特許第5980106号(P5980106)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大和製衡株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5980106-物品振分装置 図000002
  • 特許5980106-物品振分装置 図000003
  • 特許5980106-物品振分装置 図000004
  • 特許5980106-物品振分装置 図000005
  • 特許5980106-物品振分装置 図000006
  • 特許5980106-物品振分装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5980106
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】物品振分装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/46 20060101AFI20160818BHJP
   B65G 47/82 20060101ALI20160818BHJP
   B65G 47/68 20060101ALI20160818BHJP
【FI】
   B65G47/46 B
   B65G47/82 C
   B65G47/68 C
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-259757(P2012-259757)
(22)【出願日】2012年11月28日
(65)【公開番号】特開2014-105073(P2014-105073A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2015年11月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺田 大助
【審査官】 中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−012145(JP,A)
【文献】 特開2010−184752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/46
B65G 47/53
B65G 47/68
B65G 47/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
架台と、
前記架台に取付けられ、物品を搬送する搬送装置と、
前記架台に取付けられ、物品の搬送方向と交差する方向に往復移動することにより前記搬送装置上の物品を前記搬送装置の側方へ押し出すヘッド部を有する排出装置とを備え、
前記架台は、
前記搬送方向と直交する方向に延びた支持フレームを有し、
前記排出装置は、
排出装置取付具との間に前記支持フレームを挟んで締め付けることにより前記支持フレーム上に固定されており、
前記排出装置と前記排出装置取付具との間の前記支持フレームを締め付ける力を無くした状態としたときに、前記排出装置を前記支持フレーム上において前記支持フレームが延びた方向にスライドさせることができるように構成された、
物品振分装置。
【請求項2】
前記搬送装置は、
搬送装置取付具との間に前記支持フレームを挟んで締め付けることにより前記支持フレーム上に固定されており、
前記搬送装置と前記搬送装置取付具との間の前記支持フレームを締め付ける力を無くした状態としたときに、前記搬送装置を前記支持フレーム上において前記支持フレームが延びた方向にスライドさせることができるように構成された、
請求項1に記載の物品振分装置。
【請求項3】
前記排出装置は、
前記ヘッド部と、前記ヘッド部を往復移動させる機構を内蔵し前記ヘッド部が往復移動する方向に延びた箱状の本体部とを有するプッシャ装置と、
前記架台に取付けられ、上部に前記プッシャ装置が固定される箱状の支持装置と、
前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定し、かつ固定を解除するための固定解除機構とを備え、
前記固定解除機構が固定を解除した状態のときに、前記プッシャ装置を前記支持装置上において前記ヘッド部が往復移動する方向にスライドさせることができ、前記スライドさせることにより前記プッシャ装置の前記支持装置上の位置を変更した後、前記固定解除機構によって前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定することができるように構成された、
請求項1または2に記載の物品振分装置。
【請求項4】
前記排出装置は、
前記ヘッド部と、前記ヘッド部を往復移動させる機構を内蔵し前記ヘッド部が往復移動する方向に延びた箱状の本体部とを有するプッシャ装置と、
前記架台に取付けられ、上部に前記プッシャ装置が固定される箱状の支持装置とを備えており、
前記プッシャ装置は、
前記搬送装置とは反対側の前記支持装置の上端部に回動自在に取り付けられるとともに、前記搬送装置側の前記支持装置の上部に係合手段によって係合されることによって、前記支持装置上に固定されており、
前記係合手段による係合状態を解除したときに、前記ヘッド部が上方へ移動するように前記プッシャ装置を前記支持装置の前記上端部を中心に回動させることができるように構成された、
請求項1または2に記載の物品振分装置。
【請求項5】
架台に取付けられ、物品を搬送する搬送装置と、
前記架台に取付けられ、物品の搬送方向と交差する方向に往復移動することにより前記搬送装置上の物品を前記搬送装置の側方へ押し出すヘッド部と、前記ヘッド部を往復移動させる機構を内蔵し前記ヘッド部が往復移動する方向に延びた箱状の本体部とを有するプッシャ装置と、
前記架台に取付けられ、上部に前記プッシャ装置が固定される箱状の支持装置と、
前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定し、かつ固定を解除するための固定解除機構とを備え、
前記固定解除機構が固定を解除した状態のときに、前記プッシャ装置を前記支持装置上において前記ヘッド部が往復移動する方向にスライドさせることができ、前記スライドさせることにより前記プッシャ装置の前記支持装置上の位置を変更した後、前記固定解除機構によって前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定することができるように構成された、
物品振分装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送路を搬送される物品を搬送路から選択的に排出する物品振分装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、包装された食品などの物品を生産する生産ラインには、物品の品質を検査するために種々の検査装置が備えられている。例えば、物品の重量を検査する重量検査器、物品の中に異物が混入していないかを検査する金属検出器やX線検査機器、物品の包装状態を検査するシールチェッカなどが、生産ラインの各所に検査装置として配置されている。
【0003】
そして、検査装置の物品搬送下流側には、検査に合格しなかった物品(不良品)を生産ラインの外に振り分ける物品振分装置が配備されていることが多い。物品振分装置には、アーム(フリッパ)式、エアジェット式、シュート式、プッシャ式、ドロップベルト(シングルスイング)式など種々の方式があって、何れも正規の物品搬送路(生産ライン)から不良品をライン外に振り分ける機能を有している。
【0004】
例えば、引用文献1には、プッシャ式の物品振分装置が記載されている。このようなプッシャ式の物品振分装置では、通常、物品を搬送するベルトコンベアからなる搬送装置と、物品(不良品)を押し出して搬送装置上から排除するための排出装置と、これら搬送装置及び排出装置が取り付けられる架台とを備えている。ここで、排出装置は、物品の搬送方向と直交する方向へ往復移動することにより物品を押し出すヘッド部(プッシャヘッド)を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−184752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の物品振分装置では、搬送装置及び排出装置のそれぞれが例えばボルト等によって架台に固定され、架台と搬送装置と排出装置とがセットになっているため、搬送装置を例えば装置幅(コンベア幅)の異なる別の搬送装置と入れ替えることはできなかった。そのため、例えば、装置幅の異なる搬送装置に対しては異なる架台を製作して用いる必要がある。
【0007】
また、物品振分装置には、常に同一サイズの物品が搬送されてくるとは限らず、例えば、時間ごと、あるいは日ごと等に、異なるサイズの物品が搬送されてくる場合がある。しかしながら、従来の物品振分装置では、搬送されてくる物品のサイズが異なる場合については何の考慮(工夫)もなされていない。
【0008】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、装置幅の異なる搬送装置に対応でき製作コストの削減を図ることが可能になる物品振分装置を提供することを目的としている。
【0009】
また、本発明の他の目的は、物品のサイズに応じて処理能力の向上を図ることが可能になる物品振分装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある形態(aspect)に係る物品振分装置は、架台と、前記架台に取付けられ、物品を搬送する搬送装置と、前記架台に取付けられ、物品の搬送方向と交差する方向に往復移動することにより前記搬送装置上の物品を前記搬送装置の側方へ押し出すヘッド部を有する排出装置とを備え、前記架台は、前記搬送方向と直交する方向に延びた支持フレームを有し、前記排出装置は、排出装置取付具との間に前記支持フレームを挟んで締め付けることにより前記支持フレーム上に固定されており、前記排出装置と前記排出装置取付具との間の前記支持フレームを締め付ける力を無くした状態としたときに、前記排出装置を前記支持フレーム上において前記支持フレームが延びた方向にスライドさせることができるように構成されている。
【0011】
この構成によれば、排出装置と排出装置取付具との間の支持フレームを締め付ける力を無くした状態とし、排出装置を支持フレーム上において支持フレームが延びた方向(すなわち搬送方向と直交する方向)にスライドさせた後、排出装置と排出装置取付具との間で再び支持フレームを締め付けることにより、排出装置の位置を変更して支持フレーム上に固定することができる。すなわち、排出装置の架台上の取付け位置を物品の搬送方向と直交する方向に容易に変更することができる。そのため、仮に、装置幅(コンベア幅)の異なる搬送装置を架台に取り付けたとしても、同架台への排出装置の適当な取付け位置への調整を容易にできる。よって、装置幅の異なる搬送装置に対応でき、架台の共通化を図ることにより製作コストの削減を図ることが可能になる。
【0012】
さらに、排出装置の架台上の取付け位置を物品の搬送方向と直交する方向に容易に変更することができるため、往復移動していないときの排出装置のヘッド部の搬送装置上への侵入程度(侵入距離)を、搬送される物品のサイズ(大きさ)に応じて変更することができる。そのため、物品のサイズが小さい場合には、ヘッド部の搬送装置上への侵入程度が大きくなるように排出装置の位置を変更し、ヘッド部が往復移動するストロークを短くすることにより、ヘッド部が往復移動する時間を短縮することができるので、例えば上流側の装置から搬送されてくる単位時間当たりの物品の個数を多くすれば、処理能力の向上(生産性の向上)を図ることが可能になる。
【0013】
また、前記搬送装置は、搬送装置取付具との間に前記支持フレームを挟んで締め付けることにより前記支持フレーム上に固定されており、前記搬送装置と前記搬送装置取付具との間の前記支持フレームを締め付ける力を無くした状態としたときに、前記搬送装置を前記支持フレーム上において前記支持フレームが延びた方向にスライドさせることができるように構成されていてもよい。
【0014】
この構成によれば、搬送装置と搬送装置取付具との間の支持フレームを締め付ける力を無くした状態とし、搬送装置を支持フレーム上において支持フレームが延びた方向(すなわち搬送方向と直交する方向)にスライドさせた後、搬送装置と搬送装置取付具との間で再び支持フレームを締め付けることにより、搬送装置の位置を変更して支持フレーム上に固定することができる。すなわち、搬送装置の架台上の取付け位置を物品の搬送方向と直交する方向に容易に変更することができる。そのため、排出装置だけでなく、搬送装置も架台への適当な取付け位置への調整を容易にできる。よって、装置幅の異なる搬送装置への対応がより容易となり、架台の共通化を図ることにより製作コストの削減を図ることが可能になる。
【0015】
また、前記排出装置は、前記ヘッド部と、前記ヘッド部を往復移動させる機構を内蔵し前記ヘッド部が往復移動する方向に延びた箱状の本体部とを有するプッシャ装置と、前記架台に取付けられ、上部に前記プッシャ装置が固定される箱状の支持装置と、前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定し、かつ固定を解除するための固定解除機構とを備え、前記固定解除機構が固定を解除した状態のときに、前記プッシャ装置を前記支持装置上において前記ヘッド部が往復移動する方向にスライドさせることができ、前記スライドさせることにより前記プッシャ装置の前記支持装置上の位置を変更した後、前記固定解除機構によって前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定することができるように構成されていてもよい。
【0016】
この構成によれば、プッシャ装置の支持装置上の位置を容易に変更することができる。すなわち、往復移動していないときのプッシャ装置のヘッド部の搬送装置上への侵入程度(侵入距離)を、搬送される物品のサイズ(大きさ)に応じて変更することができる。そのため、物品のサイズが小さい場合には、ヘッド部の搬送装置上への侵入程度が大きくなるようにプッシャ装置の支持位置を変更し、ヘッド部が往復移動するストロークを短くすることにより、ヘッド部が往復移動する時間を短縮することができるので、例えば上流側の装置から搬送されてくる単位時間当たりの物品の個数を多くすれば、処理能力の向上(生産性の向上)を図ることが可能になる。
【0017】
また、前記排出装置は、前記ヘッド部と、前記ヘッド部を往復移動させる機構を内蔵し前記ヘッド部が往復移動する方向に延びた箱状の本体部とを有するプッシャ装置と、前記架台に取付けられ、上部に前記プッシャ装置が固定される箱状の支持装置とを備えており、前記プッシャ装置は、前記搬送装置とは反対側の前記支持装置の上端部に回動自在に取り付けられるとともに、前記搬送装置側の前記支持装置の上部に係合手段によって係合されることによって、前記支持装置上に固定されており、前記係合手段による係合状態を解除したときに、前記ヘッド部が上方へ移動するように前記プッシャ装置を前記支持装置の前記上端部を中心に回動させることができるように構成されていてもよい。
【0018】
この構成によれば、プッシャ装置を回動させることにより、プッシャ装置が邪魔にならず、搬送装置の修理や搬送装置の着脱作業等を容易に行うことができる。
【0019】
また、本発明の他の形態に係る物品振分装置は、架台に取付けられ、物品を搬送する搬送装置と、前記架台に取付けられ、物品の搬送方向と交差する方向に往復移動することにより前記搬送装置上の物品を前記搬送装置の側方へ押し出すヘッド部と、前記ヘッド部を往復移動させる機構を内蔵し前記ヘッド部が往復移動する方向に延びた箱状の本体部とを有するプッシャ装置と、前記架台に取付けられ、上部に前記プッシャ装置が固定される箱状の支持装置と、前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定し、かつ固定を解除するための固定解除機構とを備え、前記固定解除機構が固定を解除した状態のときに、前記プッシャ装置を前記支持装置上において前記ヘッド部が往復移動する方向にスライドさせることができ、前記スライドさせることにより前記プッシャ装置の前記支持装置上の位置を変更した後、前記固定解除機構によって前記プッシャ装置と前記支持装置とを固定することができるように構成されていてもよい。
【0020】
この構成によれば、プッシャ装置の支持装置上の位置を容易に変更することができる。すなわち、往復移動していないときのプッシャ装置のヘッド部の搬送装置上への侵入程度(侵入距離)を、搬送される物品のサイズ(大きさ)に応じて変更することができる。そのため、物品のサイズが小さい場合には、ヘッド部の搬送装置上への侵入程度が大きくなるようにプッシャ装置の支持位置を変更し、ヘッド部が往復移動するストロークを短くすることにより、ヘッド部が往復移動する時間を短縮することができるので、例えば上流側の装置から搬送されてくる単位時間当たりの物品の個数を多くすれば、処理能力の向上(生産性の向上)を図ることが可能になる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以上に説明した構成を有し、装置幅の異なる搬送装置に対応でき製作コストの削減を図ることが可能になる物品振分装置を提供することができるという効果を奏する。また、物品のサイズに応じて処理能力の向上を図ることが可能になる物品振分装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態の物品振分装置の一例を示す概略斜視図である。
図2】(a)、(b)は、それぞれ本発明の実施形態において排出装置(プッシャ装置及び支持装置)の架台への取付け位置が異なる状態を示す図である。
図3】(a)は、本発明の実施形態における支持装置の取付具を一方向から見た図(正面図)であり、(b)は、同取付具の側面図であり、(c)は、同取付具の平面図である。
図4】(a)、(b)は、それぞれ本発明の実施形態においてプッシャ装置に対する支持装置の支持位置が異なる状態を示す図である。
図5】本発明の実施形態においてプッシャ装置を支持装置上で回動させた状態を示す図である。
図6】(a)は、本発明の実施形態におけるプッシャ装置及び支持装置の要部拡大図であり、(b)は、本発明の実施形態におけるパッチン錠の取付構造を示す拡大図であり、(c)は、本発明の実施形態における蝶番の取付構造を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0024】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態の物品振分装置の一例を示す概略斜視図である。
【0025】
本実施形態の物品振分装置は、架台1と、搬送装置2と、排出装置5とを備えている。架台1は、角パイプからなる支持フレーム11と、支持フレーム11の両端を支持する一対の脚部12とを備えている。各々の脚部12は、2本の脚13と、この2本の脚13を連結する連結フレーム14とを備えている。ここで、脚13と連結フレーム14とが溶接によって接続され、また、連結フレーム14と支持フレーム11とが溶接によって接続されている。
【0026】
搬送装置2は、ベルトコンベアで構成され、コンベアベルト26等を備えたコンベア本体21と、コンベア本体21に取付けられた駆動モータ22と、コンベア本体21を支持する一対の脚部25とを備えている。各々の脚部25は、2本の支柱23と、2本の支柱23の下端に固定された支持板24とを備えている。各々の脚部25に取付具(搬送装置取付具)27を2本のボルト28(図5参照)で固定することにより、搬送装置2が架台1に取付けられている。搬送装置2は、物品Mを矢印A方向(搬送方向A)へ搬送する。
【0027】
排出装置5は、プッシャ装置3と、それを支持する支持装置4とを備えている。プッシャ装置3は、物品Mを搬送装置2の側方へ押し出すためのヘッド部31と、ヘッド部31を搬送方向Aと直交する方向(矢印B方向及びその逆方向)に往復移動させるエアシリンダ32を内蔵した箱状の本体部33とを備えている。すなわち、ヘッド部31はエアシリンダ32のロッド先端に固定されている。エアシリンダ32のロッドを伸長させることにより、ヘッド部31が矢印B方向に前進し、エアシリンダ32のロッドを収縮させることにより、ヘッド部31が後退して元の位置(原点位置)に戻る。このようにエアシリンダ32が伸縮動作を行うことにより、ヘッド部31が搬送装置2上の物品Mを搬送装置2の側方へ押し出した後、原点位置に戻る。また、ヘッド部31とともに移動し、本体部33のケースに設けられた長穴37を通過する噛みこみ防止板34がヘッド部31に取付けられている。この噛みこみ防止板34は、搬送されてくる物品がヘッド部31と本体部33のケースとの間に挟まれるのを防止するために設けられている。
【0028】
支持装置4は、上部にプッシャ装置3を支持する略直方体形状の箱状の本体部41を備えている。この本体部41の底板45に取付具42を4本のボルト46(図5参照)で固定することにより、支持装置4が架台1に取付けられている。
【0029】
また、フィルタレギュレータ43は、取付具42に延設されたブラケット部分44の取付け穴44a(図3参照)に装着されている。なお、フィルタレギュレータ43は、架台1に水平なフレーム(図示せず)を別途設け、そのフレームに取付けられるようにしてもよい。このフィルタレギュレータ43は、エアコンプレッサ(図示せず)から供給される圧縮空気の清浄化及び圧力調整等を行うためのもので、フィルタレギュレータ43で圧力調整等の行われた圧縮空気は、電磁弁(図示せず)を介してエアシリンダ32へ供給される。
【0030】
この物品振分装置は、物品が搬送される生産ラインの上流側に配置された検査装置の検査結果(例えば、物品が良品であるか不良品であるかの判定結果)に基づいて、生産ライン上から物品を排除するものである。検査装置としては、例えば、物品の重量を検査する重量検査器、物品に異物が混入していないかを検査する金属検出器やX線検査機器等がある。例えば、検査装置で不良品と判定された物品Mをプッシャ装置3によって搬送装置2の側方へ押し出して、生産ライン上から排除し、良品と判定された物品Mについてはプッシャ装置3を動作させることなく、搬送装置2によってそのまま下流側へ搬送される。
【0031】
この物品振分装置は、制御装置8によって制御されるが、この制御装置8は、物品振分装置に最も近い上流側の検査装置に設けられている。また、制御装置8と信号等の授受を行う操作表示器9も上記検査装置に設けられている。
【0032】
制御装置8は、例えばマイクロコントローラ等によって構成され、CPU等からなる演算制御部8aと、RAM及びROM等からなる記憶部8bとを有している。演算制御部8aは、そのCPUが記憶部8bに記憶されたCPUの実行プログラムを実行することにより、検査装置の全体の制御を行うとともに、物品振分装置の全体の制御を行う。
【0033】
操作表示器9は、例えばタッチスクリーン式のディスプレイによって構成され、検査装置及び物品振分装置のオンオフ等の操作を行う操作手段と、検査装置及び物品振分装置の動作に関するパラメータの値等を制御装置8へ入力するための入力手段として機能する操作入力部9aを備えるとともに、検査装置の検査結果等を画面(ディスプレイ画面)に表示する表示部9bを備えている。なお、ここでは、操作入力部9aと表示部9bとが、操作表示器9(タッチスクリーン式のディスプレイ)として一体的に構成されているが、別々に設けられてあってもよい。
【0034】
本物品振分装置では、制御装置8によって、搬送装置2の駆動モータ22が制御されてコンベアベルト26が周回動作を行うことにより、コンベアベルト26上の物品Mは矢印A方向に搬送される。また、制御装置8は、検査装置の検査結果を生成し、搬送装置2に搬送されてきた物品Mが不良品であるときに、前述の電磁弁(図示せず)を制御することにより、エアシリンダ32に伸縮動作を行わせる。これによりヘッド部31がコンベアベルト26上の物品Mを押し出して元の位置に戻る。物品Mが押し出される搬送装置2の側方には、例えば、押し出された物品Mを回収するためのシュートや回収箱等が配置される。
【0035】
例えば、搬送装置2の上流端(搬入側の端部)には、検査装置から搬送されてくる物品を検出するためのセンサ(例えば光電センサ)が設けられており、そのセンサの検出信号が制御装置8へ入力され、制御装置8では、検査装置の検査結果と搬送装置2上の物品との対応が可能なように構成されている。
【0036】
本実施形態では、物品振分装置の動作に関するパラメータの値は制御装置8の記憶部8bに記憶されており、操作表示器9を用いて上記パラメータの値を変更することも可能である。上記パラメータとしては、例えば、搬送装置2の搬送速度、及びエアシリンダ32が伸縮動作を行う際のロッド伸長時間及びロッド収縮時間等がある。
【0037】
なお、制御装置8は、集中制御する単独の制御装置によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置によって構成されていてもよい。例えば、制御装置8及び操作表示器9が、検査装置と物品振分装置とにそれぞれ専用の制御装置及び操作表示器として機能が分割されて設けられていてもよい。
【0038】
図2(a)と図2(b)とは、排出装置5(プッシャ装置3及び支持装置4)の架台1への取付け位置が異なる状態を示す図である。図3(a)は、支持装置4の取付具(排出装置取付具)42を図2(a)の矢印C方向から見た図(正面図)であり、図3(b)は、同取付具42の側面図であり、図3(c)は、同取付具42の平面図である。
【0039】
本実施形態では、例えば図2(a)と図2(b)とに示すように、排出装置5の架台1への取付け位置を容易に変更することが可能である。この構成について以下に説明する。
【0040】
支持装置4は、略直方体形状の本体部41の底板45の下面が支持フレーム11の上面に接した状態で、取付具42を用いて支持フレーム11に固定されている。
【0041】
取付具42は、図3(a)〜(c)に示すように、対向する一対のU字状部分42a、42bと、それらを連結する連結部分42c、42dとを有している。また、本例では、一方の連結部分42cにフィルタレギュレータ43のブラケット部分44が延設されているが、フィルタレギュレータ43を他の箇所に取付ける場合には、ブラケット部分44は省略される。
【0042】
一対のU字状部分42a、42bは、同一形状であり、支持フレーム11がはめ込まれる凹部50の深さdは、支持フレーム11の高さh(図5参照)よりも若干小さくなっている。
【0043】
連結部分42c、42dにはそれぞれボルトを挿通するための2つの穴51が設けられ、一方の連結部分42dには位置決め用の穴52が設けられている。
【0044】
支持装置4は、その底板45に、位置決め用の穴52に挿入されるピン状の突出部(図示せず)が下方へ突出して設けられており、この突出部が穴52に挿入されることにより、支持装置4に対する取付具42の位置が容易に決められる。
【0045】
排出装置5を支持フレーム11に取り付ける際には、排出装置5を支持フレーム11上に載置して、取付具42を支持フレーム11の下方から装着する。このとき、取付具42のU字状部分42a、42bの凹部50に支持フレーム11を嵌合させて、支持装置4の底板45の上記突出部を穴52に挿入して取付具42を位置決めする。その状態で、4つの各穴51にボルト46(図5参照)を挿入してボルト46を締めることによって、取付具42と支持装置4とを固定する。支持装置4の底板45には、上記ボルト46のタップ穴(図示せず)が設けられている。なお、底板45にタップ穴を設ける代わりに、底板45に貫通穴が設けられて、その貫通穴の上にナットが固定されてあってもよい。取付具42は、角筒状の支持フレーム11の下面及び両側側面に沿って取り付けられ、支持フレーム11の上面に接する排出装置5の底板45とともに支持フレーム11の周囲を囲むように設けられている。
【0046】
以上のように、4本のボルト46を締めることによって、取付具42の凹部50の深さdが支持フレーム11の高さhよりも若干小さくなっているため、排出装置5の底板45と取付具42とによって支持フレーム11が挟まれて締め付けられ、排出装置5を支持フレーム11に固定することができる。この固定された状態から、4本のボルト46を少し緩めて支持フレーム11を締め付ける力が無くなった状態にすることにより、排出装置5を支持フレーム11上において支持フレーム11が延びた方向(搬送方向Aと直交する水平方向)にスライドさせることができる。このとき、ボルト46で連結されている排出装置5(底板45)と取付具42とが、支持フレーム11の周囲を囲んだ状態で、スライドさせることができる。そして、スライドさせた後、4本のボルト46を再び締めることによって排出装置5の取付け位置を変更して固定することができる。
【0047】
このように排出装置5の架台1への取付け位置を容易に変更することが可能である。そのため、仮に、装置幅(コンベア幅)の異なる搬送装置2を架台1に取り付けたとしても、同架台1への排出装置5の適当な取付け位置への調整を容易にできる。よって、装置幅の異なる搬送装置2に対応でき、架台1の共通化を図ることにより製作コストの削減を図ることが可能になる。
【0048】
また、本実施形態では、搬送装置2の架台1への取付け位置も容易に変更することが可能である。この構成について以下に説明する。
【0049】
この搬送装置2の架台1への取付方法は、前述の排出装置5の架台1への取付方法と基本的には同様である。
【0050】
搬送装置2の2つの取付具27の各々は、排出装置5の取付具42において、ブラケット部分44を無くし、位置決め用の穴52を設けずに、図3(c)の矢印D方向の寸法を短くし(すなわち連結部分42c、42dを短くし)、この短くした連結部分42c、42dにそれぞれボルト28(図5参照)を挿通するための穴51を1つずつ設けた構成である。以下では、取付具27の各部については、取付具42と対応する各部と同一符号を用いて説明する。
【0051】
そして、搬送装置2の脚部25には、ボルト28を固定するためのねじ穴が設けられている。例えば、各支柱23の下端部にねじ穴(図示せず)が設けられ、そのねじ穴に固定されるボルト28を挿通させる穴(図示せず)が支持板24に設けられている。
【0052】
搬送装置2を支持フレーム11に取り付ける際には、搬送装置2を支持フレーム11上に載置して、取付具27を支持フレーム11の下方から装着する。このとき、取付具27のU字状部分42a、42bの凹部50に支持フレーム11を嵌合させた状態で、ボルト28を締めることによって、搬送装置2を支持フレーム11に固定する。取付具27は、角筒状の支持フレーム11の下面及び両側側面に沿って取り付けられ、支持フレーム11の上面に接する搬送装置2の支持板24とともに支持フレーム11の周囲を囲むように設けられている。
【0053】
この場合も、ボルト28を締めることによって、取付具27の凹部50の深さdが支持フレーム11の高さhよりも若干小さくなっているため、搬送装置2の支持板24と取付具27とによって支持フレーム11が挟まれて締め付けられ、搬送装置2を支持フレーム11に固定することができる。この固定された状態から、4本のボルト28を少し緩めて支持フレーム11を締め付ける力が無くなった状態にすることにより、搬送装置2を支持フレーム11上において支持フレーム11が延びた方向(搬送方向Aと直交する水平方向)にスライドさせることができる。このとき、ボルト28で連結されている搬送装置2(支持板24)と取付具27とが、支持フレーム11の周囲を囲んだ状態で、スライドさせることができる。そして、スライドさせた後、4本のボルト28を再び締めることによって搬送装置2の取付け位置を変更して固定することができる。
【0054】
このように排出装置5に加え、搬送装置2も架台1への取付け位置を容易に変更することが可能である。そのため、排出装置5だけでなく、搬送装置2も架台1への適当な取付け位置への調整を容易にできる。よって、装置幅の異なる搬送装置2への対応がより容易となり、架台1の共通化を図ることにより製作コストの削減を図ることが可能になる。
【0055】
次に、図4(a)と図4(b)とは、プッシャ装置3に対する支持装置4の支持位置が異なる状態を示す図である。また、図5は、プッシャ装置3を支持装置4上で回動させた状態を示す図である。また、図6(a)は、プッシャ装置3及び支持装置4の要部拡大図であり、図6(b)は、パッチン錠の取付構造を示す拡大図であり、図6(c)は、蝶番の取付構造を示す拡大図である。なお、図5では、フィルタレギュレータ43及びそれが取り付けられるブラケット部分44を図示していない。
【0056】
本実施形態では、例えば図4(a)と図4(b)とに示すように、プッシャ装置3に対する支持装置4の支持位置を変更することが可能である。また、図5に示すように、プッシャ装置3を回動させることが可能である。これらの構成について以下に説明する。なお、以下では、プッシャ装置3のヘッド部31が図1の矢印B方向へ前進する方向を前方とし、その反対の方向を後方として説明する。
【0057】
図6(a)に示すように、箱状の支持装置4の上部の後端部に、蝶番7によってプッシャ装置3が回動自在に取り付けられ、支持装置4の左右両側の側面の上部の前端部近傍においてパッチン錠(係合手段)6によってプッシャ装置3と支持装置4とを係合することによって、支持装置4上にプッシャ装置3が固定されている。
【0058】
図6(b)に示すように、パッチン錠6は、掛け金63及び操作レバー62を有する本体61と、掛け金63を係止するフック64とを備えている。本体61は、2本のボルト65で支持装置4の側板に固定されている。操作レバー62は、本体61に固定された軸62aに回動自在に取り付けられ、掛け金63は、操作レバー62の両側に固定された軸63aに回動自在に取り付けられている。図6(b)の状態から、操作レバー62を起こすことにより、掛け金63が上方へ引き上げられてフック64から外れて開錠される。そして、掛け金63をフック64にかけて操作レバー62を図6(b)の状態に戻すことにより、施錠される。
【0059】
フック64は、その両端部がそれぞれボルト68によって長方形状の取付板66に固定されている。ここで、プッシャ装置3の側板35に貫通溝67が設けられており、2本のボルト68は貫通溝67を挿通し、プッシャ装置3の内部に存在する取付板66に固定される。取付板66には、2本のボルト68に対応する2つのタップ穴が設けられている。
【0060】
ここで、左右両側のパッチン錠6を開錠し、掛け金63をフック64から外して、2本のボルト68を少し緩めた状態にすることにより、使用者はフック64を貫通溝67に沿って移動させることができる。
【0061】
また、図6(c)に示すように、蝶番7は、回転軸71と2つの羽根72,73とで構成され、一方の羽根72は、3本のボルト74で支持装置4の後部の側板に固定されている。
【0062】
また、他方の羽根73は、3本のボルト75で長方形状の取付板76に固定されている。ここで、プッシャ装置3のケースの底板36に3つの平行な貫通溝77が設けられており、3本のボルト75は各々の貫通溝77を挿通し、プッシャ装置3の内部に存在する取付板76に固定される。取付板76には、3本のボルト75に対応する3つのタップ穴が設けられている。
【0063】
ここで、両側に設けられた2つのパッチン錠6を開錠し、各々の掛け金63をフック64から外して、各々のボルト68を少し緩めた状態とし、さらに、蝶番7の3本のボルト75を少し緩めた状態とすると、使用者は、プッシャ装置3を支持装置4上で前後方向へスライドさせることができる。そして、プッシャ装置3を支持装置4上の所望の位置にスライドさせた後、蝶番7の3本のボルト75を締めて固定し、2つの各パッチン錠6のフック64を掛け金63がかかる位置に移動させてから各々のボルト68を締めてフック64を固定した後、パッチン錠6を施錠する。
【0064】
これにより、例えば図4(a)と図4(b)とで示されるように、プッシャ装置3が支持装置4に支持される位置を変更することができる。プッシャ装置3と支持装置4とを固定し、かつ固定を解除するための固定解除機構が、2つのパッチン錠6と、蝶番7と、蝶番7を取付板76に固定する3本のボルト75等によって構成されている。また、プッシャ装置3を支持装置4上をヘッド部31が往復移動する方向にスライドさせるためのスライド機構が、蝶番7と取付板76と3つの貫通溝77と3本のボルト75等によって構成されている。
【0065】
プッシャ装置3によって搬送装置2上から排除されない物品(良品)は、プッシャ装置3に衝突しないようにして搬送されなければならない。搬送される物品が大きい場合には、図4(a)のように、ヘッド部31が搬送路上から退避した位置となるようにしてプッシャ装置3を支持するようにし、搬送される物品が小さい場合には、図4(b)のように、ヘッド部31が搬送路上へ大きく侵入した位置となるようにしてプッシャ装置3を支持することができる。
【0066】
図4(a)の場合、搬送装置2上から物品を排除するためにヘッド部31が往復移動するストローク(距離)はL1でよく、図4(b)の場合、搬送装置2上から物品を排除するためにヘッド部31が往復移動するストローク(距離)はL1より短いL2でよい。ストロークを短くした方が、ヘッド部31が物品を排除するために往復移動する時間を短縮することができる。
【0067】
従来のように、仮にプッシャ装置3の支持位置を変更できない場合には、物品の大きさにかかわらず、プッシャ装置3は搬送路上から退避した位置に支持された状態でなければならない。一方、本実施形態の場合には、プッシャ装置3の支持位置を変更することができる。すなわち、プッシャ装置3のヘッド部31が原点位置にあるときのヘッド部31の搬送装置2上への侵入程度(侵入距離)を、搬送される物品のサイズ(大きさ)に応じて変更することができる。そのため、物品のサイズが小さい場合には、例えば図4(b)のようにヘッド部31の搬送装置2上への侵入程度が大きくなるようにプッシャ装置3の支持位置を変更し、ヘッド部31が往復移動するストロークを短くすることにより、ヘッド部31が往復移動する時間を短縮することができるので、例えば上流側の装置から搬送されてくる物品の間隔を小さくすれば、処理能力の向上(生産性の向上)を図ることが可能になる。また、上流側の装置から搬送されてくる物品の搬送速度を速くし、同様に搬送装置2の搬送速度を速くすることによっても、処理能力の向上(生産性の向上)を図ることが可能になる。
【0068】
ヘッド部31のストロークの変更、すなわちエアシリンダ32のストロークの変更は、例えば、エアシリンダ32のロッド伸長時間及びロッド収縮時間を変更することによって行うことができる。この場合、例えば操作表示器9(操作入力部9a)を操作して、制御装置8の記憶部8bに記憶されているエアシリンダ32のロッド伸長時間及びロッド収縮時間を変更するようにすればよい。また、搬送装置2の搬送速度を変更する場合にも、同様に操作表示器9を操作して搬送速度を変更することができる。
【0069】
また、本実施形態では、排出装置5の架台1(支持フレーム11)への取付け位置を容易に変更することができるため、例えば図4(b)に示す状態でプッシャ装置3が支持装置4上に固定され、かつ、プッシャ装置3の支持位置を変更できないように構成されてあったとしても、支持フレーム11を十分長くしてあれば、図4(b)に示す状態から、排出装置5の取付け位置を後方へずらすことにより、搬送装置2に対するプッシャ装置3の位置を、例えば図4(a)に示す位置に変更することができる。
【0070】
したがって、プッシャ装置3と支持装置4とが例えば図4(b)に示す状態で固定され、かつ、プッシャ装置3の支持位置を変更できない構成であっても、排出装置5の架台1(支持フレーム11)への取付け位置を変更し、ヘッド部31の位置(原点位置)に応じて、ヘッド部31が往復移動するストロークを変更することにより、前述のプッシャ装置3の支持位置を変更できる場合と同様に処理能力の向上(生産性の向上)を図ることが可能になる。
【0071】
また、本実施形態では、プッシャ装置3を支持装置4の後端部に蝶番7で連結しているため、ボルト等を緩めることなく2つのパッチン錠6を開錠するだけで、図5に示すように、ヘッド部31が上方へ移動するようにプッシャ装置3を支持装置4の後端部(蝶番7の回転軸71)を中心に回動させることができる。これにより、プッシャ装置3が邪魔にならず、搬送装置2のコンベアベルト26の交換等の修理や、搬送装置2の着脱作業等を容易に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、装置幅の異なる搬送装置に対応でき製作コストの削減を図ることが可能になる物品振分装置等として有用である。また、本発明は、物品のサイズに応じて処理能力の向上を図ることが可能になる物品振分装置等として有用である。
【符号の説明】
【0073】
1 架台
2 搬送装置
3 プッシャ装置
4 支持装置
5 排出装置
6 パッチン錠
7 蝶番
11 支持フレーム
24 搬送装置の支持板
27 搬送装置取付具
31 ヘッド部
32 エアシリンダ
33 プッシャ装置の本体部
42 排出装置取付具
67 貫通溝
77 貫通溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6