(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
航空機側壁容積部の機外境界を形成する航空機外板と、航空機側壁容積部の機内境界を形成する客室側壁と、航空機側壁容積部の軸方向の境界を形成する機体フレーム構造とによって境界を画された、航空機側壁容積部と、
前記航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するために前記航空機側壁容積部の一部分に配置され、クラウンと前記客室との間の交差部に配置され、客室の空気が該クラウンから引き出されることを可能とする、流れ制御器と、
前記航空機側壁容積部内に配設された分割部材であって、前記航空機側壁容積部を、前記分割部材と前記客室側壁の間の機内容積部、および前記分割部材と前記航空機外板の間の機外容積部に分割するための分割部材とを備えた、航空機機体の側壁であって、
前記流れ制御器が、前記航空機の作動モードが飛行中であることに基づいて、前記機内容積部を通る流れを制限して絶縁性能をもたらし、同時に前記機外容積部を通る流れを可能として前記機外容積部の空気と前記機外容積部を画定する表面との間に熱伝達をもたらすように構成され、かつ、
前記流れ制御器が、前記航空機の作動モードが地上作動であることに基づいて、前記機外容積部を通る流れを制限して絶縁性能をもたらし、同時に前記機内容積部を通る流れを可能として前記機内容積部の空気と前記機内容積部を画定する表面との間に熱伝達をもたらすように構成された、航空機機体の側壁。
前記流れ制御器が、絶縁をもたらすために前記航空機側壁容積部中に流れ制限をもたらし、前記航空機側壁容積部を通って流れる空気と前記航空機側壁容積部を画定する1つまたは複数の表面との間に熱伝達をもたらすために前記航空機側壁容積部を通る流れを可能にするように構成される、請求項1に記載の航空機機体の側壁。
前記流れ制御器が、絶縁をもたらすために前記航空機側壁容積部中に流れ制限をもたらし、前記航空機側壁容積部を通って流れる空気と前記航空機側壁容積部を画定する1つまたは複数の表面との間に熱伝達をもたらすために前記航空機側壁容積部を通る流れを可能にするように構成される、請求項4に記載の航空機。
前記航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するステップは、絶縁をもたらすために前記航空機側壁容積部中に流れ制限をもたらすステップと、前記航空機側壁容積部を通って流れる空気と前記航空機側壁容積部を画定する1つまたは複数の表面との間に熱伝達をもたらすために前記航空機側壁容積部を通る流れを可能にするステップとを含む、請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の開示を、すべてではないが一部の実施形態が示される添付の図を参照してこれ以後より完全に説明する。実際、本開示は、多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載する実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。そうではなく、これらの実施形態は、本開示が、適用可能な法的要求事項を満たすように提供される。全般にわたって、同じ番号は同じ要素を示す。
【0013】
上記で論じたように、上側ローブおよび下側ローブを有する民間航空機は、航空機側壁容積部内で空気流を受ける。しばしば低容量の流れである空気流は、比較的低い差圧によって駆動され、通常は、航空機外板と客室側壁パネルの間の空間内で下方向に流れる。航空機側壁容積部内のこの空気流を制御することにより、さまざまな熱伝達速度が選択可能になる。したがって、航空機側壁容積部内の空気流の状態は、ある熱伝達機構が妨げられる、または促され得るように制御または操作され得る。
【0014】
図1は、例示的な実施形態による航空機機体の断面図を示している。
図1の図は、客室20およびクラウン40に対応する上側ローブ10と、通常は貨物および/または乗客の荷物を保管するために使用される領域に対応する下側ローブ30とを示している。場合によっては、クラウン40は、客室20の上方に画定され得る。下側ローブ30内に保管された貨物または荷物は、客室20の床梁22の下方に配置され、貨物コンパートメント32内に保管され得る。貨物コンパートメントは、ビルジ34の上方かつ下側ローブ30の右チーク36と左チーク38の間に配設され得る。
図1に示すように、航空機外板50は、航空機機体の外部境界を画定することができる。客室側壁60は、客室20の外部境界の一部分を画定することができる。客室側壁60は、航空機側壁容積部70を画定するために航空機外板50から離間して置かれ得る。場合によっては、航空機側壁容積部70内において空気が通って流れることができるチャネルを形成するために、機体を形成し、航空機外板50が結合される構造も形成する構造フレーム部材が、航空機外板50内で同軸にかつ航空機外板50と客室側壁60の間を延びることができる。
【0015】
客室20は、通常、乗客の快適感を与えるために空調された空間である。実際には、客室20の環境は、通常、乗客が比較的快適な環境で旅することを可能にするように厳密に制御されている。多くの航空機は、乗客の快適感のために客室20の環境を制御することを助ける空調(AC)パック、および構成要素の温度を制御するための電気装置冷却システム(EECS)を使用する。機械装置によるさまざまな容積部間の空気の移動は、上側ローブおよび下側ローブ内のさまざまな容積部間、詳細にはクラウンと左チークおよび右チークの間に差圧を作り出し得る。場合によっては、差圧は、空気を航空機側壁容積部70内で流れさせることができる。より詳細には、場合によっては、空気は、航空機側壁容積部70内の構造フレーム部材によって境界を定められたチャネル内で流れることができる。空気流は通常、航空機の上側領域から航空機の下側領域に移動する。したがって、たとえば空気流は、航空機側壁容積部70内ではクラウン40から下方向に航空機外板50と客室側壁60の間を下側ローブ30に向かう方向に進むことができる。
【0016】
図2は、例示的な実施形態による空気流を許容する航空機側壁容積部の一部分の断面図を示している。特に、
図2は、航空機外板50および客室側壁60によって境界を定められた航空機側壁容積部70の一部分を示している。
図2はまた、例示的な実施形態による、クラウン40、客室20および右チーク36または左チーク38に対する航空機側壁の部分もまた示している。
図2に示すように、空気流の方向は、矢印80によって示すように全体的に下方向である。注目すべきは、航空機側壁容積部70は、絶縁ブランケット、防火仕切り、および空気流に対する他の潜在的な障害物を含むことができる。しかし、矢印80によって示す空気の流れは、全体的に、航空機側壁容積部70内のあらゆる障害物を通り抜けるかつその周りにある空隙および/または他の流路を介して航空機側壁容積部70を通って進む。
【0017】
一般的に言えば、航空機側壁容積部70内の空気流が制御されないとき、ある熱伝達プロセスが自然に起こる。たとえば、航空機外板50が比較的高温であるとき(たとえば航空機が地上にあり、太陽から熱を吸収しているとき)、航空機側壁容積部70内の空気流は、航空機外板50から熱を除去し、航空機側壁容積部内の空気を暖め得る。一方で、航空機外板50が比較的低温であるとき(たとえば、航空機が高度にあるとき)、航空機側壁容積部70内の空気流は、航空機側壁容積部70内の空気から航空機外板50に熱を送り、それによって航空機側壁容積部70内の空気を冷却する。したがって、航空機外板50は、場合によっては熱源を、他のケースでは放熱板を形成することができる。
【0018】
上記で示すように、本発明の一部の例示的な実施形態は、航空機側壁容積部70内で起こり得る空気流の制御および利用を可能にすることができる。この点において、一部の例示的な実施形態は、航空機側壁容積部を、空気流を選択的に可能にするまたは妨げるように制御され得る少なくとも2つの別個の容積部に分割することを実現することができる。空気流の選択的制御は、航空機側壁容積部70内の空気流を有利に利用してある状況において航空機ACパックおよびEECS上の熱負荷を低減することを可能にすることができる。たとえば、側壁の気流は、客室を通る(たとえば客室内への戻りエアグリルを通る)気流速度を増大させるためにブロック(たとえば自由自在にシャットオフ)されてもよい。このタイプの気流制御は、たとえば下側ローブの火災の場合に有用になり得る。場合によっては、航空機側壁容積部70を通る空気流は、航空機の空調システム内で循環する空気の部分を形成するために使用されてもよい。したがって一部の実施形態では、ファンまたは他の空気循環機構が、航空機側壁容積部70を通る流れを少なくとも部分的に駆動するように使用されてもよい。しかし、通常、強制流は必要でなく、一部の例示的な実施形態は、航空機側壁容積部70を通る流れを駆動する既存の差圧以外何も有することなく作動することができる。したがって、例示的な実施形態は、航空機の熱効率を増大させることができる。さらに、熱効率が増大するために、EECSハードウエアの重量を低減することができ、したがって航空機の低減された重量はまた、改良された航空機の燃料効率にもつながり得る。
【0019】
例示的な実施形態では、航空機側壁容積部70を通る流れを選択的に可能にする、または制限するために、流れ制御器90が航空機側壁容積部70内に置かれてもよい。流れ制御器90は、航空機側壁容積部70内に形成されたチャネルの一部またはすべてに配設され得る可動式ルーバまたはフラッパ弁の形態をとることができる。しかし、他のケースでは、流れ制御器90は、航空機側壁容積部70を通る流れを制限するために空気または何らかの他の流体を充填することができ、あるいは航空機側壁容積部70を通る流れを許容するために空気または別の流体を空にすることを可能にし得るブラダの形態をとることができる。
図2では、流れ制御器90は、(実線で示す)開位置および(点線で示す)閉位置に回転することができる回転可能な部材として示されているが、任意の適切な機構が使用されてもよい。
【0020】
流れ制御器90は、通常、航空機側壁容積部70の比較的高い部分に(たとえばクラウン40と客室20の間の交差部にまたはその近くに)置かれ得る。しかし、流れ制御器90は、航空機側壁容積部内70の任意の場所に置かれてもよい。航空機側壁容積部70を通る空気流は、航空機側壁容積部を介して起こる熱伝達が、(たとえば環境の制御装置の負担を低減するために)有利になるとき、(流れ制御器90を開くことによって)可能にされ、あるいは熱伝達が、(たとえば航空機側壁容積部70内の断熱空間の形成によって絶縁をもたらすために)有利にならないとき、(流れ制御器90を閉じることによって)制限され得る。
【0021】
一部の実施形態では、航空機側壁容積部70を通る空気流を単に全体として制御するのではなく、航空機側壁容積部70は、各々が所望に応じて選択的に制御され得る2つの別個の容積部に分けられてもよい。
図3は、例示的な実施形態によって設けられた少なくとも2つの個別の選択可能な空気流容積部の1つ内の制御可能な空気流を使用する航空機側壁容積部の一部分の断面図を提供している。
図3に示すように、航空機側壁容積部70は、分割部材120によって機内容積部100と機外容積部110に分けられ得る。分割部材120は、航空機側壁容積部70を通って航空機外板50と客室側壁60の間を延びることができる。場合によっては、分割部材120は、航空機外板50からおよび/または客室側壁60からほぼ一定の距離(必ずしも等距離でなくてもよいが)を維持することができる。さらには、一部の実施形態では、分割部材120は、航空機外板50および客室側壁60の両方からほぼ等距離になることができる。機内容積部100は、客室側壁60および分割部材120によって境界を定められた空間として定義され得る。機外容積部110は、航空機外板50および分割部材120によって境界を定められた空間として定義され得る。例示的な実施形態では、分割部材120は、蒸気障壁でよい。蒸気障壁は、薄いプラスチックまたは他の比較的軽量な材料から形成され得る。場合によっては、蒸気障壁は、2つの別個の制御可能な空気流チャネルを作り出すために絶縁型の流れチャンネル分割板を形成することができる。蒸気障壁はまた、下側ローブの火災時、発生した煙が客室内に浸透して戻ることができないことを確実にするために使用されてもよい。
【0022】
例示的な実施形態では、機内容積部100および/または機外容積部110内の流れを可能にするまたは制限するために、流れ制御器130が設けられ得る。場合によっては、流れ制御器130は、機内容積部100または機外容積部110内の流れを制御することができる単一の弁を含むことができる。たとえば、流れ制御器130は、機内容積部100内の流れを制限するために一方の方向に揺動し、機外容積部110内の流れを制限するために他方の方向に揺動することができるフラッパ弁でよい。しかし、場合によっては、流れ制御器130が、機内容積部100および機外容積部110の両方への流れを同時に可能にするまたは制限することができることがさらに望ましくなり得る。したがって、場合によっては、流れ制御器130は、機内容積部100および機外容積部110の各々内に流れ制御弁を含むことができる。一例として、流れ制御器130は、選択的に、機内容積部100および機外容積部110のいずれか、両方を制限する、またはどちらも制限しないことを可能にするために機内容積部100および機外容積部110のチャネルの1つまたは複数内に配置され得るブラダ弁として実施されてもよい。
【0023】
図4は、例示的な実施形態による改良された絶縁特性をもたらす、
図3に示す制御可能な空気流構造の1つの形状の図を提供し、
図5は、例示的な実施形態による改良された熱遮断特性をもたらす、
図3に示す制御可能な空気流構造の1つの形状の図を提供している。この点において、
図4は、機内容積部100内の空気の流れが制限されるが、機外容積部110の空気の流れは、矢印140によって示すように制限されない状況を示している。
図4に示す流れ制御の状態は、航空機外板50が低温である飛行中の状況に有用になり得る。機内容積部100内の空気流の制限は、機内容積部100が絶縁特性を生じさせることを実現することができる。一方で、機外容積部110を通る流れを可能にすることにより、機外容積部110内の空気を冷却するように熱伝達が起こり、ACパックに対する冷却負荷を低減し、EECSのための作動温度の低下をもたらすことが可能になり得る。
【0024】
図5は、機内容積部100内の空気の流れは、矢印150によって示すように制限されないが、機外容積部110の空気の流れは、制限される状況を示している。
図5に示す流れ制御の状態は、航空機外板50が、太陽によって与えられた熱エネルギーによって高温である地上での作動に有用になり得る。機外容積部110の制限は、機外容積部110が、絶縁特性を生じさせることを実現することができる。一方で、機内容積部100を通る流れを可能にすることにより、客室20から熱が除去されるように熱伝達が起こり、ACパックに対する冷却負荷を低減し、EECSのための作動温度の低下をもたらすことが可能になり得る。上記で示したように、これは、航空機の熱効率を改良し、また熱負荷をオフセットするためのハードウエアはそれほど必要とされ得ないので、対応する重量低減によって燃料効率を改良することを可能にすることもできる。
【0025】
したがって、
図4および5に示す異なる流れ制御の状態は、作り出された2つの流れチャネル(機内容積部100および機外容積部110)の各々において流れを選択可能に制限および/または可能にすることを示している。こうして、例示的な実施形態は、チャネルの一方を使用して絶縁を、それと同時に他方のチャネルを用いて熱伝達を交互に行うことを実現することができ、このとき絶縁に使用されるチャネルおよび熱伝達に使用されるチャネルは、航空機の作動モード(たとえば飛行中または地上作動)に基づいて選択される。
【0026】
一部の実施形態では、客室空気の分配の全体的な流れは、客室空気を床下から客室20内に供給することによってもたらされ得る。次いで客室空気の引き出しが、クラウン40から導かれ得る。したがって、空気分配システムの重量および再循環ファンの動力は、航空機側壁容積部70内の空気の流れが空気分配システムを補助し得るため、低減され得る。場合によっては、伝えられ放散される空気分配システムの騒音レベルの低減もまた、受けることができる。
【0027】
図6は、例示的な実施形態による航空機内で空気流を制御する方法のブロック図である。
図6に示すように、方法は、作動200において、航空機側壁容積部の機外境界を形成する航空機外板と、航空機側壁容積部の機内境界を形成する客室側壁と、航空機側壁容積部の軸方向の境界を形成する機体フレーム構造とによって境界を画された航空機側壁容積部を提供することを含むことができる。方法はさらに、作動210において、航空機の作動状態に基づいて航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御することを含むことができる。
【0028】
場合によっては、航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するステップは、絶縁をもたらすために航空機側壁容積部中に流れ制限をもたらすステップと、航空機側壁容積部を通って流れる空気と、航空機側壁容積部を画定する1つまたは複数の表面との間に熱伝達をもたらすために航空機側壁容積部を通る流れを可能にするステップとを含むことができる。一部の実施形態では、航空機側壁容積部は、航空機側壁容積部内に配設された、航空機側壁容積部を、分割部材と客室側壁の間の機内容積部、および分割部材と航空機外板の間の機外容積部に分割するための分割部材を含むことができる。そのような例示的な実施形態では、航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するステップは、絶縁特性をもたらすために機内容積部または機外容積部の一方を通る流れを制限するステップと、それと同時に、機内容積部または機外容積部の他方内の空気と機内容積部または機外容積部の対応する他方を画定する表面との間に熱伝達を可能にするために、機内容積部または機外容積部の他方を通る流れを可能にするステップとを含むことができる。例示的な実施形態では、空気流は、飛行作動中、機内容積部内で制限され、空気流は、地上作動中、機外容積部内で制限される。
【0029】
本明細書に記載した本開示の多くの改変形態および他の実施形態が、前述の説明および関連する図内で提示した教示の利益を有するこれらの実施形態が関係する当業者によって想定されるであろう。したがって、本開示は、開示された特有の実施形態に限定されるものではないこと、および改変形態および他の実施形態が、付属の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。特有の用語が本明細書において使用されているが、これらは、汎用的および説明的意味のみに使用され、限定を目的とするものではない。
【0030】
本発明はまた、以下の実施形態にも関連する。
【0031】
1.航空機側壁容積部の機外境界を形成する航空機外板と、航空機側壁容積部の機内境界を形成する客室側壁と、航空機側壁容積部の軸方向の境界を形成する機体フレーム構造とによって境界を画された、航空機側壁容積部と、
航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するために航空機側壁容積部の一部分に配置された流れ制御器とを備える、航空機機体の側壁。
【0032】
2.流れ制御器が、絶縁をもたらすために航空機側壁容積部中に流れ制限をもたらし、航空機側壁容積部を通って流れる空気と航空機側壁容積部を画定する1つまたは複数の表面との間に熱伝達をもたらすために航空機側壁容積部を通る流れを可能にするように構成される、実施形態1に説明された航空機機体の側壁。
【0033】
3.航空機側壁容積部内に配設され、航空機側壁容積部を、分割部材と客室側壁の間の機内容積部、および分割部材と航空機外板の間の機外容積部に分割するための分割部材をさらに備える、実施形態1に説明された航空機機体の側壁。
【0034】
4.分割部材が、蒸気障壁である、実施形態3に説明された航空機機体の側壁。
【0035】
5.流れ制御器が、機内容積部および機外容積部を通る空気流を選択可能に制御するように構成される、実施形態3に説明された航空機機体の側壁。
【0036】
6.流れ制御器が、絶縁特性をもたらすために機内容積部または機外容積部の一方を通る流れを制限し、それと同時に、機内容積部または機外容積部の他方内の空気と、機内容積部または機外容積部の対応する他方を画定する表面との間に熱伝達を可能にするために、機内容積部または機外容積部の他方を通る流れを可能にするように構成される、実施形態3に説明された航空機機体の側壁。
【0037】
7.空気流が、飛行作動中、機内容積部内で制限され、空気流が、地上作動中、機外容積部内で制限される、実施形態6に説明された航空機機体の側壁。
【0038】
8.流れ制御器が、フラッパ弁またはブラダ弁である、実施形態1に説明された航空機機体の側壁。
【0039】
9.航空機の外側シェルを画定する航空機外板を含む機体と、
両側の客室側壁によって境界を定められ、航空機のクラウンの下方の機体の一部分内に配置された、客室と、
客室の下方に配設された、航空機貨物を保管するための下側ローブとを備え、
航空機側壁容積部が、航空機外板および客室側壁の各々個々の1つによって境界を定められ、航空機外板は、航空機側壁容積部の機外境界を形成し、客室側壁は、航空機側壁容積部の機内境界を形成し、機体フレーム構造は、航空機側壁容積部の軸方向の境界を形成し、
航空機側壁容積部は、航空機側壁容積部を通ってクラウンから下側ローブに至る空気流を選択可能に制御するように構成された流れ制御器を含む、航空機。
【0040】
10.流れ制御器が、絶縁をもたらすために航空機側壁容積部中に流れ制限をもたらし、航空機側壁容積部を通って流れる空気と航空機側壁容積部を画定する1つまたは複数の表面との間に熱伝達をもたらすために航空機側壁容積部を通る流れを可能にするように構成される、実施形態9に説明された航空機。
【0041】
11.航空機側壁容積部内に配設され、航空機側壁容積部を、分割部材と客室側壁の間の機内容積部、および分割部材と航空機外板の間の機外容積部に分割するための分割部材をさらに備える、実施形態9に説明された航空機。
【0042】
12.分割部材が、蒸気障壁である、実施形態11に説明された航空機。
【0043】
13.流れ制御器が、機内容積部および機外容積部を通る空気流を選択可能に制御するように構成される、実施形態11に説明された航空機。
【0044】
14.流れ制御器が、絶縁特性をもたらすために機内容積部または機外容積部の一方を通る流れを制限し、それと同時に、機内容積部または機外容積部の他方内の空気と機内容積部または機外容積部の対応する他方を画定する表面との間に熱伝達を可能にするために、機内容積部または機外容積部の他方を通る流れを可能にするように構成される、実施形態11に説明された航空機。
【0045】
15.空気流が、飛行作動中、機内容積部内で制限され、空気流が、地上作動中、機外容積部内で制限される、実施形態14に説明された航空機。
【0046】
16.航空機内の空気流を制御する方法であって、
航空機側壁容積部の機外境界を形成する航空機外板と、航空機側壁容積部の機内境界を形成する客室側壁と、航空機側壁容積部の軸方向の境界を形成する機体フレーム構造とによって境界を画された航空機側壁容積部を提供するステップと、
航空機の作動状態に基づいて航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するステップとを含む、方法。
【0047】
17.航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するステップは、絶縁をもたらすために航空機側壁容積部中に流れ制限をもたらすステップと、航空機側壁容積部を通って流れる空気と航空機側壁容積部を画定する1つまたは複数の表面との間に熱伝達をもたらすために航空機側壁容積部を通る流れを可能にするステップとを含む、実施形態16に説明された方法。
【0048】
18.航空機側壁容積部が、航空機側壁容積部内に配設された、航空機側壁容積部を、分割部材と客室側壁の間の機内容積部、および分割部材と航空機外板の間の機外容積部に分割するための分割部材を含み、
航空機側壁容積部を通る空気流を選択可能に制御するステップは、絶縁特性をもたらすために機内容積部または機外容積部の一方を通る流れを制限し、それと同時に、機内容積部または機外容積部の他方内の空気と機内容積部または機外容積部の対応する他方を画定する表面との間に熱伝達を可能にするために、機内容積部または機外容積部の他方を通る流れを可能にする、実施形態16に説明された方法。
【0049】
19.空気流が、飛行作動中、機内容積部内で制限され、空気流が、地上作動中、機外容積部内で制限される、実施形態18に説明された方法。