【実施例】
【0211】
このセクションにおいては以下の略語を用いた:s=一重項;bs=幅広の一重項;d=二重項;dd=二重項の二重項;dt=二重項の三重項;t=三重項、tt=三重項の三重項、q=四重項、sept=七重項;m=多重項;Me=メチル;Et=エチル;Pr=プロピル;Bu=ブチル;M.p.=融点;RT=保持時間、[M+H]
+=カチオン分子の分子量、[M−H]
-=アニオン分子の分子量。
【0212】
以下のLC−MS法を用いて化合物を特徴付けた。
【0213】
【表4】
【0214】
【表5】
【0215】
【表6】
【0216】
【表7】
【0217】
【表8】
【0218】
【表9】
【0219】
【表10】
【0220】
【表11】
【0221】
【表12】
【0222】
【表13】
【0223】
実施例1:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−[1,2]ジチオラン−4−イル−2−メチル−ベンズアミド(化合物A1)
【化12】
【0224】
ステップA:チオ酢酸S−(3−アセチルスルファニル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−プロピル)エステル
【化13】
【0225】
ジメチルホルムアミド(5ml)中のメタンスルホン酸2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−メタンスルホニルオキシ−プロピルエステル(Synthesis(1998年),(8),1113〜1118ページ)とジメチルホルムアミド(5ml)中のチオ酢酸カリウム(685mg)とを一滴づつ加えた。この反応を室温で一晩撹拌し、次いで、水中に注いだ。黄色−茶色の固体が沈殿し、これをろ過および水で洗浄して、220mgの表題の生成物を得た。水性相をジエチルエーテルで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および、減圧中で蒸発させてさらに110mgの表題の生成物を得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):4.80(m,1H),3.90(m,1H),3.10(m,4H),2.40(s,6H),1.40(s,9H)。
【0226】
ステップB:[1,2]ジチオラン−4−イル−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化14】
【0227】
チオ酢酸S−(3−アセチルスルファニル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−プロピル)エステル(330mg)のエタノール(5ml)中の溶液を2.5mlの1N水酸化ナトリウムで、室温で1時間処理した。黄色の固体が緑色−茶色に変色した。反応混合物をジクロロメタン(25ml)で希釈し、次いで、0.1Mヨウ素水溶液(10ml)を滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、および、1M亜硫酸水素ナトリウム溶液の添加により失活させた。有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、溶剤を減圧中で蒸発させて、表題の生成物を得た(170mg)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):5.00(br s,1H),4.90(m,1H),3.15(d,2H),3.05(d,2H),1.40(s,9H)。
【0228】
ステップC:[1,2]ジチオラン−4−イルアミン
【化15】
【0229】
BOC保護基を実施例3、ステップBに記載のとおり除去して表題の化合物(トリフルオロ酢酸塩)を得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。
【0230】
ステップD:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−[1,2]ジチオラン−4−イル−2−メチル−ベンズアミド
【化16】
【0231】
アミドカップリングを実施例3、ステップCに記載のとおり実施して、表題の化合物を固体として得た(40mg)。融点73℃;LCMS(方法F)2.20分間、M−H519/521。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.50〜7.30(m,6H),6.20(m,1H),5.35(m,1H),4.00(d,1H),3.60(d,1H),3.30(m,2H),3.20(m,2H),2.40(s,3H)。
【0232】
実施例2:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B1)
【化17】
【0233】
塩化オキサリル(0.122ml)を4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(0.5g)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)のジクロロメタン(3ml)中の溶液に添加した。N,N−ジメチルホルムアミド(「DMF」)を2滴添加した後、反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮して黄色の固体として酸塩化物を得、これをさらに精製することなく次のステップで用いた。
【0234】
D−シクロセリン(21mg)を酸塩化物(45mg)およびトリエチルアミン(0.1ml)のトルエン(2ml)中の溶液に添加した。反応混合物を50℃で16時間撹拌した。反応混合物を水および酢酸エチルで希釈し、相を分離した。有機相を水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィ(溶離液:ジクロロメタン/メタノール5%)により精製して、表題の化合物(28mg)を無色の固体として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):8.60(s,br.,1H),7.60〜7.45(m,6H),6.40(s,1H),5.05(m,1H),4.85(m,1H),4.20(t,1H),4.05(d,1H),3.70(d,1H),2.50(s,3H)ppm。
【0235】
実施例3:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−メチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B2)
ステップA:((R)−2−メチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化18】
【0236】
(3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(1.01g、Chem.Pharm.Bull.2002年,50(4),554〜557ページに記載されているとおり、(D)−シクロセリンから調製した)をジメチルホルムアミド(5ml)中に溶解させ、溶液を0℃に冷却し、616mgのカリウムt−ブトキシドを数回に分けて添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、710mgのヨウ化メチレンを添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、ジエチルエーテルで抽出した。次いで、有機相を水で数回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、減圧中で溶剤を除去した。粗((R)−2−メチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(140mg)を白色の固体として得た。LCMS(方法A)1.11分間、MH
+217;
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):5.20(m,1H),4.70(m,1H),4.55(m,1H),4.00(dd,1H),3.20(s,3H),1.40(s,9H)。
【0237】
ステップB:(R)−4−アミノ−2−メチル−イソキサゾリジン−3−オン
【化19】
【0238】
ステップAの((R)−2−メチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(108mg)をジクロロメタン(5ml)中に溶解させ、トリフルオロ酢酸(0.2ml)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、溶剤を減圧中で除去して(R)−4−アミノ−2−メチル−イソキサゾリジン−3−オン(トリフルオロ酢酸塩)を得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。
【0239】
ステップC:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−メチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド
【化20】
【0240】
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸(175mg、国際公開第2009/080250号パンフレットに記載のとおり調製した)のジクロロメタン(5ml)中の懸濁液に、塩化オキサリル(0.05ml)、次いで、1滴のジメチルホルムアミドを添加した。反応混合物を室温で2時間30分撹拌し、溶剤を減圧中で蒸発させてピンク色の固体(酸塩化物、170mg)を得た。このようにして得た酸塩化物をジクロロメタン(2ml)中に溶解させ、得られた溶液を、トリエチルアミン(0.35ml)および(R)−4−アミノ−2−メチル−イソキサゾリジン−3−オン(ステップBにおいて得た)のジクロロメタン(3ml)中の溶液に、室温で、アルゴン雰囲気下で滴下した。この反応を室温で一晩撹拌し、水で希釈し、および、酢酸エチルで抽出した。有機相を水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、および、減圧中で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(溶離液シクロヘキサン/酢酸エチル)による精製で、表題の化合物を固体(70mg)として得た。融点87℃;LCMS(方法A)1.99分間、MH
+516/518。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.60〜7.40(m,6H),6.45(m,1H),5.00(t,1H),4.87(m,1H),4.10(m,2H),3.70(d,1H),3.25(s,3H),2.50(s,3H)。
【0241】
以下の化合物を、実施例3に記載のものと類似の方法に従って調製した:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−プロパルギル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B3)(臭化プロパルギルをステップAにおけるアルキル化剤として用いて);4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−ベンジル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B4)(臭化ベンジルをステップAにおけるアルキル化剤として用いて);4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(2,2,2−トリフルオロエチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B5)(2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートをステップAにおけるアルキル化剤として用いて);4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((S)−2−メチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物E1)((S)−シクロセリンから開始して)。
【0242】
実施例4:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B6)
ステップA:((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化21】
【0243】
(3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(0.2g、Chem.Pharm.Bull.2002年,50(4),554〜557ページに記載されているとおり、(D)−シクロセリンから調製した)をアセトニトリル(20ml)中に溶解させ、次いで、炭酸カリウム(0.69g)、ヨウ化カリウム(0.175g)および臭化エチル(0.13g)を添加した。反応を、マイクロ波の照射下で、140℃で1時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルと水との間に分割した。有機層を水、塩水で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶剤を減圧中で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィ(溶離液シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステルを黄色の固体として得た。LCMS(方法A)1.29分間、MH
+(−BOC)131;
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):5.10(m,1H),4.75(m,1H),4.55(m,1H),3.95(m,1H),3.60(m,2H),1.50(s,9H),1.20(m,3H)。
【0244】
ステップB:(R)−4−アミノ−2−エチル−イソキサゾリジン−3−オン
【化22】
【0245】
BOC保護基を実施例3、ステップBに記載のとおり除去して(R)−4−アミノ−2−エチル−イソキサゾリジン−3−オン(トリフルオロ酢酸塩)を得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。
【0246】
ステップC:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド
【化23】
【0247】
アミドカップリングを実施例3、ステップCに記載のとおり実施して、表題の化合物を固体として得た(160mg)。融点140℃;LCMS(方法A)2.05分間、M−H528/530。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.60〜7.40(m,6H),6.45(br s,1H),5.00(t,1H),4.85(dt,1H),4.10(d,1H),4.00(dd,1H),3.70(d,1H),3.60(m,2H),2.50(s,3H),1.25(m,3H)。
【0248】
以下の化合物を、実施例1に記載のものと類似の方法に従って調製した:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(2−メトキシエチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B7)(2−ブロモ−1−メトキシ−エタンをステップAにおけるアルキル化剤として用いて);4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−ブチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B8)(臭化ブチルをステップAにおけるアルキル化剤として用いて);4−[5−(3,4,5−トリクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物C1);4−[5−(3,5−ジクロロ−4−ブロモ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物C2);4−[5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物C3);4−[5−(3,5−トリフルオロメチル−4−クロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物C4);4−[5−(3−クロロ−5−フルオロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物C5);4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((S)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物E2)((S)−シクロセリンから開始して)。
【0249】
4−[5−(3,4,5−トリクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物C1)を得るためにこの反応を実施する際に、ワークアップ後の沈殿により、2種のジアステレオ異性体を分離することが可能であった。粗混合物をジエチルエーテルと撹拌したところ、固体が溶液から析出した。固体(一方のジアステレオマーで富化された)をキラルHPLC(方法K)により分析した:9.72分(93.8%)、16.6分(06.17%)。濾液(他方のジアステレオマーで富化された)もまたキラルHPLC(方法K)により分析した:9.99分(11.53%)、16.6分(85.16%)。
【0250】
同様に、4−[5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物C3)を得るためにこの反応を実施する際に、ワークアップ後の沈殿により、2種のジアステレオ異性体を分離することが可能であった。粗混合物をジエチルエーテルと撹拌したところ、固体が溶液から析出した。固体(一方のジアステレオマーで富化された)をキラルHPLC(方法K)により分析した:8.88分(88.87%)、15.98分(05.95%)。濾液(他方のジアステレオマーで富化された)もまたキラルHPLC(方法K)により分析した:8.61分(24.10%)、12.25分(74.49%)。
【0251】
実施例5:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B9)
ステップA:((R)−2−(ヒドロキシ−エチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化24】
【0252】
(3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(0.2g、Chem.Pharm.Bull.2002年,50(4),554〜557ページに記載されているとおり、(D)−シクロセリンから調製した)をアセトニトリル(20ml)中に溶解させ、次いで、炭酸カリウム(0.69g)、ヨウ化カリウム(0.175g)および2−ブロモエタノール(0.137g)を添加した。反応を室温で1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水との間に分割した。有機層を水、塩水で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶剤を減圧中で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィ(溶離液シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、((R)−2−(2−ヒドロキシエチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステルを黄色の固体として得た。LCMS(方法A)1.05分間、MH
+259;
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):5.55(br s,1H),4.65(m,2H),4.10(t,1H),3.80(m,1H),3.20(br s,1H),1.50(s,9H),1.20(m,3H)。
【0253】
ステップB:(R)−4−アミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)−イソキサゾリジン−3−オン
【化25】
【0254】
BOC保護基を実施例3、ステップBに記載のとおり除去して(R)−4−アミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)−イソキサゾリジン−3−オン(トリフルオロ酢酸塩)を得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。
【0255】
ステップC:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(2−ヒドロキシエチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド
【化26】
【0256】
アミドカップリングを実施例3、ステップCに記載のとおり実施して、表題の化合物を固体として得た(24mg)。融点78℃;LCMS(方法A)1.94分間、M−H544/550。
【0257】
実施例6:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(チエタン−3−イル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B10)
ステップA:((R)−2−(チエタン−3イル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化27】
【0258】
トリフェニルホスフィン(0.79g)のTHF(22ml)中の溶液をアルゴン下で−10℃に冷却した。ジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD、1.57g)を滴下し、次いで、チエタン−3−オール(0.4g)および(3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(0.27g、Chem.Pharm.Bull.2002年,50(4),554〜557ページに記載されているとおり、(D)−シクロセリンから調製した)を滴下した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで、溶剤を減圧中で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(溶離液シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、表題の生成物を白色の固体(51mg)として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):5.45(q,1H),5.05(m,1H),4.90(m,1H),4.50(t,1H),4.10(dd,1H),3.55(m,2H),3.40(m,2H),1.50(s,9H)。
【0259】
ステップB:(R)−4−アミノ−2−(チエタン−3−イル)−イソキサゾリジン−3−オン
【化28】
【0260】
ステップAにおいて得た生成物(43mg)を用いて、BOC保護基を実施例3、ステップBに記載のとおり除去して表題の生成物を得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。LCMS(方法A)0.17分間、M−H175。
【0261】
ステップC:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(チエタン−3−イル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド
【化29】
【0262】
アミドカップリングを実施例3、ステップCに記載のとおり実施して、表題の化合物を黄色の樹脂(10mg)として得た;LCMS(方法A)2.13分間、M−H573/574。
【0263】
以下の化合物を、実施例6に記載のものと類似の方法に従って調製した:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(シクロブチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B11);4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(オキセタン−3−イル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物B12)。
【0264】
実施例7:本発明の化合物を平行して調製するための一般的な方法
【化30】
【0265】
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(30μmol)のN,N−ジメチル−ホルムアミド(「DMF」)(0.5ml)中の溶液に、式R−Xのアルキルハロゲン下物(32μmol)のN,N−ジメチル−ホルムアミド(「DMF」)(0.3ml)中の溶液を添加し、続いて、炭酸カリウム(80μmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。次いで、反応混合物をHPLCにより分離した。この方法を用いて、多数の化合物(表Bの化合物番号B13〜B29)を平行して調製した。
【0266】
実施例8:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(2−オキソ−2λ
*4
*−[1,2]オキサチオラン−4−イル)−ベンズアミド(化合物A2)
ステップA:(R)−2−オキソ−2λ
*4
*−[1,2]オキサチオラン−4−イルアミントリフルオロ酢酸塩
【化31】
【0267】
(2−オキソ−2λ
*4
*−[1,2]オキサチオラン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(J.Org.Chem.,1981年,46,5408〜5413ページに従ってL−シスチンから3ステップで調製した)(345mg)をジクロロメタン(7.8ml)中に溶解させ、トリフルオロ酢酸(0.36ml)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、溶剤を減圧中で除去して(R)−2−オキソ−2λ
*4
*−[1,2]オキサチオラン−4−イルアミン(トリフルオロ酢酸塩)を得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。LCMS(方法E)0.20分間、M+H122。
【0268】
ステップB:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(2−オキソ−2λ
*4
*−[1,2]オキサチオラン−4−イル)−ベンズアミド
【化32】
【0269】
塩化オキサリル(0.027ml)を、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(100mg)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)のジクロロメタン(1.2ml)中の溶液に添加した。N,N−ジメチルホルムアミド(「DMF」)を2滴添加した後、反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮して黄色の固体として酸塩化物を得、これをさらに精製することなく次のステップで用いた。
【0270】
酸塩化物のジクロロメタン中の溶液に、トリエチルアミン(0.074mL)、続いて、(R)−2−オキソ−2λ
*4
*−[1,2]オキサチオラン−4−イルアミン(トリフルオロ酢酸塩)(59mg)を添加した。次いで、反応混合物を室温で24時間撹拌した。水を添加することにより反応を失活させ、この混合物を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層を塩水で洗浄し、(Na
2SO
4)で乾燥させ、および、蒸発させた。逆相クロマトグラフィを用いた精製で、2種のジアステレオマーの第1の混合物16mgを油として得、続いて、他の2種のジアステレオマーの第2の混合物21mgを油として得た。画分1:LCMS(方法F)2.04分間、M−H519/521。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.56〜7.47(m,4H),7.46〜7.42(m,1H),7.41〜7.34(m,1H),6.24〜6.04(m,1H),5.23〜5.12(m,1H),4.99(dd,1H),4.75(dd,1H),4.08(d,1H),3.70(d,1H),3.34(d,1H),3.09(d,1H,J=6.6Hz),2.50(s,3H)。画分2:LCMS(方法)分間、M−H519/521。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.58〜7.39(m,6H),5.48〜5.37(m,1H),4.88(d,1H),4.62(d,1H),4.08(d,1H),3.70(d,1H),3.63〜3.54(m,1H),3.31(d,1H),2.46(s,3H)。
【0271】
実施例9:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イルメチル)−2−メチル−ベンズアミド(化合物D1)
ステップA:N−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピル)−N−エチル−メタンスルホンアミド
【化33】
【0272】
トリエチルアミン(0.043ml、0.1当量)を、N−エチルメタンスルホンアミド(413mg、1.1当量)および2−ベンジルオキシメチルオキシラン(500mg、3.04mmol)(J.Am.Chem.Soc.,1996年,118,7094〜7100ページに従って調製した)の無水ジオキサン(1ml)中の混合物に添加した。次いで、反応混合物を50℃に一晩加熱した。反応は完了していなかったため、100℃にさらに5時間加熱した(TLCによれば反応は完了した)。次いで、揮発物を減圧中で除去した。シクロヘキサン/酢酸エチル(6/4、次いで、1/1)で溶離するフラッシュクロマトグラフィにより、836mg(2.91mmol、96%)を得た。LCMS(方法E)1.44分間、M+H288。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.43〜7.27(m,5H),4.57(s,2H),4.11〜3.90(m,1H),3.62〜3.44(m,2H),3.43〜3.20(m,4H),2.90(s,3H),1.14〜1.33(m,3H)。
【0273】
ステップB:4−ベンジルオキシメチル−2−エチル−イソチアゾリジン1,1−ジオキシド
【化34】
【0274】
ベンゼンスルホニルクロリド(0.41ml、1.1当量)を、N−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピル)−N−エチル−メタンスルホンアミド(836mg、2.91mmol)のピリジン(5.8ml)中の溶液に添加した。次いで、反応混合物を50℃に24時間加熱した。酢酸エチルを添加したところ、沈殿物(ピリジニウム塩酸塩)が形成された。これをろ過し、残渣を酢酸エチル中に希釈した。次いで、有機相を1M水性HCl、水、CuSO
4水溶液およびNaHCO
3飽和水溶液で洗浄した。次いで、有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、および、蒸発させた。
【0275】
前述の残渣(2.61mmol)の無水テトラヒドロフラン中の溶液に、−78℃で、n−BuLi(5.4mL、2.5当量)を添加した。次いで、反応混合物を0℃に温めさせ、この温度で2時間撹拌した。これを、飽和水性NH
4Clの添加により失活させた。次いで、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機相を塩水で洗浄し、(Na
2SO
4)で乾燥させ、および、蒸発させた。シクロヘキサン/酢酸エチル(7/3)で溶離するフラッシュクロマトグラフィにより、274mg(1.017mmol、40%)を得た。LCMS(方法E)1.59分間、M+H270。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.40〜7.27(m,5H),4.60〜4.45(m,2H),3.54(dd,2H),3.37〜3.20(m,2H),3.17〜2.85(m,5H),1.22(t,3H)。
【0276】
ステップC:(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イル)−メタノール
【化35】
【0277】
4−ベンジルオキシメチル−2−エチル−イソチアゾリジン1,1−ジオキシド(254mg)およびPd/C(108mg、0.1当量)のメタノール中の混合物をH
2でパージし、H
2雰囲気下で24時間撹拌しながら放置した。LCMSが完了を示したら、反応混合物をシリカパッド(MeOHですすぐ)を通してろ過した。濾液を蒸発させ、162mgの予期していたアルコールを得た。これは、次のステップにおいてそのまま用いるのに十分に純粋であった。LCMS(方法E)0.25分間、M+H170。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):3.8〜3.70(m,2H),3.39〜3.25(m,2H),3.20〜3.01(m,4H),2.94〜2.78(m,1H),1.24(t,3H)。
【0278】
ステップD:2−(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イルメチル)−イソインドール−1,3−ジオン
【化36】
【0279】
フタルイミド(133mg、1当量)のテトラヒドロフラン(4.5ml)中の撹拌溶液に、トリフェニルホスフィン(237mg、1当量)および(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イル)−メタノール(0.905mmol)を添加した。この溶液を、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.18ml、1当量)の滴下のために、0℃にまで冷却した。反応混合物を室温で、週末にかけて撹拌した。次いで、これを濃縮し、ジエチルエーテル中で5時間撹拌した。揮発物を減圧中で除去した。シクロヘキサン/酢酸エチル(7/3)で溶離するフラッシュクロマトグラフィにより、261mg(0.85mmol、94%)を得た。LCMS(方法E)1.40分間、M+H309。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.93〜7.84(m,2H),7.83〜7.72(m,2H),3.89(dd,2H),3.41〜3.23(m,2H),3.17〜2.98(m,5H),1.22(t,3H)。
【0280】
ステップE:C−(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イル)−メチルアミン
【化37】
【0281】
2−(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イルメチル)−イソインドール−1,3−ジオン(261mg、0.85mmol)のEtOH(4ml)中の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.165ml、4当量)を添加した。次いで、反応混合物を一晩環流し、白色のガムを形成した。反応混合物をろ過し(EtOHで数回すすいで)、および、濾液を蒸発させて、10%の2,3−ジヒドロ−フタルアジン−1,4−ジオンが混入していた、81mgの予期していたアミンを得た。これを次のステップにおいてそのまま用いた。
1H−NMR(MeOD,400MHz):3.52〜3.36(m,2H),3.20〜2.97(m,4H),2.92〜2.83(m,2H),2.83〜2.69(m,1H),1.26(t,3H)。
【0282】
ステップF:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イルメチル)−2−メチル−ベンズアミド
【化38】
【0283】
塩化オキサリル(0.027ml)を4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(100mg)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)のジクロロメタン(1.2ml)中の溶液に添加した。N,N−ジメチルホルムアミド(「DMF」)を2滴添加した後、反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮して黄色の固体として酸塩化物を得、これをさらに精製することなく次のステップで用いた。
【0284】
酸塩化物のジクロロメタン中の溶液に、トリエチルアミン(0.037ml)、続いて、(C−(2−エチル−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−4−イル)−メチルアミン(45mg)を添加した。次いで、反応混合物を室温で24時間撹拌した。水を添加することにより反応を失活させ、この混合物を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層を塩水で洗浄し、(Na
2SO
4)で乾燥させ、および、蒸発させた。逆相クロマトグラフィを用いた精製で、2種のジアステレオマーの混合物18mgを油として得た。LCMS(方法D)2.21分間、M+H578/580。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.56〜7.49(m,4H),7.47〜7.40(m,2H),6.23〜6.32(m,1H),4.09(d,1H),3.74〜3.53(m,3H),3.46〜3.27(m,2H),3.17〜3.00(m,5H),2.47(s,3H),1.23(t,3H)。
【0285】
実施例10:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロイソキサゾール−3−イル]−N−(2−エチル−イソキサゾリジン−4−イル)−2−メチル−ベンズアミド(化合物A3)
ステップA:2−[4−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−イソキサゾリジン−2−カルボニル]−安息香酸メチルエステル
【化39】
【0286】
トリエチルアミン(0.11ml、0.1当量)を、N−ヒドロキシフタルイミド(1.13g、6.9mmol)および2−ブロモメチル−1−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−アジリジン(7.6mmol、1.1当量)(Org.Biomol.Chem.,2008年,6,1902〜1904ページに従って調製した)の無水ジオキサン(4.5ml)中の混合物に添加した。次いで、反応混合物を50℃に週末にかけて加熱した。次いで、メタノール(2.5ml)およびトリエチルアミン(1.1ml、1当量)を添加し、この反応混合物を50℃でさらに4時間加熱した。次いで、揮発物を減圧中で除去した。シクロヘキサン/酢酸エチル(1/1、次いで、3/7)で溶離するフラッシュクロマトグラフィにより、2.46gの表題の化合物(5.67mmol、74%)を得た。LCMS(方法E)1.55分間、M+H435。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):8.21〜8.11(m,1H),8.00(d,1H),7.90〜7.67(m,3H),7.63〜7.56(m,1H),7.55〜7.46(m,1H),7.41(d,1H),6.87〜6.73(m,1H),4.77〜4.67(m,1H),4.22〜3.95(m,5H),3.93〜3.75(m,2H)。
【0287】
ステップB:2−(4−アミノ−イソキサゾリジン−2−カルボニル)−安息香酸メチルエステル
【化40】
【0288】
2−[4−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−イソキサゾリジン−2−カルボニル]−安息香酸メチルエステル(200mg、0.46mmol)およびPhSH(0.035ml、1.1当量)のアセトニトリル(2.3ml)中の溶液を、アルゴン下で、室温で、K
2CO
3(95mg、1.5当量)で処理した。反応混合物は明るい黄色に変色した。反応を一晩撹拌しながら放置した。TLCが出発材料の完全な消費を示したため、揮発物を減圧中で除去した。ジクロロメタン:メタノール(9/1)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィにより、85mgの予期していたアミン(0.34mmol、74%)を得た。LCMS(方法E)0.55および1.41分間、M+H251。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.95(d,1H),7.63〜7.52(m,1H),7.51〜7.36(m,2H),4.17〜3.92(m,3H),3.87(s,3H),3.80〜3.55(m,2H),2.04〜1.75(m,2H)。
【0289】
ステップC:2−(4−{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−イソキサゾリジン−2−カルボニル)−安息香酸メチルエステル
【化41】
【0290】
塩化オキサリル(0.037ml)を4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(135mg)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)のジクロロメタン(1.6ml)中の溶液に添加した。N,N−ジメチルホルムアミド(「DMF」)を2滴添加した後、反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮して黄色の固体として酸塩化物を得、これをさらに精製することなく次のステップで用いた。
【0291】
酸塩化物のジクロロメタン(3.2ml)中の溶液に、トリエチルアミン(0.090ml)、続いて、2−(4−アミノ−イソキサゾリジン−2−カルボニル)−安息香酸メチルエステル(85mg)を添加した。次いで、反応混合物を室温で24時間撹拌した。水を添加することにより反応を失活させ、この混合物を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層を塩水で洗浄し、(Na
2SO
4)で乾燥させ、および、蒸発させた。シクロヘキサン/EtOAc(1/1)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィにより、187mgの予期していたアミンを(分離可能な)ジアステレオマーの混合物(0.29mmol、90%)として得た。LCMS(方法F)2.11および2.15分間、M−H648/650。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.96(d,1H),7.81〜7.68(m,1H),7.68〜7.60(m,1H),7.60〜7.42(m,8H),5.39〜5.42(m,1H),4.57〜4.43(m,1H),4.31〜4.24(m,1H),4.08(d,1H),4.01〜3.88(m,1H),3.87〜3.78(m,1H),3.72(d,1H),3.62(s,3H),2.52(s,3H)。
【0292】
ステップD:4−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−イソキサゾリジン−2−カルボン酸t−ブチルエステル
【化42】
【0293】
2−[4−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−イソキサゾリジン−2−カルボニル]−安息香酸メチルエステル(2.67g、6.14mmol)を20mL2M水性HClに懸濁させ、この混合物を48時間環流にかけた。次いで、これをろ過し、固形分を水で洗浄した。次いで、濾液を蒸発させ、減圧下で乾燥させた。残渣をi−PrOH中に倍散させた。固体をろ過し、濾液を蒸発させた。この濾液(177mg)を、さらに精製することなくそのまま用いた。LCMS(方法E)0.87および0.95分間、M+H274。
【0294】
前述の残渣のMeCN(30ml)中の懸濁液をEt
3N(3.62ml、4.2当量)で処理したところ、反応混合物は清透になった。次いで、Boc
2O(2.01g、1.5当量)を添加し、反応混合物を、アルゴン下で、室温で36時間撹拌したまま放置した。これを、水の添加により失活させ、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、蒸発させた。シクロヘキサン/酢酸エチル(6/4)で溶離するフラッシュクロマトグラフィにより、1.69g(4.52mmol、74%)を得た。LCMS(方法D)1.66分間、M+Na396。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):8.18〜8.13(m,1H),7.95〜7.88(m,1H),8.85〜7.74(m,2H),5.78(d,1H),4.54〜4.42(m,1H),3.95(dd,1H),3.91〜3.80(m,2H),3.49(dd,1H),1.49(s,9H)。
【0295】
ステップE:4−アミノ−イソキサゾリジン−2−カルボン酸t−ブチルエステル
【化43】
【0296】
4−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−イソキサゾリジン−2−カルボン酸t−ブチルエステル(694mg、1.86mmol)およびPhSH(0.142ml、1.1当量)のMeCN(10ml)中の溶液を、アルゴン下で、室温で、K
2CO
3(386mg、1.5当量)で処理した。反応混合物は明るい黄色に変色した。反応を一晩撹拌しながら放置した。TLCが出発材料の完全な消費を示したため、揮発物を減圧中で除去した。ジクロロメタン:メタノール(10/0、次いで、9/1)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィにより、336mgの表題のアミン(1.8mmol、96%)を得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):4.03〜3.92(m,3H),3.89〜3.76(m,1H),3.70(dd,1H),3.37(dd,1H),1.51(s,9H)。
【0297】
ステップF:4−{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−イソキサズリジン−2−カルボン酸t−ブチルエステル
【化44】
【0298】
塩化オキサリル(0.20ml)を4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(749mg)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)のジクロロメタン(9ml)中の溶液に添加した。N,N−ジメチルホルムアミド(「DMF」)を2滴添加した後、反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮して黄色の固体として酸塩化物を得、これをさらに精製することなく次のステップで用いた。
【0299】
酸塩化物のジクロロメタン(18ml)中の溶液に、トリエチルアミン(0.30ml)を、続いて4−アミノ−イソキサゾリジン−2−カルボン酸t−ブチルエステル(336mg)を添加した。次いで、反応混合物を室温で24時間撹拌した。水を添加することにより反応を失活させ、この混合物を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層を塩水で洗浄し、(Na
2SO
4)で乾燥させ、および、蒸発させた。シクロヘキサン/EtOAc(1/1)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィにより、197mgの予期していたアミンをジアステレオマーの混合物として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):7.60〜7.48(m,4H),7.47〜7.36(m,2H),6.23.6.15(m,1H),5.08〜4.98(m,1H),4.20〜3.94(m,4H),3.70(d,1H),3.66〜3.58(m,1H),2.48(s,3H),1.50(s,9H)。
【0300】
ステップG:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−イソキサゾリジン−4−イル−2−メチル−ベンズアミドトリフルオロ酢酸塩
【化45】
【0301】
4−{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−イソキサズリジン−2−カルボン酸t−ブチルエステル(198mg、0.34mmol)のジクロロメタン(1.7ml)中の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.15ml、5当量)を添加した。反応混合物は直ぐに黒色に変色した。反応混合物を6時間撹拌しながら放置した。次いで、揮発物を減圧中で除去した。酢酸エチル/メタノール(10/0〜9/1)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィにより、92mgの予期していた化合物をジアステレオマーの混合物として得た。LCMS(方法E)1.93分間、M+H488/490。
【0302】
ステップH:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(2−エチル−イソキサゾリジン−4−イル)−2−メチル−ベンズアミド
【化46】
【0303】
粗4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−イソキサゾリジン−4−イル−2−メチル−ベンズアミドトリフルオロ酢酸塩(0.16mmol)をMeOH(0.8ml)中に溶解させた。次いで、アセトアルデヒド(0.090ml、10当量)を0℃で、アルゴン雰囲気下で添加した。0℃で1時間攪拌した後、NaBH
3CN(20mg、2当量)を添加した。反応混合物を週末にかけて撹拌したままで放置した。次いで、これを蒸発させた。酢酸エチル/メタノール(10/0〜9/1)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィにより、7.5mgの予期していた化合物をジアステレオマーの混合物として得た。LCMS(方法E)2.02分間、M+H516/518。
1H−NMR(MeOD,400MHz):7.70〜7.53(m,5H),7.52〜7.37(m,1H),4.92〜4.85(m,1H),4.40〜4.22(m,2H),4.00(d,1H),3.83〜3.62(m,1H),3.29〜2.52(m,4H),2.43(s,3H),1.16(t,3H)。
【0304】
実施例11:4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−[(2−オキシド−1,3,2−ジオキサチオラン−2−イウム−4−イル)メチル]ベンズアミド(化合物F5)
ステップA:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−2−メチルベンザミドの調製
【化47】
【0305】
10%硫酸(0.1ml)および4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−2−メチルベンザミド(1g、1.9mmol)のメタノール(50ml)中の溶液を70℃で4時間撹拌した。溶剤を蒸発させ、粗混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で(20mL×2)、次いで、水(50ml)で洗浄した。組み合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧中で濃縮して表題の化合物を固体(0.7g)として得た。融点98〜98℃。LCMS(方法G)3.65分間、MH
+491。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.37〜7.49(m,6H),6.59(t,1H),4.12(d,1H),3.88(m,1H),3.67(d,1H),3.60(m,4H),2.41(s,3H)。
【0306】
ステップB:4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4H−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−[(2−オキシド−1,3,2−ジオキサチオラン−2−イウム−4−イル)メチル]ベンズアミドの調製
【化48】
【0307】
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−2−メチルベンザミド(100mg、0.2mmol)のジクロロメタン(10ml)中の溶液を0℃に冷却し、ピリジン(0.08ml、1.0mmol)および塩化チオニル(0.03、0.4mmol)で処理し、6時間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、2N塩酸で中和し、水(50ml)で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、濃縮して、表題の化合物(65mg)をジアステレオ異性体の混合物として得た。分取HPLCによる精製でジアステレオ異性体1(28mg)およびジアステレオ異性体2(18mg)を得た。
ジアステレオ異性体1:LCMS(方法G)4.07分間、MH
+536。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.37〜7.50(m,6H),6.26(m,1H),5.16(m,1H),4.79(m,1H),4.32(m,1H),4.10(m,2H),3.71(m,2H),2.45(s,3H)。
ジアステレオ異性体2:LCMS(方法G)4.17分間、MH
+536。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.47〜7.52(m,5H),7.42(s,1H),6.58(m,1H),4.88(m,1H),4.59(m,1H),4.47(m,1H),4.10(m,2H),3.75(m,2H),2.45(s,3H)。
【0308】
実施例12:N−(2−ベンジル−イソキサゾリジン−5−イルメチル)−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンズアミド(化合物F1)
ステップA:(2−ベンジル−イソキサゾリジン−5−イルメチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化49】
【0309】
Tetrahedron,55,1999年,4685〜4698ページに記載されている手法に準拠して、N−BOC−アリルアミン(2g)をトルエン(130ml)およびエタノール(45ml)中に溶解させ、次いで、ベンジル塩酸ヒドロキシルアミン(3.05g)、パラホルムアルデヒド(3.16g)およびトリエチルアミン(1.93g)を添加した。反応混合物を室温で、24時間撹拌させ、次いで、溶剤を減圧中で蒸発させた。得られた残渣を酢酸エチル中に希釈し、トリエチルアミンの塩酸塩をろ出した。濾液を減圧中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)により精製して表題の化合物を無色の油(4.37g)として得た。LCMS(方法F)1.53分間、M+H293。
【0310】
ステップB:C−(2−ベンジル−イソキサゾリジン−5−イル)−メチルアミン
【化50】
【0311】
(2−ベンジル−イソキサゾリジン−5−イルメチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(ステップA、0.5g)のジクロロメタン(10ml)中の溶液をトリフルオロ酢酸(1.95g)で処理した。溶液を室温で4時間撹拌し、次いで、減圧中で濃縮して粗表題の生成物を得、これを次のステップにそのまま用いた。LCMS(方法F)0.20分間、M+H194。
【0312】
ステップC:N−(2−ベンジル−イソキサゾリジン−5−イルメチル)−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンズアミド
【化51】
【0313】
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(1.75g)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)のアセトニトリル(35ml)およびトリエチルアミン(2.04ml)中の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で、TBTU(1.61g)を添加し、AZA.HOBT(0.68g)およびC−(2−ベンジル−イソキサゾリジン−5−イル)−メチルアミン(ステップB、1.61g)を添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加により失活させた。次いで、混合物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、次いで、減圧中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)により精製して表題の化合物を白色の固体(60mg、(ジアステレオ異性体の混合物)として得た。LCMS(方法F)2.20分間、M+H636/638。
【0314】
以下の化合物を、実施例12に記載のものと類似の方法に従って調製した:N−(2−メチル−イソキサゾリジン−5−イルメチル)−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンズアミド(化合物F2)。
【0315】
実施例13:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−[3−オキソ−2−エチル−イソキサゾリジン−5−イルメチル]−ベンズアミド(化合物F3)
ステップA:(3−ブロモ−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−5−イルメチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化52】
【0316】
Tetrahedron,46,1990年,1975〜1986ページに記載の手法に準拠して、N−BOC−アリルアミン(1.8g)を酢酸エチル中に溶解させ、炭酸水素ナトリウム(4.38g)およびジブロモホルムアルドキシム(2.55g)で処理した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶剤を減圧中で除去した。これにより、表題の粗生成物を無色の油(3.16g)として得た。LCMS(方法F)1.48分間、M+H179/181(M−BOC)。
【0317】
ステップB:(3−オキソ−イソキサゾリジン−5−イルメチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化53】
【0318】
Tetrahedron,46,1990年,1975〜1986ページに記載の手法に準拠して、ステップAにおいて得た粗生成物(1.5g)をTHF中に溶解させ、テトラブチル硫酸アンモニウム(0.54g)の存在下に、1N水性水酸化ナトリウム(150ml)で処理した。室温で24時間攪拌した後、水性水酸化ナトリウム(1N、50ml)を再度添加し、反応混合物を60℃でさらに48時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテルで抽出し、2N HCLを添加することにより水性層のpHを1に調整した。次いで、水性層を酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、溶剤を減圧中で除去した。カラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)で、表題の生成物を白色の固体(220mg)として得た。LCMS(方法F)1.06分間、M+H217。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):4.90(m,1H),4.70(m,1H),3.40(m,2H),2.75(dd,1H),2.60(dd,1H),1.50(s,9H)。
【0319】
ステップC:(2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−5−イルメチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化54】
【0320】
ステップBにおいて得た生成物(0.1g)を、実施例4、ステップAに記載のとおり臭化エチルでアルキル化して、O−アルキル化生成物(18mg)、
1HNMR(CDCl
3,400MHz):4.90(m,1H),4.70(m,1H),4.2(q,2H),3.35(m,2H),3.00(dd,1H),2.75(dd,1H),1.50(s,9H),1.35(t,3H);および、表題のN−アルキル化生成物(63mg)を得た。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):4.85(m,1H),4.55(m,1H),3.60(m,2H),3.40(m,2H),2.80(dd,1H),2.60(dd,1H),1.50(s,9H),1.20(t,3H)。
【0321】
ステップD:5−アミノエチル−2−エチル−イソキサゾリジン−3−オン
【化55】
【0322】
ステップCにおいて得た生成物のジクロロメタン(2ml)中の溶液をトリフルオロ酢酸(0.15g)で処理した。溶液を室温で4時間撹拌し、次いで、減圧中で濃縮して表題の粗生成物を得、これを次のステップにそのまま用いた。LCMS(方法F)0.18分間、M+H145。
【0323】
ステップE:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−[3−オキソ−2−エチル−イソキサゾリジン−5−イルメチル]−ベンズアミド
【化56】
【0324】
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(0.3g)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)を、実施例12、ステップCに記載されているとおり、ステップDにおいて得たアミン(0.12g)とカップリングさせて、表題の生成物をベージュ色の固体(62mg、ジアステレオ異性体の混合物)として得た。LCMS(方法F)2.02分間、M+H542/544。
【0325】
以下の化合物を、実施例13に記載のものと類似の方法に従って調製した:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−[3−オキソ−2−(1,1,1−トリフルオロエチル)−イソキサゾリジン−5−イルメチル]−ベンズアミド(化合物F4)。
【0326】
実施例14:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−5−イルメチル]−2−メチル−ベンズアミド(化合物F6)
ステップA:2−ニトリロ−エタンスルホン酸(4−メトキシ−フェニル)−アミド
【化57】
【0327】
p−アニシジン(1.95g)のアセトニトリル(25ml)中の溶液に、15℃で、アルゴン雰囲気下で、ピリジン(1.25g)、次いで、シアノメタンスルホニルクロリド(2g)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を50mLの水に注ぎ、1N水性水酸化ナトリウムを添加することによりpHを塩基性とした。水性層を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、減圧中で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)により、表題の生成物をオレンジ固体(590mg)として得た。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.30(d,2H),6.95(d,2H),6.70(m,1H),3.95(s,2H),3.85(s,3H)。
【0328】
ステップB:2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−5−カルボニトリル
【化58】
【0329】
ステップAにおいて得た化合物(0.59g)のジメチルホルムアミド(40ml)中の溶液に、炭酸カリウム(1.1g)を添加した。次いで、1,2−ジブロモエタン(0.59g)のジメチルホルムアミド(25ml)中の溶液を55℃で滴下した。次いで、反応混合物を55℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、15mL水に注ぎ入れ、水性2N塩酸を添加して酸性pHとした。次いで、水性層をジクロロメタンで抽出し、組み合わせた有機層を2%水性塩酸で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧中で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン7:3)により、表題の生成物をベージュ色の固体(310mg)として得た。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.30(d,2H),6.90(d,2H),4.25(m,1H),(m,1H),3.70〜3.90(m,5H),2.95(m,1H),2.80(m,1H)。
【0330】
ステップC:[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化59】
【0331】
0℃でのステップBにおいて得た生成物(500mg)のメタノール(15ml)中の溶液に、ジ−t−ブチルジカーボネート(807mg)および塩化ニッケル(II)六水和物(90mg)を添加した。水素化ホウ素ナトリウム(490mg)を数回に分けて添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌させた。ジエチレントリアミン(190mg)を添加し、反応混合物を室温で30分撹拌し、次いで、溶剤を減圧中で除去した。紫色の固体残渣を酢酸エチル中に希釈し、次いで、水性飽和重炭酸塩で洗浄した。水性層を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、減圧中で濃縮した。Combi Flash200を用いた精製で、表題の生成物を不純物を含む茶色の油(80mg)として得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。
【0332】
ステップD:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−5−イルメチル]−2−メチル−ベンズアミド
【化60】
【0333】
ステップCにおいて得た化合物(94mg)を脱保護し、実施例4、ステップBおよびCに記載のとおり、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(0.125g)(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)とカップリングして、表題の化合物を茶色の固体(65mg)として得た。LCMS(方法F)2.02分間、M−H654/655。
【0334】
以下の化合物を、実施例14に記載のものと類似の方法に従って調製した:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−[2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,1−ジオキソ−1λ
*6
*−イソチアゾリジン−5−イルメチル]−2−メチル−ベンズアミド(化合物F7)。
【0335】
実施例15:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミドの鏡像異性体的に純粋な異性体の調製
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(国際公開第2009/080250号パンフレットに記載のとおり調製した)を、キラル相分取HPLC(カラム:CHIRALPAK(登録商標)AD−H5μm;移動相:80/20二酸化炭素/エタノール+1%ジエチルアミン;流量:120ml/分間;検出:270nm;温度:25℃;出口圧力:150bar)を介して分離して、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(S)−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(α
D+51.43°)および4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(R)−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(α
D−51.90°)を得た。
【0336】
実施例12、ステップCに記載の手法を用いた(R)−4−アミノ−2−エチル−イソキサゾリジン−3−オンおよび(S)−4−アミノ−2−エチル−イソキサゾリジン−3−オンのアミドカップリングで、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミドの4種の異性体を得た:
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(S)トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物G1)キラルHPLC(方法H)RT21.30分間、純度97%。
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(R)トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物G2):キラルHPLC(方法H)RT19.79、純度82%。
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(S)トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((S)2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物G3):キラルHPLC(方法H)RT21.11、純度91%。
4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(R)トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((S)2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物G4):キラルHPLC(方法H)RT17.07、純度95%。
【0337】
実施例16:4−[(S)−5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−[(R)−2−(2,2−ジフルオロ−エチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル]−2−メチル−ベンズアミド(化合物G6)
【化61】
【0338】
ステップA:[(R)−2−(2,2−ジフルオロ−エチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル]−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化62】
【0339】
実施例4、ステップAに記載のとおり、(3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(0.30g)を、2,2−ジフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(0.35g)でアルキル化して、表題の生成物を白色の固体として得た(138mg);
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):6.05(tt,1H),5.10(m,1H),4.90(m,1H),4.35(dt,2H),4.20(dd,1H),1.50(s,9H);O−アルキル化生成物では(179mg):
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):5.95(tt,1H),4.80(m,1H),4.60(m,1H),3.80〜4.10(m,3H),1.50(s,9H)。
【0340】
ステップB:(R)−4−アミノ−2−(2,2−ジフルオロエチル)−イソキサゾリジン−3−オン
【化63】
【0341】
BOC保護基を実施例4、ステップBに記載のとおり除去して(R)−4−アミノ−2−(2,2−ジフルオロエチル)−イソキサゾリジン−3−オン(トリフルオロ酢酸塩)を得、これを次のステップにおいてそのまま用いた。
【0342】
ステップC:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(S)トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド
【化64】
【0343】
アミドカップリングを、実施例12、ステップCに記載されているとおり、4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(S)−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(0.27g、実施例15に従って調製した)を用いて実施した。表題の化合物を白色の固体として得た(158mg)。融点77〜78℃;LCMS(方法F)2.09分間、M+H564/566。
【0344】
以下の化合物を、実施例16に記載のものと類似の方法に従って調製した:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−(S)トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物G5)。
【0345】
実施例17:6−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−4−メチル−N−[(R)−3−オキソ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−イソキサゾリジン−4−イル]−ニオコチンアミド(化合物C6)
ステップA:5−ブロモ−2−ヨード−4−メチル−ピリジン
【化65】
【0346】
2,5−ジブロモ−4−メチルピリジン(2g)のアセトニトリル(40ml)中の溶液に、室温で、アルゴン下で、ヨウ化ナトリウム(4.8g)、次いで、塩化アセチル(0.94g)を添加した。室温で3時間攪拌した後、形成された白色の固体をろ出し、濾液を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で中和した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製して、表題の生成物を茶色の固体(2.04g)として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):8.40(s,1H),7.60(s,1H),2.30(s,3H)。
【0347】
ステップB:5−ブロモ−4−メチル−ピリジン−2−カルバルデヒド
【化66】
【0348】
オーブン乾燥したフラスコにおいて、ステップAにおいて得た化合物(4.67g)をテトラヒドロフラン(22ml)中に溶解させた。この溶液を−15℃に冷却し、次いで、臭化イソプロピルマグネシウム(17.2ml、THF中の15%溶液)を、内部温度を−15℃〜−10℃の間に維持するような速度で滴下した。反応をこの温度で1時間撹拌し、次いで、無水ジメチルホルムアミド(1.8ml)を、内部温度が0℃未満に維持されるような速度で添加した。反応をこの温度で1時間撹拌し、次いで、水に注ぎ入れ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧中で濃縮した。表題の粗アルデヒド生成物(2.4g、茶色の固体)を次のステップにおいてそのまま用いた。
【0349】
ステップC:5−ブロモ−4−メチル−ピリジン−2−カルバルデヒドオキシム
【化67】
【0350】
ステップBにおいて得た化合物(3.1g)のEtOH(47.5ml)中の溶液および水(23ml)に塩酸ヒドロキシルアミン(1.4g)および酢酸ナトリウム(1.9g)を添加した。反応を室温で15分撹拌した。白色の固体をろ出し、溶液を減圧中で濃縮して、表題の粗生成物(2.2g、白色の固体)を得、これを次のステップにそのまま用いた。LCMS(方法F)2.09分間、M+H564/566。
【0351】
ステップD:5−ブロモ−2−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−4−メチル−ピリジン
【化68】
【0352】
ステップCにおいて得た化合物(2.2g)のジメチルホルムアミド(24ml)中の溶液に、N−クロロスクシンイミド(1.4g)を3回に分けて、室温で、アルゴン下で添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌させ、次いで、1,3−ジクロロ−5−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼン(2.7g、国際公開第2009/080250号パンフレットに記載のとおり調製した)のDMF(6ml)中の溶液を添加し、続いて、DMF(14ml)中のトリエチルアミン(1.43ml)を添加した。反応を室温で1時間撹拌し、次いで、氷水に注ぎ入れた。白色の固体が沈殿し、これをろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて表題の生成物(4.1g)を得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):8.60(s,1H),7.90(s,1H),7.50(s,2H),7.40(s,1H),4.20(d,1H),3.85(d,1H),2.45(s,3H)。
【0353】
ステップE:6−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−4−メチル−ニコチン酸
【化69】
【0354】
300mLフラスコに、n−ブタノール(90ml)、酢酸パラジウム(38mg)およびn−ブチル−ジアダマンチルホスフィン(184mg)を仕込んだ。次いで、テトラメチレンジアミン(1.93ml)および5−ブロモ−2−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−4−メチル−ピリジン(7.5g、ステップDに記載のとおり得た)を添加した。
【0355】
反応は、一酸化炭素下、15bar、室温で、20分間実施した。次いで、反応混合物をトルエン中に希釈し、懸濁液をセライトでろ過し、トルエンで洗浄した。溶剤を減圧下で除去して赤色の油を得た。残渣をカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル、シクロヘキサン)により精製して表題の生成物のブチルエステルを液体(3.45g)として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):9.03(s,1H),7.90(s,1H),7.50(s,2H),7.40(s,1H),4.35(t,2H),4.25(d,1H),3.90(d,1H),2.55(s,3H),1.80(q,2H9,1.50(q,2H),1.00(t,3H)。このエステルをテトラヒドロフラン(8ml)中に溶解させ、メタノール(8ml)および水(16ml)中の水酸化ナトリウム(0.58g)を滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、1N塩酸で酸性化した。水性層を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、減圧中で濃縮した。残渣をヘプタン中に倍散させ、ろ過して表題の生成物をベージュ色の固体(2g)として得た。LCMS(方法F)2.22分間、M+H419/421。
【0356】
ステップF:6−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−4−メチル−N−[(R)−3−オキソ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−イソキサゾリジン−4−イル]−ニオコチンアミド
【化70】
【0357】
表題の化合物を、ステップEにおいて得たカルボン酸(0.15g)と(R)−4−アミノ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−イソキサゾリジン−3−オン(0.10g、化合物B5の調製のために実施例3に記載されているとおり得た)とを、実施例12、ステップCに記載のとおりカップリングすることにより得た。表題の生成物を白色の固体として得た(48mg)。融点53〜55℃。LCMS(方法F)2.13分間、M+H583/585。
【0358】
以下の化合物を実施例17において記載のものと同様の方法に従って調製した:6−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−4−メチル−N−[(R)−3−オキソ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−イソキサゾリジン−4−イル]−ニオコチンアミド(化合物C7)。
【0359】
同様に、2−メチル−N−[(R)−3−オキソ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−イソキサゾリジン−4−イル]−4−[5−(3,4,5−トリクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−ベンズアミド(化合物C8)を得るためにこの反応を実施する際に、カラムクロマトグラフィによる精製後の沈殿により、2種のジアステレオ異性体を分離することが可能であった。従って、カラムクロマトグラフィ後に得られた生成物をジエチルエーテルと撹拌したところ、固体が溶液から析出した。固体(一方のジアステレオマーで富化された)をキラルHPLC(方法K)により分析した:8.90分(91.02%)、11.97分(08.98%)。濾液(他方のジアステレオマーで富化された)もまたキラルHPLC(方法K)により分析した:8.66分(17.50%)、11.02分(69.38%)。
【0360】
同様に、4−[5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−[(R)−3−オキソ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−イソキサゾリジン−4−イル]−ベンズアミド(化合物C9)を得るためにこの反応を実施する際に、カラムクロマトグラフィによる精製後の沈殿により、2種のジアステレオ異性体を分離することが可能であった。残渣をジエチルエーテルと撹拌したところ、固体が溶液から析出した。固体(一方のジアステレオマーで富化された)をキラルHPLC(方法K)により分析した:8.31分(87.79%)。濾液(他方のジアステレオマーで富化された)もまたキラルHPLC(方法K)により分析した:8.28分(18.15%)、10.75分(81.85%)。
【0361】
実施例18:本発明の化合物を平行して調製するための一般的な方法
【化71】
【0362】
式(IIh)の安息香酸(20μmol)のN,N−ジメチル−アセトアミド(「DMA」)(0.4ml)中の溶液に、式(IIIh)のアミン(26μmol)のN,N−ジメチル−アセトアミド(「DMA」)(0.4ml)中の溶液、ジイソプロピルエチルアミン(Hunig塩基)(0.03ml)、および、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホン酸クロリド(「BOP−Cl」)(10.2mg)のN,N−ジメチル−アセトアミド(「DMA」)(0.2ml)中の溶液を順次添加した。反応混合物を90℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗混合物をアセトニトリル/N,N−ジメチル−アセトアミド(4:1)(0.8ml)中に再度溶解させ、HPLCにより精製した。この方法を用いて、多数の化合物(表Hの化合物番号H1〜H26)を平行して調製した。表Hの化合物の調製に用いた出発カルボン酸は、実施例19〜31に記載されているとおり得た。
【0363】
実施例19:2−メチル−4−[5−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化72】
【0364】
この化合物は、実施例24に記載されているものと同様の経路に従って調製した。
【0365】
実施例20:6−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ニコチン酸
【化73】
【0366】
この化合物は、2,5−ジブロモ−6−メチル−ピリジンから、実施例17、ステップA〜Eに記載されているものと同様の経路に従って調製した。
【0367】
実施例21:8−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−キノリン−5−カルボン酸
【化74】
【0368】
表題の生成物は、5−ブロモ−キノリン−8−カルバルデヒドから、実施例17、ステップC〜Eに記載のものと同一の合成経路を用いて調製した。
【0369】
5−ブロモ−キノリン−8−カルバルデヒドは以下のとおり調製した。
ステップA:5−ブロモ−8−メチル−キノリン
【化75】
【0370】
5−ブロモ−2−メチルアニリン(7.44g)、グリセロール(7.4g)、ニトロベンゼン(4.9g)の75%硫酸(20ml)中の溶液を150℃で3時間加熱した。溶液を0℃に冷却し、次いで、注意深く水性水酸化ナトリウムで中和した。反応混合物は濃いガムとなり、これを水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。組み合わせた有機層を飽和塩水で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶剤を減圧中で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン)により精製して表題の化合物を固体(6g)として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)8.91(m,1H),8.51(m,1H),7.7(m,1H),7.50(m,1H),7.4(m,1H),2.72(s,3H)。
【0371】
ステップB:5−ブロモ−8−ジブロモメチル−キノリン
【化76】
【0372】
ラジカル二臭素化を、標準的な方法を用いて、ステップAにおいて得た化合物(4.4g)、N−ブロモ−ハロスクシンイミド(8.9g)から、テトラクロロメタン(200ml)中で、還流で、12時間かけて、過酸化ジベンゾイル(245mg)の存在下で実施した。反応の終了時に、ハロスクシンイミドをろ出し、溶剤を減圧中で除去し、粗生成物を次のステップにそのまま用いた。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)8.90(m,1H),8.45(dd,1H),8.15(d,1H),8.10(s,1H),7.80(d,1H),7.45(m,1H)。
【0373】
ステップC:5−ブロモ−キノリン−8−カルバルデヒド
【化77】
【0374】
ステップBに記載の方法を用いて得たジブロモ化合物(9g)の加水分解を、アセトン(138ml)および水(23ml)中で、硝酸銀(9.7g)の存在下に、暗中に、室温で、5時間かけて実施した。銀塩をセライトパッドを介してろ出した。濾液を酢酸エチル(150ml)で希釈し、分離漏斗に移し、次いで、飽和水性重炭酸ナトリウム(100ml)、水(3×50ml)、および、塩水(50ml)で順次に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題の生成物(4.70g)を黄色の固体として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)11.4(s,1H,CHO)9.05(m,1H),8.61(dd,1H),8.15(d,1H),8.0(d,1H),7.60(m,1H)
【0375】
実施例22:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−ピリジン−2−カルボン酸
【化78】
【0376】
この化合物は、国際公開第2009/080250号パンフレットに記載の標準的な合成を用いて、5−ホルミル−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルから調製した。5−ホルミル−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルを、Angewandte Chemie,International Edition(2006年),45(1),154〜158ページに記載されている条件を用いた5−ブロモ−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルの還元ホルミル化により合成した。
【0377】
実施例23:2−シクロプロピル−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化79】
【0378】
この酸は、2−ブロモ−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸のメチルエステル(実施例27)から以下のとおり調製した。
シクロプロピルボロン酸(0.67g)、2−ブロモ−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸メチルエステル(3g)および塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(210mg)の溶液を、脱気トルエン(38ml)に順次に添加した。この反応混合物を室温で30分撹拌し、次いで、リン酸カリウムの脱気した2N水溶液(7ml)を添加し、得られた混合物を110℃で一晩加熱した。反応混合物をHyfloでろ過し、得られた溶液を減圧中で濃縮して黄色の油を得、これを酢酸エチルに注ぎ入れた。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶剤を減圧中で蒸発させた。生成物を、実施例17、ステップEに記載のとおり、鹸化ステップにそのまま用いて、表題の酸化合物(2.5g)を黄色の固体として得た。LCMS(方法F)2.15分M−H442/444。
【0379】
実施例24:2−メチル−4−[5−(4−シアノ−3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化80】
【0380】
ステップA−C:2,6−ジクロロ−4−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゾニトリルの調製
【化81】
【0381】
ステップA
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジメトキシジイリジウム(35mg)のヘキサン(10ml)中の溶液に、アルゴン下で、4,4’−ジ−t−ブチル−2,2’−ビピリジン(110mg)を添加した。この濃い茶色の懸濁液にピナコールジボラン(2.23g)を添加し、溶液を室温で5分間撹拌した。この溶液に2,6−ジクロロ−ベンゾニトリル(1g)を添加し、混合物を50℃で22時間加熱した。次いで、溶液をセライトパッドでろ過し、濾液を濃縮した。次いで、残渣を酢酸エチルと共に溶解させ、飽和塩化アンモニウムで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を次の反応においてそのまま用いた。
【0382】
ステップB
粗2,6−ジクロロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンゾニトリル(2.32g)の4:1混合物THF/H
2O(63ml)中の溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(5.01g)を添加した。溶液を30分間撹拌した。室温で水性塩酸(1N、5.5ml)を懸濁液に添加した。溶液を室温でさらに6時間撹拌し、次いで、水およびジエチルエーテルを添加して、相を分離した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、濃縮した。残渣を次の反応においてそのまま用いた。
【0383】
ステップC
粗2,6−ジクロロ−4−(ボロン酸)−ベンゾニトリル(1.2g)のTHF/H
2Oの2:1混合物(27ml)中の溶液に、2−ブロモ−3,3,3−トリフルオロ−プロペン(1.2ml)、炭酸カリウム(1.54g)、次いで、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−イミダゾール−2−イリデン(1,4−ナフトキノン)パラジウム(438mg)を添加した。反応混合物を60℃で3時間撹拌した。溶液を室温に冷却させ、次いで、セライトパッドでろ過した。濾液を減圧下で濃縮し、次いで、残渣をジエチルエーテルと共に溶解させ、水で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィにより精製して2,6−ジクロロ−4−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゾニトリル(1.37g)を得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−64.65ppm。
【0384】
同様に、1−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼンを得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−63.00および−65.04ppm。
【0385】
同様に、1−ブロモ−3−クロロ−5−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼンを得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−64.95ppm。
【0386】
ステップD:1−トリフルオロメトキシ−3−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼンの調製
【化82】
【0387】
3−トリフルオロメトキシ−ベンゼンボロン酸(2.5g)のTHF/H
2Oの2:1混合物(36ml)中の溶液に、2−ブロモ−3,3,3−トリフルオロ−プロペン(3.1ml)、炭酸カリウム(3.35g)、次いで、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(169mg)を添加した。反応混合物を60℃で7時間撹拌した。溶液を室温に冷却させ、次いで、セライトパッドでろ過した。濾液を減圧中で濃縮し、次いで、残渣を酢酸エチルと共に溶解させ、水で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィにより精製して1−トリフルオロメトキシ−3−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼン(1.23g)を得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−57.87ppmおよび−64.94ppm。
【0388】
ステップE:4−[5−(3,5−ジクロロ−4−シアノ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステルの調製
【化83】
【0389】
4−(ヒドロキシイミノ−メチル)−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステル(1.47g)のN,N−ジメチルホルムアミド(13ml)中の溶液に、N−クロロスクシンイミド(「NCS」)(832mg)を添加した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。さらなるN−クロロスクシンイミド(「NCS」)(850mg)を添加し、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。2,6−ジクロロ−4−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゾニトリル(1.37g)およびトリエチルアミン(0.72ml)のN,N−ジメチルホルムアミド(13ml)中の溶液を反応混合物に滴下した。反応混合物を周囲温度で17時間撹拌した。水および酢酸エチルを添加して相を分離した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィにより精製して4−[5−(3,5−ジクロロ−4−シアノ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステル(0.902g)を得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−78.93ppm。
【0390】
同様に、1−ブロモ−3−クロロ−5−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼンを試薬として用いた場合に、4−[5−(3−ブロモ−5−クロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステルを得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−79.49ppm。
【0391】
同様に、1−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼンを試薬として用いた場合に、4−[5−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステルを得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−62.83および−79.59ppm。
【0392】
同様に、1−トリフルオロメトキシ−3−(1−トリフルオロメチル−ビニル)−ベンゼンを試薬として用いた場合に、2−メチル−4−[5−トリフルオロメチル−5−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸t−ブチルエステルを得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−57.87ppmおよび−79.85ppm。
【0393】
ステップF:4−[5−(3,5−ジクロロ−4−シアノ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸の調製
【化84】
【0394】
4−[5−(3,5−ジクロロ−4−シアノ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステル(763mg)のジクロロメタン(9ml)中の溶液に、トリフルオロメチル酢酸(「TFA」)(0.9ml)を添加した。反応混合物を周囲温度で20時間撹拌した。酢酸エチルを添加し、混合物を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して4−[5−(3,5−ジクロロ−4−シアノ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸を得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−78.91ppm。
【0395】
同様に、4−[5−(3−ブロモ−5−クロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステルを出発材料として用いた場合に、4−[5−(3−ブロモ−5−クロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸を得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−79.46ppm。
【0396】
同様に、4−[5−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステルを出発材料として用いた場合に、4−[5−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸を得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−62.84および−79.56ppm。
【0397】
同様に、2−メチル−4−[5−トリフルオロメチル−5−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸t−ブチルエステルを出発材料として用いた場合に、2−メチル−4−[5−トリフルオロメチル−5−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸を得た。
19F−NMR(CDCl
3,75MHz):−57.87ppmおよび−79.83ppm。
【0398】
実施例25:1−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−イソキノリン−4−カルボン酸
【化85】
【0399】
表題の生成物を、実施例21に記載のものと同様の経路に従って、4−ブロモ−1−メチル−イソキノリンから調製した。
【0400】
実施例26:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化86】
【0401】
この化合物は、国際公開第2005/085216号パンフレットに記載のとおり調製した。
【0402】
実施例27:2−ブロモ−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化87】
【0403】
この化合物は、国際公開第2009/080250号パンフレットに記載のとおり調製した。
【0404】
実施例28:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−ナフタレン−1−カルボン酸
【化88】
【0405】
この化合物は、国際公開第2010/025998号パンフレットに記載のとおり調製した。
【0406】
実施例29:2−メチル−4−[5−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化89】
【0407】
この化合物は、実施例24に記載されているものと同様の経路に従って調製した。
【0408】
実施例30:2−メチル−4−[5−(3−クロロ−5−ブロモ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化90】
【0409】
この化合物は、実施例24に記載されているものと同様の経路に従って調製した。
【0410】
実施例31:2−メチル−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−クロロジフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−安息香酸
【化91】
【0411】
ステップA:4−[5−(クロロ−ジフルオロ−メチル)−5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステルの調製
【化92】
【0412】
安息香酸4−[クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル]−2−(トリフルオロメチル)t−ブチルエステル(国際公開第2009/080250号パンフレットに従って調製した)(1.25g)および1,3−ジクロロ−5−[1−(クロロ−ジフルオロ−メチル)−ビニル]−ベンゼン(1.19g)(国際公開第2005/085216号パンフレットに従って調製した)のジクロロメタン(30ml)中の溶液にトリエチルアミン(1.9ml)を添加した。反応混合物をシリカプラグでろ過し、濃縮して(1.95g)4−[5−(クロロ−ジフルオロ−メチル)−5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステル(1.69g)を得、これをさらに精製することなく以下のステップにおいて用いた。
【0413】
ステップB:4−[5−(クロロ−ジフルオロ−メチル)−5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸
【化93】
【0414】
4−[5−(クロロ−ジフルオロ−メチル)−5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸t−ブチルエステル(1.95g)のジクロロメタン(20ml)中の溶液に、トリフルオロメチル酢酸(「TFA」)(3ml)を添加した。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。ジクロロメタンを蒸留より除去した。残渣をシリカゲル(溶離液:1:1〜1:0の酢酸エチル/ヘプタン勾配)で精製して4−[5−(クロロ−ジフルオロ−メチル)−5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−安息香酸(1.37g)を得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz):8.10(d,1H),7.65〜7.45(m,5H),4.15(m,1H),3.75(d,1H),2.70(s,3H)。
【0415】
実施例32:(5{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−メチル−2−オキソ−[1,2,3]オキサチアゾリジン−3−カルボン酸カルバミン酸ter−ブチルエステル(化合物F8)の調製
ステップA:(3{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸t−ブチルエステルの調製
【化94】
【0416】
塩化オキサリル(0.9ml)を4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル安息香酸(0.9g)のジクロロメタン(20ml)中の溶液に滴下し、また、1滴のN,N−ジメチルホルムアミドを滴下し、室温で、窒素下に6時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をアセトニトリル(50ml)中に溶解させ、(3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ter−ブチルエステル(0.8g)(J.Med.Chem.1998年,41,236〜246ページ)の溶液、および、トリエチルアミン(0.9ml)のアセトニトリル(50ml)中の溶液で処理し、窒素雰囲気下で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィ(溶離液ヘキサン/酢酸エチル50:50)により精製して表題の化合物(0.51g)を得た。LCMS(方法G)4.00分間、MH
+590。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.42〜7.51(m,6H),6.77(m,1H),5.11(t,1H),4.09(d,1H),3.86(m,1H),3.80(m,1H),3.72(d,1H),3.67(m,1H),3.48(m,1H),3.26(m,2H),2.47(s,3H),1.42(s,9H)。
【0417】
ステップB:(5{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−メチル−2−オキソ−[1,2,3]オキサチアゾリジン−3−カルボン酸カルバミン酸t−ブチルエステルの調製
【化95】
【0418】
(3{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(150mg)のジクロロメタン(10ml)中の溶液を0℃に冷却し、ピリジン(0.16ml)および塩化チオニル(0.04ml)で処理し、2時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、2N塩酸で中和し、水(50ml)で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィ(溶離液ヘキサン/酢酸エチル40:60)による精製で表題の化合物(50mg)を得た。LCMS(方法G)4.29分間、MH
+636。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.13〜7.59(m,6H),5.15(m,1H),5.45(m,1H),3.94〜4.23(m,3H),3.72(m,2H),3.40(m,1H),2.45(s,3H),1.51(s,9H)。
【0419】
実施例33:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(2−オキソ−[1,2,3]オキサチアゾリジン−5−イルメチル)−ベンズアミドの調製(化合物F9)
ステップA:N−(3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンズアミドの調製
【化96】
【0420】
(3{4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンゾイルアミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(0.2g)のジクロロメタン(10ml)中の溶液を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(0.5ml)で冷却し、10時間撹拌した。反応混合物を減圧中で濃縮し、ジクロロメタン(50ml)で希釈し、重炭酸ナトリウム(20ml)の飽和水溶液で、および、最終的に水(2×20ml)で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して表題の化合物(0.13g)を得た。LCMS(方法G)2.84分間、MH
+490。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):8.05(t,1H),7.81(m,1H),7.80(brs,2H),7.59(m,4H),7.48(d,1H),4.36(dd,2H),3.85(m,2H),3.28(m,2H),2.50(m,1H),2.37(s,3H)。
【0421】
ステップB:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(2−オキソ−[1,2,3]オキサチアゾリジン−5−イルメチル)−ベンズアミドの調製
【化97】
【0422】
N−(3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−ベンズアミド(0.2g)のジクロロメタン(10ml)中の溶液を0℃に冷却し、ピリジン(0.32ml)および塩化チオニル(0.06ml)で処理し、および、4時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、2N塩酸で中和し、水(50ml)で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィ(溶離液ヘキサン/酢酸エチル40:60)による精製で表題の化合物(20mg)を得た。LCMS(方法G)3.88分間、(M−H)
-534。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):7.45〜7.52(m,6H),6.50(m,1H),4.05(d,1H),3.98(m,1H),3.72(d,1H),3.62(m,1H),3.51(m,3H),2.46(s,3H)。
【0423】
実施例34:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(1−メチル−3−オキソ−ピラゾロジン−4−イル)−ベンズアミド(化合物A4)の調製
ステップA:4−アミノ−1−メチル−ピラゾリジン−3−オンの調製
【化98】
【0424】
4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−メチル−ピラゾリジン−3−オン(240mg、1mmol)(Tetrahedron,1998年,44(1),3231〜3240ページ)のメタノール(50ml)中の溶液を10%Pd/C(24mg)で処理し、3bar圧力で3時間水素化した。懸濁液をセライトを通してろ過し、濾液を減圧下で濃縮して表題の化合物を得た(110mg)。LCMS(方法G)0.42分間、(M−H)
+116。
1HNMR(MeOD,400MHz):2.96(t,1H),3.00(s,3H),3.55(m,1H),3.72(t,1H),3.85(bs,2H)。
【0425】
ステップB:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(1−メチル−3−オキソ−ピラゾロジン−4−イル)−ベンズアミドの調製
【化99】
【0426】
塩化オキサリル(0.18ml)を4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル安息香酸(0.398g)のジクロロメタン(10ml)中の溶液に滴下し、および、1滴のN,N−ジメチルホルムアミドを滴下し、室温で窒素下に6時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をジクロロメタン(30ml)中に溶解させ、4−アミノ−1−メチル−ピラゾリジン−3−オン(0.11g)の溶液、トリエチルアミン(0.5ml)のテトラヒドロフラン(20ml)中の溶液で処理し、窒素下で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィ(溶離液ヘキサン/酢酸エチル60:40)により精製して4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−N−(1−メチル−3−オキソ−ピラゾロジン−4−イル)−ベンズアミドを固体化合物として得たところ、これはジアステロマー(diasteromer)の混合物(5mg)である。
1HNMR(CDCl
3):2.42(s,3H),3.01(s,3H),3.55(t,1H),3.71(dd,2H),3.86(m,1H),4.08(dd,1H),5.13(m,1H),6.29(br. d,1H),7.4〜7.6(m,6H)。
【0427】
実施例35:平行した本発明の化合物の調製
【化100】
【0428】
実施例18に記載の基本手順に従って、式(Ij)の化合物の数々を平行して調製した(表J中の化合物J1〜J32)。各事例において、2種のジアステレオ異性体を分離して表JにおいてAおよびBと命名した。
【0429】
実施例36:4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブチ−2−エノイル]−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−2−メチル−ベンズアミドの調製
ステップA:4−アセチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−2−メチル−ベンズアミド
【化101】
【0430】
4−アセチル−2−メチル−安息香酸(1g、国際公開第2009001942号パンフレットに記載のとおり調製した)のジクロロメタン(200ml)およびジメチルホルムアミド(0.2ml)中の懸濁液に、アルゴン雰囲気下、室温で、塩化オキサリル(0.53ml)を滴下し、次いで、得られた混合物を、固体が溶解するまで室温で1時間撹拌した。溶剤を減圧中で除去して粗4−アセチル−2−メチル−安息香酸塩化物を得た。(R)−4−アミノ−2−エチル−イソキサゾリジン−3−オン(1.64g、実施例4、ステップB)の乾燥ジクロロメタン(10ml)中の溶液に、トリエチルアミン(5ml)を室温で滴下した。酸塩化物のジクロロメタン(5ml)中の溶液を室温で滴下した。得られた混合物を室温で4時間撹拌させ、次いで、水で失活させた。有機相を1N塩酸水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、および、溶剤を減圧下で除去して残渣を得、これをジエチルエーテルからの結晶化により精製してベージュ色の固体(1g)を得た。LCMS(方法A)1.23分間、(M+H)+291。キラルHPLC(方法H)30.18分(98.99%)、33.62分(1.01%)。1HNMR(CDCl3,400MHz):1.20(t,3H),2.50(s,3H),2.60(s,3H),3.65(m,2H),4.05(m,1H),4.85(m,1H),5.0(t,1H),6.45(bs,1H),7.50(d,1H),7.70〜7.90(m,2H)。
【0431】
ステップB:4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブチ−2−エノイル]−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−2−メチル−ベンズアミド
【化102】
【0432】
4−アセチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−2−メチル−ベンズアミド(1g)の1,2−ジクロロエタン(5ml)中の溶液に、3,5ジクロロ2,2,2トリフルオロアセトフェノン(0.92g)、炭酸カリウム(0.48g)、および、トリエチルアミン(35mg)を添加した。混合物を100℃で一晩加熱し、室温に冷却し、次いで、酢酸エチルと水との間に分割した。水性層を酢酸エチルで2回抽出し、組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶剤を減圧中で除去した。残渣をカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製して表題の化合物を黄色の固体(1g)として得た。LCMS(方法A)2.02分間、(M+H)
+515/517.。
1HNMR(CDCl
3,400MHz):ジアステレオ異性体((E)および(Z))の83:17混合物。主異性体:1.25(t,3H),2.50(s,3H),3.70(m,2H),4.05(m,1H),4.85(m,1H),5.0(t,1H),6.35(bd,1H),7.15〜7.65(m,6H)、副異性体:1.25(t,3H),2.55(s,3H),3.70(m,2H),4.05(m,1H),4.85(m,1H),5.0(t,1H),6.40(bd,1H),7.15〜7.65(m,6H)。
【0433】
実施例37:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミドの非対称調製
ステップA:触媒調製:2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミド
【化103】
【0434】
1−ブロモメチル−2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼン(0.52g)およびキニーネ(0.5g)のトルエン(9ml)中の溶液を80℃で18時間加熱した。反応混合物をジエチルエーテルに注ぎ入れ、次いで、ろ過して表題の生成物を白色の固体(0.90g)として得た。融点162〜165℃(分解した)。LCMS(方法G)1.08分間、M
+505;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)8.78(d,1H),8.05(d,1H),7.78(d,1H),7.39(dd,1H),7.18(d,1H),6.73(m,1H),6.41(d,1H),6.09(d,1H),5.50(m,1H),5.04(d,1H),4.98(d,1H),4.70(m,1H),4.63(d,1H),3.98(s,3H),3.97(m,1H),3.74(m,2H),3.10(m,1H),2.81(m,1H),2.30(m,2H),2.05(m,2H),1.41(m,1H)。
19F NMR(376MHz,CDCl
3)−132.67(s,1F),−146.60(s,2F),−158.28(s,2F)。
【0435】
同様に、2種の触媒3,4,5−トリメトキシベンジルキニニウムブロミドおよびアントラセニル−メチルジヒドロキニニウムブロミドを調製した。
【0436】
ステップB:4−[5−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−(2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−ベンズアミド
【化104】
【0437】
5M水酸化ナトリウム(0.09ml)の予冷却した溶液を、ヒドロキシルアミンの溶液(水中に50%、0.024ml)に5℃(氷浴)で添加した。溶液を5℃で15分間撹拌し、次いで、氷アセトン浴中で冷却した、4−[3−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4,4,4−トリフルオロ−ブチ−2−エノイル]−N−((R)−2−エチル−3−オキソ−イソキサゾリジン−4−イル)−2−メチル−ベンズアミド(100mg)およびアントラセニル−メチルキニニウムブロミド(20mg)(ステップA)のジクロロエタン(1ml)中の激しく撹拌した溶液に添加した。混合物を0℃で素早く4時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、isolute相分離カートリッジに通し、減圧中で濃縮して黄色の油を残した。この残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィ(溶離液:ヘプタン/酢酸エチル5%)により精製して表題の化合物を得た(9mg)。生成物をキラルHPLC(方法H)により分析した:18.7分(42.5%)、19.6分(24.2%)、21.4分(8.5%)、22.8分(24.8%)。
【0438】
同様に、3,4,5−トリメトキシベンジルキニニウムブロミドを触媒として用い、以下の比の異性体を得た(38mg):18.5分(14.9%)、19.5分(35.9%)、21.2分(12.5%)、22.7分(36.7%)。
【0439】
同様に、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メチルキニニウムブロミドを触媒として用い、以下の比の異性体を得た(23mg):18.6分(16.8%)、19.6分(38.0%)、21.3分(9.2%)、22.7分(36.0%)。
【0440】
【表14】
【0441】
【表15】
【0442】
【表16】
【0443】
【表17】
【0444】
【表18】
【0445】
【表19】
【0446】
【表20】
【0447】
【表21】
【0448】
【表22】
【0449】
【表23】
【0450】
【表24】
【0451】
【表25】
【0452】
生物学的実施例
この実施例は、式(I)の化合物の有害生物防除/殺虫特性を例示する。
【0453】
テストは以下の通り実施した。
スポドプテラクットラリス(Spodoptera littoralis)(エジプトコットンリーフワーム(Egyptian cotton leafworm)):
綿葉片を24−ウェルマイクロタイタープレート中の寒天上に置き、200ppmの施用量でテスト溶液を噴霧した。乾燥させた後、葉片を5匹のL1幼虫で侵襲させた。サンプルを、処理から3日間後(DAT)に、死亡率、摂食挙動、および成長調節について調べた。
【0454】
以下の化合物が、スポドプテラクットラリス(Spodoptera littoralis)(エジプトコットンリーフワーム)の少なくとも80%の防除をもたらした:
A1、A3、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、D1、E1、E2、F1、F2、F3、F4、F5、F6、G1、G3、G5、G6、H1、H2、H3、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H18、H19、H20、H21、H22、H23、H24、H25、およびH26。
【0455】
ニセアメリカタバコガ(Heliothis virescens)(ニセアメリカタバコガ):
卵(0〜24時間経過)を24−ウェルマイクロタイタープレート中の人工飼料上に置き、ピペットにより200ppmの施用量(ウェル中の濃度18ppm)でテスト溶液で処理した。4日間のインキュベーション期間の後、サンプルを、卵死亡率、幼虫死亡率、および、成長調節について調べた。
【0456】
以下の化合物が、ニセアメリカタバコガ(Heliothis virescens)の少なくとも80%の防除をもたらした:
A1、A3、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B12、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、D1、E1、E2、F1、F2、F3、F4、F5、F6、G1、G3、G5、G6、H1、H2、H3、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H18、H19、H20、H21、H22、H23、H24、H25、H26、J10、およびJ16。
【0457】
コナガ(Plutella xylostella)(コナガ):
人工飼料の入っている24−ウェルマイクロタイタープレート(MTP)をピペットにより200ppmの施用量(ウェル中の濃度18ppm)でテスト溶液で処理した。乾燥させた後、MTPをL2幼虫で侵襲させた(7〜12匹/ウェル)。6日間のインキュベーション期間の後、サンプルを、幼虫死亡率および成長調節について調べた。
【0458】
以下の化合物が、コナガ(Plutella xylostella)の少なくとも80%の防除をもたらした:
A1、A3、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、D1、E1、E2、F1、F2、F3、F4、F5、F6、G1、G3、G5、G6、H1、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H18、H19、H20、H21、H22、H23、H24、H25、H26、J1、J10、および、J13。
【0459】
ジアブロチカバルテアタ(Diabrotica balteata)(根切虫):
人工飼料の入っている24−ウェルマイクロタイタープレート(MTP)をピペットにより200ppmの施用量(ウェル中の濃度18ppm)でテスト溶液で処理した。乾燥させた後、MTPをL2幼虫で侵襲させた(6〜10匹/ウェル)。5日間のインキュベーション期間の後、サンプルを、幼虫死亡率および成長調節について調べた。
【0460】
以下の化合物が、ジアブロチカバルテアタ(Diabrotica balteata)の少なくとも80%の防除をもたらした:
A1、A3、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、D1、E1、E2、F1、F2、F3、F4、F5、F6、G1、G3、G5、G6、H1、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、H18、H19、H20、H21、H22、H23、H24、H25、H26、J4、およびJ20。
【0461】
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)(モモアカアブラムシ)、全身テスト:様々な齢のアブラムシ個体群で侵襲させたエンドウマメの苗の根を、12.5ppmの施用量でテスト溶液中に直接的に入れる。導入から6日後に、サンプルを死亡率および植物に対する特別な効果について調べる。以下の化合物が、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)の少なくとも80%の防除をもたらした:
A3、B2、B3、B5、B6、B7、B8、B11、B12、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、D1、E1、E2、G1、G3、G5、G6、H1、H5、H6、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H18、H19、H20、H24、H25、およびH26。
【0462】
ネギアザミウマ(Thrips tabaci)(タマネギアザミウマ):
ヒマワリ葉片を24−ウェルマイクロタイタープレート中の寒天上に置き、200ppmの施用量でテスト溶液を噴霧した。乾燥させた後、葉片を、様々な齢のアブラムシ個体群で侵襲させた。7日間のインキュベーション期間の後、サンプルを、死亡率について調べた。
【0463】
以下の化合物が、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)の少なくとも80%の防除をもたらした:
A1、A3、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、D1、E1、E2、F1、F2、F3、F4、F5、G1、G3、G5、G6、H1、H2、H3、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H18、H19、H20、H21、H22、H23、H24、H25、H26、J3、J6、J8、J10、J19、およびJ20。
【0464】
ナミハダニ(Tetranychus urticae)(ナミハダニ):
24−ウェルマイクロタイタープレート中の寒天上のインゲンマメ葉片に、200ppmの施用量でテスト溶液を噴霧した。乾燥させた後、葉片に様々な齢のダニ個体群を侵襲させる。8日後、葉片が、卵死亡率、幼虫死亡率、および、成虫死亡率について調べられる。
【0465】
以下の化合物が、ナミハダニ(Tetranychus urticae)の少なくとも80%の防除をもたらした:
A3、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、D1、E1、E2、F1、F2、F3、F4、F5、F6、G1、G3、G5、G6、H1、H2、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H18、H19、H20、H21、H22、H23、H24、H25、およびH26。