さい負の偏向角度、例えば、−15度から0度の範囲の角度に位置決めすることと、
回転翼航空機が高速飛行で下降段階の間、又は回転翼航空機がオートローテーション状態のとき、翼型を大きな負の偏向角度、例えば、−15度の角度に位置決めすることと、
飛行の上昇段階の間、翼型を正の偏向角度、例えば、35度の角度に位置決めすることと、
が可能である。
【0047】
翼型が負の偏向角度を示すとき、主回転翼により胴体上に生成されるトルクに加わるトルクを減少させるために、尾部フィンからの横方向揚力は低減される。トルクのこの減少を補償するために、航空機のヨー角度を一定に維持するように、補助回転翼により生成されるスラストを増加させることが適切である。
【0048】
これとは逆に、翼型が正の偏向角度を示すとき、尾部フィンからの横方向揚力が増加される。トルクにおけるこの増加を補償するために、補助回転翼により生成されるスラストを減少させることが適切である。
【0049】
このような状況では、この方法は、回転翼航空機の性能と、飛行の多く段階の間に回転翼航空機から出る騒音と、を最適化することに貢献する。
【0050】
飛行の巡航段階の間、回転翼航空機の尾部フィンは、胴体の主回転翼によって生成されるトルクを補償するために適切なトルクを生成可能な横方向スラストを生成し得る。
【0051】
次に、補助回転翼は任意選択で停止してもよい。しかしながら、次に、ダクト型補助回転翼はダクト型補助回転翼のダクト内に再循環する流体による騒音現象を増大させ得る。
【0052】
本発明は、補助回転翼の動作を要求する間、尾部フィンからの横方向スラストを低減させるために翼型を負の偏向角度に配置することを提案する。流体再循環現象は、次に、少なくとも低減される。
【0053】
上記方法は、不利益をもたらすように見えるにもかかわらず、補助回転翼を動作させるように導くという点において、驚くべきものであるように思われる。しかしながら、小さい負の角度は、補助回転翼の動作から必要とされるパワーを最小化し、それによって、許容可能な性能を保つように機能する。
【0054】
さらに、この方法は、飛行の巡航段階の間に出る騒音に対するフィンの影響を最小化することによって、大きな寸法の尾部フィンの利用を可能にする。そのような尾部フィンは有利である。尾部フィンは、補助回転翼のアンチトルク作用に貢献し、したがって、幾つかの先行技術実施形態における場合より小さいパワーを必要とする補助回転翼の取り付けを、任意選択で可能にし得る。それによるパワーの節減は、回転翼航空機のペイロードの増加をもたらし得る。
【0055】
また、燃料消費も最適化することができる。
【0056】
飛行の下降段階の間、大きな寸法の尾部フィンが、巡航飛行中に生成される横方向スラストに実質的に等しい大量の横方向スラストを生成することができる。しかしながら、回転翼からのトルクは減衰しやすい。このような状況では、この横方向スラストは、主回転翼によって胴体上に生成される回転翼トルクより大きいトルクを胴体上に生成してもよい。この結果、回転翼航空機のヨー運動となる。このヨー運動は、補助回転翼を用いて負のスラストを生成することによって対抗する必要があり、それによって航空機のために一定のヨー角を維持できる。
【0057】
このような負のスラストは、騒音を生成し、特に、操縦者による制御がより困難になることによって、回転翼航空機の性能を低下させ得る。
【0058】
したがって、本発明は、回転翼トルクより大きいトルクの発生を防ぐように、大きな負の偏向角度に翼型を位置決めすることを提案する。
【0059】
また、オートローテーションにおける飛行の段階の間、翼型がこの目的のために用いられ得る。
【0060】
また、主回転翼によって胴体上に生成される回転翼トルクは低い。そのような状況では、小さい又はゼロの横方向スラストを尾部フィンから誘導するために、大きな負の偏向角度に翼型が位置決めしてもよい。
【0061】
オートローテーションの場合、及び急激な降下中、補助回転翼は、主に航空機のヨー運動を制御するために用いられ、尾部フィンによって生成される任意の横方向スラストに対抗するためではない。したがって、本発明は、補助回転翼を用いてヨー制御を行なうための最適化されたマージンを提供する。さらに、補助回転翼から出る騒音は、特に、負のスラストを伴う動作を防止することによって低減することができる。
【0062】
飛行の上昇段階の間、主回転翼は、大きく応力が加えられているため、大量の回転翼トルクを胴体上に誘導する。この回転翼トルクに、従来は、補助回転翼から大量のスラストを生成することによって対抗している。この高レベルのスラストは、騒音を発生する。
【0063】
また、補助回転翼を動作させることは大量のパワーを必要とする。したがって、主回転翼のために使用可能なパワーが低減され、それによって回転翼航空機の性能が低下し、特に上昇の速度が低下する。
【0064】
それとは逆に、本発明は、飛行の上昇段階の間、翼型を正の偏向角度に位置決めすることを提案する。それによって補助回転翼は、幾つかの先行技術実施形態と比べ、より小量のスラストを生成することを必要とすることで上述の欠点の軽減を可能にする。
【0065】
また、補助回転翼の故障の際に、翼型は正の偏向角度に位置決めしてもよい。翼型によって胴体上に生成されるトルクは、より大量の回転翼トルクを補償することを可能にする。したがって、本発明は、航空機の降下速度を減速することを可能にする。特に、本発明は、補助回転翼の故障の際に、下降後に実行しなければならない滑走着陸中の航空機の前進速度を減速させることを可能にする。
【0066】
さらに、第2のプレーンが第1の前後プレーンに対して正の角度を示すように、第1の前後プレーンに対して第2のプレーンを傾斜させることを可能にする。翼型が第2のプレーンにあるときは、翼型の後縁は、第1の側の方に向けられる。
【0067】
この特徴は、翼型がゼロ偏向角度を有するときに、前進飛行中に入射空気に対して正の角度を翼型に付与することを可能にする。
【0068】
同様に、翼型に正のキャンバーを付与することを可能にする。翼型は、第2の側の方に向けてキャンバーされた面を呈する。
【0069】
さらに、回転翼航空機の速度パラメータ及びパワープラントのパワーパラメータの関数として、翼型のためのターゲット角度を提供する関係式を利用することにより、翼型の配向を制御することが可能である。
【0070】
この関係式は、下式を任意選択で含んでもよい。
【数1】
但し、
「δ」はターゲット角度を表し、
「δ1」及び「δ2」は算出パラメータを表し、
「δmax」及び「δmin」は、それぞれ、所定の正の閾値角度及び負の閾値角度を表し、
「V1」、「V2」、「V3」、及び「V4」は、所定の速度パラメータを表し、
「V」は、速度パラメータの現在値を表し、
「W1」及び「W2」は所定のパワーパラメータを表し、
「W」はパワーパラメータの現在値を表し、
「sw」は所定の調整パラメータを表し、及び
「A」及び「B」は調整パラメータの関数である変数を表す。
【0071】
ここで、一例として、「δmax」、「δmin」、「V1」、「V2」、「V3」、「V4」、及び「W1」、「W2」は、製造業者実施テスト及び/又はシミュレーションによって、それらが特定の回転翼航空機及び/又は特定のミッションに適合するように決定される。
【0072】
変数「A」及び「B」は、製造業者によって、テスト又はシミュレーションによって、所定の閾値角度を誘導するように決定される。例えば、これらの変数「A」及び「B」は、次式を用いて決定してもよい。
A=0.1×[sw]、及び B=−21×[sw]
【0073】
第1の実施態様において、調整パラメータは所定の値に等しい。次に、翼型に適用される偏向角度はターゲット角度に等しい。
【0074】
例えば、所定の角度はゼロであり得る。
【0075】
この関係式は、偏向角度を、現在の速度パラメータ及び現在のパワーパラメータの関数として決定するための、単一のシートを定義することを可能にする。
【0076】
このシートは、特に、遷移ゾーンによって相互接続された4つの異なる動作ゾーン、すなわち、第1のゾーンZ1、第2のゾーンZ2、第3のゾーンZ3、及び第4のゾーンZ4を有してもよい。
・第1のゾーンZ1では、偏向角度は、最大であり、正の閾値角度に到達する。第1のゾーンは低速の前進速度で到達する。
・第2のゾーンZ2では、偏向角度は、最大であり、正の閾値角度に到達する。第2のゾーンは中間の前進速度、及びパワープラントによって生成される高パワーで到達する。
・第3のゾーンZ3では、偏向角度は、中偏向(例えば、ゼロに近いか、ゼロに等しい)に配置され、第3のゾーンは、高速の前進速度、及びパワープラントによって生成される高パワーで到達する。
・第4のゾーンZ4では、偏向角度は、小さく、負の閾値角度に到達し、第4のゾーンは、高速の前進速度、及びパワープラントによって生成される低パワーで到達される。
【0077】
第2の実施態様において、以下のステップ:
・関係式の適用において、最大角度をターゲット角度に等しいと決定し、第1の値(例えば.第1の値は−1に等しい)を調整パラメータに付与すること、
・関係式の適用において、最小角度をターゲット角度に等しいと決定し、第2の値(例えば、第2の値は+1に等しい)を調整パラメータに付与すること、
・補助回転翼のブレードの現在のコレクティブピッチを測定すること、
・ピッチが所定のセットポイントピッチより大きい場合に限り、翼型の偏向角度を最大角度の方に傾かせることによって、翼型の偏向角度を増大させることであって、偏向角度は最大角度に等しい又はそれ以下であるように制限されること、
・翼型の偏向角度を最小角度の方に傾かせることによって、翼型の偏向角度を減少させることであって、偏向角度は最小角度に等しい、又はそれ以上であるように制限されること、及び、
・偏向角度を変更することと平行して、ピッチを自動的に変更すること、
が実行される。
【0078】
この関係式は、それぞれ最大角度及び最小角度の決定に貢献する上方のシート及び下方のシートを定義することを可能にする。各シートは上述の4つのゾーンを含んでもよい。
【0079】
翼型の偏向角度は、これらの上方及び下方のシートによって限定される。
【0080】
このような状況では、偏向角度は補助回転翼のブレードの現在のコレクティブピッチの関数として決定され、同時に上方及び下方のシートによって限定される。
【0081】
この第2の実施態様は、補助回転翼を所定の動作ポイントで動作させることを追及する。この動作ポイントに補助回転翼を導くためのブレードのピッチを製造業者が決定する。
【0082】
この動作ポイントは、補助回転翼に、正の横方向スラストを生成させ得る。
【0083】
ブレードのコレクティブピッチがセットポイントピッチより大きいときは、偏向角度を増大させることによって、例えば、偏向角度を最大角度の方へ傾かせることによって尾部フィンからの横方向揚力を増大させる。これと平行して、オートパイロットシステムが、補助回転翼に作用して、補助回転翼のブレードのコレクティブピッチを低減する。
【0084】
ブレードのコレクティブピッチがセットポイントピッチより小さいときは、偏向角度を低減することによって、すなわち、偏向角度を最小角度の方に傾かせることによって、尾部フィンからの横方向スラストを低減させる。これと平行して、オートパイロットシステムが、補助回転翼に作用して、補助回転翼のブレードのコレクティブピッチを増加する。
【0085】
また、補助回転翼のブレードのピッチを制御するための手動制御手段を含む航空機では、操縦者が制御手段を操作しているときはいつでも、偏向角度への如何なる変更も禁止することができる。次に、第2の実施態様が禁止される。
【0086】
なお、単一の回転翼航空機が上記実施態様の両方を用い得ること、その際、操縦者が所望の動作モードを選択可能であること、が尊守されるべきである。
【0087】
方法に加え、本発明は、回転翼航空機の第2の側から第1の側を分離する第1の前後プレーンに沿って、長手方向に延びる回転翼航空機を提供する。この回転翼航空機は、少なくとも1つの主回転翼を備える。回転翼航空機は、回転翼航空機のヨー運動を制御するために、制御可能な横方向スラストを発生する補助回転翼を備える。スラストは、回転翼航空機の胴体上の主回転翼によって生成されるトルクに対抗するように、第2の側方向に向けられる。回転翼航空機は、主回転翼及び補助回転翼を順番に駆動するためのパワープラントを含む。回転翼航空機は、高さ方向に延び、制御可能な偏向を有する偏向可能な翼型を少なくとも部分的に備え、横方向揚力を生成する尾部フィンを含み、翼型は、翼型が第2のプレーンに存在するときは、ゼロ偏向角度を示し、翼型は後縁を有する。
【0088】
次に、回転翼航空機は、翼型をピボットさせるためのムーバ手段に接続されるプロセッサユニットを含む。プロセッサユニットは、回転翼航空機の速度パラメータの現在値を測定するための第1の測定システム、及びパワープラントのパワーパラメータの現在値を測定するための第2の測定システムに接続される。次に、プロセッサユニットは上述の方法を適用する。
【0089】
その結果、プロセッサユニットは、この方法を実行するために不揮発メモリに格納される命令を実行するプロセッサ等の計算手段を含んでもよい。
【0090】
したがって、プロセッサユニットは、翼型が第2のプレーンに対して正の偏向角度を示すようにその前縁を第1の側の方に向けることによって、又は、翼型が第2のプレーンに対して負の偏向角度を示すようにその後縁を第2の側の方に向けることによって、翼型の偏向を制御するムーバ手段と通信する。この目的のため、プロセッサユニットは翼型の偏向角度を、少なくとも回転翼航空機の速度パラメータの現在値、及びパワープラントのパワーパラメータの現在値の関数として制御する。
【0091】
次に、回転翼航空機は、翼型を表す偏向可能な尾部フィン、又は翼型を表す少なくとも1つの可動制御面を備える静止尾部フィン、又は併せて翼型を表す少なくとも1つの可動制御面を有する可動尾部フィンを含んでもよい。
【0092】
また、第2のプレーンは、第1の前後プレーンに対して正の角度を示し得る。翼型が第2のプレーンに存在するときは、後縁は第1の側の方に向けられる。
【0093】
さらに、翼型は正のキャンバーを有してもよい。翼型は、第2の側の方に向けられたキャンバーされた面を呈する。
【0094】
また、プロセッサユニットは、上記第1及び/又は第2の実施態様を実行するために、回転翼航空機の速度パラメータ及びパワープラントのパワーパラメータの関数として、翼型のためのターゲット角度を提供する関係式を格納する不揮発メモリを含んでもよい。
【0095】
また、回転翼航空機は、補助回転翼のブレードのピッチを制御するための手動制御手段と、直接的に又は測定装置を介して間接的にプロセッサユニットと通信する制御手段と、を含んでもよい。
【0096】
本発明及びその利点は、以下に例示する実施形態を、添付図面を参照して説明することで、さらに詳細に明らかになるであろう。